JPH11190692A - 腐食試験方法 - Google Patents
腐食試験方法Info
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- JPH11190692A JPH11190692A JP9366979A JP36697997A JPH11190692A JP H11190692 A JPH11190692 A JP H11190692A JP 9366979 A JP9366979 A JP 9366979A JP 36697997 A JP36697997 A JP 36697997A JP H11190692 A JPH11190692 A JP H11190692A
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- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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- G01N17/02—Electrochemical measuring systems for weathering, corrosion or corrosion-protection measurement
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 容易に条件設定が可能であり、長期間におけ
る銀又は銀合金の腐食進度を短時間で評価することがで
きる腐食試験方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る腐食試験方法は、自然環境
下での銀又は銀合金の腐食状態を評価するに際して、大
気中に硫化水素及び二酸化窒素を混合してなる混合ガス
雰囲気下に銀片をさらして加速試験を行うことを特徴と
するものである。
る銀又は銀合金の腐食進度を短時間で評価することがで
きる腐食試験方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る腐食試験方法は、自然環境
下での銀又は銀合金の腐食状態を評価するに際して、大
気中に硫化水素及び二酸化窒素を混合してなる混合ガス
雰囲気下に銀片をさらして加速試験を行うことを特徴と
するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器等に使用
される銀又は銀合金の腐食状態を評価する際に用いら
れ、銀又は銀合金の腐食を加速的に再現することができ
る腐食試験方法に関する。
される銀又は銀合金の腐食状態を評価する際に用いら
れ、銀又は銀合金の腐食を加速的に再現することができ
る腐食試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、スイッチや可変抵抗
器等の接触部品には、一般的に、接点材料として銀や銀
合金等が使用されている(以下、これらを銀系接触部品
と称する。)。これらの銀系接触部品は、市場で長期間
使用されている間に銀等の腐食が生じ、その結果、接触
不良を引き起こす場合がある。
器等の接触部品には、一般的に、接点材料として銀や銀
合金等が使用されている(以下、これらを銀系接触部品
と称する。)。これらの銀系接触部品は、市場で長期間
使用されている間に銀等の腐食が生じ、その結果、接触
不良を引き起こす場合がある。
【0003】そこで、銀系接触部品の長期信頼性を評価
する必要があり、様々な腐食試験方法が行われている。
近年、この腐食試験は、再現性を向上させるために複数
種のガスを混合させてなる混合ガスを用いるようになっ
てきている。そして、多くの企業や研究機関から様々な
試験方法が報告され、多くの検討がなされている。これ
らの試験方法は、銀系接触部品が実際の環境下に放置さ
れたときに発生する腐食状態を生じるような雰囲気を作
り上げ、銀系接触部品をこの雰囲気下に放置することに
より行われる。
する必要があり、様々な腐食試験方法が行われている。
近年、この腐食試験は、再現性を向上させるために複数
種のガスを混合させてなる混合ガスを用いるようになっ
てきている。そして、多くの企業や研究機関から様々な
試験方法が報告され、多くの検討がなされている。これ
らの試験方法は、銀系接触部品が実際の環境下に放置さ
れたときに発生する腐食状態を生じるような雰囲気を作
り上げ、銀系接触部品をこの雰囲気下に放置することに
より行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の試験方法は、混合ガスが3種以上のガス成分を含むも
のが多いため、目的とする環境に合致する条件を設定す
ることが非常に困難であった。また、これらの試験方法
においては、確かに銀等の金属が腐食することが確認さ
れているが、実際の環境下における腐食速度との相関関
係が充分に検討されていない。
の試験方法は、混合ガスが3種以上のガス成分を含むも
