JPH11185283A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JPH11185283A
JPH11185283A JP9351747A JP35174797A JPH11185283A JP H11185283 A JPH11185283 A JP H11185283A JP 9351747 A JP9351747 A JP 9351747A JP 35174797 A JP35174797 A JP 35174797A JP H11185283 A JPH11185283 A JP H11185283A
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JP
Japan
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lens
optical
aberration
holder
optical element
Prior art date
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JP9351747A
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English (en)
Inventor
Satoshi Sakamoto
敏 坂本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収差を補正して低減する。 【解決手段】 光軸を一致させて配設される先玉レンズ
56及び後玉レンズ57を有する2群対物レンズ部20
を備える。そして、2群対物レンズ部20の先玉レンズ
56と後玉レンズ57との間の光軸上にそれぞれ設けら
れて、光軸方向の一方側に光軸に直交する平面71a、
72aがそれぞれ形成されるとともに他方側に互いに対
向する対向面71b、72bが平行且つ光軸に直交する
方向に対して傾斜されてそれぞれ形成されて、収差を補
正するための一組の第1及び第2の収差補正板71、7
2を備える。また、先玉レンズ56を保持するとともに
第1の収差補正板71が固定されて設けられる先玉レン
ズホルダ58と、後玉レンズ57を保持する後玉レンズ
ホルダ59と、第2の収差補正板72を保持する補正板
ホルダ74と、この補正板ホルダ74を移動可能に支持
する支持軸80、81と、補正板ホルダ74を移動する
電磁駆動部75とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光ディスク
や光磁気ディスク等の光学ディスクに対して情報信号の
記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば光ディスクから情報信号を再生す
る光ピックアップ装置が知られている。この種の光ピッ
クアップ装置は、光ディスクの信号記録面にレーザ光を
合焦させる対物レンズを備えている。
【0003】近年、高度情報化が進む中で光ディスクの
情報信号の高容量化に対する要望がある。光ディスクの
高面密度化を達成するためには、レーザ光のスポット径
を微小化することが必要とされる。そして、スポット径
を微小化するためには、レーザ光を短波長化するととも
に、対物レンズの開口数NAを大きくする必要がある。
【0004】しかしながら、対物レンズは、高NA化す
ることによって、光ディスクの傾斜(スキュー)の許容
値が開口数NAの3乗に比例して減少するとともに、光
ディスクの信号記録面を保護する信号読み取り面側の光
透過層の厚み誤差の許容値が、開口数NAの4乗に比例
して減少するため、高NA化することが困難である。
【0005】また、単一の対物レンズは、高NA化した
場合、屈折力が大きく、非球面係数により所定の非球面
形状に形成することが困難であった。そこで、光軸を互
いに一致させて設けられ2枚のレンズを有する2群対物
レンズ部が提案されている。
【0006】高NA化が図られた2群対物レンズ部は、
光ディスクに臨む側に位置して配設された第1のレンズ
(以下、先玉レンズと称する。)と、この第1のレンズ
に光軸を一致させて配設された第2のレンズ(以下、後
玉レンズと称する。)とを有しており、先玉レンズ及び
後玉レンズにより開口数NAが0.6以上を実現してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高容量化が
