JPH11190791A - 炉心流量測定装置 - Google Patents

炉心流量測定装置

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JPH11190791A
JPH11190791A JP9359567A JP35956797A JPH11190791A JP H11190791 A JPH11190791 A JP H11190791A JP 9359567 A JP9359567 A JP 9359567A JP 35956797 A JP35956797 A JP 35956797A JP H11190791 A JPH11190791 A JP H11190791A
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JP
Japan
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pump
flow rate
reactor
discharge flow
head
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Application number
JP9359567A
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English (en)
Inventor
Kenjiro Katayama
山 健二郎 片
Takahiko Iikura
倉 隆 彦 飯
Takahisa Kondo
藤 隆 久 近
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉心流量の測定精度を向上させることができ
る沸騰水型原子炉の炉心流量測定装置を提供する。 【解決手段】 ポンプ回転数とポンプ部揚程とに基づい
て原子炉再循環ポンプ40のポンプ吐出流量を演算する
運転ポンプ吐出流量演算手段50を備えている。運転ポ
ンプ吐出流量演算手段50は、ポンプ部揚程とポンプ吐
出流量との関係を示した流量−揚程特性が炉水温度によ
って変化することに対応するために、予め試験によって
得られた各種の温度条件下での流量−揚程特性を示した
複数の関数を含んでおり、炉水温度に応じて最適の関数
を選択してポンプ吐出流量を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉の
炉心流量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉における従来の炉心流量
測定装置の一例を図17に示す。
【0003】図17に示したように沸騰水型原子炉の原
子炉圧力容器37の底部には、ポンプ回転軸1を有する
原子炉再循環ポンプ40が複数台設けられており、この
原子炉再循環ポンプ40の吸込部41には圧力タップ2
が設けられている。また、レグ9には吐出部42が形成
されており、レグ9の内側には圧力タップ3が設けられ
ている。
【0004】原子炉圧力容器37内の原子炉冷却材(炉
水)は原子炉再循環ポンプ40の吸込部41から吸い込
まれた後、吐出部42を経由してレグ9の内側に送られ
る。このとき、吸込部41の圧力タップ2における圧力
とレグ9の内側の圧力タップ3における圧力との差圧
(ポンプ部差圧)を、レグ9の円周方向に沿って複数台
設置したポンプ部差圧計10にて計測し、計測した値を
平均化する。
【0005】次に、平均化されたポンプ部差圧△P(K
g/cm2)をポンプ部揚程演算装置12を用いてポン
プ部揚程△Hへ変換する。その変換方法は、ポンプ部差
圧△P(Kg/cm2)に、原子炉圧力計6から計測し
た原子炉圧力P(Kg/cm2)と炉水温度計5から計
測した炉水温度T(℃)とから算出した比容積を掛けて
ポンプ部揚程△H(m)に変換する。
【0006】比容積の算出には、比容積/比重量演算装
置18を用いる。この比容積/比重量演算装置18の内
部には、比容積についての温度と圧力との行列が用意さ
れている。この行列を使用する事によって、測定された
炉水温度及び原子炉出力における比容積を算出できる。
【0007】なお、比容積の代わりに比重量を用いてポ
ンプ部差圧をポンプ部揚程に変換しても良い。この時、
ポンプ部差圧△P(Kg/cm2)からポンプ部揚程△
H(m)を導く時および体積流量を重量流量へ換算する
時に使用される比容積または比重量を算出するための炉
水温度は、原子炉圧力容器37の底部に接続された配管
に設置されている温度計の温度を使用している。
【0008】次に、ポンプ回転軸1に設けられた1回転
当り1つのスリットをパルス検出器4にて計数した値を
ポンプ回転数演算装置11にてポンプ回転数(rpm)
に変換する。
【0009】ここで、運転ポンプ吐出流量演算装置7に
て運転ポンプの吐出流量を算出する。運転ポンプ吐出流
量演算装置7の詳細を図18に示す。一般に、ポンプ吐
出流量は回転数に比例し、ポンプ部揚程は回転数の2乗
に比例する事が知られている。
【0010】従って、事前に試験にて測定した流量及び
ポンプ部揚程を、試験で行った回転数を用いて流量は回
転数で割り、ポンプ部揚程は回転数の2乗で割ってお
く。このことをノーマライズという。この関係をプラン
トで測定したポンプ回転数を用いて、その回転数におけ
る流量とポンプ部揚程の関係に変換する。
【0011】次に、プラントで測定したポンプ部揚程を
用いて、そのポンプ部揚程におけるポンプ吐出流量を計
測する。
【0012】本操作を各運転ポンプ個々に行う事によ
り、運転ポンプの吐出流量を算出する事ができる。
【0013】また、1台以上のポンプが停止しており、
それ以外のポンプが運転している状態のときは、運転ポ
ンプ吐出流量演算装置7に加えて停止ポンプ通過流量演
算装置8を使用する。
【0014】停止ポンプ通過流量演算装置8の詳細を図
19に示す。ポンプ停止時、ポンプ部差圧計間を炉水が
逆流して通過する時の逆流圧損係数をあらかじめ求めて
おく。その逆流圧損係数とポンプ部揚程が逆流流量の2
乗に比例する事を利用して停止ポンプを逆流する逆流流
量を算出する。
【0015】以上の演算結果を炉心流量演算装置19に
送って重量炉心流量Wc(t/h)を算出する。
【0016】まず、重量炉心流量を算出する前に体積炉
心流量を算出する。ポンプ全台運転時は、各ポンプ毎の
運転ポンプ吐出流量演算装置7にて得られた運転ポンプ
の吐出流量を全て足し合わせることで体積炉心流量Qc
(m3/h)を算出する。一方、ポンプ部分台数運転時
は、運転ポンプを流れるポンプ吐出流量の和から停止ポ
ンプを流れる逆流流量を差し引くことにより、体積炉心
流量を算出する。次に、体積炉心流量から再び比容積を
用いる事により重量炉心流量を算出する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
炉心流量測定装置には下記のように種々の問題がある。
工場試験で算出しているポンプ部揚程△H(m)とポン
プ吐出流量Q(m3/h)との関係は温度によって変化
する。しかし、上述した従来の方式では、温度によるポ
ンプ部差圧△H(m)とポンプ吐出流量Q(m3/h)
との特性の変化に対応できず、炉心流量の計測精度が悪
化する。
【0018】また、ポンプ部揚程△H(m)とポンプ吐
出流量Q(m3/h)との関係を最小2乗法で多項式近
