JPH11163172A - 不揮発性メモリ及び電子機器 - Google Patents

不揮発性メモリ及び電子機器

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JPH11163172A
JPH11163172A JP9340754A JP34075497A JPH11163172A JP H11163172 A JPH11163172 A JP H11163172A JP 9340754 A JP9340754 A JP 9340754A JP 34075497 A JP34075497 A JP 34075497A JP H11163172 A JPH11163172 A JP H11163172A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不揮発性メモリの微細化に伴って発生する短
チャネル効果を効果的に抑止し、高性能なメモリを実現
する。 【解決手段】 不揮発性メモリにおいて、フィールド酸
化膜102、ソース領域103及びドレイン領域104
とで囲まれた活性領域には、局部的にピニング領域10
5が設けられている。本願発明ではピニング領域105
によってドレイン側からソース側に向かって広がる空乏
層を抑止し、短チャネル効果に伴うパンチスルー現象を
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は単結晶または実質
的に単結晶と見なせる半導体薄膜を利用して形成された
SOI構造の不揮発性メモリに関する。特に、本願発明
はチャネル長が2μm以下、さらには 0.5μm以下の不
揮発性メモリに対して有効である。
【0002】
【従来の技術】コンピューターの内部におけるデータの
記憶・保持を行うICメモリは大別してRAMとROM
に分けられる。RAM(Random Access Memory)として
はDRAM(ダイナミックRAM)やSRAM(スタテ
ィックRAM)が挙げられるがこれらは電源を切るとデ
ータが消失する。
【0003】一方、ROMとしてはマスクROM、PR
OM(プログラマブルROM)が知られ、電源を切って
もデータが失われないという利点を有する。さらに、P
ROMはデータ消去を紫外光で行うEPROM(Erasab
le- PROM)、データ消去を電気的に行うEEPRO
M(Electrically- EPROM)、データ消去を電気的
に一括で行うフラッシュメモリ(flash-EEPROM)
などに分類することができる。
【0004】恒久的なデータ保持という優れた利点を生
かすべく不揮発性メモリの研究開発は目覚ましい勢いで
進められ、最近では磁気メモリの代替メモリとしての可
能性が議論されている段階である。
【0005】この様なICメモリは信頼性や性能の追及
と同時に、記憶容量の拡大を進めなければならない。即
ち、他のICと同様に微細化技術を常に取り入れ、スケ
ーリング則に沿って開発が進められている。
【0006】ところが、不揮発性メモリは基本的には電
界効果トランジスタ(以下、FETと記す)と同じ動作
原理を利用してデータの格納を行う。従って、微細化に
伴ってFET動作に重大な弊害をもたらすことで知られ
る短チャネル効果は、不揮発性メモリの動作においても
重大な弊害をもたらす。
【0007】特に、パンチスルーと呼ばれる現象はソー
ス−ドレイン間耐圧を下げることでゲイト電極による電
流制御を困難なものとする。そこで従来はパンチスルー
耐性を高めるための構造、例えばボケット構造と呼ばれ
る工夫を施した例もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のポケット構造は
チャネル/ドレイン接合部に基板と同じ導電型の不純物
領域を設けた構造である。こうすることでドレイン空乏
層の広がりを抑え、パンチスルーの発生を抑止すること
ができる。
【0009】しかしながら、不揮発性メモリではチャネ
ル/ドレイン接合部において積極的にインパクトイオン
化を起こして電子−正孔対を生成するため、フローティ
ングゲイトへの電子の注入と同時に、基板側には多量の
正孔が流れる。
【0010】その一方で、上述のポケット構造では多量
に発生した正孔はチャネル形成領域の下に蓄積され、そ
の結果、基板浮遊効果と呼ばれる現象が発生する。この
状態ではチャネル形成領域を移動する電荷量をコントロ
ールゲイトで制御できなくなるといった問題が生じる。
【0011】本願発明は、上記問題点を鑑みてなされた
ものであり、不揮発性メモリの微細化に伴って発生する
短チャネル効果を効果的に防止または抑制し、高性能な
メモリを実現することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
の構成は、絶縁表面を有する基板上において、単結晶ま
たは実質的に単結晶と見なせる半導体薄膜を利用して形
成されたソース領域、ドレイン領域及び活性領域と、前
記活性領域に設けられたストライプ状の不純物領域と、
前記不純物領域に挟まれた真性または実質的に真性なチ
ャネル形成領域と、を含むことを特徴とする。
【0013】また、他の発明の構成は、絶縁表面を有す
る基板上において、単結晶または実質的に単結晶と見な
せる半導体薄膜を利用して形成されたソース領域、ドレ
イン領域及び活性領域と、前記活性領域に設けられたス
トライプ状の不純物領域と、前記不純物領域に挟まれた
真性または実質的に真性なチャネル形成領域と、を含
み、前記不純物領域は13族又は15族から選ばれた元
素からなることを特徴とする。
【0014】また、他の発明の構成は、絶縁表面を有す
る基板上において、単結晶または実質的に単結晶と見な
せる半導体薄膜を利用して形成されたソース領域、ドレ
イン領域及び活性領域と、前記活性領域に設けられたス
トライプ状の不純物領域と、前記不純物領域に挟まれた
真性または実質的に真性なチャネル形成領域と、を含
み、前記不純物領域は13族又は15族から選ばれた元
素からなり、当該不純物領域によって前記ドレイン領域
から前記ソース領域に向かって広がる空乏層が抑止され
ることを特徴とする。
【0015】上記構成において、前記不純物領域は前記
ソース領域から前記ドレイン領域に渡ってストライプ状
に設けられていると好ましい。
【0016】また、上記構成において、前記不純物領域
に含まれる元素の濃度は 1×1017〜5×1020atoms/cm3
であることが好ましい。
【0017】また、上記構成からなる不揮発性メモリを
記録媒体とする記録回路を形成し、それを電子機器に組
み込むことが有効である。
【0018】本願発明の主旨は、活性領域に対して局部
的に不純物領域を形成し、その不純物領域によってドレ
イン領域からソース領域に向かって広がる空乏層を抑止
することにある。なお、本明細書中ではソース領域、ド
レイン領域及びフィールド酸化膜で囲まれた領域を活性
領域と呼び、さらに活性領域を局部的に設けられた不純
物領域とチャネル形成領域とに区別している。
【0019】また、本発明者らは空乏層を抑止する効果
があたかも空乏層をピン止めする様に捉えられることか
ら、「抑止」という意味で「ピニング」という言葉を定
義している。
【0020】
【発明の実施の形態】本願発明の実施の形態について、
以下に示す実施例でもって詳細な説明を行うこととす
る。
【0021】
【実施例】〔実施例1〕本実施例について、図1を用い
て説明する。図1に示すのは本願発明を適用した不揮発
性メモリの断面及び上面図である。なお、本実施例では
