JPH1119730A - 管体の膨出加工方法およびその装置 - Google Patents

管体の膨出加工方法およびその装置

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JPH1119730A
JPH1119730A JP9190702A JP19070297A JPH1119730A JP H1119730 A JPH1119730 A JP H1119730A JP 9190702 A JP9190702 A JP 9190702A JP 19070297 A JP19070297 A JP 19070297A JP H1119730 A JPH1119730 A JP H1119730A
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tube
mold
liquid
swelling
oil
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Application number
JP9190702A
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English (en)
Inventor
Fujio Sato
藤男 佐藤
Takeshi Ichiyanagi
健 一柳
Kiyoshi Tanaka
潔 田中
Nobuyuki Ishinaga
信行 石永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Aida Engineering Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Aida Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管体内に充填した液体の熱膨張によって管体
の一部を塑性変形させ、膨出部を形成する。 【解決手段】 下型10と上型11とからなる成形型9
内に配置した管体1内に油3を密閉状態に充填し、管体
1の内周側に配置したヒータ16によって管体1内の油
3を加熱することにより、この油3の熱膨張によって管
体1の内周面に高い液圧を作用させると共に、押圧シリ
ンダ装置5によって管体1を軸方向両端側から押圧する
構成とする。これにより、下型10と上型11との間に
形成された膨出空間12内に管体1を塑性変形させて膨
出部を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管体に膨出部を形
成する管体の膨出加工方法およびその装置に関し、特
に、装軌式車両のローラ装置を構成する転輪体等に用い
て好適な管体の膨出加工方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等
の装軌式車両は、下部走行体と該下部走行体上に設けら
れた上部旋回体とからなっている。ここで、下部走行体
は、トラックフレームと、該トラックフレームの両側に
前,後に離間して設けられたスプロケットおよびアイド
ラと、スプロケットとアイドラとの間に装架された走行
用履帯とからなっている。そして、トラックフレームに
は、スプロケットとアイドラとの間に位置して複数のロ
ーラ装置が設けられ、該各ローラ装置によって走行用履
帯を案内する構成となっている。
【0003】このような装軌式車両に用いられるローラ
装置は、例えば実開平1−98784号公報に開示され
ているように、トラックフレームに固定して設けられる
支軸と、該支軸の外周側に一対の軸受を介して回転可能
に設けられ、走行用の履帯を案内する転輪体等とからな
っている。そして、転輪体の軸方向中間部には潤滑油が
充填される油溜め空間が形成され、該油溜め空間内に充
填された潤滑油によって支軸と軸受との摺動面を潤滑す
る構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術によ
る転輪体は、通常、軸方向において左,右対称となる2
個の転輪体半割部材を、それぞれ熱間鍛造によって個別
に形成した後、各転輪体半割部材の端面を溶接によって
接合することにより形成されている。
【0005】このため、1個の転輪体を製造する際に
は、各転輪体半割部材を形成するための素材を高温に加
熱する加熱工程と、加熱した材料を金型を用い鍛鍛造プ
レスする鍛造工程と、鍛造された各転輪体半割部材に機
械加工を施すことにより溶接用の接合部を形成する機械
加工工程と、各転輪体半割部材の接合部を溶接によって
接合する溶接工程とを経る必要がある。
【0006】このように、膨出部を有する転輪体を製造
するために、加熱工程、鍛造工程、機械加工工程、溶接
工程等の多数の工程が必要であり、かつ加熱工程や鍛造
工程での設備コストが高いために、転輪体の製造コスト
が上昇してしまうという問題がある。
【0007】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、膨出部を有する管体を廉価に製造できる
ようにした管体の膨出加工方法およびその装置を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による管体の膨出加工方法は、
管体の内部に液体を充填した状態で成形型内に管体を配
置する準備工程と、管体内に充填された液体を該管体内
に設けられた加熱手段によって熱膨張させ、管体の一部
を成形型の型形状に対応して塑性変形させ膨出部を形成
する加熱工程とからなる。
【0009】このような管体の膨出加工方法では、準備
工程で成形型内に管体を配置し、この状態で管体内に液
体を充填しておく。そして、次の加熱工程で加熱手段を
用いて管体内の液体を加熱し、この液体を管体内に封じ
込めたまま熱膨張させる。このように、管体内に充填さ
れた液体が熱膨張を生じることにより、管体はその内周
面に作用する液圧によって成形型の型形状に対応して塑
性変形し、液体が熱膨張した体積の分だけ管体に膨出部
を形成することができる。
【0010】また、請求項2の発明は、準備工程では軸
方向に分割され型間に膨出空間が確保される成形型内に
管体を配置し、加熱工程では管体内に充填された液体を
加熱することにより管体を成形型の膨出空間内に膨出さ
せたことにある。
【0011】このような加工方法としたことにより、加
熱工程においては、加熱手段を用いて液体を加熱するこ
とにより液体が管体内で熱膨張したとき、管体は成形型
の型間に確保された膨出空間内で塑性変形を生じ、この
膨出空間に対応した部位に膨出部が形成される。
【0012】さらに、請求項3の発明は、準備工程では
径方向に分割され内周側に膨出空間を有する成形型内に
管体を配置し、加熱工程では管体内に充填された液体を
加熱することにより管体を成形型の膨出空間内に膨出さ
せたことにある。
【0013】このような加工方法としたことにより、径
方向に分割された成形型内に管体を配置しておき、次の
加熱工程で液体を加熱して管体内で熱膨張させたとき、
管体は成形型内周側の膨出空間内で塑性変形を生じ、こ
の膨出空間に対応した部位に膨出部が形成される。
【0014】また、請求項4の発明は、準備工程では軸
方向と径方向とにそれぞれ分割され径方向に組合わされ
る2つの型間に膨出空間を有する成形型内に管体を配置
し、加熱工程では管体内に充填された液体を加熱するこ
とにより管体を成形型の膨出空間内に膨出させたことに
ある。
【0015】このような加工方法としたことにより、軸