のが多いため、目的とする環境に合致する条件を設定す
ることが非常に困難であった。また、これらの試験方法
においては、確かに銀等の金属が腐食することが確認さ
れているが、実際の環境下における腐食速度との相関関
係が充分に検討されていない。
【0005】したがって、従来の試験方法では、複数種
類のサンプルに対して、相対的な腐食評価はできても、
実際の環境下における腐食の進行度合い(以下、腐食進
度と呼ぶ。)を再現して個別に評価することはできなか
った。このため、従来の試験方法では、実際の環境下に
おける腐食進度を評価する際には、実際の条件に近くす
ることが必要であった。具体的に、従来の試験方法で
は、混合ガスの濃度を、ppbオーダーといった低濃度
にして行われていた。このことは、上述した条件設定を
困難にさせる原因の一つでもあった。
類のサンプルに対して、相対的な腐食評価はできても、
実際の環境下における腐食の進行度合い(以下、腐食進
度と呼ぶ。)を再現して個別に評価することはできなか
った。このため、従来の試験方法では、実際の環境下に
おける腐食進度を評価する際には、実際の条件に近くす
ることが必要であった。具体的に、従来の試験方法で
は、混合ガスの濃度を、ppbオーダーといった低濃度
にして行われていた。このことは、上述した条件設定を
困難にさせる原因の一つでもあった。
【0006】また、従来の試験方法は、混合ガス濃度を
低濃度にして行うため、長期間の耐久性等を評価する場
合には、これに対応して、2〜3カ月といった膨大な試
験時間が必要であった。これでは、従来の試験方法を行
うに際して、非常に効率が悪く、正確な評価を行うこと
も困難であった。
低濃度にして行うため、長期間の耐久性等を評価する場
合には、これに対応して、2〜3カ月といった膨大な試
験時間が必要であった。これでは、従来の試験方法を行
うに際して、非常に効率が悪く、正確な評価を行うこと
も困難であった。
【0007】ところで、このような腐食試験方法のなか
でも、電子機器等の接点材料に用いられる金属材料の腐
食を再現させるための試験として、国際電気標準会議
(IEC;International Electrotechnical Commission)
規格が一般的に用いられている。しかしながら、このI
EC規格でも、通常、混合ガスをppbオーダーの濃度
で用いているため、上述したような種々の問題点があっ
た。
でも、電子機器等の接点材料に用いられる金属材料の腐
食を再現させるための試験として、国際電気標準会議
(IEC;International Electrotechnical Commission)
規格が一般的に用いられている。しかしながら、このI
EC規格でも、通常、混合ガスをppbオーダーの濃度
で用いているため、上述したような種々の問題点があっ
た。
【0008】そこで、本発明は、上述したような種々の
問題点を解決し、容易に条件設定が可能であり、長期間
における銀又は銀合金の腐食進度を短時間で評価するこ
とができる腐食試験方法を提供することを目的とする。
問題点を解決し、容易に条件設定が可能であり、長期間
における銀又は銀合金の腐食進度を短時間で評価するこ
とができる腐食試験方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、上述した目的を
達成させるために本発明者が鋭意検討した結果、銀又は
銀合金の腐食メカニズム及び腐食速度等を解明するに至
り、この腐食速度等を基にして、正確に算出された加速
定数を用いて加速(促進)試験を行うことができ、本発
明を完成するに至った。
達成させるために本発明者が鋭意検討した結果、銀又は
銀合金の腐食メカニズム及び腐食速度等を解明するに至
り、この腐食速度等を基にして、正確に算出された加速
定数を用いて加速(促進)試験を行うことができ、本発
明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明に係る腐食試験方法は、
自然環境下での銀又は銀合金の腐食状態を評価するに際
して、洗浄空気中に硫化水素及び二酸化窒素を混合して
なる混合ガス雰囲気下に銀片をさらして加速試験を行う
ことを特徴とするものである。
自然環境下での銀又は銀合金の腐食状態を評価するに際
して、洗浄空気中に硫化水素及び二酸化窒素を混合して
なる混合ガス雰囲気下に銀片をさらして加速試験を行う
ことを特徴とするものである。
【0011】以上のような本発明に係る腐食試験方法で
は、銀(Ag)又は銀合金と硫化水素(H2S)とが反
応して硫化銀(Ag2S)を生成する。この硫化銀は、
自然環境下において発生するものと同等であり、銀又は
銀合金の腐食の主要因である。また、この手法におい
て、二酸化窒素(NO2)は、銀又は銀合金と硫化水素
との反応を促進する触媒として作用する。そして、本手
法では、このような雰囲気下で行うため、自然環境を忠
実に再現したこととなり、高い信頼性を有する加速試験
となる。
は、銀(Ag)又は銀合金と硫化水素(H2S)とが反