基本的なスタック構造のEEPROMを例にとって説明
する。
【0022】図1において、100は単結晶シリコン
(P型シリコン)、101は埋め込み酸化膜、102は
LOCOS法により形成したフィールド酸化膜、103
は砒素(又はリン)を添加して形成したソース領域、1
04はドレイン領域である。
【0023】なお、本実施例ではN型EEPROMの構
造例を示すがP型とすることも可能である。P型にする
場合にはN型シリコン中にボロンを添加してソース/ド
レイン領域を形成すれば良い。
【0024】また、埋め込み酸化膜を有した単結晶シリ
コン基板としてはSIMOX基板やUNIBOND基板
(スマートカット法を利用した基板)などを用いること
ができる。勿論、他の公知のSOI基板を用いても良
い。
【0025】この時、埋め込み酸化膜上に形成される単
結晶シリコン薄膜の膜厚は10〜100nm(代表的には30〜5
0nm)とすることが好ましい。膜厚が薄いほどホットエ
レクトロン注入が起こりやすくなるので、書き込み電圧
を低減することができる。
【0026】そして、105が本願発明で最も重要な不
純物領域(以下、ピニング領域と呼ぶ)である。ピニン
グ領域105はシリコン基板101と同一導電型の不純
物(ソース/ドレイン領域とは逆導電型の不純物)を添
加して形成される。
【0027】本実施例ではP型シリコンを用いることに
なる(埋め込み酸化膜上の単結晶シリコン薄膜もP型と
なる)ので13族から選ばれた元素(代表的にはボロ
ン)を添加して形成する。勿論、N型シリコンを用いる
場合(P型EEPROMを作製する場合)には、15族
から選ばれた元素(リン、砒素等)を添加してピニング
領域を形成すれば良い。
【0028】なお、上述の13族又は15族から選ばれ
た元素は単結晶シリコンのエネルギーバンドをシフトさ
せることでキャリア(電子または正孔)にとってのエネ
ルギー障壁を形成している。そういった意味で、ピニン
グ領域はエネルギーバンドをシフトさせてなる領域と呼
ぶこともでき、その様な効果を示す元素であれば13族
又は15族元素でなくても用いることは可能である。
【0029】ここでエネルギーバンドをシフトさせる元
素について図2に示す様な概念図で説明する。図2
(A)は単結晶シリコンのエネルギーバンド状態を表し
ている。そこに電子の移動を妨げる方向にエネルギーバ
ンドをシフトさせる不純物元素(13族から選ばれた元
素)を添加すると、図2(B)の様なエネルギー状態に
変化する。
【0030】この時、添加領域ではエネルギーバンドギ
ャップに変化はないがフェルミレベル(Ef)が価電子
帯(Ev)側に移動する。その結果、見かけ上、上側に
エネルギー状態がシフトする。そのため、アンドープな
領域に比べて△Eだけ(電子にとって)高いエネルギー
障壁が形成される。
【0031】また、図2(A)の状態に正孔の移動を妨
げる方向にエネルギーバンドをシフトさせる不純物元素
(15族から選ばれた元素)を添加すると、エネルギー
状態は図2(C)の様に変化する。
【0032】この場合、添加領域のフェルミレベルは伝
導帯(Ec)側に移動し、見かけ上、下側にエネルギー
状態がシフトする。そのため、アンドープな領域に比べ
て△Eだけ(正孔にとって)高いエネルギー障壁が形成
される。
【0033】以上の様に、不純物を添加しない(アンド
ープの)領域とピニング領域との間にはΔEに相当する
エネルギー差が生まれる。このエネルギー的(電位的)
な障壁の高さは不純物元素の添加濃度によって変化す
る。本願発明では、この不純物元素の濃度を 1×1017
5×1020atoms/cm3 (好ましくは 1×1018〜 5×1019at
oms/cm3 )の範囲で調節する。
【0034】なお、ピニング領域105の形成は微細加
工技術を利用することで形成しうるため、イオンインプ
ランテーション法やFIB(Focusd Ion Beam )など、
微細加工に適した添加手段を用いる必要がある。また、
マスクを用いる添加法を利用するならば電子描画法を用
いてマスクパターンを形成するなどの微細加工を用いる
ことが望ましい。
【0035】また、ピニング領域105は、最も典型的
には図1(A)に示す様にピニング領域105とチャネ
ル形成領域106とが互いに概略平行に、且つ、交互に
並んで配置される。即ち、ソース領域103、ドレイン
領域104及びフィールド酸化膜102で囲まれた領域
(活性領域)内にストライプ状に複数のピニング領域が
設けられた構成が好ましい。
【0036】なお、活性領域の側端部(活性領域とフィ
ールド酸化膜が接する端部)にピニング領域を設けるこ
とは有効である。側端部にピニング領域を形成しておく
と、側端部を伝わるリーク電流を低減することが可能で
ある。
【0037】また、ピニング領域105は少なくとも活
性領域とドレイン領域104との接合部(ドレイン接合
部)にかかる様に形成されていれば良い。パンチスルー
で問題となる空乏層はドレイン接合部から広がるのでこ
こを抑えれば効果は得られる。即ち、ピニング領域を活
性領域に対してドット状や楕円形状に設けて、その一部
がドレイン接合部に存在すれば空乏層の広がりを抑える
ことはできる。
【0038】勿論、図1(A)に示す様にソース領域1
03からドレイン領域104に渡って形成すればより効
果的にピニング効果を得ることが可能である。
【0039】また、ピニング領域105の打ち込み深さ
は下地膜101に到達するか、或いは下地膜101内に
食い込む様に形成することが好ましい。本実施例では単
結晶シリコン薄膜の膜厚を10〜100 nm(代表的には30〜
50nm)とするため、ピニング領域105の打ち込み深さ
は10〜150 nm(代表的には30〜100nm )の範囲で調節す
れば良い。
【0040】ここでチャネル長およびチャネル幅の定義
を図3を用いて行う。図3においてソース領域301と
ドレイン領域302との間の距離(活性領域303の長
さに相当する)をチャネル長(L)と定義する。本願発
明はこの長さが2μm以下、典型的には0.05〜0.5 μ
m、好ましくは 0.1〜0.3 μmである場合に有効であ
る。また、このチャネル長に沿った方向をチャネル長方
向と呼ぶ。
【0041】また、任意のピニング領域304の幅をピ
ニング幅(vj )とする。ピニング幅は1μm以下、典
型的には0.01〜0.2 μm、好ましくは0.05〜0.1 μmと
すれば良い。そして、活性領域303内に存在する全て
のピニング領域の幅の総和を有効ピニング幅(V)とす
ると、次式の様に定義される。
【0042】
【数1】
【0043】なお、ピニング効果を得るには活性領域3
03に対して少なくとも一つのピニング領域を設ける必
要がある。即ち、j=1以上が条件として必要である。
また、活性領域303の側端部(フィールド酸化膜に接
する部分)にピニング領域を設ける場合には少なくとも
j=2以上が必要条件となる。
【0044】また、チャネル形成領域305の幅をチャ
ネル幅(wi )とする。チャネル幅はどの様な場合にも
対応できるが、メモリは大電流を流す必要がないので3
μm以下、典型的には 0.1〜2μm、好ましくは 0.1〜
0.5 μmとすれば良い。
【0045】また、上記チャネル幅(wi )の総和を有
効チャネル幅(W)とすると次式の様に定義される。
【0046】
【数2】
【0047】なお、チャネル幅が 0.3μm以下といった
様に極端に狭い場合、活性領域内に配置しうるピニング
領域の本数には限りがある。その様な場合には少なくと
も活性領域303の側端部のみに設ける様な構成とすれ
