JPH11167041A - 多分岐光カプラ - Google Patents

多分岐光カプラ

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JPH11167041A
JPH11167041A JP18476098A JP18476098A JPH11167041A JP H11167041 A JPH11167041 A JP H11167041A JP 18476098 A JP18476098 A JP 18476098A JP 18476098 A JP18476098 A JP 18476098A JP H11167041 A JPH11167041 A JP H11167041A
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fiber
fibers
optical coupler
peripheral
coupler according
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JP18476098A
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Tsuneo Mori
常雄 森
Masaaki Shirota
政明 城田
Masaki Ejima
正毅 江島
Sayuri Maeda
早百合 前田
Atsushi Abe
淳 阿部
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバからなる一括融着型で等分岐の小
型で、簡易な構造の多分岐光カプラの提供。 【解決手段】 n本(nは4以上の整数を表わす)のフ
ァイバのうち、中心となる1本のファイバ1の回りにn
−1本の周辺ファイバ2、3、4が中心対称に配置さ
れ、加熱・溶融・延伸されてなる多分岐光カプラ、また
は、n本(nは4以上の整数を表わす)のファイバのう
ち、1本の中心ファイバ1の回りにn−1本の周辺ファ
イバ2、3、4が中心対称形を保つように巻きつけら
れ、加熱・溶融・延伸されてなる多分岐光カプラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多分岐光カプラに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ伝送技術の急速な進歩に伴
い、コンピュータ・コンピュータ間、あるいはコンピュ
ータ・端末間におけるデータ伝送に光ファイバを使用す
る光データリンクの研究開発が盛んに行われている。上
記光データリンクを構成する上で、複数本の入力用光フ
ァイバから光信号をミキシングして複数本の出力用光フ
ァイバに低損失で、かつ、均等に分配し得る多分岐光カ
プラは必須のデバイスである。このような多分岐光カプ
ラとしては、中空ガラス管内に光ファイバ束を挿入し、
加熱、延伸して、各光ファイバがカプラの中心に対して
実質的に均等に配置されるようにした光スターカプラ
(特開昭60-24505号公報参照)や、3dB光カプラを多
段に結合して多くの分岐点を実現した光スターカプラ
(特開昭63-205616 号公報)が知られている。しかし、
前者の場合は各光ファイバが中心対称に配置されるが、
中心にファイバが存在しないために、入射ポートに対す
る対称性が悪く、等分岐特性を得ることが難しく、また
後者の場合は一括溶融型とは異なりカプラを多段に結合
したものであるために、この構成では全体が大きなもの
になってしまいコンパクトなものが得られない。また、
光ファイバ束をひねり・融着・延伸しこれをガラス管で
覆った光ファイバ型スターカプラ(特開昭63-70208号公
報)があるが、ファイバの配置が決まっておらず、その
ため光出力強度のバラツキの制御が困難で、等分岐特性
を得るのが難しい。更にまた、対称性を考慮して5本の
ファイバを使って平面状に配置し、4分岐とする多分岐
光カプラ(OEC '94(1994)pp. 364 参照)が開示され
ているが、これは出力に関与しない1本のファイバの処
理が難しく、また横一列にファイバが配置されているた
め幅が広くなり、カプラケースサイズが大きくなってし
まう。また、N本のファイバをガラスチューブに入れ、