方向と径方向とに分割された成形型内に管体を配置して
おき、加熱手段を用いて液体を加熱することにより管体
内で熱膨張させたとき、管体は成形型のうち径方向に組
合わされる2つの型間の膨出空間内で塑性変形を生じ、
この膨出空間に対応した部位に膨出部が形成される。
【0016】さらに、請求項5の発明は、加熱工程で管
体を塑性変形させるときに該管体を軸方向両端側から押
圧する押圧工程を含んでなる。
【0017】このような加工方法としたことにより、加
熱工程で管体内の液体を加熱するとき、押圧手段を用い
て管体の軸方向両端側に押圧力を与えることにより、液
体の熱膨張によって管体の内周面に作用する液圧と管体
の軸方向に作用する押圧力とによって、成形型の膨出空
間内での管体の塑性変形を促進することができる。
【0018】また、請求項6の発明による管体の膨出加
工方法は、管体の内部に液体を充填した状態で成形型内
に管体を配置する準備工程と、管体内に充填された液体
を該管体内に設けられた加熱手段によって熱膨張させ、
管体の軸方向中間部を塑性変形させて装軌式車両の履帯
を案内する膨出部を形成し、管体の軸方向両側を膨出部
よりも小径な軸受支持部として形成する加熱工程とから
なる。
【0019】このような加工方法では、準備工程におい
て成形型内に管体を配置し管体内に液体を充填した状態
で、加熱工程において加熱手段を用いて管体内の液体を
加熱し、液体の熱膨張によって管体の軸方向中間部を塑
性変形させる。これにより、管体の軸方向中間部に装軌
式車両の履帯を案内する膨出部を形成することができ、
管体の軸方向両側には膨出部よりも小径な軸受支持部を
形成することができる。
【0020】そして、請求項7の発明による管体の膨出
加工装置は、管体が膨出するのを許す膨出空間を有し、
内部に液体が充填された状態で管体が配置される成形型
と、前記管体内に設けられ、該管体内に充填された液体
を加熱することによって該管体の一部を前記成形型の膨
出空間内に塑性変形させる液体加熱手段と、管体を塑性
変形させるとき該管体を軸方向両端側から押圧する押圧
手段とから構成してなる。
【0021】このような構成としたことにより、成形型
内に管体を配置した状態で管体内に液体を充填され、管
体内の液体を液体加熱手段によって加熱することによ
り、この液体が管体内に封じ込められたまま熱膨張し、
この熱膨張によって管体が成形型の膨出空間内で塑性変
形を生じる。このとき、押圧手段によって管体を軸方向
両端側から押圧することにより管体の塑性変形が促進さ
れ、膨出空間に対応した部位に膨出部が形成される。
【0022】また、請求項8の発明は、管体を軸方向両
端側から押圧する押圧手段は、成形型のうち軸方向一側
に位置する成形型を固定的に支持する固定側ケースと、
前記成形型のうち軸方向他側に位置する成形型を軸方向
に可動に支持する可動側ケースとから構成し、前記固定
側ケースに対して可動側ケースが変位して当接したと
き、前記各成形型間に画成される空間を前記膨出空間と
して構成したことにある。
【0023】このように構成することにより、可動側ケ
ースが軸方向に変位して固定側ケースに当接するとき
に、管体が軸方向両端側から押圧されると共に、軸方向
一側の成形型と他側の成形型の間に膨出空間が画成さ
れ、管体は各成形型間の膨出空間内で塑性変形を生じ
る。
【0024】さらに、請求項9の発明は、径方向に分割
され内周側に膨出空間を有する複数の成形型と、内部に
液体を充填した状態で管体を位置決めするために前記各
成形型を径方向に型締めする型締め手段と、前記管体内
に設けられ、該管体内に充填された液体を加熱すること
によって該管体の一部を前記各成形型の膨出空間内に塑
性変形させる液体加熱手段と、管体を塑性変形させると
き該管体を軸方向両端側から押圧する押圧手段とから構
成したことにある。
【0025】このような構成としたことにより、径方向
に分割された複数の成形型を型締め手段によって型締め
し、各成形型間で位置決めされた管体内の液体を液体加
熱手段によって熱膨張させると共に、押圧手段によって
管体を軸方向両端側から押圧することにより、管体を成
形型の膨出空間内で塑性変形させることができる。
【0026】また、請求項10の発明は、軸方向と径方
向とにそれぞれ分割される複数の半割型からなり、径方
向に組合わされる2つの半割型間に膨出空間を有する成
形型と、内部に液体を充填した状態で管体を位置決めす
るために前記成形型の各半割型を径方向に型締めする型
締め手段と、前記管体内に設けられ、該管体内に充填さ
れた液体を加熱することによって該管体の一部を前記成
形型のうち径方向に組合わされる半割型間の膨出空間内
に塑性変形させる液体加熱手段と、管体を塑性変形させ
るとき該管体を軸方向両端側から押圧する押圧手段とか
ら構成したことにある。
【0027】このような構成としたことにより、型締め
手段によって型締めされた各半割型間で管体が位置決め
され、この管体内に充填された液体を液体加熱手段によ
って熱膨張させると共に、押圧手段によって管体を軸方
向両端側から押圧することにより、径方向に組合わされ
る2つの半割型間に形成された膨出空間内で管体を塑性
変形させることができる。
【0028】さらに、請求項11の発明は、軸方向と径
方向とにそれぞれ分割される複数の半割型のうち軸方向
で隣合う半割型間には、軸方向に隙間を形成するばねを
設ける構成としたことにある。
【0029】このように構成することにより、押圧手段
によって管体を軸方向両端側から押圧するときに、ばね
によって形成された隙間分だけ各半割型が軸方向に押圧
され、径方向に組合わされる2つの半割型間に膨出空間
が形成される。そして、管体は径方向に組合わされる2
つの半割型間の膨出空間内で塑性変形する。
【0030】また、請求項12の発明は、前記成形型は
内部に液体が貯溜された液体槽内に配置する構成とした
ことにある。
【0031】このような構成によれば、管体を成形型内
に配置するときに、液体槽内に保持された液体を容易に
管体内に充填することができる。
【0032】さらに、請求項13の発明は、成形型を配
置した液体槽内には、この液体槽内に貯溜された液体を
冷却する冷却手段を設けたことにある。
【0033】このように構成することにより、管体内に
充填された液体が加熱手段によって加熱されたとして
も、冷却手段によって液体槽内の液体を冷却することに
より、液体槽内の液体の温度を一定に保つことができ
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る管体の膨出加
工方法およびその装置の実施の形態を、添付図面を参照
しつつ詳細に説明する。
【0035】まず、図1ないし図3は本発明の第1の実
施例による管体の膨出加工装置を示している。
【0036】図において、1は膨出加工が施される被加
工物としての管体を示し、該管体1は後述する成形型9
内に配置されている。
【0037】2は内部に油3が貯溜された油槽で、該油
槽2内には後述のロッド8と共に押圧手段を構成する固
定側ケース4が配設されている。ここで、固定側ケース
4は上端側が開口端となった有底円筒状をなし、その内
周側には型嵌合穴4Aが設けられ、該型嵌合穴4A内に
は後述の下型10が嵌合している。
【0038】5は油槽2の上側に配設された押圧シリン
ダ装置を示し、該押圧シリンダ装置5は、チューブ6
と、該チューブ6内に摺動可能に設けられたピストン7
と、一端側がピストン7に固着され、他端側が固定側ケ
ース4に向けて突出した可動側ケースとしてのロッド8
