JPH1119013A - たわし - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚れの吸収力の高いアクリル繊維製の毛糸で
形成するたわしを、編んだり織ったりすることなく毛糸
のままでたわしに形成して、コストダウンとともに、よ
り一層汚れの吸収力を向上させる。 【解決手段】 アクリル系繊維の太い毛糸２を、巻付け
角を傾斜させて巻芯の長さ方向に往復させつつ巻き付け
て中空の筒形に形成し、編んだり織ったりすることなく
毛糸のままでたわし１に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、主としてアクリ
ル１００％の太めの毛糸を用いたたわしに関し、毛糸を
編んだり織ったりすることなく払拭に便利なたわしを得
るようにしたことを特長とする。

【０００２】

【従来の技術】アクリル１００％の太めの毛糸を用いた
たわしは、汚れの吸収力が大きく、払拭し易いことで有
用で、近来払拭具としてまた残り毛糸を利用できる点に
おいて注目されている。そしてこの種の払拭具として
は、本出願人の先願特願平９ー１１５２４１号の他に例
えば登録実用新案第３００８７３６号公報がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の先願の払拭具は
何れも毛糸をガーター編みとか細編み等に粗く編んで把
持し易く所望の形状にするようにしていたので、残り毛
糸のような安価な素材を使用するする割りに高価にな
り、かつ、毛糸が編まれることにより繊維が緊縮されて
汚れの吸収率を低下させるようになる。以上のことから
本発明が解決しようとする課題は、編み地、織り地に形
成することなくこの種アクリル繊維製の毛糸から把持し
やすいたわしを得られるようにすることによって、毛糸
本来の膨満性を維持して汚れの吸収率を向上し、さらに
コストダウンできるようにすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、アクリル系繊維の太めの毛糸を軸線に
対して適度に傾斜させて適宜回数長さ方向に往復して巻
いて中空の筒形に形成して得たたわしを提供するもので
ある。

【０００５】本発明たわしは、毛糸を編むことなく筒状
に巻収させただけであるから、編んだり織ったりする手
数が省けて安価に製作し得る。また、編んだり織ったり
しないので、毛糸本来の膨満性が維持され汚れの吸収率
を向上する。本発明は以上のようにして前記のかだいを
解決したものである。

【０００６】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面について説明す
る。図１において、１はアクリル繊維１００％の毛糸２
を、周知の太糸巻コーン巻糸機によって、テーパー角度
３°３０′乃至７°１０′、トラバース８インチ乃至１
０インチで巻いて抜き出すことにより得た、一端４の径
が約７センチメートル、他端５の径が約３センチメート
ルの円錐台形の中空筒形をなすたわしである。

【０００７】このたわし１に使用する毛糸２は、それぞ
れアクリル１００％の紡毛糸（１／６ｓのバルキー上が
り１／４．５の単糸）または梳毛糸（１／１〜１／５の
単糸または２／６〜２／１０の双糸）またはロービング
糸（粗糸）を用いることができる。また、巻き付けは、
毛糸の太さ、用途等により適宜であるが、実施例におい
ては綾目３．５ワインド、巻層１５０層とし、厚さ５〜
６ミリメートル、重量約２６グラムにした。

【０００８】そして、図１に示すたわし１は、そのまま
払拭に使用することもできるが、図２に示すように、亀
の子たわし状にしてより一層把持し易くし、使いやすく
することもできる。すなわち、図２のたわし３は、図１
のたわしの大径の一端４から小径の他端５を嵌入して環
状に形成し、さらにこの環状のたわしを直径方向に重ね
合わせ、重ね合わせ面６の中央部の表裏を綴じ糸（図示
省略）により適宜の厚さに綴じ合わせてなるものであ
る。

【０００９】上記のようにして得たたわし１と３は、編
んだり織ったりした物に較べて膨らみがあり空間比率が
高く、握ること擦ることにより層が収縮して良く汚れを
吸い込むことができる。

【００１０】なお図２に示すたわし３において、端４と
５の嵌合を十分に深くすることにより、綴じ合わせるこ
となく綾止めして環状体のままで使用することもでき
る。また、本発明の実施に際して、たわしの形状は図示
の態様に限定されないことはいうまでもない。使用する
毛糸２には、アクリル１００％のものに限らずそれ以外
の繊維がこの種のたわしの機能を妨げない範囲で混じる
場合もあり、また、双糸、単糸の使用は用途に応じて選
択される。更に、使用する毛糸２に、あるいはたわし
１，３に抗菌加工を施すことなどは、任意である。

【００１１】

【発明の効果】前記のように、本発明たわしは、毛糸を
編むことなく筒状に巻収させただけであるから、編んだ
り織ったりする手数が省けて安価に製作し得るととも
に、毛糸本来の膨満性が維持されるので汚れの吸収率が
向上する。本発明たわしの用途は、作業用として床磨
き、自動車のボディ用に、家庭用として、食器粗い、家
具磨き用が考えられる。本発明には以上のように優れた
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の実施例を略図で示す斜視図

【図２】図２は図１のたわしを環状に形成した場合の斜
視図である。

【符号の説明】

１ たわし ２ 毛糸 ３ たわし ４ 一端 ５ 他端 ６ 重ね合わせ面

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アクリル系繊維の太めの毛糸を軸線に対
   して適度に傾斜させて適宜回数長さ方向に往復して巻い
   て中空の筒形に形成して得たたわし。
2. 【請求項２】 前記毛糸は、それぞれアクリル１００％
   の紡毛糸または梳毛糸またはロービング糸を用いたこと
   を特徴とする請求項１のたわし。
3. 【請求項３】 前記毛糸は、太糸巻コーン巻糸機によ
   り、テーパー角度３°３０′乃至７°１０′、トラバー
   ス８インチ乃至１０インチで巻かれた円錐台形の中空筒
   形をなし、一端の大径部内に他端の小径部を適宜の長さ
   嵌入して把持し易く環状に形成してなることを特徴とす
   る請求項１のたわし。
4. 【請求項４】 前記たわしは、一端の大径部内に他端の
   小径部を適宜の長さ嵌入して環状に形成されるととも
   に、二つ折りに重ね合わされて重ね合わせ面の中央部を
   表裏で綴じて把持し易くしたことを特徴とする請求項３
   のたわし。