ば良い。
【0048】その様な場合にはチャネル幅wi はi=1
となる。勿論、効果的にピニング効果を得るためには活
性領域303の側端部以外にもピニング領域を設けた方
が良い。その場合にはi=2以上となる。
【0049】また、以上のピニング領域の総和(有効ピ
ニング幅)とチャネル形成領域の総和(有効チャネル
幅)とを加えた総和を総合チャネル幅(Wtotal )と
し、次式で定義する。
【0050】
【数3】
【0051】この総合チャネル幅(Wtotal )は活性領
域303の幅(活性領域のチャネル長方向に対して垂直
な方向の長さ)に相当するものである。また、この総合
チャネル幅に沿った方向をチャネル幅方向と呼ぶことに
する。
【0052】以上の様に、本願発明では極めてチャネル
長が小さい不揮発性メモリに適用することを念頭に置い
ているので、ピニング領域およびチャネル形成領域は極
めて微細な寸法で形成しなくてはならない。
【0053】なお、図1においてピニング領域105に
添加した不純物元素はファーネスアニール、レーザーア
ニール、ランプアニール等で活性化を行うことが好まし
い。この活性化工程はゲイト絶縁膜の形成などの後工程
におけるアニール処理と同時に行っても良いし、それと
は別に単独で行っても良い。
【0054】本願発明の特徴は、従来の不揮発性メモリ
においてチャネル形成領域として機能していた領域に、
局部的(好ましくはストライプ状)にピニング領域を設
けた点にある。従って、それ以外の構造については従来
の不揮発性メモリの構造をそのまま踏襲することができ
る。
【0055】即ち、ソース領域103、ドレイン領域1
04、ピニング領域105を設けた単結晶シリコン薄膜
上にトンネル酸化膜107を設ける。トンネル酸化膜は
高品質な膜質が望まれるため熱酸化工程によって形成す
る。本実施例ではトンネル酸化膜107の膜厚を11nmと
する。勿論、トンネル酸化膜の膜厚はこの数値に限定さ
れないことは言うまでもない。
【0056】なお、本実施例では上述のピニング領域1
05の形成はトンネル酸化膜107を形成した後で行っ
ても構わない。
【0057】トンネル酸化膜107の上には第1の多結
晶シリコン層でなるフローティグゲイト108を設け
る。なお、図1(C)に示す様にフローティングゲイト
108の端部がピニング領域105とドレイン領域10
4との接合部にオーバーラップする様な構成とすること
は重要である。
【0058】この接合部における電界集中により多量の
ホットエレクトロンが発生するので、この部分にフロー
ティングゲイトをオーバーラップさせると高い効率でホ
ットエレクトロン注入を行うことができる。
【0059】こうしてフローティングゲイト108を設
けたら、第1の層間膜109、第2の多結晶シリコン層
でなるコントロールゲイト110、第2の層間膜11
1、ビット線112を設ける。
【0060】勿論、多結晶シリコン層の代わりに金属膜
などの導電層を用いることも可能である。また、層間膜
としてSiO2/SiN/SiO2 で表される様な積層膜(一般的に
ONO膜と呼ばれる)を用いることも有効である。
【0061】なお、本実施例の2層多結晶シリコン型E
EPROMは図1(D)に示す様な回路図で表される。
図1(D)において、Vdはドレイン電圧、Vsはソー
ス電圧、C.G.はコントロールゲイト電圧、F.G.はフロー
ティングゲイトの持つ電位を示している。
【0062】なお、本実施例のEEPROMではデータ
の書込みと消去の時に、次に示す様な電圧が印加され
る。
【0063】
【表1】
【0064】勿論、動作電圧は表1に限定される必要は
ない。また、本実施例の構造もこれに限定されず、デー
タ消去を電気的に行うEEPROM全てに対して本願発
明を適用することは可能である。
【0065】(本実施例の作用効果)まず、本実施例の
第1の効果について説明する。図1において、活性領域
に局部的に形成されたピニング領域105は、ドレイン
側から広がる空乏層に対してストッパーとして働き、空
乏層の広がりを効果的に抑止する。従って、空乏層の広
がりによるパンチスルー現象が防止される。また、空乏
層の広がりによる空乏層電荷の増加が抑制されるので、
しきい値電圧の低下も避けられる。
【0066】次に第2の効果について説明する。本実施
例ではピニング領域によって意図的に狭チャネル効果を
強めることができる。狭チャネル効果とは、チャネル幅
が極端に狭い場合に観測される現象であり、しきい値電
圧の増加をもたらす(サブミクロンデバイスI;小柳光
正他,pp88〜138 ,丸善株式会社,1987参照)。
【0067】図4は本実施例のピニングTFTが動作し
た際の活性領域のエネルギー状態(電位状態)を示して
いる。図4において、401、402で示される領域が
ピニング領域105のエネルギー状態に相当し、403
で示される領域がチャネル形成領域106のエネルギー
状態に相当する。
【0068】図4からも明らかな様に、ピニング領域1
05はエネルギー的に高い障壁を形成し、チャネル形成
領域106はエネルギー障壁の低い領域を形成する形と
なる。そのため、キャリアはエネルギー状態の低いチャ
ネル形成領域106を優先的に移動する。
【0069】この様に、ピニング領域105ではエネル
ギー的に高い障壁が形成され、その部分のしきい値電圧
が増加する。その結果、全体として観測されるしきい値
電圧も増加するのである。この狭チャネル効果は有効チ
ャネル幅が狭くなるほど顕著に現れる。
【0070】以上に示した様に、本願発明ではピニング
領域105に添加する不純物濃度や有効チャネル幅を自
由に設計することで狭チャネル効果の強弱を制御し、し
きい値電圧を調節することが可能である。即ち、ピニン
グ効果を制御することで短チャネル効果によるしきい値
電圧の低下と狭チャネル効果によるしきい値電圧の増加
とのバランスをとって所望の値に調節することも可能で
ある。
【0071】また、ピニング領域にはN型ならば13族
元素が添加され、P型ならば15族元素が添加されるの
で、その部分ではしきい値電圧が増加する方向(Nチャ
ネル型の場合は正、Pチャネル型の場合は負の方向)に
シフトする。即ち、局部的にしきい値電圧が増加するの
で、その分全体的なしきい値電圧も増加する。従って、
所望のしきい値電圧に調節するためにはピニング領域に
添加する不純物濃度を適切な値とすることが重要であ
る。
【0072】ところで不揮発性メモリでは、フローティ
ングゲイトへ電子を注入することによってしきい値電圧
を変化させ、ある所定の電圧を印加した時にビット線に
電流が流れるかどうかを検知することで「0」と「1」
とを識別している。従って、しきい値電圧が短チャネル
効果によって極端に小さくなってしまうと、「0」と
「1」の区別を非常に小さな電圧印加で識別しなくては
ならない。即ち、ノイズ等の影響を受けやすく、誤動作
の恐れが増大する。
【0073】しかしながら、本願発明ではしきい値電圧
の低下を抑えて所望のしきい値電圧に制御するとができ
るため、「0」、「1」の識別能力は高くなる。即ち、
非常に信頼性の高い不揮発性メモリを実現することが可
能である。
【0074】次に、第3の効果について説明する。本実
施例の不揮発性メモリは、チャネル形成領域106が実
質的に真性な領域で構成され、その領域を多数キャリア
(N型ならば電子、P型ならば正孔)が移動するという
利点がある。
【0075】ここで実質的に真性な領域とは、基本的に
はアンドープな単結晶半導体領域を指す。その他、逆導
電型の不純物元素を添加することにより意図的に導電型
