JPH11173489A - 還元性雰囲気中圧接 - Google Patents

還元性雰囲気中圧接

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JPH11173489A
JPH11173489A JP9341031A JP34103197A JPH11173489A JP H11173489 A JPH11173489 A JP H11173489A JP 9341031 A JP9341031 A JP 9341031A JP 34103197 A JP34103197 A JP 34103197A JP H11173489 A JPH11173489 A JP H11173489A
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JP
Japan
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pipe
thermal expansion
materials
sodium
difference
Prior art date
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Pending
Application number
JP9341031A
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English (en)
Inventor
Yasuo Yamagata
保男 山形
Hideaki Abe
英昭 安部
Kazumasa Ozawa
一雅 小澤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ナトリウムが流動する管において、ナトリウム
中で管内の欠陥を補修する。 【解決手段】管内が還元性を有する雰囲気と接する配管
材において、材料の欠陥が雰囲気と接した状態で、管外
周の長手方向に支持構造材を設け、両材料の間で熱膨張
差を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用させて接
合することにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば高速増殖
炉の配管など、ナトリウムと接する材料の補修方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高速増殖炉は最高温度が500℃以上の
高温で運転されるため、プラントの安全性・信頼性を確
保するには、材料の高温強度特性を把握し構造物を設計
する必要がある。材料強度特性は主に引張強度特性,ク
リープ強度特性,疲労強度特性等に分類でき、構造物を
設計する際には、これらの基本的な材料強度特性データ
を取得し強度を満足するように形状・寸法等が決定され
る。
【0003】一方、高速増殖炉では原子炉から発生する
エネルギーを伝達する媒体としてナトリウムを用いてい
る。ナトリウムは、熱伝達性が良好なこと、沸点が高く
原子炉の運転温度では常圧で液体を保持できること、核
的に中性子の吸収が小さいことなどの特徴を挙げること
ができる。
【0004】ナトリウムは化学的に活性で、かつ還元性
物質として作用するため、材料表面では種々の反応がお
こり、その結果材料特性にも影響を与える。ナトリウム
中で材料に起こる現象は、腐食,質量移行,摩耗・自己
融着などがあり、その結果、クリープや疲労等の材料強
度に変化を及ぼす。上記のナトリウム中腐食の形態は全
面腐食であり、材料の腐食量はナトリウム中の不純物,
温度などに依存するが、最も大きな要素はナトリウム中
の酸素や炭素である。
【0005】質量移行現象は、材料中の成分元素がナト
リウム中に溶出したり、逆にナトリウム中に溶解してい
る元素が材料中へ拡散浸入する現象である。摩耗・自己
融着現象は、ナトリウムによって材料表面の酸化皮膜が
除去される結果、材料の母材自体が接触し加速される。
上記のナトリウム中現象が引張強度,クリープ強度,疲
労強度等の材料強度に変化を及ぼす。
【0006】これらの材料強度のうち、最も重要なもの
が疲労強度である。高速増殖炉の構造物に加わる外力要
因として、プラント寿命期間中の起動・停止に伴って発
生する熱膨張や、定常運転時に生じる流力振動や熱衝撃
などによる繰り返し荷重、いわゆる疲労荷重がある。ま
た、疲労亀裂が発生・進展に関わる材料要因として、材
料を構成する結晶の欠陥や、表面あるいは材料内部に存
在する微小欠陥や空孔のように、ミクロン単位の構造欠
陥がある。特に溶接部は、組織変化を伴いやすく、溶接
欠陥が存在しやすいことから、その強度特性には注意す
る必要がある。上記のように高速増殖炉では、ナトリウ
ムで使用する機器・構造物に疲労荷重等が負荷される。
