JPH11193254A - スチレンの直接製造方法 - Google Patents

スチレンの直接製造方法

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JPH11193254A
JPH11193254A JP9366890A JP36689097A JPH11193254A JP H11193254 A JPH11193254 A JP H11193254A JP 9366890 A JP9366890 A JP 9366890A JP 36689097 A JP36689097 A JP 36689097A JP H11193254 A JPH11193254 A JP H11193254A
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JP
Japan
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zeolite
reaction
catalyst
ethylene
benzene
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JP9366890A
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English (en)
Inventor
Yuji Matsuoka
有二 松岡
Sadataka Kanejima
節隆 金島
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11193254A publication Critical patent/JPH11193254A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来工業技術にないシンプルプロセスから成
るスチレン製造法 【解決手段】周期表3族から12族までの範囲に属する
少なくとも1種の遷移金属元素でイオン交換したゼオラ
イト触媒の存在下、ベンゼンとエチレンおよび/または
エタンとを気相条件で接触させて反応する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスチレン、ス
チレン/ブタジエンゴム、アクリロニトリル/ブタジエ
ン/スチレン、不飽和ポリエステル等の合成樹脂や合成
ゴムのモノマー原料として有用なスチレンを、ベンゼン
とエチレンおよび/またはエタンとから一段階で製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スチレンの工業的製造法は、ベンゼンと
エチレンとからアルキル化反応によりエチルベンゼンを
製造し、分離、精製して得られたエチルベンゼンから脱
水素反応によりスチレンを製造するいわゆる二段階製造
法が大規模に行われている。前段に相当するエチルベン
ゼンの製造法は、塩化アルミニウムや燐酸等のフリーデ
ル・クラフツ型触媒を用いる液相条件下のアルキル化反
応、YやβやZSM−5等の酸型ゼオライト触媒を用い
る液相又は気相条件下のアルキル化反応が代表的であ
る。この反応はΔH(300K)=−27.2Kcal/mo
lの激しい発熱反応である。エチルベンゼンの収率を上
げるために、アルキル化反応の後でトランスアルキル化
反応を行うことが一般に採用されている。一方、後段に
相当するスチレンの製造法は、媒体としてスチームを使
い、触媒としてFe2 3 −Cr2 3 −K2 CO3
の酸化鉄系を用いる気相条件下の脱水素反応が代表的で
ある。この反応はΔH(300K)=28.1Kcal/mo
lの激しい吸熱反応であり、反応平衡上500℃以上の
高温条件が採用される。このエチルベンゼン製造を経由
する二段階のスチレン製造法は、現在も改良が進められ
ているものの製造技術的にはほぼ完成された領域に達し
ている。
【0003】スチレンの製造方法として、上記従来製造
法を凌駕して有意な工業的価値が生じる可能性を持つ製
造方法は、原料であるベンゼンとエチレンからエチルベ
ンゼン製造を経由することなく一段階反応でシンプルに
スチレンを製造する方法である。しかしながら、一段階
反応の製造技術について有意性を示す技術はこれまで開
示されてこなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、原料として
ベンゼンとエチレン、さらには、ベンゼンとエタンを用
いて一段階の反応で直接スチレンを製造する方法とそれ
に使用する触媒を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意検討した結果、特定の金属元素でイ
オン交換したゼオライト触媒を用いれば、ベンゼンとエ
チレンを反応させることによって、さらには、ベンゼン
とエタンを反応させることによってでもスチレンを効率
よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は下記に関するものである。尚、
本発明で記載する周期表の族名は1990年IUPAC
勧告の18族型周期表に従うものである。
【0006】(1)周期表3族から12族までの範囲に
属する少なくとも1種の遷移金属元素でイオン交換した
ゼオライト触媒の存在下、ベンゼンとエチレンおよび/
またはエタンとを気相条件で接触させることからなるス
チレンの直接製造方法。 (2)遷移金属元素が、Fe、Ru、Co、Rh、I
r、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Znから選ばれる
元素を少なくとも1種以上含むことを特徴とする上記
(1)に記載のスチレンの直接製造方法。
【0007】(3)イオン交換が、アルカリ金属カチオ
ンを有するゼオライトを用いて行われることを特徴とす
る上記(1)又は(2)に記載のスチレンの直接製造方
法。 (4)ゼオライトが、MFI構造を有するZSMゼオラ
イトであることを特徴とする上記(1)〜(3)に記載
のスチレンの直接製造方法。
【0008】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の触媒は、周期表3族から12族までの範囲に含まれ
る少なくとも1種の遷移金属元素でイオン交換を施した
ゼオライト種である。ゼオライト種は、触媒として使用
可能なゼオライトであれば特に限定されない。例として
は、X型フォージャサイト、Y型フォージャサイト、
A、L、β(ベータ)、オフレタイト、エリオナイト、
モルデナイト、フェリエライト、ZSM−5、ZSM−
8、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−22、ZS
M−23、ZSM−35、ZSM−38、ZSM−4
8、シリカライト等の結晶性アルミノシリケートが用い
られる。SiO2/Al2O3のモル比は5〜1000
程度、好ましくは10〜200程度の範囲から選択でき
る。また、ゼオライト骨格内にB、Ga、Ti、Fe、
Cu、Ag、Cr、Ge、P等の元素を含有するメタロ
アルミノシリケートやメタロシリケートも用いることが
できる。これらゼオライト種の中でより好ましいゼオラ
イト種は、IUPACの勧告に従った骨格構造タイプで
MFI構造タイプと表されるZSM系のアルミノシリケ
ート、メタロアルミノシリケート、メタロシリケートで
ある。
【0009】本発明の触媒は、上記ゼオライト種にイオ
ン交換法により遷移金属元素を少なくとも1種導入す
る。ゼオライト種にイオン交換により導入する遷移金属
元素は、周期表3族から12族までの範囲に属する少な
くとも1種の元素である。例えば、Ti、Zr、V、N
b、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、
Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Zn、Cd、ラ
ンタノイド元素等から1種以上が選ばれる。好ましい遷
移金属元素は、周期表8族から12族までの範囲に属す
る少なくとも1種の元素であり、より好ましくは、F
e、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、C
u、Ag、Znから選ばれる遷移金属元素を少なくとも
1種以上含む。
【0010】少なくとも1種の遷移金属元素をゼオライ
ト種に導入する方法としては、イオン交換法、含浸法、
混練り法等の公知の導入方法がありいずれも採用可能で
あるが、これらの方法の中でイオン交換法を用いる。少
なくとも一種類の特定の金属元素をイオン交換法により
導入して得られるゼオライト種は、含浸法や混練り法の
ゼオライト種に比べて、本発明の触媒に用いた場合、ベ
ンゼンとエチレンおよび/またはエタンの反応率を高
め、且つ、得られるスチレンの選択率を高める。このた
め、イオン交換法を採用したゼオライト種は、本発明に
よるスチレンの直接製造方法の触媒として、他の方法を
採用したゼオライト種よりも勝れている。イオン交換法
に供する遷移金属化合物は、硝酸塩、硫酸塩、塩酸塩、
酢酸塩、蓚酸塩等の遷移金属塩が用いられる。一方、イ
オン交換法に供するゼオライトは、陽イオン種として、
プロトン、アンモニウムイオン、Na・K等のアルカリ
金属カチオン、Mg・Ca等のアルカリ土類金属カチオ
ン、テトラアルキルアンモニウム類・アルキルアミン類
・ジアミン類等のテンプレート(結晶化剤)に由来する
カチオン等を1種以上有しているものが用いられる。ま
た、ゼオライト合成や後処理の過程で骨格に存在したA
l、B、Ga等が骨格から一部脱離して陽イオン部位を
一部占有したものも用いられる。イオン交換法において
は、これらカチオンの一部または全部を交換するが、一
部交換においては、これらカチオン種が遷移金属元素と
