JPH11196034A - 電力線通信装置 - Google Patents

電力線通信装置

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JPH11196034A
JPH11196034A JP36360697A JP36360697A JPH11196034A JP H11196034 A JPH11196034 A JP H11196034A JP 36360697 A JP36360697 A JP 36360697A JP 36360697 A JP36360697 A JP 36360697A JP H11196034 A JPH11196034 A JP H11196034A
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JP
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signal
communication device
power line
line
line communication
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JP36360697A
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English (en)
Inventor
Robin Paul Rickard
ロビン・ポール・リカード
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Nortel Networks Ltd
Original Assignee
Northern Telecom Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サブステーションのような電力分配ネットワ
ークの遮蔽されていない部分からの放射を最小限にし、
他の電力線上の周波数帯域を再利用できる電力線通信装
置を提供する。 【解決手段】 本装置は、送信信号を受信する入力端子
と、第1の点(Y)において、送信信号(VMAIN)をラ
インに結合する第1のカプラと、送信信号から消去信号
(VAUX)を生成する入力手段に結合された消去手段
(WB、WR、WY)と、第1の点から離れた第2の点
(X)において、消去信号をラインに結合する第2のカ
プラから構成され、送信信号と消去信号はラインに上の
1方向において逆方向に結合され、一方、送信信号はラ
イン上の他の方向に伝搬するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号を送電線に結
合する装置および方法に関するものである。特に、電気
通信信号を伝送する電力配電ネットワークに無線周波
(RF)信号を結合する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力配電ネットワークまたは電力伝送ネ
ットワークを用いて、電気通信信号を伝送することは既
知である。ヨーロッパ特許出願番号WO94/0957
2A1においてそのような伝送ネットワークが開示され
ている。この方法で電気通信サービスを配電するのは利
用価値が高く、特に、新しく電気通信ネットワークを作
るときに最も大きな費用、たとえば、各加入者へケーブ
ルを敷設する費用が大幅に削減される。すでにある電力
配電ケーブルは、電気通信信号を送信するのに用いる。
【0003】図8は、電気通信信号を送信するように構
成された電力配電ネットワークを示す。主電力は、11
kV送電線105から伝送ネットワークに入り、サブス
テーション100はその電圧を415Vに変圧し、この
変圧された電圧がケーブル120を通じて加入者Sに供
給される。基地局BSは、印加点110において、音声
信号やデータ信号などの通信信号VBを配電ケーブル1
20に結合する。加入者の家屋内Sで、電気通信信号は
無線周波キャリアを用いてケーブル上を送受信ユニット
TRXへ伝搬する。
【0004】電力配電ネットワークを用いて無線周波信
号を送信することの問題の一つとして、無線周波エネル
ギが不必要に放射されることがあげられる。元来、配電
ネットワークは無線周波信号を送信するようには設計さ
れていないからである。
【0005】配電ケーブル120のような電力配電ケー
ブルは同心構造により構成されている。ケーブルの中心
