JPH11160583A - 光バス、光伝送システム、および信号処理装置 - Google Patents

光バス、光伝送システム、および信号処理装置

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JPH11160583A
JPH11160583A JP32855697A JP32855697A JPH11160583A JP H11160583 A JPH11160583 A JP H11160583A JP 32855697 A JP32855697 A JP 32855697A JP 32855697 A JP32855697 A JP 32855697A JP H11160583 A JPH11160583 A JP H11160583A
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JP
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signal light
signal
optical bus
light
optical
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JP32855697A
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English (en)
Inventor
Shinya Kyozuka
信也 経塚
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光の利用効率の向上が図られた光バスおよび光
伝送システムを提供し、さらにシステムの拡張性に応じ
て回路基板の自由な着脱が容易に可能であって、消費電
力が低く、信号処理速度の高速化が図られた信号処理装
置を提供する。 【解決手段】信号光入射口11a,12a,13aに焦
点を有する複数のシリンドリカル面19が配列されたシ
リンドリカル部材18を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光信号の伝播を担
う光バス、およびその光バスを用いたデータの送受を含
む信号処理を行なう信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超大規模集積回路(VLSI)の開発に
より、データ処理システムで使用する回路基板(ドータ
ーボード)の回路機能が大幅に増大してきている。回路
機能が増大するにつれて各回路基板に対する信号接続数
が増大するため、各回路基板(ドーターボード)間をバ
ス構造で接続するデータバスボード(マザーボード)に
は多数の接続コネクタと接続線を必要とする並列アーキ
テクチャが採用されてきている。接続線の多層化と微細
化による並列化を進めることにより並列バスの動作速度
の向上が図られてきたが、接続配線間容量や接続配線抵
抗に起因する信号遅延により、システムの処理速度が並
列バスの動作速度によって制限されることもある。ま
た、並列バス接続配線の高密度化による電磁ノイズ(E
MI:Electromagnetic Interf
erence)の問題もシステムの処理速度向上に対す
る大きな制約となる。
【0003】このような問題を解決し並列バスの動作速
度の向上を図るために、光インターコネクションと呼ば
れる、システム内光接続技術を用いることが検討されて
いる。光インターコネクション技術の概要は、『内田禎
二、第9回 回路実装学術講演大会 15C01,p
p.201〜202』や『H.Tomimuro et
al.,“Packaging Technology
for Optical Interconnect
s”,IEEE Tokyo No.33 pp.81
〜86,1994』に記載されているように、システム
の構成内容により様々な形態の技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来提案された様々な
形態の光インターコネクション技術のうち、特開平2−
41042号公報には、高速、高感度の発光/受光デバ
イスを用いた光データ伝送方式をデータバスに適用した
例が開示されており、そこには、各回路基板の表裏両面
に発光/受光デバイスを配置し、システムフレームに組
み込まれた隣接する回路基板上の発光/受光デバイス間
を空間的に光で結合した、各回路基板相互間のループ伝
送用の直列光データバスが提案されている。この方式で
は、ある1枚の回路基板から送り出された信号光が、隣
接する回路基板で光/電気変換され、さらにその回路基
板で今度は電気/光変換されて、次に隣接する回路基板
に信号光を送り出すというように、各回路基板が順次直
列に配列され各回路基板上で光/電気変換および電気/
光変換を繰り返しながらシステムフレームに組み込まれ
たすべての回路基板間に伝達される。このため、信号伝
達速度は各回路基板上に配置された受光/発光デバイス
の光/電気変換速度および電気/光変換速度に依存する
と同時にその制約を受ける。また、各回路基板相互間の
データ伝送には、各回路基板上に配置された受光/発光
デバイスによる、自由空間を介在させた光結合を用いて
いるため、隣接する回路基板表裏両面に配置されている
発光/受光デバイスの光学的位置合わせが行なわれすべ
ての回路基板が光学的に結合していることが必要とな
る。さらに、各回路基板が自由空間を介して結合されて
いるため、隣接する光データ伝送路間の干渉(クロスト
ーク)が発生しデータの伝送不良が予想される。また、
システムフレーム内の環境、例えば埃などにより信号光
が拡散することによりデータの伝送不良が発生すること
も予想される。さらに、各回路基板が直列に配置されて
いるため、いずれかのボードが取り外された場合にはそ
こで接続が途切れてしまうので、それを補うための余分
な回路基板が必要となる。すなわち、回路基板を自由に
着脱することができず、回路基板の数が固定されてしま
うという問題がある。
【0005】また、自由空間を利用した回路基板相互間
のデータ伝送技術として、特開昭61−196210号
公報には、平行な2面を有する、光源に対置されたプレ
ートを具備し、プレート表面に配置された回折格子およ
び反射素子により構成された光路を介して回路基板間を
光学的に結合する方式が開示されている。この方式で
は、1点から発せられた光を固定された1点にしか伝送
