JPH11180605A - スリッタ装置押さえロール - Google Patents

スリッタ装置押さえロール

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JPH11180605A
JPH11180605A JP35276897A JP35276897A JPH11180605A JP H11180605 A JPH11180605 A JP H11180605A JP 35276897 A JP35276897 A JP 35276897A JP 35276897 A JP35276897 A JP 35276897A JP H11180605 A JPH11180605 A JP H11180605A
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JP
Japan
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shaft
roll
cylindrical body
hollow cylindrical
web
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Application number
JP35276897A
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English (en)
Inventor
Ayaaki Tabuchi
章明 田渕
Toshifumi Kanemitsu
利文 金光
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Hagiwara Industries Inc
Original Assignee
Hagiwara Industries Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2301/00Handling processes for sheets or webs
    • B65H2301/50Auxiliary process performed during handling process
    • B65H2301/51Modifying a characteristic of handled material
    • B65H2301/513Modifying electric properties
    • B65H2301/5133Removing electrostatic charge

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  • Winding Of Webs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スリッタ装置の巻取リールに巻き取られたウ
エブロールを押さえる押さえロールに関し、巻き取られ
たウエブロールの幅の変更により押さえロールを交換す
る必要がなく、またウエブロールの硬度を変更する場合
でも自動的に接触圧の調整が可能であり、さらに製品ウ
エブロール表面に筋等の発生がないスリッタ装置押さえ
ロールを提供する。 【解決手段】 ウエブロールと接触可能に配置される押
さえロール30(32)であって、軸34の軸方向に並べて配置
された複数の中空円筒体36とからなり、中空円筒体36は
幅が一定で端部の周方向に沿って軸方向に向けた凸凹部
が設けられ、かつ軸方向に移設して係止可能であり、隣
接する複数の中空円筒体36の凸凹部を嵌合させて一体と
なって軸のまわりで回転可能とする。この中空円筒体36
は係止部材44を介して軸受72で軸に取りつけられ、軸の
まわりで回転可能で、半径方向に付勢するためにエアシ
リンダ64とスプリング68が対向して配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスリッタ装置の巻取
リールに巻き取られたウエブロールを押さえる押さえロ
ールに関する。
【0002】
【従来の技術】スリッタ装置は、紙や不織布、プラスチ
ックフィルム等のウエブを縦にスリットして、スリット
されたウエブを巻き取る装置である。このスリッタ装置
は、供給ウエブロールの供給リールと、ウエブを縦方向
