JPH11185682A - 電子ビーム装置および環境制御型走査電子顕微鏡 - Google Patents

電子ビーム装置および環境制御型走査電子顕微鏡

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JPH11185682A
JPH11185682A JP9349447A JP34944797A JPH11185682A JP H11185682 A JPH11185682 A JP H11185682A JP 9349447 A JP9349447 A JP 9349447A JP 34944797 A JP34944797 A JP 34944797A JP H11185682 A JPH11185682 A JP H11185682A
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Japan
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electron beam
light
sample
electron
transmitting portion
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JP9349447A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Sato
徹郎 佐藤
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、光学的に試料を観察する機構を有
する電子ビーム装置において、特に、光学的観察の際の
観察視野を広くすることができる電子ビーム装置を提供
することを目的とする。 【解決手段】 電子ビームを試料面上に照射するビーム
照射手段11と、電子ビームが通過する開口を有する開
口部材19、20と、試料面上を観察する光学観察手段
30〜36とを備えた電子ビーム装置において、開口部
材は、開口の周辺部に、光を透過する透光部を有し、透
光部の少なくとも一部は、光学観察手段の光束の光路中
に位置することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的に試料を観
察する機構を有する電子ビーム装置において、特に、光
学的観察の際の観察視野を広くすることができる電子ビ
ーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の走査電子顕微鏡とは異なり、試料
室内に雰囲気ガスを供給し、低真空下で試料を観察する
ことができる環境制御型走査電子顕微鏡(ESEM:En
vironmental Scanning Electron Microscope)が公知で
ある。このESEMでは、試料室に導入する雰囲気ガス
の種類を変えることにより様々な観察環境を作り出すこ
とができる。例えば、試料室内部を飽和水蒸気圧に調節
することで、水分の蒸発を防止し、細胞等を水分が含ま
れた状態のまま観察することができる。
【0003】ところで、通常、ESEMなどの電子顕微
鏡は、観察倍率が非常に大きいため、試料を観察する際
の観察視野は極端に狭くなってしまう。このため、オペ
レータは、試料の所望の観察部位を観察する際には、狭
い観察視野で観察部位を探し出さなければならず、試料
観察に煩雑な操作と時間とを要した。そこで、簡単な操
作で所望の観察部位を観察することができるESEMが
本出願人により提案されている(特開平9−12916
9号公報)。
【0004】図7は、この環境制御型走査電子顕微鏡の
全体構成図である。図7において、真空室51内部に
は、電子銃52が配置される。電子銃52からは電子ビ
ームが照射され、そのビーム軸上にコンデンサレンズ5
3、電磁偏向器54、対物レンズ55、圧力制限オリフ
ィス板56が配置される。コンデンサレンズ53、電磁
偏向器54、対物レンズ55は、リング形状で真空室5
1の外周壁に沿って配置される。電子ビームは、コンデ
ンサレンズ53および対物レンズ55によりスポット状
に集束され、電磁偏向器54によって試料面上を走査す
る。
【0005】圧力制限オリフィス板56は、金属の円板
状で、その中心には電子ビームが通過するオリフィス
(開口)57が形成されている。この圧力制限オリフィ
ス板56により真空室51と試料室59とが隔離されて
いる。真空室51と試料室59との各々には、真空ポン
プ64、65が設置されており、差動排気することによ
り、それぞれの部屋の真空度を変えることができる。例
えば、真空室51の真空度を10ー3Pa程度の高真空に
し、試料室59の真空度を880Pa程度の極低真空に