応して硫化銀(Ag2S)を生成する。この硫化銀は、
自然環境下において発生するものと同等であり、銀又は
銀合金の腐食の主要因である。また、この手法におい
て、二酸化窒素(NO2)は、銀又は銀合金と硫化水素
との反応を促進する触媒として作用する。そして、本手
法では、このような雰囲気下で行うため、自然環境を忠
実に再現したこととなり、高い信頼性を有する加速試験
となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る腐食試験方法
の実施の形態を詳細に説明する。本発明に係る腐食試験
方法は、電子機器等に用いられる銀又は銀合金の自然環
境下における腐食状態を加速(促進)試験により求める
ものである。すなわち、この手法では、自然環境下にお
いて長期間使用された場合に生じる腐食を、短時間で再
現するものである。
の実施の形態を詳細に説明する。本発明に係る腐食試験
方法は、電子機器等に用いられる銀又は銀合金の自然環
境下における腐食状態を加速(促進)試験により求める
ものである。すなわち、この手法では、自然環境下にお
いて長期間使用された場合に生じる腐食を、短時間で再
現するものである。
【0013】先ず、自然環境下において、銀又は銀合金
が長期間使用された場合に生ずる腐食について説明す
る。自然環境下において、銀又は銀合金は、空気中の微
量腐食性成分と反応して腐食する。この腐食状況を把握
するために、東南アジア、欧米及び日本を対象に腐食の
モニタリングを行った。この腐食のモニタリングでは、
図1に示すように、通気性を有し、内部に銀試験片1及
び銀系接触部品2を取り付けた籠3を放置した。
が長期間使用された場合に生ずる腐食について説明す
る。自然環境下において、銀又は銀合金は、空気中の微
量腐食性成分と反応して腐食する。この腐食状況を把握
するために、東南アジア、欧米及び日本を対象に腐食の
モニタリングを行った。この腐食のモニタリングでは、
図1に示すように、通気性を有し、内部に銀試験片1及
び銀系接触部品2を取り付けた籠3を放置した。
【0014】この籠3は、ステンレス等からなり、例え
ば、一般家庭の居間等の屋内と軒下等の屋外とに設置し
た。具体的には、東南アジア6カ国、欧米5カ国及び日
本の計12カ所に設置した。また、この銀試験片1とし
ては、縦50mm、横10mm、厚さ1mmであるよう
な銀板を用いた。さらに、銀系接触部品2としては、2
種類のスイッチと1種類の可変抵抗器とを用いた。
ば、一般家庭の居間等の屋内と軒下等の屋外とに設置し
た。具体的には、東南アジア6カ国、欧米5カ国及び日
本の計12カ所に設置した。また、この銀試験片1とし
ては、縦50mm、横10mm、厚さ1mmであるよう
な銀板を用いた。さらに、銀系接触部品2としては、2
種類のスイッチと1種類の可変抵抗器とを用いた。
【0015】また、このモニタリングは、1年間行わ
れ、1,2,3,6,9,12カ月毎に銀試験片1と銀
系接触部品2を回収した。このモニタリングでは、回収
された銀試験片1について、エネルギー分散型X線分光
分析装置及び陰極電解還元法の還元電位より推定される
腐食生成物の同定、陰極電解還元法のクーロン量より算
出される腐食生成物の膜厚の測定、走査型電子顕微鏡
(以下、SEMと称する。)による腐食生成物の表面形
状の観察を行った。
れ、1,2,3,6,9,12カ月毎に銀試験片1と銀
系接触部品2を回収した。このモニタリングでは、回収
された銀試験片1について、エネルギー分散型X線分光
分析装置及び陰極電解還元法の還元電位より推定される
腐食生成物の同定、陰極電解還元法のクーロン量より算
出される腐食生成物の膜厚の測定、走査型電子顕微鏡
(以下、SEMと称する。)による腐食生成物の表面形
状の観察を行った。
【0016】そして、自然環境下における銀の腐食生成
物を同定した結果を図2に示す。この図2は、モニタリ
ング国と腐食生成物の膜厚との関係を示している。この
図2から分かるように、銀の腐食生成物は、モニタリン
グ国に関係なく屋内及び屋外ともに硫化銀(Ag2S)
及び塩化銀(AgCl)であった。銀の腐食生成物とし
ては、概ね硫化銀が支配的であった。更に、この図2及
び図3から明らかなように、日本及び欧米と比較して、
東南アジアの方が腐食が激しいことが分かる。なお、こ
の図3では、累積割合の対数を横軸に示し、膜厚の対数
を縦軸に示している。
物を同定した結果を図2に示す。この図2は、モニタリ
ング国と腐食生成物の膜厚との関係を示している。この
図2から分かるように、銀の腐食生成物は、モニタリン
グ国に関係なく屋内及び屋外ともに硫化銀(Ag2S)
及び塩化銀(AgCl)であった。銀の腐食生成物とし
ては、概ね硫化銀が支配的であった。更に、この図2及
び図3から明らかなように、日本及び欧米と比較して、
東南アジアの方が腐食が激しいことが分かる。なお、こ
の図3では、累積割合の対数を横軸に示し、膜厚の対数
を縦軸に示している。
【0017】また、自然環境下に放置した時間、すなわ
ち暴露時間と腐食生成物の膜厚との関係を図4に示す。