にスリットする切断手段と、切断手段でスリットされた
ウエブを巻き取るための巻取リールとを備え、さらに、
押さえロールが各巻き取られた製品ウエブロールと接触
するように配置される。押さえロールは、ウエブが巻取
リールに巻き取られるときにウエブロールの層間に空気
が巻き込まれるのを防止し、且つ、押さえロール自身の
重量または荷重の調整により、あるいはエアシリンダ等
の付勢手段の助けによりウエブロールに接触圧を与え、
適切な巻き上がり硬度となるようにするものである。
【0003】通常、押さえロールはウエブロールよりも
少しだけ長いものが使用されるので、製品としてのウエ
ブロールの幅が変わると、押さえロールもウエブロール
に対応して交換しなければならなく、このための交換作
業が煩雑で生産性の低下の要因となっていた。また、ウ
エブロールの直径は巻取りの進行に伴って大きくなり、
従来のスイングアーム等に支持された押さえロールでは
取りつけ角度が変わっていき、それに伴って接触圧が少
しずつ変わっていく。このような少しずつの接触圧の変
化を調整することは困難で、ウエブロールの巻始めと巻
終りではウエブロールの巻き上がり硬度が異なるなどの
問題があった。
【0004】上記のような問題を解決するために、出願
人は特願平8−250189号において、図6に示すよ
うな、軸106と軸106の軸線方向に並べられた複数
の中空円筒体102とを備え、この中空円筒体102が
軸のまわりで互いに独立に回転可能に軸に取りつけられ
ている巻取機のウエブロール押さえ装置を提案してい
る。この発明においては、ひとつのウエブロール101
を複数の中空円筒体102からなる押さえロール103
が押圧しているので、ウエブロール101の幅が変わっ
てもそれに対応して押さえロール103を交換する必要
がなく、生産性を著しく向上させる効果があった。
【0005】しかしながら、ひとつのウエブロール10
1を複数の中空円筒体102からなる押さえロール10
3で押圧して製品ウエブロールを巻き上げると、隣接す
る中空円筒体102同士の間に存在する微細な空隙10
4の影響がウエブロール101の同一箇所に連続的に作
用するために、巻き上げた製品ウエブロールの表面上の
空隙104に対応する個所に微細な筋105が発生して
商品価値を低下させるという問題が生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み、スリッタ装置において巻取られるウエブロールの幅
の変更ごとに押さえロールを交換する必要がなく、また
ウエブロールの硬度を変更する場合でも自動的に接触圧
の調整が可能であることを課題とし、さらに製品ウエブ
ロール表面に筋の発生しない押さえロールを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるスリッタ装
置押さえロールは、スリッタ装置の巻取リールに巻き取
られたウエブロールを押さえる押さえロールにおいて、
軸と、軸方向に配置された複数の中空円筒体とを備え、
中空円筒体の幅が一定であって、中空円筒体の端部の周
方向に沿って軸方向に向けた凸凹部が設けられ、かつ、
中空円筒体は軸方向に移設して係止可能であって、隣接
する複数の中空円筒体の凸凹部同士を嵌合させて一体と
なって軸のまわりで回転可能に取りつけられていること
を特徴とする。
【0008】この構成においては、各中空円筒体の幅は
ウエブロールの幅よりも小さいが、中空円筒体を軸方向
に移設して合計してウエブロールの幅より少し長い長さ
に相当する数だけ凸凹部同士を嵌合させて一体化させて
軸のまわりを回転しウエブロールを押圧する。したがっ
て、ウエブロールの幅が変わっても、中空円筒体を移設
しウエブロールの幅以上に相当する数の中空円筒体の凸
凹部同士を嵌合させて押さえロールとして使用すること
ができ、押さえロールを交換する必要はない。さらに、
複数の中空円筒体の凸凹部同士を嵌合させ一体化してウ
エブロールを押圧しているので、中空円筒体同士の間に
存在する空隙の影響は分散されるため、ウエブロールに
筋などの不都合を生じることはない。
【0009】また、本発明によるスリッタ装置押さえロ
ールは、上記軸の外周には中空円筒体を係止する環状の
係止部材が設けられ、係止部材と軸との間に係止部材の
内周に沿う環状の軸受を配置して前記中空円筒体および