を相殺させた領域、しきい値電圧の制御が可能な範囲に
おいて一導電型を有する領域を含む。
【0076】例えば、ドーパント濃度が 5×1016atoms/
cm3 以下(好ましくは 5×1015atoms/cm3 以下)であ
り、含有する炭素、窒素、酸素の濃度が 2×1018atoms/
cm3 以下(好ましくは 5×1017atoms/cm3 以下)である
単結晶シリコンは実質的に真性であると言える。そうい
った意味で一般的にICで用いられるシリコンウェハは
プロセス過程で意図的に不純物を添加しない限り実質的
に真性である。
【0077】キャリアの移動する領域が実質的に真性で
ある場合、不純物散乱による移動度の低下は極めて小さ
くなり高いキャリア移動度が得られる。即ち、キャリア
の移動度は格子散乱による影響が支配的になり、非常に
理想状態に近くなる。
【0078】また、図1(A)に示す様に、ソース領域
からドレイン領域に渡って線状のピニング領域を設けた
場合、ピニング領域によって多数キャリアの移動経路が
規定されるという効果が得られる。
【0079】前述の様に、ピニング領域に挟まれたチャ
ネル形成領域のエネルギー状態は図4に示す様な状態と
なっている。図1(A)に示す構成では、図4の様なエ
ネルギー状態のスリットが複数並んでいると考えられ
る。
【0080】この様子を模式的に表したのが図5であ
る。図5において、501がピニング領域、502がチ
ャネル形成領域を表している。また、503が多数キャ
リア(電子または正孔)である。図5に示す様に、キャ
リア503はピニング領域501を越えることができな
いのでチャネル形成領域502を優先的に移動する。即
ち、ピニング領域によって多数キャリアの移動経路が規
定されるのである。
【0081】多数キャリアの移動経路を規定することで
キャリア同士の自己衝突による散乱が低減する。この事
はキャリア移動度の向上に大きく寄与する。さらに、実
質的に真性なチャネル形成領域には極めて僅かな不純物
元素しか存在しないため、室温でも電子の移動度が通常
よりも速くなる速度オーバーシュート効果(K.Ohuchiet
al.,Jpn.J.Appl.Phys. 35,pp.960,1996 参照)が生じ
るので、キャリア移動度は極めて大きなものとなる。
【0082】以上の様に高いキャリア移動度が得られる
ことで電荷の書込み時間と読み出し時間の短縮に効果が
現れ、メモリ機能が高性能化する。また、キャリア移動
度が速いということは、それだけ高エネルギーを持つた
めチャネルホットエレクトロン注入(CHE注入)によ
る電荷の書込み効率が大幅に向上する。
【0083】次に第4の効果について説明する。本実施
例の構成をとった場合、ピニング領域とドレイン領域と
の接合部(典型的には p+ /n++接合または n+ /p++が形
成される)における電界集中が非常に大きくなる。その
ため、加速されて高エネルギーをもった電子やインパク
トイオン化で発生した電子(これらはまとめてホットエ
レクトロンと呼ばれる)が多量に発生する。
【0084】即ち、フローティングゲイトへの電荷の注
入が非常に効率良く行われ、データ書込み時間が短縮さ
れる。具体的には従来の1/10〜1/100 程度にまで短縮す
ることが可能である。従って、本願発明を利用すること
で今後実現される256 Mビットのスタック型フラッシュ
メモリのデータ書き込み時間は、10ns/バイト以下、好
ましくは 0.01 〜1ns/バイトを達成しうる。
【0085】これにより磁気メモリのデータ書き込み動
作を上回る高速化が図れるため、磁気メモリで構成され
る現状のハードディスクを全てフラッシュメモリで置き
換えることが可能となる。即ち、非常に小さなチップで
従来の磁気メモリと同等の機能を果たすので、装置の小
型化と低価格化が促進されると予想される。
【0086】さらに、本実施例の構成はデータの書き込
みに必要な電圧(書き込み電圧)を下げることにも有効
である。即ち、ピニング/ドレイン接合部における電界
集中でホットエレクトロン注入が促進されるため、従来
と同じ電荷量を注入するのに必要な書き込み電圧は 1/2
〜1/10で済む。
【0087】そのため、現状ではスタック型のフラッシ
ュメモリの書き込み電圧は約10Vが必要とされるが、本
実施例の構成を利用すれば5V以下、好ましくは1〜3
V程度の書き込み電圧を実現しうる。
【0088】この様に、ピニング領域を設けることでド
レイン接合部でのホットエレクトロン注入の効率を高め
ることができる。この効果は消費電力の低減や回路設計
の自由度を上げる上で有効である。
【0089】次に第5の効果について説明する。本願発
明のピニング領域が短チャネル効果の防止、しきい値電
圧の制御といった機能を有することは既に述べたが、そ
の他にインパクトイオン化(衝突電離)による基板浮遊
効果を防止する上で非常に重要な役割を持つ。
【0090】従来ならばインパクトイオン化によって発
生した電子−正孔対のうち電子はフローティングゲイト
に注入され、正孔はチャネル領域の下に蓄積される。そ
して、蓄積された正孔の影響を受けてソース側の拡散電
位が下がり、コントロールゲイトに依存しないドレイン
電流が観測される(基板浮遊効果という)。
【0091】しかしながら、本願発明ではインパクトイ
オン化によって発生した正孔はただちにピニング領域内
へと移動し、その内部を通ってソース領域へと引き抜か
れていく。従って、チャネル領域の下に蓄積する様なこ
とはなく、基板浮遊効果を防ぐことが可能となる。
【0092】この様な効果は、ピニング領域がソース領
域からドレイン領域に渡って形成される場合に特に顕著
に現れることは言うまでもない。また、ピニング領域が
ソース領域において取り出し電極と接していれば、より
効果的に正孔を引き抜くことが可能となる。
【0093】〔実施例2〕実施例1に示した2層多結晶
シリコン型のEEPROMは、バイト消去型(単位メモ
リ素子ごとのデータ消去を行う)とフラッシュ型(まと
まったメモリ素子の一括データ消去を行う)とに区別で
きる。
【0094】フラッシュ型のEEPROMはフラッシュ
メモリとも呼ばれるが、本願発明はどちらのタイプのE
EPROMに対しても適用することができる。
【0095】また、データの消去方法もソース消去型、
ソース・ゲイト消去型等、様々な方法があるが、いずれ
の場合にも本願発明の適用が可能である。
【0096】〔実施例3〕実施例1及び実施例2では2
層多結晶シリコン型EEPROMの例を示したが、本実
施例では3層多結晶シリコン型EEPORMの例に本願
発明を適用した場合の例について図6を用いて説明す
る。
【0097】なお、基本的な構造は実施例1で説明した
2層多結晶シリコン型EEPROMと同じであるので、
図1の説明に用いた符号を利用する。即ち、図6におい
て図1と同じ符号のついた部分は図1の説明を参照すれ
ば良い。本実施例では、異なる部分のみに新たな符号を
付して説明を行う。
【0098】図6(A)において、図1(A)と異なる
点は消去ゲイト601が設けられた点にある。即ち、第
1層目の多結晶シリコン層で消去ゲイト601が構成さ
れ、続いて第2及び第3の多結晶シリコン層でそれぞれ
フローティングゲイト108、コントロールゲイト11
0が構成される。
【0099】実施例1の構造のEEPROMではフロー
ティングゲイト108に注入された電子をソース領域に
引き抜くことでデータ消去を行うが、本実施例の構造で
はフローティングゲイト108に注入された電子を消去
ゲイト601に引き抜いてデータ消去を行う。