この図4から分かるように、腐食生成物の膜厚は、東南
アジアと日本及び欧米とに拘らず、暴露時間にリニアに
比例して増加する。具体的に、東南アジアにおいては、
膜厚が約0.42μm/yearの割合で増加し、日本
及び欧米においては、膜厚が約0.12μm/year
の割合で増加している。
ち暴露時間と腐食生成物の膜厚との関係を図4に示す。
この図4から分かるように、腐食生成物の膜厚は、東南
アジアと日本及び欧米とに拘らず、暴露時間にリニアに
比例して増加する。具体的に、東南アジアにおいては、
膜厚が約0.42μm/yearの割合で増加し、日本
及び欧米においては、膜厚が約0.12μm/year
の割合で増加している。
【0018】さらに、腐食生成物の表面をSEMにより
撮影したところ、図5乃至図7に示すような表面形状で
あった。これら図5乃至図7は、倍率10,000倍で
撮影したSEM写真である。また、図5に示す腐食生成
物は、東南アジアにおいて3カ月間放置して形成された
ものであり、緻密な硫化銀の結晶構造を有している。そ
して、図6に示す腐食生成物は、東南アジアにおいて1
2カ月間放置して形成されたものであり、図5に示す腐
食生成物と比較して粒径が大きな結晶構造を有してい
る。これに対して、図7に示す腐食生成物は、硫化銀と
塩化銀とがともに形成されてなるものであり、緻密な硫
化銀の皮膜とともに粒径の大きい塩化銀の結晶構造を有
している。
撮影したところ、図5乃至図7に示すような表面形状で
あった。これら図5乃至図7は、倍率10,000倍で
撮影したSEM写真である。また、図5に示す腐食生成
物は、東南アジアにおいて3カ月間放置して形成された
ものであり、緻密な硫化銀の結晶構造を有している。そ
して、図6に示す腐食生成物は、東南アジアにおいて1
2カ月間放置して形成されたものであり、図5に示す腐
食生成物と比較して粒径が大きな結晶構造を有してい
る。これに対して、図7に示す腐食生成物は、硫化銀と
塩化銀とがともに形成されてなるものであり、緻密な硫
化銀の皮膜とともに粒径の大きい塩化銀の結晶構造を有
している。
【0019】上述したように、銀又は銀合金は、自然環
境下において、約0.42μm/yearの腐食速度で
腐食され、表面に緻密な結晶構造を有する硫化銀が形成
されることが分かった。次に、このような自然環境下に
おける腐食を再現して銀又は銀合金の腐食状態を評価す
る腐食試験方法について説明する。
境下において、約0.42μm/yearの腐食速度で
腐食され、表面に緻密な結晶構造を有する硫化銀が形成
されることが分かった。次に、このような自然環境下に
おける腐食を再現して銀又は銀合金の腐食状態を評価す
る腐食試験方法について説明する。
【0020】この腐食試験方法は、先ず、硫化水素(H
2S)と二酸化窒素(NO2)とのみからなる混合ガスを
生成する。そして、この混合ガスを洗浄空気中に混合さ
せてなる雰囲気中に銀試験片及び銀系接触部品をさら
す。これにより、この手法では、銀と硫化水素とが反応
して硫化銀の層を形成する。この硫化銀は、上述したよ
うに、自然環境下に銀又は銀合金がさらされた場合にも
形成されるものであり、銀又は銀合金における腐食の主
要因となっている。
2S)と二酸化窒素(NO2)とのみからなる混合ガスを
生成する。そして、この混合ガスを洗浄空気中に混合さ
せてなる雰囲気中に銀試験片及び銀系接触部品をさら
す。これにより、この手法では、銀と硫化水素とが反応
して硫化銀の層を形成する。この硫化銀は、上述したよ
うに、自然環境下に銀又は銀合金がさらされた場合にも
形成されるものであり、銀又は銀合金における腐食の主
要因となっている。
【0021】このとき、この手法では、混合ガス中に含
有される二酸化窒素がこれら硫化水素と銀との反応の触
媒となる。これにより、硫化水素と銀の反応が容易に進
み、比較的に短時間で腐食生成物が形成される。また、
ここで用いられる混合ガスは、硫化水素(H2S)と二
酸化窒素(NO2)のみからなるため、容易に生成する
ことができる。すなわち、この手法では、混合ガスの成
分が他の微量成分を含まないために、容易に混合ガスを
生成することができる。
有される二酸化窒素がこれら硫化水素と銀との反応の触
媒となる。これにより、硫化水素と銀の反応が容易に進
み、比較的に短時間で腐食生成物が形成される。また、
ここで用いられる混合ガスは、硫化水素(H2S)と二
酸化窒素(NO2)のみからなるため、容易に生成する
ことができる。すなわち、この手法では、混合ガスの成
分が他の微量成分を含まないために、容易に混合ガスを
生成することができる。
【0022】この混合ガスは、硫化水素と二酸化窒素と
の濃度比が1:1〜1:3であることが好ましい。混合
ガスをこの範囲とすることにより、銀と硫化水素との反
応が良好に進行することとなり、所望の加速試験を行う
ことができる。しかしながら、硫化水素に対する二酸化
窒素の混合比が1以下になると、二酸化窒素の触媒効果
が発揮されにくくなり、銀と硫化水素との反応速度が遅
