JPH1118616A - 海洋肥沃化ユニット - Google Patents

海洋肥沃化ユニット

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JPH1118616A
JPH1118616A JP9320240A JP32024097A JPH1118616A JP H1118616 A JPH1118616 A JP H1118616A JP 9320240 A JP9320240 A JP 9320240A JP 32024097 A JP32024097 A JP 32024097A JP H1118616 A JPH1118616 A JP H1118616A
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pipe
water
float
inflow
pump
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Teruo Kinoshita
輝雄 木下
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/60Fishing; Aquaculture; Aquafarming

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 海洋において、深層水を波力ポンプで汲み上
げ、プランクトン、魚類、藻類等の海洋生物の増殖を図
る海洋肥沃化ユニットを提供する。 【構成】 海洋肥沃化ユニットは、海面に浮かぶ波力ポ
ンプと、これの下端に接続し海洋深層に垂下する汲上げ
管及びこれらを中心部に連結し海面下に設置される海水
コーンとで一体に構成され、波浪による浮力によりフロ
ートとシリンダー又は嵌合パイプ、伸縮パイプが、ピス
トンと汲上げ管を含む安定体に対し上下の往復運動をす
る 【効果】 波力により深層水の汲み上げ、海洋生物を増
殖しこれの持続的収穫を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海洋において人工湧昇
を生起させプランクトン、魚類と藻類の増殖を図る水産
業用の海洋肥沃化ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】魚の餌となるプランクトンの増殖を図る
ため、プランクトンの栄養成分を豊富に含む深層水を陸
上に汲み上げて利用する方式及び海底構築物の設置であ
る人工魚礁、また海底から深層水を内燃機関駆動ポンプ
装置による汲み上げその場に放水する「人工湧昇システ
ム」(月刊“海洋”NO.10,1989)等が試行さ
れている。人工魚礁方式は海流、潮流にもとずく上昇流
すなわち湧昇を生起させることを目的とするが、海底の
微妙な地形や潮流に左右され、その適地が限定され、ま
た深層水汲み上げ装置による人工湧昇方式も海域、海象
に大きく影響される問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決しようと
する課題は、上記の問題のみならず、主に陸棚以遠の海
洋おいて、深層水の汲み上げを波浪のエネルギーで行
い、汲み上げた重い冷深層水をそのまま沈み込まない程
度に表層水との混合及び表層水からの吸熱による昇温
後、海洋への放水を、海域、海象に大きく影響されずに
行い、さらにプランクトンの増殖による魚類、及び類藻
の生息の場を形成することである。このための装置であ
る海洋肥沃化ユニット及びこれによる海洋生物の増殖の
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、目的
を達成するために、本発明の海洋肥沃化ユニットは、汲
上げ管等とともに海水の流通路を形成する波力ポンプと
これを中心部に配置する海中コーンとからなる。波力ポ
ンプとして、上端面にフロートを載置し下端面下に流入
スペースを、筒部にこの流入スペースに連通する一以上
の流入ダクトを、この流入ダクトの一部である筒部及び
この流入スペースの上面即ち前記下端面に逆止式流入弁
を、さらに流入ダクト以外の筒部に逆止式流出弁を有す
るシリンダーと、このシリンダー内部のピストン及びこ
れと貫通接合し一端が下方へ延伸し、流入スペースを貫
通し、他端に逆止式流入弁を有するピストン中空軸と、
前記水平円板と導水管が貫通接合しこれら両者に複数の
縦板が接合し水平円板に複数の安定浮体が綱を介して繋
がる安定体と、前記導水管の下端に接合する汲上げ管と
からなり、前記ピストン中空軸の下端が導水管とが枢動
接合により通じ、導水管より細くない伸縮管が前記中空
軸を内抱して、前記流入スペースと導水管を連通させる
ピストン式波力ポンプ、
【0005】また、波力ポンプの他の形式として、上端
に載置したフロートを有し、先端に逆止式流出弁を設け
た複数の放水管を上端側面に放射状に接続する嵌合パイ
プと、水平円板貫通接合し逆止式流入弁が内部に付設さ
れる導水管に接合する及びこれら両者に接合する複数の
縦板とでなり、前記水平円板に複数の安定浮体が綱を介
して繋がる安定体と、前記導水管の下端に接合する汲上
げ管とからなり、この導水管の一部が前記嵌合パイプに
嵌入してなる嵌合パイプ式波力ポンプ、
【0006】さらに、波力ポンプの他の形式として、環
状フロートを上端に有する伸縮柔軟パイプと、逆止式流
入弁が内部に付設される導水管と貫通接合する水平円板
及びこれら両者に接合する複数の縦板とでなり前記水平
円板に複数の安定浮体が綱を介して繋がる安定体と、環
状フロートと伸縮パイプを貫通し水平円板に固定され上
端部が環状フロート外径以上の櫓と、前記導水管の下端
に接合する汲上げ管とからなり、前記伸縮柔軟パイプの
下端が前記水平円板と接合する伸縮パイプ式波力ポンプ
があり、
【0007】海中コーンのとして、中心孔を形成する頂
部骨材と外周骨材を繋ぐ放射骨材で形成する骨組体とこ
れの全体に柔軟膜材が締結され、水中において複数の浮
きにより中心孔を頂部として吊る構成とする多角形の海
中コーン、また、海中コーンの他の形式として、前記骨
組体と柔軟膜材を綱で繋ぎ、外周部のみ両者を直接接合
し、複数の浮きによりほぼ水平に吊る構成とする海中コ
ーンがあり、汲上げ管を接合したこれら波力ポンプを海
中コーンの中央部に連結膜材を介して連結した6種の海
洋肥沃化ユニットがあり、これら海洋肥沃化ユニット単
独又は集団で海洋生物を増殖し、また、これら波力ポン
プを浅い海底にアンカーして肥沃化作動をする。
【0008】
【作用】本発明の海洋肥沃化ユニットは、汲上げ管等と
ともに海水の流通路を形成する波力ポンプが、波動によ
