JPH11183118A - 物体の異物検出法と装置 - Google Patents

物体の異物検出法と装置

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JPH11183118A
JPH11183118A JP36593997A JP36593997A JPH11183118A JP H11183118 A JPH11183118 A JP H11183118A JP 36593997 A JP36593997 A JP 36593997A JP 36593997 A JP36593997 A JP 36593997A JP H11183118 A JPH11183118 A JP H11183118A
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JP36593997A
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Inventor
Tokuji Okada
徳次 岡田
Kazuya Kanda
和也 神田
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Kameda Seika Co Ltd
Original Assignee
Kameda Seika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】食品に含まれる恐れのある異物や汚れを検出
し、除去することの困難性を解決し大量生産される食品
の製造工程においてベルトコンベアー等による流れ作業
により、順次搬送される食品の通過時間内のリアルタイ
ム処理ができるように、可視光を利用して食品の透過光
量を計測することにより異物の有無を検出する方法及び
装置を提供する。 【解決手段】検査通路の床面下に受光素子10(CCD
リニアイメージセンサー又はフオトダイオード)を配設
し、上部の光源5から照射され光拡散された光が検査通
路3を通過する被検出物2を照射し、受光素子10の出
力信号の変化を処理することにより、食品に混入した異
物を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透過光及び光拡散性材
質の光拡散カバー体を用いて、米菓生地等の被検出物の
異物検出法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、人間が生命維持のために栄養源ま
たは嗜好品等として摂取するところの食品は、その製造
工程においては、しばしば食品の原料そのものの中に異
物が除去されず混入したままであることにより、或い
は、食品の製造機械設備または食品の製造に携わる作業
員に起因して食品の成分とは明らかに異なる物、すなわ
ち予期せぬ異物、例えば、金属片(鉄、非鉄金属)、髪
の毛、虫の死骸、ガラス片、石、木片、プラスチック、
ゴム片、布屑等の本来食品には全く混入してはならない
多種多様な物質が混入してしまうことがある。
【0003】これらの食品に混入した異物特に金属片や
石、木屑,プラスチック等の硬質の異物の場合には、人
が誤って食し咀嚼したり飲み込んだりした場合には口腔
内や消化器管を傷付ける等の高い危険性を有し、人体に
有毒な物質や衛生上好ましくない物質やその他身体の健
康上に予期せぬ障害を発生せしめる恐れがある。
【0004】そのため、食品にはその成分以外の異物が
混入しないことが絶対要件として求められるところであ
り、食品への異物の混入は完全に除去することが食品衛
生上の見地からも要求されている。
【0005】このために食品への異物の混入の完全なる
除去のために、従来では作業員たる人間が目により食品
の全製造工程に渡り、いちいち目視検査に基づき異物を
選別し除去するものであった。
【0006】更に食品に混入される多種多様な異物の性
質特性に着眼して、例えば金属と非金属或いは鉄と非鉄
のようにその異物の性質特性により、表1に示すように
食品に混入される恐れのある異物の特性性質を利用した
検査項目につき検査して食品内の異物を検知し除去する