くなる。また、硫化水素に対する二酸化窒素の混合比が
3以上になると、腐食生成物である硫化銀の結晶構造が
実際のものと異なってしまう虞れがある。
の濃度比が1:1〜1:3であることが好ましい。混合
ガスをこの範囲とすることにより、銀と硫化水素との反
応が良好に進行することとなり、所望の加速試験を行う
ことができる。しかしながら、硫化水素に対する二酸化
窒素の混合比が1以下になると、二酸化窒素の触媒効果
が発揮されにくくなり、銀と硫化水素との反応速度が遅
くなる。また、硫化水素に対する二酸化窒素の混合比が
3以上になると、腐食生成物である硫化銀の結晶構造が
実際のものと異なってしまう虞れがある。
【0023】そして、この銀試験片及び銀系接触部品を
所定時間さらした後、硫化銀層の膜厚を測定する。この
とき、銀試験片等をさらす時間(暴露時間)と混合ガス
濃度とを制御することにより、自然環境下における長期
間に亘った腐食の進行を短時間に再現することができ
る。
所定時間さらした後、硫化銀層の膜厚を測定する。この
とき、銀試験片等をさらす時間(暴露時間)と混合ガス
濃度とを制御することにより、自然環境下における長期
間に亘った腐食の進行を短時間に再現することができ
る。
【0024】具体的には、この混合ガスにおいて、硫化
水素が0.7ppm〜2.0ppmの濃度であり、二酸
化窒素が1.5ppm〜4.0ppmの濃度であること
が好ましい。硫化水素の濃度及び二酸化窒素の濃度をこ
の範囲とすることにより、所望の加速条件で腐食試験を
行うことができる。
水素が0.7ppm〜2.0ppmの濃度であり、二酸
化窒素が1.5ppm〜4.0ppmの濃度であること
が好ましい。硫化水素の濃度及び二酸化窒素の濃度をこ
の範囲とすることにより、所望の加速条件で腐食試験を
行うことができる。
【0025】混合ガスをこの範囲内とすると、具体的に
は、約4日間の暴露時間により、自然環境下における5
〜10年間の年月で形成された硫化銀に相当する硫化銀
を形成することとなる。しかし、例えば、硫化水素の濃
度を0.7ppm以下とするような場合、充分な加速条
件とはならず、所望の膜厚を得るために多少長い時間が
かかってしまうといった問題が生じてくる。
は、約4日間の暴露時間により、自然環境下における5
〜10年間の年月で形成された硫化銀に相当する硫化銀
を形成することとなる。しかし、例えば、硫化水素の濃
度を0.7ppm以下とするような場合、充分な加速条
件とはならず、所望の膜厚を得るために多少長い時間が
かかってしまうといった問題が生じてくる。
【0026】本手法では、上述したように、約4日間の
暴露時間により、自然環境下における5〜10年間に相
当する雰囲気を形成することができる。このため、この
手法を用いた場合、銀又は銀合金を用いた銀系接触部品
の自然環境下における信頼性を短時間で評価することが
できる。
暴露時間により、自然環境下における5〜10年間に相
当する雰囲気を形成することができる。このため、この
手法を用いた場合、銀又は銀合金を用いた銀系接触部品
の自然環境下における信頼性を短時間で評価することが
できる。
【0027】
【実施例】以下、上述したような本発明に係る腐食試験
方法を適用した実施例1乃至実施例12を説明する。実施例1〜実施例12 実施例1〜実施例12においては、硫化水素の濃度及び
二酸化窒素の濃度を表1に示すような値とした。
方法を適用した実施例1乃至実施例12を説明する。実施例1〜実施例12 実施例1〜実施例12においては、硫化水素の濃度及び
二酸化窒素の濃度を表1に示すような値とした。
【0028】
【表1】
【0029】この表1から分かるように、実施例1では
硫化水素の濃度を0.7ppmとし、実施例2〜実施例
5では硫化水素の濃度を1.0ppmとし、実施例6〜
実施例9では硫化水素の濃度を1.5ppmとし、実施
例10〜実施例12では硫化水素の濃度を2.0ppm
とした。
硫化水素の濃度を0.7ppmとし、実施例2〜実施例
5では硫化水素の濃度を1.0ppmとし、実施例6〜
実施例9では硫化水素の濃度を1.5ppmとし、実施
例10〜実施例12では硫化水素の濃度を2.0ppm
とした。
【0030】これら実施例2〜実施例5において、二酸
化窒素の濃度をそれぞれ1.5ppm,2.0ppm,
3.0ppm,4.0ppmとして、硫化水素と二酸化
窒素との濃度比を調節した。また、実施例6〜実施例9
においても、二酸化窒素の濃度をそれぞれ1.5pp
m,2.0ppm,3.0ppm,4.0ppmとし
て、硫化水素と二酸化窒素との濃度比を調節した。さら
に、実施例10〜実施例12においても、二酸化窒素の
濃度をそれぞれ2.0ppm,3.0ppm,4.0p
pmとして、硫化水素と二酸化窒素との濃度比を調節し
た。
化窒素の濃度をそれぞれ1.5ppm,2.0ppm,
3.0ppm,4.0ppmとして、硫化水素と二酸化
窒素との濃度比を調節した。また、実施例6〜実施例9
においても、二酸化窒素の濃度をそれぞれ1.5pp
m,2.0ppm,3.0ppm,4.0ppmとし