るフロートに作用する浮力による、フロートと一体のシ
リンダー、嵌合パイプ又は伸縮パイプの上昇・下降又は
伸縮運動により深層水の汲み上げポンプ作動、周囲の海
面下の海中コーンへの放水、さらに海中コーンをゆっく
り流れ下る間に、あるいはプールされている間に低温深
層水が温い表層水から吸熱及び混合により昇温し、その
後海中コーンの外周からの海中へ混入してプランクトン
を増殖し、また放水の長期間継続による海中コーンへの
海洋生物の付着と成長がなされる海面肥沃化作動を、海
流・潮流、風波等の外界の状況に順応して、漂流しなが
ら行う。
【0009】
【実施例】本発明の海洋肥沃化ユニットの実施例につい
て、図を参照して説明すると、図1に示すように、主に
低速潮流、海流の海洋に於いて深層水を汲み上げる非係
留方式の海洋肥沃化ユニットは、その大部分が海面下に
沈む海面浮状で汲み上げ、昇温、放水作動を行い、波力
ポンプ1A、1B又は1C、このポンプの下端に連結す
る汲上げ管9及びポンプを中心部に配置する海中コーン
10又は10Pを主要な構成とする。
【0010】図2に示す、ピストン式波力ポンプ1A
は、直径2〜3メートル、長さがこの直径数倍のシリン
ダー2、ピストン3、ピストン中空軸4、円盤状フロー
ト5、流入ダクト6及び安定体8等からなり、より詳し
くはシリンダー2の上部に円盤状フロート5が、下部に
流入スペースが中心軸を共通にして付き、この流入スペ
ースに繋がる一以上の流入ダクト6がシリンダー筒部に
付き、これら流入ダクトの上端のみならず中間にもシリ
ンダーへ水が流入する複数の逆止式流入弁6A、6D
が、また流入スペースの上面即ちシリンダーの下端面に
も複数の逆止式流入弁6B付く。一方、シリンダーから
水が流出する複数の逆止式流出弁7A、7B、7Dがシ
リンダー筒部の外周の等分位置の上下端のみならず中間
にも付く。これら流入流出の逆止弁は、その縦寸法が、
ピストンの厚さより小さく、それぞれが配設されるシリ
ンダー筒部の全体に略均等に配置される。
【0011】ピストン上面まで貫通し接合するピストン
中空軸4は、その上端に逆止式流入弁6Cが付き、シリ
ンダー下端の流入スペース4Aを貫通し、その下端が安
定体8の導水管8Aの頂部と鎖4Aによる枢動接合部1
1をなす。これはポンプの汲上げ作動中、ピストン軸の
枢動接合部を中心とするポンプの横揺れを伴うが、ピス
トンとシリンダー、ピストン軸とシリンダー下端面との
摩擦を、この枢動接合部が軽減し汲上げ効率を上げる効
果がある。この流入スペースの下面と安定体8の間にピ
ストン中空軸と枢動接合部を内包して、ピストンストロ
ーク以上に伸長可能な、導水管8Aより細くない伸縮管
4Cが接続され、流入スペース4Aと導水管8Aが通じ
る。さらにこの流入スペースの上面であるシリンダー下
端面に逆止式流入弁6Bが設けられる。このように構成
することにより、安定体の導水管8Aからシリンダー内
の上部空間2Cまでピストン中空軸4経由の、また伸縮
管4C、流入スペース4A、流入ダクト6経由の二つの
ルートが、また下部空間へは伸縮管4C、流入スペー
ス、逆止式流入弁6B経由のルートが形成される。
【0012】前記安定体8は、シリンダー直径の数倍の
水平円板8Cの中央を貫通する前記導水管8Aが配置さ
れ、この円板8Cの下側の導水管を中心に四方から四枚
の縦板8Dが導水管とこの円板の下面に接合する構造で
ある。ピストン、汲上げ管等を含めて安定体の全重量は
その全浮力より大きく、これらの差である水中重量と綱
8Gを介して連結する喫水が略1/2の半没水状態に調
整した複数の球状の安定浮体8Eの浮力と釣り合い、綱
の長さは波のない静穏時においてピストンがシリンダー
の長さの1/2の位置にあるように調整される。前記安
定体は、波動によりフロートとシリンダーが上下に動く
ポンプ作動の時に、上下及び水平方向の動きに抵抗しほ
ぼ一定の初期設定の水深を維持する。従って波の山の
時、安定浮体8Eは波の下に沈むことになる。
【0013】前記導水管8Aの下端に着脱可能に接続す
る汲上げ管9は直径1メートル余、長さ数100メート
ルの伸縮性の柔軟管であり、この管に一以上の円盤体
(図示せず)を貫通接合し、水中重量の調整及び上下方
向の安定性に寄与させてもよい。このように構成された
ピストン式波力ポンプ1Aは、ポンプの駆動力である浮
力を発生するフロートが部分的に海面上に、シリンダー
等は海中に浮かぶ状態となり、フロートとシリンダーが
一体で上下方向に往復運動し、ピストン、安定体、汲上
げ管等はほぼ静止することになる。なお、ポンプをはじ
め海洋肥沃化ユニットの各構成要素の材料は可能な限り
工業用プラスチックとする(以下同様とする)
【0014】また、嵌合パイプ式波力ポンプ1Bは図3
に示すように、フロート5、嵌合パイプ2E等の運動体
と汲上げ管9を含め導水管8A等からなる安定体8から
なり、詳しくは円盤状フロート5の下面に中心軸を共通
にして接合する嵌合パイプ2Eに、先端に逆止式流出弁
7Eを有する複数の放水管7Fがフロート下面に接する
状態でこの嵌合パイプの上端側面に放射状に接続し、嵌
合パイプ2Eより長くこのパイプの内側に嵌入する導水
管8Aは、その下半分に前記同様の水平円板8Cと4枚
の縦板8Dとともに安定体8を形成し、さらに導水管の
内部に逆止式流入弁6Eが付設される。汲上げ管9が導
水管の下端に着脱可能に繋がるこの安定体8は、その水
中重量と、喫水が略1/2の半没水状態の複数の安定浮
体8Eの浮力と前記水平円板8Cにつながる綱8Gを介
して釣り合う。この綱の長さは嵌合パイプ2Eの半分の
高さに前記導水管8Aの先端が嵌入した状態になるよう
に調整してある。
【0015】なお、嵌合パイプ2Eがフロート5の内部
に入り、これにつれ放水管7Fがフロート5の下面に接
する位置からその内部の一定の位置へ移動してもよい。
また、導水管を水平円板付近で上下に分割し柔軟プラス
チック製の可曲リング8Bとこの可曲リングの伸びを防
止する鎖8Hを挿入接続し、フロートが水平方向の風波
の力を受けた場合、フロートと一体の嵌合パイプ及びこ
れに嵌入する導水管の上半分が水平円板以下の導水管に
対して屈曲可能とする。これは、ポンプの汲上げ作動
中、ポンプの横揺れに起因する、嵌合パイプと導水管と
の摩擦を、可曲リングが軽減し汲上げ効率を上げる効果
がある。
【0016】この波力ポンプ1Bはフロート5が一定の
喫水で部分的に海面に出る浮状となり、安定体8はポン
プ作動に伴う上下及び水平方向の動きに抵抗し、前記波
力ポンプ1Aと同様にほぼ一定の水深を保持する。従っ
て波により海面が上昇すると安定浮体8Eは海中に没す
ることになる。なお、嵌合パイプの下周端及び導水管の
上周端には抜け防止の部材が付き、海水流入防止のパッ