方法が提案されている。
【0007】
【表1】
【0008】上記の表1からも明らかなように、検査対
象としての異物や汚れを金属と非金属に区分した場合に
も、金属性の異物のうち鉄系の異物については、磁気を
利用して磁気を応用した金属検出装置により比較的容易
に検知して除去することが出来るが、非鉄金属やプラス
チックや木屑その他の物質の場合には有効な検知が出来
ず、この様に,金属、非金属の如く区別せずに異物や汚
れの性質特性を問わず、あらゆる種類の異物を通じて有
効な検査は光遮断性に着眼した光透過率により検知する
方法以外には見出すことができないものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術における食品
製造に従事する作業員の人間の目による目視検査では、
食品特に米菓食品等の工場施設において大量に製造され
てベルトコンベアー等により順次に切れ間無く搬送され
るされる食品においては、人間がいちいち目による目視
検査では作業効率も低くしかも当然作業時間の経過と共
に見落としの危険も大きくなる恐れがある。
【0010】また、上記の表1における異物の性質特性
に着眼して検査する方法においては金属性の異物には有
効な検出ができても、非金属性の異物には無効であり、
また、逆の場合もあるの如く、金属性の異物にも非金属
性の異物にも共通してその異物の性質特性を問わずに有
効な検出方法及びその装置は、光の透過率を利用する検
出方法以外には考えられないものである。
【0011】例えば、金属性の異物の磁性に着眼して透
磁率により検出する金属検出器では金属片(鉄性)には
有効でも、それ以外の異物である毛髪・虫・木片等は検
出不可能であるという欠点があるという問題があった。
【0012】また、X線を用いてX線の透過率を利用す
る検出方法及び装置も提案されてはいるが、X線を利用
する検出においてはコストが高くなり、しかも大量生産
され順次搬送される食品特に米菓食品においては迅速な
検出処理速度が困難であり、また設備が過大となる等の
問題がある。
【0013】また光の透過率を利用する電荷結合素子
(CCD)カメラ等を利用した画像処理による検出装置
においては、コストが高く設備も過大であるという欠点
があるという問題があった。
【0014】本発明は、従来技術における上記の問題を
解決し、食品に含まれる恐れのある異物を検出し、除去
することの困難性を解決した方法及び装置であり、大量
生産される食品の製造工程においてベルトコンベアー等
による流れ作業により、順次搬送される食品の通過時間
内のリアルタイム処理ができるように、可視光を利用す
ることにより比較的簡単な方法と構造の装置で、製造コ
ストも安価な検出装置を提供するものであり、受光素子
を配置した検査通路を通過する食品に光を照射して食品
の透過光量を計測することにより異物の有無を検出する
方法及び装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を克服し解決するために鋭意研究をした結果、異物を含
まない物体の周辺外側透過光出力と内部内側透過光出力
とが同じ値となるようにするため、物体を全方向から一
様に照明し、同値化した透過光出力を正常値と定め、該
正常値から透過光出力の変化の有無によって異物の有無
を判断可能にした光透過度を利用する物体中の異物検出
法である。
【0016】本発明の透過光を利用する食品の異物検出
法を実証する装置としては、床面を被覆する光拡散材を
通して、その内部にある物体、あるいはそこを通過する
物体を全方向から一様に照明するための光照射装置と、
透過光量を入力する床面下の受光素子配列と、受光素子
出力を正常値と比較する回路とで構成してなるものであ
る。
【0017】検査通路の床面下に受光素子(フォトダイ
オード又はCCDリニアイメージセンサー)を配設し、
上部の光源から照射され光拡散された光が遮光した検査
通路を通過する被検出物を照射することしにより、被検
出物の物体の外周辺の透過光出力と内部方向の透過光出
力とが同じ値になるようにして照射し、被検出物からの
透過光を受光する受光素子の出力信号の変化を電気的に