似を行う際、△H=f(Q)という式より逆算してポン
プ吐出流量Q(m3/h)を算出するため、一義的に解
を算出しようとすると多項式近似の次数が限られてしま
う。一般に算出可能な次数は3次までである。従って、
工場試験データヘのフィッティング精度が落ち、炉心流
量の精度が悪化する。また、ポンプ部揚程△H(m)と
ポンプ吐出流量Q(m3/h)との関係を工場試験で算
出した範囲全域を使用しフィッティングを行うとすると
範囲が広範囲になるため、フィッティングの精度が落
ち、炉心流量の精度が悪化する。
【0019】また、ポンプ最低速度運転などのポンプ回
転数が一定の状態のときにも回転数を入力データとして
用いる必要があり、炉心流量を算出するまでに計算時間
が長くなる。
【0020】また、ポンプ回転数を計測する変位計に据
え付けられたスリットが1つしかなく、ポンプが1回転
する間に1パルスしか計数されない。従って、ポンプが
昇速および降速中、またはポンプが電源喪失等で停止す
る様な過渡状態の時にポンプ回転数を正確に算出する事
が困難である。
【0021】さらに、現状の設計では回転数を検出する
ために一定時間内のパルスを計数する事によってポンプ
回転数を導いているため、過渡時のポンプ回転数を正確
に測定することができず、過渡時の炉心流量を算出でき
ない。
【0022】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、炉心流量の測定精度を向上させることができる
沸騰水型原子炉の炉心流量測定装置を提供することを目
的とする。
【0023】より具体的には、従来と測定する項目を同
じくして炉心流量をより正確に算出することが可能であ
り、かつ運転ポンプのポンプ吐出流量においてポンプ部
揚程とポンプ吐出流量との関係を用いる事によって、よ
り簡便に炉心流量を算出でき、また、ポンプ回転数が一
定に保たれている場合にポンプ部揚程とポンプ吐出流量
との関係にポンプ回転数の項を含める事なく、より簡便
に炉心流量を算出できる沸騰水型原子炉における炉心流
量測定装置を提供する事を目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明による炉心流量測
定装置は、原子炉再循環ポンプの吸込部における圧力と
吐出部における圧力との差であるポンプ部差圧を測定す
るポンプ部差圧測定手段と、炉水温度と原子炉圧力とに
基づいて炉水の比容積又は比重量を演算する比容積/比
重量演算手段と、前記ポンプ部差圧と前記比容積又は比
重量とに基づいてポンプ部揚程を演算するポンプ部揚程
演算手段と、前記原子炉再循環ポンプのポンプ回転数を
演算するポンプ回転数演算手段と、前記ポンプ回転数と
前記ポンプ部揚程とに基づいて前記原子炉再循環ポンプ
のポンプ吐出流量を演算する運転ポンプ吐出流量演算手
段と、前記ポンプ吐出流量に基づいて炉心流量を演算す
る炉心流量演算手段と、を備え、前記運転ポンプ吐出流
量演算手段は、前記ポンプ部揚程と前記ポンプ吐出流量
との関係を示した流量−揚程特性が前記炉水温度によっ
て変化することに対応するために、予め試験によって得
られた各種の温度条件下での流量−揚程特性を示した複
数の関数を含んでおり、前記炉水温度に応じて最適の関
数を選択して前記ポンプ吐出流量を演算することを特徴
とする。
【0025】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、前記ポンプ部揚程
を変数として前記ポンプ部揚程と前記ポンプ吐出流量と
の関係を示した計算式に基づいて前記ポンプ吐出流量を
算出することを特徴とする。また、本発明による炉心流
量測定装置は、前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、予
め試験によって得られた前記ポンプ部揚程と前記ポンプ
吐出流量との関係を最小2乗法による多項式で近似した
近似式を含み、この近似式を用いて前記ポンプ部揚程か
ら前記ポンプ吐出流量を算出することを特徴とする。
【0026】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、前記ポンプ部揚程
の大きさに応じて区分した複数の領域毎に前記ポンプ部
揚程と前記ポンプ吐出流量との関係を示した複数の関数
を含み、これらの関数を用いて前記ポンプ部揚程から前
記ポンプ吐出流量を算出することを特徴とする。
【0027】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、予め試験によって
得られた各種のポンプ回転数の下での前記ポンプ部揚程
と前記ポンプ吐出流量との関係をポンプ回転数毎に前記
ポンプ部揚程を変数として近似した複数の近似式を含
み、前記原子炉再循環ポンプが一定の回転数で運転され
ている場合には、測定された前記ポンプ回転数に応じて
選択した近似式を用いて前記ポンプ部揚程から前記ポン
プ吐出流量を算出することを特徴とする。
【0028】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、予め試験によって
得られた前記ポンプ部揚程と前記ポンプ吐出流量との関
係を前記各原子炉再循環ポンプ毎に示した複数の関数を
含み、前記各関数を用いて前記各原子炉再循環ポンプ毎
に前記ポンプ部揚程から前記ポンプ吐出流量を算出する
ことを特徴とする。
【0029】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、予め試験によって
得られた前記ポンプ部揚程と前記ポンプ吐出流量との関
係を示す複数のデータに対して、隣接する2つのデータ
同士を直線で結んで近似した近似式を含み、前記近似式
を用いて前記ポンプ部揚程から前記ポンプ吐出流量を算
出することを特徴とする。
【0030】また、本発明による炉心流量測定装置は、
複数の前記原子炉再循環ポンプのうちの一部が停止して
いる場合に、前記ポンプ部揚程に基づいて、停止状態に
ある前記原子炉再循環ポンプを通過する炉水の流量であ
る停止ポンプ通過流量を演算する停止ポンプ通過流量演
算手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0031】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記停止ポンプ通過流量演算手段は、前記ポンプ部揚程
が正の値の場合及び負の値の場合のそれぞれについて前
記ポンプ部揚程と前記停止ポンプ通過流量との関係を示
した関数を含み、前記ポンプ部揚程の正負を判断して前
記関数を使い分けることを特徴とする。
【0032】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記停止ポンプ通過流量演算手段は、前記原子炉再循環
ポンプが全台停止し且つ炉心が熱を持っており、自然循
環する炉水がポンプ吐出方向に流れている状態の場合に
は、このような自然循環状態を模擬した試験によって予
め得られたポンプ部揚程と停止ポンプ通過流量との関係
を示した関数を用いて前記停止ポンプ通過流量を演算す
ることを特徴とする。また、本発明による炉心流量測定
装置は、前記ポンプ回転数演算手段は、前記原子炉再循
環ポンプのポンプ回転軸に形成された複数の検出用スリ