キングも装着される(図示せず)。
【0017】また、伸縮パイプ式波力ポンプ1Cは図4
に示すように、環状フロート5Aを上端部に有する柔軟
性プラスチック製の伸縮柔軟パイプ2Fと、水平円板8
Cと貫通接合し逆止式流入弁6Eを内部に設けた導水管
8A及びこれら両者に複数の縦板88Dが接合してなる
安定体8と、前記導水管の下端に着脱可能に接続する汲
上げ管9とからなり、伸縮パイプ2Fが水平円板8Cに
接続する構造であり、ほぼ水没する状態で安定体と汲上
げ管の水中重量に釣り合う複数の安定浮体8Eが、伸縮
柔軟パイプ2Fの最大伸長の略1/2に調整した綱8G
により安定体に繋がる。さらに、風波の水平方向の力に
よる伸縮パイプ2Fの傾斜を防ぐために、環状フロート
と伸縮パイプを貫通し、水平円板8Cに四本脚の櫓8J
が設けられ、この櫓の上端は前記フロートの外径より大
きい。また、水平円板より上方へ導水管の長さを調整し
て安定体の水深を増してもよい。このように構成された
伸縮パイプ式波力ポンプは、波による環状フロートの上
下動とともに伸縮パイプが伸縮することにより深層水汲
み上げのポンプ作動をする。
【0018】海中コーン10は、図5に示すように、中
心孔10Fから外周へ下り傾斜する柔軟膜材10Aと骨
組体10Bで構成する平板に近い多角錐状の外径100
メートル程度までのコーンを水中において形成する。即
ち、海洋において中心孔10F近くの頂部骨材10C、
外周骨材10D及びこれらを放射状に連結する放射骨材
10Eからなる多角形の骨組体10Bに組み立てられ、
これに中心孔10Fを除き柔軟膜材10Aが、締結され
る。一定寸法の単位膜材を繋ぎ合わせて形成されるこの
柔軟膜材10Aは、合成樹脂のフィルム、合成繊維布又
は天然繊維布であり、締結バンド(図示せず)により骨
材と締結する。合成樹脂フィルムの場合、コーンの膜材
全面にわたり略1センチの小孔が散在してもよい。ま
た、前記骨組体10Bは一定長さのプラスチックのパイ
プを分離可能なピン接合、剛接合及び枢動接合により繋
いだものである。
【0019】この多角形の海中コーン10は、その水中
重量を中心孔部、傾斜面及び外周の任意の箇所で海面上
に僅かに浮かぶ浮き10Gに吊られ、円錐状にバランス
して海面下の任意の水深に設置され、その中心孔10F
に前記波力ポンプがその安定体と骨組体及び膜材を連結
膜材10H及び綱(図示せず)で連結されて配置され
る。なお、海中コーンの傾斜度は吊っている浮きの綱の
長さ調整により変られる。また、海中コーンの他の形式
に、図6に示す骨組体10Bと膜材10Aを綱10Jで
繋ぎ、外周部のみ骨組体と膜材を直接接合し皿状の容器
10Kを形成するものがある。この容器に冷深層水を滞
留させ、膜材からの吸熱で昇温して軽くなった深層水が
順次外周から流出するプール型海中コーン10Pであり
(コーンという錐形の意味はない)、この場合前記同様
に複数の浮きで海中コーン全体を一定水深にほぼ水平に
吊る。
【0020】この様に、海中コーンの構成部材である骨
組体および膜材を多数の分割部材で一体に構成すること
は、海中コーンの耐波性の向上、海洋での組立、解体、
撤去を容易にし、冷深層水の、表層水との混合と吸熱に
よる一層の昇温を促し、海中への沈み込み抑制等の効果
がある。
【0021】以上のような、海面下に設置される海中コ
ーンとその中心部に配置され、汲上げ管を下端に接合す
る波力ポンプが、連結膜材10Hによる安定体の水平円
板8Cと放射骨材10E及び膜材10Aとの連結によ
り、一体構成となる海洋肥沃化ユニットの作動は以下の
よう行われる。即ち、図2に示すピストン式波力ポンプ
1Aにおいて、前記したように、汲上げ管を含め安定体
8は安定浮体8Eに吊られており、即ちピストン2、汲
上げ管9等を含めて安定体の全重量はその全浮力より大
きく、これらの差である水中重量は、綱8Gを介して連
結する喫水が略1/2の半没水状態の複数の安定浮体8
Eの浮力と釣り合う。
【0022】この半没水状態の安定浮体8Eに波の山が
作用すると、安定体8の移動に対する抵抗により、安定
浮体は浮上しえず、そのまま没水し浮力を得るが、この
浮力よる安定体の浮上は小さく、また、波が山から谷へ
変わると安定浮体は波面に浮き上がり安定体の水中重量
に釣り合っていた浮力を失い、この浮力の喪失による安
定体の、水中重量による沈降も小さい。そして、安定浮
体が静穏時の平均水面において略半没水状態に調整され
ているので、安定浮体の没水して得る浮力と浮き上がり
で失う浮力は略等しく、安定体の小さい浮上と沈降は相
殺し、従って安定体はその初期の水深をほぼ維持するこ
とになる。
【0023】なお、相殺からずれて安定体と一体のピス
トンが偏ってシリンダーの1/2中間点から上端又は下
端へ達すると波高の1/2の作動、即ち汲み上げ能力が
1/2に低下することになる。しかし波が静穏化すると
安定体とピストンはそれぞれ元の水深位置、1/2中間
点に戻る。なお、一般に波は水深に関連して減衰する動
揺をその水深にあるものに与えるので、安定体はその水
深において動揺するが、上述した安定体の状況は、この
動揺を差し引いて、安定体が平均水面に対しほぼ静止し
ている想定状態における波動による変化である(以下同
様とする)。
【0024】安定体8の静止によりこれと一体のピスト
ン3は動かず、フロート5と一体のシリンダー2が伸縮
管4Cを伸長させながら上昇する。このためシリンダー
の上部空間2Cに流入ダクト6及びピストン中空軸4か
ら逆止式流入弁6A及びその空間に当面する流入弁と中
空軸4の流入弁6Cを介して水が流入し、この時逆止式
流出弁7Aほかは閉じており、一方、下部空間2Dから
は、逆止式流出弁7B及びその空間に当面する複数の流
出弁から水が海中へ放水さる。この時下部空間2Dに当
面する各逆止式流入弁は閉じている。
【0025】波面が下降を始めてフロート5の喫水が初
期釣合いの喫水を以下になると、フロートとシリンダー
2の往復運動部の重量が作用し、シリンダーは下降し伸
縮管4Cは縮小してゆき、上昇時とは逆に上部空間2C
から複数の逆止式流出弁7A等を介して水が海中へ放水
され、一方、下部空間2Dには流入スペース4Aから逆
止式流入弁6B等を介して水が流入する。以上のような
作動は、シリンダーの軸方向に配置されている複数の流
出弁7A等からの放水が速やかになされ、また流入にお
いても同様に、流入する空間にある複数の流入弁6A、
6B等からの流入が速やかになされ、流入を促す汲上げ
管下端からの静水圧を有効活用することになる。このよ
うに、ピストン式波力ポンプはシリンダーの上昇下降の
往復運動によりシリンダー内の上下の空間に交互に水を