することができず、電気バスのように全ての回路ボード
間を網羅的に接続することができないという問題があ
る。また、自由空間を利用しているので複雑な光学系が
必要となり、位置合わせ等も難しいため、光学素子の位
置ずれに起因する、隣接する光伝送路間の干渉(クロス
トーク)が発生し、データの伝送不良が予想される。さ
らに、回路基板間の接続情報はプレート表面に配置され
た回折格子および反射素子により決定されるため、回路
基板を自由に抜き差しすることができず拡張性が低いと
いうような様々な問題がある。
【0006】また、自由空間を利用したデータ伝送技術
として、2枚の反射板を互いに対向させ、この2枚の反
射板に挟まれた間隙の周囲に、発光素子ないし受光素子
が搭載された複数の回路基板を配置して信号光を送受信
する光伝送技術が提案されている。この光伝送技術の概
要は、『安 哲興、峯本 工「高反射率積層板によるボ
ード間波長多重光インターコネクション」、光学 第2
4巻、第9号、p574(50)−580(56)、1
995年』、『安 哲興、峯本 工「波長多重光インタ
ーコネクションによる高速フーリエ変換専用コンピュー
タのアーキテクチャー」、光学 第25巻、第6号、p
337(43)−344(50)、1996年』)に記
載されている。
【0007】この光伝送技術では、回路基板に搭載され
た発光素子から光が出射されると、この光は反射板で挟
まれた間隙に入射して反射板で反射を繰り返すことによ
りこの間隙を伝播し受光素子で受光される。また、この
発光素子は拡散光を出射するものであり、発光素子から
拡散光が出射されると、この拡散光は反射板で挟まれた
間隙を広がりながら伝播する。このため、ある1つの発
光素子から拡散光を出射することにより、一度に複数の
受光素子に信号光を伝達することができる。
【0008】ところが、この光伝送技術では、発光素子
から拡散光が出射されるため、反射板で挟まれた間隙を
伝播する光は、所望の出射ポイント以外にも伝播してし
まい、このため、光の利用効率が低くなり、この光伝送
技術を採用して信号処理装置を構成すると、信号処理装
置の処理速度が遅くなったり、消費電力が大きくなると
いう問題がある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、光の利用効率
の向上が図られた光バスおよび光伝送システムを提供
し、さらにシステムの拡張性に応じて回路基板の自由な
着脱が容易に可能であって、消費電力が低く、信号処理
速度の高速化が図られた信号処理装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光バスのうちの
第1の光バスは、一方の端面に信号光の入射を担う信号
光入射口を有する信号光入射部を少なくとも一つ備える
とともに、他方の端面に並ぶ、信号光の出射を担う複数
の信号光出射口を有し、この信号光入射口から入射した
信号光を伝播する二次元的に広がった形状の光バスであ
って、上記信号光入射部が、上記信号光入射口から入射
した信号光をこの光バス内部に向けて拡散する光拡散手
段を備えるとともに、上記一方の端面に沿う方向に配列
された、上記信号光入射口に焦点を有し、上記光拡散手
段で拡散した信号光を複数に分岐させて各分岐した信号
光それぞれを上記複数の信号光出射口それぞれに向かわ
せる複数のレンズ面を備えたことを特徴とする。
【0011】また、本発明の光バスのうちの第2の光バ
スは、一方の端縁から信号光を入射しこの信号光をこの
一方の端縁とは反対側の他方の端縁から出射する二次元
的に広がった形状の光バスであって、上記一方の端縁
に、この一方の端縁から入射した信号光をこの光バス内
部に向けて拡散する光拡散手段を備えるとともに、この
一方の端縁に焦点を有しこの一方の端縁に沿って延在す
る、上記光拡散手段で拡散した信号光の、この光バスの
厚さ方向の広がりを抑制するレンズ面を備えたことを特
徴とする。
【0012】また、本発明の光伝送システムのうちの第
1の光伝送システムは、 (1)拡散信号光を出射する発光体 (2)一方の端面に上記発光体が出射した拡散信号光の
入射を担う信号光入射口を有する信号光入射部を少なく
とも一つ備えるとともに、他方の端面に並ぶ、信号光の
出射を担う複数の信号光出射口を有し、信号光入射口か
ら入射した信号光を伝播する二次元的に広がった形状の
光バスであって、上記信号光入射部が、上記一方の端面
に沿う方向に配列された、上記発光体に焦点を有し、そ
の発光体から出射した拡散信号光を複数に分岐させて各
分岐した信号光それぞれを上記複数の信号光出射口それ
ぞれに向かわせる複数のレンズ面を備えてなる光バスを
具備することを特徴とする。
【0013】また、上記目的を達成する本発明の光伝送
システムのうちの第2の光伝送システムは、 (1)拡散信号光を出射する発光体 (2)一方の端縁から上記発光体が出射した拡散信号光
を入射しこの拡散信号光をこの一方の端縁とは反対側の
他方の端縁から出射する、二次元的に広がった形状の光
バスであって、上記発光体に焦点を有しこの一方の端縁
に沿って延在する、上記発光体から出射した拡散信号光
の、この光バスの厚さ方向の広がりを抑制するレンズ面
を備えた光バスを具備することを特徴とする。
【0014】また、上記目的を達成する本発明の信号処
理装置のうちの第1の信号処理装置は、 (1)基体 (2)信号光を出射する信号光出射端およびこの信号光
出射端から出射される信号光に担持させる信号を生成す
る回路と、信号光を入射する信号光入射端およびこの信
号光入射端から入射した信号光が担持する信号に基づく
信号処理を行う回路とのうち少なくとも一方が搭載され
た複数枚の回路基板 (3)一方の端面に信号光の入射を担う信号光入射口を
有する信号光入射部を少なくとも一つ備えるとともに、
他方の端面に並ぶ、信号光の出射を担う複数の信号光出
射口を有し、この信号光入射口から入射した信号光を伝
播する二次元的に広がった形状の光バスであって、上記
信号光入射部が、上記信号光入射口から入射した信号光
をこの光バス内部に向けて拡散する光拡散手段を備える
とともに、上記一方の端面に沿う方向に配列された、上
記信号光入射口に焦点を有し、上記光拡散手段で拡散し
た信号光を複数に分岐させて各分岐した信号光それぞれ
を上記複数の信号光出射口それぞれに向かわせる複数の
レンズ面を備えた光バス (4)上記回路基板を、この回路基板に搭載された信号
光出射端ないし信号光入射端が上記光バスの上記信号光