部は、3相電力を伝送する導体群から構成される。中心
部は外殻部に囲まれており、外殻部は接地されている。
このような電力配電ケーブルは、同軸ケーブル同様、遮
蔽部を有しており、この遮蔽部が地下に埋設されたケー
ブルに結合されており、電気通信信号の送信に用いる無
線周波数(RF)に対して効果的である。
【0006】加入者の家屋内の内部配線は遮蔽されない
ため、無線周波エネルギ放射の問題が起きる場合があ
る。しかし、電力給電ケーブルが遮蔽されなくなる場所
で無線周波信号を濾波し、無線周波信号の放射を最小限
にすることができる。
【0007】他にも、電圧が11kVから415Vに変
圧されるサブステーション100において放射が起きる
場合がある。サブステーション100の壁には、通常グ
リッドアレイの形状でバスバーが取り付けられている。
バスバーは視界からは遮られているが、電気的には遮蔽
されていないことが多い。これは、50Hzの主周波数
においては遮蔽は不必要であるためである。
【0008】図8は電気通信信号を送信する電力配電ネ
ットワークを示す図である。図9は、この配電ネットワ
ークをさらに詳細に示す図である。配電ケーブル120
は、青色、赤色および黄色の3相線からなる。3相線の
各々は、サブステーション100において各バスバーに
結合される。基地局BSからの出力は、3方向スプリッ
タ210に結合される。3本の出力ラインは各自、ハイ
パスフィルタユニット200を介しケーブル120の各
位相線に結合される。主フィルタは、電気通信信号送信
時に用いる無線周波帯域にある信号だけを通し、基地局
へ向かう主給電線の流れブロックする。電気通信信号は
ケーブル120に沿って、サブステーション100およ
び加入者の2方向に伝搬する。信号VBは、青い位相線
上に示されている。サブステーション100に到着する
通信信号は、無線周波信号220を放射する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無線周
波数では、従来のバスバーアレイはアンテナとして機能
し、配電ケーブルを介して周囲へ受信した無線周波信号
を放射する。これは、無線周波数で動作している装置に
干渉を引き起こすため、好ましくない。しかも、これは
電気磁気適合(EMC)基準違反である。
【0010】バスバーからの放射を最小限にするには、
バスバーアレイを遮蔽するか、サブステーションの建物
全体を遮蔽することがあげられる。最近では、バスバー
を金属で囲っているサブステーションもある。しかし、
ほとんどのサブステーション設備は遮蔽されていない煉
瓦でできている。このような煉瓦の建物を取り壊してし
まうのは、ネットワークを通じて通信サービスを行うコ
ストが高くなってしまうため、好ましくない。
【0011】放射の問題に対する他の解決策として、ネ
ットワーク上を送信する無線周波信号の電力を制限し、
サブステーションにおける放射が許容可能な限度以下に
なるようにすることもできる。しかし、これでは加入者
側、特に無線周波信号がネットワークに印加される点か
ら遠い加入者設備に対して問題が起きる。加入者の設備
が必要な無線周波信号を検出するには、ある程度の信号
対干渉比が必要である。ネット上ではかなりの量の干渉
が起きるため、送信電力も比例して高くなければならな
い。
【0012】サブステーションにおける放射の問題のも
う1つの原因は、無線周波信号が通常、サブステーショ
ン100に隣接した配電ネットワークから印加される点
にある。この場所で印加を行うのは、ベースステーショ
ンが415Vケーブル(図8中120、130および1
40)群のそれぞれのケーブルへ容易に結合できるから
である。
【0013】また、電力配電IEEEトランザクショ
ン、Vol.6、No.1、1991年1月発行の論文
「送電線キャリヤ通信システム用適応型干渉消去」、第
49頁〜第61頁では、送電線キャリヤシステムにおけ
る周波数再利用の問題点が取り上げられている。第1電
力線部上の送信信号の1部がライントラップを通り抜け
て第2電力線部へ漏れても、消去信号を第2電力線部に
印加することによってその漏れた信号を消去することが
できる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面によ
るラインに信号を結合する電力線通信装置は、第1の位
置で重み付けされた送信信号をラインに結合する第1の
手段と、第1の位置から所定の距離離れた第2の位置で