流入させ、その空間から交互に放水するダブルアクト作
動をする。
【0026】また、嵌合パイプ式ポンプ1Bの場合は図
3に示すように、波浪のために生ずる浮力によりフロー
ト5が嵌合パイプ2Eとともに上昇し、一方、安定体8
と汲上げ管9は前記したと同様にほぼ静止しており、こ
の時深層に達している汲上げ管9の接続する導水管8A
から逆止式流入弁6Eを介して海水が嵌合パイプ2Eに
流入し、波面が最高位に達するまで継続する。流入した
水は、放水管7Fの逆止式流出弁7Eが閉じており流出
しない。なおフロートは、静穏海面である平均水面以上
に上昇する時に、嵌合パイプの上昇に伴う吸水作動の原
動力になる浮力を要するため、波面に遅れて上昇するこ
とになる。
【0027】そして、波面が下降してフロートの初期喫
水レベルより下がるとフロートと嵌合パイプの重量が作
用し、フロートの下降とともに上昇した嵌合パイプ2E
も下降し、その中の海水を放水管7Fの流出弁7Eから
流出させる。この時導水管8Aの逆止式流入弁6Eは閉
じている。パイプ式波力ポンプ1Bは、このように波浪
の上昇期に深層水を嵌合パイプに流入させ、下降時にそ
こから放水するシングル作動をする。
【0028】また、伸縮パイプ式波力ポンプ1Cの場合
は図4に示すように、波浪のために生ずる浮力により環
状フロート5Aは上昇又は下降し、一方、略水没の状態
にある安定浮体8Eは、汲上げ管を含めた安定体8の安
定性即ち水中での移動に対する抵抗及び水中重量に影響
され、波の山の時、即ち波面の上昇期に安定体の抵抗に
より没水し、小さい浮力を得るが、安定体をほとんど浮
上させることはなく、また、波の谷の時、即ち波面の下
降期に安定体の水中重量に釣り合っていた大きな浮力を
失い、このため安定体はその水中重量により多少下降す
ることになる。従って、波浪が継続すると、安定浮体8
Eは安定体8とともに静穏海面即ち平均水面から徐々に
下降し、波の谷の最低レベルにほぼ安定する。これは、
波高の1/2、平均水面から下降することである。安定
体も、波高の1/2の水深を増してほぼ安定し、安定体
への波による前記した減衰した動揺もそれだけ小さくな
る。もちろん、環状フロート5Aは、伸縮パイプ2Eが
伸長するので波面にある。
【0029】そして、環状フロートが谷底から上昇する
場合、深層に達している汲上げ管9の接続する導水管8
Aから逆止式流入弁6Eを介して深層水が静水圧により
伸縮パイプ2Eに流入し、波面が平均水面に達するまで
継続する。それ以後、最高波面までは環状フロートから
表面海水が流入する。そして、波面の下降にともなう環
状フロートの下降により、伸長していた伸縮パイプ2E
は縮小し、この時導水管8Aの逆止式流入弁6Eは閉じ
ており、伸縮パイプ中の海水は環状フロート5Aから溢
れ出る。なお、フロートが平均水面以下を下降する時に
は、静水圧による深層水も流出に加わることになる。ま
た、伸縮パイプの中で深層水と表面水が混合し、混合水
の密度と表面水のそれとの差が小さくなるので、海中コ
ーンを小型にできる。また、波浪が鎮まれば安定浮体は
静穏海面即ち平均水面に、安定体は初期水深に戻る。パ
イプ式波力ポンプ1Cは、シンプルな構成において、波
浪の上昇期に深層水と表面水を伸縮パイプに流入させ、
下降時に混合水を環状フロートから放水するシングル作
動をする。
【0030】このような各波力ポンプの上下往復運動に
よる、シリンダーからの流出とそれへの流入に伴い、又
は嵌合パイプと伸縮パイプの出入りと伸縮に伴い、汲上
げ管下端から冷深層水が吸入され、連通路各部を経て波
力ポンプ1A、1Bまたは1Cから海中コーン10に放
流される。放流された冷く重い深層水は、波浪により動
揺する海中コーンの上を外周へ流下しながら温い表層水
と混合し、またそれから吸熱し、昇温して多少軽くな
り、外周から急速に沈み込むことなく海中に混入して行
き、また深層水の一部は海中コーンの織布または小孔か
らも漏出することにより、海面付近を肥沃化し、プラン
クトンの増殖、食物連鎖による魚類の蝟集、増殖をもた
らし、同時に、海中コーンに付着する海洋生物が汲み上
げ深層水の影響により成長し、人工の浮き藻場を形成す
る。以上のように海洋肥沃化ユニットは作動しその機能
を発揮する。
【0031】また、海洋生物の付着、成長した海中コー
ンである浮き藻場を多数設けて、いわゆる海洋牧場の形
成、さらにはこの海洋牧場多数の適切配置による、高級
回遊魚の定着化を図る広域人工漁場の形成も可能であ
る。また、これら波力ポンプは、湾内の浅海においてい
導水管下部をアンカーして海底水の汲み上げにも使用で
き、この場合、導水管内の逆止式流入弁を残し安定体は
不要である。
【0032】なお、海洋肥沃化ユニットの構成要素は上
記のものに限られず、以下に記す多様な構成がある。波
力ポンプの参考資料に、特許番号:平4−18812
「深層水汲み上げ装置」、特願平4−190726「深
層水汲み上げ装置」、論文:「海水汲み上げ装置の開
発](日本造船学会・12回海洋工学シンポジウム論文
集・平成6年1月24,25日)がある。ここ示された
波力ポンプを海洋肥沃化ユニットに使用してもよい。
【0033】また、上記のピストン式ポンプはシリンダ
ーが往復運動する構成であるが、ピストン軸の一端にフ
ロートを付けて海中のシリンダーが安定体に合体しシリ
ンダー内のピストンを往復運動させる機構でもよい。ま
た、冷深層水との混合、昇温促進のため、シリンダー側
面に付く流入ダクトに表層水を流入させる逆止式流入弁
を付けてもよく、また、汲み上げ途中の冷深層水に同量
程度の温表面水を混合するため、先端に浮体の付いた柔
軟パイプを導水管の下部に連結するのもよい。また前記
波力ポンプ周辺に表層水を送水するための別の波力ポン
プを設けてもよい。また、放水した深層水の拡散抑制の
ため、海中コーンの周辺の一定深さに複数の浮きに吊る
される一定高さの海中カーテンを配置するのもよい。ま
た、安定体の構造は前記したものに限定されず、例えば
水平円板を縦板8Dの下に追加、縦板の変形、意複数の
小円板を貫通接続させた導水管を安定体に代えてもよ
い。
【0034】また、波力ポンプの別の使用法のため、嵌
合パイプ式波力ポンプの場合、先端に逆止式流出弁の付
く放水管の代りに、フロートの下面から貫通しその上面
以上に延伸し、逆止式流出弁を持つ揚水管を設置しても
よく、深層水を海中に放水せずに、別のタンク等に揚水
できる。シリンダー式波力ポンプの場合は、シリンダー
側面の逆止式流出弁の代りに、シリンダー内の上部空間
から前記同様にフロートを貫通しその上面以上に延伸す
る揚水管を設置し、下部空間からも同様の揚水管をシリ
ンダー外部に設置し前記揚水管に接続する。