【0100】そのため、図1(B)において消去ゲイト
601とフローティングゲイト108とを絶縁分離する
絶縁膜602はトンネル電流(ファウラノルドハイム電
流)を流すことができる様に可能な限り薄く(好ましく
は8〜12nm)、且つ、耐久性が高い様に高品質な膜でな
ければならない。
【0101】本実施例の場合、ピニング領域を設けた後
で消去ゲイト601及び消去ゲイト絶縁膜602の形成
工程が増える程度で基本的には実施例1に示した構造と
同じ工程でもって作製できる。
【0102】なお、本実施例の様な消去ゲイトを有する
EEPROMは図6(D)に示される様な回路図で表さ
れる。図6(D)において、Vdはドレイン電圧、Vs
はソース電圧、E.G.は消去ゲイト電圧、C.G.はコントロ
ールゲイト電圧、F.G.はフローティングゲイトの持つ電
位を示している。
【0103】なお、本実施例のEEPROMではデータ
の書込みと消去の時に、次に示す様な電圧が印加され
る。
【0104】
【表2】
【0105】勿論、動作電圧は表2に限定される必要は
ない。また、本実施例の構造もこれに限定されず、消去
ゲイト構造を有するEEPROM全てに対して本願発明
を適用することは可能である。
【0106】〔実施例4〕実施例1〜3に示した不揮発
性メモリはデータの書き込みにホットエレクトロン注入
を利用し、データの消去にファウラノルドハイム電流を
用いる。その様な動作モードはスタック型によく用いら
れている。
【0107】しかし、本願発明はデータの書き込みにフ
ァウラノルドハイム電流を用いる不揮発性メモリに対し
ても適用できる。その様な動作モードはNAND型、A
ND型、DINOR型などによく用いられている。
【0108】特に、256Mビット以上の大容量を有す
るメモリを形成する際、信頼性を高める(劣化を抑えて
寿命を延ばす)ためにはファウラノルドハイム電流を用
いてデータの書き込みを行う方が好ましい。
【0109】〔実施例5〕実施例1に示した2層多結晶
シリコン型の構造では、データの消去を電気的に行うE
EPROMを例にとって説明したが、フローティングゲ
イトに注入された電子を紫外光照射や熱によって励起
し、ソースや基板に引き抜く方法を利用した不揮発性メ
モリをEPROMと呼ぶ。本願発明はこの様なEPRO
Mに対しても適用することができる。
【0110】また、EPROMの中にはフローティング
ゲイトを用いず、コントロールゲイトとシリコン基板と
の間に2層構造のゲイト絶縁膜を設けて、その界面準位
にホットエレクトロンを捕獲するタイプの不揮発性メモ
リもある。例えば、酸化珪素膜と窒化珪素膜との界面に
ホットキャリアを捕獲するタイプをNMOS型不揮発メ
モリと呼ぶ。
【0111】さらに、絶縁膜界面に金属クラスタ、シリ
コンクラスタ等を意図的に形成してそこにホットキャリ
アを捕獲するタイプの不揮発性メモリもある。
【0112】本願発明は上述の様なあらゆるタイプのE
PROMに対しても適用することが可能である。
【0113】〔実施例6〕実施例1では単結晶シリコン
中に埋め込み酸化膜を設け、その上に単結晶シリコン薄
膜を得た場合(代表的にはSIMOX基板)を例にとっ
て説明した。しかしながら、スマートカット法と呼ばれ
る技術を利用することで結晶化ガラス、石英、セラミッ
クス上に単結晶シリコン薄膜を得ることもできる。
【0114】なお、結晶化ガラスを使用するにあたって
全面(表面、裏面及び側面)を絶縁性シリコン膜で覆う
ことは有効である。こうすることで高温加熱処理を施し
た際にもガラス成分物質による汚染を防ぐことが可能と
なる。
【0115】さらに、結晶化ガラスは熱膨張係数がシリ
コン膜と同程度のものを用いることができるのでシリコ
ン薄膜に発生する応力を最小限に抑えることができる。
この事は信頼性の高い装置を作製する上で非常に重要で
ある。
【0116】また、例えば単結晶シリコン薄膜を用いた
TFTと不揮発性メモリとで構成されるLCD(液晶デ
ィスプレイ)を作製する様な場合、素子側基板として結
晶化ガラスを用いると、対向基板として安価なガラス基
板を用いても応力による反りなどが発生しない(素子側
基板が石英であるとやはり熱膨張係数の違いから反りが
生じる可能性があり、対向側に高価な石英基板を用いる
必要が生じる)。
【0117】この様に、サブストレートとして結晶化ガ
ラスを用い、それを覆う絶縁膜上に形成された単結晶シ
リコン薄膜で不揮発性メモリを構成することは低価格な
製品を製造する上で非常に有効である。この様な場合に
おいても、本願発明は容易に適用することが可能であ
る。
【0118】〔実施例7〕実施例1〜6では、半導体層
として単結晶シリコン薄膜を用いたSOI構造を例にと
って説明したが、これらの実施例で示した単結晶シリコ
ン薄膜は全て多結晶シリコン膜に置き換えても構わな
い。
【0119】本実施例の不揮発性メモリについて図12
を用いて説明する。図12(A)は本実施例の上面図で
あり、それをA−A’で切断した断面が図12(B)、
B−B’で切断した断面が図12(C)である。
【0120】図12において、30は結晶化ガラス(ガ
ラスセラミックス)である。本実施例で用いる多結晶シ
リコン膜を形成するには 700℃以上の加熱処理が必要で
あるため、耐熱性の高い材料を基板として用いる。
【0121】耐熱性の高い材料として石英を用いること
もできるが、本実施例では高価な石英基板の代わりに安
価な結晶化ガラスを用いる。また、結晶化ガラス30は
絶縁性シリコン膜(酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、
酸化窒化シリコン膜等)でなる保護膜31で覆われ、ガ
ラス成分の流出を防止している。
【0122】保護膜31の上には特異な結晶構造を有す
る多結晶シリコン薄膜でなる活性層が形成され、不純物
を添加することによりソース領域32、ドレイン領域3
3、ピニング領域34、チャネル形成領域35が形成さ
れている。この多結晶シリコン薄膜の形成方法について
は後述する。
【0123】そして、多結晶シリコン薄膜でなる活性層
の表面にゲイト絶縁膜36を形成したら、次に消去ゲイ
ト37、トンネル酸化膜38を設け、次いでフローティ
ングゲイト39が形成されている。
【0124】さらに、フローティングゲイト39を覆っ
て第1の層間膜40、コントロールゲイト41、第2の
層間膜42、グランド線43、ビット線44が順次形成
されてスタック型の不揮発性メモリ(EEPROM)を
構成している。
【0125】ところで、上述の様に本実施例では活性層
(ソース領域、チャネル形成領域及びドレイン領域を構
成する)として本出願人らが開発した特異な結晶構造を
有する多結晶シリコン薄膜を利用する。
【0126】勿論、公知の手段で得られる他の多結晶シ
リコンを用いても良いが、メモリ自体の動作速度の向上
及び書き込み電圧の低電圧化を図るならば、上述の特異
な結晶構造を有する多結晶シリコン薄膜を用いることが
望ましい。
【0127】ここでこの特異な結晶構造を有する多結晶
シリコン薄膜を形成するための技術について図13を用
いて説明する。
【0128】図13(A)において、50は結晶化ガラ
ス、51は結晶化ガラスからの成分物質の流出を防ぐ保
護膜である。そして、その上に非晶質シリコン膜52を
減圧熱CVD法、プラズマCVD法またはスパッタ法に
より形成する。
【0129】ただし、減圧熱CVD法で成膜した場合に
は裏面及び側面に成膜された膜を後の結晶化工程を行う
前に除去しておくことが好ましい。本発明者らの経験で
は、裏面や側面に非晶質シリコン膜を残したまま結晶化