係止部材が軸受を介して軸のまわりで回転可能にすると
ともに、軸にウエブロールの押さえ方向と平行な貫通孔
を設け、貫通孔に挿通されたロッド部材に嵌挿されて軸
受を支持する支持部材を備えて前記軸受をウエブロール
の押さえ方向に移動可能とし、軸と支持部材との間に支
持部材をウエブロール方向に付勢する付勢手段を設けて
あり、前記中空円筒体は隣接する2箇所の係止部材に跨
着して係止されることができる。
【0010】さらに、本発明にあっては、上記付勢手段
が前記軸の径方向で対向する位置に配置されるエアシリ
ンダとスプリングからなり、エアシリンダは軸に設けら
れたエア供給孔に連通したものとすることができ、これ
により均一な押圧力でウエブロールを押圧することがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の具体的な形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。図1及び図2にお
いて、本実施例によるスリッター巻取機10は、広幅ウ
エブ12の供給ウエブロール14の供給リール16と、
広幅ウエブ12を縦方向にスリットする切断装置18
と、切断装置18でスリットされた細幅ウエブ13を巻
き取るための第1及び第2のウエブロール20、22を
巻き取るための巻取リール24、26とからなる。広幅
ウエブ12および細幅ウエブ13ははこれらの各部材及
びガイドロール28a〜28fおよび張力調整ロール2
9を通る。
【0012】供給ウエブロール14およびウエブロール
20、22は通常は紙管等に広幅ウエブを巻き付けたも
のであり、それらの供給リール16、巻取リール24、
26は紙管を取り付けるためのマンドレルやシャフト等
を含む。切断装置18は例えば回転する丸い刃を含む。
【0013】本実施例においては、切断装置18は広幅
ウエブ12を4つの等しい幅の細幅ウエブ13にスリッ
トする。スリットされた細幅ウエブ13はガイドロール
28dで上下に分かれ、それぞれ間隔をあけた2つずつ
の第1および第2のウエブロール20、22に巻き取ら
れる。第1のウエブロール20は下段側に水平に2つ配
置され、第2のウエブロール22は上段側に水平に2つ
配置される。このような構成は、ウエブロール20、2
2の端部同士が干渉しないで巻き取られるために従来か
ら行われている。
【0014】図1および図2において、第1および第2
の押さえロール30、32の各々の軸34は、取りつけ
部材38を介して垂直に延びる直線状のロッド50に移
動可能に取りつけられる。実施例においては、直線状の
ロッド50は送りねじを含むものであって、その両端部
は軸受52により装置のフレームに回転可能に支持され
る。これに対して、取りつけ部材38は軸34の送りね
じに螺合するナットを有する。モータ54が歯車53を
介して直線状のロッド50を回転駆動する。直線状のロ
ッド50が回転することにより取りつけ部材38が上下
動し、第1および第2の押さえロール30、32はウエ
ブロール20、22の直径の変化に追従して上下方向に
移動せしめられる。
【0015】図2においては、第1および第2の押さえ
ロール30、32が、第1および第2のウエブロール2
0、22とそれぞれに接触可能に配置される。第1およ
び第2の押さえロール30、32に配置される中空円筒
体36は、複数の中空円筒体36の幅の合計がウエブロ
ール20、22の幅よりも長くなる数だけ軸方向に移設
され、中空円筒体36の端部の周方向に沿って軸方向に
向けて設けられた凸凹部同士が嵌合して一体化されて係
止部材44に係止され、一体化された複数の中空円筒体
36が軸34のまわりで他の一体化された複数の中空円
筒体36とは独立に回転可能に軸34に取りつけられて
いる。
【0016】図3に示すように、中空円筒体36は、中
空円筒体36の幅、すなわち外周の軸方向の長さLが一
定であって、軸方向の端部において周方向に沿って軸方
向に向けた凸凹部Hが設けられており、凸凹部Hは、凸
部Haとそれに対応する凹部Hbから構成されている。
凸凹部Hは周方向に沿って少なくとも2箇所は必要であ
り、好ましくは3箇所以上である。凸凹部Hの形状は、
任意の形状を採り得るが、直線山型、曲線山型、四角型
等の形状が製作上容易である。中空円筒体36は押さえ
ロール30、32上で軸方向に移設可能であって外周の
