JPH11176302A - 安全スイッチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、電気ストーブ等の機器の転倒の際に
確実に通電を遮断させると共に、機器等の転倒時に押圧
ボタンを押圧されても通電がされないものである。 【構成】本発明は機器本体に貫設した底面貫通孔と、底
面貫通孔へ貫通させた押圧ボタンと、スイッチ取付部材
と、スイッチ取付部材へ穿設させた作動子用貫通孔と、
作動子用貫通孔へ貫通させた凹陥部を備えた錘受部とを
設けた作動子と、凹陥部へ載置させた錘と、空間部を設
けるとともに錘受部を内装させてスイッチ取付部材に固
定したカバーと、スイッチ取付部材に取着した固定端子
と、固定端子へ固着した固定端子接点と、固定端子接点
と当接可能な接片端子接点と、接片端子接点を突設させ
ると共に先端辺を押圧ボタンと作動子との間に延設させ
た接片端子とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電気ストーブ等の機器に
用いられている主スイッチの電源回路に介装する安全ス
イッチであって、更に、詳細には、地震等による転倒時
に通電を遮断すると共に、遮断状態を維持する安全スイ
ッチに関するものである。

【０００２】

【従来技術】近年、各地で地震が多発しており、電気ス
トーブ等に対する安全性にも関心が持たれている。

【０００３】従来、この種の電気ストーブ等に組付けら
れる転倒時に通電を遮断する安全スイッチは、電気スト
ーブ等の機器のオンオフを行う主スイッチとは別に安全
スイッチの機能を備えたものが主であり、例えば、機器
の底面から下方へ弾性によって出没可能なシャフトを突
出させて、機器を正常な状態で床面に載置した状態では
機器の自重によってシャフトが押し込まれて、安全スイ
ッチは閉路されており機器は通電状態と成っているが、
機器を持ち上げたり、機器が転倒したりして床面から離
れると機器の自重より安全スイッチのシャフトが開放さ
れ、シャフトが機器の下方に突出し、そのシャフトの移
動により安全スイッチが開路されて機器への通電が遮断
されるものであった。

【０００４】

【解決しようとする課題】然し乍、電気ストーブ等の機
器が転倒してシャフトが突出して通電が遮断されても、
地震等によって他の物体が散乱し他の外圧によりシャフ
トが押し込まれた状態に成っていると、地域の停電が復
旧して通電が再開された時、機器も通電状態と成ること
から火災の要因と成り課題を有していた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は前記の事由に鑑
みて鋭意研鑽の結果、機器本体の底面に貫設した底面貫
通孔と、底面貫通孔へ貫通させた脚部と頭部とを設けた
押圧ボタンと、機器本体に横設させたスイッチ取付部材
と、スイッチ取付部材へ穿設させた作動子用貫通孔と、
作動子用貫通孔へ貫通させた摺動部と凹陥部を備えた錘
受部とを設けた作動子と、凹陥部へ載置させた錘と、錘
の上方に空間部を設けるとともに作動子の錘受部とを内
装させてスイッチ取付部材に固定したカバーと、スイッ
チ取付部材に取着した固定端子と、固定端子へ固着した
固定端子接点と、固定端子接点と当接可能な接片端子接
点と、接片端子接点を突設させ基端辺をスイッチ取付部
材に固定すると共に先端辺を自由端として押圧ボタンの
頭部と作動子の摺動部との間に延設させた接片端子とを
備えたものである。

【０００６】従って、本発明の目的は、主スイッチの電
源回路に安全機能を組み入れたもので、電気ストーブ等
の機器の地震等による転倒の際に確実に通電を遮断させ
ると共に、錘が移動し挾持させることによって遮断状態
を維持するもので、機器等の転倒時に押圧ボタンを押圧
されても通電がされない安全スイッチを提供するもので
ある。

【０００７】

【作用】本発明は接片端子へ先端辺が絶えず押圧ボタン
の頭部に接触するように弾性を付与することによって、
押圧ボタンに上方からの弾性力を付与すると共に、カバ
ーの空間部へ錘受部の凹陥部の外周辺に錘が位置したと
き作動子の上昇を防止する上昇防止用突部を環状に形成
したことによって、機器等の転倒時に錘が凹陥部の外周
辺に移動した時、上昇防止用突部と凹陥部の外周辺とに
錘が挾持され作動子の上昇を防止して固定端子接点と接
片端子接点との当接を防止するものである。