ットと、前記ポンプ回転軸と共に回転する前記検出用ス
リットの通過数を検出して前記ポンプ回転数を検出する
パルス検出器と、を備えたことを特徴とする。
【0033】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記ポンプ回転数演算手段は、前記原子炉再循環ポンプ
のポンプ回転軸に形成された検出用スリットと、通過し
た前記検出用スリットを検出するパルス検出器と、を備
え、前記パルス検出器で検出されたパルス同士の時間間
隔を電圧として測定して前記ポンプ回転数に換算するこ
とを特徴とする。
【0034】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記炉水温度を測定するために原子炉圧力容器の内部に
設置された炉内温度計をさらに有することを特徴とす
る。
【0035】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記炉内温度計は、前記原子炉圧力容器に設けた専用ノ
ズルを介して前記原子炉圧力容器の内部に設置されてい
ることを特徴とする。
【0036】また、本発明による炉心流量測定装置は、
前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、運転中の前記原子
炉再循環ポンプが全台停止する際には、次式 QC(t)=(QCO−QCS)N(t)/N0+QCSC(t):時刻tにおける炉心流量 QCO:ポンプ運転中の炉心流量 QCS:ポンプ全台停止時の炉心流量 N(t):時刻tにおけるポンプ回転数 N0:ポンプ初期回転数 によって前記炉心流量を演算することを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】第1実施形態 以下、本発明の第1実施形態による改良型沸騰水型原子
炉(ABWR)の炉心流量測定装置について図1及び図
2を参照して説明する。なお、図17に示した従来の炉
心流量測定装置と同一の構成要素には同一符号を付し、
説明を省略する。
【0038】図1は、本実施形態による炉心流量測定装
置の概略構成を原子炉内蔵型再循環ポンプ(インターナ
ルポンプ)の部分と共に示した図である。図1におい
て、ポンプ部揚程演算装置12にて得られたポンプ部揚
程△Hは、運転ポンプ吐出流量演算装置50及び停止ポ
ンプ通過流量演算装置8に送られる。
【0039】停止ポンプ通過流量演算装置8は、複数の
原子炉再循環ポンプ40のうちの一部が停止している場
合に、ポンプ部揚程△Hに基づいて、予め試験で得られ
ている停止ポンプのポンプ部差圧と吐出流量との関係を
用いて停止状態にある原子炉再循環ポンプ40を通過す
る原子炉冷却材の流量を演算する。
【0040】原子炉再循環ポンプ40のポンプ回転軸1
の回転数N(rpm)が、パルス検出器4を有するポン
プ回転数演算装置(ポンプ回転数演算手段)11によっ
て計測され、計測されたポンプ回転数Nは運転ポンプ吐
出流量演算装置50に送られる。ここで、ポンプ回転軸
1にはスリット(図示せず)が設けられており、パルス
検出器4によって一定時間内の通過スリット数を検出す
ることによってポンプ回転数Nが計測される。ポンプ回
転数Nとポンプ部揚程△Hとに基づいて、運転ポンプ吐
出流量演算装置50は原子炉再循環ポンプ40のポンプ
吐出流量を演算する。
【0041】ここで、運転ポンプ吐出流量演算装置50
には炉水温度計5から炉水温度T(℃)の信号が送ら
れ、ポンプ吐出流量を演算する際には、運転ポンプ吐出
流量演算装置50は炉水温度Tを参照して最適の計算を
行うようになっており、これについては図2を参照して
後述する。
【0042】運転ポンプ吐出流量演算装置50にて得ら
れたポンプ吐出流量と、停止ポンプ通過流量演算装置8
にて得られたポンプ通過流量とが炉心流量演算装置19
に送られ、これらの流量に基づいて炉心流量演算装置1
9は炉心流量WC(t/h)を演算する。より具体的に
は、運転ポンプから吐出されるポンプ吐出流量から停止
ポンプを通過(逆流)するポンプ通過流量を差し引くこ
とによって炉心流量WCが算出される。
【0043】次に、本実施形態による炉心流量測定装置
の特徴部分である運転ポンプ吐出流量演算装置50につ
いて図2を参照して説明する。
【0044】運転ポンプ吐出流量演算装置50は、ポン
プ部揚程△Hとポンプ吐出流量Q0との関係を示した流
量−揚程特性が炉水温度Tによって変化することに対応
するために、予め試験によって得られた各種温度条件下
での流量−揚程特性データ(関数)13a、13b、1
3cを含んでおり、炉水温度Tに応じて最適の流量−揚
程特性データ(関数)を選択してポンプ吐出流量Q0
演算することを特徴とする。このように運転ポンプ吐出
流量演算装置50は、プラントで使用するポンプ部揚程
△Hとポンプ吐出流量Q0との関係を測定された炉水温
度Tを用いて補正(校正)することができる。
【0045】図2に示したように、ポンプ吐出流量Q0
とポンプ部揚程△Hとの関係(Q−△H特性)は温度に
よって変化するものであって、通常運転時のQ−△H特
性13aは、高温時のQ−△H特性13bと低温時のQ
−△H特性13cとの間に存在する。ここで、一般に、
ポンプは流体のレイノルズ数の相違、ポンプ本体の熱膨
張等により、温度によってQ−△H特性が変化する。
【0046】そして、本実施形態による炉心流量測定装
置の運転ポンプ吐出流量演算装置50は、プラントの炉
水温度Tに応じてQ−△H特性を変化させる機能を具備
している。つまり、工場試験等により、高温時のQ−△
H特性13bと低温時のQ−△H特性13cをあらかじ
め測定し、次に、高温および低温時のQ−△H特性を試
験で行った回転数を使用して、ノーマライズを行う。
【0047】高温時のQ−△H特性をノーマライズした
ものを(1)式に、低温時のQ−△H特性をノーマライ
ズしたものを(2)式に示す。ここで、運転ポンプの吐
出流量QOの算出にはポンプ部揚程を変数にしたものを
使用し、5次式で近似を行っている。
【0048】
【数1】 OH :高温時の運転ポンプ吐出流量 N :ポンプ回転数 △H :ポンプ部揚程 AH〜FH:係数(高温時)
【0049】
【数2】 OC :低温時の運転ポンプ吐出流量 N :ポンプ回転数 △H :ポンプ部揚程 AC〜FC:係数(低温時) ここで、高温時と低温時の各近似を行った際の係数AH
〜FH、AC〜FCを用いてプラントで運転を行う際の温
度Tにおける係数を算出する。算出方法を係数Aを例に
とり(3)式に示す。
【0050】
【数3】 A :プラントで運転する際の炉水温度時の係数 AH:高温時の係数 AC:低温時の係数 T :プラントで運転する際の炉水温度 TH:高温時の温度 TC:低温時の温度 (3)式で得られた係数を用いることにより、プラント
で測定された炉水温度における最適なQ−H特性を用い
る事ができるため、より精度よく炉心流量を測定するこ
とができる。
【0051】以上述べたように本実施形態による沸騰水
型原子炉の炉心流量測定装置によれば、プラントで測定
された炉水温度Tに応じて最適の流量−揚程特性の関数
を使用するようにしたので、炉心流量の測定精度が従来
に比して大幅に向上する。
【0052】第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態による沸騰水型原子炉の炉