て、硫化水素と二酸化窒素との濃度比を調節した。さら
に、実施例10〜実施例12においても、二酸化窒素の
濃度をそれぞれ2.0ppm,3.0ppm,4.0p
pmとして、硫化水素と二酸化窒素との濃度比を調節し
た。
【0031】また、各実施例では、銀試験片を放置する
雰囲気として、温度を30℃とし、湿度を70%RHと
した。そして、この雰囲気下で銀試験片を4日間放置
し、その後、形成された硫化銀の膜厚を測定した。
雰囲気として、温度を30℃とし、湿度を70%RHと
した。そして、この雰囲気下で銀試験片を4日間放置
し、その後、形成された硫化銀の膜厚を測定した。
【0032】比較例 上述した実施例1乃至実施例12と比較するため、IE
Cで規格されている条件で、上述した実施例と同様に、
形成された硫化銀の膜厚を測定した。具体的に、このI
ECの規格は、硫化水素の濃度が0.1±0.02pp
mであり、二酸化窒素の濃度が0.2±0.05ppm
であり、塩素の濃度が0.02±0.005ppmであ
る。また、この比較例では、銀試験片を放置する雰囲気
として、温度を30±1℃とし、湿度を75±3%RH
とした。
Cで規格されている条件で、上述した実施例と同様に、
形成された硫化銀の膜厚を測定した。具体的に、このI
ECの規格は、硫化水素の濃度が0.1±0.02pp
mであり、二酸化窒素の濃度が0.2±0.05ppm
であり、塩素の濃度が0.02±0.005ppmであ
る。また、この比較例では、銀試験片を放置する雰囲気
として、温度を30±1℃とし、湿度を75±3%RH
とした。
【0033】結果 先ず、実施例1乃至実施例12に示す手法により腐食し
た銀試験片の表面状態を観察したSEM写真を図8に示
す。この図8に示したSEM写真と、図5乃至図7に示
した自然環境下で腐食した銀試験片のSEM写真とを比
較すると、硫化銀結晶が緻密に形成されている点におい
て同等であるといえる。したがって、実施例1乃至実施
例12は、自然環境下における銀又は銀合金の腐食状態
を再現していることが分かる。なお、実施例4、実施例
5及び実施例9に関しては、硫化水素と二酸化窒素との
濃度比が1:3以上であるため、自然環境下における銀
又は銀合金の腐食状態と多少異なる腐食状態となってい
る。
た銀試験片の表面状態を観察したSEM写真を図8に示
す。この図8に示したSEM写真と、図5乃至図7に示
した自然環境下で腐食した銀試験片のSEM写真とを比
較すると、硫化銀結晶が緻密に形成されている点におい
て同等であるといえる。したがって、実施例1乃至実施
例12は、自然環境下における銀又は銀合金の腐食状態
を再現していることが分かる。なお、実施例4、実施例
5及び実施例9に関しては、硫化水素と二酸化窒素との
濃度比が1:3以上であるため、自然環境下における銀
又は銀合金の腐食状態と多少異なる腐食状態となってい
る。
【0034】次に、実施例1乃至実施例12と比較例と
における硫化銀の膜厚を図9に示す。また、硫化銀の膜
厚は、暴露時間に比例して増加することから、実施例
1、実施例2、実施例8及び比較例における暴露時間と
硫化銀の膜厚との関係をグラフとして示すと図10のよ
うになった。この図9及び図10から明らかなように、
比較例として挙げたIECの規格に従った腐食試験で
は、0.1μm程度の膜厚の硫化銀しか形成されなかっ
た。東南アジアにおいては、1年間に0.4μmの硫化
銀が形成されることから、この比較例の手法では、1年
間の腐食進度を再現するためには約16日間必要であっ
た。さらに、5年の腐食進度を再現するには、約80日
もの時間を必要とすることが明らかになった。
における硫化銀の膜厚を図9に示す。また、硫化銀の膜
厚は、暴露時間に比例して増加することから、実施例
1、実施例2、実施例8及び比較例における暴露時間と
硫化銀の膜厚との関係をグラフとして示すと図10のよ
うになった。この図9及び図10から明らかなように、
比較例として挙げたIECの規格に従った腐食試験で
は、0.1μm程度の膜厚の硫化銀しか形成されなかっ
た。東南アジアにおいては、1年間に0.4μmの硫化
銀が形成されることから、この比較例の手法では、1年
間の腐食進度を再現するためには約16日間必要であっ
た。さらに、5年の腐食進度を再現するには、約80日
もの時間を必要とすることが明らかになった。
【0035】これに対して、実施例1乃至実施例12に
示した手法では、最も膜厚が薄かった実施例1の手法で
も、約0.9μmの膜厚の硫化銀を形成していた。これ
は、東南アジアにおいて、約2年間の腐食進度と同等で
ある。すなわち、この実施例1の手法では、1年間の腐
食進度を再現するためには約2日間必要ということにな
る。したがって、この実施例1の手法は、比較例に示し
た従来の手法と比較して約8倍の早さで加速試験を行う
ことができる。
示した手法では、最も膜厚が薄かった実施例1の手法で
も、約0.9μmの膜厚の硫化銀を形成していた。これ
は、東南アジアにおいて、約2年間の腐食進度と同等で