することができる。但し、実際には、真空室51は、1
つの部屋ではなく、さらに複数の小部屋に分割されてお
り、それぞれの部屋の真空度を少しずつ変え、電子銃5
2が配置される部屋を最も高真空の状態にし、試料室5
9を最も低真空の状態にする。
【0006】試料室59に配置される試料58に電子ビ
ームが照射されると、試料58から2次電子が発生す
る。試料室59内部には、雰囲気ガスが供給されてお
り、2次電子は、このガスによりガス増幅されて圧力制
限オリフィス板56で検出される。このとき、圧力制限
オリフィス板56には、試料室59の側壁に設けられた
絶縁性のハーメチックシール60を介して、可変電圧源
61からプラスの電圧が印加されており、効率よく2次
電子を取り込むことができる。
【0007】検出された2次電子信号(電流信号)は、
アンプ62で増幅され、画像処理装置63に伝達され
て、モニタ等に表示される。一方、真空室51外部には
光源66が配置され、光源66からの照明光はフィール
ドレンズ67で平行光束に直され、ハーフミラー68の
反射面で反射し、真空室51の側壁に設けられた真空窓
69に入射する。真空窓69を透過した照明光は、反射
鏡70によりビーム光軸方向に向きを変えられ、対物レ
ンズ71に入射する。なお、反射鏡70、対物レンズ7
1の中央には、電子ビームが通過するための孔が形成さ
れている。
【0008】照明光は試料58を照らし、試料58の光
学像は、対物レンズ71、反射鏡70、真空窓69、ハ
ーフミラー68、フィールドレンズ72を経由してCC
D73上で結像する。このような環境制御型走査電子顕
微鏡では、照明光軸と電子ビーム軸とが同軸であるた
め、まず、光学的に低倍率広視野で試料を観察し、所望
の観察箇所に位置を合わせ、次に電子顕微鏡に切り替え
てこの箇所を観察することができ、素早くかつ簡単な操
作で所望の観察部位を観察することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
ESEMでは、真空室51と試料室59とを別々の真空
度に維持する要請があるため、オリフィス57は直径
0.4〜0.5mmと非常に小さくする必要がある。この
ため、照明光はこのオリフィス57によって制限されて
しまい、光学的に観察する際の観察視野が狭くなる、ま
たは視野像が暗くなるという問題点があった。
【0010】そこで、請求項1〜5に記載の発明は、上
述の問題点を解決するために、光学的な観察視野をオリ
フィスに制限されない電子ビーム装置を提供することを
目的とする。また、請求項6〜10に記載の発明は、光
学的な観察視野をオリフィスに制限されない環境制御型
走査電子顕微鏡を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、電子ビームを試料面上に照射するビーム照射手段
と、電子ビームが通過する開口を有する開口部材と、試
料面上を光学的に観察する光学観察手段とを備えた電子
ビーム装置において、開口部材は、開口の周辺に、光を
透過する透光部を有し、透光部の少なくとも一部は、光
学観察手段の光束の光路中に位置することを特徴とす
る。
【0012】このような構成では、光学観察手段の光束
(照明光や試料からの反射光)が透光部を透過するた
め、従来開口によって制限されていた観察視野を、それ
以上に広くすることができる。請求項2に記載の発明
は、請求項1に記載の電子ビーム装置において、透光部
は、透光性の導電膜を有することを特徴とする。
【0013】このような構成では、透光部自体が絶縁体
であっても、電子ビームによるチャージアップを回避す
ることができる。請求項3に記載の発明は、請求項2に
記載の電子ビーム装置において、導電膜は、2次電子ま
たは反射電子を検出する電子検出部であることを特徴と
する。請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項
3のいずれか1項に記載の電子ビーム装置において、電
子ビームの照射により、試料から発生する電子に基づい
てその試料の観察を行うことを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の電子ビーム装置において、試料は、電子ビームにより
露光される感光基板であって、その感光基板が載置さ
れ、かつ移動可能なステージを備えて構成する。請求項
6に記載の発明は、低圧力中に配置される試料に、電子
ビームを照射するビーム照射手段と、電子ビームが通過
する開口を有する圧力制限開口部材と、電子ビームの照
射により試料から発生する2次電子を検出する2次電子
検出手段と、試料面上を光学的に観察する光学観察手段