心流量測定装置について図3を参照して説明する。な
お、本実施形態は図1に示した上記第1実施形態と全体
構成を共通にし、運転ポンプ吐出流量演算装置の構成を
変更したものであるので、以下では第1実施形態と異な
る部分について詳細に説明する。
【0053】図3は、本実施形態による炉心流量測定装
置における運転ポンプ吐出流量演算装置を示しており、
この運転ポンプ吐出流量演算装置は、ポンプ部揚程△H
を変数としてポンプ部揚程△Hとポンプ吐出流量Q0
の関係を示した計算式15、16に基づいてポンプ吐出
流量Q0を算出することを特徴とする。
【0054】すなわち、あらかじめ工場試験等にて測定
した運転ポンプの吐出流量Qとポンプ部揚程△Hの特性
を回転数にてノーマライズしたものを算出する。この
時、流量Qとポンプ部揚程△Hとの特性は流量Qが一義
的に決まる様に、ポンプ部揚程△Hを変数とした関数1
5とする。この特性をプラントで測定したポンプ回転数
を用いてポンプ部揚程△Hとポンプ回転数Nからポンプ
吐出流量QOを算出する関数に変換する。
【0055】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、ポンプ吐出流量からポンプ部揚程
を導く式から逆算してポンプ吐出流量を導く従来の方式
に代えて、ポンプ部揚程からポンプ吐出流量を導く計算
式を、試験で得られているポンプ部揚程とポンプ吐出流
量との関係を用いて作成し、その式から直接ポンプ吐出
流量を導くようにしたので、炉心流量演算において解が
一義的に決まり、運転ポンプの吐出流量を簡単な式で算
出する事ができ、それにより近似を行う際の関数を高次
にできるため、運転ポンプ吐出流量を精度良く算出する
事ができる。
【0056】第3実施形態 次に、本発明の第3実施形態による沸騰水型原子炉の炉
心流量測定装置について図4を参照して説明する。な
お、本実施形態は上記第1又は第2実施形態と全体構成
を共通にし、運転ポンプ吐出流量演算装置の構成を変更
したものであるので、以下では上記各実施形態と異なる
部分について詳細に説明する。
【0057】図4は本実施形態による炉心流量測定装置
における運転ポンプ吐出流量演算装置を示しており、こ
の運転ポンプ吐出流量演算装置は、予め試験によって得
られたポンプ部揚程△Hとポンプ吐出流量QOとの関係
を最小2乗法による多項式で近似し、この近似式17を
用いてポンプ部揚程△Hからポンプ吐出流量QOを算出
することを特徴とする。
【0058】すなわち、あらかじめ工場試験等で測定し
ておいたポンプ吐出流量QOとポンプ部揚程△Hとの関
係をポンプ回転数Nを用いてノ−マライズする。このと
き、ポンプ吐出流量Qoを近似するため、最小2乗法に
て近似を行う。近似式の例を(4)式に示す。なお、
(4)式では、一例として5次で近似を行っている。
【0059】
【数4】 (4)式を変形した下記(5)式に基づいて、運転ポン
プ吐出流量を表す特性17を算出する。
【0060】
【数5】 なお、本実施形態では5次式にて近似を行ったが、次数
は近似できる限りであれば、何次であろうが構わない。
【0061】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、上述した近似を行う事により、試
験で得られたポンプ部揚程とポンプ吐出流量との関係を
正確にフィッティングすることが可能となり、精度良く
運転ポンプの吐出流量を算出する事ができる。
【0062】また、本実施形態と前記第2実施形態とを
組み合わせることによって、最小2乗近似の多項式の次
数を上げることができる。
【0063】第4実施形態 次に、本発明の第4実施形態による沸騰水型原子炉の炉
心流量測定装置について図5を参照して説明する。な
お、本実施形態は上記第1乃至第3実施形態と全体構成
を共通にし、運転ポンプ吐出流量演算装置の構成を変更
したものであるので、以下では上記各実施形態と異なる
部分について詳細に説明する。
【0064】図5は本実施形態による炉心流量測定装置
における運転ポンプ吐出流量演算装置を示しており、こ
の運転ポンプ吐出流量演算装置は、ポンプ部揚程の大き
さに応じて区分した複数の領域毎にポンプ部揚程とポン
プ吐出流量との関係を近似し、これらの近似式を用いて
ポンプ部揚程からポンプ吐出流量を算出することを特徴
とする。
【0065】すなわち、ポンプの流量とポンプ部揚程と
の特性(Q−△H特性)は、一般に複雑な形状をしてい
るため、1種類の近似式で表す事は困難である。そこ
で、図5に示すようにQ−△H特性を複数の領域に分割
して個々に近似を行う事により、全領域において精度の
高い近似を行う事ができる。
【0066】本実施形態では、Q−△H特性14を4領
域20a〜20dに分け、それぞれを試験データを用い
て上記第3実施形態のように5次の最小2乗法にて近似
を行っている。ここで、領域の分割には同一流路では流
量Qがポンプ部揚程△Hの平方根に比例する曲線21を
使用している。このような領域分けを行う事により、運
転ポンプの回転数の変化による領域分けの変化はなくな
る。
【0067】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、工場試験等で得られたポンプ部揚
程とポンプ吐出流量との関係を複数の領域に分けて近似
し、これらの近似式を用いてポンプ部揚程からポンプ吐
出流量を算出するようにしたので、各領域での近似式の
精度を上げることができ、ひいては炉心流量計測精度を
上げることができる。
【0068】第5実施形態 次に、本発明の第5実施形態による沸騰水型原子炉の炉
心流量測定装置について図6を参照して説明する。な
お、本実施形態は上記第1乃至第4実施形態と全体構成
を共通にし、運転ポンプ吐出流量演算装置の構成を変更
したものであるので、以下では上記各実施形態と異なる
部分について詳細に説明する。
【0069】図6は本実施形態による炉心流量測定装置
における運転ポンプ吐出流量演算装置を示しており、こ
の運転ポンプ吐出流量演算装置は、予め試験によって得
られた各種のポンプ回転数の下でのポンプ部揚程△Hと
ポンプ吐出流量Q0との関係を、ポンプ回転数N毎にポ
ンプ部揚程△Hを変数として近似した複数の近似式を含
み、原子炉再循環ポンプ40が一定の回転数で運転され
ている場合には、測定されたポンプ回転数Nに応じて選
択した近似式を用いてポンプ部揚程△Hからポンプ吐出
流量Q0を算出することを特徴とする。
【0070】すなわち、本実施形態による炉心流量測定
装置における運転ポンプ吐出流量演算装置は、吐出流量
を計算するための入力デ−タをポンプ部揚程のみとし、
ポンプ回転数は計算のための入力データとはしないで、
運転ポンプ1台当りの吐出流量を算出するものである。
【0071】本装置は、ポンプ回転数を入力デ−タとし
ないため、全ての運転ポンプがポンプ最低回転数で運転
している場合の様に、全ての運転ポンプが同一のポンプ
回転数で運転している場合のみ使用できる。
【0072】本装置の構成は、あらかじめ工場試験等
で、ある一定のポンプ回転数で運転した時のポンプQ−
△H特性を測定しておき、その特性を用いてポンプ部揚
程△Hをパラメ−タとする最小2乗法による高次の近似
式22を作成する。図6では、一例として下記(6)式
に示した3次式で近似している。
【0073】
【数6】 この近似式を作成しておき、プラントにて測定されたポ