入射口ないし上記信号光出射口において光学的に結合さ
れる状態に上記基体上に固定する基体固定部 また、上記目的を達成する本発明の第2の信号処理装置
は、 (1)基体 (2)信号光を出射する信号光出射端およびこの信号光
出射端から出射される信号光に担持させる信号を生成す
る回路と、信号光を入射する信号光入射端およびこの信
号光入射端から入射した信号光が担持する信号に基づく
信号処理を行う回路とのうちの少なくとも一方が搭載さ
れた複数枚の回路基板 (3)一方の端縁から信号光を入射しこの信号光をこの
一方の端縁とは反対側の他方の端縁から出射する二次元
的に広がった形状の光バスであって、上記一方の端縁
に、この一方の端縁から入射した信号光をこの光バス内
部に向けて拡散する光拡散手段を備えるとともに、この
一方の端縁に焦点を有しこの一方の端縁に沿って延在す
る、上記光拡散手段で拡散した信号光の、この光バスの
厚さ方向の広がりを抑制するレンズ面を備えた光バス (4)上記回路基板を、この回路基板に搭載された信号
光出射端ないし信号光入射端が上記光バスの上記一方の
端縁ないし上記他方の端縁において光学的に結合される
状態に上記基体上に固定する複数の基体固定部を備えた
ことを特徴とする。
【0015】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て説明する。図1は、本発明の第1実施形態の光バスを
示す平面図である。この光バス10は、一方の端縁に3
つの信号光入射部11,12,13を備えており、これ
ら3つの信号光入射部11,12,13は、それぞれ信
号光の入射を担う信号光入射口11a,12a,13a
を有している。また、この光バス10は、3つの信号光
入射部11,12,13に跨がって一方の端縁に沿う方
向に配列された複数のシリンドリカル面19を有するシ
リンドリカル部材18と、信号光入射口11a,12
a,13aから入射した信号光をこのシリンドリカル部
材18内部に向けて拡散する、3つの信号光入射部1
1,12,13に渡って延在する拡散フィルム20とを
備えている。この拡散フィルム20は、このシリンドリ
カル部材18の、シリンドリカル面19が備えられてい
る端面とは反対側の端面に接着されており、3つの信号
光入射部11,12,13は、それぞれ拡散フィルム2
0の側面20aに信号光入射口11a,12a,13a
を有している。
【0016】シリンドリカル部材18の各シリンドリカ
ル面19は、拡散フィルム20の長手方向(図1の上下
方向)の長さが互いに等しくなるように形成されてお
り、信号光入射口11a,12a,13aから信号光が
入射すると、この入射した信号光は拡散フィルム20で
シリンドリカル部材18内部に向けて拡散され、この拡
散した信号光がシリンドリカル部材18の複数のシリン
ドリカル面19で複数に分岐される。このシリンドリカ
ル部材18の、拡散した信号光を複数に分岐する作用に
ついては後述する。また、光バス10は、シリンドリカ
ル部材18の複数のシリンドリカル面19で複数に分岐
された信号光が入射する光伝送層17を備えており、こ
の光伝送層17の端面23には、信号光の出射を担う3
つの信号光出射口14,15,16が並んでいる。この
光伝送層17とシリンドリカル部材18との間には2つ
の光路変更体21,22が備えられており、光路変更体
21は、信号光入射口11aから入射しシリンドリカル
部材18で複数に分岐した信号光の光路を変更するもの
であり、光路変更体22は、信号光入射口13aから入
射しシリンドリカル部材18で複数に分岐した信号光の
光路を変更するものである。これら光路変更体21,2
2は、光伝送層17およびシリンドリカル部材18それ
ぞれとの間に空気を挟んで、光伝送層17およびシリン
ドリカル部材18それぞれと光学的に結合している。こ
のように構成された光バス10は、光を透過する材質の
シート状の光バスである。
【0017】また、3つの発光素子24,25,26が
配置され、3つの受光素子27,28,29が配置され
ている。各発光素子24,25,26は、それぞれ信号
光入射口11a,12a,13aに向けて信号光を出射
し、各受光素子27,28,29は、それぞれ信号光出
射口14,15,16から出射した信号光を受光する。
【0018】以下に、信号光が信号光入射口から入射
し、その入射した信号光が、信号光出射口から出射され
る様子を説明する。図2は、図1に示す光バス10の、
信号光入射部12付近を示す拡大図である。この図2に
は、発光素子25と、拡散フィルム20が接着されたシ
リンドリカル部材18の、信号光入射部12の近傍部分
とが示されている。
【0019】シリンドリカル部材18が有する各シリン
ドリカル面(図2には、5つのシリンドリカル面19
a,19b,19c,19d,19eが示されている)
は、拡散フィルム20に焦点を有し、この拡散フィルム
20に対し垂直に交わる光軸(この光軸は図中に破線で
示す)を有している。従って、各シリンドリカル面19
の焦点面は、いずれも拡散フィルム20を含み(すなわ
ち信号光入射口11a,12a,13aを含み)光伝送
層17表裏面に対し垂直に広がる面に一致する。これら
各シリンドリカル面19の焦点距離fはいずれもf1
あり、各シリンドリカル面19の、拡散フィルム20の
長手方向の長さLはいずれもLP である。従って、互い
に隣接するシリンドリカル面19の光軸間の距離はLP
となる。また、シリンドリカル面19cの光軸30上に
は、信号光入射口12aが位置しており、この光軸30
上には信号光出射口15(図1参照)も位置している。
この信号光入射口12aに、発光素子25から出射され
た信号光31が入射すると、この入射した信号光は拡散
フィルム20でシリンドリカル部材18内部に向けて拡
散され、シリンドリカル部材18内部を伝播し複数のシ
リンドリカル面19に到達する。本実施形態では、拡散
フィルム20で拡散される信号光は、複数のシリンドリ
カル面19のうち、3つのシリンドリカル面にのみ到達
するように、拡散フィルム20の拡散特性や、複数のシ
リンドリカル面19の、焦点距離fおよび拡散フィルム
20の長手方向の長さLが調整されている。従って、信
号光入射口12aから信号光31が入射すると、拡散フ
ィルム20で拡散される信号光は、3つのシリンドリカ
ル面19b,19c,19dに到達する。これらシリン
ドリカル面19b,19c,19dは、いずれも信号光
入射口12aに焦点を有しているため、3つのシリンド