とから構成されている。そして、ロッド8の先端側に
は、固定側ケース4の型嵌合穴4Aと等しい内径寸法を
有する型嵌合穴8Aが型嵌合穴4Aと同心状に設けら
れ、該型嵌合穴8A内には後述の上型11が嵌合してい
る。
【0039】9は管体1が配置される成形型を示し、該
成形型9は、固定側ケース4の型嵌合穴4A内に支持さ
れた下型10と、ロッド8の型嵌合穴8A内に支持され
た上型11とからなっている。ここで、下型10と上型
11とは、それぞれ管体1の外径寸法に対応する内径寸
法をもった円筒状に形成され、その内周側には管体1の
両端側が配置されている。また、上型11の下端側はロ
ッド8の先端面から下向きに突出しており、押圧シリン
ダ装置5によってロッド8が下向きに伸長したときに、
上型11の下端側が固定側ケース4の型嵌合穴4A内に
挿入される構成となっている。
【0040】12は固定側ケース4側の型嵌合穴4A内
周側に位置して下型10と上型11との間に確保された
環状の膨出空間を示し、該膨出空間12は、図2に示す
ように、ロッド8の先端面が固定側ケース4の上端面に
当接した状態で下型10と上型11との間に画成され、
後述する膨出加工時に管体1が膨出するのを許すもので
ある。
【0041】13は固定側ケース4の側面に形成された
排油孔で、該排油孔13は膨出空間12を油槽2に対し
て連通させ、管体1が膨出空間12内で膨出したとき
に、該膨出空間12内の油3を油槽2に排出させるもの
である。
【0042】14は下型10と管体1の下端面との間に
設けられた環状の金属シールで、該金属シール14は、
管体1の下端面と下型10との間を液密にシールするも
のである。15は上型11と管体1の上端面との間に設
けられた環状の金属シールで、該金属シール15は、管
体1の上端面と上型11との間を液密にシールするもの
である。
【0043】16はロッド8に取付けられて管体1の内
周側に配置されたヒータを示し、該ヒータ16として
は、例えばニクロム線等を用いた抵抗加熱式のヒータが
用いられている。そして、ヒータ16はハーメチックシ
ール17を介してロッド8の外部に導出されたリード線
16Aに給電することにより発熱し、管体1内に充填さ
れた油3を加熱して熱膨張させるものである。
【0044】18は固定側ケース4の下端側に設けられ
た油通路で、該油通路18の一端側は固定側ケース4の
型嵌合穴4Aの中心部に開口し、他端側は分岐通路18
A,18Bとなってそれぞれ油槽2内に開口している。
【0045】19は分岐通路18Aの途中に設けられた
リリーフ弁を示し、該リリーフ弁19は、管体1内に充
填された油3の圧力が予め設定された圧力以上に増大し
たときに開弁し、該管体1内の油3を油槽2内に排出す
るものである。20は油槽2内に設けられた排油ポンプ
で、該排油ポンプ20の吸入ポートは分岐通路18Bに
接続されている。そして、排油ポンプ20は、後述のチ
ェック弁21が開弁したときに作動し、管体1内の油3
を油槽2内に排出するものである。
【0046】21は排油ポンプ20の上流側に位置して
分岐通路18Bの途中に設けられたパイロット操作式の
チェック弁で、該チェック弁21は、常時は分岐通路1
8Bを通じて管体1内の油3が油槽2内に流れるのを阻
止している。そして、チェック弁21は、外部からパイ
ロット信号が入力されたときに開弁し、このときに排油
ポンプ20によって管体1内の油3が分岐通路18Bを
通じて油槽2内に排出される。
【0047】22は油通路18の途中に設けられた圧力
センサで、該圧力センサ22は、油通路18に導出され
る管体1内の油3の圧力を検出するものである。23は
油通路18の途中に設けられた温度センサで、該温度セ
ンサ23は、ヒータ16によって加熱される管体1内の
油3の温度を検出するものである。
【0048】24はロッド8に設けられ型嵌合穴8Aと
外部との間を連通させる連通路を示し、該連通路24の
一端側はロッド8の側面に開口し、他端側は型嵌合穴8
Aの中心部に開口している。25は連通路24の途中に
設けられたパイロット操作式のチェック弁で、該チェッ
ク弁25は、常時は連通路24を通じて管体1内の油3
が外部に流れるのを阻止し、外部からパイロット信号が
入力されて開弁することにより、後述する膨出加工時に
管体1内に残留した空気を連通路24を通じて外部に排
出させるものである。
【0049】26は油槽2内に設けられた冷却パイプ
で、該冷却パイプ26内にオイルクーラ(図示せず)に
よって冷却された冷媒を流通させることにより、膨出加
工時に高温となる油槽2内の油3を冷却し、油槽2内の
油3の温度を一定に保つものである。
【0050】本実施例による管体の膨出加工装置は上述
の如き構成を有するもので、以下、この膨出加工装置を
用いた管体の膨出加工方法について説明する。
【0051】まず、押圧シリンダ装置5のロッド8を上
昇させた状態で、下型10の内周側に管体1を挿入し、
該管体1の下端側を金属シール14に当接させる。この
とき、管体1内には油槽2内の油3が供給される。
【0052】次に、押圧シリンダ装置5のロッド8を下
向きに伸長させ、管体1の上端側を上型11の内周側に
嵌合させる。このとき、上型11の下端側が固定側ケー
ス4の型嵌合穴4A内に挿入され、該型嵌合穴4Aと管
体1との間には、下型10と上型11との間に位置して
環状の膨出空間12が画成される。
【0053】そして、ロッド8をさらに伸長させること
により、図1に示すように、管体1の上端側を金属シー
ル15に当接させる。このように、ロッド8を伸長させ
る過程で、チェック弁25にパイロット信号を入力し、
これを開弁させることにより、上型11内に残留した空
気が連通路24を通じて外部に排出される。そして、上
型11内に油3が充填され、連通路24を通じて油3が
排出されるようになると、チェック弁25へのパイロッ
ト信号の入力を停止し、上型11内の油3が連通路24
を通じて外部に排出されるのを阻止する。これにより、
管体1の内周側に油3が密閉状態に充填されるようにな
る(準備工程)。
【0054】次に、ヒータ16のリード線16Aに給電
し管体1内に充填された油3を加熱する。これにより、
油3が熱膨張を生じて管体1内の圧力が増大し、管体1
の内周面には高い液圧が作用するようになる。このと
き、圧力センサ22によって検出される管体1内の圧
力、および温度センサ23によって検出される管体1内
の油3の温度等に基づいて、ヒータ16に給電する電流
値を調整することにより、管体1内の圧力を制御するこ
とができる。
【0055】そして、管体1内の圧力が、例えば180
0kg/cm2 程度に増大した状態で、ロッド8をさら
に伸長させることにより、上型11を下型10に向けて
変位させ管体1を軸方向両端側から押圧する。このと
き、管体1の内周面には油3の熱膨張によって高い液圧
が作用しているから、図2に示すように、管体1のうち
膨出空間12に対応した部位が径方向外側に向けて拡径
するように塑性変形を生じ、膨出空間12内の油3は排
油孔13を通じて油槽2内に排出される(加熱工程)。
【0056】かくして、図3に示すように、ロッド8の
先端面が固定側ケース4の上端面に当接した状態で、成
形型9内には軸方向中間部に膨出空間12に対応した環
状の膨出部27Aを有する管体27が形成される(図4
参照)。
【0057】ここで、膨出部27Aを有する管体27の
内容積は、膨出部27Aの形状に応じて膨出加工前の管
体1の内容積よりも減少する場合と、増加する場合とが
考えられるが、本実施例は、管体27の内容積が元の管