ンプ部揚程を本式に代入すれば運転ポンプの吐出流量を
算出する事ができる。
【0074】尚、本近似式の算出方法として、各ポンプ
毎に近似式を算出しても、全てのポンプのデ−タを使用
して平均のポンプ特性として近似しても良い。
【0075】また、近似式は一義的に解が算出できる次
数であれば、運転ポンプ吐出流量QOをパラメータとし
た近似式を用いて運転ポンプ吐出流量QOを算出しても
良い。一例を下記(7)式に示す。
【0076】
【数7】 以上述べたように本実施形態による炉心流量測定装置に
よれば、運転ポンプ吐出流量演算装置にポンプ回転数と
Q−△H特性との関係に関する情報を予め組み込んでお
き、原子炉再循環ポンプ40の回転数が一定の場合に
は、Q−△H特性の近似式における変数としてポンプ回
転数を使用せず、ポンプ部揚程△Hのみを入力データと
したので、炉心流量演算速度を上げることができる。
【0077】第6実施形態 次に、本発明の第6実施形態による沸騰水型原子炉の炉
心流量測定装置について図7を参照して説明する。な
お、本実施形態は上記第1乃至第5実施形態においてポ
ンプ回転数演算装置の構成を変更したものであるので、
以下では上記各実施形態と異なる部分について詳細に説
明する。
【0078】図7は、本実施形態による炉心流量測定装
置におけるポンプ回転数演算装置の構成を説明するため
の斜視図であり、このポンプ回転数演算装置は、原子炉
再循環ポンプ40(図1参照)のポンプ回転軸1に形成
された複数の検出用スリット23と、検出用スリット2
3を検出してポンプ回転数Nを検出するパルス検出器2
4と、を備えている。パルス検出器24は、スリット2
3と同じ高さに設けられており、スリット23が通過す
る度にそれをパルスとして計数する。
【0079】炉心流量測定装置に使用するポンプ回転数
は、ある一定時間のパルスを計数してそのパルス数を計
数時間で割ることにより算出している。本方式でポンプ
回転数を計測する限りは、例えばスリット数が従来の1
つから2つになった場合、ある一定時間内のパルス数が
2倍になる。ポンプ回転数の精度が従来の精度と同等と
する場合、パルス計数時間を従来の半分にする事ができ
る。
【0080】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、ポンプ回転軸1が1回転する度に
今までは1パルスしか計数しなかったものが、複数のパ
ルスが計数できる様になるため、一定時間のパルスサン
プリング時のポンプ回転数計数精度を上げることができ
る。
【0081】したがって、時間間隔をせばめても炉心流
量計測精度を悪化させることなく炉心流量を測定するこ
とができ、ポンプ回転数の変化やポンプの停止に関する
情報がより正確に検出可能となる。また、従来と同様の
サンプリング精度を確保する場合のパルスサンプリング
時間を短くすることができ、従来よりも短い間隔で炉心
流量を計測することができる。
【0082】第7実施形態 次に、本発明の第7実施形態による沸騰水型原子炉の炉
心流量測定装置について図8を参照して説明する。な
お、本実施形態は上記第1乃至第6実施形態と全体構成
を共通にし、運転ポンプ吐出流量演算装置の構成を変更
したものであるので、以下では上記各実施形態と異なる
部分について詳細に説明する。
【0083】図8は、本実施形態による炉心流量測定装
置における運転ポンプ吐出流量演算装置を示し、この運
転ポンプ吐出流量演算装置は、予め試験によって得られ
たポンプ部揚程とポンプ吐出流量との関係を各原子炉再
循環ポンプ40毎に近似した複数の近似式(関数)を含
み、各近似式を用いて各原子炉再循環ポンプ40毎にポ
ンプ部揚程△Hからポンプ吐出流量Qを算出することを
特徴とする。
【0084】すなわち、運転ポンプ吐出流量測定装置に
て使用する流量−ポンプ部揚程(Q−△H)特性に、試
験にてポンプ個々に測定したQ−△H特性を用いてポン
プ個別にQ−△H特性25を作成する。この特性にプラ
ントで計測したポンプ部揚程△Hを入力データとして、
ポンプ個々にポンプ吐出流量QOを求める。
【0085】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、各原子炉再循環ポンプ40毎に固
有の近似式(関数)を用いてQ−△H特性を近似し、各
近似式を用いて各原子炉再循環ポンプ40毎にポンプ吐
出流量を算出するようにしたので、全てのポンプのQ−
△H特性を使用して運転ポンプ吐出流量測定装置に1つ
のQ−△H特性を入れ込む方式よりも、炉心流量計測精
度を上げることができる。
【0086】第8実施形態 次に、本発明の第8実施形態による沸騰水型原子炉の炉
心流量測定装置について図9を参照して説明する。な
お、本実施形態は上記第1乃至第7実施形態と全体構成
を共通にし、運転ポンプ吐出流量演算装置の構成を変更
したものであるので、以下では上記各実施形態と異なる
部分について詳細に説明する。
【0087】図9は、本実施形態による炉心流量測定装
置における運転ポンプ吐出流量演算装置を示し、この運
転ポンプ吐出流量演算装置は、予め試験によって得られ
たポンプ部揚程△Hとポンプ吐出流量Q0との関係を示
す複数のデータについて、隣接する2つのデータ同士を
直線で結んで近似した近似式を含み、この近似式を用い
てポンプ部揚程△Hからポンプ吐出流量Q0を算出する
ことを特徴とする。
【0088】すなわち、試験にて測定したQ−△H特性
を回転数に関してノーマライズを行う。次に、プラント
にて計測した運転ポンプの回転数を用いて、ノーマライ
ズしたQ−△H特性26を運転ポンプの回転数における
Q−△H特性27に変換する。そこで、プラントにて測
定したポンプ部揚程△Hが、試験にて測定したポンプ部
揚程に挟まれる2点を決定する。この決定した2点間を
つなぐ直線と、プラントにて測定したポンプ部揚程の交
点の流量が、その時の運転ポンプの吐出流量となる。
【0089】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、工場試験等にて測定したポンプ部
揚程とポンプ吐出流量のデータを直線で結び、この直線
とプラントで計測されたポンプ部揚程との交点のポンプ
吐出流量を算出するようにしたので、炉心流量を正確に
計測することができる。
【0090】第9実施形態 次に、本発明の第9実施形態による沸騰水型原子炉の炉
心流量測定装置について図10を参照して説明する。な
お、本実施形態は上記第1乃至第8実施形態と全体構成
を共通にし、停止ポンプ通過流量演算装置の構成を変更
したものであるので、以下では上記各実施形態と異なる
部分について詳細に説明する。
【0091】図10は、本実施形態による炉心流量測定
装置における停止ポンプ通過流量演算装置を示し、この
停止ポンプ通過流量演算装置は、ポンプ部揚程△Hが正
の値の場合及び負の値の場合のそれぞれについて、ポン
プ部揚程△Hと停止ポンプ通過流量Q0との関係を示し
た特性データ(関数)を含み、ポンプ部揚程△Hの正負
を判断して正負の特性データ(関数)を使い分けること
を特徴とする。
【0092】すなわち、プラントでは、ポンプ部分台数
運転時、ポンプ運転台数が減ってくると炉心の核加熱又
は崩壊熱による自然循環力がポンプの吐出圧よりも相対
的に大きくなり、ポンプ廻りは吸込側の圧力の方が吐出
側の圧力よりも大きくなる。この状態においては、ポン