処理することにより、食品に混入した異物の有無を検知
するものである。
【0018】本発明の透過光を利用する食品の異物検出
方法は、遮光した検査通路を順次通過する被検出物に対
し光拡散した光を照射し、検査通路に配置した受光部に
より被検出物を透過した光を受光し、光透過量に応じて
出力される出力信号を電気的に処理して測定値とし、次
ぎに予め異物が混入していない被検出物に対する光の透
過光量を受光した受光部による出力信号を電気的に処理
して基準値を求めておき、該基準値と、前記測定値とを
比較し、前記基準値と前記測定値との差異を検知するこ
とにより異物の有無を検出するものである。
【0019】本発明の透過光を利用する食品の異物検出
装置は、遮光体内に設けた検査通路を被検出物が順次通
過するように設けて該検査通路を截頭逆四角錐体に形成
した光拡散照明用カバー体で被覆し、該検査通路内に受
光素子を配置し前記光拡散照明用カバー体の外部から光
を検査通路へ照射可能に設け、前記検査通路に照射され
た光が順次通過する被検査物を透過する光の透過光量に
応じて出力さる受光素子からの出力信号を電気的に処理
した電圧値の測定値と、異物のない被検出物の透過光量
に応じて出力される受光素子の出力信号の電圧値を基準
値とし、測定値と基準値とを比較する比較回路とを設け
てなるものである。
【0020】本発明は光の透過量を応用した装置のた
め、本装置で利用する光源からの光以外の外乱光のによ
る透過光量の検出の誤差を軽減するため、装置全体を金
属製等の中空箱状体等として完全な遮光体にする必要が
ある。
【0021】被検出物が検査通路に配設した受光部の受
光素子上を一定速度で走行して順次通過せしめるように
するため、被検出物が自重によって検査通路を順次通過
できるように検査通路の床面は平面に形成し床面に角度
15度乃至30度程度に傾斜をもたせる。
【0022】受光部は、光の透過性材質の例えばガラス
製または透明アクリル製により断面略凹形に形成した検
査通路の床平面に埋設したフォトダイオードまたCCD
リニアイメージセンサーの受光素子からなり、該受光素
子は検査通路通に対し直角方向に一直線状に配設し、光
源から照射される光を受光素子が受光するように設けら
れている。
【0023】照明部は、赤外発光ダイオードを光源とし
て可視光の光を照射するように設けられてなり、該光源
からの光は受光素子を配設した検査通路の外方から受光
素子へ照射されるように設け、かつ、光源からの光は直
接に検査通路に投射されることなく検査通路の上部に配
設した光量調節用の光拡散性材質のガラス平板製の光拡
散板と、該光拡散板の下方において検査通路に配設した
受光素子の上を通過する被検出物に照射される光に方向
性を与えないようにするため、四角錐体を頂点の高さ方
向の半分程度の位置で底面に平行に切断して截頭四角錐
体に形成した該截頭四角錐体を逆さにして設けてなる光
拡散照明用カバー体で検査通路を被覆し光源から投射さ
れた光は光拡散板により光量調節され更に光拡散照明用
カバー体により方向性を有しないように拡散されて検査
通路に配設された受光素子に照射されて受光されるよう
に設けられている。
【0024】受光部の受光素子から出力される出力信号
処理系においては、いち様な形状でない被検出物、一定
間隔でない被検出物の通過に対応する必要があるため、
受光素子からの出力信号(電圧出力)を前処理して増幅
させる。すなわち、被検出物の通過とともに受光素子か
らの出力が変化するので、それを微分回路にて処理し、
信号をパルス化する。そのパルスのタイミングで、異物
が混入していない被検出物についての受光素子からの出
力信号をサンプルホールドし、該サンプルホールドされ
た電圧値を基準値として、比較回路にて、検査される検
査通路を通過する被検出物についての受光素子の出力信
号の電圧値の測定値と前記基準値とを比較する。比較回
路により電圧値の基準値と測定値との差異の有無を検知
して異物を検出して、警報回路にて処理し警報音を発音
する。
【0025】
【作用】請求項1の物体の異物検査法においては、物体
の異物を含まない周辺外側透過光出力と内部内側透過光
出力とが同じ値になるようにするため、物体を全方向か
