JPH11174331A - 反射屈折光学レンズ及びその製造方法 - Google Patents

反射屈折光学レンズ及びその製造方法

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JPH11174331A
JPH11174331A JP9347794A JP34779497A JPH11174331A JP H11174331 A JPH11174331 A JP H11174331A JP 9347794 A JP9347794 A JP 9347794A JP 34779497 A JP34779497 A JP 34779497A JP H11174331 A JPH11174331 A JP H11174331A
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catadioptric optical
catadioptric
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、色収差を発生させない。 【解決手段】反射屈折光学レンズ20の凸面と凹面の各
曲率半径の比(R2 /R1 )を0.8〜1.2の範囲内
になる各曲率の面で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばCCDカメ
ラ、航空機搭載用センサに使用されるもので、反射と屈
折とを1枚のメニスカスレンズに形成された反射面及び
屈折面により行う反射屈折光学レンズ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】このような反射屈折光学レンズは、一般
的には図13に示すように一方の面が凹面に形成され、
これと反対面が凸面に形成された光学部材(メニスカス
レンズ)1が用いられている。
【0003】この光学部材1の凸面には第1反射面2が
形成され、凹面には第2反射面3が形成されている。こ
れら凹凸面上の反射面の形成されていない残りの面は、
凹面側において第1屈折面4が形成され、凸面側におい
て第2屈折面5が形成されている。
【0004】このような構成であれば、入射光6は、第
1屈折面4から入射して第1反射面2aに至り、この第
1反射面2と第2反射面3とで反射し、第2屈折面5か
ら出射される。そして、この出射光7は、例えばCCD
カメラ等のセンサ8に入射する。
【0005】図14は特開平9−68604号公報に記
載された反射屈折光学レンズの構成図である。光学部材
1の例えば物体側には、ほぼ平面の第1屈折面10が形
成され、反対側には、物体側に対して凸状の第2屈折面
11が形成されている。さらにこの第2屈折面11の周
囲には、第1反射面12が形成され、物体側に第2反射
面13が形成されている。
【0006】この反射屈折光学レンズは、第1屈折面が
ほぼ平面であるので色収差は発生しない。しかしなが
ら、第2屈折面11が凹面であるため、この凹面で軸
上、倍率の色収差が発生する。
【0007】又、レンズ面に変曲点があるので、加工性
が悪く、反射面の位置合わせ精度を高くすることが難し
い。これとは別の反射屈折光学レンズとしては、図13
に示す第1屈折面4と第2反射面2、第2屈折面5と第
1反射面4を、同一の曲率半径と非球面係数で形成した
ものがある。
【0008】このような反射屈折光学レンズであれば、
上記図14に示すレンズのように面の不連続性がない。
そして、これら屈折面2、3及び反射面4、5が球面で
形成することが可能であるので、光学部材としては、研
磨したガラスが使用可能であり、既存の技術で全長を短
く形成することができ、低コスト化が図れる。
【0009】特に反射面同士の位置精度が球面レンズの
偏心精度(透過偏角で2秒程度)程度で位置合わせでき
るので、反射面4、5の位置ずれに起因する像劣化が少
ないという利点がある。
【0010】しかしながら、この反射屈折光学レンズで
あっても色収差に関しては、屈折面2、3がパワーを有
するため、この面に起因する色収差が発生する。一方、
このような反射屈折光学レンズには、他の問題点として
迷光がある。すなわち、図15に示すように本来結像に
寄与する入射光6の光路は、第1屈折面4、第1反射面
2、第2反射面3、第2屈折面5の順となる。
【0011】しかしながら、光が第2屈折面5を通過す
るとき、軸外の光は、第2反射面2の縁でけられてしま
い、ここで反射して迷光成分14となり、像のコントラ
ストを低下させてしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように反射屈折
光学レンズは、反射面、屈折面が1つの光学部材に一体
的に形成されており、コンパクトであり、組み立てがな
く、しかも低コストなどの特性を持っているが、色収差
が発生したり、迷光成分14の影響により像のコントラ
ストが低下してしまう。
【0013】そこで本発明は、色収差を生じない反射屈
折光学レンズ及びその製造方法を提供することを目的と
する。又、本発明は、色収差を生ぜず、しかも迷光成分
の影響を受けない反射屈折光学レンズ及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、一方
の面が凹面に形成され、これと反対面が凸面に形成さ
れ、かつこれら凹凸面上にそれぞれ部分的に反射面を形
成し、残りの面を屈折面にした反射屈折光学レンズにお
いて、凹凸面は、これら凹凸面の各曲率半径の比が0.