プ全台運転時と比較するとポンプ部差圧の正負が逆転す
る。
【0093】このようにポンプ部差圧の正負が異なるた
め、停止ポンプを通過する流れの方向も逆転して炉水は
ポンプ吐出方向に流れるになる。従って、プラントがこ
のような状態になった場合は、停止ポンプを通過する流
量算出アルゴリズムを変える必要がある。
【0094】そこで、図10に示したように、ポンプ部
差圧が正の値の場合はポンプ吐出側から吸込側に流れる
逆流を算出するアルゴリズム28となり、ポンプ部差圧
が負の値の場合はポンプ吸込側から吐出側に流れる順流
が流れるアルゴリズム29となる。従って、実現象によ
り近い状態を表したアルゴリズムとなる。
【0095】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、停止ポンプ通過流量演算装置にお
いてポンプ部揚程の正負を判断して停止ポンプを通過す
る逆流流量を反転させるアルゴリズムを用いるようにし
たので、炉内の流体挙動をより正確に模擬することがで
き、炉心流量を正確に算出することができる。
【0096】第10実施形態 次に、本発明の第10実施形態による沸騰水型原子炉の
炉心流量測定装置について図11を参照して説明する。
なお、本実施形態は上記第1乃至第9実施形態において
ポンプ回転数演算装置の構成を変更したものであるの
で、以下では上記各実施形態と異なる部分について詳細
に説明する。
【0097】本実施形態による炉心流量測定装置におけ
るポンプ回転数演算装置は、原子炉再循環ポンプのポン
プ回転軸に形成された検出用スリットと、通過した検出
用スリットを検出するパルス検出器と、を備えている。
すなわち、図7に示したものと同様に、ポンプ回転軸1
にスリット23を設けてあり、スリット23と同じ高さ
にスリットが通過するとパルスを発生するパルス検出器
24を備えている。
【0098】図11は、本実施形態による炉心流量測定
装置におけるポンプ回転数演算装置の作用を説明するた
めの図である。ポンプ回転数が一定の場合、現在発生し
たパルス30と次のパルス31が検出されるまでの時間
は一定となる。一方、例えばポンプ回転数が低下してい
る場合、次のパルス31が検出されるまでの時間は次第
に長くなる。
【0099】従って、次のパルス31が検出されるまで
の時間を測定する事により、ポンプ回転数を算出する事
ができる。
【0100】本実施形態による炉心流量測定装置おいて
は、検出されたパルス同士の時間間隔を電圧に変換し、
それを更にポンプ回転数に変換する事によりポンプ回転
数を算出する。これによって従来よりも短い周期でポン
プ回転数を計測することができる。
【0101】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、パルス同士の時間間隔からポンプ
回転数を算出するようにしたので、ポンプ回転数の演算
速度が速くなり、炉心流量の演算速度を高める事ができ
る。このため、原子炉再循環ポンプ40が停止する時又
は定められた速度で昇降速するような過渡的な状態にお
いても、ポンプ回転数及びポンプ部揚程を用いて炉心流
量を正確に算出することができる。
【0102】第11実施形態 次に、本発明の第11実施形態による沸騰水型原子炉の
炉心流量測定装置について図12を参照して説明する。
なお、本実施形態は上記第1乃至第10実施形態と全体
構成を共通にし、停止ポンプ通過流量演算装置の構成を
変更したものであるので、以下では上記各実施形態と異
なる部分について詳細に説明する。
【0103】本実施形態による炉心流量測定装置におけ
る停止ポンプ通過流量演算装置は、原子炉再循環ポンプ
が全台停止し且つ炉心が熱を持っており、炉水が自然循
環してポンプ吐出方向に流れている状態の場合には、こ
のような自然循環状態を模擬した試験によって予め得ら
れたポンプ部揚圧と停止ポンプ通過流量との関係式(関
数)を用いて炉心流量を測定することを特徴とする。
【0104】図12は、本実施形態による炉心流量測定
装置における停止ポンプ通過流量演算装置を示し、この
停止ポンプ通過流量演算装置は、例えば自然循環運転の
場合のように、炉心が熱を持っているにもかかわらずポ
ンプが全台停止した状態において使用するポンプ部揚程
と停止ポンプ通過流量との特性を示した関係式(関数)
を含んでいる。
【0105】なお、ポンプ部差圧△Pからポンプ部揚程
△Hを算出する方法及び体積炉心流量QCから重量炉心
流量WCを算出する方法は従来と同様なため、以下に、
ポンプ部揚程△Hから体積炉心流量を算出する方法につ
いて説明する。
【0106】予め工場試験等にて外部ポンプ等を使用し
て強制的に流れを作り、炉水が停止ポンプを吐出方向に
通過する際の圧損係数を求め、ポンプ停止時のポンプ通
過流量Qとポンプ部揚程△Hの関係32を求めておく。
【0107】次に、プラントで測定されたポンプ部揚程
と、前述したポンプ部揚程△Hと流量Qとの関係を利用
し、停止ポンプを通過する流量Qを算出する。プラント
ではポンプは全台停止しているため、この流量Qを全台
足し合わせる事により、炉心が熱を持っている状態でポ
ンプが全台停止した時の炉心流量を算出することができ
る。
【0108】第12実施形態 次に、本発明の第12実施形態による沸騰水型原子炉の
炉心流量測定装置について図13を参照して説明する。
なお、本実施形態は上記第1乃至第11実施形態に対し
て、以下に説明する炉内温度計を追加したものであるの
で、以下ではこの炉内温度計について詳細に説明する。
【0109】既に述べたように、原子炉再循環ポンプの
流量とポンプ部揚程を用いてプラントで計測されたポン
プ部揚程から炉心流量を算出する方式では、プラントに
て計測される炉水温度及び原子炉圧力から導き出される
比重量を用いて炉心体積流量から炉心重量流量へ変換さ
れる。
【0110】本実施形態による炉心流量測定装置は、図
13に示したように炉水温度を測定するために原子炉圧
力容器37の内部に設置された炉内温度計35をさらに
有することを特徴とする。より具体的には、局所出力領
域モニタ33(以下、「LPRM33」と呼ぶ。)のハ
ウジング34に炉内温度計35を挿入している。LPR
M33は原子炉の出力を計測する装置なので炉心まで達
している。この炉内温度計35により、炉水温度を測定
することができる。
【0111】従来、炉水温度を炉内にて直接測定する検
出器がなかったために複雑な演算をして炉水温度を測定
していたが、本実施形態においては炉心入口温度を直接
測定することができるため、炉心流量計測に使用する炉
水温度の測定が簡単になり、しかも、温度測定の精度が
上がるので炉心重量流量の算出精度も向上する。
【0112】尚、炉内温度計35は温度計の計測精度を
上げるために、必要に応じて複数個設置することも可能
である。
【0113】第13実施形態 次に、本発明の第13実施形態による沸騰水型原子炉の
炉心流量測定装置について図14を参照して説明する。
なお、本実施形態は上記第1乃至第11実施形態に対し
て、以下に説明する炉内温度計を追加したものであるの
で、以下ではこの炉内温度計について詳細に説明する。
【0114】本実施形態による炉心流量測定装置は、図
14に示したように炉水温度を測定するために原子炉圧
力容器37の内部に設置された炉内温度計35をさらに
有しており、この炉内温度計35は原子炉圧力容器37