ら一様に照明するものであるから、異物を含まない物体
のあらゆる任意の位置における透過光出力の値が、同じ
値となるように働くために、被検出物たる物体に異物の
遮光性物質が存在しないかぎり物体へ照射される光の透
過光出力は一定で変化は無いので、被検出物の透過光出
力に変化の発生の有無を検知することにより、すなわ
ち、同値化した透過光出力を正常値と定め該正常値から
透過光出力の変化の有無を検知することにより異物の存
在の有無を検知することができるように作用する。
【0026】請求項2においては、光照射装置の光拡散
材により検査通路の床面上の物体を全方向から一様に照
明するようにしたから、物体の任意の位置における透過
光出力の値が全て同じ値になるように働くので、異物を
含まない物体の透過光出力を正常値と定めて、該正常値
と透過光量を入力する検査通路の床面下の受光素子配列
による被検出物の透過光出力の値とを比較する回路によ
り、その値の変化の有無を検知することによって、物体
の異物の有無を検出が確実にできるように作用する。
【0027】さらに、検査通路を遮光体内に設けたから
外乱光による透過光量の測定に対する影響を軽減排除す
ることができるように働き、また、検査通路を光拡散照
明用カバー体で被覆したから検査通路に光源から照射さ
れる光に方向性を与えないようにすることが出来るの
で、被検出物の任意の位置の端部や中央部等における透
過光量にバラ付きが無いようにして略一定の透過光量が
得られるように作用するので、被検出物の透過光量の変
化の有無を検知することにより容易に食品の異物を検出
することが出来るように働く。
【0028】また、異物を混入していない被検出物の透
過光量による受光素子からの出力信号を電気的に処理し
た正常値を基準値とし、検査の対象となる検査通路を通
過する被検出物の透過光量による受光素子からの出力信
号を電気的に処理して測定値とし、比較回路により前記
基準値と前記測定値との差異の有無を検知することによ
り、このように透過光量による受光部からの測定値と基
準値との差異の有無を検知することにより異物の有無を
検出するものであるから、食品の異物の検出が確実かつ
容易に出来るように作用する。
【0029】製造過程の食品特に食品米菓等の生地に含
まれる異物(生地の異質な部分も含む)の検出につい
て、生地の形状が一様でなく、ランダムに通過していく
被検出物としての生地に一定の光を照射し、その透過量
を受光素子で出力して電気量に変換するもので生地に対
して異物等は遮光性が強く、その結果、透過量が減ずる
のでその変化量を異物と判断し、異物を検出することが
出来るように作用する。
【0030】食品特に食品米菓等の生地は固形粒子の集
合体で、遮光性はあるものの金属のよう完全な遮光体で
もなく、また、水溶液のような高透過(透明)性も有し
ていないから、生地への入射光は、生地内の粒子によっ
て互いに乱反射を繰り返しながら進むとみなせるから、
このような観点から生地を光の完全拡散面をもつ微粒子
セルの集合体と考えることができる。この完全拡散面を
もつ生地に光を一定方向から照射すると、生地の端部
(周辺)に影が生じ、それが異物の遮光性と同等かそれ
以上の場合、異物の検出を困難にするので、光に一定の
方向性を与えずどこにも影が出来ない状況を作るため、
受光部の受光素子上を拡散性材質の光拡散照明用カバー
体で覆うことにより、生地端部での影がなくなり、異物
の検出においても、確実な検出が行なえるようになっ
た。
【0031】また、受光素子からの出力信号による電気
量(電圧)の処理において、被検出物の生地の形状が一
様で(特に厚さが)なく、検査の領域が被検出物全体で
ありしかも、流れ作業の中での通過時間内のリアルタイ
ム処理が求められ、その流れながら検査通路を通過する
間隔が一定でないため、予め異物が混入していない被検
出物たる生地の検査通路の通過とともに受光素子からの
出力信号の電気量の変化量によりパルス信号を出し、そ
のときの電圧値を正常値としこれを基準値と定め、その
基準値と検査対象となる検査通路を通過する被検出物の
生地の受光素子からの出力信号による電圧値を測定値と
し、前記基準値と測定値とを比較し、差異が生じた時に