8〜1.2の範囲内になる各曲率の面で形成された反射
屈折光学レンズである。
【0015】請求項2によれば、請求項1記載の反射屈
折光学レンズにおいて、反射面と屈折面との境界領域に
遮光部材を形成した。請求項3によれば、請求項2記載
の反射屈折光学レンズにおいて、遮光部材は、光吸収性
材料により形成された。
【0016】請求項4によれば、請求項2記載の反射屈
折光学レンズにおいて、遮光部材は、蛇腹状に形成され
た。請求項5によれば、一方の面を凹面に形成し、これ
と反対面を凸面に形成し、かつこれら凹凸面上にそれぞ
れ部分的に反射面を形成し、残りの面を屈折面にする反
射屈折光学レンズの製造方法において、金型基板に対
し、凹凸面の各曲率半径の比が0.8〜1.2の範囲内
とする各曲率の面に対応する面を切削加工して金型を作
製する金型作製工程と、この金型作製工程により作製さ
れた金型を用い、光透光性部材により反射屈折光学レン
ズを作製するレンズ作製工程と、を有する反射屈折光学
レンズの製造方法である。
【0017】請求項6によれば、請求項5記載の反射屈
折光学レンズの製造方法において、反射屈折光学レンズ
における反射面と屈折面との境界領域に遮光部材を形成
する遮光部材形成工程を付加した。
【0018】請求項7によれば、請求項6記載の反射屈
折光学レンズの製造方法において、遮光部材形成工程
は、反射屈折光学レンズを加工して溝を形成する溝形成
工程と、この溝形成工程により形成された溝に遮光部材
を埋め込む埋め込み工程と、を有する。
【0019】請求項8によれば、請求項6記載の反射屈
折光学レンズの製造方法において、遮光部材形成工程
は、金型における反射屈折光学レンズの反射面と屈折面
との境界領域に対応する部分に溝形成用の凸状部を形成
し、この金型を用いて作製された反射屈折光学レンズの
溝に遮光部材を埋め込む。
【0020】請求項9によれば、請求項6記載の反射屈
折光学レンズの製造方法において、遮光部材形成工程
は、金型における反射屈折光学レンズの反射面と屈折面
との境界領域に対応する部分に遮光部材を配置し、この
金型を用いて作製される反射屈折光学レンズに対して遮
光部材を一体的に埋め込む。
【0021】
【発明の実施の形態】(1) 以下、本発明の第1の実施の
形態について図面を参照して説明する。図1は反射屈折
光学レンズの構成図である。この反射屈折光学レンズ2
0には、一方の面が凹面に形成され、これと反対面が凸
面に形成されたメニスカスレンズ(光学部材)20aが
用いられている。
【0022】この光学部材20aの凸面には第1反射面
21が形成され、凹面には第2反射面22が形成されて
いる。これら凹凸面上の反射面の形成されていない残り
の面には、凹面側において第1屈折面23が形成され、
凸面側において第2屈折面24が形成されている。
【0023】ここで、第1屈折面21と第2反射面2
2、及び第1反射面21と第2屈折面24がそれぞれ1
つの非球面式で共通に形成されている場合、第1屈折面
23のパワーを−Φ1 、第2屈折面24のパワーを+Φ
2 とすると、各面のパワーは、図2に示す通り表され
る。すなわち、 第1屈折面23:−Φ1 第1反射面21:+6Φ2 第2反射面22:−6Φ1 第2屈折面24:+Φ2 となる。
【0024】但し、 Φ1 =(Ng −Na )/R1 =0.5/R1 …(1) Φ2 =2Ng /R2 =3/R2 …(2) Φ3 =2Ng /R1 =3/R1 …(3) Φ4 =(Na −Ng )/R2 =−0.5/R2 …(4) である。なお、Ng は光学部材として合成石英ガラスを
用いたときの屈折率(例えば1.5以下)であり、Na
は周囲の屈折率(例えば1.0以下)である。
【0025】全体として凸レンズのパワーを有する必要
から、各面を薄肉レンズ、レンズ厚さを0とした密着系
近似で、この反射屈折光学レンズ全体のパワーΦは、Φ
=7(Φ2 −Φ1 ) =6(Φ2 −Φ1 )+(Φ2 −Φ1 ) …(5) により表される。ここで、右辺の6(Φ2 −Φ1 )は第
1及び第2反射面21、22で色収差がなく、(Φ2
Φ1 )は第1及び第2屈折面23、24で色収差があ
る。
【0026】このパワーΦを表す式(5) から分かるよう
に、結像するための凸レンズ作用として Φ2 >Φ1 …(6) の条件が必要である。