ある。すなわち、この実施例1の手法では、1年間の腐
食進度を再現するためには約2日間必要ということにな
る。したがって、この実施例1の手法は、比較例に示し
た従来の手法と比較して約8倍の早さで加速試験を行う
ことができる。
【0036】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る腐食試験方法は、洗浄空気に硫化水素及び二酸化窒
素のみを混合してなる混合ガス雰囲気下に銀片をさらす
加速試験により、自然環境下における腐食状態を再現す
ることができる。このため、本手法によれば、混合ガス
の生成が容易となり、さらに、短時間で自然環境下にお
ける長期間の腐食を再現することができる。したがっ
て、この手法によれば、銀又は銀合金について、短時間
で容易に腐食に対する信頼性評価を行うことができる。
係る腐食試験方法は、洗浄空気に硫化水素及び二酸化窒
素のみを混合してなる混合ガス雰囲気下に銀片をさらす
加速試験により、自然環境下における腐食状態を再現す
ることができる。このため、本手法によれば、混合ガス
の生成が容易となり、さらに、短時間で自然環境下にお
ける長期間の腐食を再現することができる。したがっ
て、この手法によれば、銀又は銀合金について、短時間
で容易に腐食に対する信頼性評価を行うことができる。
【図1】モニタリングの際に用いられた籠の概略斜視図
である。
である。
【図2】モニタリング国における腐食生成物の種類とそ
の膜厚とを示す特性図である。
の膜厚とを示す特性図である。
【図3】自然環境下における銀の腐食生成物の累積割合
と膜厚との関係を示す特性図である。
と膜厚との関係を示す特性図である。
【図4】自然環境下における暴露時間と腐食生成物の膜
厚との関係を示す特性図である。
厚との関係を示す特性図である。
【図5】東南アジアに3カ月放置した際の腐食生成物の
結晶状態を説明するためのSEM写真である。
結晶状態を説明するためのSEM写真である。
【図6】東南アジアに12カ月放置した際の腐食生成物
の結晶状態を説明するためのSEM写真である。
の結晶状態を説明するためのSEM写真である。
【図7】腐食生成物に塩化銀が含有される際の結晶状態
を説明するためのSEM写真である。
を説明するためのSEM写真である。
【図8】本手法により形成された腐食生成物の結晶状態
を説明するためのSEM写真である。
を説明するためのSEM写真である。
【図9】実施例1乃至実施例12及び比較例の手法によ
り形成された腐食生成物の膜厚を示す特性図である。
り形成された腐食生成物の膜厚を示す特性図である。
【図10】実施例1、実施例2、実施例8及び比較例に
おける暴露時間と腐食生成物の膜厚との関係を示す特性
図である。
おける暴露時間と腐食生成物の膜厚との関係を示す特性
図である。
1 銀試験片、2 銀系接触部品、3 籠
Claims (3)
- 【請求項1】 自然環境下での銀又は銀合金の腐食状態
を評価するに際して、 洗浄空気中に硫化水素及び二酸化窒素のみを混合してな
る混合ガス雰囲気下に銀片をさらして加速試験を行うこ
とを特徴とする腐食試験方法。 - 【請求項2】 上記混合ガスは、硫化水素と二酸化窒素
との濃度比が1:1〜1:3であることを特徴とする請
求項1記載の腐食試験方法。 - 【請求項3】 上記硫化水素は、0.7ppm〜2.0
ppmの濃度であり、上記二酸化窒素は、1.5ppm
〜4.0ppmの濃度であることを特徴とする請求項1
記載の腐食試験方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9366979A JPH11190692A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 腐食試験方法 |
US09/217,908 US6110355A (en) | 1997-12-26 | 1998-12-22 | Corrosion testing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9366979A JPH11190692A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 腐食試験方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11190692A true JPH11190692A (ja) | 1999-07-13 |
Family
ID=18488174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9366979A Pending JPH11190692A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 腐食試験方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6110355A (ja) |