リカル面19b,19c,19dに到達した信号光は、
これらシリンドリカル面19b,19c,19dを通過
すると、3つの平行光32,33,34に分岐する。こ
れら平行光32,33,34それぞれとシリンドリカル
面の光軸とのなす角をθとすると、平行光33について
はθ=0(つまり、光軸と平行)であり、この平行光3
3は、光軸30上に位置する信号光出射口15に向かっ
て伝播する。また、平行光32,34については、θ=
θ1 =tan-1(LP /f1 )であり、このLP および
1 の値は、平行光32,34が、それぞれ信号光出射
口14,16に到達するように調整されている。従っ
て、信号光出射口14,15,16からは、それぞれ平
行光32,33,34が出射され、受光素子27,2
8,29で受光される(図1参照)。
【0020】また、信号光入射口11a,13aから信
号光が入射した場合も、信号光入射口12aから信号光
が入射した場合と同様に、シリンドリカル部材18を通
過した信号光は3本の平行光に分岐される。図3は、図
1に示す光バス10の、信号光入射部13付近を示す拡
大図である。この図3には、発光素子26と、拡散フィ
ルム20が接着されたシリンドリカル部材18の、信号
光入射部13の近傍部分と、光路変更体22とが示され
ている。
【0021】発光素子26から出射された信号光35
が、信号光入射部13が有する信号光入射口13aに入
射すると、この入射した信号光は拡散フィルム20でシ
リンドリカル部材18内部に向けて拡散され、3つのシ
リンドリカル面19f,19g,19hに到達する。3
つのシリンドリカル面19f,19g,19hに到達し
た信号光は3本の平行光36,37,38に分岐し、光
伝送層17に入射する前に光路変更体22に入射する。
この光路変更体22は、シリンドリカル部材18で分岐
した平行光の光路を変更するものであり、光路変更体2
2の平面22a,22b,22cの向きは、光路変更体
22に入射した平行光36,37,38が、それぞれ信
号光出射口14,15,16に向かって伝播するように
調整されている。従って、シリンドリカル面19f,1
9g,19hは光路変更体22と共同して、平行光3
6,37,38を、それぞれ信号光出射口14,15,
16に向かわせている。光路変更体22に入射した平行
光36,37,38は、それぞれ光路を変更して平行光
39,40,41となって光伝送層17内部を伝播し、
信号光出射口14,15,16から出射され、受光素子
27,28,29で受光される。
【0022】尚、信号光入射部11(図1参照)が有す
る信号光入射口11aから信号光が入射する場合は、シ
リンドリカル部材18で3本の平行光に分岐され、各平
行光は光路変更体21に入射する。この光路変更体21
は、光路変更体22と同様に、この光路変更体21に入
射した3本の平行光がそれぞれ受光素子27,28,2
9に向かって伝播するように、シリンドリカル部材18
で分岐した平行光の光路を変更している。
【0023】上述のように構成された光バス10は、信
号光入射口から入射した信号光は3本の平行光に分岐さ
れ、この分岐した3本の平行光は、それぞれ光伝送層1
7の端面23に設けられた信号光出射口14,15,1
6に向かって伝播し各受光素子で受光される。つまり、
光伝送層17の端面23に向かって伝播する信号光は、
この端面23の、信号光出射口14,15,16が設け
られていない位置には伝播せず、信号光出射口14,1
5,16にのみ向かって伝播する。このため、光バス1
0に入射した信号光は効率よく信号光出射口14,1
5,16から出射される。
【0024】また、シリンドリカル部材18で3本に分
岐した各平行光をさらに効率よく受光素子で受光させる
ためには、各平行光の幅D(図2参照)の大きさが受光
素子の受光径よりも小さくなるようにすればよく、この
平行光の幅Dは、シリンドリカル面19の、拡散フィル
ム20の長手方向の長さLで決定される。従って、各シ
リンドリカル面19を通過した平行光の幅の大きさが受
光素子の受光径よりも小さくなるように各シリンドリカ
ル面19の長さLを決定することにより、この平行光を
さらに効率よく受光素子で受光させることができる。
【0025】この光バス10は、各シリンドリカル面1
9の焦点面が拡散フィルム20を含んでいるため、発光
素子の位置が光バス10の厚さ方向にずれても、信号光
入射口に入射した信号光が通過するシリンドリカル面は
同じである。従って、信号光入射口11a,12a,1
3aに入射した信号光は、確実に受光素子27,28,
29で受光される。一方、発光素子の位置が拡散フィル
ム20の長手方向にずれると、それに伴い、複数のシリ
ンドリカル面19の、拡散フィルム20で拡散した信号
光が通過する領域も、拡散フィルム20の長手方向にず
れる。従って、信号光入射口11a,12a,13aに
入射した信号光が、信号光出射口14,15,16に向
かって伝播しないことになるが、現在の位置合わせ技術
によれば、発光素子を高精度で所望の位置に配置するこ
とができる。従って、拡散フィルム20で拡散した信号
光が所望のシリンドリカル面を通過するように発光素子
の位置合わせを行なうことにより、光バス10に入射し
た信号光は、確実に受光素子27,28,29で受光さ
れる。
【0026】尚、図1に示す光バス10では、各シリン
ドリカル面は、いずれも3つの信号光入射口11a,1
2a,13aに焦点を有しているが、例えば、信号光入
射口12aから入射した信号光が拡散フィルム20で拡
散したときに通過する3つのシリンドリカル面について
考えると、これら3つのシリンドリカル面は、信号光入
射口12aに焦点を有するのであれば、信号光入射口1
2aから入射した信号光は各受光素子27,28,29
で受光される。つまり、これら3つのシリンドリカル面
は、信号光入射口12aに焦点を有しているのであれ
ば、他の信号光入射口11a,13aに焦点を有する必
要はない。同様の理由から、信号光入射口11a,13
aそれぞれから入射した信号光が拡散フィルム20で拡
散したときに通過する3つのシリンドリカル面について
は、信号光入射口11a,13aそれぞれに焦点を有す
るのであれば、他の信号光入射口に焦点を有する必要は
ない。
【0027】尚、図1に示す光バス10では、信号光入
射口11a,13aから信号光を入射する場合、シリン
ドリカル部材18で3本に分岐した平行光の光路を変更
する光路変更体21,22が必要であるが、信号光入射