【0027】一方、色収差除去の観点から見れば、第1
及び第2反射面21、22は上記の如く色収差に寄与し
ない。従って、第1及び第2屈折面23、24のパワー
を表す(Φ2 −Φ1 )の凸レンズ成分が色収差を発生し
ている。
【0028】このような事から第1及び第2屈折面2
3、24のパワーの和をほぼ0にすれば、屈折面はゼロ
パワーのレンズとなり色収差を生じないものとなる。図
3は第1及び第2屈折面23、24の各曲率の比に対す
る焦点距離で正規化した軸上、倍率の色収差係数を示
す。
【0029】この図から分かるように第1屈折面23の
曲率半径R1 と第2屈折面24の曲率半径R2 との比
(R2 /R1 )が0.8〜1.2の範囲で軸上色収差が
よく補正されており、特に上記比(R2 /R1 )が1.
1付近で色収差係数が0に近付づく。
【0030】従って、この反射屈折光学レンズ20は、
凸面と凹面の各曲率半径の比(R2/R1 )が0.8〜
1.2の範囲内になる各曲率の面で形成されている。こ
のように上記第1の実施の形態においては、反射屈折光
学レンズ20の凸面と凹面の各曲率半径の比(R2 /R
1 )を0.8〜1.2の範囲内になる各曲率の面で形成
したので、色収差が発生することはない。
【0031】図4は色収差を除去した反射屈折光学レン
ズ20の設計例を示し、凸面と凹面の各曲率半径の比
(R2 /R1 )は1の場合である。又、図5は色収差を
補正した凸面と凹面の各曲率半径の比R2 /R1 が1の
場合の反射屈折光学レンズ20の横収差図を示す。第1
屈折面23と第2屈折面24の屈折力の和を小さくする
ことで色収差を軸上、軸外とも低減できる。 (2) 次に本発明の第2の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0032】図6は上記反射屈折光学レンズ20の製造
工程の流れを示す図である。先ず、金型作製工程におい
て、金型基板としての無酸素銅基板30に対し、上記反
射屈折光学レンズ20の凹凸面の各曲率半径の比(R2
/R1 )が0.8〜1.2の範囲内とする各曲率の面に
対応する面を切削加工し、樹脂製の反射屈折光学レンズ
20−1の上型及び下型の金型31、32又はガラス製
の反射屈折光学レンズ20−2の上型及び下型の金型3
3、34を作製する。
【0033】すなわち、無酸素銅基板30に対し、反射
屈折光学レンズ20の表面形状に近いダイヤモンドバイ
トを用いて切削加工を行い、第1反射面21に対応する
部分を荒加工する。
【0034】次に、無酸素銅基板30に対し、上記同様
に反射屈折光学レンズ20の表面形状に近いダイヤモン
ドバイトを用いて切削加工を行い、第2屈折面24に対
応する部分を加工する。
【0035】このように第1反射面21に対応する部分
を荒加工し、続いて第2屈折面24に対応する部分を加
工するのは、第1反射面21の曲率半径R2 が第2屈折
面24の曲率半径R1 よりも緩くなっているので、この
順序で加工すると容易に金型を加工できるからである。
【0036】次に、加工の終了した無酸素銅基板30に
対して無電解Niメッキを行う。次に、無酸素銅基板3
0の無電解Niメッキ面35に対して、ダイヤモンドバ
イトを用いて切削加工を行い、第1反射面21及び第2
屈折面24に対応する切削面を仕上げ加工する。
【0037】この仕上げ加工により、例えば樹脂製の反
射屈折光学レンズ20−1を製造する場合の下型の金型
32が作製される。このように下型の金型32を作製す
ると共に、別途、無酸素銅基板に対して、樹脂型の反射
屈折光学レンズ20−1の表面形状に近いダイヤモンド
バイトを用いて切削加工が行われ、第1屈折面23及び
第2反射面22に対応する部分が加工される。
【0038】そして、仕上げ加工が行われ、樹脂製の反
射屈折光学レンズ20−1を製造する場合の上型の金型
31が作製される。なお、この上型の金型31を加工す
る場合は、その面が球面であることから十分な収差補正
ができる。
【0039】次に、レンズ作製工程において、上型及び
下型の各金型31、32を用いて樹脂型の反射屈折光学
レンズ20−1を作製する。すなわち、上型及び下型の
各金型31、32を所定の間隔をおいて配置し、射出成
形によるプラスチック成形によって反射屈折光学レンズ