異物の発生とすることが出来るように作用する。これ
ら、照明の問題、信号処理の問題を解決することによ
り、米菓生地内の異物の検出、生地表面の汚れの検出が
可能になった。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明は、被検出物の検出に用い
る透過光としての光は波長507nmから波長1010
nmの範囲の可視光を利用し、光源としては赤外発光ダ
イオードにより照射される可視光を利用するものであ
り、すなわち、赤外発光ダイオードに電圧4.5Vを印
加して発光せしめて波長880nmの可視光線を照射せ
しめるようにしてなる可視光の光を利用するものであ
る。
【0033】被検出物の食品は、金属製の中空箱状体に
より密封状態に囲んだ遮光体で被覆した遮光体内を挿通
して設けた光透過性の高いガラス製またはアクリル製の
床面を平板状に形成した断面略凹形の検査通路を、被検
出物たる食品が自然にその重力により滑走し順次通過可
能に角度15度乃至30度程度の範囲好ましくは傾斜角
度20度程度に傾斜して設けられてなり、該検査通路の
上方には光透過性の高いガラス製の光量調節用の光拡散
板が張設されてなり、該光拡散板の下方で、かつ、検査
通路の上方に照射される光に方向性を与えないように、
光透過性の高いガラス製の四角錐体を底面に平行に頂点
方向で切り欠いて逆さまに、即ち、頂点方向を下にして
なる截頭逆四角錐体の光拡散照明用カバー体が設けら
れ、該光拡散照明用カバー体を介して前記光源からの光
量調節されかつ、方向性を与えられていない光が検査通
路に照射可能に設けられてなり、この光拡散体と光拡散
照明用カバー体とを透過した光が検査通路の食品の全面
に均等に照射されるように設けられている。
【0034】検査通路には、その検査通路の床面に51
2個のフォトダイオードの受光素子を埋設して被検出物
の通過方向に対して直角方向に一直線状に配置してお
き、光源からの光りを光拡散体を通過した光量調節され
た光を常時検査通路に照射しておき、順次に検査通路を
通過する食品の被検出物を通過する透過光の透過光量を
フォトダイオードの受光素子にて受光しその出力信号を
電気処理して計測するものである。
【0035】この場合検査通路の床面に埋設して配置す
る受光素子としてフォトダイオードに代えて受光精度の
高いCCDリニアイメージセンサーを用いることがで
き、この受光素子に受光精度の高いCCDリニアイメー
ジセンサーを用いることにより被検出物たる食品の表面
に付着する異物として汚れも容易に検出することができ
るようになり、その結果従来検出が極めて困難であった
食品製造工程において発生し或いは外部から混入される
機械油や防腐剤、洗剤、有毒剤、油脂カス、調味料カ
ス、製品焦げ屑、その他の食品の成分以外の付着物が表
面に付着した食品の汚れも、本発明により容易に検出す
ることできるようになるという優れた効果がある。
【0036】被検出物の食品特に本発明が主として検出
対象物とする米菓食品は、その食品生地自体が固形粒子
の集合体で、遮光性はあるものの金属のような完全な遮
光体ではなく、また、水溶液のような高透過(透明)性
を有しないものであり、食品生地への入射光は生地内の
固形粒子により互いに乱反射を繰り返しながら進むもの
で、即ち、食品生地は完全拡散面をもつ微小粒子セルの
集合体であるから、生地表面から入射された光束に相当
する輝度を有する光源の敷き詰められた完全拡散面光源
として把握すると、食品生地内の輝度(明るさ)は、 (1)入射面からの直射光 (2)出射面からの反射光(1回反射光) (3)側面からの反射光(側面1回反射光) (4)出射面と入射面とで反射を繰り返した光(2回反
射光) (5)生地内に異物が有るときは異物表面からの反射光 の光りの成分の和によって与えられることになる。
【0037】しかしこれらの生地内の光りの成分のう
ち、(2)出射面からの反射光と、(3)側面からの反
射光と、(4)出射面と入射面とで反射を繰り返した光
は、食品生地の光の反射率が測定セルの輝度値を支配
し、(5)の生地内に異物が有るときは異物表面からの
反射光については、異物自体の反射率が測定セルの輝度