の底部に設けた専用ノズル36を介して原子炉圧力容器
37の内部に設置されている。
【0115】このように本実施形態による炉心流量測定
装置は、炉内に設置された炉内温度計35によって直接
炉水温度を測定することができるため、炉心流量計測に
使用する炉水温度の測定が簡単になり、しかも、温度測
定の精度が上がるので炉心重量流量の算出精度も向上す
る。
【0116】尚、炉内温度計35は炉水温度の計測精度
を上げるために、必要に応じて複数個ノズルと共に設置
することも可能である。
【0117】第14実施形態 次に、本発明の第14実施形態による沸騰水型原子炉の
炉心流量測定装置について図15及び図16を参照して
説明する。なお、本実施形態は上記第1乃至第13実施
形態と全体構成を共通にし、運転ポンプ吐出流量演算装
置の構成を変更したものであるので、以下では上記各実
施形態と異なる部分について詳細に説明する。
【0118】本実施形態による炉心流量測定装置におけ
る運転ポンプ吐出流量演算装置は、運転中の原子炉再循
環ポンプが全台停止する際には、次式(8) QC(t)=(QCO−QCS)N(t)/N0+QCS (8) QC(t):時刻tにおける炉心流量 QCO:ポンプ運転中の炉心流量 QCS:ポンプ全台停止時の炉心流量 N(t):時刻tにおけるポンプ回転数 N0:ポンプ初期回転数 によって前記炉心流量を演算することを特徴とする。
【0119】図15は工場試験装置での運転ポンプが停
止するときのポンプ回転数とポンプ吐出流量との関係を
示したものである。図15に示したように、ポンプ回転
数とポンプ吐出流量との関係はほぼ比例関係にある。
【0120】この性質を利用して、本実施形態ではポン
プ運転時の流量とポンプ全台停止時の流量から、ポンプ
の回転数が徐々に低下して停止するまでの間の炉心流量
を算出する。この時のポンプ停止とは、ポンプの回転数
が任意の回転数降下率で落とす操作ではなく、ポンプの
電源が切られた時のポンプ回転数が停止するまでの状態
を指す。
【0121】図16は本実施形態による炉心流量測定装
置における運転ポンプ吐出流量演算装置を示し、この運
転ポンプ吐出流量演算装置はポンプが運転している状態
からポンプが完全に停止するまでの炉心流量を測定する
ことができる。
【0122】まず、ポンプ運転中の炉心流量QCOとその
時のポンプ回転数N0をあらかじめ算出しておく。併せ
てポンプ全台停止直後の炉心流量も算出しておく。これ
らの炉心流量の算出には、ポンプ全台運転時もしくは部
分台数運転時の炉心流量測定装置とポンプ全台停止時の
炉心流量測定装置を用いる。ポンプが停止する最中の炉
心流量は、ポンプ運転中の炉心流量とポンプ全台停止時
の炉心流量との差をポンプ回転数の比で比例配分する。
【0123】以上述べたように本実施形態による炉心流
量測定装置によれば、運転中の原子炉再循環ポンプが例
えば電源の遮断によって全台停止する際には、ポンプ部
揚程を用いることなく炉心流量を算出することができる
ので、再循環ポンプ停止時のポンプ部揚程が一般的なポ
ンプの法則であるポンプの回転数の2乗に比例する関係
から逸脱しても、ポンプ回転数が徐々に低下してポンプ
全台が完全に停止する間での間の炉心流量を正確に算出
することができる。
【0124】
【発明の効果】以上述べたように本発明による炉心流量
測定装置によれば、プラントの状態に応じて最適の条件
で炉心流量を算出するようにしたので、炉心流量の測定
精度が従来に比して大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による炉心流量測定装置
の概略構成を原子炉再循環ポンプと共に示した構成図。
【図2】本発明の第1実施形態による炉心流量測定装置
の運転ポンプ吐出流量演算装置を示した図。
【図3】本発明の第2実施形態による炉心流量測定装置
の運転ポンプ吐出流量演算装置を示した図。
【図4】本発明の第3実施形態による炉心流量測定装置
の運転ポンプ吐出流量演算装置を示した図。
【図5】本発明の第4実施形態による炉心流量測定装置
の運転ポンプ吐出流量演算装置を示した図。
【図6】本発明の第5実施形態による炉心流量測定装置
の運転ポンプ吐出流量演算装置を示した図。
【図7】本発明の第6実施形態による炉心流量測定装置
のポンプ回転軸廻りのセンサ構成を示した斜視図。
【図8】本発明の第7実施形態による炉心流量測定装置
の運転ポンプ吐出流量演算装置を示した図。
【図9】本発明の第8実施形態による炉心流量測定装置
の運転ポンプ吐出流量演算装置を示した図。
【図10】本発明の第9実施形態による炉心流量測定装
置の停止ポンプ通過流量演算装置を示した図。
【図11】本発明の第10実施形態による炉心流量測定
装置のポンプ回転数演算装置の作用を説明するための
図。
【図12】本発明の第11実施形態による炉心流量測定
装置の停止ポンプ通過流量演算装置を示した図。
【図13】本発明の第12実施形態による炉心流量測定
装置の炉水温度計を炉内に設置した状態を示した図。
【図14】本発明の第13実施形態による炉心流量測定
装置の炉水温度計を炉内に設置した状態を示した図。
【図15】本発明の第14実施形態による炉心流量測定
装置において使用される、工場試験等におけるポンプ電
源断時のポンプ回転数とポンプ吐出流量の関係。
【図16】本発明の第14実施形態による炉心流量測定
装置の運転ポンプ吐出流量演算装置を示した図。
【図17】従来の炉心流量測定装置を原子炉再循環ポン
プと共に示した構成図。
【図18】従来の炉心流量測定装置の運転ポンプ吐出流
量演算装置を示した図。
【図19】従来の炉心流量測定装置の停止ポンプ通過流
量演算装置を示した図。
【符号の説明】
1 ポンプ回転軸 2 吸込側の圧力タップ 3 吐出側の圧力タップ 4 パルス検出器 5 炉水温度計 6 原子炉圧力計 8 停止ポンプ通過流量演算装置 9 レグ 10 ポンプ部差圧計 11 ポンプ回転数係数装置 12 ポンプ部揚程演算装置 18 比容積/比重量演算装置 19 炉心流量演算装置 37 原子炉圧力容器 40 原子炉再循環ポンプ 41 吸込部 42 吐出部 50 運転ポンプ吐出流量演算装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉再循環ポンプの吸込部における圧力
    と吐出部における圧力との差であるポンプ部差圧を測定
    するポンプ部差圧測定手段と、炉水温度と原子炉圧力と
    に基づいて炉水の比容積又は比重量を演算する比容積/
    比重量演算手段と、前記ポンプ部差圧と前記比容積又は
    比重量とに基づいてポンプ部揚程を演算するポンプ部揚
    程演算手段と、前記原子炉再循環ポンプのポンプ回転数
    を演算するポンプ回転数演算手段と、前記ポンプ回転数
    と前記ポンプ部揚程とに基づいて前記原子炉再循環ポン
    プのポンプ吐出流量を演算する運転ポンプ吐出流量演算
    手段と、前記ポンプ吐出流量に基づいて炉心流量を演算
    する炉心流量演算手段と、を備え、 前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、前記ポンプ部揚程
    と前記ポンプ吐出流量との関係を示した流量−揚程特性
    が前記炉水温度によって変化することに対応するため
    に、予め試験によって得られた各種の温度条件下での流