とを備えた環境制御型走査電子顕微鏡であって、圧力制
限開口部材は、開口の周辺に、光を透過する透光部を有
し、透光部の少なくとも一部は、光学観察手段の光束の
光路中に位置することを特徴とする。
【0015】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の環境制御型走査電子顕微鏡において、透光部は、透光
性の導電膜を有することを特徴とする。請求項8に記載
の発明は、請求項7に記載の環境制御型走査電子顕微鏡
において、導電膜は、2次電子検出手段を兼用すること
を特徴とする。請求項9に記載の発明は、請求項7また
は請求項8に記載の環境制御型走査電子顕微鏡におい
て、導電膜は、酸化インジウムまたは酸化スズの少なく
とも一方を含むことを特徴とする。
【0016】請求項10に記載の発明は、請求項6ない
し請求項9のいずれか1項に記載の環境制御型走査電子
顕微鏡において、圧力制限開口部材の透光部は、ガラス
で構成されることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態を説明する。
【0018】(第1の実施形態)図1は、第1の実施形
態のESEMの全体構成図であり、図2は、圧力制限オ
リフィス板の拡大図である。なお、第1の実施形態は、
請求項1〜4、6〜10に記載の発明に対応する。図1
に示すように、電子銃室10の内部には電子銃11が配
置される。電子銃11から照射される電子ビーム軸上
に、コンデンサレンズ13、偏向コイル14および対物
レンズ15が配置される。コンデンサレンズ13および
対物レンズ15は、リング状で真空室12の外周壁に沿
って配置される。また、偏向コイル14は、上下2段、
計8個のコイルで構成されており、真空室12の外周壁
に沿って配置される。
【0019】試料室16の内部には、電子ビームが照射
される位置に試料17が配置される。さらに、電子ビー
ム軸上には、ESEMの真空室を4つの部屋に仕切る圧
力制限オリフィス板18〜20が配置される。圧力制限
オリフィス板18は、電子銃室10と真空室12とを隔
離し、圧力制限オリフィス板19は、真空室12と試料
室16とを隔離し、圧力制限オリフィス板20は、真空
室12をさらに2つの部屋に分割している。なお、この
圧力制限オリフィス板19、20は、本発明の「開口部
材」に対応する。
【0020】圧力制限オリフィス板18は、金属の円板
でその中心には、電子ビームを通過するオリフィスが形
成されている。また、圧力制限オリフィス板19、20
は、後述する光を透過する部材で構成されており、その
中心には、同様にオリフィス19a、20aが形成され
ている。圧力制限オリフィス板18〜20により真空室
は4つの部屋に仕切られているが、各部屋には各々真空
ポンプ(不図示)が繋がれており、各真空ポンプにより
各部屋毎に真空度を少しずつ変えて排気(差動排気)す
る。例えば、電子銃室10を最も高い真空度(10ー3
10ー4Pa)に設定し、試料室16を最も低い真空度
(10〜2700Pa)に設定する。このとき、試料室
16には、真空排気されると同時に、不図示のガス供給
源により雰囲気ガスが供給され、一定の真空度を維持し
ている。
【0021】試料室16内の試料17に電子ビームが照
射されると、試料17から2次電子が発生する。圧力制
限オリフィス板19は2次電子検出器を兼用しており、
試料室16側壁に設けられたハーメチックシール26を
介して、可変電圧源27から数百Vのプラスの電圧が印
加されている。試料17から放出された2次電子は、圧
力制限オリフィス板19方向に加速され、途中でガス分
子と衝突する。ガス分子は、2次電子との衝突の際に電
子を放出し、プラスイオンになる。さらに、この放出さ
れた電子が、また別のガス分子と衝突し、ガス分子は電
子を放出してプラスイオンになる。この過程が繰り返さ
れ、2次電子はカスケード的に増幅されて圧力制限オリ
フィス板19に取り込まれる。2次電子信号は、アンプ
28を介して画像処理装置29に伝達される。
【0022】また、このとき試料17が絶縁物の場合に
は、電子ビームの照射により試料17は負に帯電し、チ
ャージアップする。しかしながら、ガス増幅の過程で生
じたプラスイオンが、試料17に降り注ぎこのチャージ
アップを中和し、試料17のチャージアップを抑制する
ことができる。次に、光学的に試料17を観察する光学
観察部について説明する。
【0023】真空室12の外部には照明ランプ30が配
置され、照明ランプ30からの照明光は照明用レンズ3
1を透過し、ハーフミラー32の反射面で反射する。照
明光は、真空室12の側壁に設けられた真空窓33およ
び低倍率用凸レンズ34を透過して、ミラー35でビー