20−1を加工成形する。
【0040】この後、上型及び下型の各金型31、32
から反射屈折光学レンズ20−1が取り出される。次
に、この反射屈折光学レンズ20−1に対して反射膜コ
ーティングが行われ、第1及び第2反射面21、22が
形成される。
【0041】一方、ガラス製の反射屈折光学レンズ20
−2を製造する場合は、上記第1反射面21及び第2屈
折面24に対応する仕上げ加工の後、無電解Niメッキ
面35に対してスパッタリングなどによりIn/P保護
コート36が施される。
【0042】これにより、ガラス製の反射屈折光学レン
ズ20−2を製造する場合の下型の金型34が作製され
る。この後、上型及び下型の各金型33、34の間にガ
ラス材料のプリフォーム37が配置され、このプリフォ
ーム37を上型及び下型の各金型33、34により挟み
込み圧縮する。
【0043】そして、上型及び下型の各金型33、34
からガラス製の反射屈折光学レンズ20−2が取り出さ
れ、この反射屈折光学レンズ20−2に対して反射膜コ
ーティングが行われ、第1及び第2反射面21、22が
形成される。
【0044】このように上記第2の実施の形態において
は、無酸素銅基板30に対して反射屈折光学レンズ20
の凹凸面の各曲率半径の比(R2 /R1 )が0.8〜
1.2の範囲内とする各曲率の面に対応する面を切削加
工して上型及び下型の金型31、32を作製し、この後
に、これら上型及び下型の各金型31、32を用いて樹
脂型の反射屈折光学レンズ20−10作製し、又は上型
及び下型の各金型33、34を用いてガラス製の反射屈
折光学レンズ20−2を作製するようにしたので、色収
差を生じない樹脂型又はガラス製の反射屈折光学レンズ
20−1、20−2を製造できる。
【0045】なお、以上のように製造された樹脂型の反
射屈折光学レンズ20−1を赤外線領域で使用する場合
は、射出成形に適した赤外材料がないので、Si、Ge
などを切削加工で加工して所望の形状を得るものとな
る。 (3) 次に本発明の第3の実施の形態について図面を参照
して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付
してその詳しい説明は省略する。
【0046】図7は反射屈折光学レンズの構成図であ
る。この反射屈折光学レンズの第1反射面21と第2屈
折面24との境界領域には、円筒状の遮光部材(遮光
筒)40が形成されている。この遮光部材40は、光吸
収性材料により形成されている。
【0047】このような構成であれば、本来結像に寄与
する入射光6の光路は、第1屈折面23、第1反射面2
1、第2反射面22、第2屈折面24の順となる。この
ような光路で入射光6が第2屈折面24を通過すると
き、軸外の光は、第2反射面21の縁でけられるが、こ
のけられた光は、遮光部材40で吸収され、迷光成分と
なることはない。
【0048】従って、上記第3の実施の形態であれば、
色収差を生ぜず、しかも迷光成分を低減でき、像のコン
トラストが向上する。 (4) 次に本発明の第4の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0049】図8は遮光部材を形成した反射屈折光学レ
ンズ20の製造工程の流れを示す図である。ガラスを研
磨して反射屈折光学レンズ20を作製する場合、先ず、
溝形成工程において、反射屈折光学レンズ20となるブ
ランク材料50を加工してV字溝を形成する。
【0050】すなわち、荒削りして一方の面に凹面を形
成し、これと反対面に凸面を形成したブランク材料50
を回転スピンドル51に設置する。これと共に先端が円
錐状の回転研削砥石52を、ブランク材料50における
反射屈折光学レンズの第1反射面21と第2屈折面24
との境界領域に対応する部分に配置する。
【0051】次に、回転スピンドル51を矢印(イ)方
向に回転させるとともに回転研削砥石52を矢印(ロ)
方向に回転させ、かつ回転研削砥石52をブランク材料
50に対して圧接させる。
【0052】これにより、ブランク材料50の第1反射
面21と第2屈折面24との境界領域に対応する部分に
は、環状にV字溝53が形成される。次に、V字溝53
に遮光部材を埋め込む。すなわち、ブランク材料50に
対して光学面の荒加工を行い、この後に、V字溝53内