共存することになるが触媒として問題ない。イオン交換
法において、イオン交換率を高くできる陽イオン種はア
ルカリ金属カチオンであり、触媒使用においても、アル
カリ金属カチオンは遷移金属と共存して好ましい触媒性
能を示す。
【0011】イオン交換法は公知の方法に従って行うこ
とができ、代表的には水溶媒を使って行う。イオン交換
処理でのゼオライトと遷移金属塩類との使用量比の関係
は、ゼオライトの交換容量に対する遷移金属塩類の総モ
ル数の比の値で表して通常0.1〜100の範囲であ
る。導入する遷移金属を含む遷移金属塩を水溶媒に溶か
し、この水溶液にゼオライトを投入して静置、または、
撹拌してイオン交換させることが一般的である。導入す
る遷移金属塩を水溶媒に溶かす場合の遷移金属塩水溶液
の濃度は、用いる遷移金属塩の種類により異なり、通常
0.0001〜10mol/literである。イオン
交換処理時の圧力は、通常、常圧で行われるが、減圧下
或いは加圧下で行うこともできる。イオン交換処理時の
水溶液温度は、常圧で行う場合、通常0〜100℃が用
いられる。イオン交換処理時間は、通常0.1〜100
時間が用いられる。また、イオン交換処理は、一度のみ
ならず繰り返し行ってもよい。イオン交換処理が終了し
た後、水洗、乾燥し、また、必要に応じて加熱や焼成を
して、触媒として使用することができる。このようにし
て得られた触媒中のゼオライトに対する導入した遷移金
属の割合は、ゼオライト種やイオン交換の仕方にもよる
が通常0.1〜10重量%の範囲内となる。この濃度範
囲は厳密なものではなく、0.1重量%以下では触媒性
能が充分でなく、10重量%以上では遷移金属の使用量
に比して触媒性能向上が認め難いことを表す。
【0012】これらゼオライトはそのまま触媒として使
用することができるが、強度を持たせるなど触媒物性改
良のために、ゼオライト粉末を、アルミナ、シリカ、シ
リカ/アルミナ、チタニア、珪藻土、又は天然産粘土の
様な無機酸化物結合剤と混合して使用することができ
る。この場合、触媒中の無機酸化物結合剤の含有量は1
〜99重量%の範囲内であればよく、一般的には10〜
90重量%、より一般的には20〜30重量%の範囲内
であればよい。ゼオライトと無機酸化物結合剤を混合し
た触媒は、公知の方法により所望する大きさと形状を有
する錠剤又は押し出し物等に成型して使用する。
【0013】本発明の製造法に用いる原料のベンゼン
は、ゼオライト触媒の活性劣化を抑制するために含有水
分量を200重量ppm程度以下、さらには、100重
量ppm程度以下に前もって除去して使用するのが好ま
しい。もう一方の原料である炭素数2個のオレフィンや
アルカンは、精製された純度の高いエチレンガスやエタ
ンガス、又はこれらの混合ガスが代表的である。更に、
純度がより低い炭化水素混合物、例えば、ナフサ熱分解
炉から生成するエチレン濃度約30〜90容量%の粗エ
チレンガスや、接触分解炉(FCC)から発生するエチ
レン濃度約10〜20容量%のオフガスや、天然ガスか
らのエタンリッチガスなども使用することができる。
【0014】本発明による反応器の形式は特に限定する
ものではなく種々の反応器を用いることができる。代表
的には、流通式の固定床反応器または流動床反応器が採
用できる。ベンゼンと炭素数2個のオレフィンやアルカ
ンは反応器内でいずれも気相状態で存在し、縦型流通式
反応器の場合、ベンゼン蒸気と炭素数2個のオレフィン
やアルカンの両流体の流れ方向により、上昇併流方式、
下降併流方式、向流方式のいずれも採用できる。これら
の反応器は単一の触媒床でもよいが、多重触媒床となっ
ていてもよい。また、並列または直列の複数の反応器を
使用してもよい。反応はやや吸熱で起こるため熱を与え
やすい反応器が採用される。
【0015】ベンゼンとエチレン(および/またはエタ
ン)の反応器への供給量は、触媒の劣化を防ぐためベン
ゼンを化学量論的に過剰に存在させて供給するのが望ま
しい。ベンゼンとエチレン(および/またはエタン)の
供給モル比は1:1〜20:1、好ましくは2:1〜1
0:1の範囲から選択することができる。反応温度は約
450℃〜700℃ 、好ましくは約500℃〜650
℃の範囲である。反応圧力はベンゼン蒸気とエチレン
(および/またはエタン)から成る原料ガス分圧換算で
約0.1〜10kg/cm2 、約0.1〜3kg/cm
2 である。希釈ガスとしてエチレン(および/またはエ
タン)に含まれる同伴ガスは勿論のこと、窒素、二酸化
炭素等の不活性もしくは活性の低いガスを積極的に加え
てもよい。エチレン(および/またはエタン)の重量空
間速度(WHSV)は約0.1〜10、好ましくは約
0.1〜5の範囲である。但し、これら反応条件は、そ
れぞれが単独に最適値を取るのではなく相互に関連す
る。
【0016】反応後の生成物は、冷却後、ガス成分と液
成分とを分離し、液成分は通常公知の蒸留操作が行われ
る精製工程に供給され目的とするスチレンを得ることが