値を支配するものであり、さらに完全拡散物内の光りは
距離の2乗に比例して減衰するので、(3)の生地の側
面からの反射光については、米菓食品のような平薄生地
を対象とするかぎり側面近傍を除いて大きな影響は無く
無視することができるものである。この様な観点から、
食品特に米菓食品を被検出物とする場合には外乱光の投
射を防止すれば光源からの光の直射光のみにより生地内
の輝度値を測定することが可能となり、その結果、光透
過を利用して遮光性混入物を異物として検出することが
可能となるものである。
【0038】食品特に米菓食品の生地は、一般に光の完
全拡散体であり被検出物の生地の上部から受光素子の配
置してある検査通路に向けて光を照射すると、光は米菓
生地内を乱反射を繰り返しながら進むが、生地の端部と
生地の中央部とでは透過量が異なるという問題があるた
め、生地の端部と異物との判別が困難となり、光源から
の光の照射方法について検討し、直射光が入射しないよ
うに光拡散体と光拡散照明用カバー体とからなる光拡散
材により受光素子の受光部全体を遮蔽し、すなわち、光
の拡散材質としての光透過性の高いガラス製の四角錐体
を頂点方向で切断して逆さにした截頭逆四角錐体に形成
してなる光拡散照明用カバー体で被覆することにより、
光を該光拡散照明用カバー体を透過せしめるより拡散光
として生地に照射すると生地の端部と中央部との透過光
量の輝度値に差異を無くすことが可能となった。
【0039】透過光の入力手段としては、受光精度の高
い電荷結合素子(CCD)リニアイメージセンサーを用
いることも可能であるが高価である点等から、比較的安
価に入手可能なフォトダイオードを多数個を一直線線状
に並べて検査通路の床面に一直線状に埋設して配置す
る。
【0040】透過光の信号処理としては、信号処理の概
要のブロック図において、受光素子出力(Photo
signal)をVtとし、被検出物たる生地が無いと
きの受光素子の出力(Qulet signal)をV
qとし、被検出物たる生地が有るときの受光素子の出力
(Normal signal)をVnとし、異常信号
(Abnormal signal)をVaとし、被検
出物の生地の流入検出閾値(Criterion si
gnal)をVcとし、サンプルホールド回路の基準値
(Hold signal)をVhとすると、Vq<V
c<Vh及びVc<vaの関係が成立する。なお、被検
出物たる生地があるときの受光素子の出力(Norma
l signal)のVnと、サンプルホールド回路の
正常値である基準値(Hold signal)のVh
とは、殆んど同一の値として現れるから同一のものと見
做すことができる。すなわち、Vn=Vhとの関係が成
立する。
【0041】受光素子からの信号Vtと閾値信号Vcと
を比較し、生地の有無を判別する。生地有りの場合は論
理信号を生成し、生地有りと判別した時刻からΔT後の
値をパルス化し、これをフリップフロップに導き、生地
有の期間を記憶する。パルス化された信号でサンプルホ
ール回路SHCを制御し、受光素子の出力Vtの測定値
を確認保持(ホールド)する。なお、受光素子からの信
号Vtは、信号処理回路により信号処理する前の受光素
子から出力される信号をVtとして表示したものであ
り、信号処理したサンプルホールド回路の正常値である
基準値Vhと本来的には同一の値を示すものである。し
たがって、確認保持(ホールド)したサンプルホールド
回路の基準値Vhと先に確認保持した受光素子からの出
力Vtの測定値とを比較し、その出力を微分回路でパル
ス化し、受光素子からの出力Vtの測定値がサンプルホ
ールド回路の基準値Vhから大きくずれる場合には、異
物として判別するため、それを論理信号に変換しAND
回路に導き警報を発生させる。
【0042】被検出物の生地の流入検出閾値Vcは生地
の厚薄に関係する閾値であり、ΔTは生地の検査通路の
通過速度に関係する設定値である。生地が検査通路を通
過し終えればフリップ・フロップ回路はリセットされ、
この信号処理方法によって遮光性を有するものであれば
その材質を問わず異物として判別でき、また、順次通過
する生地に対してその判別が可能となる。