図られた光ディスクは、信号記録面を保護する信号読み
取り面側の光透過層の厚みが0.1mm程度に形成され
ている。このため、この光ディスクは、信号読み取り面
側の光透過層の厚みの誤差に伴って、球面収差が生じ易
いという問題があった。光ピックアップ装置は、光ディ
スクのバラツキによる球面収差に伴って変調度が低下す
るため、光ディスクの記録再生を確実に行うことができ
ないという問題があった。
【0008】そこで、本発明は、収差を補正して低減す
ることを可能とする光ピックアップ装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明に係る光ピックアップ装置は、光学ディス
クに臨む位置に配設される第1のレンズとこの第1のレ
ンズと光軸を一致させて配設される第2のレンズとを有
する対物レンズ部と、この対物レンズ部の第1のレンズ
と第2のレンズとの間の光軸上に設けられて対物レンズ
部に生じる収差を補正するための一組の第1及び第2の
収差補正用光学素子とを備える。そして、第1及び第2
の収差補正用光学素子は、光軸方向の一方側に光軸に直
交する平面がそれぞれ形成されるとともに、他方側に互
いに対向する対向面が平行且つ光軸に直交する方向に対
して傾斜されてそれぞれ形成される。また、この光ピッ
クアップ装置は、対物レンズ部の第1のレンズを保持す
るとともに第1の収差補正用光学素子が固定されて設け
られる第1のレンズ保持体と、対物レンズ部の第2のレ
ンズを保持する第2のレンズ保持体と、第2の収差補正
用光学素子を保持する光学素子保持体と、この光学素子
保持体を移動可能に支持する支持手段と、光学素子保持
体を移動する電磁駆動手段とを備える。
【0010】以上のように構成した光ピックアップ装置
は、電磁駆動手段が、第1の収差補正用光学素子に対し
て第2の収差補正用光学素子が対向面に平行な方向に移
動されることによって、第1の収差補正用光学素子に対
して第2の収差補正用光学素子を移動して相対位置を変
化させる。第1及び第2の収差補正用光学素子は、相対
位置が変化することに伴って、光軸上の各厚みの和であ
る合計厚みが変化する。第1及び第2の収差補正用光学
素子は、光軸上の合計厚みを変化させることによって、
屈折率を変化させて、対物レンズ部の収差を低減して補
正する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について、光ピックアップ装置を図面を参照して説明す
る。図1に示すように、光ピックアップ装置1は、直径
を120mmとなし、ディスク基板の厚みをほぼ0.1
mmとなす光ディスクと、ディスク補強板とを貼り合わ
せて全体の厚みを1.2mmとなし情報信号がCD(コ
ンパクト・ディスク)、DVD(デジタル・ビデオ・デ
ィスク)に比較して高密度に記録された高記録密度ディ
スク5(以下、光ディスク5と称する。)の記録及び/
又は再生に用いられる。すなわち、光ディスク5には、
信号記録面である反射面が、一方の信号読み取り面の表
面から厚み方向の内方にほぼ0.1mmの位置に形成さ
れている。
【0012】光ピックアップ装置1が備える光学系10
は、図1に示すように、光路上の順に、670nm以下
の短波長のレーザ光を出射する光源11と、この光源1
1から出射されたレーザ光を平行光にするコリメータレ
ンズ12と、レーザ光を回折して3ビームに分光する回
折格子13と、レーザ光を整形するアナモフィックプリ
ズム14と、レーザ光のP直線偏光及びS直線偏光に光
路差を生じさせる1/2波長板15と、直線偏光を円偏
光にする1/4波長板16と、レーザ光を光ディスク5
の信号記録面上に合焦させる2群対物レンズ部20とを
備えている。また、光源11は、波長が670nm以下
の例えば635nmや515nm程度のレーザ光を出射
する半導体レーザを有している。
【0013】また、この光学系10は、図1に示すよう
に、アナモフィックプリズム14から出射されたレーザ
光を反射して1/4波長板16に入射させるとともに光
ディスク5からの反射レーザ光が通過する偏光ビームス
プリッタ25と、この偏光ビームスプリッタ25を通過
した反射レーザ光を集光するコリメータレンズ26及び
マルチレンズ27と、光ディスク5の信号記録面からの
反射レーザ光を受光するフォトディテクタ28とを備え
ている。
【0014】また、この光学系10は、図1に示すよう
に、アナモフィックプリズム14により反射された表面