できる。蒸留操作で分離される未反応ベンゼン留分は反
応器に戻されて循環使用できる。副生してくるエチルベ
ンゼン留分は、副生品として取り出すか、または、反応
器に戻して循環使用することも可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を説
明する。尚、本発明は、その要旨を越えない限りこれら
の実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例】(実施例1)公知の方法で水熱合成後、濾
過、水洗、乾燥を行い、空気中550℃で焼成して調製
したZSM−5型ゼオライト(SiO2 /Al2 3
48)を1N硝酸水溶液(10ml/g−ゼオライト)
中で室温、3時間イオン交換し、濾過、水洗後110℃
で乾燥してH+ 型ZSM−5を調製した。このH+ 型Z
SM−510gを0.85wt%硝酸銀水溶液100g
を用いて、室温で2時間イオン交換処理を行った。濾
過、水洗後、110℃で乾燥後、空気中550℃で焼成
して、銀を含むH+ 型ゼオライトを調製した。続いて加
圧成型した後、粉砕し、0.6〜1.0mmに篩い分け
をした触媒を得た。蛍光X線で分析したところ、銀を
1.8wt%含んでいた。内径15mm、長さ450m
mの石英反応器内に触媒3gを仕込み、600℃、常圧
下でベンゼン/エチレン=10/1の割合で、エチレン
空間速度1.0h-1で導入し、1時間反応した。生成ガ
ス組成をガスクロにより分析したところ、表1の結果を
得た。
【0019】
【表1】 なお、スチレン、エチルベンゼン選択率は、反応したエ
チレンに基づく。以下同じである。
【0020】(実施例2)実施例1で用いたZSM−5
型ゼオライト(SiO2 /Al2 3 =48)を3.4
N塩化ナトリウム水溶液(10ml/g−ゼオライト)
中で90℃、3時間イオン交換し、濾過、水洗後110
℃で乾燥してNa+ 型ZSM−5を調製した。このNa
+ 型ZSM−5 10gを9.5wt%硝酸亜鉛水溶液
100gを用いて、80℃、2時間イオン交換処理を行
った以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、表2の
結果を得た。反応に用いた触媒を蛍光X線で分析したと
ころ、亜鉛を0.9wt%含んでいた。
【0021】
【表2】
【0022】(実施例3)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gを8.1wt%硝酸第二鉄水溶液1
00gを用いて、80℃、2時間イオン交換処理を行っ
た以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、表3の結
果を得た。反応に用いた触媒を蛍光X線で分析したとこ
ろ、鉄を0.5wt%含んでいた。
【0023】(実施例4)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gを9.1wt%硝酸ニッケル水溶液
100gを用いて、80℃、2時間イオン交換処理を行
った以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、表3の
結果を得た。反応に用いた触媒を蛍光X線で分析したと
ころ、ニッケルを0.8wt%含んでいた。
【0024】(実施例5)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gを7.9wt%硝酸クロム水溶液1
00gを用いて、80℃、2時間イオン交換処理を行っ
た以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、表3の結
果を得た。反応に用いた触媒を蛍光X線で分析したとこ
ろ、クロムをを0.3wt%含んでいた。
【0025】(実施例6)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gを4.4wt%塩化パラジウウム水
溶液100gを用いて、80℃、2時間イオン交換処理
を行った以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、表
3の結果を得た。反応に用いた触媒を蛍光X線で分析し
たところ、パラジウムを0.3wt%含んでいた。
【0026】(実施例7)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gを9.4wt%硝酸第二銅水溶液水
溶液100gを用いて、80℃、2時間イオン交換処理
を行った以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、表
3の結果を得た。反応に用いた触媒を蛍光X線で分析し
たところ、銅を0.9wt%含んでいた。