消去信号をラインに結合する第2の手段とを備え、前記
の送信信号と消去信号はラインに沿った伝搬の1方向に
おいて逆方向に結合され、一方、送信信号はラインに沿
って他の方向に伝搬するように構成される。
【0015】好ましくは、消去信号は、消去手段によっ
て送信信号から生成される。さらに好ましくは、消去手
段は送信信号を位相シフトさせ、送信信号の振幅を制御
するように動作する重み付け回路を有するように構成さ
れる。
【0016】好ましくは、第1と第2のカップラ間の距
離は送信信号の波長のほぼ1/4である。これは、伝搬
方向の信号電力を最大にするように構成される。
【0017】好ましくは、本発明は、この電力線通信装
置はライン上のある位置で送信信号と消去信号の組み合
わせを検出し、消去信号を制御する計算手段にその検出
された信号を送出するモニタを有する。これによってさ
らに効果的な消去が得られるように構成される。
【0018】本発明の計算手段は、重み付けされた信号
に摂動を反復して行い、その結果の信号がその摂動の効
果を決定するためにモニタされるように構成される。
【0019】本発明の計算手段は、検出信号と送信信号
の一部との相関計算を反復して行い、更新された重み付
け値を決定するように構成される。
【0020】好ましくは、本発明は、複数の加入者にサ
ービスを行う電力配電ネットワークの配電線のような電
力線に電気信号を結合するために用いられる。
【0021】本発明は、ネットワークの非遮蔽部分と加
入者間の所定の位置で電気通信信号が電力配電ネットワ
ークに結合され、送信信号と消去信号を遮蔽されていな
い方向に向かって逆方向に組み合わされる状態におい
て、ネットワークの遮蔽されていない部分からの不要な
放射を防止するように構成される。
【0022】さらに、本発明においては、ラインに沿っ
て信号の伝搬方向を制御することによって、1つのライ
ンで用いられている特定の周波数帯域を他のラインで再
利用できるように構成される。これは特に、電力配電ネ
ットワークが共通のサブステーションによってサービス
されている複数の配電ラインを有する場合に有用であ
る。
【0023】本発明の他の側面のラインに信号を結合す
る電力線通信方法においては、重み付けされた送信信号
を第1の位置でラインに結合し、第1の位置から所定の
距離離れた第2の位置で消去信号をラインに結合し、送
信信号と消去信号はライン上の1方向に逆方向に結合さ
れ、一方、送信信号はライン上の他の方向に伝搬するよ
うに構成される。
【0024】本発明の他の側面の複数の電力配電線に電
気通信信号を結合する電力線通信方法においては、一つ
の周波数帯域を占める電気通信信号を、サブステーショ
ンの伝搬方向に逆方向で加えられるように、ラインの一
つに結合し、複数のラインの他の一つに異なる電気通信
信号を結合するために周波数帯域を再利用するように構
成される。
【0025】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本発明の
実施の形態1の電力線通信装置を示す。図2は図1の装
置の動作を説明するための図である。実施の形態2にお
いては、ケーブル120上においてサブステーション1
00への無線周波信号の伝搬を最小にするように構成さ
れている。
【0026】図1および図2において、基地局BSの出
力は、3方向スプリッタ210において主経路と補助経
路とに分岐して各位相線へ供給される。各位相線へ供給
される出力は、主成分VMAINおよび消去成分VAU
Xの2つの成分から構成される。主成分VMAINは、
ハイパスフィルタ200を介して点Yにおいてケーブル
120と結合される。消去成分VAUXは、点Yから距
離d分離れた点Xにおいてケーブル120と結合する。
VAUXは、信号の位相をシフトさせ、振幅が可変でき
る重み付け変数WBによって重み付けされる。VAUX
およびVMAINは、点Xにおいてサブステーション1
00に向かう方向では180゜オフセットされた位相を
有し、すなわち、これらの信号はお互いに位相が反転
し、お互いに消去し合う。従って、ケーブルの点Xとバ
スバーとの間では、無線周波信号は流れないか、または
無線周波信号がかなり減少する。点Xはバスバー上にに
設定してもよい。
【0027】点Xと点Yは同一の接続技術を用いて接続
し、無線周波結合特性が振幅と位相に追従するようにす
る。このようにすることによって、最適な広帯域消去性