反射レーザ光を集光する集光レンズ29と、この集光レ
ンズ29に集光されたレーザ光を受光して、受光量に基
づいて光源11から出射されるレーザ光の出力を自動調
整する出力調整用フォトディテクタ30とを備えてい
る。
【0015】そして、光ピックアップ装置1は、図2及
び図3に示すように、2群対物レンズ部20が設けられ
るボビン35と、このボビン35を図2中矢印a1 方向
及び矢印a2 方向と、図3中に示す矢印b1 方向及び矢
印b2 方向との互いに直交する2軸方向に移動する電磁
駆動機構36を備えている。
【0016】ボビン35は、図2及び図3に示すよう
に、多角形をなす板状に形成されており、中心部に軸受
部38が一体に形成されており、この軸受部38の軸穴
38aに支軸39が挿通されて支持されている。ボビン
35は、支軸39の軸方向に摺動可能であるとともに支
軸39の軸回り方向に回転可能に支持されている。ま
た、ボビン35は、支軸39が立設された支持基台40
上に支持されている。支持基台40は、図2及び図3に
示すように、ボビン35の外形寸法より大とされた多角
形をなす板状に形成されており、中央部に支軸39の基
端が固定リング41を介して固定されている。また、こ
の支持基台40は、光学ブロック上に取り付けられてい
る。
【0017】そして、このボビン35は、電磁駆動機構
36によって駆動変位されることによって支軸39の軸
方向に摺動され、さらに支軸39の軸回り方向に摺動変
位される。すなわち、ボビン35が支軸39の軸方向に
摺動変位されることによって、2群対物レンズ部20は
その光軸と平行な第1の方向である図3中矢印a1 方向
及び矢印a2 方向に駆動変位されて光ディスク5に対す
るフォーカシング制御が行われ、ボビン35が支軸39
の軸回り方向に回動変位されることによって、2群対物
レンズ部20がその光軸と直交する第2の方向である図
2中矢印b1 方向及び矢印b2 方向に駆動変位されて光
ディスク5に対するトラッキング制御が行われる。
【0018】ボビン35を駆動変位させる電磁駆動機構
36は、図2及び図3に示すように、ボビン35上に配
設されるフォーカシング用コイル43a、43b及びト
ラッキング用コイル44a、44bと、これらフォーカ
シング用コイル43a、43b及びトラッキング用コイ
ル44a、44bに対向して支持基台40上に配設され
るフォーカシング用マグネット46a、46b及びトラ
ッキング用マグネット47a、47bとを備えて構成さ
れている。
【0019】ボビン35の外周部には、ボビン35の中
立位置を位置決めするため、軟磁性材料からなる中立用
ヨーク片48がそれぞれ取り付けられている。フォーカ
シング用コイル43a、43b及びトラッキング用コイ
ル44a、44bは、略矩形環状に巻回されて、ボビン
35に設けられた中立用ヨーク片48の外周面上にそれ
ぞれ設けられている。支持基台40の外周部には、ボビ
ン35の中立用ヨーク片48と対向する位置に取付片5
0がそれぞれ突設されており、これら取付片50上に、
フォーカシング用マグネット46a、46b及びトラッ
キング用マグネット47a、47bが、フォーカシング
用コイル43a、43b及びトラッキング用コイル44
a、44bと対向してそれぞれ設けられている。また、
フォーカシング用マグネット46a、46bは、図3に
示すように、各磁極であるS極とN極が、第1の方向で
あるフォーカシング方向に分極されて着磁されており、
またトラッキング用マグネット47a、47bは、図2
に示すように、S極とN極が、第2の方向であるトラッ
キング方向に分極されて着磁されている。
【0020】また、ボビン35は、支持基台40上に、
互いに対向するフォーカシング用マグネット46a、4
6b及びトラッキング用マグネット47a、47bと、
フォーカシング用コイル43a、43b及びトラッキン
グ用コイル44a、44bが取り付けられた各中立用ヨ
ーク片48との引力によって所定の中立位置に保持され
ている。
【0021】この電磁駆動機構36は、フォーカシング
用コイル43a、43bにフォーカシングエラー信号が
供給されることにより、ボビン35を支軸39の軸方向
に駆動変位され、トラッキング用コイル44a、44b
にトラッキングエラー信号が供給されることにより、ボ
ビン35を支軸39の軸回り方向に回動変位させる。
【0022】また、図示しないが、ボビン35上には、