【0027】(実施例8)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gを7.2wt%硝酸ランタン水溶液
水溶液100gを用いて、80℃、2時間イオン交換処
理を行った以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、
表3の結果を得た。反応に用いた触媒を蛍光X線で分析
したところ、ランタンを0.7wt%含んでいた。
【0028】(実施例9)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gを3.2wt%塩化コバルト水溶液
100gを用いて、60℃、2時間イオン交換処理を行
った以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、表3の
結果を得た。反応に用いた触媒をX線マイクロアナライ
ザー(EPMA)で分析したところ、コバルトを0.6
wt%含んでいた。
【0029】(実施例10)実施例2で調製したNa+
型ZSM−5 10gを5.Owt%塩化テトラアンミ
ン白金水溶液100gを用いて、60℃、2時間イオン
交換処理を行った以外は、実施例1と同じ方法で反応を
行い、表3の結果を得た。反応に用いた触媒をX線マイ
クロアナライザー(EPMA)で分析したところ、白金
を0.2wt%含んでいた。
【0030】(実施例11)実施例2で調製したNa+
型ZSM−5 10gを5.0wt%塩化ルテニウム水
溶液100gを用いて、60℃、2時間イオン交換処理
を行った以外は、実施例1と同じ方法で反応を行い、表
3の結果を得た。反応に用いた触媒をX線マイクロアナ
ライザー(EPMA)で分析したところ、ルテニウムを
0.25wt%含んでいた。
【0031】(実施例12)実施例2で調製したNa+
型ZSM−5 10gを5.0wt%塩化ヘキサアンミ
ンロジウム水溶液100gを用いて、60℃、2時間イ
オン交換処理を行った以外は、実施例1と同じ方法で反
応を行い、表3の結果を得た。反応に用いた触媒をX線
マイクロアナライザー(EPMA)で分析したところ、
ロジウムを0.23wt%含んでいた。
【0032】(実施例13)実施例2で調製したNa+
型ZSM−5 10gを4.0wt%塩化へキサアンミ
ンイリジウム水溶液100gを用いて、40℃、2時間
イオン交換処理を行った以外は、実施例1と同じ方法で
反応を行い、表3の結果を得た。反応に用いた触媒をX
線マイクロアナライザー(EPMA)で分析したとこ
ろ、イリジウムを0.15wt%含んでいた。
【0033】
【表3】
【0034】(実施例14)実施例2で調製したNa+
型ZSM−5 10gを6.8wt%塩化亜鉛水溶液水
溶液100gを用いて、80℃、2時間イオン交換処理
を行った以外は、実施例1の方法で触媒を調製した。蛍
光X線で分析したところ、亜鉛を0.8%含んでいた。
実施例1と同じ反応器内に触媒3gを仕込み、600℃
常圧下でベンゼン/エタン=10/1の割合で、エタン
空間速度1.0h-1で導入し、1時間反応した。1時間
後の選択率、反応率は、スチレン選択率=38%、エチ
ルベンゼン選択率=48%、エタン反応率=4%であっ
た。
【0035】(実施例15)実施例2で調製したNa+
型ZSM−5 10gを6.8wt%塩化亜鉛水溶液水
溶液100gを用いて、80℃、2時間イオン交換処理
を行った以外は、実施例1の方法で亜鉛を含むNa+
ZSM−5を調製した。この亜鉛を含むNa+ 型ZSM
−5にAl2 3 をバインダーとして20wt%加え、
押し出し成型器により1mmφ×3mmLの成型体触媒
を調製した。蛍光X線で分析したところ、亜鉛が0.6
%含まれていた。実施例1の反応器内に触媒4gを仕込
み、600℃、常圧下でベンゼン/エチレン=10/1
の割合で、エチレン空間速度1.0h-1で導入し、1時
間反応した。1時間後の選択率、反応率は、スチレン選
択率=42%、エチルベンゼン選択率=47%、エチレ
ン反応率=53%であった。
【0036】(実施例16)実施例1で調製したH+
ZSM−5を0.5N塩化ナトリウム水溶液(10ml
/g−ゼオライト)中で90℃、1時間イオン交換し、
濾過水洗後110℃で乾燥してNaを含むH+ 型ZSM
−5を調製した。このNaを含むH+ 型ZSM−5を
0.42%硝酸銀水溶液を用いて、室温、2時間イオン
交換を行った。濾過、水洗後、110℃で乾燥後、空気
中550℃で焼成して、銀とナトリウムを含むH+ 型Z
SM−5を調製した。X線マイクロアナライザー(EP
MA)で分析したところ、ナトリウムを0.8wt%、
銀を1.6wt%含有していた。次に加圧成型した後、
粉砕し、0.6〜1.0mmに篩い分けした触媒を調製
した。実施例1と同じ反応器、反応条件で1時間反応し
た。1時間後の平均選択率、反応率は、スチレン選択率
=35%、エチルベンゼン選択率=55%、エチレン反
応率=61%であった。
【0037】(実施例17)実施例2で調製したNa+