全体をコラプスして加熱延伸するファイバ・オプティッ
ク・カプラ及び1×Nファイバ・オプティック・カプラ
の製造方法(特開平7-140346号公報)が開示されている
が、この方法はチューブに入れる工程、コラプスする工
程などがあり、製造が容易ではない。また、ファイバに
歪みを与えずにコラプスすることは極めて難しく、更に
コラプスされたファイバは変形し、光伝送特性、例えば
偏波依存性に影響を及ぼす場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑みなされたもので、光ファイバからなる一括融着型
で等分岐の小型で、簡易な構造の多分岐光カプラの提供
を課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の多分岐光カプラ
は、n本(nは4以上の整数を表わす)のファイバのう
ち、中心となる1本のファイバCの回りにn−1本の周
辺ファイバSが中心対称に配置され、加熱・溶融・延伸
されてなることを特徴とするものであり、またn本(n
は4以上の整数を表わす、以下同じ)のファイバのう
ち、1本の中心ファイバの回りにn−1本の周辺ファイ
バが中心対称形を保つように巻きつけられ、加熱・溶融
・延伸されてなることを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
n=4の4本の光ファイバを用いる場合を例に説明する
と、まず同一光ファイバを4本用意し、光ファイバ上を
覆うコーティングを一部除去し、一本のファイバの回り
に他の3本のファイバを巻きつけて、図1に示すように
中心ファイバのまわりに対称的に3本のファイバが配置
されるようにし、この部分を酸水素炎で加熱しながら、
ファイバを延伸し、中心ファイバの入力端からモニター
光を入力し、出力端からの出力と他の3本のうちの任意
の1本の光ファイバからの出力をモニターしながら行
い、両者の光分岐比が等しい値となったとき、加熱・溶
融・延伸を停止すれば、等分岐の多分岐光カプラが得ら
れる。
【0006】この際、ファイバ2、3、4がファイバ1
に対して対称的に配置されて融着されているので、図2
に示すように、ファイバ2〜4の出力端の光出力は同一
の値を示す。従って、ファイバ1とファイバ2〜4の任
意のファイバの出力が等しくなったときに加熱・溶融・
延伸を停止すれば、等分岐の多分岐光カプラが得られ
る。
【0007】次に本発明の別のタイプの多分岐光カプラ
の作製方法について説明する。まず光ファイバ2〜4を
光ファイバ1に対して対称に配置するが、その方法とし
ては、図3に示すような治具5を用いて行うことができ
る。この治具5は開閉可能な、断面が正三角形の細長い
筒状のケースで((a)参照)、使用方法は、まず治具
5を開いてファイバ3とファイバ4を入れ、底部に配置
し((b)参照)、この上にファイバ1とファイバ2を
入れ((c)参照)、次いで治具5を閉じてファイバ2
〜4をファイバ1に対して対称に配置する((d)参
照)。なお、この際には各ファイバは長手方向に沿って
平行に並んでおり、ねじりは無い。次いで、このファイ
バ束を治具より引き出して、上記と同様な方法で加熱・
融着・延伸を行い等分岐の多分岐光カプラが得られる。
以上n=4の4本の光ファイバを用いる場合を例に説明
したが、本発明はn=4に限定されるものではない。
【0008】n本のファイバからの出力強度のばらつき
を小さくするためにはファイバの配置が重要であるが、
中心ファイバの周りに均等に周辺ファイバを配置するこ
とによりこの問題は解決される。また、加熱温度、ファ
イバの引っ張り強度などによりファイバの初期配置がず
れてしまう場合があったため、その場合にはファイバ束
を中心ファイバの周りに捻ってファイバ同士の密着性を
高めることが好ましい。
【0009】nが8以上となる場合には全ての周辺ファ
イバと中心ファイバを融着するために、中心ファイバの
外径を周辺ファイバの外径より大きくしなければならな
い。このとき、同一のファイバプリフォームから外径だ
け異なるファイバを線引きして用いた場合、周辺と中心
両ファイバのコア径が異なってしまうために伝搬定数が
異なることになり、周辺、中心ファイバ間の光結合が弱
すぎて中心から充分な量の光が周辺ファイバに移行しな
くなってしまう。そこでこの問題を解決するためには両