工程を行うと結晶状態が悪化する様である(原因は不
明)。
【0130】なお、非晶質シリコン膜52以外にもSix
Ge1-x (0<X<1)で示されるシリコンとゲルマニウムの化
合物を利用するなど、他の半導体薄膜を用いることも可
能である。また、非晶質シリコン膜53の膜厚は25〜10
0nm (好ましくは30〜60nm)とすれば良い。
【0131】次に、非晶質シリコン膜52の結晶化工程
を行う。結晶化の手段としては本発明者らによる特開平
7-130652号公報記載の技術を用いる。同公報の実施例1
および実施例2のどちらの手段でも良いが、本願発明で
は実施例2に記載した技術内容(特開平8-78329 号公報
に詳しい)を利用するのが好ましい。
【0132】特開平8-78329 号公報記載の技術は、まず
触媒元素の添加領域を選択するマスク絶縁膜53を形成
する。そして、非晶質シリコン膜52の結晶化を助長す
る触媒元素を含有した溶液をスピンコート法により塗布
し、触媒元素含有層54を形成する。(図13(A))
【0133】なお、触媒元素としてはニッケル(N
i)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、パラジウム(P
d)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、ゲルマ
ニウム(Ge)、鉛(Pb)から選ばれた一種または複
数種の元素を用いることができる。望ましくはシリコン
との格子の整合性の良いニッケルを用いる。
【0134】また、上記触媒元素の添加工程はスピンコ
ート法に限らず、マスクを利用したイオン注入法または
プラズマドーピング法を用いることもできる。この場
合、添加領域の占有面積の低減、横成長領域の成長距離
の制御が容易となるので、微細化した回路を構成する際
に有効な技術となる。
【0135】次に、触媒元素の添加工程が終了したら、
500 ℃2時間程度の水素出しの後、不活性雰囲気、水素
雰囲気または酸素雰囲気中において 500〜700 ℃(代表
的には 550〜650 ℃、好ましくは570 ℃)の温度で 4〜
24時間の加熱処理を加えて非晶質シリコン膜52の結晶
化を行う。(図13(B))
【0136】この時、非晶質シリコン膜52の結晶化は
触媒元素を添加した領域で発生した核から優先的に進行
し、結晶化ガラス50の基板面に対してほぼ平行に成長
した結晶領域55が形成される。本発明者らはこの結晶
領域55を横成長領域と呼んでいる。横成長領域は比較
的揃った状態で個々の結晶が集合しているため、全体的
な結晶性に優れるという利点がある。
【0137】結晶化のための加熱処理が終了したら、マ
スク絶縁膜53を除去した後、触媒元素を除去するため
の加熱処理(触媒元素のゲッタリング工程)を行う。こ
の加熱処理は処理雰囲気中にハロゲン元素を含ませ、ハ
ロゲン元素による金属元素のゲッタリング効果を利用す
るものである。
【0138】なお、ハロゲン元素によるゲッタリング効
果を十分に得るためには、上記加熱処理を700 ℃を超え
る温度で行なうことが好ましい。この温度以下では処理
雰囲気中のハロゲン化合物の分解が困難となり、ゲッタ
リング効果が得られなくなる恐れがある。そのため加熱
処理温度を好ましくは800 〜1000℃(代表的には950
℃)とし、処理時間は 0.1〜 6hr、代表的には 0.5〜 1
hrとする。
【0139】代表的には酸素雰囲気に対して塩化水素
(HCl)を0.5 〜10体積%(好ましくは3体積%)の
濃度で含有させ、950 ℃、30分の加熱処理を行えば良
い。HCl濃度を上記濃度以上とすると、シリコン表面
に膜厚程度の凹凸が生じてしまうため好ましくない。
【0140】また、ハロゲン元素を含む化合物してはH
Clガス以外にもHF、NF3 、HBr、Cl2 、Cl
3 、BCl3 、F2 、Br2 等のハロゲン元素を含む
化合物から選ばれた一種または複数種のものを用いるこ
とが出来る。
【0141】この工程においては横成長領域55中の触
媒元素が塩素の作用によりゲッタリングされ、揮発性の
塩化物となって大気中へ離脱して除去される。そして、
この工程後の横成長領域56中における触媒元素の濃度
は 5×1017atoms/cm3 以下(代表的には 2×1017atoms/
cm3 以下)にまで低減される。
【0142】なお、本実施例ではハロゲン元素のゲッタ
リング能力によって触媒元素をゲッタリングしている
が、リン元素のゲッタリング能力を利用することも可能
である。リンでゲッタリングする場合には、横成長領域
に接する場所に高濃度にリンを含む層を設け、加熱処理
によってリンを含む層に触媒元素をゲッタリングさせれ
ば良い。
【0143】こうして得られた横成長領域56は棒状ま
たは偏平棒状結晶の集合体からなる特異な結晶構造を示
す。本実施例の不揮発性メモリでは横成長領域56のみ
で構成される多結晶シリコン薄膜を活性層として用いる
のである。
【0144】また、特異な結晶構造とは、具体的には互
いに概略平行に並んだ棒状結晶が巨視的に特定の方向を
持った構造であり、さらに、その個々の棒状結晶のなす
結晶粒界では極めて連続性の高い結合が実現されてい
る。
【0145】この様子を詳細に観察した結果は、本出願
人による特願平9-55633 、同9-165216、同9-212428で説
明している。
【0146】以上の様な工程で形成された多結晶シリコ
ン薄膜は結晶粒界が極めて連続性の高い(整合性の高
い)結合でなるため、殆どキャリアの移動を妨げない。
即ち、実質的に結晶粒界が存在しないシリコン薄膜とな
り、実質的に単結晶と見なすことが可能である(実際に
電子線回折パターンは単結晶の回折パターンと酷似して
いる)。
【0147】さらに、意図的に不純物を添加しない限り
上述の多結晶シリコン薄膜は真性または実質的に真性で
ある。ここでいう真性とはシリコン以外の不純物が極力
排除されて殆ど極性を無視しうる状態を意味する。
【0148】この様に、本願発明は実質的に単結晶と見
なせる半導体薄膜(本実施例で示した様な結晶構造を有
する多結晶半導体薄膜)を利用した全ての不揮発性メモ
リに対して適用することが可能である。
【0149】〔実施例7〕本実施例では、1〜6に示し
た不揮発性メモリにおいて半導体層の下地となる絶縁層
(埋め込み酸化膜等)に、ピニング領域と同一導電型の
不純物元素を添加する構成について説明する。
【0150】なお、本実施例ではピニング領域に添加す
る不純物としてボロンを用いる場合について説明する。
まず、本実施例の不揮発性メモリのチャネル形成領域に
注目した断面図を図14(A)、(B)に示す。図14
(A)、(B)はチャネル形成領域をチャネル幅方向に
沿って切断した断面に相当する。
【0151】図14(A)において、61は単結晶シリ
コン基板、62は埋め込み酸化膜、63はチャネル形成
領域、64、65はピニング領域である。この時、本実
施例では埋め込み酸化膜62の表面近傍にボロンが添加
された領域67が形成されている点に特徴がある。
【0152】また、図14(B)に示す構造は、基本的
には図14(A)と同一構造であるが、埋め込み酸化膜
62の全体にボロンが添加されている。
【0153】ここで図14(A)の構成としたチャネル
形成領域のエネルギー状態を模式的に表すと図14
(C)の様になる。図14(C)において、68はエネ
ルギー障壁の低い領域であり、チャネル形成領域として
機能する領域である。
【0154】また、図14(A)におけるピニング領域
64、65および意図的にボロンを添加した埋め込み酸