【0035】また、海中コーンの他の形式として、骨組
体を、頂部骨材から外周骨材まで順次水深の増す同心の
複数の環とし、環相互を複数の骨材で繋ぎ、これら環の
間を下方に湾曲面をなす膜材で繋ぐ海中コーンでもよ
い。さらに、海中コーンの全外周に同様の構成の環状コ
ーンを段差をつけて外延付加してもよく、この場合、環
状コーンの放射骨材は、一部重なる状態の内部コーンの
放射骨材から綱で吊られ、膜材相互は必ずしも接合せず
ともよい。また、付加された環状コーンにさらに環状コ
ーンを延在付加してもよい。付加された環状コーンに海
藻が成育した後に、環状コーン全体を新たな環状コーン
との交換、単位膜材毎の交換が容易である。また、骨組
体の形成する各平面全体に、湾曲面をなす膜材と別に海
藻栽培用の有孔膜材あるいは網を平面状に張り巡らして
もよい。また、海中コーンの柔軟膜材に、下側から上側
へ海水が流れる面状逆止弁を多数取り付けてもよい。
【0036】なお、海洋肥沃化ユニットは上記の形状の
ほか多様な変形がある。例えば、波力ポンプを太陽電池
による電動ポンプに換えてもよく、また海中コーンへの
海洋生物の付着を容易にする、柔軟膜材と骨材の表面処
置や、海洋に影響の少ない木材、産業廃棄物等の、海水
比重にほぼ等しく調整した多様な形状のブロック等を海
中コーンに付設してもよく、特に安定体、フロート、海
中コーン、汲上げ管等は廃棄プラスチックを利用しても
よい。
【0037】また、吸熱器として、外周が接合している
二枚の柔軟性面材、例えばプラスチックフィルムの矩形
平板状(長さ×高さ×厚さ=数10メートル×数10メ
ートル×0.2メートル)であり、両鉛直対辺を始点と
する数10センチの間隔で仕切りが水平対辺に平行に、
交互に対辺付近まで伸びることにより、つずら折り状の
一本の連通路が形成される構造であり、海面又は海中の
浮きによりバランスするものを安定体と汲上げ管の間に
付設するのもよい。この吸熱器構造の場合、連通路の終
端と始端のある鉛直辺からの仕切り数は、他の鉛直辺の
仕切り数より一本多くなり、また連通路の終端と始端の
ある鉛直辺を対称軸に二個の吸熱器を一体にしてもよ
く、この場合左右二本の連通路となり、又は、連通路の
高さ分上下にずらして左右の吸熱器を接合して連通路を
一本とし、さらに連通路にスペーサの配設もしてよい。
【0038】
【発明の効果】波力ポンプ、汲上げ管及び海中コーンを
主な構成部とする海洋肥沃化ユニットにより、主に陸棚
以遠の海洋おいて、プランクトンの増殖に必要な栄養塩
類を豊富に含む深層水の汲み上げを波浪のエネルギーで
行い、プランクトンの増殖、これに食物連鎖する魚類の
効果的繁殖をもたらし、また海中コーンへの海洋生物の
付着と成長による人工浮き藻場の形成が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】海洋肥沃化ユニットの全体図である。
【図2】ピストン式波力ポンプの断面図である。
【図3】嵌合パイプ式波力ポンプの断面図である。
【図4】伸縮パイプ式波力ポンプの断面図である。
【図5】海中コーンの平面図である。
【図6】プール型海中コーンの断面図である。
【符号の説明】
A海洋肥沃化ユニット、1Aピストン式波力ポンプ、1
B嵌合パイプ式波力ポンプ、1C伸縮パイプ式波力ポン
プ、2シリンダー、2C上部空間、2D下部空間、2E
嵌合パイプ、2F伸縮パイプ、3ピストン、4ピストン
中空軸、4C伸縮管、5フロート、5A環状フロート、
6流入ダクト、6Aと6Dと6E逆止式流入弁、7Aと
7Bと7Dと7E逆止式流出弁、7F放水管、8安定
体、8A導水管、8B可曲リング、8E安定浮体、8G
綱、8J櫓、9汲上げ管、9A円板浮体、10海中コー
ン、10A柔軟膜材、10B骨組体、10G浮き、10
F中心孔、10H連結膜材、10Pプール型海中コー
ン、11枢動接合部。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】前記導水管8Aの下端に着脱可能に接続す
る汲上げ管9は、直径1メートル余、長さ数100メー
トルの伸縮性の柔軟管であり、この管内側にスパイラル
補強材が付いてよく、また一定長さの複数の硬質管を可
曲継手により継いだものもよく、さらに、汲上げ中に冷
深層水の昇温促進のため、この柔軟管を、管相互が接し
ない状態で、繰返し一定幅のS字状に曲折し、両外側の
多数の曲部をそれぞれベルトで上端から下端まで締結形
成した汲上げ管体とし、又は、同様に硬質パイプを可曲
継手を介してジグザグに連結形成した汲上げ管体とし、
また、導水管と連結するヘッダーに複数のより小径の汲
上げ管が一列に接合する並列汲上げ管体とし、これらを
前記汲上げ管に代えてもよい(以下波力ポンプ1B、1
Cにおいて同様とする)。また、この汲上げ管に一以上
の円体(図示せず)を貫通接合し、汲上げ管体には浮
体を付加し、水中重量の調整及び上下方向の安定性に寄
与させてもよく、また汲上げ管及び汲上げ管体の下端に
錘を付けてもよい。さらに、汲上げ管又は汲上げ管体と
後記の、浮き吊りの海中コーンとを複数の綱により繋い
でもよい(以下波力ポンプ1B、1Cにおいて同様とす
る)。このように構成されたピストン式波力ポンプ1A
は、ポンプの駆動力である浮力を発生するフロートが部
分的に海面上に、シリンダー等は海中に浮かぶ状態とな
り、フロートとシリンダーが一体で上下方向に往復運動
し、ピストン、安定体、汲上げ管等はほぼ静止すること
になる。なお、ポンプをはじめ海洋肥沃化ユニットの各
構成要素の材料は可能な限り工業用プラスチックとす
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】また、伸縮パイプ式波力ポンプ1Cは図4
に示すように、環状フロート5Aを上端部に有する柔軟
性プラスチック製の伸縮柔軟パイプ2Fと、水平円板8
Cと貫通接合し逆止式流入弁6Eを内部に設けた導水管
8A及びこれら両者に複数の縦板8Dが接合してなる安
定体8と、前記導水管の下端に着脱可能に接続する汲上
げ管9とからなり、伸縮パイプ2Fが水平円板8Cに接
続する構造であり、ほぼ水没する状態で安定体と汲上げ
管の水中重量に釣り合う複数の安定浮体8Eが、伸縮柔
軟パイプ2Fの最大伸長の略1/2に調整した綱8Gに
より安定体に繋がる。さらに、風波の水平方向の力によ
る伸縮パイプ2Fの傾斜を防ぐために、環状フロートと
伸縮パイプを貫通し、水平円板8Cに四本脚の櫓8Jが
設けられ、この櫓の上端は前記フロートの外径より大き
い。また、水平円板より上方へ導水管の長さを調整して
安定体の水深を増してもよい。このように構成された伸
縮パイプ式波力ポンプは、波による環状フロートの上下