【0043】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。第1図は本発明の装置を説明するために組立て状態
を示す斜視図、第2図は本発明のブロック図、第3図は
信号処理のブロック図である。
【0044】本発明は異物検出装置の検出系と信号処理
系とからなっている。実施例の検出系は、光の透過量を
応用した装置のため、本装置で設置した光源からの照明
以外の光の外乱光からの影響を排除軽減するため、装置
全体を完全遮光BOXの中空箱状体に形成した遮光体1
にする。被検出物2を受光素子10上で、一定速度で走
行させるため、受光素子10を埋設した光透過性の高い
ガラス製の平面の床面3aを有する検査通路3に角度2
0度程度の傾斜をもたせる。受光部9は、受光素子10
からなり該受光素子10は検査通路3の平面の床面に埋
設し検査通路3に対して直角方向に配設する。
【0045】光照射装置4は、照明部の光源5と光拡散
材6とからなり、該光拡散材6は光拡散板7と光拡散照
明用カバー体8とからなっている。光照射装置4の光源
5は、検査通路3に配置した受光素子10の上部に設置
し、その下に光量調節用に光拡散材6として、光拡散性
材質の光透過性の高いガラス製の光拡散板7を遮光体1
内に張設し、また、受光部9の受光素子10上を通過す
る被検出物2に照射される光りに方向性を与えないよう
にするため、光透過性の高いガラス製の四角錐体を頂点
方向において底面に平行に略半分に切断し、逆さにし、
截頭逆四角錐体に形成した光拡散照明用カバー体8を検
査通路3の受光部9の受光素子10上にカバーとして被
覆する。
【0046】実施例の信号処理系においては、一様な形
状でない被検出物、一定間隔でない被検出物2の検査通
路3の通過に対応する必要がある。受光素子10の出力
を電気的に処理して被検出部の異物の有無を検出する処
理系統を表わすブロック図は第2図のようになり、受光
素子10からの出力信号(電圧出力)を前処理として増
幅させた後のブロック図とする。
【0047】受光素子10からの信号Vtは、常時に入
力し受光素子上に被検出物が全く無い時の信号をVqと
し、正常(異物が混入されていない被検出物の状態をい
う)な被検出物が有るときの信号をVhとする。被検出
物の生地が通過すると出力がVq→Vhと変化するの
で、それを微分回路にて処理し、信号をパルス化する。
【0048】その正常(異物が混入されず汚れもない被
検出物の状態をいう)な被検出物パルスのタイミング
で、出力信号をサンプルホールドする。サンプルホール
ドされた電圧値Vhの正常値を基準値として、比較回路
にて、受光素子10の出力信号Vtと比較する。図2の
ブロック図及び図3の波形図からわかるように異物があ
る場合、信号Vaとなるので、電圧値Vhの基準値と差
異が生じる。よって、比較回路の出力を異物の検出とし
て、警報回路にて処理する。
【0049】(実施例1)本発明の実施例に用いる被検
出物2としては、米粉を主成分とする焼成前の乾燥物た
る米菓生地で、微粒子セルの集合体と見做せる光の完全
拡散材で、厚さ1.0mm、幅約16mm、長さ65m
mの略長方形で前後方向の端部をやや丸形に形成されて
なるものであり、被検出物2たる米菓生地の透過光量の
変化を確認するためにサンプルAは、異物及び生地表面
の汚れ共にないものとし、サンプルBは、生地の長さ方
向の前半部に異物として長さ8mmの針金を埋設しサン
プルCは、生地の長さ方向の後半部に異物として一辺の
長さが5mmの略正方形のガラス片を埋設し、サンプル
Dは、生地の中央部方向に2ケ所に異物として直径5m
mの小石と長さ7mmの木屑を埋設し、これらのサンプ
ル生地を用いて検出した。
【0050】上部より光源5としての赤外発光ダイオー
ドに電圧4.5Vを印加することにより発光する波長8
80nmの可視光の光を常時照射し、検査通路3を被検
出物2たる生地が通過する時の光の透過光量を透明な検
査通路3の床面3aに埋設したフォトダイオードの受光
素子10で受光し、出力信号の変化する電圧値の波形を
ストレージ・オシロスコープを用いて記録する。電圧値
の測定波形のトリガをVqからVhへの変化点で行うも