支軸39を挟んで2群対物レンズ部20と対向する位置
に、2群対物レンズ部20と重量バランスをとるための
釣合重りが設けられている。ボビン35は、釣合重りに
よって、良好な駆動が確保されている。
【0023】詳細な説明を省略するが、光ピックアップ
装置1は、光ディスク5と仕様が異なる他の光学ディス
クを再生する場合等の必要に応じて、ボビン35上に、
他の光学ディスクに対応する他の光学系53が備える対
物レンズ54を配設する構成としてもよい。
【0024】2群対物レンズ部20は、図2及び図3に
示すように、光ディスク5に臨む位置に配設される第1
のレンズ56(以下、先玉レンズ56と称する。)と、
この先玉レンズ56と光軸を一致させて配設される第2
のレンズ57(以下、後玉レンズ57と称する。)と、
先玉レンズ56を保持する先玉レンズホルダ58と、後
玉レンズ57を保持する後玉レンズホルダ59とを備え
ている。
【0025】先玉レンズ56及び後玉レンズ57とによ
る開口数NAは、0.65以上とされており、例えば
0.85に設定されている。先玉レンズホルダ58は、
先玉レンズ56を保持する略円筒状の保持部61と、こ
の保持部61を支持する支持部62とを有している。後
玉レンズホルダ59は、後玉レンズ57を保持する保持
部65を有しており、この保持部65がボビン35に一
体に形成されている。そして、先玉レンズホルダ58
は、先玉レンズ56と後玉レンズ57の各光軸を一致さ
せて、支持部62がボビン35上に固定されて取り付け
られている。
【0026】そして、2群対物レンズ部20は、図2及
び図3に示すように、収差を補正する収差補正機構70
を備えている。この収差補正機構70は、2群対物レン
ズ部20の先玉レンズ56及び後玉レンズ57との間の
光軸上に配設された第1の収差補正板71及び第2の収
差補正板72と、第2の収差補正板72を支持する補正
板ホルダ74と、この補正板ホルダ74を光軸に直交す
る方向に対して傾斜された方向である図2中矢印c1
向及び矢印c2 方向に移動する電磁駆動部75とを備え
ている。
【0027】第1及び第2の収差補正板71、72は、
図2及び図3に示すように、光透過性を有する樹脂材料
や光学ガラス材等によって矩形板状に形成されている。
また、第2の収差補正板72は、外形寸法が第1の収差
補正板71よりやや大とされている。これら第1及び第
2の収差補正板71、72は、図3及び図4に示すよう
に、一方の面が光軸方向に直交する平面71a、72a
とされ、他方の面が一方の面に対して傾斜された傾斜面
71b、72bとされている。すなわち、第1及び第2
の収差補正板71、72は、幅方向の一端から他端に向
かって厚みが次第に小とされる傾斜面71b、72bが
形成されている。
【0028】この第1の収差補正板71は、図3及び図
4に示すように、一方の平面71aを先玉レンズ56に
対向させて、先玉レンズホルダ58に固定されて設けら
れている。第2の収差補正板72は、一方の平面72a
を後玉レンズ57に対向させるとともに、他方の傾斜面
72bを第1の収差補正板71の傾斜面71bに互いに
平行に対向させて、補正板ホルダ74に取り付けられて
いる。
【0029】補正板ホルダ74は、図2及び図3に示す
ように、先玉レンズ56に取り付けられた第1の収差補
正板71と後玉レンズホルダ59に取り付けられた後玉
レンズ57との間に位置して配設されており、第2の収
差補正板72を保持するレンズ保持部77と、後玉レン
ズホルダ59上に移動可能に支持される支持部78と、
電磁駆動部75によって駆動される駆動部79とを有し
ている。
【0030】レンズ保持部77は、略矩形枠状に形成さ
れており、中央部に第2の収差補正板72を保持してい
る。支持部78は、レンズ保持部77の一側端に、図3
及び図4中矢印c1 方向及び矢印c2 方向である移動方
向と平行に突出形成されており、先端部に移動方向と平
行に断面略U字状の支持溝78aが設けられている。駆
動部79は、レンズ保持部77の他端側に、図3及び図
4中矢印c1 方向及び矢印c2 方向である移動方向と平
行に突出形成されており、先端部に移動方向と平行に略
U字状の支持溝79aが設けられている。
【0031】ところで、ボビン35と一体に形成された
後玉レンズホルダ59上には、補正板ホルダ74を移動
可能に支持する一組の支持軸80、81が、軸方向を補
正板ホルダ74の移動方向と直交させるとともに後玉レ
ンズ57を挟んで互いに平行に配設されている。これら