化膜62の近傍には不純物元素の染みだしに起因するエ
ネルギー障壁の高い領域69が形成される。
【0155】さらに、チャネル形成領域のエネルギー分
布を図14(D)、(E)に示す。図14(D)は、図
14(C)の点線Xに沿ったエネルギー分布図であり、
横軸にチャネル幅方向の距離、縦軸に相対的エネルギー
をとっている。また、図14(E)は、図14(C)の
点線Yに沿ったエネルギー分布図であり、横軸に相対的
エネルギー、縦軸に深さ方向の距離をとっている。
【0156】なお、図14(D)、(E)のエネルギー
分布図は図14(C)のエネルギー状態図と互いに対応
する様に記載してある。
【0157】図14(D)に示す様に、ピニング領域お
よびその近傍ではbに相当する大きな相対的エネルギー
となっている。しかし、キャリアが移動する領域68の
内部(特にピニング領域から最も遠い部分)では、相対
的エネルギーは最も小さくなる(aに相当する)。
【0158】また、図14(E)に示す様に、点線Yに
沿ったエネルギー分布を見るとゲイト絶縁膜(図示せ
ず)近傍ではある程度高い相対的エネルギーを示し、キ
ャリアが移動する領域68内部で最も小さいaに相当す
る相対的エネルギーとなる。そして、埋め込み酸化膜6
2との界面に近づくと除々に相対的エネルギーは増加
し、b’に相当する大きさとなる。
【0159】なお、ピニング領域に添加された不純物濃
度と埋め込み酸化膜に添加された不純物濃度が同一であ
ればb=b’である。当然、異なる添加濃度であればb
とb’も異なるものとなる。本願発明ではどちらであっ
ても良い。
【0160】本願発明の場合、相対的エネルギー(a)
に対して相対的エネルギー(bまたはb’)を3倍以上
(好ましくは10倍以上)とすることが好ましい。こう
することで、キャリア(電子または正孔)がエネルギー
状態の低い領域68を優先的に移動する様な構成を得る
ことができる。
【0161】また、チャネル形成領域63と埋め込み酸
化膜62との界面付近では高いエネルギー障壁が形成さ
れてキャリアが近づけないので、下地(埋め込み酸化
膜)表面近傍で生じるキャリア散乱を防ぐことができ
る。
【0162】以上の様な構成とすることで空乏層の広が
りをより効果的に抑止することが可能となり、さらに短
チャネル効果に対する耐性を高めることができる。ま
た、下地膜表面におけるキャリア散乱を低減することで
ホットエレクトロン注入のさらなる効率化を図ることが
できる。
【0163】〔実施例8〕実施例1〜7に示した不揮発
性メモリは不揮発性メモリを用いた公知の全ての回路構
成に対して適用できる。そこで本実施例では、本願発明
をNAND型及びNOR型アーキテクチャで設計された
フラッシュメモリに適用した場合について説明する。
【0164】まず、図7(A)、(B)に示したNAN
D型メモリ回路の構成について説明する。なお、図7で
は8つのメモリトランジスタと2つの選択トランジスタ
からなる回路を2つ記載しているが、説明はその片方の
みを行う。
【0165】図7(A)において、701、702は選
択トランジスタであり、それぞれ703、704で示さ
れる選択線S1、S2をゲイト電極とする。また、選択
トランジスタ701はB1(またはB2)で示されるビ
ット線705と、8つのメモリトランジスタ706〜7
13とを接続している。
【0166】なお、本実施例では8つのメモリトランジ
スタを直列に接続する例を示すが、この数に限定される
ものではない。
【0167】また、最終段のメモリトランジスタ713
には選択トランジスタ702が接続され、選択トランジ
スタ702の一方の端子は接地されている。勿論、接地
ではなく電源線と接続させても動作させることはでき
る。
【0168】メモリトランジスタ706〜713は各々
ワード線714〜721(W1〜W8で表される)をコ
ントロールゲイトとして利用する。
【0169】また、図7(A)のNAND型メモリ回路
を回路パターンとして模式的に表すと図7(B)の様に
なる。なお、各メモリトランジスタにおいて、斜線で示
される領域はコントロールゲイト714〜721の下に
設けられたフローティングゲイトを示している。
【0170】次に、図8(A)、(B)に示したNOR
型メモリ回路の構成について説明する。なお、図8では
4つのメモリトランジスタからなる回路を2つ記載して
いるが、説明はその片方のみを行う。
【0171】図8(A)において、B1で示されるビッ
ト線801には個々に4つのメモリトランジスタ802
〜805が接続されている。そして、メモリトランジス
タ802〜805においてビット線801と接続しない
側の端子(ソース領域)は接地線806と接続されてい
る。
【0172】また、メモリトランジスタ802〜805
の各々はW1〜W4で示されるワード線807〜810
をコントロールゲイトとして利用する。
【0173】また、図8(A)のNOR型メモリ回路を
回路パターンとして模式的に表すと図8(B)の様にな
る。なお、各メモリトランジスタにおいて、斜線で示さ
れる領域はコントロールゲイト807〜810の下に設
けられたフローティングゲイトを示している。
【0174】図7に示した様なNAND型回路は書き込
み順序が決まっていたり、読み出しのアクセス時間が遅
いなどの不利はあるが、集積度を大幅に向上させること
ができるという利点を有する。
【0175】また、図8に示した様なNOR型回路は、
フローティングゲイトへの電子の精密な注入及び精密な
電荷量の読み出しを行う上で有効な構成である。これが
ソース/ドレインのバスラインに個々のメモリトランジ
スタを直接接続するというNOR型アーキテクチャの特
徴である。
【0176】なお、本実施例は2層構造の電極(多結晶
ポリシリコン等)を利用した不揮発性メモリについて説
明したが、実施例3に示した様な3層構造の電極(消去
ゲイトを備えた構造)の不揮発性メモリでも実施可能で
ある。
【0177】〔実施例9〕本実施例では本願発明の不揮
発性メモリをワンチップ上に集積化されたRISCプロ
セッサ、ASICプロセッサ等のマイクロプロセッサに
適用した場合に例について説明する。
【0178】図9に示すのは、マイクロプロセッサの一
例である。マイクロプロセッサは典型的にはCPUコア
11、フラッシュメモリ12(RAMでも良い)、クロ
ックコントローラ13、キャッシュメモリ14、キャッ
シュコントローラ15、シリアルインターフェース1
6、I/Oポート17等から構成される。
【0179】勿論、図9に示すマイクロプロセッサは簡
略化した一例であり、実際のマイクロプロセッサはその
用途によって多種多様な回路設計が行われる。
【0180】図9に示すマイクロプロセッサではCPU
コア11、クロックコントローラ13、キャッシュコン
トローラ15、シリアルインターフェース16、I/O
ポート17をCMOS回路18で構成している。そし
て、CMOS回路18には本願発明で開示したピニング
領域19が設けられている。
【0181】この様に、本願発明は不揮発性メモリだけ
でなくSOIFETに適用することも可能である。この
詳細については、特願平8−239215号で既に出願
済である。
【0182】また、フラッシュメモリ14には本願発明
の不揮発性メモリが利用され、メモリ回路20が構成さ
れている。そして、メモリ回路20を構成する全てのメ
モリセルにはピニング領域21が設けられている。な
お、キャッシュメモリ12に本願発明の不揮発性メモリ
を利用することも可能である。
【0183】以上に示した様に、図9はメモリ部と他の