ム光軸方向に向きを変えられる。照明光は、圧力制限オ
リフィス板20、19を透過して試料17に達し、試料
17が照らし出される。試料17の光学像は、圧力制限
オリフィス板19、20、ミラー35、低倍率用凸レン
ズ34、真空窓33、ハーフミラー32、接眼レンズ3
6を経由して結像する。なお、この光学像をオペレータ
が直接目視してもよいし、CCD等で撮像してモニタに
表示してもよい。また、ミラー35の中央には、電子ビ
ームが通過する孔が、十分な大きさで形成されており、
ミラー35の電子ビームによるチャージアップは生じな
い。
【0024】次に、本実施形態の特徴点である圧力制限
オリフィス板(2次電子検出器)19、圧力制限オリフ
ィス板20について図2を参照して説明する。なお、図
2は、図1の点線Aを拡大した図である。図2におい
て、真空室12の内周壁に差動排気筒40が挿着されて
いる。差動排気筒40の筒側面には4箇所の排気口41
が設けられている。この排気口から不図示の真空ポンプ
により真空排気される。
【0025】真空室12の外側には、対物レンズ15の
磁極15a、15bが配置される。一方、圧力制限オリ
フィス板20は、差動排気筒40に嵌合され、オリフィ
ス押さえ42により固定されている。圧力制限オリフィ
ス板20は、円板状で中央に電子ビームが通過するオリ
フィス20aが形成されている。圧力制限オリフィス板
20は、ガラス20bに導電膜20c(酸化インジウム
または酸化スズの少なくとも一方で構成される透光性の
膜)が蒸着等によりコーティングされて製作される。
【0026】また、圧力制限オリフィス板(2次電子検
出器)19も円板状で中央に電子ビームが通過するオリ
フィス19aが形成されている。圧力制限オリフィス板
19は、ガラス19bに導電膜19c(酸化インジウム
または酸化スズの少なくとも一方で構成される透光性の
膜)が蒸着等によりコーティングされて製作される。セ
ラミック等から構成される絶縁座43は、差動排気筒4
0の出口部分に配置され、圧力制限オリフィス板19
は、絶縁座43の内周面に突部19dが挿着されて配置
される。
【0027】以上の構成において、圧力制限オリフィス
板20、圧力制限オリフィス板19は、光を透過する透
明電極であるため、光学観察部の照明光は、オリフィス
20a、19aに制限されることなく圧力制限オリフィ
ス板20、19を透過して試料17を広範囲に照らすこ
とができる。一方、電子ビームは、圧力制限オリフィス
板20、19のオリフィスを通過する。このとき圧力制
限オリフィス板20は、絶縁物であるガラス20bで構
成されているため、電子ビームによるチャージアップが
起こる。しかしながら、ガラス20bの周囲を導電膜2
0cでコーティングしているため、オリフィス押さえ4
2および差動排気筒40を介してアースされ、電子ビー
ムによるチャージアップを回避することができる。
【0028】さらに、圧力制限オリフィス板(2次電子
検出器)19は、試料17からの2次電子を検出する
が、絶縁座43を介して設けられているため、圧力制限
オリフィス板19と差動排気筒40とは絶縁状態になっ
ている。したがって、2次電子信号は、ハーメチックシ
ール26を介してアンプ28に伝達される。このよう
に、圧力制限オリフィス板(2次電子検出器)19、圧
力制限オリフィス板20は、ガラスに導電膜をコーティ
ングした透明電極であるため、光学観察部の照明光がオ
リフィスに制限されることなく試料17を広範囲に照明
することができ、観察視野を広くする、または視野像を
明るくすることができる。
【0029】(第2の実施形態)図3は、第2の実施形
態のオリフィス板の拡大図である。図3において、第2
の実施形態の特徴点は、圧力制限オリフィス板19にあ
る。圧力制限オリフィス板19は、ガラス19eに導電
膜19fをコーティングして製作されるが、このときガ
ラス19eは片凹レンズを使用している。したがって、
試料17に照射される照明光は、ガラス19eにより屈
折され、より広範囲を照明することができる。
【0030】(第3の実施形態)図4は、第3の実施形
態のオリフィス板の拡大図である。図4に示すように、
圧力制限オリフィス板19の突部19dは、差動排気筒
40に嵌合している。また、導電膜19hは、差動排気
筒40に接触しない範囲でのガラス19gをコーティン
グする。このような構成では、導電膜19hが、他の導
電体と接触を断ち絶縁状態になっているため、絶縁座4
3を省略することができ、装置の部品点数を削減するこ
とができる。
【0031】(第4の実施形態)第4の実施形態は、電
子ビーム露光装置に本発明を適用した例である。なお、
本実施形態は、講求項5に記載の発明に対応する。図5