機器・構造物の設計ではそれらの疲労荷重等を充分に考
慮して形状・寸法等を決定している。しかし、何らかの
原因で機器・構造物に欠陥が発生した場合、構造材料の
欠陥を補修する方法として、従来は構造物内のナトリウ
ムをドレンしたあと構造物を分割・解体して、材料表面
のナトリウムを洗浄し、その後補修していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、ナトリウムのドレン,構造物の分割・解体及び洗浄
など補修前に必要な作業工程を組む必要があり、さらに
補修後に再組立てする必要があり、プラントの再運転ま
でに長期間を要する。また、ナトリウムは化学的に活性
で水と急激な反応を起こすため、取り出した構造物を洗
浄する際には、安全面で十分な配慮を払う必要があっ
た。特に、構造物表面に放射性物質が付着している場合
には、被爆や洗浄廃液処理などに関しても対策する必要
があった。このように、従来の補修方法は期間,安全性
及び経済性などの観点から好ましくない。
【0008】本発明の目的は、上記の背景をもととし
て、より短期間で安全に、しかも低コストで補修しうる
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は次の手段によ
り達成することができる。
【0010】(1)管内が還元性を有する雰囲気と接す
る配管材において、材料の欠陥が雰囲気と接した状態
で、管外周の長手方向に支持構造材を設け、両材料の間
で熱膨張差を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用
させて接合することを骨子とする補修方法。
【0011】(2)前記(1)の支持構造材として配管
材よりも熱膨張係数の小さい材料を用いて、両材料の間
で熱膨張差を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用
させて接合することを骨子とする補修方法。
【0012】(3)前記(2)の熱膨張差を発生させる
方法として、配管材と支持構造材をほぼ同温度で加熱し
て、両材料の間で熱膨張差を発生させ、欠陥面に対して
圧縮応力を作用させて接合することを骨子とする補修方
法。
【0013】(4)前記(2)の熱膨張差を発生させる
方法として、配管材のみを加熱して、両材料の間で熱膨
張差を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用させて
接合することを特徴とする補修方法。
【0014】(5)前記(2)の熱膨張差を発生させる
方法として、支持構造材のみを冷却して、両材料の間で
熱膨張差を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用さ
せて接合することを骨子とする補修方法。
【0015】即ち、手段(1)〜(5)によれば、ナトリ
ウムのドレン,構造物の分割・解体,洗浄及び再組立て
など補修前後に必要な作業工程を組む必要がなく、プラ
ントの再起動までの期間を短縮することができる。ま
た、取り出した構造物に付着した、化学的に活性なナト
リウムを洗浄するなどの手間が省ける。さらに、構造物
表面に付着している放射性物質による被爆や洗浄廃液処
理などの問題もない。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による補修方法の
実施例を示す。配管1の外周表面部には配管1よりも熱
膨張係数の小さい二分割の支持構造材2を設け、その両
端部は二分割のフランジ3になっている。配管1をステ
ンレス鋼とした場合、これよりも熱膨張係数の小さな材
料としてはフェルニコ鋼等を挙げることができる。フラ
ンジ3は配管1の外表面に点溶接等で密着させ、図2に
示したボルト8で接続している。加熱装置7で両材料を
ほぼ同温度で加熱すると、配管1の熱膨張による長手方
向への伸びは、支持構造材2の熱膨張が小さいために遮
られ、配管1の内表面に発生した欠陥4の欠陥面に対し
て、圧縮応力6が作用する。
【0017】図3に示すように、配管1の欠陥4では、
圧縮応力6が作用して欠陥部の開口量は徐々に減少して
いき、補修することができる。本実施例では、接合個所
を圧縮応力により強く加圧して、材料に塑性変形を生じ
させ接合する。ナトリウムは還元性を有するため、材料
表面の酸化膜はナトリウムにより除去され、清浄な材料
面が得られる。例えば、欠陥の破面においても清浄な面
が得られ、再結合し易い。このような圧接による場合、
接合面同士を結晶の格子定数程度まで接近させると、そ
れぞれに属する金属イオンに対して自由電子の共有化が
生じ、金属結合する。
【0018】図4(a),(b)は、配管1に高温のナト
リウム5を流動させ、配管1と支持構造材2との間で熱
膨張差を発生させることにより、微小欠陥4の欠陥面に