動とともに伸縮パイプが伸縮することにより深層水汲み
上げのポンプ作動をする。なお、フロートと伸縮パイプ
の間に短い硬質パイプを挿入してよく、また、環状フロ
ートは一体のものの他に複数の小型浮体を環状に配列し
たフロートもよい
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】以上のような、海面下に設置される海中コ
ーンと、その中心部に配置され汲上げ管を下端に接合す
る波力ポンプとが、長めの連結膜材10Hによる安定体
の水平円板8Cと放射骨材10E及び膜材10Aとの連
結により、安定体と海中コーンが相対的に一定移動して
も相互に強く影響しない状態の一体構成の海洋肥沃化ユ
ニットを形成し、これの作動は以下のよう行われる。即
ち、図2に示すピストン式波力ポンプ1Aにおいて、前
記したように、汲上げ管を含め安定体8は安定浮体8E
に吊られており、即ちピストン2、汲上げ管9等を含め
て安定体の全重量はその全浮力より大きく、これらの差
である水中重量は、綱8Gを介して連結する喫水が略1
/2の半没水状態の複数の安定浮体8Eの浮力と釣り合
う。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】なお、海洋肥沃化ユニットの構成要素は上
記のものに限られず、以下に記す多様な構成がある。波
力ポンプの参考資料に、特許番号:平4−18812
「深層水汲み上げ装置」、特願平4−190726「深
層水汲み上げ装置」、論文:「海水汲み上げ装置の開
発](日本造船学会・12回海洋工学シンポジウム論文
集・平成6年1月24,25日)がある。ここ示された
波力ポンプの下端を、前記同様の安定体ないし汲上げ管
又は汲上げ管体との間に最大伸長が波高以上の伸縮性導
水管を繋ぎ、かつ安定浮体を上記のごとく付設すること
により、海洋肥沃化ユニットとして使用可能である
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】また、上記のピストン式ポンプはシリンダ
ーが往復運動する構成であるが、ピストン軸の一端にフ
ロートを付けて海中のシリンダーが安定体に合体しシリ
ンダー内のピストンを往復運動させる機構でもよい。
た、波力ポンプは、円盤状のフロートから下方に一定寸
法延在する円筒外側材の下端内側に幅が前記一定寸法の
略半分の輪状の下開閉板が密に接合し、この下開閉板の
上に外径が前記円筒の内径より小さく、幅が前記一定寸
法に略等しくかつ外側略半幅に円弧状の通水部があけら
れた輪状の上開閉板が接して配置され、開閉放水部を形
成し、この上開閉板の上面に前記一定寸法の略半分の高
さの複数個のスペーサが付き、一定長さの単位伸縮柔軟
又は硬質管複数の連結した汲上げ管を下端に連結しかつ
内部に逆止式流入弁を有する導水管が有孔水平円板に貫
通接合して安定体を構成し、この水平円板外周に複数の
安定浮体が綱を介して繋がり、そして、前記嵌合パイプ
式ポンプの嵌合パイプの上端が前記上開閉板の内周縁に
接合し、下部が前記導水管と緩い嵌合する構造もよい
なお、開閉部に相当する上開閉板下面に前記スペーサの
高さと略同様の分割薄膜を通水部内側に沿い全周に付け
かつ通水部に粗目の網を嵌めてもよいまた、フロート
及び安定浮体は中空体や発泡体であり、上下の開閉板の
いずれかに漏止めクッションが着く。また、水平円板の
代りに、導水管側面からほぼ水平に外延する複数の支持
棒の先端に安定浮体が綱を介して繋がる構造もよい。こ
の場合、連結膜材は導水管と海中コーンを連結する
お、前記外側円筒を延長し外管とし、この外管の先端に
ある前記下開閉板から前記一定寸法と同じ位置にスペー
サ受けが前記外管に接合する構造もよいまた、上開閉
板の通水部を内側半幅にし、下開閉板の幅を上開閉板と
略同様にしかつ通水部を外側半幅にする構造もよい。ま
た、波力ポンプは、円盤状のフロートから下方に長く延
在する外管の下端部内側全周に一定幅・高さの逆止式流
出部が付き、環状のこの逆止式流出部は高さが幅の略半
分の長方形断面であり、上面下面ともこの幅の略半分の
輪板であり、上面輪板は前記外管及びしゅう動円筒の上
部に、下面輪板は前記外管及びしゅう動円筒の下部にそ
れぞれ接合し、上面輪板の内側半幅は前記同様の通水
部、下面輪板の外側半幅を通水部であり、かつ上面輪板
の内周縁と下面輪板の外周縁との間に網目円筒が接合さ
れ、また網目円筒の外側に一定幅、高さが前記高さより
大きい複数の可変形の膜弁が上面輪板の内周縁に接合廻
らされ、下面輪板の外周縁下側にも同様の膜弁が廻らさ
れ、外周に複数の安定浮体が綱を介して繋がる有孔水平
円板と下部で貫通接合する導水管が、前記逆止式流出部
を貫通し、内部に逆止式流入弁を有するこの導水管の下
端に一定長さの単位伸縮柔軟又は硬質管の複数連結した
汲上げ管が着脱式連結する構造もよいなお、前記外管
の内径より小さい輪状スペーサが導水管の上端レベルに
支持されること、この外管の下端部を内側斜めに絞り込
むこと、上面輪板の接合線の直ぐ下側の外側材に斜め上
方へ突起部のある導水スリットを廻らすこと、定形複数
の逆止式流出弁を網目円筒、膜弁に代えること、前目し
ゅう動円筒の内面に水漏れ防止材をつけること、さらに
中空フロートの上下の面材を透光性材に代え、下面材の
下に制水板の配設し、小型の気体抜き逆止式流出弁をフ
ロート直下の外管に備えることもよい。また、逆止式流
出部は記載のものに限定されない。また、冷深層水との
混合、昇温促進のため、シリンダー側面に付く流入ダク
トに表層水を流入させる逆止式流入弁を付けてもよく、
また、汲み上げ途中の冷深層水に同量程度の温表面水を
混合するため、先端に浮体の付いた柔軟パイプを導水管
の下部に連結するのもよい。また前記波力ポンプ周辺に
表層水を送水するための別の波力ポンプを設けてもよ
い。また、放水した深層水の拡散抑制のため、海中コー
ンの周辺の一定深さに複数の浮きに吊るされる一定高さ
の海中カーテンを配置するのもよい。また、安定体の構
造は前記したものに限定されず、例えば水平円板を縦板
8Dの下に追加、縦板の変形、複数の小円板を貫通接続
させた導水管を安定体に代えてもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】また、吸熱器として、外周が接合している
二枚の柔軟性面材、例えばプラスチックフィルムの矩形
平板状(長さ×高さ×厚さ=数10メートル×数10メ
ートル×0.2メートル)であり、両鉛直対辺を始点と
する数10センチの間隔で硬質仕切りが水平対辺に平
行に、交互に対辺付近まで伸びることにより、つずら折
り状の一本の連通路が形成される構造であり、海面又は
海中の浮きによりバランスするものを安定体と汲上げ管