能が得られる。
【0028】主信号供給と補助信号供給を適当な距離離
し、補助信号に重み付けされた適当な位相シフトを行う
ことによって、さらに大きな利点が得られる。すなわ
ち、VMAIN、VAUXの位相を点Y(および加入者
方向へのケーブルに沿って)において、同相で重ね合わ
せることができる。
【0029】典型的な送信周波数は、2〜6MHz、お
よび10〜14MHzの帯域にある。最適な性能では、
サブステーション100の方向には消去され、加入者の
方向には同相に重ね合わせが行われる。このとき、d=
λ/4の給電間隔であり、180゜の重み付け位相シフ
トが行われる。主信号が電力線に結合できる典型的なレ
ベルは1Vrmである。従来のシステムでは、そのよう
な高レベルでは放射が起きる可能性がある。
【0030】図2を用いて、実施の形態1のシステムの
動作を説明する。図2は、図1の電力線通信装置の動作
を説明するための図である。図2において、主給電線や
補助給電線から印加され点Xからバスバーへ伝搬する信
号は逆方向に干渉し、バスバーから離れる方向にケーブ
ル120に沿って伝搬する信号は重ね合わせられるよう
に、遅延と位相が調整される。距離dをほぼd=λ/4
にすることによって、加入者の方へ伝搬する信号を最大
にすることができる。点Xにおける消去は、距離dがど
んな長さであってもよい。極端に言えば、マンホール中
のケーブル部分で両方の給電点をケーブルに結合する程
度の距離に減らすことも可能である。
【0031】入力信号(VINPUT)の入力点から点Xへ
の主経路および補助経路について考えてみる。入力信号
(VINPUT)は主経路を通過するとき、給電ケーブルに
おいてτ1分遅延され、Y点から点Xに向けてケーブル
120上の距離dを伝搬する間にτ2遅延される。入力
信号(VINPUT)が補助経路を通過するとき、補助経路
は点X間までの給電遅延がτ1+τ2に等しくなるよう
構成されている。補助経路中で重み付けθが180゜の
位相シフトを有するよう設定される。このように設定す
ることによって、点Xからバスバーへ伝搬する信号は逆
方向に干渉し消去され、点Xからケーブル120に沿っ
て加入者方向に伝搬する信号はそのまま消去されること
なく伝搬される。理想的には、2つの経路に沿って点X
へ伝搬していく信号間において広帯域消去を行うことが
できる。実際には、適応型ループを用いて、位相と振幅
の重み付けを調節し、供給経路間の不一致を補償するこ
とができる。一方、位相シフトを180゜に固定し、減
衰を0に設定することもできる。
【0032】次に、点Yへの主経路および補助経路につ
いて考えてみる。主給電ケーブルに沿って伝搬する信号
はτ1遅延される。補助経路上を伝搬する信号は、点X
にたどり着くまでにτ1+τ2だけ遅延され、距離d隔
たった点Y間までにはさらτ2だけ遅延されるため、従
って遅延の合計はτ1+2τ2となる。さらに、補助給
電ケーブルに沿って伝搬する信号は180゜位相シフト
される。したがって、Y点では、2つの入力信号の成分
は組み合わされ、その一つの成分はτ1遅延され、第2
の成分はτ1+2τ2だけ遅延され、位相は180゜シ
フトされる。結果として生じた信号の振幅はキャリア周
波数に依存し、遅延2τ2の位相が180゜シフトする
とき最大振幅が生じ、重み付けを通して生じた位相シフ
トと加算すると合計の位相シフトは360゜となって加
算的干渉を生じる。この加算的干渉は点Yにおいて位相
差が0゜のとき、または全波長の倍数のときに生じる。
そのためには、距離はd=λ/4だけ離れていなければ
ならない。従って、遠隔距離がd=λ/4のときに加入
者の方向へ最適の送信が行えるが、距離が0である極端
な場合を除いて、その他の距離でも行うことができる。
【0033】実施の形態2.図3は、本発明の実施の形
態2の電力線通信装置の構成を示す図である。図3は、
図1の装置を変更し、消去処理が成功したかどうか監視
できるようにしたものである。検出コイル600、61
0、620は位相線毎に設置され、バスバー中に存在す
る信号を検出する。ここで、検出器はバスバーの回りに
巻回された誘導コイル、またはバスバーに近接した誘導
コイルが好ましい。また、バスバーのそばに設置された
容量リンクや1つ以上のアンテナを用いることもでき
る。
【0034】各検出コイルはスイッチ630および重み
付け計算ユニット640に結合される。重み付け計算ユ
ニットは各重み付け回路WB、WRおよびWYに制御信