ロジック部の全てに本願発明で開示するピニング技術を
利用した場合に例である。
【0184】さらに、場合によっては図10に示す様な
構成も採用しうる。図10はメモリ部以外のロジック部
を通常のCMOS回路22で構成する場合の例である。
この場合はロジック部だけピニング領域を設けない構成
とすれば良い。
【0185】この様に、ピニング領域は回路設計の段階
で必要箇所に設けることが可能であり、回路全体に利用
するか、その一部に利用するかは実施者が適宜決定すれ
ば良い。様々な性能が複合化されたハイブリッドICに
本願発明を適用する場合においては、この様な回路設計
の自由度が非常に有効である。
【0186】〔実施例10〕本願発明の不揮発性メモリ
で構成された半導体回路(メモリ回路)はデータの記憶
・読み出しを行う記録媒体として、あらゆる分野の電子
機器に組み込むことが可能である。本実施例では、その
様な電子機器の一例を図11に示す。
【0187】本願発明の不揮発性メモリを利用しうる電
子機器としてはビデオカメラ、電子スチルカメラ、プロ
ジェクター、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲ
ーション、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モ
バイルコンピュータ、携帯電話、PHS等)などが挙げ
られる。
【0188】図11(A)は携帯電話であり、本体20
01、音声出力部2002、音声入力部2003、表示
装置2004、操作スイッチ2005、アンテナ200
6で構成される。本願発明は内蔵のLSI基板に組み込
まれ、電話番号を記録するアドレス機能などを付加する
ために利用される。
【0189】図11(B)はビデオカメラであり、本体
2101、表示装置2102、音声入力部2103、操
作スイッチ2104、バッテリー2105、受像部21
06で構成される。本願発明は内蔵のLSI基板に組み
込まれ、画像データの記憶などの機能に利用される。
【0190】図11(C)はモバイルコンピュータ(モ
ービルコンピュータ)であり、本体2201、カメラ部
2202、受像部2203、操作スイッチ2204、表
示装置2205で構成される。本願発明は内蔵のLSI
基板に組み込まれ、処理データや画像データの記憶に利
用される。
【0191】図11(D)はヘッドマウントディスプレ
イであり、本体2301、表示装置2302、バンド部
2303で構成される。本願発明は画像信号の補正回路
として表示装置2302に接続される。
【0192】図11(E)はリア型プロジェクターであ
り、本体2401、光源2402、表示装置2403、
偏光ビームスプリッタ2404、リフレクター240
5、2406、スクリーン2407で構成される。本願
発明はγ補正回路に与えるデータを格納しておく記憶回
路として利用することができる。
【0193】図11(F)はフロント型プロジェクター
であり、本体2501、光源2502、表示装置250
3、光学系2504、スクリーン2505で構成され
る。本願発明はγ補正回路に与えるデータを格納してお
く記憶回路として利用することができる。
【0194】以上の様に、本願発明の適用範囲は極めて
広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能で
ある。これ以外にも各種制御回路や情報処理回路に不可
欠な記憶媒体として活用することが可能である。
【0195】
【発明の効果】本願発明を利用することで、短チャネル
効果などに代表される微細効果の影響を最小限に抑え、
不揮発性メモリのさらなる微細化を進めることができ
る。
【0196】そして、小さい面積で大容量を実現する不
揮発性メモリを高い信頼性を確保したまま実現すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の不揮発性メモリの構成を示す
図。
【図2】 エネルギーバンドの変化を説明するための
図。
【図3】 チャネル長及びチャネル幅の定義を説明す
るための図。
【図4】 活性領域のエネルギー状態を示す図。
【図5】 活性領域のエネルギー状態を示す図。
【図6】 本願発明の不揮発性メモリの構成を示す
図。
【図7】 本願発明の不揮発性メモリを用いた回路を
示す図。
【図8】 本願発明の不揮発性メモリを用いた回路を
示す図。
【図9】 本願発明の不揮発性メモリを用いた半導体
回路を示す図。
【図10】 本願発明の不揮発性メモリを用いた半導体
回路を示す図。
【図11】 本願発明の不揮発性メモリを用いた電子機
器を示す図。
【図12】 本願発明の不揮発性メモリの構成を示す
図。
【図13】 多結晶シリコン薄膜の作製工程を示す図。
【図14】 チャネル形成領域近傍のエネルギー分布を
示す図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁表面を有する基板上において、 単結晶または実質的に単結晶と見なせる半導体薄膜を利
    用して形成されたソース領域、ドレイン領域及び活性領
    域と、 前記活性領域に対して局部的に設けられた不純物領域
    と、 前記不純物領域に挟まれた真性または実質的に真性なチ
    ャネル形成領域と、 を含むことを特徴とする不揮発性メモリ。
  2. 【請求項2】絶縁表面を有する基板上において、 単結晶または実質的に単結晶と見なせる半導体薄膜を利
    用して形成されたソース領域、ドレイン領域及び活性領
    域と、 前記活性領域に局部的に設けられた不純物領域と、前記
    不純物領域に挟まれた真性または実質的に真性なチャネ
    ル形成領域と、 を含み、 前記不純物領域は13族又は15族から選ばれた元素か
    らなることを特徴とする不揮発性メモリ。
  3. 【請求項3】絶縁表面を有する基板上において、 単結晶または実質的に単結晶と見なせる半導体薄膜を利
    用して形成されたソース領域、ドレイン領域及び活性領
    域と、 前記活性領域に局部的に設けられた不純物領域と、前記
    不純物領域に挟まれた真性または実質的に真性なチャネ
    ル形成領域と、 を含み、 前記不純物領域は13族又は15族から選ばれた元素か
    らなり、当該不純物領域によって前記ドレイン領域から
    前記ソース領域に向かって広がる空乏層が抑止されるこ
    とを特徴とする不揮発性メモリ。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3において、前記不純
    物領域は前記ソース領域から前記ドレイン領域に渡って
    ストライプ状に設けられていることを特徴とする不揮発
    性メモリ。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4において、前記不純
    物領域に含まれる元素の濃度は 1×1017〜 5×1020atom
    s/cm3 であることを特徴とする不揮発性メモリ。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5において、前記絶縁
    表面を有する基板とは表面に絶縁膜を設けた結晶化ガラ
    スであることを特徴とする不揮発性メモリ。
  7. 【請求項7】請求項1〜6に記載の不揮発性メモリを記
    録媒体として利用することを特徴とする電子機器。
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