の間に配設し、かつ海中コーンと綱により連結してもよ
い。この吸熱器構造の場合、連通路の終端と始端のある
鉛直辺からの仕切り数は、他の鉛直辺の仕切り数より一
本多くなり、また連通路の終端と始端のある鉛直辺を対
称軸に二個の吸熱器を一体にしてもよく、この場合左右
二本の連通路となり、又は、連通路の高さ分上下にずら
して左右の吸熱器を接合して連通路を一本とし、さらに
連通路にスペーサの配設もしてよい。また、この吸熱器
の形状を、長さ×幅×厚さ=数100メートル×約10
メートル×約0.5メートル、中の仕切りを硬板とした
吸熱器とし、これを前記海洋肥沃化ユニットの汲上げ管
又は汲上げ管体に、浮体により水中重量を調整して、代
えてもよい。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】なお、嵌合パイプ2Eがフロート5の内部
に入り、これにつれ放水管7Fがフロート5の下面に接
する位置からその内部の一定の位置へ移動してもよい。
また、導水管を水平円板付近で上下に分割し柔軟プラス
チック製の可曲リング8Bとこの可曲リングの伸びを防
止する鎖8Hを挿入接続し、フロートが水平方向の風波
の力を受けた場合、フロートと一体の嵌合パイプ及びこ
れに嵌入する導水管の上半分が水平円板以下の導水管に
対して屈曲可能とする。これは、ポンプの汲上げ作動
中、ポンプの横揺れに起因する、嵌合パイプと導水管と
の摩擦を、可曲リングが軽減し汲上げ効率を上げる効果
がある。また、逆止式流出弁を備える放水管とこれの付
くポンプ管部分の代わりに、同芯状にある同一外径の上
円板と下輪板を、これらの隙間に内径縁から外径へ放射
状に挿入配置される一定高さかつ輪板幅と等しい隔板が
連結し、さらに隔板と同高かつ下輪板の内径と同径の粗
目の網筒が内径縁と円板との間配置接合され、この網筒
の外周面の上端から下端まで、一定幅で前記網筒の高さ
以下の丈の複数の単位膜弁の上辺をその丈より狭い間隔
で複数段に接合廻らしてなる弁体とした放水円盤として
もよい。この場合、上円板はフロート下面と、下輪板内
径縁はポンプ管と接合する。なお、フロートとポンプ管
が同径の場合、下輪板はポンプ管内で下斜め逆円錐台状
でよく、網筒は上斜め円錐台状でよく、膜弁は単位膜弁
を繋いで輪にすることもよく、導水管内の逆止式流入弁
を、平面又は逆円錐の網体乃至格子体の上側に単位膜弁
乃至輪膜弁を同芯状複数段の弁体としてもよく、膜弁形
状と配列、膜弁式弁体の形状は既述のものに限られな
い。なお、前記ピストン式波力ポンプにも適用してよ
く、また、フロートと放水円盤の間にポンプ管を一定長
さ延在させることもよい
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】また、上記のピストン式ポンプはシリンダ
ーが往復運動する構成であるが、ピストン軸の一端にフ
ロートを付けて海中のシリンダーが安定体に合体しシリ
ンダー内のピストンを往復運動させる機構でもよい。
た、波力ポンプは、円盤状のフロートから下方に一定寸
法延在する円筒外側材の下端内側に幅が前記一定寸法の
略半分の輪状の下開閉板が密に接合し、この下開閉板の
上に外径が前記円筒の内径より小さく、幅が前記一定寸
法に略等しくかつ外側略半幅に円弧状の通水部があけら
れた輪状の上開閉板が接して配置され、開閉放水部を形
成し、この上開閉板の上面に前記一定寸法の略半分の高
さの複数個のスペーサが付き、一定長さの単位伸縮柔軟
又は硬質管複数の連結した汲上げ管を下端に連結しかつ
内部に逆止式流入弁を有する導水管が有孔水平円板に貫
通接合して安定体を構成し、この水平円板外周に複数の
安定浮体が綱を介して繋がり、そして、前記嵌合パイプ
式ポンプの嵌合パイプの上端が前記上開閉板の内周縁に
接合し、下部が前記導水管と緩い嵌合する構造もよい
なお、開閉部に相当する上開閉板下面に前記スペーサの
高さと略同様の分割薄膜を通水部内側に沿い全周に付け
かつ通水部に粗目の網を嵌めてもよいまた、フロート
及び安定浮体は中空体や発泡体であり、上下の開閉板の
いずれかに漏止めクッションが着く。また、水平円板の
代りに、導水管側面からほぼ水平に外延する複数の支持
棒の先端に安定浮体が綱を介して繋がる構造もよい。こ
の場合、連結膜材は導水管と海中コーンを連結する
お、前記外側円筒を延長し外管とし、この外管の先端に
ある前記下開閉板から前記一定寸法と同じ位置にスペー
サ受けが前記外管に接合する構造もよいまた、上開閉
板の通水部を内側半幅にし、下開閉板の幅を上開閉板と
略同様にしかつ通水部を外側半幅にする構造もよい。ま
た、波力ポンプは、円盤状のフロートから下方に長く延
在する外管の下端部内側全周に一定幅・高さの逆止式流
出部が付き、環状のこの逆止式流出部は高さが幅の略半
分の長方形断面であり、上面下面ともこの幅の略半分の
輪板であり、上面輪板は前記外管及びしゅう動円筒の上
部に、下面輪板は前記外管及びしゅう動円筒の下部にそ
れぞれ接合し、上面輪板の内側半幅は前記同様の通水
部、下面輪板の外側半幅を通水部であり、かつ上面輪板
の内周縁と下面輪板の外周縁との間に網筒が設置され、
さらにこの網筒の外側に一定幅で丈が前記高さと同じか
より大きい複数の可変形の膜弁を上面輪板の内周縁に接
合廻らした円筒状の弁体とし、又は一定幅で前記網筒の
高さ以下の丈の複数の単位膜弁の上辺をその丈より狭い
間隔で網筒の外周面の上端から下端まで複数段に接合廻
らされた円筒状の弁体とし、下面輪板の外周縁下側にも
一定丈の膜弁が廻らされ、そして外周に複数の安定浮体
が綱を介して繋がる有孔水平円板と下部で貫通接合する
導水管が、前記逆止式流出部を貫通し、内部に逆止式流
入弁を有するこの導水管の下端に一定長さの単位伸縮柔
軟又は硬質管の複数連結した汲上げ管が着脱式連結する
構造もよいなお、前記外管の内径より小さい輪状スペ
ーサが導水管の上端レベルに支持されること、この外管
の下端部を内側斜めに絞り込むこと、上面輪板の接合線
の直ぐ下側の外側材に斜め上方へ突起部のある導水スリ
ットを廻らすこと、定形複数の逆止式流出弁に網目円
筒、膜弁を代えること、前記しゅう動円筒の内面に水漏
れ防止材をつけること、さらに中空フロートの上下の面
材を透光性材に代え、下面材の下に制水板の配設し、小
型の気体抜き逆止式流出弁をフロート直下の外管に備え
ることもよい。また、逆止式流出部は前記のものに限定
されない。また、冷深層水との混合、昇温促進のため、
シリンダー側面に付く流入ダクトに表層水を流入させる
逆止式流入弁を付けてもよく、また、汲み上げ途中の冷
深層水に同量程度の温表面水を混合するため、先端に浮
体の付いた柔軟パイプを導水管の下部に連結するのもよ