号を出力する。スイッチ630は、複数の監視信号が1
つの計算ユニット640をタイムシェアリングできるよ
うにする。計算ユニット640は、検出コイルによって
検出された監視信号のレベルを最小にする重み付け値を
出力するよう動作する。減衰信号でも監視には十分であ
り、したがって結合力の弱い誘導コイルを用いることが
できる。
【0035】放射が起こり易いネットワークの遮蔽され
ていない部分で検出を行うのが好ましいが、より点Xに
近い他の点、または点Xそのものにおいて検出を行なっ
てもよい。しかしながら、ケーブル120は遮蔽されて
いるため、容量リンクのような他の形の検出装置が必要
となる。
【0036】重み付け計算ユニット640の動作を以下
に述べる。重み付け値を計算する方法には2つある。1
つは、摂動によるもの、もう1つは相関技術によるもの
である。
【0037】図4は、摂動技術を用いた重み付け消去装
置を示す。スイッチ630からの監視信号はチャネルフ
ィルタ700に印加され、目的の周波数(つまり、キャ
ンセルされる無線周波数)だけを通過させる。図中でダ
イオード検出器DおよびコンデンサCとして示されてい
る電力検出器710は、電力測定値をアナログ/ディジ
タル変換器(A/D変換器)720に出力する。A/D
変換器720の出力はマイクロプロセッサ730に入力
され、そこで摂動アルゴリズムが実行される。マイクロ
プロセッサ730は、各重み付けの同相成分(I)およ
び直交成分(Q)を制御する1組の重み付け制御信号を
出力する。摂動処理は、重み付け値IおよびQの大きさ
をステップで印加し、どのように消去に影響するかを監
視するように動作する。このアルゴリズムは、Iおよび
Qを上下に連続的に変化させることによって行われる。
このようなステップを行った後、最もよい影響を与えた
IまたはQの変化が適用される。この処理は、最も良い
消去効果が得られるまで続けられる。
【0038】重み付け値を計算する第2の方法は相関に
よるものである。図5は、相関技術を用いた重み付け値
の計算ユニットを示す図である。図5においては、摂動
技術を用いたときと同様に、検出コイルからフィルタへ
入力があり、フィルタでは所望の周波数である無線周波
数だけを通過させる。濾波された信号はカプラ740に
よって同相成分(I)および直交成分(Q)へ分離され
る。この2つの成分は合計成分(S)を形成する。基地
局BSからの入力信号の一部はスプリッタ780によっ
て分岐され、第2のカプラ750に入力され、そこで同
様にI成分とQ成分に分離される。この2つの成分は成
分(E)を形成する。2組のI成分とQ成分は相関器7
60に入力される。4つの各A/D変換器は受けた入力
をそれぞれディジタル信号に変換する。相関器760は
E成分およびS成分の相関を計算し、結果をマイクロプ
ロセッサ770に出力する。マイクロプロセッサ770
は重み付け更新アルゴリズムを行う。典型的なアルゴリ
ズムは、 W(K+1)=WK−μE*S であり、ここで*は相関関数を示す。
【0039】マイクロプロセッサ(μP)770は1組
の制御信号を出力し、重み付け値を制御する。この方法
は、摂動技術のときと同様に反復され、最良の消去結果
が得られるまで繰り返される。一旦重み付け値が設定さ
れたら、重み付け計算処理は定期的に繰り返すだけでよ
い。
【0040】消去は、主信号と補助信号が完全に逆相で
あるキャリア周波数において最も効果的である。これら
の各周波数を動かすことによって、消去効果がだんだん
減少する。これは、主チャネルと補助チャネルにおける
位相応答と振幅応答の間の周波数上のトラッキングが不
完全になり、遅延が一致しなくなることが原因である。
帯域の中心周波数は消去がもっとも効果的である周波
数、たとえば、2〜6MHzの帯域では4MHzを選ぶ
のが好ましい。したがって、限られた数のタイムシェア
リングを用いるDECTのようなTDMAシステムにお
いては、この装置は最も効果的である。
【0041】実施の形態3.図6は、本発明の実施の形
態3の電力線通信装置の構成を示す図である。図6は、
より広帯域の消去を可能とした電力線通信装置を提供す
るものである。図6において、補助経路にある信号はい
くつかの部分に分けられ、遅延量および重み付け量がそ
れぞれ異なる。重み付けは適応型ループによって制御さ
れ、タイムシェアリングによって適応される。
【0042】図6において、基地局BSの出力は、3方
向スプリッタ210において主経路と補助経路とに分岐