ファイバの伝搬定数を揃える必要がある。すなわち、フ
ァイバの構造パラメータを調整し両者の伝搬定数を揃え
ることにより、より多くの光が中心から周辺ファイバに
移行するようにしなければならない。例えば8分岐の場
合、周辺ファイバとしてプリフォームを 125μmの外径
に線引きしたものと、中心ファイバとして同一のプリフ
ォームのクラッド周辺にさらにクラッド層を設けてコア
径とクラッド径の比を変えて、例えば 168μmに線引き
したとき、コア径が周辺ファイバのコア径と同一になる
ように調整する必要がある。
【0010】図4(a)〜(c)は本発明による1×8
カプラの断面を示している。中心ファイバから周辺ファ
イバへ光を結合させるために周辺ファイバと中心ファイ
バはいずれも融着された状態にある。また図4の(a)
の場合、隣り合う周辺ファイバ同士も接触しているが
(b)に示すように周辺ファイバ同士は離れていても構
わない。これらは、それぞれ双円錐状テーパ部分を有す
る光ファイバからなり、前記テーパ部分が連続延伸され
て結合領域を形成している。周辺ファイバと中心ファイ
バとの密着性を高めるために中心ファイバの周りに周辺
ファイバを巻きつけることもできる。図4の(c)は
(a)の位置からカプラの長手方向に僅かに進んだ位置
の断面図である。周辺ファイバを巻きつけたためにファ
イバ2の位置がねじれて相対的に変わっていることを示
している。上記のような配置をするためには、分岐数n
が8以上の場合、中心ファイバの外径は周辺ファイバの
外径より太くなければならない。n=8の場合、周辺フ
ァイバの外径を 125μmとしたとき中心ファイバの外径
を 163μm以上にする必要がある。実際、中心ファイバ
の外径が 168μmであれば、全ての周辺ファイバは中心
ファイバに密着した状態で配置することが可能である。
【0011】周辺ファイバが隙間なく中心ファイバの周
りにn−1回対称で配置される場合、そのときの中心フ
ァイバのクラッド外径をCLDC、周辺ファイバのクラッド
外径をCLDSとすると、CLDCはCLDSを用いて下式(1)の
ように表わされる。 CLDC=( CLDS/sin(π/(n-1)))-CLDS ‥‥‥‥‥‥(1) 中心ファイバのクラッド外径だけを大きくしたとする
と、周辺ファイバ同士に隙間ができる。このときの中心
ファイバのクラッド外径と周辺ファイバのクラッド外径
との差ΔCLD は下式(2)のように表わされる。 ΔCLD =CLDC−CLDS=CLDS/sin(π/(n-1))−2CLDS ‥‥(2)
【0012】特にnが4以上6以下の整数のとき、同一
径のファイバを円形に、それぞれの中心点と中心ファイ
バの中心点とを結ぶ線分群の隣るもの同士のなす角が一
定となるように中心対称に最密充填するには、中心ファ
イバを細径化する必要がある。すなわち、CLDCとn−1
本の周辺ファイバのCLDSの間には、CLDC≦CLDSの関係が
ある。例えばCLDS= 125μmの場合、式(1)から、n
=5ではCLDC=51.8μm、n=6ではCLDC=87.7μmで
ある。このときのn=6における多分岐光カプラの断面
形状を図5に示す。
【0013】n≧8のとき、ΔCLD はいくらでも大きく
取ることが可能ではあるが、大きく取りすぎるとn本の
ファイバからの光出力強度のばらつき(ユニフォーミテ
ィ)が問題になることがわかった。図6はn=8の場合
について横軸にΔCLD 、縦軸にユニフォーミティで示し
た実験結果である。この結果より、ほぼΔCLD が 100μ
mより大きくなるとユニフォーミティが大きくなってい
る。これは周辺ファイバ間に余裕(隙間)があるために
配置の自由度が大きく、その結果周辺ファイバの配置が
ばらつき、ユニフォーミティが低下したものと解釈され
る。したがってΔCLD は 100μm以下とすればよい。こ
れはnが他の値のときも同様である。このことはカプラ
サイズにも影響を及ぼす。ΔCLD が大きすぎると光を結
合させるために充分なコア間隔が得られないためであ
り、その分結合長を長くしなければならず、ひいてはカ
プラサイズの増大につながるというデメリットが生じ
る。
【0014】また、周辺ファイバ外径、中心ファイバ外
径の関係は相対的なものであり、上記とは逆に中心ファ