体1の内容積よりも減少する場合に適用できるものであ
る。
【0058】従って、加熱工程において管体1が膨出空
間12内に塑性変形する過程で、該管体1内の圧力がリ
リーフ弁19によって設定された圧力(例えば、200
0kg/cm2)以上に増大すると、リリーフ弁19が
開弁することにより管体1内の油3が油槽2内に排出さ
れる。
【0059】かくして、図5に示す流れ図のステップ1
〜ステップ10を実行することによって加熱工程が終了
し、膨出部27Aを有する管体27が形成された後に
は、チェック弁21にパイロット信号を入力してこれを
開弁させると共に、排油ポンプ20を作動させることに
より、管体27内に残留した高温の油3を油槽2内に排
出する。
【0060】そして、ロッド8を上昇させて上型11を
下型10から分離することにより、下型10から管体2
7を取り出す。このとき、冷却パイプ26によって油槽
2内の油3を冷却することにより、油3の性状が劣化す
るのを防止できると共に、油槽2内で下型10から管体
27を取出すときの作業性を向上することができる。
【0061】上述の如く本実施例によれば、管体1の内
周側に配置したヒータ16によって管体1内に充填され
た油3を加熱し、この油3の熱膨張によって管体1を膨
出空間12内に塑性変形させることにより、膨出部27
Aを有する管体27を形成することができる。このた
め、例えば管体内に供給される液体を加圧するための増
圧機等の大がかりな設備を不要にすることができ、管体
27の製造コストを大幅に低減することができる。
【0062】しかも、ヒータ16によって管体1内の油
3を熱膨張させた状態で、管体1を軸方向両端側から押
圧することにより、管体1の軸方向中間部を下型10と
上型11との間に形成された膨出空間12内に確実に膨
出させることができる。
【0063】また、内部に油3を保持した油槽2内に成
形型9を配設する構成としたから、成形型9内に管体1
を配置するときに、管体1内に油槽2内の油3を密閉状
態に充填することができる。
【0064】さらに、油槽2内に配設した冷却パイプ2
6によって膨出加工時に高温となった油3を冷却するこ
とにより、油3の性状が劣化するのを防止できると共
に、油槽2内で下型10から管体27を取出すときの作
業性を向上することができる。
【0065】次に、図6ないし図8は本発明による第2
の実施例を示している。なお、本実施例では、上述した
第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0066】図において、31は本実施例による成形型
を示し、該成形型31は、後述する半割式の下型33と
上型34とからなり、内部に油3が貯溜された油槽32
内に配置されている。
【0067】33は油槽32の底部に配設された下型を
示し、該下型33は、内周側が管体1の外径寸法に対応
する内径寸法の湾曲面となった半割体として形成され、
その軸方向中間部には、管体1の外径寸法よりも大きな
内径寸法を有し、管体1が膨出するのを許す半円形状の
膨出空間33Aが設けられている。
【0068】34は下型33と共に成形型31を構成す
る上型で、該上型34は、内周側が管体1の外径寸法に
対応する内径寸法の湾曲面となった半割体として形成さ
れ、下型33の膨出空間33Aに対応する部位には、管
体1の外径寸法よりも大きな内径寸法を有し、管体1が
膨出するのを許す半円形状の膨出空間34Aが設けられ
ている。
【0069】35は油槽32の上側に配設された型締め
シリンダ装置を示し、該型締めシリンダ装置35は、チ
ューブ36と、該チューブ36内に摺動可能に設けられ
たピストン37と、一端側がピストン37に固着され、
他端側が下型33に向けて突出したロッド38とから構
成されている。そして、ロッド38の先端側には上型3
4が固定され、ロッド38を伸長させることにより下型
33と上型34とが型締めされ、このときに膨出空間3
3A,34Aが環状に連通する構成となっている。
【0070】39は上型34に設けられた排油孔で、該
排油孔39は、上型34の膨出空間34Aと油槽32と
の間を連通させ、後述する膨出加工時に管体1が膨出空
間33A,34A内に膨出したときに、該膨出空間33
A,34A内の油3を油槽32内に排出させるものであ
る。
【0071】40は成形型31の軸方向一側に位置して
油槽32内に配設された押圧シリンダ装置を示し、該押
圧シリンダ装置40は、チューブ41と、該チューブ4
1内に摺動可能に設けられたピストン42と、一端側が
ピストン42に固着され、他端側が成形型31内に挿入
されたロッド43とから構成されている。
【0072】44は成形型31の軸方向他側に位置して
油槽32内に配設された両ロッド式の押圧シリンダ装置
を示し、該押圧シリンダ装置44は、チューブ45と、
該チューブ45内に摺動可能に設けられたピストン46
と、軸方向中間部がピストン46に固着されたロッド4
7とからなり、ロッド47は一端側が成形型31内に挿
入され、他端側が油槽32の外部に突出している。そし
て、成形型31内に配置された管体1は、押圧シリンダ
装置40のロッド43と押圧シリンダ装置44のロッド
47とによって軸方向両端側から押圧される構成となっ
ている。
【0073】48は押圧シリンダ装置40のロッド43
先端側に配設された環状の金属シール、49は押圧シリ
ンダ装置44のロッド47先端側に配設された環状の金
属シールをそれぞれ示し、各金属シール48,49は、
後述する膨出加工時に管体1内の油3が外部に漏れるの
を防止するものである。
【0074】50は押圧シリンダ装置40のロッド43
に取付けられて管体1の内周側に配置されたヒータを示
し、該ヒータ50は、ハーメチックシール51を介して
油槽32の外部に導出されたリード線50Aに給電する
ことにより発熱し、管体1内に充填された油3を加熱し
て熱膨張させるものである。
【0075】52は押圧シリンダ装置44のロッド47
に設けられた油通路で、該油通路52は成形型31の内
部と油槽32の外部とを連通させるもので、その一端側
は成形型31内に開口し、他端側は油槽32の外部に配
設されたタンク53に開口している。
【0076】54は油通路52の途中に設けられたリリ
ーフ弁で、該リリーフ弁54は、成形型31内に配置さ
れた管体1内の油3の圧力が予め設定された圧力以上に
増大したときに開弁し、管体1内の油3をタンク53内
に排出するものである。
【0077】55は油通路52の途中に設けられた圧力
センサで、該圧力センサ55は、油通路52に導出され
る管体1内の油3の圧力を検出するものである。56は
油通路52の途中に設けられた温度センサで、該温度セ
ンサ56は、ヒータ50によって加熱される管体1内の
油3の温度を検出するものである。
【0078】57は油槽32内に設けられた冷却パイプ
で、該冷却パイプ57内に冷媒を流通させることによ
り、膨出加工時に高温となる油槽32内の油3を冷却
し、油槽32内の油3の温度を一定に保つものである。
【0079】本実施例による管体の膨出加工装置は上述
の如き構成を有するもので、以下、この膨出加工装置を
用いた管体の膨出加工方法について説明する。
【0080】まず、型締めシリンダ装置35のロッド3
8を上昇させ、上型34を下型33から離間させた状態
で下型33内に管体1を配置する。このとき、管体1の
内周側には油槽32内の油3が供給される。
【0081】次に、型締めシリンダ35のロッド38を
下向きに伸長させ、図6に示すように、下型33と上型
34とを型締めする。