口12aから信号光を入射する場合には光路変更体は不
要である。従って、光バス10を、信号光入射口12a
のみから信号光を入射する構成にするのであれば、光路
変更体21,22は備えなくてもよい。
【0028】また、図1に示す光バス10は、シリンド
リカル部材18で分岐した平行光の、受光素子への伝送
を、光伝送層17を用いて行なっているが、この光伝送
層17の代わりに、互いの間に間隙を置いて向き合う2
枚の反射板を備え、シリンドリカル部材18で分岐した
平行光をこの2枚の反射板に挟まれた間隙を伝播させる
ことにより受光素子への伝送を行なってもよい。
【0029】尚、図1に示す光バス10は、シリンドリ
カル部材18にシリンドリカル面19を設けており、こ
れにより拡散フィルム20で拡散した信号光を分岐させ
ているが、シリンドリカル面の代わりに、例えば球面を
シリンドリカル部材18に設けて、拡散フィルム20で
拡散した信号光を分岐させてもよい。尚、図1に示す光
バス10は単層からなる光バスであるが、例えば図1に
示す光バス10を複数積層して光バスを構成してもよ
い。このように光バスを積層構造にすると、各光伝送層
に対応したビットからなる信号光を並列信号として送受
信することができる。
【0030】また、図1に示す光バス10では、拡散フ
ィルム20で拡散した信号光は、3つのシリンドリカル
面に到達するように構成されているが、信号光出射口の
数を例えば5つにする場合は、拡散フィルム20で拡散
した信号光が5つのシリンドリカル面に到達するように
光バスを構成すればよい。このように信号光出射口の数
に応じて、拡散フィルム20で拡散した信号光が到達す
るシリンドリカル面の数を調整することにより、各信号
光出射口それぞれから信号光を出射させることができ
る。
【0031】図4は、本発明の第2実施形態の光バスを
示す平面図である。この図4と、後に示す図5について
は、図1〜図3と同一の構成要素については同一符号を
付して示し、図1〜図3との相違点についてのみ説明す
る。図4に示す光バス50の、図1に示す光バス10と
の相違点は、図4に示す光バス50が有するシリンドリ
カル部材51の複数のシリンドリカル面52が、信号光
出射口14,15,16に到達する信号光の光量がほぼ
等しくなるように拡散フィルム20の長手方向の長さの
異なるシリンドリカル面に形成されている点である。
【0032】以下に、図4に示すシリンドリカル部材5
1の構造および作用について説明する。この説明にあた
っては、いずれの信号光入射口11a,12a,13a
から信号光が入射してもシリンドリカル部材51の作用
は同じであり、シリンドリカル部材51が有する複数の
シリンドリカル面52は、各信号光入射部11,12,
13それぞれの付近において全く同じ形状であるため、
代表して、信号光入射口12aから信号光が入射する場
合について取り上げ、シリンドリカル部材51の構成お
よび作用について説明する。
【0033】図5は、図4に示す光バスの、信号光入射
部12付近を示す拡大図である。この図5には、発光素
子25と、拡散フィルム20が接着されたシリンドリカ
ル部材51の、信号光入射部12の近傍部分とが示され
ている。発光素子25から出射された信号光54は、信
号光入射口12aから入射し拡散フィルム20で拡散さ
れ、3つのシリンドリカル面52a,52b,52cに
到達する。この拡散フィルム20で拡散した信号光は、
シリンドリカル面52bの光軸53(図中に破線で示
す)と同一方向に伝播する信号光が最も強度が大きく、
信号光と光軸53とのなす角が大きくなるに伴って信号
光の強度が小さくなる。従って、強度の大きい信号光が
通過するシリンドリカル面については、拡散フィルム2
0の長手方向の長さを小さくし、一方、強度の小さい信
号光が通過するシリンドリカル面については、拡散フィ
ルム20の長手方向の長さを大きくすることにより、シ
リンドリカル面を通過する平行光の光量の相違が低減さ
れるす図5に示すシリンドリカル面52a,52b,5
2cは、信号光出射口14,15,16に到達する平行
光55,56,57の光量がほぼ等しくなるように拡散
フィルム20の長手方向の長さが調整されている。この
ように、シリンドリカル面52を形成することにより、
信号光入射口の位置および信号光出射口の位置による各
受光素子27,28,29で受光される信号光の強度の
ばらつきが抑制される。
【0034】図6は、本発明の第3実施形態の光バスを
示す平面図である。この図6と、後に示す図7について
は、図1〜図3と同一の構成要素については同一符号を
付して示し、図1〜図3との相違点についてのみ説明す
る。図6に示す光バス60の、図1に示す光バス10と
の相違点は、図6に示す光バス60を構成する光伝送層
61の、信号光が入射する端面に、シリンドリカル部材
18の複数のシリンドリカル面19を経由した信号光を
信号光出射口14,15,16それぞれに集光する、こ
れら複数のシリンドリカル面19に沿って配列された複
数のシリンドリカル面62が設けられている点である。
これら複数の各シリンドリカル面62の焦点面は、いず
れも3つの受光素子27,28,29を含み光伝送層6
1表裏面に対し垂直に広がる面に一致する。
【0035】図7は、図6に示す光バスの、信号光入射
部12付近を示す拡大図である。この図7には、発光素
子25と、拡散フィルム20が接着されたシリンドリカ
ル部材18の、信号光入射部12の近傍部分と、光伝送
層61の、信号光入射部12の近傍部分のシリンドリカ
ル面とが示されている。信号光入射口12aから信号光
63が入射すると、この信号光63は、図1に示した光
バス10と同様に、シリンドリカル部材18で3つの平
行光64,65,66に分岐する。これら3つの平行光
64,65,66は、それぞれ光伝送層61のシリンド
リカル面62a,62b,62cを通過する。このシリ
ンドリカル面62a,62b,62cの焦点面は、いず
れも3つの受光素子27,28,29を含んでいる。つ
まり、シリンドリカル面62a,62b,62cは、そ
れぞれ受光素子27,28,29に焦点を有している。
従って、シリンドリカル面62a,62b,62cを通
過した平行光64,65,66は、それぞれ各受光素子
27,28,29に向かって集光する集光光67,6
8,69となって光伝送層17を伝播する(図6参
照)。
【0036】また、信号光入射口11a,13aから信
号光が入射した場合は、シリンドリカル部材18で3つ