    量−揚程特性を示した複数の関数を含んでおり、前記炉
    水温度に応じて最適の関数を選択して前記ポンプ吐出流
    量を演算することを特徴とする炉心流量測定装置。
  2. 【請求項2】前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、前記
    ポンプ部揚程を変数として前記ポンプ部揚程と前記ポン
    プ吐出流量との関係を示した計算式に基づいて前記ポン
    プ吐出流量を算出することを特徴とする請求項1記載の
    炉心流量測定装置。
  3. 【請求項3】前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、予め
    試験によって得られた前記ポンプ部揚程と前記ポンプ吐
    出流量との関係を最小2乗法による多項式で近似した近
    似式を含み、この近似式を用いて前記ポンプ部揚程から
    前記ポンプ吐出流量を算出することを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の炉心流量測定装置。
  4. 【請求項4】前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、前記
    ポンプ部揚程の大きさに応じて区分した複数の領域毎に
    前記ポンプ部揚程と前記ポンプ吐出流量との関係を示し
    た複数の関数を含み、これらの関数を用いて前記ポンプ
    部揚程から前記ポンプ吐出流量を算出することを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の炉心
    流量測定装置。
  5. 【請求項5】前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、予め
    試験によって得られた各種のポンプ回転数の下での前記
    ポンプ部揚程と前記ポンプ吐出流量との関係をポンプ回
    転数毎に前記ポンプ部揚程を変数として近似した複数の
    近似式を含み、前記原子炉再循環ポンプが一定の回転数
    で運転されている場合には、測定された前記ポンプ回転
    数に応じて選択した近似式を用いて前記ポンプ部揚程か
    ら前記ポンプ吐出流量を算出することを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の炉心流量測定
    装置。
  6. 【請求項6】前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、予め
    試験によって得られた前記ポンプ部揚程と前記ポンプ吐
    出流量との関係を前記各原子炉再循環ポンプ毎に示した
    複数の関数を含み、前記各関数を用いて前記各原子炉再
    循環ポンプ毎に前記ポンプ部揚程から前記ポンプ吐出流
    量を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項5の
    いずれか一項に記載の炉心流量測定装置。
  7. 【請求項7】前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、予め
    試験によって得られた前記ポンプ部揚程と前記ポンプ吐
    出流量との関係を示す複数のデータに対して、隣接する
    2つのデータ同士を直線で結んで近似した近似式を含
    み、前記近似式を用いて前記ポンプ部揚程から前記ポン
    プ吐出流量を算出することを特徴とする請求項1乃至請
    求項6のいずれか一項に記載の炉心流量測定装置。
  8. 【請求項8】複数の前記原子炉再循環ポンプのうちの一
    部が停止している場合に、前記ポンプ部揚程に基づい
    て、停止状態にある前記原子炉再循環ポンプを通過する
    炉水の流量である停止ポンプ通過流量を演算する停止ポ
    ンプ通過流量演算手段をさらに備えたことを特徴とする
    請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の炉心流量
    測定装置。
  9. 【請求項9】前記停止ポンプ通過流量演算手段は、前記
    ポンプ部揚程が正の値の場合及び負の値の場合のそれぞ
    れについて前記ポンプ部揚程と前記停止ポンプ通過流量
    との関係を示した関数を含み、前記ポンプ部揚程の正負
    を判断して前記関数を使い分けることを特徴とする請求
    項8記載の炉心流量測定装置。
  10. 【請求項10】前記停止ポンプ通過流量演算手段は、前
    記原子炉再循環ポンプが全台停止し且つ炉心が熱を持っ
    ており、自然循環する炉水がポンプ吐出方向に流れてい
    る状態の場合には、このような自然循環状態を模擬した
    試験によって予め得られたポンプ部揚程と停止ポンプ通
    過流量との関係を示した関数を用いて前記停止ポンプ通
    過流量を演算することを特徴とする請求項8又は請求項
    9に記載の炉心流量測定装置。
  11. 【請求項11】前記ポンプ回転数演算手段は、前記原子
    炉再循環ポンプのポンプ回転軸に形成された複数の検出
    用スリットと、前記ポンプ回転軸と共に回転する前記検
    出用スリットの通過数を検出して前記ポンプ回転数を検
    出するパルス検出器と、を備えたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の炉心流量測
    定装置。
  12. 【請求項12】前記ポンプ回転数演算手段は、前記原子
    炉再循環ポンプのポンプ回転軸に形成された検出用スリ
    ットと、通過した前記検出用スリットを検出するパルス
    検出器と、を備え、前記パルス検出器で検出されたパル
    ス同士の時間間隔を電圧として測定して前記ポンプ回転
    数に換算することを特徴とする請求項1乃至請求項10
    のいずれか一項に記載の炉心流量測定装置。
  13. 【請求項13】前記炉水温度を測定するために原子炉圧
    力容器の内部に設置された炉内温度計をさらに有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか一項
    に記載の炉心流量測定装置。
  14. 【請求項14】前記炉内温度計は、前記原子炉圧力容器
    に設けた専用ノズルを介して前記原子炉圧力容器の内部
    に設置されていることを特徴とする請求項13記載の炉
    心流量測定装置。
  15. 【請求項15】前記運転ポンプ吐出流量演算手段は、運
    転中の前記原子炉再循環ポンプが全台停止する際には、
    次式 QC(t)=(QCO−QCS)N(t)/N0+QCSC(t):時刻tにおける炉心流量 QCO:ポンプ運転中の炉心流量 QCS:ポンプ全台停止時の炉心流量 N(t):時刻tにおけるポンプ回転数 N0:ポンプ初期回転数 によって前記炉心流量を演算することを特徴とする請求
    項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の炉心流量測
    定装置。
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