【0082】そして、押圧シリンダ装置40のロッド4
3を伸長させて金属シール48を管体1の一端側に当接
させると共に、押圧シリンダ装置44のロッド47を伸
長させて金属シール49を管体1の他端側に当接させ
る。これにより、管体1内には油3が密閉状態に充填さ
れる(準備工程)。
【0083】次に、ヒータ50のリード線50Aに給電
してヒータ50を発熱させることにより、管体1内に充
填された油3を加熱する。これにより、油3が熱膨張を
生じ、管体1の内周面には高い液圧が作用する。このと
き、圧力センサ55によって検出される管体1内の圧
力、および温度センサ56によって検出される管体1内
の油3の温度等に基づいて、ヒータ50に給電する電流
値を調整することにより、管体1内の圧力を制御するこ
とができる。
【0084】そして、管体1内の圧力が、例えば180
0kg/cm2程度に増大した状態で、押圧シリンダ装
置40のロッド43、押圧シリンダ装置44のロッド4
7をさらに伸長させることにより、管体1を軸方向両端
側から押圧する。このとき、管体1の内周面には油3の
熱膨張によって高い液圧が作用しているから、図7に示
すように、管体1のうち下型33の膨出空間33Aと上
型34の膨出空間34Aとに対応した部位が径方向外側
に向けて拡径するように塑性変形を生じる。このとき、
膨出空間33A,34A内の油3は、排油孔39を通じ
て油槽32内に排出される(加熱工程)。
【0085】ここで、加熱による膨出加工の過程で管体
1が膨出空間33A,34A内に塑性変形するときに、
管体1の内容積が膨出加工前の内容積よりも減少し、該
管体1内の圧力がリリーフ弁54によって設定された圧
力以上に増大すると、リリーフ弁54が開弁することに
より管体1内の油3が油通路52を通じてタンク53に
排出される。
【0086】かくして本実施例では、図8に示すよう
に、下型33と上型34との間で軸方向中間部に膨出部
27Aを有する管体27が形成される。そして、型締め
シリンダ35のロッド38を上昇させて上型34を下型
33から分離し、下型33から管体27を取出すことに
より、膨出加工を行うことができる。
【0087】次に、図9ないし図13は本発明による第
3の実施例を示している。なお、本実施例では、前記各
実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。
【0088】図において、61は本実施例による成形型
を示し、該成形型61は、図10および図11に示すよ
うに、径方向と軸方向とにそれぞれ分割可能となった半
円形状を有する一対の半割下型62,62と、一対の半
割上型63,63と、半割下型62と半割上型63との
間に位置する一対の半割中型64,64とから構成され
ている。そして、成形型61は内部に油3が貯溜された
油槽65内に配置され、後述する受台68と型押え73
とによって径方向に型締めされるものである。
【0089】ここで、各半割下型62は管体1の外径寸
法に対応した内径寸法の凹陥部62Aを有し、各半割上
型63は管体1の外径寸法に対応した内径寸法の凹陥部
63Aを有している。また、各半割中型64には、管体
1の外径寸法よりも大径の内径寸法を有し、管体1が膨
出するのを許す膨出空間64Aが設けられている。
【0090】66,66は半割下型62と半割中型64
との間、および半割上型63と半割中型64との間に配
設された圧縮ばねで、該各圧縮ばね66は、後述する押
圧シリンダ装置75が成形型61を加圧していない状態
で、半割下型62と半割中型64との間、および半割上
型63と半割中型64との間に軸方向の隙間67,67
を確保するものである。
【0091】68は油槽65内に配設された受台を示
し、該受台68は、成形型61の外周側が嵌合する半円
形状の型嵌合凹部68Aと、成形型61が載置される平
坦面部68Bとを有している。
【0092】69は受台68との間で成形型61を挟む
ように油槽65内に配設された型締めシリンダ装置で、
該型締めシリンダ装置69は、チューブ70と、該チュ
ーブ70内に摺動可能に設けられたピストン71と、一
端側がピストン71に固着され、他端側が受台68に向
けて突出したロッド72とから構成され、ロッド72の
先端側には、受台68の型嵌合凹部68Aと等しい半円
形状の型嵌合凹部73Aを有する型押え73が固定され
ている。そして、型締めシリンダ装置69のロッド72
を伸長させることにより、受台68の型嵌合凹部68A
と型押え73の型嵌合凹部73Aとの間で、半割下型6
2、半割上型63および半割中型64を径方向に型締め
する構成となっている。
【0093】74は型押え73に設けられた排油孔で、
該排油孔74は、半割中型64の膨出空間64Aと油槽
65との間を連通させ、後述する膨出加工時に管体1が
膨出空間64A内に膨出したときに、該膨出空間64A
内の油3を油槽65内に排出させるものである。
【0094】75は油槽65の上側に配設された押圧シ
リンダ装置を示し、該押圧シリンダ装置75は、チュー
ブ76と、該チューブ76内に摺動可能に設けられたピ
ストン77と、一端側がピストン77に固着され、他端
側が受台68に向けて突出したロッド78とから構成さ
れ、ロッド78を伸長させることにより、成形型61と
該成形型61によって型締めされた管体1とを軸方向に
加圧するものである。そして、ロッド78の中心部に
は、成形型61内に開口する油穴78Aが設けられてい
る。
【0095】79は受台68と管体1の下端側との間に
配設された環状の金属シール、80は押圧シリンダ装置
75のロッド78と管体1の上端側との間に配設された
金属シールをそれぞれ示し、各金属シール79,80
は、後述する膨出加工時に管体1内の油3が外部に漏れ
るのを防止するものである。
【0096】81はロッド78に取付けられて管体1の
内周側に配置されたヒータを示し、該ヒータ81は、ハ
ーメチックシール82を介してロッド78の外部に導出
されたリード線81Aに給電することにより発熱し、管
体1内に充填された油3を加熱して熱膨張させるもので
ある。
【0097】83は受台68の下端側に設けられた油通
路で、該油通路83の一端側は成形型61内に開口し、
他端側は油槽65内に開口している。84は油通路83
の途中に設けられたリリーフ弁で、該リリーフ弁84
は、管体1内に充填された油3の圧力が予め設定された
圧力以上に増大したときに開弁し、管体1内の油3を油
槽65内に排出するものである。
【0098】85は油通路83の途中に設けられた圧力
センサで、該圧力センサ85は、油通路83に導出され
る管体1内の圧力を検出するものである。86は油通路
83の途中に設けられた温度センサで、該温度センサ8
6は、ヒータ81によって加熱された管体1内の油3の
温度を検出するものである。
【0099】87はロッド78に設けられ油穴78Aと
外部との間を連通させる連通路を示し、該連通路87の
一端側はロッド78の側面に開口し、他端側は油穴78
Aの中心部に開口している。88は連通路87の途中に
設けられたパイロット操作式のチェック弁で、該チェッ
ク弁88は、常時は連通路87を通じて管体1内の油3
が外部に流れるのを阻止し、外部からパイロット信号が
入力されて開弁することにより、後述する膨出加工時に
管体1内に残留した空気を連通路87を通じて外部に排
出させるものである。
【0100】89は油槽65内に設けられた冷却パイプ
で、該冷却パイプ89内に冷媒を流通させることによ
り、膨出加工時に高温となる油槽65内の油3を冷却
し、油槽65内の油3の温度を一定に保つものである。