【０００８】

【実施例】本発明の安全スイッチを実施例の図面によっ
て説明する。

【０００９】図１は本発明の安全スイッチの実施例の通
電状態を示す概要図であり、図２は本発明の安全スイッ
チの実施例の遮断状態を示す概要図であり、図３は本発
明の安全スイッチの実施例の非常時の遮断状態の概要図
である。

【００１０】本発明は電気ストーブ等の機器に用いられ
ている主スイッチの電源回路に介装する安全スイッチで
あって、更に、詳細には、地震等による転倒時に通電を
遮断すると共に、遮断状態を維持する安全スイッチに関
するものであり、機器本体の底面１に貫設した底面貫通
孔１ａと、該底面貫通孔１ａへ摺動自在に貫通させた円
柱状の脚部２ａと鍔状の頭部２ｂとを設けた押圧ボタン
２と、前記機器本体の底面１と一定間隔を有して機器本
体に横設させた板状のスイッチ取付部材３と、該スイッ
チ取付部材３の前記底面貫通孔１ａの直上へ穿設させた
作動子用貫通孔３ａと、該作動子用貫通孔３ａへ摺動自
在に貫通させた円柱状の摺動部４ａと上面に中心方向に
窪むテーパー面から成る凹陥部４ｂを備えた錘受部４ｃ
とを設けた作動子４と、該錘受部４ｃの凹陥部４ｂへ載
置させた球状の錘５と、該錘５の上方に空間部６ａを設
けるとともに前記作動子４の錘受部４ｃとを内装させて
前記スイッチ取付部材３に固定したカップ状のカバー６
と、該カバー６の近傍の前記スイッチ取付部材３に取着
した固定端子７と、該固定端子７へスイッチ取付部材３
の下方に突出させて固着した固定端子接点７ａと、該固
定端子接点７ａと当接可能な接片端子接点８ａと、該接
片端子接点８ａを突設させ基端辺８ｂを前記スイッチ取
付部材３に固定すると共に先端辺８ｃを自由端として前
記押圧ボタン２の頭部２ｂと前記作動子４の摺動部４ａ
との間に延設させた接片端子８とを備え、前記接片端子
８へ先端辺８ｃが絶えず押圧ボタン２の頭部２ｂに接触
するように弾性を付与すると共に、前記カバー６の空間
部６ａへ錘受部４ｃの凹陥部４ｂの外周辺に錘５が位置
したとき作動子４の上昇を防止する上昇防止用突部６ｂ
を環状に形成したものである。

【００１１】即ち、本発明の実施例の安全スイッチは、
電気ストーブ等の機器本体の主スイッチの電源回路（図
示しない）に介装するもので、一方のリード線（図示し
ない）を後述する固定端子７に接続し、他方のリード線
（図示しない）は後述する接片端子８の基端に接続され
るものである。

【００１２】先ず、電気ストーブ等の機器本体の底面１
に底面貫通孔１ａを貫設したものであり、通常の機器本
体の底面１の下方には電気ストーブ等の機器本体を床面
に載置させるために嵩高とした多数の機器脚部１ｂを備
えているものであり、機器本体の底面１と載置した床面
Ａとの間には若干高さの間隙部を有しているものであ
る。

【００１３】そして、押圧ボタン２は鍔状に底面貫通孔
１ａの開口より大径とし頂部に丸みを有した頭部２ｂを
設け、頭部２ｂの下面より円柱状の脚部２ａを延設させ
ており、円柱状の脚部２ａを底面貫通孔１ａに摺動自在
に貫通させており、脚部２ａは機器本体の底面１と床面
Ａとの間の間隙部より長いものであり、頭部２ｂは機器
本体の底面１の上面に突出しているものである。

【００１４】次に、スイッチ取付部材３は合成樹脂等の
絶縁性の部材で形成した板状のもので、前記機器本体の
底面１と一定間隔を有して平行状態で両端を機器本体に
固定させているものである。