支持軸80、81は、後玉レンズホルダ59上に突設さ
れた支持片82、82、83、83に両端部がそれぞれ
支持されて固定されている。
【0032】そして、補正板ホルダ74は、支持部78
の支持溝78aが、支持軸80の中途部に係合されると
ともに、駆動部79の支持溝79aが、支持軸81の中
途部に係合されており、これら支持軸80、81に図2
及び図3中矢印c1 方向及び矢印c2 方向に移動可能に
支持されている。
【0033】補正板ホルダ74を移動する電磁駆動部7
5は、補正板ホルダ74の駆動部79に臨む位置に配設
されている。この電磁駆動部75は、図2及び図3に示
すように、補正板ホルダ74の駆動部79に取り付けら
れた駆動用コイル84と、この駆動用コイル84に対向
する位置に配設されたマグネット85とを有している。
【0034】駆動用コイル84は、補正板ホルダ74の
駆動部79を支持する支持軸81の外周側に巻回され
て、駆動部79に固定されて取り付けられており、両端
が図示しない電流供給部に接続されている。マグネット
85は、後玉レンズホルダ59上に固定されて設けられ
た断面略コ字状のマグネット支持部材86に取り付けら
れており、駆動用コイル84と対向する位置に配設され
ている。
【0035】上述した電磁駆動部75は、マグネット8
5の磁界中に位置する駆動用コイル84に電流を供給す
ることにより電磁力を生じさせて、駆動用コイル84を
移動させる。そして、電磁駆動部75は、駆動用コイル
84を介して補正板ホルダ74を移動させて、第1の収
差補正板71に対して第2の収差補正板72を移動する
ことによって、第1の収差補正板71の光軸上の厚み
と、第2の収差補正板72の光軸上の厚みとの和(以
下、第1及び第2の収差補正板71、72の光軸上の合
計厚みと称する。)を変化させる。
【0036】なお、上述した電磁駆動部75は、補正板
ホルダ74上に駆動用コイル84が配設されるとともに
後玉レンズホルダ59上にマグネット85が配設される
構成とされたが、補正板ホルダ上にマグネットを配設す
るとともに後玉レンズホルダ上に駆動用コイルを配設す
る構成としてもよいことは勿論である。
【0037】上述した収差補正機構70が備える第1及
び第2の収差補正板71、72が光軸上に形成する各合
計厚みの一例について図面及び表を参照して説明する。
【0038】光源から出射されるレーザ光の波長が65
0nm、2群対物レンズ部20の開口数NAが0.8
5、焦点距離2.34mmとされる光学系において、図
5に示すように各面番号を付すれば、光ディスク5の信
号記録面側の光透過層の厚みが、設計上の中心値とされ
た100μmである場合には、表1に示すようになる。
【0039】
【表1】
【0040】非球面式は、(1)式によって得られる。
【0041】
【数1】
【0042】非球面係数は、表2に示すようになる。
【0043】
【表2】
【0044】以上の算出結果より、第1及び第2の収差
補正板71、72の相対位置により光軸上に形成される
合計厚みを0.6mmとすることによって、光透過層の
厚みが0.1mm=100μmに形成された光ディスク
5に対して球面収差が補正されて低減される。
【0045】つぎに、光ディスク5の信号記録面側の光
透過層の厚みが104μmである場合には、表3に示す
ようになる。
【0046】
【表3】
【0047】なお、2面非球面及び3面非球面の各非球
面係数は、上記表2と同一である。
【0048】以上の算出結果より、光ディスク5の光透
過層の厚みが100μmより4μm大きくなった場合に
は、第1及び第2の収差補正板71、72の相対位置に
より光軸上に形成される合計厚みを0.62mmとする
ことによって、球面収差が補正されて低減される。
【0049】また、光ディスク5の信号記録面側の光透
過層の厚みが96μmである場合には、表4に示すよう
になる。
【0050】
【表4】
【0051】なお、2面非球面及び3面非球面の各非球
面係数は、上記表2と同一である。
【0052】以上の算出結果より、光ディスク5の光透
過層の厚みが100μmより4μm小さくなった場合に
は、第1及び第2の収差補正板71、72の相対位置に
より光軸上に形成される合計厚みを0.58mmとする
ことによって、球面収差が補正されて低減される。但
し、設計中心に対して、球面収差の補正取り残しがある
ため、0.004 λ rms程度の収差は発生する。