イバとして通常の通信用光ファイバ(外径 125μm)を
用い、周辺ファイバ外径を加熱による延伸またはフッ酸
または、フッ酸と硫酸を混合した溶液などによる化学的
エッチングにより縮径したものを用いることも可能であ
る。この場合、周辺ファイバを例えば90μmとして製造
すればよい。
【0015】さらにファイバ構造パラメータについても
考慮が必要である。中心ファイバに入射し、カプラテー
パ部において周辺ファイバへ移行する光強度は中心ファ
イバと周辺ファイバの伝搬定数差に左右される。図7
(a)、(b)は横軸にカプラ製造時における延伸長、
縦軸は光出力強度を示している。図はそれぞれ周辺ファ
イバと中心ファイバの伝搬定数が(a)大きく異なる場
合と(b)ほぼ等しい場合を示している。伝搬定数が異
なる場合、光の結合が不完全となり中心ファイバから周
辺ファイバへの光の移行が不十分となり8分岐カプラと
ならない。従って同一のプリフォームからファイバを準
備する場合、線引き後にコア径がほぼ同一になるように
する必要がある。実際にはコア径9μmでクラッド径 1
25μmの周辺用ファイバとコア径が同じく9μmでクラ
ッド径 168μmの中心用ファイバを用いて8分岐カプラ
を製造することができる。どちらのファイバもコア径が
同じで屈折率プロファイルが等しいため伝搬定数が等し
いことになる。このようにそれぞれのファイバのコア
径、比屈折率差、屈折率分布プロファイルをほぼ等しく
すればよい。一方異なるプリフォームからそれぞれ周辺
ファイバと中心ファイバを準備する場合、それぞれのプ
リフォームの比屈折率差や屈折率分布プロファイルが異
なっている場合がある。このようなときも各シングルモ
ードファイバのコア径、MFD(モードフィールド
径)、λcなどをほぼ等しく調節して伝搬定数(あるい
はVvalue )をほぼ揃えることができる。ファイバ端か
らの光反射量を極力抑えたい場合には、ファイバ端を無
反射処理すればよい。
【0016】前述のように、8本のファイバを中心対称
に配置するには中心ファイバを太径にするか、周辺ファ
イバを細径にしなければならない。しかし周辺ファイバ
を細くする方法はそれぞれのファイバを均等に細径化し
なければならず、再現性に問題がある。したがって中心
ファイバを太径にする方法を採用した。図4には7本の
ファイバを1本の太径ファイバの周辺に配置した様子を
示している。周辺ファイバの外径が 125μmとすると、
中心ファイバは 165μm以上にしなければならないこと
が簡単な三角関数を用いた計算でわかる。すなわち中心
ファイバの外径を周辺ファイバの数に応じて大きくする
ことが要点の一つである。一方、それに比例して中心フ
ァイバのコア径が拡大されていると周辺ファイバのコア
径との差が大きくなり、すなわちカットオフ波長が異な
ってしまうために伝搬定数に差が生じてしまい、中心、
周辺の両ファイバ間の光結合が不完全になり、充分な分
岐を行えなくなってしまう問題が生じる。これを解決す
るためには光ファイバのプリフォーム段階で予めクラッ
ド径に対するコア径の比を通常のシングルモードファイ
バ(周辺ファイバ)の場合よりも小さくしておく方法が
ある。あるいはコアの屈折率を変える方法が考えられ
る。このようにして両ファイバのカットオフ波長を合わ
せておけば、外径に差があっても、光結合の不完全性は
緩和される。これがもう一つの要点である。このように
準備されたファイバを組み合わせて8分岐一括融着型フ
ァイバカプラが製造される。以上、1×8カプラに関連
して詳細に説明したが、例えばnが7以下のカプラは周
辺ファイバも中心ファイバも同一径のファイバを使うこ
とができる。
【0017】通常の光通信ではクラッド径 125μmのフ
ァイバを用いている。そのため径の異なるファイバを用
いる本方法では接続部のファイバ外径が異なることにな
る。そこで本発明のカプラピグテールに予め通常径ファ
イバを接続しておいてもよい。中心ファイバ径が太い場
合そこに通常のシングルモードファイバを接続してお
く。また、周辺ファイバ径が太い場合、その周辺ファイ
バに通常のシングルモードファイバを接続しておく。あ
るいは、末端がテープファイバであることが要求される
場合、テープファイバを本発明のカプラピグテイルに接
続しておくことも可能である。すなわち、n本の光ファ
イバのうち少なくとも1本の光ファイバの少なくとも一