【００１５】前記スイッチ取付部材３の本体機器の底面
１に貫設させた底面貫通孔１ａの直上の位置に作動子用
貫通孔３ａを穿設させており、該作動子用貫通孔３ａへ
は後述する作動子４の円柱状の摺動部４ａを摺動自在に
貫通させているものである。

【００１６】そして、作動子４は下方に作動子用貫通孔
３ａへ貫通させる円柱状の摺動部４ａを形成すると共
に、上方にスイッチ取付部材３の上面に突出させるため
に膨出させて形成した錘受部４ｃを設けており、該錘受
部４ｃの上面には中心方向が窪むように若干傾斜するテ
ーパー面から成る凹陥部４ｂを形成しているものであ
る。

【００１７】次いで、錘５は鉄等の金属で球状に形成し
たもので、前記錘受部４ｃの凹陥部４ｂへ載置させるも
のであり、通常の状態では中心方向が窪むようにテーパ
ー面が設けられているため凹陥部４ｂの中心へ位置して
いるものである。

【００１８】更に、カバー６は錘２を載置した作動子４
の錘受部４ｃを内装させるカップ状のもので、胴周の下
端に突設させた複数の係止爪をスイッチ取付部材３に形
成した同数の係止孔に係止させたものであり、錘５とカ
バー６の頂面との間に空間部６ａを設けたもので、該空
間部６ａの上方のカバー６の頂面の下方には後述する上
昇防止用突部６ｂを形成しているものである。

【００１９】そして、固定端子７は主スイッチの電源回
路に介装させる一方のリード線を螺着又は半田付等の手
段で接続するもので、カバー６の近傍にスイッチ取付部
材３を貫通させて取着して、固定端子接点７ａをスイッ
チ取付部材３の下方に固着しているものである。

【００２０】次に、接片端子接点８ａを固定端子接点７
ａと当接可能な位置に配設するものであるが、接片端子
接点８ａは後述する接片端子８の上面に突設させている
ものである。

【００２１】そして、接片端子８は基端辺８ｂをスイッ
チ取付部材３の下面に鋲又はかしめ等の手段で固定さ
せ、更に、基端はスイッチ取付部材３の上方に貫通させ
て突出させて主スイッチの電源回路に介装させる他方の
リード線を螺着又は半田付等の手段で接続すると共に、
接片端子８の先端辺８ｃは自由端としているもので、先
端辺８ｃは押圧ボタン２の頭部２ｂと作動子４の摺動部
４ａと間に延設させているものである。

【００２２】本発明の安全スイッチは、接片端子８の先
端辺８ｃが絶えず押圧ボタン２の頭部２ｂに接触するよ
うに弾性を付与させたもので、弾性を付与させたことに
よって先端辺８ｃは絶えず押圧ボタン２の頭部２ｂを下
方に押圧しているものである。

【００２３】更に、カバー６の内部に設けた空間部６ａ
へ突出する上昇防止用突部６ｂを環状に形成しており、
錘受部４ｃの凹陥部４ｂの外周辺に錘５が位置したと
き、凹陥部４ｂの外周辺と上昇防止用突部６ｂとの間に
錘５を挾持して作動子４の上昇を防止させるものであ
る。

【００２４】つまり、錘５が凹陥部４ｂの外周辺に位置
したときとは、電気ストーブ等の機器本体が転倒等によ
って傾斜したときであり、錘受部４ｃの上面に形成した
凹陥部４ｂの中心方向が窪むように若干傾斜するテーパ
ー面が機器本体の転倒により水平状態から外周方が低く
なったときに錘５が凹陥部４ｂの外周辺に重力により移
動して位置するものであり、この状態で作動子４が上昇
しないように凹陥部４ｂの外周辺との間に錘５を挾持さ
せる前記テーパー面と同形状の上昇防止用突部６ｂを環
状に形成したものである。

【００２５】本発明の安全スイッチは、図１に図示する
ものは通常状態を示しており、機器本体を床面Ａに載置
することで、押圧ボタン２の脚部２ａの下端を床面Ａで
押圧し上方に持ち上げているもので、作動子４、錘５、
接片端子８の先端辺８ｃを共に持ち上げおり、従って、
固定端子接点７ａと接辺端子接点９ａとは当接している
ものであり、次いで、機器本体を持ち上げると床面Ａで
の押圧は解除され、接片端子８の弾性及び押圧ボタン
２、作動子４、錘５の重量によって、夫々が下方に摺動
して図２に図示する如く、固定端子接点７ａと接辺端子
接点８ａとは離間するものである。