【0053】上述したように、光ディスク5の光透過層
の厚みのバラツキである±4μmの変化に対して、第1
及び第2の収差補正板71、72の相対位置により光軸
上に形成する合計厚みを0.6mmに対して±20μm
変化させることによって、球面収差が補正される。した
がって、収差補正機構70は、第1の収差補正板71に
対して第2の収差補正板72を移動させることにより光
軸上に形成される合計厚みを、例えば0.58mm〜
0.60mm〜0.62mmに変化可能に設定されてい
る。
【0054】また、補足説明すれば、光ディスク5の信
号記録面側の光透過層の厚みが111μmである場合に
は、第1及び第2の収差補正板71、72の相対位置に
より光軸上に形成される合計厚みを0.65mmとする
ことによって、球面収差が補正されて低減される。さら
に、光ディスク5の信号記録面側の光透過層の厚みが8
9μmである場合には、第1及び第2の収差補正板7
1、72の相対位置により光軸上に形成される合計厚み
を0.55mmとすることによって、球面収差が補正さ
れて低減される。
【0055】収差補正機構70について、光ディスク5
の光透過層の厚みと、第1及び第2の収差補正板71、
72の相対位置により光軸上に形成される各合計厚みに
よって補正された波面収差(球面収差)との関係を図6
を参照して説明する。なお、図6中において、縦軸は、
波面収差量を示し、また横軸は、光ディスク5の光透過
層の厚みを示している。また、比較するために、上述し
た合計厚み0.58mm、0.60mm、0.62mm
と異なる他の合計厚みによって補正される波面収差も図
6中に示す。
【0056】図6に示すように、収差補正機構70は、
光ディスク5の光透過層の厚みの変化に伴って、波面収
差が増加するが、第1の収差補正板71に対する第2の
収差補正板72の位置を移動することによって、光軸上
に形成される合計厚みを変化させることによって、波面
収差を低減することができる。また、光ディスク5の光
透過層の厚みの中心値が100μmとされる光学系にお
いて、光透過層の厚みの変化に伴う収差は、光透過層の
厚みの変化が±3μm以内であれば、大きく増加するこ
とがない。
【0057】すなわち、収差補正機構70は、第1及び
第2の収差補正板71、72の相対位置をを選択的に変
化させて、先玉レンズ56と後玉レンズ57との間の光
軸上に形成することによって、複数の光ディスク5間で
のバラツキが6μm、光ディスク5におけるバラツキが
1μmとされる光透過層の厚みのバラツキに対応するこ
とができる。
【0058】以上のように構成された光ピックアップ装
置1の2群対物レンズ部20について、収差補正機構7
0が、先玉レンズ56と後玉レンズ57との間の光軸上
に形成する合計厚みを変化させる動作を図4を参照して
説明する。
【0059】まず、収差補正機構70は、電磁駆動部7
5が、マグネット85の磁界中の駆動用コイル84に電
流を供給することにより電磁力を生じさせて、駆動用コ
イル84を移動させる。このため、補正板ホルダ74
は、図4に示すように、駆動用コイル84が固定された
駆動部79が、図4中矢印c1 及び矢印c2 方向に移動
されることによって、第2の収差補正板72を第1の収
差補正板71に対して移動させて、第2の収差補正板7
2の光軸上の厚みを変化させる。
【0060】このとき、第2の収差補正板72は、傾斜
面72bが第1の収差補正板71の傾斜面71bに対し
て平行に移動する。すなわち、互いに対向する第1の収
差補正板71の傾斜面71bと第2の収差補正板72の
傾斜面72bと離間距離は、一定とされている。
【0061】収差補正機構70は、第2の収差補正板7
2の光軸上の厚みを変化させることによって、第1の収
差補正板71と第2の収差補正板72の合計厚みを変化
させて、第1及び第2の収差補正板71、72による屈
折率を調整させる。そして、収差補正機構70は、先玉
レンズ56と後玉レンズ57との間に位置する第1及び
第2の収差補正板71、72による屈折率を変化させる
ことによって、2群対物レンズ部20に生じる収差を補
正して低減する。
【0062】上述したように、光ピックアップ装置1
は、収差補正機構70が、第1の収差補正板71に対し
て第2の収差補正板72を移動することにより、第1及
び第2の収差補正板71、72が2群対物レンズ部20
の光軸上に形成する合計厚みを変化させて、光ディスク
5の光透過層の厚みに応じて屈折率を選択的に変化させ