して各位相線へ供給される。各位相線へ供給される出力
は、主成分VMAINおよび消去成分VAUXの2つの
成分から構成される。主成分VMAINは、ハイパスフ
ィルタ200を介して点Yにおいてケーブル120と結
合される。消去成分VAUXは、スプリッタで分岐さ
れ、一方の補助信号は重み付け変数WB、WR、WYによ
って重み付けされ、他方の補助信号は重み付け変数WB
2、WR2、WY2によって重み付けされ、それらの信号は
加算器Σによあってそれぞれ加算され、ハイパスフィル
タユニット300に供給される。ハイパスフィルタユニ
ット300からの出力は、点Yから距離d分離れた点X
においてケーブル120と結合される。一方、位相線毎
に設置された検出コイル600,610、620はバス
バー中に存在する信号を検出し、スイッチ630に供給
される。スイッチ630の出力は、計算ユニット640
に供給され、計算ユニット640は、検出コイルによっ
て検出された監視信号のレベルを最小にする重み付け値
を出力するよう動作する。実施の形態3における主信号
と補助信号の消去および重ね合わせは、実施の形態1お
よび実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
【0043】この電力線通信装置は、DECTまたはC
T2のような時分割多重アクセス(TDMA)または時
分割デュープレックス(TDD)送信システムにおいて
用いられる。これは、このようなシステムが上り下り両
方向の送信に1つのキャリアを用いるからである。これ
によって加入者の家で必要となる濾波装置を簡易化する
ことができる。高電力無線周波信号は基地局の近くで印
加されるため、基地局から加入者の家への下り方向の送
信で最も放射の問題が生じやすい。加入者から基地局へ
の上り方向への送信では、無線周波信号は、放射の問題
が起きない低レベルで基地局に着信する。基地局に最も
近い位置にいる加入者に対しては、基地局から離れた他
の受信器よりもその人の受信器が低いレベルで送信を行
うよう制御が行われる。
【0044】実施の形態3の装置においては、基地局が
下り方向に送信している間に消去を行うこともできる。
加入者が上り方向に送信し、基地局が受信をしている間
は、補助経路は用いられず、基地局の受信は主経路のみ
を用いて行われる。
【0045】一方、受信サイクル中に主経路に加えて補
助経路を用いても良い。この場合は、補助経路は受信方
向と送信方向に同じ振幅と位相応答を確立する必要があ
る。これによって、バスバーの方向からの信号を阻止
し、加入者から発信されたケーブル120上の信号を優
先的に受信する効果が得られる。
【0046】給電線に沿った一方向の電気通信信号の送
信は、主に2つ方法がある。第1に、基地局から加入者
の方向だけに送信を行うことによって、基地局からの放
射を最小にすることができる。第2に、基地局から1方
向にだけ送信を行うことによって、同じ帯域幅の周波数
をいくつかの給電線において再利用することができる。
【0047】図7は、3つの配電ケーブル120、13
0および140にサービスするサブステーション100
を有する電力配電ネットワークである。各配電ケーブル
は、各通信基地局BS1、BS2、BS3によってサー
ビスが行われる。ケーブル120、130および140
はサブステーション100において共通結合されている
ため、1本のライン、例えばケーブル120上の電気通
信信号は他の配電ケーブル130および140へ流れ
る。電気通信信号を各配電線に結合させてサブステーシ
ョン100と逆の方向へ伝搬するようにし、サブステー
ション100の方向への成分を無視できるようにし、各
基地局BS1、BS2およびBS3において同じ周波数
帯域を再利用することができる。各配電線上の加入者か
らのトラヒック要求によって、基地局がそのラインだけ
にサービスするよう要求があった場合に、周波数を再利
用をするのが望ましい。しかし、電力給電線通信に用い
ることのできる周波数の帯域は限られている。電力給電
線通信に用いる周波数帯域が限定されるのは、国の規則
によるものであったり、また特定の周波数帯域が動作に
最適であったりするためである。図7では、信号V1,
V2,V3は、共通の周波数帯域を共有している基地局
BS1、BS2、BS3からの方向性送信を示す。
【0048】
【発明の効果】第1の発明の電力線通信装置は、第1の
位置で重み付けされた送信信号をラインに結合する第1