方の端面に外径が 125μmの光ファイバを接続してお
く。中心ファイバの少なくとも一方の端面または、周辺
ファイバのうち少なくとも1本の光ファイバの少なくと
も一方の端面に外径が 125μmの光ファイバを接続して
もよい。
【0018】本発明では中心ファイバを中心ファイバの
クラッドの屈折率と等しいか、それ以下の屈折率のパイ
プに装入し、コラプスして該光ファイバとパイプとを密
着させた状態での外径をCLDCとしてもよい。
【0019】
【実施例】(実施例1)直径 125μmの同一光ファイバ
を4本用意し、そのファイバ上を覆うコーティングを1
部除去し1本のファイバの回りに他の3本のファイバを
巻きつけて、中心ファイバのまわりに対称的に3本のフ
ァイバが配置されるようにした。そしてこの部分を酸水
素炎で加熱しながらファイバを延伸した。延伸は中心フ
ァイバの一端から光を入力し、そのファイバの出力端か
らの出力と他の3本のうちの任意の1本の光ファイバか
らの出力をモニターしながら行い、光分岐比が25%にな
ったところで加熱・融着・延伸を停止した。作製された
多分岐カプラ素線は石英ガラス基板に樹脂固定された
後、円筒金属ケースに納められ、分岐比が25%の等分岐
カプラが得られた。このカプラのケースサイズはφ 3.5
mm×65mmLであり、一括融着しているため通常のカプラ
ケースとほぼ同等のサイズに納めることができた。
【0020】(実施例2)直径 125μmの同一光ファイ
バを4本用意し、そのファイバ上を覆うコーティングを
1部除去し図3中5に示す治具を用いて、中心ファイバ
のまわりに対称的に3本のファイバが配置されるように
した。このときのファイバ配置は、各ファイバはファイ
バ長手方向に沿って平行に並んでおり捻れていない。そ
してこの部分を酸水素炎で加熱しながらファイバを延伸
した。延伸は中心ファイバの一端から光を入力し、その
ファイバの出力端からの出力と他の3本のうちの任意の
1本の光ファイバからの出力をモニターしながら行い、
光分岐比が25%になったところで加熱・融着・延伸を停
止した。作製された多分岐カプラ素線は石英ガラス基板
に樹脂固定された後、円筒金属ケースに納められ、分岐
比が25%の等分岐カプラが得られた。このカプラのケー
スサイズはφ 3.5mm×65mmLであり、一括融着している
ため通常のカプラケースとほぼ同等のサイズに納めるこ
とができた。
【0021】(実施例3)直径 125μmの同一光ファイ
バを4本、直径52μmの光ファイバを1本用意し、ファ
イバ上を覆うコーティングを1部除去し後者のファイバ
の回りに前者4本のファイバを巻きつけて、中心ファイ
バのまわりに対称的に4本のファイバが配置されるよう
にした。そしてこの部分を酸水素炎で加熱しながらファ
イバを延伸した。延伸は中心ファイバの一端から光を入
力し、そのファイバの出力端からの出力と他の4本のう
ちの任意の1本の光ファイバからの出力をモニターしな
がら行い、光分岐比が20%になったところで加熱・融着
・延伸を停止した。作製された多分岐カプラ素線は石英
ガラス基板に樹脂固定された後、円筒金属ケースに納め
られ、分岐比が20%の等分岐カプラが得られた。このカ
プラのケースサイズは、通常のカプラケースとほぼ同等
のサイズに納めることができた。
【0022】(実施例4)直径 125μmの同一光ファイ
バを5本、直径87μmの光ファイバを1本用意し、ファ
イバ上を覆うコーティングを1部除去し後者のファイバ
の回りに前者5本のファイバを巻きつけて、中心ファイ
バのまわりに対称的に5本のファイバが配置されるよう
にした。次いで実施例3と同様にして多分岐カプラ素線
を作製した。作製された多分岐カプラ素線は石英ガラス
基板に樹脂固定された後、円筒金属ケースに納められ、
分岐比が17%の等分岐カプラが得られた。このカプラの
ケースサイズは、通常のカプラケースとほぼ同等のサイ
ズに納めることができた。
【0023】(実施例5)中心ファイバ(コア径9μ
m、クラッド径 168μm)、7本の周辺ファイバ(コア
径9μm、クラッド径 125μm)の光ファイバを図4
(a)のように周辺ファイバを密着して実施例1と同様
に加熱、融着、延伸した。入力光は1550nm、光分岐比は
100/8 %とした。この際、各コアの屈折率プロファイル