は、電子ビーム露光装置の全体構成図である。図5にお
いて、第4の実施形態の構成上の特徴点は、感光基板4
4が移動可能なステージ45に載置されている点と、電
子光学系において、照射レンズ46、ビームブランキン
グ電極47、成形レンズ48、成形アパーチャ49およ
び高周波偏向コイル50が付加されている点である。な
お、その他の構成要素については、図1と同一の参照番
号を付与して示し、ここでの説明は省略する。
【0032】感光基板44は、例えば半導体基板である
シリコンウェーハ上に、電子ビーム感応型のレジスト
(メタクリル系等)が塗布されたものである。このよう
な構成において、まずステージ駆動機構(不図示)によ
り、ステージ45はXY方向に駆動され、位置合わせが
行われる。次に、電子銃11から加速出射された電子ビ
ームは、照射レンズ46にて集束され、ビームブランキ
ング電極47の電圧の変化に応じて、感光基板44上
に、露光、非露光をパルス状に繰り返す。このとき、ビ
ームは成形レンズ48にて集束され、偏向コイル(不図
示)および成形アパーチャ49により、矩形に成形され
る。さらにビームはコンデンサレンズ13にて集束さ
れ、高周波偏向コイル50にて偏向されることによっ
て、コンピュータから出カされた露光パターンを、感光
基板44上に描画する。
【0033】一方、光学観察部は、ウェーハ上に形成さ
れたアライメントマークを光学的にパターン検出して、
ウェーハのアライメント(位置合わせ)を行うが、この
ときオリフィスの制限を受けることがないため、試料面
上の広範囲からアライメントマークを検出することがで
きる。また、光量自体も増加するため、アライメントマ
ークの検出精度を向上させることができる。
【0034】なお、本発明を、電子ビーム露光装置、環
境制御型走査電子顕微鏡に適用して説明したが、それに
限定されるものではない。すなわち、電子ビームのアパ
ーチャを有する電子ビーム装置ならば本発明を適用する
ことは可能である。また、本実施形態では、圧力制限オ
リフィス板全てを透光部としたが、開口周辺部分だけを
透光部にしても観察視野が広がるという本発明の目的は
達成できる。
【0035】また、本実施形態では、透光部としてガラ
スを用いたが、それに限定されず、プラスチックを用い
てもよい。また、本実施形態の圧力制限オリフィス板
(2次電子検出器)19は、試料からの2次電子の検出
に限定されず、反射電子を検出してもよい。また、別の
実施形態として、図6に示すように、ガラス19iの上
部に導電膜19jを、ガラス19iの下部に導電膜19
kを形成してもよい。このとき、導電膜19jと導電膜
19kとは絶縁されており、また、導電膜19jは差動
排気筒40と接触しており、導電膜19kは絶縁座43
と接触している。
【0036】このような構成では、真空室12内で散乱
する不要な電子は、導電膜19jで取り込まれ、試料か
ら発生する2次電子のみを導電膜19kで検出すること
ができるため、2次電子検出のS/Nを向上させること
ができる。
【0037】
【発明の効果】請求項1〜5に記載の電子ビーム装置で
は、開口の周辺に、光を透過する透光部を有しており、
この透光部を光学観察手段の光束が透過している。した
がって、従来より広範囲に照明光を試料面上に照射させ
ることができるため、光学的に観察する際の視野を広く
する、または視野像を明るくすることができる。
【0038】請求項6、9に記載の環境制御型走査電子
顕微鏡では、光学観察手段で観察する際に照明光束が制
限されることがないため、視野を広くすることができ
る、または視野像を明るくすることができる。請求項7
に記載の環境制御型走査電子顕微鏡では、透光部は、透
光性の導電膜を有している。したがって、透光部自体が
絶縁体であっても電子ビームによるチャージアップは回
避することができる。
【0039】請求項8に記載の環境制御型走査電子顕微
鏡では、導電膜が、2次電子検出手段を兼用している
が、このとき透光部に形成される導電膜の形状、構造に
よって、多様な2次電子検出手段を実現することができ
る。請求項10に記載の環境制御型走査電子顕微鏡で
は、透光部は、ガラスで構成されているため、耐熱性に
優れている。例えば、加熱ステージにより試料室内を1
000度程度の高温にして試料を観察する場合がある
が、この場合においても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のESEMの全体構成図であ
る。
【図2】圧力制限オリフィス板の拡大図である。
【図3】第2の実施形態のオリフィス板の拡大図であ
る。
【図4】第3の実施形態のオリフィス板の拡大図であ
る。