い。また前記波力ポンプ周辺に表層水を送水するための
別の波力ポンプを設けてもよい。また、放水した深層水
の拡散抑制のため、海中コーンの周辺の一定深さに複数
の浮きに吊るされる一定高さの海中カーテンを配置する
のもよい。また、安定体の構造は前記したものに限定さ
れず、例えば水平円板を縦板8Dの下に追加、縦板の変
形、複数の小円板を貫通接続させた導水管を安定体に代
えてもよい。
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】なお、骨組体の構成方法として、中心孔を
形成するリングとこれに放射状に連結する放射骨材が回
転変位可能な緩いピン接合をなし、この放射骨材は単位
長さの骨材を相互にピン接合してあり、放射骨材の先端
相互は外周骨材の代わりに綱で連結するのもよい。外周
骨材は前記リングの外側に略等間隔配置のペアーの有孔
接合材の隙間に放射骨材の端部の有孔接合材を挟み、孔
に接合ピンを通したピン接合部を形成する。単位骨材相
互の接合は前記ピン接合部と同様であり、回転変位角度
を制限するストッパーをピン接合部を設けてよく、外周
骨材は単位骨材の剛接合によるものでもよく、また、原
則としてこの接合部に浮きの綱を連結する。この様に、
海中コーンの構成部材である骨組体および膜材を多数の
分割部材で一体に構成することは、海中コーンの耐波性
の向上、海洋での組立、解体、撤去を容易にし、冷深層
水の、表層水との混合と吸熱による一層の昇温を促し、
海中への沈み込み抑制の効果がある。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】なお、海洋肥沃化ユニットは上記の形状の
ほか多様な変形がある。例えば、海中コーンが、一辺又
は直径が数百メートルの四辺形又は略円形の水中重量が
略零の柔軟膜材であり、上端に安定体を介して波力ポン
プに繋がる複数の柔軟伸縮性汲上げ管が水深30メート
ル以下のこの柔軟膜材の中心部、隅角部と周辺に貫通、
接合し、海面に浮かぶこれら波力ポンプは、中心部のポ
ンプと綱で繋がり、放水方向を中心部ポンプは全方位、
周囲ポンプは全方位ないしこの綱の方向とする大型肥沃
化ユニットもよく、また、波力ポンプを太陽電池による
電動ポンプに換へ、これより汲上げ管中の水を放水する
方式もよく、また海中コーンへの海洋生物の付着を容易
にする、柔軟膜材と骨材の表面処置や、海洋に影響の少
ない木材、産業廃棄物等の、海水比重にほぼ等しく調整
した多様な形状のブロック等を海中コーンに付設しても
よく、特に安定体、フロート、海中コーン、汲上げ管等
は廃棄プラスチックを利用してもよい。なお、使用する
波力ポンプにより、安定体、安定浮体等がなくてもよい
場合がある

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上端面に載置したフロート(5)を、下端
    面下に流入スペース(4A)を、筒部にこの流入スペー
    スに連通する一以上の流入ダクト(6)を、この流入ダ
    クトの一部である筒部及び流入スペースの上面即ち前記
    下端面に複数の逆止式流入弁(6A等)を、また流入ダ
    クト以外の筒部に複数の逆止式流出弁(7A等)を有す
    るシリンダー(2)と、このシリンダー内部のピストン
    (3)及びこれと貫通接合し一端が下方へ延伸し、流入
    スペースを貫通し他端に逆止式流入弁(6C)を有する
    ピストン中空軸(4)と、水平円板(8C)と導水管
    (8A)が貫通接合しこれら両者に複数の縦板(8D)
    が接合し前記水平円板に安定浮体(8E)が綱(8G)
    を介して繋がる安定体(8)と、前記導水管の下端に接
    合する汲上げ管(9)とからなり、前記ピストン中空軸
    と導水管(8A)とが枢動接合(11)により通じ、前
    記導水管より細くない伸縮管(4C)が前記中空軸を内
    抱して、前記流入スペースと前記導水管を連通させるピ
    ストン式波力ポンプ。
  2. 【請求項2】上端に載置したフロート(5)を有し、先
    端に逆止式流出弁(7E)を設けた複数の放水管(7
    F)を上端側面に放射状に接続する嵌合パイプ(2E)
    と、水平円板(8D)に貫通接合し逆止式流入弁(6
    E)が内部に付設される導水管(8A)及びこれら両者
    に接合する複数の縦板(8D)とでなり前記水平円板に
    安定浮体(8E)が綱(8G)を介して繋がる安定体
    (8)と、前記導水管の下端に接合する汲上げ管(9)
    とからなり、この導水管の一部が嵌合パイプに嵌入して
    なる嵌合パイプ式波力ポンプ。
  3. 【請求項3】環状フロート(5A)を上端に有する伸縮
    柔軟パイプ(2F)と、逆止式流入弁(6E)が内部に
    付設される導水管(8A)と貫通接合する水平円板(8
    C)及びこれら両者に接合する複数の縦板(8D)とで
    なり前記水平円板に安定浮体(8E)が綱(8G)を介
    して繋がる安定体(8)と、前記環状フロートと前記伸
    縮パイプを貫通し前記水平円板に固定される櫓(8J)
    と、前記導水管の下端に接合する汲上げ管(9)とから
    なり、前記伸縮パイプの下端が水平円板と接合する伸縮
    パイプ式波力ポンプ。
  4. 【請求項4】頂部骨材(10C)と外周骨材(10D)
    を繋ぐ放射骨材(10E)により形成する骨組体(10
    B)と、これの全体に柔軟膜材(10A)が締結され、
    水中に複数の浮き(10G)により中心孔(10F)を
    頂部として吊る構成とする海中コーン。
  5. 【請求項5】骨組体(10B)と柔軟膜材(10A)を
    綱(10J)で繋ぎ、外周部のみ両者を直接接合し、水
    中に複数の浮き(10G)により略水平に吊る構成とす
    る海中コーン。
  6. 【請求項6】請求項1又は請求項2又は請求項3に記載
    の波力ポンプ(1A、1B、1C)を請求項4又は請求
    項5に記載の海中コーン(10、10P)の中央部に連
    結膜材(10H)を介して連結した海洋肥沃化ユニッ
    ト。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の海洋肥沃化ユニットによ
    る海洋生物増殖の方法。
JP9320240A 1996-12-24 1997-10-17 海洋肥沃化ユニット Pending JPH1118616A (ja)

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