型ZSM−5 10gを0.51wt%硝酸銀水溶液1
00gを用いて、室温で2時間イオン交換処理した。濾
過、水洗後、110℃で乾燥し、銀を含むNa+ 型ZS
M−5を調製した。この銀を含むNa+ 型ZSM−5を
9.5wt%硝酸亜鉛水溶液100gを用いて、80
℃、2時間イオン交換処理を行った。濾過、水洗後、1
10℃で乾燥し、亜鉛と銀を含むNa+型ZSM−5を
調製した。X線マイクロアナライザー(EPMA)で分
析したところ、銀を1.8wt%、亜鉛を0.8wt%
含有していた。実施例1と同じ方法で加圧成型、粉砕、
篩い分けし触媒を調製した。実施例1と同じ反応器、反
応条件で反応を行った。1時間後選択率、反応率は、ス
チレン選択率=42%、エチルベンゼン選択率=47
%、エチレン反応率=60%であった。
【0038】(比較例1)実施例1で調製したH+ 型Z
SM−5を実施例1と同じ方法で触媒として成型し、実
施例1と同じ方法で反応を行った。1時間後選択率、反
応率を表4に示した。
【0039】(比較例2)実施例2で調製したNa+
ZSM−5を実施例1と同じ方法で触媒として成型し、
実施例1と同じ方法で反応を行った。1時間後選択率、
反応率を表4に示した。
【0040】(比較例3)実施例1で調製したH+ 型Z
SM−5 10gに、0.28g硝酸銀を水10gに溶
解した水溶液を加え、十分攪拌した後水分を蒸発させ、
更に120℃で乾燥し、銀をゼオライトに含浸させた。
銀を含浸したゼオライトを空気中600℃で8時間焼成
した。蛍光X線で分析したところ、銀を1.7wt%含
んでいた。実施例1と同じ方法で触媒として成型し、実
施例1と同じ方法で反応を行った。1時間後選択率、反
応率を表4に示した。
【0041】(比較例4)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gに、0.23g硝酸鉄を水10gに
溶解した水溶液を加え、十分攪拌した後水分を蒸発さ
せ、更に120℃で乾燥し、鉄をゼオライトに含浸させ
た。鉄を含浸したゼオライトを空気中600℃で8時間
焼成した。蛍光X線で分析したところ、鉄を0.5%含
んでいた。実施例1の方法で触媒として成型し、実施例
1と同じ方法で反応を行った。1時間後選択率、反応率
を表4に示した。
【0042】(比較例5)実施例2で調製したNa+
ZSM−5 10gに、0.26g硝酸ニッケルを水1
0gに溶解した水溶液を加え、十分攪拌した後水分を蒸
発させ、更に120℃で乾燥し、ニッケルをゼオライト
に含浸させた。ニッケルを含浸したゼオライトを空気中
600℃で8時間焼成した。蛍光X線で分析したとこ
ろ、ニッケルを0.8%含んでいた。実施例1の方法で
触媒として成型し、実施例1と同じ方法で反応を行っ
た。1時間後選択率、反応率を表4に示した。
【0043】
【表4】
【0044】
【発明の効果】本発明の方法による一段階スチレン製造
法は、従来の二段階スチレン製造法に比べ格段にシンプ
ルな製造法を提供できるため、経済的で省エネルギーな
プロセスとなり工業的価値が高い。更に、エチレン原料
に代えてエタン原料を用いることができるため、エチレ
ン生産に依存しない製造が可能になり、また、環境適合
型のアルカン原料への転換も可能になる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期表3族から12族までの範囲に属す
    る少なくとも1種の遷移金属元素でイオン交換したゼオ
    ライト触媒の存在下、ベンゼンとエチレンおよび/また
    はエタンとを気相条件で接触させることを特徴とするス
    チレンの直接製造方法。
  2. 【請求項2】 遷移金属元素が、Fe、Ru、Co、R
    h、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Znから選
    ばれる元素を少なくとも1種以上含むことを特徴とする
    請求項1に記載のスチレンの直接製造方法。
  3. 【請求項3】イオン交換が、アルカリ金属カチオンを有
    するゼオライトを用いて行われることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載のスチレンの直接製造方法。
  4. 【請求項4】 ゼオライトが、MFI構造を有するZS
    Mゼオライトであることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載のスチレンの直接製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115725323A (zh) * 2021-08-31 2023-03-03 中国石油化工股份有限公司 一种降低汽油中苯含量和硫含量的方法

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