【００２６】更に、図３に図示する如く、機器本体が地
震等によって傾斜すると、当該安全スイッチも傾斜し、
押圧ボタン２の床面の押圧が解除され、接片端子８の弾
性及び押圧ボタン２、作動子４、錘５の重量によって、
夫々が下方に摺動して固定端子接点７ａと接辺端子接点
９ａとは離間すると共に、作動子４の凹陥部４ｂの中心
方向に窪むテーパー面が水平を超えると、載置されてい
る錘５は凹陥部４ｂの外周辺に移動するものであり、こ
の状態で、例え、押圧ボタン２の脚部２ａの先端を何か
によって押圧されても、カバー６の内面に突出させて形
成した上昇防止用突部６こと凹陥部４この外周辺との間
に錘５が挾持され、固定端子接点７ａと接辺端子接点８
ａとは当接する恐れは無いものである。

【００２７】

【発明の効果】本発明は前述の構成にしたことによっ
て、地震等の振動によって機器本体が、傾斜又は転倒し
たら電源回路に介装した当該安全スイッチの固定端子接
点と接辺端子接点とは離間して通電を遮断するものであ
り、この状態で押圧ボタンが押圧されても固定端子接点
と接辺端子接点と当接は無く、通電は不可能な安全スイ
ッチであり、部品数が少なく、コストダウンを図ること
ができ、極めて実用性の高い発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の安全スイッチの実施例の通電状
態を示す概要図である。

【図２】図２は本発明の安全スイッチの実施例の遮断状
態を示す概要図である。

【図３】図３は本発明の安全スイッチの実施例の非常時
の遮断状態の概要図である。

【符号の説明】

１ 底面 １ａ 底面貫通孔 １ｂ 機器脚部 ２ 押圧ボタン ２ａ 脚部 ２ｂ 頭部 ３ スイッチ取付部材 ３ａ 作動子用貫通孔 ４ 作動子 ４ａ 摺動部 ４ｂ 凹陥部 ４ｃ 錘受部 ５ 錘 ６ カバー ６ａ 空間部 ６ｂ 上昇防止用突部 ７ 固定端子 ７ａ 固定端子接点 ８ 接片端子 ８ａ 接片端子接点 ８ｂ 基端辺 ８ｃ 先端辺 Ａ 床面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】機器本体の底面に貫設した底面貫通孔と、
   該底面貫通孔へ摺動自在に貫通させた円柱状の脚部と鍔
   状の頭部とを設けた押圧ボタンと、前記機器本体の底面
   と一定間隔を有して機器本体に横設させた板状のスイッ
   チ取付部材と、該スイッチ取付部材の前記底面貫通孔の
   直上へ穿設させた作動子用貫通孔と、該作動子用貫通孔
   へ摺動自在に貫通させた円柱状の摺動部と上面に中心方
   向に窪むテーパー面から成る凹陥部を備えた錘受部とを
   設けた作動子と、該錘受部の凹陥部へ載置させた球状の
   錘と、該錘の上方に空間部を設けるとともに前記作動子
   の錘受部とを内装させて前記スイッチ取付部材に固定し
   たカップ状のカバーと、該カバーの近傍の前記スイッチ
   取付部材に取着した固定端子と、該固定端子へスイッチ
   取付部材の下方に突出させて固着した固定端子接点と、
   該固定端子接点と当接可能な接片端子接点と、該接片端
   子接点を突設させ基端辺を前記スイッチ取付部材に固定
   すると共に先端辺を自由端として前記押圧ボタンの頭部
   と前記作動子の摺動部との間に延設させた接片端子とを
   備え、前記接片端子へ先端辺が絶えず押圧ボタンの頭部
   に接触するように弾性を付与すると共に、前記カバーの
   空間部へ錘受部の凹陥部の外周辺に錘が位置したとき作
   動子の上昇を防止する上昇防止用突部を環状に形成した
   ことを特徴とする安全スイッチ。