軸方向の長さLが一定であるので、隣接する中空円筒体
36同士は凸凹部Hの位置を外周上で合致させることに
より凸部Haと隣接する中空円筒体36の凹部Hbが嵌
合可能であり、複数の中空円筒体36が一体化して軸の
まわりを回転することができる。隣接する中空円筒体3
6同士が嵌合して一体化して形成される中空円筒体36
間の微小な線条37は、凸凹部Hの形状が直線山型、曲
線山型、四角型等のときに図4(イ)に示すようなジグ
ザグ状、図4(ロ)に示すような波形状、図4(ハ)に
示すようにカギ型等である。上記線条37は微小でかつ
均一な間隔を保つようになされていて、このような中空
円筒体36で押圧されるウエブロール20、22は筋等
を生成することなく良好な巻姿で巻き上げることができ
る。
【0017】中空円筒体36の凸部Haの内周面には周
方向に溝40が設けられている。また、この溝40は、
図4に点線で示すように、隣接する中空円筒体36の凸
凹部H同士が嵌合して一体化している状態において、隣
接する中空円筒体36の凸部Haの溝40同士が周方向
に連続した直線上にあることが肝要である。中空円筒体
36は複数の中空円筒体36が一体化されて、上記溝4
0に装入された嵌合部材42を介して後述する係止部材
44に係止されるので、隣接する中空円筒体36の凸部
Haの溝40が周方向に連続した直線上にあることによ
り複数の中空円筒体36が隣接し一体化して係止可能と
なる。
【0018】また、中空円筒体36の端部の内周面に
は、端部方向で、かつ外周方向へテーパー部46を形成
するのが好ましい。中空円筒体36を軸方向へ移動さ
せ、係止部材44へ係止する際に中空円筒体36内周面
が嵌合部材42を容易に踏越えることができるためであ
る。各中空円筒体36は鋼製でも差し支えないが、外周
を柔らかいゴム等の表面部材で被覆してもよい。
【0019】図5(イ)、(ロ)は、第1および第2の
押さえロール30、32の詳細を示す図である。軸34
は、ウエブロール20、22の押さえ方向と平行な一対
の貫通孔60と、凹部62と、エアシリンダ64を形成
するボア65とを有する。凹部62とボア65とは一対
の貫通孔60の間にあって軸34の径方向に対向した位
置であって、凹部62はウエブロール20、22側に、
ボア65はその対向した位置に配置されている。ピスト
ン66がボア65に配置されボア65はエア供給孔67
に連通し、ボア65およびピストン66はエアシリンダ
64を形成してこれを一方の付勢力付与部材とし、スプ
リング68が凹部62に配置されてもう一方の付勢力付
与部材としている。ピストン66の先端部およびスプリ
ング68の先端部は支持部材70に固定されている。な
お、凹部62とボア65との位置は、ボア65がウエブ
ロール20、22側に、凹部62がその対向する位置に
配置されていてもよい。ピストン66にはピストン66
の外周とボア65の内周との間で空気漏れが生じないよ
うにパッキン69が介装されている。軸34はその中心
線に沿って延びるエア供給孔67を有する。エアはホー
ス57から供給され、エア圧はコンピュータにより制御
されるようになっている。
【0020】軸受72が支持部材70と環状の係止部材
44との間に配置される。軸受72は外輪72aと、内
輪72bと、ボール72cとからなるボールベアリング
であり、その外輪72aが係止部材44の内面の段付部
45に固定される。軸受72の内輪72bは、支持部材
70に固定される。
【0021】支持部材70は、弓形の形状であって軸の
径方向に対向した位置に一対の支持部材70が配置さ
れ、曲線部の外周に掘設された溝部に環状の軸受を嵌合
して支持し、弦状部には縦穴が穿設されてロッド部材6
1が嵌挿されて支持される形状となっている。一対の支
持部材70は軸34に設けられた貫通孔60に挿通され
たロッド部材61が嵌挿されて一体となっており、ロッ
ド部材61が貫通孔60を摺動することにより径方向に
移動可能となっている。したがって、支持部材70に支
持された軸受72の外輪72aに固定された係止部材4
4は、軸34のまわりを回転可能であるとともに、軸3
4に対してウエブロール20、22の押圧方向に移動可
能となっている。
【0022】係止部材44は環状をなしており、外周面
の周方向に溝41が設けられて嵌合部材42が装入され
ており、中空円筒体36が軸方向に移動し、中空円筒体
36の凸部Haの内周面に設けられた溝40と係止部材