のとする。
【0051】透過光量の変化は図4に示す。生地の通過
開始時刻でトリガしたもので、各サンプルのデータから
生地の正常部分より遮光性のある個所即ち異物の位置に
おいて明らかな変化が認められる。
【0052】
【発明の効果】本発明は上記の如く構成したから、従来
食品に異物が混入されていたり汚れが生じている場合に
は、確実に検出することができなかったが透過光を利用
することにより食品に混入された異物を、比較的簡単な
検出方法と比較的簡単な構造の装置により、確実に検出
することができるという優れた効果がある。
【0053】検査通路を光拡散材で被覆したので照射さ
れる光に方向性を与えないにようにし全方向から一様に
照明することができたので、物体に照射される光の透過
光出力を物体の周辺外側と内部内側との、あらゆる任意
の位置における透過光出力を同値化でき、これを正常値
の基準値として、被検出物の透過光出力の測定値の変化
の差異の有無を検知することにより、容易に被検出物の
異物の有無を検出することができるという効果がある。
【0054】検査通路に配置した受光部の受光素子によ
る出力信号を電気的に処理することにより、透過光量に
よる受光素子の出力信号を電気的に処理した正常値とし
ての基準値と測定値とを比較することで、被検出物の異
物を検出するものであるから検出法及びその装置が比較
的簡単な構造となり検出操作も容易であり、安価に提供
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透過光を利用する食品の異物検査装置
の構成を示す組立て状態の斜視図である。
【図2】本発明の透過光により異物を検出する処理系統
を示すブロック図である。
【図3】本発明により透過光量の受光素子による出力信
号を処理してた波形図である。
【図4】本発明により被検出物としてのサンプルに対す
る透過光量の受光素子による出力信号を処理した波形図
である。
【符号の説明】
1 遮光体 1a 遮光体の本体 1b 遮光体の蓋体 2 被検出物 3 検査通路 3a 検査通路の床面 4 光照射装置 5 光源 6 光拡散材 7 光拡散板 8 光拡散照射用カバー体 9 受光部 10 受光素子 11 入口 12 出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異物を含まない物体の周辺外側透過光出
    力と内部内側透過光出力とが同じ値となるようにするた
    め、物体を全方向から一様に照明し、同値化した透過光
    出力を正常値と定め、該正常値から透過光出力の変化の
    有無によって異物の有無を判断可能にしたことを特徴と
    する光透過度を利用する物体中の異物検出法。
  2. 【請求項2】 床面を被覆する光拡散材を通して、その
    内部にある物体、あるいはそこを通過する物体を全方向
    から一様に照明するための光照射装置と、透過光量を入
    力する床面下の受光素子配列と、受光素子出力を正常値
    と比較する回路とで構成してなる請求項1に記載の方法
    を実証する装置。
JP36593997A 1997-12-24 1997-12-24 物体の異物検出法と装置 Pending JPH11183118A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7236889B2 (en) 2002-03-06 2007-06-26 Shimadzu Corporation Method of examining foreign matter derived from living body

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7236889B2 (en) 2002-03-06 2007-06-26 Shimadzu Corporation Method of examining foreign matter derived from living body

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