【0101】本実施例による管体の膨出加工装置は上述
の如き構成を有するもので、以下、この膨出加工装置を
用いた管体の膨出加工方法について説明する。
【0102】まず、押圧シリンダ装置75のロッド78
を上昇させた状態で、型締めシリンダ装置69のロッド
72を縮小させ、型押え73を受台68の型嵌合凹部6
8Aから離間させる。
【0103】次に、半割下型62、半割上型63、半割
中型64および各圧縮ばね66を組合わせて成形型61
を形成し、この成形型61の内周側に管体1を配置す
る。そして、管体1が配置された成形型61を受台68
の平坦面部68B上に乗せ、型締めシリンダ装置69の
ロッド72を伸長させることにより、受台68の型嵌合
凹部68Aと型押え73の型嵌合凹部73Aとの間で成
形型61を型締めする。このとき、管体1の内周側には
油槽65内の油3が供給される。
【0104】次に、押圧シリンダ装置75のロッド78
を下向きに伸長させることにより、図9に示すように、
管体1の下端側を金属シール79に当接させると共に、
管体1の上端側を金属シール80に当接させる。このよ
うに、ロッド78を伸長させる過程で、チェック弁88
にパイロット信号を入力し、これを開弁させることによ
り、ロッド78の油穴78A内に残留した空気が連通路
87を通じて外部に排出される。そして、油穴78A内
に油3が充填され、連通路87を通じて油3が排出され
るようになると、チェック弁88へのパイロット信号の
入力を停止し、成形型61内の油3が連通路87を通じ
て外部に排出されるのを阻止する。これにより、管体1
の内周側に油3が密閉状態に充填されるようになる(準
備工程)。
【0105】次に、ヒータ81のリード線81Aに給電
してヒータ81を発熱させることにより、管体1内に充
填された油3を加熱して熱膨張させ、管体1内の圧力を
増大させる。
【0106】そして、管体1内の圧力が、例えば180
0kg/cm2 程度に増大した状態で、ロッド78をさ
らに伸長させ、成形型61と該成形型61内に配置され
た管体1とを軸方向両端側から押圧する。これにより、
成形型61は半割下型62、半割上型63、半割中型6
4の間に形成された隙間67分だけ軸方向に縮小する。
このとき、管体1の内周面には油3の熱膨張によって高
い液圧が作用しているから、図12に示すように、管体
1のうち半割中型64の膨出空間64Aに対応した部位
が径方向外側に向けて拡径するように塑性変形を生じ、
膨出空間64A内の油3は排油孔74を通じて油槽65
内に排出される(加熱工程)。
【0107】かくして、半割下型62、半割上型63、
半割中型64が互いに隙間なく当接した状態で、図13
に示すように、成形型61内には軸方向中間部に環状の
膨出部27Aを有する管体27が形成される。
【0108】ここで、加熱による膨出加工の過程で管体
1が膨出空間64A内に塑性変形するときに、管体1の
内容積が膨出加工前の内容積よりも減少し、該管体1内
の圧力がリリーフ弁84によって設定された圧力以上に
増大すると、リリーフ弁84が開弁することにより、管
体1内の油3が油通路83を通じて油槽65内に排出さ
れる。
【0109】そして、型締めシリンダ装置69のロッド
72を縮小させて型押え73を成形型61から離間させ
た後、成形型61の半割下型62、半割上型63、半割
中型64を分離することにより、成形型61から膨出部
27Aを有する管体27を取出すことができる。
【0110】ここで、上述のように形成された膨出部2
7Aを有する管体27の適用例として、図14、図15
に示す油圧ショベルの下部走行体に設けられる下側ロー
ラ装置を例に挙げて説明する。
【0111】図において、101は油圧ショベルを示
し、該油圧ショベル101は、下部走行体102と、下
部走行体102上に旋回可能に搭載された上部旋回体1
03とからなり、上部旋回体103の前部には作業装置
104が俯仰動可能に設けられている。
【0112】105は下部走行体102を構成するトラ
ックフレームで、該トラックフレーム105は、左,右
両側に配設され前,後方向に伸長した一対のサイドフレ
ーム105A(一方のみ図示)を有している。そして、
サイドフレーム105Aの一端側にはスプロケット10
6が設けられ、他端側にはアイドラ107が設けられ、
スプロケット106とアイドラ107との間には、走行
用の履帯108が巻装されている。
【0113】109はサイドフレーム105Aの上面側
に回転可能に設けられた2個の上側ローラ装置で、該上
側ローラ装置109は、履帯108を下側から支持し該
履帯108がサイドフレーム105Aに接触するのを防
止している。
【0114】110はサイドフレーム105Aの下面側
に回転可能に列設された複数の下側ローラ装置を示し、
該各下側ローラ装置110は、スプロケット106およ
びアイドラ107と共にサイドフレーム105Aに沿っ
て履帯108を案内するものである。
【0115】ここで、各下側ローラ装置110には、本
発明による膨出加工方法によって形成された管体27か
らなる後述の転輪体114が用いられており、以下、図
15を参照して下側ローラ装置110について説明す
る。
【0116】図において、111はサイドフレーム10
5Aの下端側に固定された支軸で、該支軸111は、軸
方向中間部に位置する大径部111Aと、大径部111
Aの両側に位置する軸受嵌合部111B,111Bとを
有し、軸方向両端側がボルト112によってサイドフレ
ーム105Aに固定されている。
【0117】113,113は支軸111の軸受嵌合部
111Bに内輪が圧入嵌合されたボールベアリングで、
該各ボールベアリング113は、支軸111の大径部1
11A端縁部と後述する止め輪115との間で位置決め
されている。
【0118】114は各ボールベアリング113を介し
て支軸111に回転可能に取付けられた転輪体で、該転
輪体114は、軸方向中間部に設けられた膨出部114
Aと、軸方向両側に設けられた膨出部114Aよりも小
径の軸受支持部114Bとからなっている。
【0119】ここで、転輪体114は、上述の膨出加工
方法によって形成された管体27の軸方向両端部を所定
の長さに切断することにより形成され、管体27の膨出
部27Aが転輪体114の膨出部114Aに対応し、管
体27の軸方向両端側が転輪体114の軸受支持部11
4Bに対応している。そして、転輪体114は、各軸受
支持部114Aの内周側にボールベアリング113の外
輪を嵌合させることにより支軸111に回転可能に支持
され、各軸受支持部114Bの内周側に嵌着された止め
輪115,115によって各ボールベアリング113を
抜止め状態に保持している。
【0120】そして、転輪体114の各軸受支持部11
4B外周は、履帯108の内周面に突設されたトラック
リンク等の突起部108A,108Aに当接し、膨出部
114Aは各突起部108A間に係合することにより履
帯108を案内する構成となっている。
【0121】また、転輪体114の膨出部114Aと支
軸111との間には、各ボールベアリング113等を潤
滑するための潤滑油を貯留する油溜め部116が形成さ
れ、該油溜め部116内の潤滑油は、転輪体114の各
軸受支持部114Bと支軸111の軸受嵌合部111B
との間に設けられたシール部材117によって封止され
ている。
【0122】上述の如く構成された下側ローラ装置11
0では、上述した膨出加工方法によって形成された管体
27からなる転輪体114を用いることにより、例えば
従来技術で述べた如くの、個別に鍛造成形した2個の転