44の外周面に設けられた溝41が合致した位置におい
て、嵌合部材42が中空円筒体36と係止部材44の溝
間に介在して中空円筒体36を係止部材44に係止する
ものである。嵌合部材42としては、とくに限定するも
のではないが、係止部材44の溝41の深部にはゴム製
Oリング42aを装入し、浅部には周方向に張力を有す
るスプリング材42bを装入するのが好ましい。中空円
筒体36を係止部材44の外周に摺動させて移動させる
際にゴム製Oリング42aが圧縮され、ゴム製Oリング
42aおよびスプリング材42bが係止部材44に設け
られた溝41内に外周面に突出することなく潜在し、係
止部材44の溝41と中空円筒体36の凸部Haに設け
られた溝40の位置が合致したときにゴム製Oリング4
2aが膨潤してスプリング材42bを押し上げ、スプン
グ材42bが係止部材44の溝41と中空円筒体36の
溝40に介在して中空円筒体36を係止部材44に係止
することができるためである。
【0023】以上の構成において、押さえロール30、
32の中空円筒体36は、複数の中空円筒体36の合計
幅がウエブロール20、22の幅より大きくなる数だけ
押さえロール30、32の軸方向に移設され、凸凹部H
が嵌合されて一体化される。そして一体化された複数の
中空円筒体は他の一体化された複数の中空円筒体とは独
立に軸のまわりを回転可能に配置される。軸方向に移動
された1個の中空円筒体36は隣接する2個所の係止部
材44に跨着されて係止され、1個の係止部材44には
隣接する2個の中空円筒体36の凸凹部H同士が嵌合し
て形成した周方向に連続した直線状の溝40が嵌合して
中空円筒体36を係止している。このようにウエブロー
ル20、22の幅に見合う任意の数の中空円筒体36が
組み合わされて使用されるので、ウエブロール20、2
2の幅が変わっても、中空円筒体36を移設するだけで
押さえロール30、32を交換することなく使用するこ
とができる。
【0024】つぎに、本実施例のスリッタ装置押さえロ
ール30、32の作動について説明する。例えば、軸3
4と支持部材70との間の隙間が片側で5mmあり、運
転前にピストン66にエア圧がかかっていないときは、
スプリング68が延びて中空円筒体36は軸34の軸線
よりもウエブロール20、22側に5mm偏心した位置
にある。中空円筒体36が巻取リール24、26と接触
している。運転を開始するとエア圧を上昇して、巻取リ
ール24、26にはピストン66に作用するエア圧とス
プリング68のばね力との差圧に相当する接触圧が作用
してウエブロール20、22を押圧して巻取りが行われ
る。全ての中空円筒体36は共通のエア圧を受けるの
で、ウエブロール20、22の幅方向に均一な接触圧が
かかり、均一な硬度のウエブロール20、22が得られ
る。ウエブロール20、22が巻取られて巻径が増大し
てもウエブロール20、22の硬度を一定に保つよう
に、また、ウエブロール20、22層間に空気が巻き込
まれないようにエア圧は自在に設定変更できる。エア圧
およびスプリング強度は通常、押さえロール30、32
の接触圧が1〜30kg/m程度の範囲となるように設
定される。例えば、エア圧としては0.2〜5kg/c
2程度、スプリング強度としては200〜300g程
度の範囲で使用される。
【0025】巻き取りが進行してウエブロール20、2
2の直径が大きくなると、中空円筒体36は回転しつつ
押し上げられてロッド部材61が軸の貫通孔60を摺動
して移動する。軸34は最初は一定の位置にあり、この
間、中空円筒体36の移動距離が±5mmの範囲内では
中空円筒体36は軸34に接触することなく移動できる
ので接触圧はほぼ一定である。
【0026】押さえロール30、32は中空円筒体36
の移動距離が所定値になったかどうかを検出する検知手
段を備えて、その検知手段としては、図2に示すよう
に、発光器80が軸34を支持する一方の取りつけ部材
38に取りつけられ、受光器82が他方の取りつけ部材
38に取りつけられている。軸変位手段としては、これ
らの発光器80および受光器82は軸34に対する中空
円筒体36の移動距離が所定値(例えば3mm)になっ
たかどうかを検出し、その検出信号により、モータ54
が起動される。そこで、直線状のロッド50が回転して
取りつけ部材38を介して軸34を上昇させ、軸34が