の平行光に分岐して光路変更体で光路を変更し、光伝送
層61の端面に形成されたシリンドリカル面62を通過
して集光光となって各受光素子27,28,29に向か
って伝播する。この光バス60では、シリンドリカル部
材18で分岐した各平行光の幅の大きさが受光素子の受
光径より大きくても、平行光は受光素子に向かって集光
するため、シリンドリカル部材18で分岐した平行光は
効率よく受光素子で受光される。
【0037】尚、図6に示す光バス60では、光伝送層
61が有する各シリンドリカル面62は、いずれも3つ
の受光素子27,28,29に焦点を有しているが、例
えば、光伝送層61が有する各シリンドリカル面62の
うち、シリンドリカル部材18を経由し受光素子27に
向かって進行する平行光が通過するシリンドリカル面6
2について考えると、このシリンドリカル面62は受光
素子27に焦点を有しているのであれば、このシリンド
リカル面62に入射した平行光は受光素子27に向かっ
て集光する。つまり、このシリンドリカル面62は、受
光素子27に焦点を有しているのであれば、他の受光素
子に焦点を有する必要はない。同様の理由から、受光素
子28,29に向かって進行する平行光が通過するシリ
ンドリカル面62それぞれが、受光素子28,29それ
ぞれに焦点を有しているのであれば、他の受光素子に焦
点を有する必要はない。
【0038】図8は、本発明の第4実施形態の光バスの
平面図、図9は、その厚さ方向の断面図である。この光
バス70は、一方の端縁に沿って延在するシリンドリカ
ル面71aを有するシリンドリカル部材71を備えてい
る。また、この光バス70は一方の端縁に沿って延在す
る拡散フィルム72を備えている。この拡散フィルム7
2の側面72aは信号光が入射される信号光入射面であ
り、この拡散フィルム72は、側面72a(信号光入射
面)から入射した信号光をシリンドリカル部材71内部
に向けて拡散するものである。この拡散フィルム72は
このシリンドリカル部材71の端面に接着されており、
シリンドリカル部材71のシリンドリカル面71aの焦
点面は、この拡散フィルム72を含み、図8が示される
紙面に対し垂直(後述する光伝送層73の表裏面に対し
垂直)に広がる面内に一致する。また、光バス70は、
シリンドリカル部材71から出射した信号光が入射する
光伝送層73を備えている。この光伝送層73の一方の
端面73aは、空気を介在させてシリンドリカル部材7
1と光学的に結合されており、この光伝送層73の、一
方の端面73aとは反対側の他方の端面73bから信号
光が出射される。また、拡散フィルム72に沿って複数
の発光素子が配置され、光伝送層73の端面73bに沿
って複数の受光素子が配置されている(図9には、3つ
の受光素子74、および3つの受光素子75のみ示
す)。
【0039】このように構成された光バス70は、図9
に示すように、拡散フィルム72の側面72aから信号
光76が入射すると、この信号光76は拡散フィルム7
2でシリンドリカル部材71内部に向けて拡散されシリ
ンドリカル面71aに到達する。このシリンドリカル面
71aは、拡散フィルム72に焦点を有しているため、
シリンドリカル面71aに到達した信号光は光伝送層7
3の表裏面に沿うように屈折する。つまり、拡散フィル
ム72で拡散した信号光の、光伝送層73の厚さ方向の
広がりが抑制され、この光伝送層73に入射した信号光
は光伝送層73外部に漏れることなく光伝送層73の端
面73bに向かって伝播する。従って、光バス70に入
射した信号光は効率よく受光素子で受光される。
【0040】図10は、本発明の一実施形態の光伝送シ
ステムを示す平面図である。尚、図10には光バス80
が示されているが、この光バス80の説明にあたって
は、図1に示す光バス10の構成要素と同一の構成要素
には同一符号を付して示し、相違点のみについて説明す
る。図10に示す光伝送システムは、拡散信号光を出射
する発光素子87,88,89と、光バス80を具備し
ている。この光バス80が、図1に示す光バス10と相
違している点は、図9に示す光バス80は、図1に示す
光バス10が備えている拡散フィルム20は備えていな
い点と、この光バス80が備えている3つの信号光入射
部81,82,83は、それぞれ拡散信号光の入射を担
う信号光入射口81a,82a,83aを有し、この信
号光入射口81a,82a,83aは、シリンドリカル
部材84の端面86に設けられている点と、シリンドリ
カル部材84の各シリンドリカル面85の焦点面は、い
ずれも3つの発光素子87,88,89を含み、光伝送
層17表裏面に対し垂直に広がる面に一致する点であ
る。また、発光素子87,88,89から出射される拡
散信号光の広がり角は、複数のシリンドリカル面85の
うち、3つのシリンドリカル面にのみ到達するように調
整されている。また、光伝送層17の端面に23に沿っ
て、信号光出射口14,15,16から出射された信号
光を受光する受光素子27,28,29が配置されてい
る。
【0041】上述のように構成された光伝送システム
は、信号光入射口から信号光が入射すると、この信号光
は、図1に示す光バスと同様に、シリンドリカル部材に
より3本の平行光に分岐され、この分岐した3本の平行
光は、それぞれ信号光出射口14,15,16に向かっ
て伝播し、受光素子27,28,29で受光される。こ
のように、発光素子が出射する信号光が拡散信号光であ
れば、シリンドリカル部材84内部に向けて信号光を拡
散させるための拡散フィルム等の光拡散手段は備えなく
てもよく、発光素子に焦点を有するようにシリンドリカ
ル面を構成することにより、やはり信号光入射口から入
射した信号光は効率よく信号光出射口から出射される。
【0042】尚、図10に示す光伝送システムは、発光
素子が出射する拡散信号光を分岐させる光バスを備える
ことにより光の利用効率を図っているが、この光バスの
代わりに、図8に示すような、所定方向に延在するシリ
ンドリカル面を有するシリンドリカル部材であって、こ
のシリンドリカル面の焦点面が3つの発光素子87,8
8,89を含むシリンドリカル部材を備えた光バスを具
備した光伝送システムを構成してもよい。所定方向に延
在するシリンドリカル面を有するシリンドリカル部材を
備えることにより、発光素子が出射する拡散信号光の、
光バスの厚さ方向の広がりが抑制され、やはり、光の利
用効率が図られる。
【0043】図11は、本発明の信号処理装置の一実施
形態を示す構成概略図である。図11に示す信号処理装