の手段と、第1の位置から所定の距離離れた第2の位置
で消去信号をラインに結合する第2の手段とを備え、送
信信号と消去信号はライン上の1方向において逆方向に
結合され、一方、送信信号はライン上の他の方向に伝搬
するように構成されるので、サブステーションでは送信
信号が消去され放射電力の発生を防止でき、加入者側に
は消去されることなく送信信号を供給することができ
る。
【0049】第2の発明の電力線通信方法は、重み付け
された送信信号を第1の位置でラインに結合し、第1の
位置から所定の距離離れた第2の位置で消去信号をライ
ンに結合し、送信信号と消去信号はライン上の1方向に
おいて逆方向に結合され、一方、送信信号はライン上の
他の方向に伝搬するように構成されるので、サブステー
ションでは送信信号が消去されるので放射電力の発生を
防止でき、一方、送信信号は加入者側には消去されるこ
となく供給することができる。
【0050】第3の発明の複数の電力配電線に電気通信
信号を結合する電力線通信方法においては、一つの周波
数帯域を占める電気通信信号を、サブステーションの伝
搬方向に逆方向で加えられるように、ラインの一つに結
合し、複数のラインの他の一つに異なる電気通信信号を
結合するように構成されるので、周波数帯域を再利用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の電力線通信装置を示
す図である。
【図2】 図1の装置の動作を説明するための図であ
る。
【図3】 本発明の実施の形態2の電力線通信装置を示
す図である。
【図4】 摂動技術を用いた重み付け値の計算ユニット
を示す図である。
【図5】 相関技術を用いた重み付け値の計算ユニット
を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態3の電力線通信装置を示
す図である。
【図7】 電力配電ネットワークにおける周波再利用を
示す図である。
【図8】 電気通信信号を送信する従来の電力配電ネッ
トワークを示す図である。
【図9】 図8のネットワークの一部分をより詳細に示
す図である。
【符号の説明】
100 サブステーション 105 送電線 110 印加点 120 配電ケーブル 130 配電ケーブル 140 配電ケーブル 200 ハイパスフィルタユニット 210 3方向スプリッタ 220 無線周波信号 300 ハイパスフィルタユニット 600 検出コイル 610 検出コイル 620 検出コイル 630 スイッチ 640 計算ユニット 700 チャネルフィルタ 710 電力検出器 730 マイクロプロセッサ 760 相関器 780 スプリッタ 770 マイクロプロセッサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 390023157 THE WORLD TRADE CEN TRE OF MONTREAL,MON TREAL,QUEBEC H2Y3Y 4,CANADA

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラインに信号を結合する電力線通信装置
    において:第1の位置で重み付けされた送信信号をライ
    ンに結合する第1の手段と、 第1の位置から所定の距離離れた第2の位置で消去信号
    をラインに結合する第2の手段とを備え、 前記送信信号と消去信号はラインに沿った伝搬の1方向
    において逆方向に結合され、一方、送信信号はラインに
    沿って他の方向に伝搬するように構成されることを特徴
    とする電力線通信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電力線通信装置におい
    て:さらに送信信号を受信するための入力部と、 その入力部に接続され、送信信号からの信号をキャンセ
    ルする消去手段とを備えたことを特徴とする電力線通信
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電力線通信装置におい
    て:前記消去手段は送信信号を位相シフトさせるように
    動作する重み付け回路を有することを特徴とする電力線
    通信装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電力線通信装置におい
    て:前記重み付け回路は送信信号の振幅を制御するよう