を等しくして両者の伝搬定数を等しくした。製造された
8分岐光カプラの出力特性を図8に示す。低挿入損失
で、ユニフォーミティの小さい1×8カプラが製造され
ている。またPDL(偏光依存損失)を測定したが全出
力ポート共 0.1dB程度であり、低PDLであることが
確認された。
【0024】(実施例6)コア径9μm、クラッド径 1
25μmの同一の周辺ファイバを7本、コア径9μm、ク
ラッド径 168μmの中心ファイバを用意し、そのファイ
バ上を覆うコーティングを一部除去した。これら2種類
のファイバは同一のプリフォームを元にして加工したの
で屈折率プロファイル、比屈折率差、カットオフ波長は
同一である。それぞれを反対方向に3回転させてファイ
バ同士を捻り、ファイバが互いに捻られた部分を酸水素
炎で加熱しながらファイバを延伸した。延伸は中心ファ
イバの一端から光を入力し、そのファイバの出力端から
の出力と他の7本のうちの任意の1本の光ファイバから
の出力をモニターしながら行い、光分岐比が 100/8%
になるように加熱・融着・延伸を停止した。作製された
カプラ素線を石英ガラス基板に樹脂固定し、金属ケース
に基板部を入れ、8分岐カプラを完成させた。このカプ
ラのケースサイズはφ 3.5×75Lであり、多段接続され
たカプラケースサイズに比べて格段に小さくなってい
た。図9にこの8分岐光カプラの各出力ポートの挿入損
失を示す。平均で9.75dB、標準偏差0.37dBと出力バ
ランスの良い多分岐カプラが作製できた。また、PDL
の測定を行った結果その値は 0.2dB以下であり、低P
DLのカプラであることが証明された。さらに−40℃か
ら+85℃までの温度依存性も測定したところ、挿入損失
の変動は 0.2dB以下であり環境特性にも安定であるこ
とを確認した。上記の方法で作製された8分岐カプラは
出力端が周辺ファイバは外径 125μmと通常サイズだ
が、中心ファイバは 168μmと大きいため通常の 125μ
mファイバと接続する場合不都合である。そこで予め 1
68μmファイバの両端に 125μmファイバをアーク放電
により融着接続しておき、これを中心ファイバとして8
分岐一括融着カプラの作製に用いた。コア径はほぼ同一
に設計されているため端面の接続損失は小さくなり、フ
ァイバ端面接続による損失増加はほとんど無視できる程
度であった。
【0025】
【発明の効果】本発明によると、この多分岐光カプラは
小型で、等分岐であり、また光ファイバの配置が単純で
あるので、作製が容易である。また、特に6〜8分岐の
一括融着型多分岐カプラの構造を規定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多分岐光カプラの断面形状の一例を示
した図である。
【図2】延伸長と各出力端からの光出力の関係を示した
図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の多分岐光カプラの
ファイバの配置方法を示した図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の多分岐光カプラの
断面形状を示した図である。
【図5】n=6における本発明の多分岐光カプラの断面
形状の一例を示した図である。
【図6】CLDCと CLDS との差と、光出力の関係を示した
グラフである。
【図7】本発明の多分岐光カプラの延伸長と光出力強度
の関係を示したグラフであり、(a)は伝搬定数差が大
の場合、(b)は、伝搬定数差が小の場合である。
【図8】本発明の多分岐光カプラの各出力端の挿入損失
を示したグラフである。
【図9】本発明の多分岐光カプラの各ポートと挿入損失
の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1…ファイバ1 2…ファイバ2 3…ファイバ3 4…ファイバ4 5…治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 早百合 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (72)発明者 阿部 淳 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n本(nは4以上の整数を表わす)のフ