に遮光部材としてピッチ材料、黒色樹脂材料などの光吸
収性材料54を充填する。
【0053】次に、ブランク材料50に対して仕上げ加
工を行い、この後に、ブランク材料50に対して反射膜
コーティングを行って第1及び第2反射面21、22を
形成し、反射屈折光学レンズ20の製造工程が終了す
る。
【0054】このように上記第4の実施の形態であれ
ば、反射屈折光学レンズ20となるブランク材料50を
加工してV字溝53を形成し、次にこのV字溝53に遮
光部材としてピッチ材料、黒色樹脂材料などの光吸収性
材料54を充填するようにしたので、色収差を生ぜず、
迷光成分を低減して像のコントラストを向上できる反射
屈折光学レンズ20を製造できる。 (5) 次に本発明の第5の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0055】図9は遮光部材を形成した反射屈折光学レ
ンズ20の製造工程の流れを示す図である。樹脂性の反
射屈折光学レンズ20を作製する場合、上記第2の実施
の形態と同様に、上型及び下型の各金型31、32を作
製する。
【0056】この場合、下型の金型32の凹面には、第
1反射面21と第2屈折面24との境界領域に対応する
部分に環状でその断面が三角形状の突起部60が形成さ
れている。
【0057】そして、これら上型及び下型の各金型3
1、32が所定の間隔をおいて配置され、射出成形によ
るプラスチック成形によって反射屈折光学レンズ20−
1を加工成形する。
【0058】この後、上型及び下型の各金型31、32
から反射屈折光学レンズ20−1が取り出される。この
反射屈折光学レンズ20−1における第1反射面21と
第2屈折面24との境界領域に対応する部分には、環状
のV字溝61が形成されている。
【0059】一方、ガラス製の反射屈折光学レンズ20
−2を製造する場合、上記同様に、上型及び下型の各金
型33、34が作製され、このうちの下型の金型34の
凹面には、第1反射面21と第2屈折面24との境界領
域に対応する部分に環状でその断面が三角形状の突起部
62が形成されている。
【0060】そして、上型及び下型の各金型33、34
の間にガラス材料のプリフォーム37が配置され、この
プリフォーム37を上型及び下型の各金型33、34に
より挟み込み圧縮する。
【0061】そして、上型及び下型の各金型33、34
からガラス製の反射屈折光学レンズ20−2が取り出さ
れる。この反射屈折光学レンズ20−2における第1反
射面21と第2屈折面24との境界領域に対応する部分
には、環状のV字溝62が形成されている。
【0062】このようにして樹脂製又はガラス製の反射
屈折光学レンズ20−1、20−2が作製されると、こ
れら反射屈折光学レンズ20−1、20−2の各V字溝
61、63内には、遮光部材としてピッチ材料、黒色樹
脂材料などの光吸収性材料64が充填される。
【0063】このようにして樹脂製又はガラス製の反射
屈折光学レンズ20−1、20−2が作製されると、こ
れら反射屈折光学レンズ20−1、20−2に対して反
射膜コーティングが行われ、第1及び第2反射面21、
22が形成される。
【0064】このように上記第5の実施の形態によれ
ば、上記第4の実施の形態と同様に、色収差を生ぜず、
迷光成分を低減して像のコントラストを向上できる樹脂
製又はガラス製の反射屈折光学レンズ20−1、20−
2を製造できる。 (6) 次に本発明の第6の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0065】図10は遮光部材を形成した反射屈折光学
レンズ20の製造工程の流れを示す図である。樹脂性の
反射屈折光学レンズ20を作製する場合、上記同様に、
上型及び下型の各金型31、32を作製する。
【0066】この場合、下型の金型32の凹面には、第
1反射面21と第2屈折面24との境界領域に対応する
部分に環状でその断面が三角形状の遮光部材(遮光筒)
65が取り付けられている。この遮光部材65は、例え
ば、真鍮を黒色処理したものである。
【0067】そして、これら上型及び下型の各金型3
1、32が所定の間隔をおいて配置され、射出成形によ
るプラスチック成形によって反射屈折光学レンズ20−
1を加工成形する。