    に動作することを特徴とする電力線通信装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の電力
    線通信装置において:前記第1と第2のカップラ間の距
    離は送信信号の波長のほぼ1/4であることを特徴とす
    る電力線通信装置。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至4のいずれかに記載の電力
    線通信装置において:さらにライン上のある位置で前記
    送信信号と消去信号の組み合わせを検出し、その検出さ
    れた信号を消去信号を制御する計算手段に送出するモニ
    タを備えたことを特徴とする電力線通信装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電力線通信装置におい
    て:前記計算手段は、重み付けされた信号に摂動を反復
    して行い、その結果の信号がその摂動の効果を決定する
    ためにモニタされることを特徴とする電力線通信装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の電力線通信装置におい
    て:前記計算手段は、検出信号と送信信号の一部との相
    関計算を反復して行い、更新された重み付け値を決定す
    ることを特徴とする電力線通信装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の電力
    線通信装置において:前記ラインは電力線であり、前記
    送信信号は電気通信信号であることを特徴とする電力線
    通信装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の電
    力線通信装置を含み、複数の加入者にサービスを行う電
    力配電ネットワークにおいて:前記送信信号はネットワ
    ークの配電線に結合された電気通信信号であることを特
    徴とする電力配電ネットワーク。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の電力配電ネットワー
    クにおいて:前記電気通信信号はネットワークの非遮蔽
    部分と加入者間の所定の位置でネットワークに結合され
    ることを特徴とする電力配電ネットワーク。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の電力配電
    ネットワークにおいて:配電ケーブルは複数の位相線を
    含み、信号を結合する装置はその位相線の一つに結合さ
    れることを特徴とする電力配電ネットワーク。
  13. 【請求項13】 請求項10または11記載の電力配電
    ネットワークにおいて:前記配電ケーブルは複数の位相
    線を含み、 各位相線の各々に結合された信号を結合する装置と、 位相線上にある位置で前記送信信号と消去信号の組み合
    わせを検出するモニタと、 前記消去信号を制御する計算手段と、 モニタの一つで検出された信号を計算ユニットに選択的
    に接続するように動作するスイッチと、を備えたことを
    特徴とする電力配電ネットワーク。
  14. 【請求項14】 ラインに信号を結合する電力線通信方
    法において:重み付けされた送信信号を第1の位置でラ
    インに結合し、 第1の位置から所定の距離離れた第2の位置で消去信号
    をラインに結合し、 前記の送信信号と消去信号はライン上の1方向に逆方向
    に結合され、一方、送信信号はライン上の他の方向に伝
    搬するように構成されることを特徴とする電力線通信方
    法。
  15. 【請求項15】 複数の電力配電線に電気通信信号を結
    合する請求項13記載の電力線通信方法において:一つ
    の周波数帯域を占める電気通信信号を、サブステーショ
    ンの伝搬方向に逆方向で加えられるように、ラインの一
    つに結合し、 複数のラインの他の一つに異なる電気通信信号を結合す
    ることを特徴とする電力線通信方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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