中空円筒体36に対して最初の位置関係になる。それか
ら、ウエブロール20、22の巻き太りの進行ととも
に、上記作動を繰り返す。直線状のロッド50と軸34
のロッド部材61とは平行な関係にあり、接触圧は常に
上下方向に一定であり、巻き太りのために押さえロール
30、32の取りつけ角度が変わって接触圧が変化する
ことはない。
【0027】ホース57からエア供給孔67へ供給され
るエア圧は、ウエブロール20、22の巻き取りの途中
でも変えることができる。そのため、ウエブロール2
0、22の直径が大きくなるにつれて、供給するエア圧
を上げたり、下げたりして、ウエブロール20、22の
巻き具合や硬度を調節することができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明は、巻き取られた
ウエブロールの幅の変更により押さえロールを交換する
必要がなく、またウエブロールの硬度を変更する場合で
も自動的に接触圧の調整により硬度の変更が可能であ
り、巻き太りによるウエブロールの直径の変化に対応す
る接触圧の変動の影響も受けることのなく、さらに、ウ
エブロール表面に押さえロールに起因する筋等の発生を
見ることのない良好な巻姿のウエブロール製品を得るこ
とができるスリッタ装置押さえロールである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のスリッタ装置を示す側面図で
ある。
【図2】図1のスリッタ装置の正面図である。
【図3】実施例の中空円筒体の(イ)は外周表面を示す
部分展開図であり、(ロ)は断面図である。
【図4】図3の中空円筒体の変形例を示す説明図であ
る。
【図5】本発明のスリッタ装置押さえロールの(イ)は
長手方向に直交する断面を示す説明図、(ロ)は(イ)
図のX−X線に沿った長手方向の断面を示す説明図であ
る。
【図6】従来のスリッタ装置押さえロールの状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
10 スリッタ装置 12 ウエブ 14 供給ウエブロール 18 切断装置 20、22 ウエブロール 24、26 巻取リール 30、32 押さえロール 34 軸 36 中空円筒体 40 中空円筒体の凸部に設けられた溝 41 係止部材に設けられた溝 42 嵌合部材 44 係止部材 60 貫通孔 64 エアシリンダ 68 スプリング 70 支持部材 72 軸受

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリッタ装置の巻取リールに巻き取られ
    たウエブロールを押さえる押さえロールにおいて、軸
    と、軸方向に配置された複数の中空円筒体とを備え、中
    空円筒体の幅が一定であって、中空円筒体の端部の周方
    向に沿って軸方向に向けた凸凹部が設けられ、かつ、中
    空円筒体は軸方向に移設して係止可能であって、隣接す
    る複数の中空円筒体の凸凹部同士を嵌合させて一体とな
    って軸のまわりで回転可能に取りつけられていることを
    特徴とするスリッタ装置押さえロール。
  2. 【請求項2】 上記軸の外周には中空円筒体を係止する
    環状の係止部材が設けられ、係止部材と軸との間に係止
    部材の内周に沿う環状の軸受を配置して前記中空円筒体
    および係止部材が軸受を介して軸のまわりで回転可能に
    すると共に、軸にウエブロールの押さえ方向と平行な貫
    通孔を設け、貫通孔に挿通されたロッド部材に嵌挿され
    て軸受を支持する支持部材を備えて前記軸受をウエブロ
    ールの押さえ方向に移動可能とし、軸と支持部材との間
    に支持部材をウエブロール方向に付勢する付勢手段を設
    けてあり、前記中空円筒体は隣接する2箇所の係止部材
    に跨着して係止されることを特徴とする請求項1に記載
    のスリッタ装置押さえロール。
  3. 【請求項3】 上記付勢手段が前記軸の径方向で対向す
    る位置に配置されるエアシリンダとスプリングからな
    り、エアシリンダは軸に設けられたエア供給孔に連通し
    てなることを特徴とする請求項2に記載のスリッタ装置
    押さえロール。
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