【0068】この後、上型及び下型の各金型31、32
から反射屈折光学レンズ20−1が取り出されると、こ
の反射屈折光学レンズ20−1における第1反射面21
と第2屈折面24との境界領域に対応する部分には、遮
光部材65が一体的に形成されている。
【0069】一方、ガラス製の反射屈折光学レンズ20
−2を製造する場合、上記同様に、上型及び下型の各金
型33、34が作製され、このうちの下型の金型34の
凹面には、第1反射面21と第2屈折面24との境界領
域に対応する部分に、環状でその断面が三角形状の遮光
部材65が取り付けられている。
【0070】そして、上型及び下型の各金型33、34
の間にガラス材料のプリフォーム37が配置され、この
プリフォーム37を上型及び下型の各金型33、34に
より挟み込み圧縮する。
【0071】そして、上型及び下型の各金型33、34
からガラス製の反射屈折光学レンズ20−2が取り出さ
れる。この反射屈折光学レンズ20−2における第1反
射面21と第2屈折面24との境界領域に対応する部分
には、遮光部材65が一体的に形成されている。
【0072】このようにして樹脂製又はガラス製の反射
屈折光学レンズ20−1、20−2が作製されると、こ
れら反射屈折光学レンズ20−1、20−2に対して反
射膜コーティングが行われ、第1及び第2反射面21、
22が形成される。
【0073】このように上記第6の実施の形態によれ
ば、上記第4の実施の形態と同様に、色収差を生ぜず、
迷光成分を低減して像のコントラストを向上できる樹脂
製又はガラス製の反射屈折光学レンズ20−1、20−
2を製造できる。
【0074】なお、本発明は、上記第1乃至第6の実施
の形態に限定されるものでなく次の通り変形してもよ
い。例えば、上記第6の実施の形態では、下型の金型3
4の凹面に真鍮を黒色処理した遮光部材65を取り付け
て、樹脂製又はガラス製の反射屈折光学レンズ20−
1、20−2に一体的に成形しているが、この遮光部材
65は、図11に示すように蛇腹状に形成してもよい。
【0075】このような蛇腹状の遮光部材65を用いれ
ば、迷光成分に対する遮光効果をより向上できる。又、
上記第3の実施の形態では、反射屈折光学レンズの第1
反射面21と第2屈折面24との境界領域に遮光部材4
0を形成したが、これに限らず図12に示すように第2
反射面22と第1屈折面23との境界領域に遮光部材6
6を形成してもよい。
【0076】この境界領域に遮光部材66を形成するこ
とにより、第2反射面22に入射する軸外の光、迷光成
分を遮光でき、さらに像のコントラストを向上できる。
又、反射屈折光学レンズ20−1を赤外線領域で使用す
る場合は、射出成形に適した赤外材料がないので、S
i、Geなどを例えばダイヤモンドバイトを用いて切削
加工して所望の形状に作製し、次にダイヤモンドバイト
又は回転切削砥石などを用いて第1反射面21と第2屈
折面24との境界領域に対応する部分に環状にV字溝を
形成する。この後、V字溝内に遮光部材としてピッチ材
料、黒色樹脂材料などの光吸収性材料54を充填する。
【0077】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、色
収差を生じない反射屈折光学レンズ及びその製造方法を
提供できる。又、本発明によれば、色収差を生ぜず、し
かも迷光成分の影響を受けない反射屈折光学レンズ及び
その製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である反射屈折光学
レンズの構成図。
【図2】同光学レンズにおける各面のパワーを示す模式
図。
【図3】同光学レンズにおける第1及び第2屈折面の各
曲率の比に対する色収差係数を示す図。
【図4】色収差を除去した反射屈折光学レンズの設計例
を示す図。
【図5】色収差を補正した反射屈折光学レンズの横収差
図。
【図6】本発明の第2の実施の形態である反射屈折光学
レンズの製造工程の流れ図。
【図7】本発明の第3の実施の形態である反射屈折光学
レンズの構成図。
【図8】本発明の第4の実施の形態である反射屈折光学
レンズの製造工程の流れ図。
【図9】本発明の第5の実施の形態である反射屈折光学
レンズの製造工程の流れ図。
【図10】本発明の第6の実施の形態である反射屈折光
学レンズの製造工程の流れ図。