ることによって、先玉レンズ56及び後玉レンズ57に
光軸の偏心や光軸方向に対する傾斜等を生じることな
く、収差を補正して低減することができる。したがっ
て、この光ピックアップ装置1によれば、光ディスク5
から情報信号を再生する動作の信頼性を向上することが
できる。
【0063】なお、本発明に係る光ピックアップ装置1
は、第1の収差補正板71に対して第2の収差補正板7
2が移動可能に設けられたが、必要に応じて例えば第2
の収差補正板72に対して第3の収差補正板を移動可能
に設ける構成としてもよい。
【0064】
【発明の効果】上述したように本発明に係る光ピックア
ップ装置によれば、第2の収差補正用光学素子の光軸上
の厚みを変化させることによって、対物レンズ部の第1
のレンズ及び第2のレンズに光軸方向に対する傾斜や光
軸の偏心が生じることなく、収差を補正して低減するこ
とができる。したがって、この光ピックアップ装置によ
れば、対物レンズ部が光学ディスクから情報信号の再生
する動作の信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置が備える光学
系を示す模式図である。
【図2】上記光ピックアップ装置を示す平面図である。
【図3】上記光ピックアップ装置を示すA−A断面図で
ある。
【図4】2群対物レンズ部が備える収差補正機構を示す
断面図である。
【図5】上記2群対物レンズ部における各面番号を示す
断面図である。
【図6】光ディスクの光透過層の厚みと収差の関係を示
す図である。
【符号の説明】
1 光ピックアップ装置、5 光ディスク、20 2群
対物レンズ部、56先玉レンズ、57 後玉レンズ、5
8 先玉レンズホルダ、59 後玉レンズホルダ、71
第1の収差補正板、72 第2の収差補正板、74
補正板ホルダ、80,81 支持軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学ディスクに臨む位置に配設される第
    1のレンズと、上記第1のレンズと光軸を一致させて配
    設される第2のレンズとを有する対物レンズ部と、 上記対物レンズ部の第1のレンズと第2のレンズとの間
    の光軸上にそれぞれ設けられて、光軸方向の一方側に光
    軸に直交する平面がそれぞれ形成されるとともに他方側
    に互いに対向する対向面が平行且つ光軸に直交する方向
    に対して傾斜されてそれぞれ形成されて、上記対物レン
    ズ部に生じる収差を補正するための一組の第1及び第2
    の収差補正用光学素子と、 上記第1のレンズを保持するとともに第1の収差補正用
    光学素子が固定されて設けられる第1のレンズ保持体
    と、 上記第2のレンズを保持する第2のレンズ保持体と、 上記第2の収差補正用光学素子を保持する光学素子保持
    体と、 上記光学素子保持体を移動可能に支持する支持手段と、 上記光学素子保持体を移動する駆動手段とを備え、 上記駆動手段は、上記第1の収差補正用光学素子に対し
    て上記第2の収差補正用光学素子を対向面に平行な方向
    に移動することにより、上記第1及び第2の収差補正用
    光学素子の光軸上の合計厚みを変化させることを特徴と
    する光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 上記支持手段は、上記光学素子保持体の
    移動方向に対して軸方向を直交させて設けられて、上記
    光学素子保持体を移動可能に支持する支持軸を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動手段は、上記光学素子保持体及
    び上記第2のレンズ保持体のいずれか一方に設けられる
    コイルと、このコイルに対向する位置に設けられるマグ
    ネットとを有することを特徴とする請求項1に記載の光
    ピックアップ装置。
JP9351747A 1997-12-19 1997-12-19 光ピックアップ装置 Abandoned JPH11185283A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020096949A (ko) * 2001-06-18 2002-12-31 소니 가부시끼 가이샤 광픽업

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