JP (1) | JPH11190692A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006275649A (ja) * | 2005-03-28 | 2006-10-12 | Daiwa House Ind Co Ltd | 外壁材の汚染促進試験装置 |
JP2010025935A (ja) * | 2008-07-18 | 2010-02-04 | General Electric Co <Ge> | ターボ機械の圧縮機に流入する空気流をサンプリングするためのシステム |
US8373187B2 (en) | 2009-06-19 | 2013-02-12 | Stanley Electric Co., Ltd. | Semiconductor light emitting device |
CN113686763A (zh) * | 2021-07-20 | 2021-11-23 | 华南理工大学 | 一种抗硫化性能评价方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ303805B6 (cs) * | 2009-12-09 | 2013-05-09 | SVÚOM s.r.o. | Rychloupínací magnetický mnohocetný drzák zkusebních vzorku zejména pro urychlené korozní zkousky |
RU2516271C1 (ru) * | 2012-12-28 | 2014-05-20 | Открытое акционерное общество "Всероссийский институт легких сплавов" (ОАО "ВИЛС") | Способ испытания на сульфидную коррозию жаропрочных порошковых никелевых сплавов |
JPWO2016103445A1 (ja) * | 2014-12-26 | 2017-09-07 | 株式会社日立製作所 | 腐食環境診断システム、腐食防止システム、腐食環境診断方法及び腐食防止方法 |
CN106769828B (zh) * | 2017-01-23 | 2019-07-30 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 中性盐雾试验中断的腐蚀速率判定方法 |
CN112326704A (zh) * | 2020-11-03 | 2021-02-05 | 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司检修试验中心 | 一种含硫物质定性检测方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4060461A (en) * | 1974-12-09 | 1977-11-29 | Seyl Robert G | Method and apparatus for correcting error in corrosion rate measurements |
-
1997
- 1997-12-26 JP JP9366979A patent/JPH11190692A/ja active Pending
-
1998
- 1998-12-22 US US09/217,908 patent/US6110355A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4707174B2 (ja) * | 2005-03-28 | 2011-06-22 | 大和ハウス工業株式会社 | 外壁材の汚染促進試験装置 |
JP2010025935A (ja) * | 2008-07-18 | 2010-02-04 | General Electric Co <Ge> | ターボ機械の圧縮機に流入する空気流をサンプリングするためのシステム |
US8373187B2 (en) | 2009-06-19 | 2013-02-12 | Stanley Electric Co., Ltd. | Semiconductor light emitting device |
CN113686763A (zh) * | 2021-07-20 | 2021-11-23 | 华南理工大学 | 一种抗硫化性能评价方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
US6110355A (en) | 2000-08-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040520 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040601 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041005 |