    ァイバのうち、中心となる1本のファイバCの回りにn
    −1本の周辺ファイバSが中心対称に配置され、加熱・
    溶融・延伸されてなることを特徴とする多分岐光カプ
    ラ。
  2. 【請求項2】 n本(nは4以上の整数を表わす)のフ
    ァイバのうち、1本の中心ファイバの回りにn−1本の
    周辺ファイバが中心対称形を保つように巻きつけられ、
    加熱・溶融・延伸されてなることを特徴とする多分岐光
    カプラ。
  3. 【請求項3】 n本(nは4以上の整数)の双円錐状テ
    ーパ部分を有する光ファイバからなり、前記光ファイバ
    のテーパ部分が連続延伸されて結合領域を形成し、中心
    ファイバに接してあるいは融着状態でそのファイバの回
    りにn−1本の周辺ファイバが配置されている請求項1
    または2記載の多分岐光カプラ。
  4. 【請求項4】 n本(nは4以上の整数)の双円錐状テ
    ーパ部分を有する光ファイバからなり、前記光ファイバ
    のテーパ部分が連続延伸されて結合領域を形成し、中心
    ファイバの回りにn−1本の周辺ファイバが配置されて
    いて、中心ファイバのクラッド外径CLDCとn−1本の周
    辺ファイバのクラッド外径CLDSの間にCLDC≧CLDSの関係
    がある請求項1または2記載の多分岐光カプラ。
  5. 【請求項5】 n本(nは4以上の整数)の双円錐状テ
    ーパ部分を有する光ファイバからなり、前記光ファイバ
    のテーパ部分が連続延伸されて結合領域を形成し、中心
    ファイバの回りにn−1本の周辺ファイバが配置されて
    いて、中心ファイバの伝搬定数βC と周辺n−1本の周
    辺ファイバの伝搬定数βS がほぼ等しい請求項1または
    2記載の多分岐光カプラ。
  6. 【請求項6】 n本(nは4以上6以下の整数)のファ
    イバのうち、中心となる1本の中心ファイバの回りにn
    −1本の同径の周辺ファイバが、それぞれの中心点と中
    心ファイバの中心点とを結ぶ線分群の隣るもの同士のな
    す角が一定となるように中心対称に配置され、加熱・溶
    融・延伸されてなる請求項1記載の多分岐光カプラ。
  7. 【請求項7】 n本(nは4以上6以下の整数)のファ
    イバのうち、1本の中心ファイバの回りにn−1本の周
    辺ファイバが中心対称形を保つように巻きつけられ、加
    熱・溶融・延伸されてなる請求項2記載の多分岐光カプ
    ラ。
  8. 【請求項8】 n本(nは4以上6以下の整数)の双円
    錐状テーパ部分を有する光ファイバからなり、前記光フ
    ァイバのテーパ部分が連続延伸されて結合領域を形成
    し、中心ファイバに接してあるいは融着状態でそのファ
    イバの回りにn−1本の周辺ファイバが配置されている
    請求項6または7記載の多分岐光カプラ。
  9. 【請求項9】 n本(nは4以上6以下の整数)の双円
    錐状テーパ部分を有する光ファイバからなり、前記光フ
    ァイバのテーパ部分が連続延伸されて結合領域を形成
    し、中心ファイバの回りにn−1本の周辺ファイバが配
    置されていて、中心ファイバのクラッド外径CLDCとn−
    1本の周辺ファイバのクラッド外径CLDSの間にCLDC≦CL
    DSの関係がある請求項6または7記載の多分岐光カプ
    ラ。
  10. 【請求項10】 n本(nは4以上6以下の整数)の双
    円錐状テーパ部分を有する光ファイバからなり、前記光
    ファイバのテーパ部分が連続延伸されて結合領域を形成
    し、中心ファイバの回りにn−1本の周辺ファイバが配
    置されていて、中心ファイバの伝搬定数βC と周辺n−
    1本の周辺ファイバの伝搬定数βS がほぼ等しい請求項
    6または7記載の多分岐光カプラ。
  11. 【請求項11】 中心ファイバは周辺ファイバを周辺に
    配置し得る外径サイズとし、かつ中心ファイバのカット
    オフ波長λC と周辺ファイバのλC がほぼ等しい請求項
    1、2、6または7のいずれか記載の多分岐光カプラ。
  12. 【請求項12】 周辺ファイバ同士が少なくとも1組接