輪体半割部材を溶接によって接合した転輪体を用いる場
合に比較して、転輪体半割部材の素材を加熱する加熱工
程、加熱した材料を鍛造する鍛造工程、鍛造された各転
輪体半割部材に機械加工を施して溶接用の接合部を形成
する機械加工工程、各転輪体半割部材の接合部を溶接に
よって接合する溶接工程等を省くことができ、製造コス
トを大幅に低減できる。
【0123】なお、前記第1の実施例では、軸方向に2
分割される下型10と上型11とからなる成形型9を用
いた場合を例に挙げたが、本発明はこれに限るものでは
なく、例えば図16に示す変形例のように、成形型12
1を、下型122と、上型123と、下型122と上型
123との間に設けられ、内周側が膨出空間124Aと
なった円筒状の中型124とから軸方向に3分割できる
ように構成してもよい。
【0124】また、前記各実施例では、管体1内に油3
を密閉状態に充填するために、管体1の両端部に金属シ
ール14,15、48,49、79,80を設けた場合
を例に挙げたが、これら金属シールは必ずしも設けなく
てもよい。
【0125】また、前記各実施例では、軸方向中間部に
環状の膨出部27Aを有する管体27を製造する場合を
例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例え
ば軸方向の両端部に有する管体、配管用のT字型継手等
の他の形状を有する管体等の膨出加工に広く適用するこ
とができる。
【0126】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よる管体の膨出加工方法によれば、準備工程において管
体の内部に液体を充填した状態で成形型内に管体を配置
し、加熱工程において管体内の液体を加熱手段によって
熱膨張させ、管体の内周面に高い液圧を作用させること
により、管体の一部を成形型の型形状に対応して塑性変
形させ膨出部を形成することができる。これにより、例
えば管体内に供給される液体の圧力を増大するための増
圧機等の大がかりな設備を不要にすることができ、膨出
部を有する管体の製造コストを大幅に低減することがで
きる。
【0127】また、請求項2の発明によれば、軸方向に
分割され型間に膨出空間が確保される成形型内に管体を
配置することにより、加熱工程において液体が管体内で
熱膨張したとき、管体は成形型の型間に確保された膨出
空間内で塑性変形を生じ、この膨出空間に対応した部位
に膨出部を形成することができる。
【0128】また、請求項3の発明によれば、径方向に
分割され内周側に膨出空間を有する成形型内に管体を配
置し、加熱工程において液体を管体内で熱膨張させるこ
とにより、管体のうち膨出空間に対応した部位に膨出部
を形成することができる。しかも、成形型を径方向に分
割することにより、成形型内に管体を配置する作業、成
形型から管体を取外す作業等を簡単に行うことができ
る。
【0129】また、請求項4の発明によれば、軸方向と
径方向とにそれぞれ分割され径方向に組合わされる2つ
の型間に膨出空間を有する成形型内に管体を配置したか
ら、管体のうち膨出空間に対応した部位に膨出部を形成
することができる。しかも、成形型を軸方向と径方向と
にそれぞれ分割できる構成としたから、成形型内に管体
を配置する作業、成形型から管体を取外す作業等を一層
簡単に行うことができる。
【0130】さらに、請求項5の発明によれば、加熱工
程において管体を塑性変形させるときに、押圧手段によ
って管体を軸方向両端側から押圧することにより、液体
の熱膨張によって管体の内周面に作用する液圧と管体の
軸方向両端側から作用する押圧力とによって、成形型の
膨出空間内での管体の塑性変形を促進することができ
る。
【0131】また、請求項6の発明による管体の膨出加
工方法によれば、液体の熱膨張によって管体の軸方向中
間部を塑性変形させることにより、管体の軸方向中間部
が装軌式車両の履帯を案内する膨出部となり、管体の軸
方向両側が軸受支持部となった転輪体を形成することが
できる。これにより、例えば個別に鍛造成形した2個の
転輪体半割部材を溶接によって接合した転輪体を用いる
場合に比較して、転輪体の製造コストを大幅に低減でき
る。
【0132】そして、請求項7の発明による管体の膨出
加工装置は、管体が膨出するのを許す膨出空間を有する
成形型と、該成形型内に配置された管体内に設けられた
液体加熱手段と、管体を軸方向両端側から押圧する押圧
手段とから構成したから、成形型内に配置された管体内
の液体を液体加熱手段によって加熱して熱膨張させると
共に、押圧手段によって管体を軸方向両端側から押圧す
ることにより、管体の一部を成形型の膨出空間内に塑性
変形させて膨出部を形成することができる。これによ
り、例えば従来技術で述べたように、管体内に供給され
る液体を加圧するための増圧機等の大がかりな設備を不
要にすることができ、膨出部を有する管体の製造コスト
を大幅に低減することができる。
【0133】また、請求項8の発明は、成形型のうち軸
方向一側に位置する成形型を固定的に支持する固定側ケ
ースと、成形型のうち軸方向他側に位置する成形型を軸
方向に可動に支持する可動側ケースとから押圧手段を構
成したから、固定側ケースに対して可動側ケースが変位
して当接したとき、管体は各成形型間に画成される膨出
空間内で塑性変形を生じ、該膨出空間に対応した膨出部
を形成することができる。
【0134】さらに、請求項9の発明は、径方向に分割
された複数の成形型を型締め手段によって型締めし、各
成形型間で位置決めされた管体内の液体を液体加熱手段
によって熱膨張させると共に、押圧手段によって管体を
軸方向両端側から押圧する構成としたから、管体を成形
型の膨出空間内で塑性変形させることができる。しか
も、成形型を径方向に分割することにより、成形型内に
管体を配置する作業、成形型から管体を取外す作業等を
簡単に行うことができる。
【0135】また、請求項10の発明は、軸方向と径方
向とにそれぞれ分割される複数の半割型を型締め手段に
よって型締めすることにより各半割型間で管体が位置決
めされ、この管体内に充填された液体を液体加熱手段に
よって熱膨張させると共に、押圧手段によって管体を軸
方向両端側から押圧する構成としたから、管体を成形型
の膨出空間内で塑性変形させることができる。しかも、
成形型を軸方向と径方向とにそれぞれ分割できる構成と
したから、成形型内に管体を配置する作業、成形型から
管体を取外す作業等を一層簡単に行うことができる。
【0136】さらに、請求項11の発明は、各半割型の
うち軸方向で隣合う半割型間には、軸方向に隙間を形成
するばねを設ける構成としたから、押圧手段によって管
体を軸方向両端側から押圧するときに、ばねによって形
成された隙間分だけ各半割型を軸方向に押圧することが
でき、各半割型のうち径方向に組合わされる2つの半割
型間に形成された膨出空間内で、管体を確実に塑性変形
させることができる。
【0137】また、請求項12の発明は、内部に液体が
貯溜された液体槽内に成形型を配置する構成としたか
ら、成形型内に管体を配置するときに、液体槽内の液体
を容易に管体内に充填することができる。
【0138】さらに、請求項13の発明は、液体槽内に
は液体を冷却する冷却手段を設ける構成としたから、管
体内に充填された液体が液体加熱手段によって加熱され
たとしても、冷却手段によって液体槽内の液体を一定の
温度に保つことができる。これにより、液体の性状を一
定に保つことができると共に、例えば液体槽内に配置さ