置110を構成する基体101の表面には光バス100
が固定されている。この光バス100は、図1に示す光
バス10と同じ構造の光バスをクラッド層102で挟ん
だものと、光吸収層103(図11の斜線で示された部
分)とを交互に積層して構成されている。また、信号処
理装置110は、発光素子104、受光素子105、お
よび電子回路106が搭載された回路基板107と、こ
の回路基板107を基体108上に固定する基体固定部
108とを備えている。この基体固定部108により、
各回路基板107は、この回路基板107に搭載された
発光素子104が光バス100の信号光入射口(図示せ
ず)において光バス100と結合されるとともに、受光
素子105が光バス100の信号光出射口(図11に
は、各光伝送層17について、一つの信号光出射口16
のみ示す)において、光バス100と結合される状態に
基体101上に固定される。
【0044】このように構成された信号処理装置110
は、電子回路106で処理された電気信号が発光素子1
04で信号光に変換されると、この信号光は、光バス1
00の信号光出射口から入射して拡散フィルム20で拡
散し、シリンドリカル部材18により3本の信号光に分
岐する。この分岐した3本の平行光は、光路変更体を経
由してあるいは直接光伝送層17に入射し、この光伝送
層17内部を伝播して、光伝送層17の端面に設けられ
た複数の信号光出射口から出射する。信号光出射口から
出射した信号光はその信号光を発光した発光素子104
が搭載された回路基板とは別の回路基板に搭載された受
光素子105で受光されて電気信号に変換され、この電
気信号は、その回路基板の電子回路106に入力されて
信号処理が行なわれる。
【0045】この信号処理装置110は、上記の構成を
持った光バス100を備えているため、信号光入射部に
入射した信号光は効率よく信号光出射口から出射され
る。従って、信号処理装置の処理速度の高速化や、低消
費電力化が図られる。また、この信号処理装置110
は、各光伝送層17に設けられた信号光出射口と光学的
に結合される回路基板の数を、所定の最大数(ここで
は、各光伝送層17に3つの信号光出射口が設けられて
いるため、所定の最大数は3である)以内では自由に増
減することができ、拡張性にとんだシステムを構築する
ことができる。
【0046】さらに、この信号処理装置110は、回路
基板107それぞれが基体固定部108に固定されると
同時に、その回路基板107に搭載された発光素子10
4および受光素子105が光バスと光学的に結合される
ように構成され、微妙な位置合わせは不要である。ま
た、この信号処理装置110を構成する光バス100
は、クラッド層102および光吸収層103を備えてい
るため、隣り合う光伝送層間の信号光のクロストークが
抑制される。
【0047】尚、この信号処理装置110に備えられる
光バスは、図1に示す光バス10と同じ構造の光バスを
用いて構成されているが、例えば図4に示す光バス50
と同一の構造の光バスは、図4、図5を参照しながら説
明したように、信号光入射口および信号光出射口によ
る、各受光素子が受光する信号光の強度のばらつきが抑
制される。従って、図1に示す構造の光バス10に代え
て、図4に示す光バス50と同一の構造の光バスを用い
て信号処理装置を構成すると、受光素子の出力電圧を等
しくするためのAGC(Auto Gain Cont
rol)回路が不要となるため、さらに低消費電力化が
図られた信号処理装置が得られる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光バスお
よび光伝送システムによれば、光の利用効率の向上が図
られる。また、本発明の信号処理装置によれば、システ
ムの拡張性に応じて回路基板の自由な着脱が容易に可能
であって、消費電力が低く、信号処理速度の高速化が図
られた信号処理装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の光バスを示す平面図で
ある。
【図2】図1に示す光バスの、信号光入射部12付近を
示す拡大図である。
【図3】図1に示す光バスの、信号光入射部13付近を
示す拡大図である。
【図4】本発明の第2実施形態の光バスを示す平面図で
ある。
【図5】図4に示す光バスの、信号光入射部12付近を
示す拡大図である。
【図6】本発明の第3実施形態の光バスを示す平面図で
ある。
【図7】図6に示す光バスの、信号光入射部12付近を
示す拡大図である。
【図8】本発明の第4実施形態の光バスの平面図であ
る。
【図9】図8に示す光バスの厚さ方向の断面図である。
【図10】本発明の一実施形態の光伝送システムを示す
平面図である。
【図11】本発明の一実施形態の信号処理装置を示す構
成概略図である。
【符号の説明】
10,50,60,70,80,100 光バス 11,12,13,81,82,83 信号光入射部 11a,12a,13a,81a,82a,83a 信
号光入射口 14,15,16 信号光出射口 17,61,73 光伝送層 18,51,71,84 シリンドリカル部材 19,19a,19b,19c,19d,19e,19
f,19g,19h,52,52a,52b,52c,
62,62a,62b,62c,85 シリンドリカル
面 20,72 拡散フィルム 20a,72a 側面 21,22 光路変更体 22a,22b,22c 面 23,73a,73b,86 端面 24,25,26,74,87,88,89,104
発光素子 27,28,29,75,90,91,92,105
受光素子 30,53 光軸 31,35,54,63 信号光 32,33,34,36,37,38,39,40,4
1,55,56,57,64,65,66 平行光 67,68,69 集光光 101 基体 102 クラッド層 103 光吸収層 106 電子回路 107 回路基板 108 基体固定部 110 信号処理装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端面に信号光の入射を担う信号光
    入射口を有する信号光入射部を少なくとも一つ備えると
    ともに、他方の端面に並ぶ、信号光の出射を担う複数の
    信号光出射口を有し、該信号光入射口から入射した信号
    光を伝播する二次元的に広がった形状の光バスであっ
    て、 前記信号光入射部が、前記信号光入射口から入射した信