対して圧縮応力6を作用させ、補修することができる。
このとき、支持構造材2は加熱せず、また、配管1と支
持構造材2の間には間隙を設け、配管1から支持構造材
2への放熱を抑制している。
【0019】図5は図4の実施例に対して、支持構造材
2のみを冷却する冷却装置7を設けてある。支持構造材
2を冷却することで配管1には図4の実施例よりも大き
な圧縮応力6が作用し、微小欠陥4の欠陥面に対して、
圧縮応力6が作用して補修することができる。
【0020】このような機械的方法で材料を接合する場
合、電気的接合の場合に必要な材料の開先加工は特に必
要とせず、短時間で補修できる利点があり、また補修方
法の小型化・軽量化を図ることができる。アーク溶接な
どの電気的方法を用いて材料を接合する場合、接合付近
の材料温度は2000℃前後にまで熱せられる。アーク
溶接は、低電圧・大電流により母材と金属電極との間に
アークを発生させて、この熱によって母材と溶接棒内の
金属電極を溶融させ接合する方法である。このとき、残
存するナトリウムがベーパ化し材料内部に残留する可能
性がある。さらに、ナトリウムベーパ以外にも空間中の
酸素,窒素,水素などのガスを吸収しやすい。このた
め、シールドガスを用いてナトリウムベーパを除去する
とともに、これらのガス吸収を低減化するなどの対策を
必要とする。
【0021】
【発明の効果】上記実施例の補修方法によれば、ナトリ
ウムのドレン,構造物の分割・解体,洗浄及び再組立て
など補修前後に必要な作業工程を組む必要がなく、プラ
ントの再起動までの期間を短縮することができる。ま
た、取り出した構造物に付着した、化学的に活性なナト
リウムを洗浄するなどの手間が省ける。さらに、構造物
表面に付着している放射性物質による被爆や洗浄廃液処
理などの問題もない。
【0022】さらに、比較的大きな欠陥に至る前に微小
欠陥を補修することが可能であり、プラントの健全性・
信頼性を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械的方法による一実施例のナトリウ
ム中補修方法を説明する側断面図である。
【図2】図1の支持構造材両端部の二つ割フランジの接
続方法を説明する部分断面図である。
【図3】ナトリウム中における欠陥に対する圧縮応力の
模式図である。
【図4】(a)及び(b)は流動ナトリウムで配管の一
部を切欠いた斜視図及び同(a)の断面図である。
【図5】支持構造材のみを冷却し圧縮応力を作用させる
補修方法を説明する側断面図である。
【符号の説明】 1…配管、2…支持構造材、3…フランジ、4…微小欠
陥、5…ナトリウム、6…圧縮応力、7…加熱装置、8
…ボルト、9…冷却装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管内が還元性を有する雰囲気と接する配管
    材において、材料の欠陥が雰囲気と接した状態で、管外
    周の長手方向に支持構造材を設け、両材料の間で熱膨張
    差を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用させて接
    合することを特徴とする還元性雰囲気中圧接。
  2. 【請求項2】請求項1の支持構造材として配管材よりも
    熱膨張係数の小さい材料を用いて、両材料の間で熱膨張
    差を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用させて接
    合することを特徴とする還元性雰囲気中圧接。
  3. 【請求項3】請求項2の熱膨張差を発生させる方法とし
    て、配管材と支持構造材をほぼ同温度で加熱して、両材
    料の間で熱膨張差を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力
    を作用させて接合することを特徴とする還元性雰囲気中
    圧接。
  4. 【請求項4】請求項2の熱膨張差を発生させる方法とし
    て、配管材のみを加熱して、両材料の間で熱膨張差を発
    生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用させて接合する
    ことを特徴とする還元性雰囲気中圧接。
  5. 【請求項5】請求項2の熱膨張差を発生させる方法とし
    て、支持構造材のみを冷却して、両材料の間で熱膨張差
    を発生させ、欠陥面に対して圧縮応力を作用させて接合
    することを特徴とする還元性雰囲気中圧接。
JP9341031A 1997-12-11 1997-12-11 還元性雰囲気中圧接 Pending JPH11173489A (ja)

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