れた成形型から管体を取り出すときの作業性を向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による管体の膨出加工装
置を膨出加工前の状態で示す縦断面図である。
【図2】図1の膨出加工装置を膨出加工後の状態で示す
縦断面図である。
【図3】図2中の管体、成形型等を拡大して示す要部拡
大断面図である。
【図4】膨出部が形成された管体を示す縦断面図であ
る。
【図5】膨出加工の作業手順を示す流れ図である。
【図6】第2の実施例による管体の膨出加工装置を膨出
加工前の状態で示す縦断面図である。
【図7】図6の膨出加工装置を膨出加工後の状態で示す
縦断面図である。
【図8】図7中の管体、成形型等を拡大して示す要部拡
大断面図である。
【図9】第3の実施例による管体の膨出加工装置を膨出
加工前の状態で示す縦断面図である。
【図10】図9中の管体、成形型等を拡大して示す要部
拡大断面図である。
【図11】図10中の矢示XI−XI方向からみた横断面図
である。
【図12】図9の膨出加工装置を膨出加工後の状態で示
す縦断面図である。
【図13】図12中の管体、成形型等を拡大して示す要
部拡大断面図である。
【図14】本発明による膨出加工方法によって形成され
た管体を転輪体として用いた油圧ショベルを示す外観図
である。
【図15】図14中の矢示XV−XV方向からみた転輪体等
の要部拡大断面図である。
【図16】図1に示す膨出加工装置の変形例を示す縦断
面図である。
【符号の説明】 1 管体 2,32,65 油槽(液体槽) 3 油(液体) 4 固定側ケース 5,40,44,75 押圧シリンダ装置(押圧手段) 8 ロッド(可動側ケース) 9,31,61,121 成形型 10,33,122 下型 11,34,123 上型 12,33A,34A,64A,124A 膨出空間 16,50,81 ヒータ(液体加熱手段) 26,57,89 冷却パイプ(冷却手段) 27 管体 27A 膨出部 35,69 型締めシリンダ装置(型締め手段) 62 半割下型 63 半割上型 64 半割中型 66 圧縮ばね 67 隙間 114 転輪体 114A 膨出部 114B 軸受支持部
フロントページの続き (72)発明者 田中 潔 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 石永 信行 神奈川県相模原市大山町2番10号 アイダ エンジニアリング株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管体の内部に液体を充填した状態で成形
    型内に管体を配置する準備工程と、管体内に充填された
    液体を該管体内に設けられた加熱手段によって熱膨張さ
    せ、管体の一部を成形型の型形状に対応して塑性変形さ
    せ膨出部を形成する加熱工程とからなる管体の膨出加工
    方法。
  2. 【請求項2】 前記準備工程では軸方向に分割され型間
    に膨出空間が確保される成形型内に管体を配置し、前記
    加熱工程では管体内に充填された液体を加熱することに
    より管体を成形型の膨出空間内に膨出させてなる請求項
    1に記載の管体の膨出加工方法。
  3. 【請求項3】 前記準備工程では径方向に分割され内周
    側に膨出空間を有する成形型内に管体を配置し、前記加
    熱工程では管体内に充填された液体を加熱することによ
    り管体を成形型の膨出空間内に膨出させてなる請求項1
    に記載の管体の膨出加工方法。
  4. 【請求項4】 前記準備工程では軸方向と径方向とにそ
    れぞれ分割され径方向に組合わされる2つの型間に膨出
    空間を有する成形型内に管体を配置し、前記加熱工程で
    は管体内に充填された液体を加熱することにより管体を
    成形型の膨出空間内に膨出させてなる請求項1に記載の
    管体の膨出加工方法。
  5. 【請求項5】 前記加熱工程で管体を塑性変形させると
    きに該管体を軸方向両端側から押圧する押圧工程を含ん
    でなる請求項1、2、3または4に記載の管体の膨出加
    工方法。
  6. 【請求項6】 管体の内部に液体を充填した状態で成形
    型内に管体を配置する準備工程と、管体内に充填された
    液体を該管体内に設けられた加熱手段によって熱膨張さ
    せ、管体の軸方向中間部を塑性変形させて装軌式車両の
    履帯を案内する膨出部を形成し、管体の軸方向両側を膨
    出部よりも小径な軸受支持部として形成する加熱工程と
    からなる管体の膨出加工方法。
  7. 【請求項7】 管体が膨出するのを許す膨出空間を有
    し、内部に液体が充填された状態で管体が配置される成
    形型と、前記管体内に設けられ、該管体内に充填された
    液体を加熱することによって該管体の一部を前記成形型
    の膨出空間内に塑性変形させる液体加熱手段と、管体を
    塑性変形させるとき該管体を軸方向両端側から押圧する
    押圧手段とから構成してなる管体の膨出加工装置。
  8. 【請求項8】 前記押圧手段は、前記成形型のうち軸方
    向一側に位置する成形型を固定的に支持する固定側ケー
    スと、前記成形型のうち軸方向他側に位置する成形型を
    軸方向に可動に支持する可動側ケースとから構成し、前
    記固定側ケースに対して可動側ケースが変位して当接し
    たとき、前記各成形型間に画成される空間を前記膨出空
    間として構成してなる請求項に記載の管体の膨出加工
    装置。
  9. 【請求項9】 径方向に分割され内周側に膨出空間を有
    する複数の成形型と、内部に液体を充填した状態で管体
    を位置決めするために前記各成形型を径方向に型締めす
    る型締め手段と、前記管体内に設けられ、該管体内に充
    填された液体を加熱することによって該管体の一部を前
    記各成形型の膨出空間内に塑性変形させる液体加熱手段
    と、管体を塑性変形させるとき該管体を軸方向両端側か
    ら押圧する押圧手段とから構成してなる管体の膨出加工
    装置。
  10. 【請求項10】 軸方向と径方向とにそれぞれ分割され
    る複数の半割型からなり、径方向に組合わされる2つの
    半割型間に膨出空間を有する成形型と、内部に液体を充
    填した状態で管体を位置決めするために前記成形型の各
    半割型を径方向に型締めする型締め手段と、前記管体内
    に設けられ、該管体内に充填された液体を加熱すること
    によって該管体の一部を前記成形型のうち径方向に組合
    わされる半割型間の膨出空間内に塑性変形させる液体加
    熱手段と、管体を塑性変形させるとき該管体を軸方向両
    端側から押圧する押圧手段とから構成してなる管体の膨
    出加工装置。
  11. 【請求項11】 前記各半割型のうち軸方向で隣合う半
    割型間には、軸方向に隙間を形成するばねを設ける構成
    としてなる請求項10に記載の管体の膨出加工装置。
  12. 【請求項12】 前記成形型は内部に液体が貯溜された
    液体槽内に配置する構成としてなる請求項7、8、9ま
    たは10に記載の管体の膨出加工装置。
  13. 【請求項13】 前記液体槽内には、前記液体槽内に貯
    溜された液体を冷却する冷却手段を設けてなる請求項1
    2に記載の管体の膨出加工装置。
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