    触状態あるいは融着状態にある請求項3または8記載の
    多分岐光カプラ。
  13. 【請求項13】 周辺ファイバ同士がいずれも接触状態
    あるいは融着状態にない請求項3または8記載の多分岐
    光カプラ。
  14. 【請求項14】 周辺ファイバが中心ファイバに対して
    n−1回対称の位置にある請求項3または8記載の多分
    岐光カプラ。
  15. 【請求項15】 周辺ファイバの位置がファイバ長手方
    向に進むにつれてねじれている請求項3または8記載の
    多分岐光カプラ。
  16. 【請求項16】 CLDC−CLDS= CLDS /sin(π/(n-1))
    −2CLDS ≦100 μmの関係を満たす2組の光ファイバを
    用いる請求項4記載の多分岐光カプラ。
  17. 【請求項17】 前記1本の光ファイバを該光ファイバ
    のクラッドの屈折率と等しいか、それ以下の屈折率のパ
    イプに装入し、コラプスして該光ファイバとパイプとを
    密着させた状態での外径をCLDCとする請求項4または9
    記載の多分岐光カプラ。
  18. 【請求項18】 前記n−1本の光ファイバが縮径され
    て相対的に前記1本のファイバの外径より細くされてな
    る請求項4記載の多分岐光カプラ。
  19. 【請求項19】 縮径が加熱による延伸で行なわれた請
    求項18記載の多分岐光カプラ。
  20. 【請求項20】 縮径が化学的なエッチングで行なわれ
    た請求項18記載の多分岐光カプラ。
  21. 【請求項21】 前記n本の光ファイバのカットオフ波
    長がほぼ等しいシングルモードファイバを用いる請求項
    5または10記載の多分岐光カプラ。
  22. 【請求項22】 前記n本の光ファイバのモードフィー
    ルド径がほぼ等しいシングルモードファイバを用いる請
    求項5または10記載の多分岐光カプラ。
  23. 【請求項23】 前記n本の光ファイバのコア径がほぼ
    等しいシングルモードファイバを用いる請求項5または
    10記載の多分岐光カプラ。
  24. 【請求項24】 前記n本の光ファイバの比屈折率差が
    ほぼ等しい請求項5または10記載の多分岐光カプラ。
  25. 【請求項25】 前記n本の光ファイバの屈折率分布プ
    ロファイルがほぼ等しい請求項5または10記載の多分
    岐光カプラ。
  26. 【請求項26】 前記n−1本の光ファイバの一方の端
    面に無反射処理を施した請求項3、4、5、8、9また
    は10記載の多分岐光カプラ。
  27. 【請求項27】 前記1本の光ファイバの少なくとも一
    方の端面に外径が 125μmの光ファイバを接続した請求
    項3、4、5、8、9または10記載の多分岐光カプ
    ラ。
  28. 【請求項28】 前記n−1本の光ファイバのうち少な
    くとも1本の光ファイバの少なくとも一方の端面に外径
    が 125μmの光ファイバを接続した請求項3、4、5、
    8、9または10記載の多分岐光カプラ。
  29. 【請求項29】 前記n本の光ファイバのうち少なくと
    も1本の光ファイバの少なくとも一方の端面に外径が 1
    25μmのテープ型光ファイバを接続した請求項3、4、
    5、8、9または10記載の多分岐光カプラ。
  30. 【請求項30】 中心ファイバが周辺ファイバを周辺に
    配置できる外径を有する請求項3または8記載の多分岐
    光カプラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1195058A (ja) * 1997-09-18 1999-04-09 Osaki Electric Co Ltd 分岐比選択型光カプラ

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JPH1195058A (ja) * 1997-09-18 1999-04-09 Osaki Electric Co Ltd 分岐比選択型光カプラ

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