【図11】蛇腹状に形成した遮光部材の外観図。
【図12】遮光部材を形成した反射屈折光学レンズの他
の構成図。
【図13】一般的な反射屈折光学レンズの構成図。
【図14】従来の反射屈折光学レンズの構成図。
【図15】反射屈折光学レンズにおける迷光成分の影響
を示す模式図。
【符号の説明】
20…反射屈折光学レンズ、 21…第1反射面、 22…第2反射面、 23…第1屈折面、 24…第2屈折面、 30…無酸素銅基板、 31,32,33,34…金型、 35…無電解Niメッキ面、 36…In/P保護コート、 37…プリフォーム、 40…遮光部材、 50…ブランク材料、 51…回転スピンドル、 52…回転研削砥石、 53,61,63…V字溝、 54,64…光吸収性材料、 60,62…突起部、 65,66…遮光部材。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面が凹面に形成され、これと反対
    面が凸面に形成され、かつこれら凹凸面上にそれぞれ部
    分的に反射面を形成し、残りの面を屈折面にした反射屈
    折光学レンズにおいて、 前記凹凸面は、これら凹凸面の各曲率半径の比が0.8
    〜1.2の範囲内になる各曲率の面で形成されたことを
    特徴とする反射屈折光学レンズ。
  2. 【請求項2】 前記反射面と前記屈折面との境界領域に
    遮光部材を形成したことを特徴とする請求項1記載の反
    射屈折光学レンズ。
  3. 【請求項3】 前記遮光部材は、光吸収性材料により形
    成されたことを特徴とする請求項2記載の反射屈折光学
    レンズ。
  4. 【請求項4】 前記遮光部材は、蛇腹状に形成されたこ
    とを特徴とする請求項2記載の反射屈折光学レンズ。
  5. 【請求項5】 一方の面を凹面に形成し、これと反対面
    を凸面に形成し、かつこれら凹凸面上にそれぞれ部分的
    に反射面を形成し、残りの面を屈折面にする反射屈折光
    学レンズの製造方法において、 金型基板に対し、前記凹凸面の各曲率半径の比が0.8
    〜1.2の範囲内とする各曲率の面に対応する面を切削
    加工して金型を作製する金型作製工程と、 この金型作製工程により作製された金型を用い、光透光
    性部材により前記反射屈折光学レンズを作製するレンズ
    作製工程と、を有することを特徴とする反射屈折光学レ
    ンズの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記反射屈折光学レンズにおける前記反
    射面と前記屈折面との境界領域に遮光部材を形成する遮
    光部材形成工程を付加したことを特徴とする請求項5記
    載の反射屈折光学レンズの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記遮光部材形成工程は、前記反射屈折
    光学レンズを加工して溝を形成する溝形成工程と、 この溝形成工程により形成された前記溝に前記遮光部材
    を埋め込む埋め込み工程と、 を有することを特徴とする請求項6記載の反射屈折光学
    レンズの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記遮光部材形成工程は、前記金型にお
    ける前記反射屈折光学レンズの前記反射面と前記屈折面
    との境界領域に対応する部分に溝形成用の凸状部を形成
    し、この金型を用いて作製された前記反射屈折光学レン
    ズの溝に前記遮光部材を埋め込むことを特徴とする請求
    項6記載の反射屈折光学レンズの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記遮光部材形成工程は、前記金型にお
    ける前記反射屈折光学レンズの前記反射面と前記屈折面
    との境界領域に対応する部分に前記遮光部材を配置し、
    この金型を用いて作製される前記反射屈折光学レンズに
    対して前記遮光部材を一体的に埋め込むことを特徴とす
    る請求項6記載の反射屈折光学レンズの製造方法。
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