    号光を該光バス内部に向けて拡散する光拡散手段を備え
    るとともに、前記一方の端面に沿う方向に配列された、
    前記信号光入射口に焦点を有し、前記光拡散手段で拡散
    した信号光を複数に分岐させて各分岐した信号光それぞ
    れを前記複数の信号光出射口それぞれに向かわせる複数
    のレンズ面を備えたことを特徴とする光バス。
  2. 【請求項2】 前記光バスが、光を透過する材質のシー
    ト状の光バスであることを特徴とする請求項1記載の光
    バス。
  3. 【請求項3】 前記光バスが、互いの間に間隙を置いて
    向き合う2枚の反射板を有し、該2枚の反射板に挟まれ
    た間隙を光が伝播するものであることを特徴とする請求
    項1記載の光バス。
  4. 【請求項4】 前記複数のレンズ面が、前記複数の信号
    光出射口に到達する信号光の光量の相違が低減されるよ
    うに前記一方の端面に沿う方向の長さの異なるレンズ面
    であることを特徴とする請求項1記載の光バス。
  5. 【請求項5】 前記レンズ面で分岐された信号光の光路
    を変更する光路変更手段を備え、前記複数のレンズ面
    が、該光路変更手段と共同して、分岐した信号光を前記
    複数の信号光出射口それぞれに向かわせるものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光バス。
  6. 【請求項6】 前記信号光入射部が、前記複数のレンズ
    面を経由した信号光を前記複数の信号光出射口それぞれ
    に集光する、前記複数のレンズ面に沿って配列された第
    2の複数のレンズ面を有するものであることを特徴とす
    る請求項1記載の光バス。
  7. 【請求項7】 一方の端縁から信号光を入射し該信号光
    を該一方の端縁とは反対側の他方の端縁から出射する二
    次元的に広がった形状の光バスであって、 前記一方の端縁に、該一方の端縁から入射した信号光を
    該光バス内部に向けて拡散する光拡散手段を備えるとと
    もに、該一方の端縁に焦点を有し該一方の端縁に沿って
    延在する、前記光拡散手段で拡散した信号光の、該光バ
    スの厚さ方向の広がりを抑制するレンズ面を備えたこと
    を特徴とする光バス。
  8. 【請求項8】 拡散信号光を出射する発光体、および一
    方の端面に前記発光体が出射した拡散信号光の入射を担
    う信号光入射口を有する信号光入射部を少なくとも一つ
    備えるとともに、他方の端面に並ぶ、信号光の出射を担
    う複数の信号光出射口を有し、該信号光入射口から入射
    した信号光を伝播する二次元的に広がった形状の光バス
    であって、前記信号光入射部が、前記一方の端面に沿う
    方向に配列された、前記発光体に焦点を有し、前記発光
    体から出射した拡散信号光を複数に分岐させて各分岐し
    た信号光それぞれを前記複数の信号光出射口それぞれに
    向かわせる複数のレンズ面を備えてなる光バスを具備す
    ることを特徴とする光伝送システム。
  9. 【請求項9】 拡散信号光を出射する発光体、および一
    方の端縁から前記発光体が出射した拡散信号光を入射し
    該拡散信号光を該一方の端縁とは反対側の他方の端縁か
    ら出射する二次元的に広がった形状の光バスであって、
    前記発光体に焦点を有し該一方の端縁に沿って延在す
    る、前記発光体から出射した拡散信号光の、該光バスの
    厚さ方向の広がりを抑制するレンズ面を備えた光バスを
    具備することを特徴とする光伝送システム。
  10. 【請求項10】 基体、信号光を出射する信号光出射端
    および該信号光出射端から出射される信号光に担持させ
    る信号を生成する回路と、信号光を入射する信号光入射
    端および該信号光入射端から入射した信号光が担持する
    信号に基づく信号処理を行う回路とのうち少なくとも一
    方が搭載された複数枚の回路基板、 一方の端面に信号光の入射を担う信号光入射口を有する
    信号光入射部を少なくとも一つ備えるとともに、他方の
    端面に並ぶ、信号光の出射を担う複数の信号光出射口を
    有し、該信号光入射口から入射した信号光を伝播する二
    次元的に広がった形状の光バスであって、前記信号光入
    射部が、前記信号光入射口から入射した信号光を該光バ
    ス内部に向けて拡散する光拡散手段を備えるとともに、
    前記一方の端面に沿う方向に配列された、前記信号光入
    射口に焦点を有し、前記光拡散手段で拡散した信号光を
    複数に分岐させて各分岐した信号光それぞれを前記複数
    の信号光出射口それぞれに向かわせる複数のレンズ面を
    備えた光バス、および前記回路基板を、該回路基板に搭
    載された信号光出射端ないし信号光入射端が前記光バス
    の前記信号光入射口ないし前記信号光出射口において光
    学的に結合される状態に前記基体上に固定する基体固定
    部を備えたことを特徴とする信号処理装置。
  11. 【請求項11】 基体、 信号光を出射する信号光出射端および該信号光出射端か
    ら出射される信号光に担持させる信号を生成する回路
    と、信号光を入射する信号光入射端および該信号光入射
    端から入射した信号光が担持する信号に基づく信号処理
    を行う回路とのうちの少なくとも一方が搭載された複数
    枚の回路基板、 一方の端縁から信号光を入射し該信号光を該一方の端縁
    とは反対側の他方の端縁から出射する二次元的に広がっ
    た形状の光バスであって、前記一方の端縁に、該一方の
    端縁から入射した信号光を該光バス内部に向けて拡散す
    る光拡散手段を備えるとともに、該一方の端縁に焦点を
    有し該一方の端縁に沿って延在する、前記光拡散手段で
    拡散した信号光の、該光バスの厚さ方向の広がりを抑制
    するレンズ面を備えた光バス、および前記回路基板を、
    該回路基板に搭載された信号光出射端ないし信号光入射
    端が前記光バスの前記一方の端縁ないし前記他方の端縁
    において光学的に結合される状態に前記基体上に固定す
    る複数の基体固定部を備えたことを特徴とする信号処理
    装置。
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