【図5】第4の実施形態の電子ビーム露光装置の全体構
成図である。
【図6】別の圧力制限オリフィス板の構成を示す図であ
る。
【図7】従来の環境制御型走査電子顕微鏡の全体構成図
である。
【符号の説明】
10 電子銃室 11 電子銃 12 真空室 13 コンデンサレンズ 14 偏向コイル 15 対物レンズ 15a、15b 対物レンズ磁極 16 試料室 17 試料 18、19、20 圧力制限オリフィス板 19a、20a オリフィス 19b、19e、19g、19i、20b ガラス 19c、19f、19h、19j、19k、20c 導
電膜 19d 突部 26 ハーメチックシール 27 可変電圧源 28 アンプ 29 画像処理装置 30 照明ランプ 31 照明用レンズ 32 ハーフミラー 33 真空窓 34 低倍率用凸レンズ 35 ミラー 40 差動排気筒 41 排気口 42 オリフィス押さえ 43 絶縁座 44 感光基板 45 ステージ 46 照射レンズ 47 ビームブランキング電極 48 成形レンズ 49 成形アパーチャ 50 高周波偏向コイル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを試料面上に照射するビーム
    照射手段と、 前記電子ビームが通過する開口を有する開口部材と、 前記試料面上を光学的に観察する光学観察手段とを備え
    た電子ビーム装置において、 前記開口部材は、前記開口の周辺に、光を透過する透光
    部を有し、 前記透光部の少なくとも一部は、前記光学観察手段の光
    束の光路中に位置することを特徴とする電子ビーム装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子ビーム装置におい
    て、 前記透光部は、透光性の導電膜を有することを特徴とす
    る電子ビーム装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子ビーム装置におい
    て、 前記導電膜は、2次電子または反射電子を検出する電子
    検出部であることを特徴とする電子ビーム装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載の電子ビーム装置において、 前記電子ビームの照射により、前記試料から発生する電
    子に基づいて該試料の観察を行うことを特徴とする電子
    ビーム装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の電子ビーム装置におい
    て、 前記試料は、前記電子ビームにより露光される感光基板
    であって、 前記感光基板が載置され、かつ移動可能なステージを備
    えたことを特徴とする電子ビーム装置。
  6. 【請求項6】 低圧力中に配置される試料に、電子ビー
    ムを照射するビーム照射手段と、 前記電子ビームが通過する開口を有する圧力制限開口部
    材と、 前記電子ビームの照射により試料から発生する2次電子
    を検出する2次電子検出手段と、 前記試料面上を光学的に観察する光学観察手段とを備え
    た環境制御型走査電子顕微鏡であって、 前記圧力制限開口部材は、前記開口の周辺に、光を透過
    する透光部を有し、 前記透光部の少なくとも一部は、前記光学観察手段の光
    束の光路中に位置することを特徴とする環境制御型走査
    電子顕微鏡。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の環境制御型走査電子顕
    微鏡において、 前記透光部は、透光性の導電膜を有することを特徴とす
    る環境制御型走査電子顕微鏡。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の環境制御型走査電子顕
    微鏡において、 前記導電膜は、前記2次電子検出手段を兼用することを
    特徴とする環境制御型走査電子顕微鏡。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8に記載の環境制
    御型走査電子顕微鏡において、 前記導電膜は、酸化インジウムまたは酸化スズの少なく
    とも一方を含むことを特徴とする環境制御型走査電子顕
    微鏡。
  10. 【請求項10】 請求項6ないし請求項9のいずれか1
    項に記載の環境制御型走査電子顕微鏡において、 前記圧力制限開口部材の透光部は、ガラスで構成される
    ことを特徴とする環境制御型走査電子顕微鏡。
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