JPH11155581A - 新規な蛋白質及びその遺伝子 - Google Patents

新規な蛋白質及びその遺伝子

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JPH11155581A
JPH11155581A JP9344408A JP34440897A JPH11155581A JP H11155581 A JPH11155581 A JP H11155581A JP 9344408 A JP9344408 A JP 9344408A JP 34440897 A JP34440897 A JP 34440897A JP H11155581 A JPH11155581 A JP H11155581A
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JP
Japan
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protein
nfκb
amino acid
acid sequence
sequence
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JP9344408A
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Takashi Okamoto
尚 岡本
Masayuki Nomura
昌行 野村
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炎症性疾患の病態形成に関わる転写調節因子
NFκB シグナルの活性制御。 【解決手段】 炎症性疾患の病態形成に関わるNFκB シ
グナルの活性制御に関わる新規蛋白質およびその遺伝子
を提供する。また、この新規蛋白質産生のための組換え
体を提供する。これにより、過剰なNFκB シグナルによ
る炎症性疾患に対する新しい治療薬の開発や、NFκB シ
グナルを制御することにより生体防御反応をコントロー
ルする免疫調節薬の開発に役立つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な蛋白質およ
びその遺伝子に関するものである。詳しくは、転写調節
因子の一つであるNFκB(nuclear factor- κB)の活性制
御に関わる蛋白質およびその遺伝子または遺伝子断片、
更に遺伝子組換えにより該遺伝子を発現させるための組
換え DNA体およびそれによって形質転換された形質転換
体に関する。さらに本発明は、該蛋白質およびその一部
断片ペプチドに対する抗体、更に該蛋白質の生体におけ
る機能解析による医薬・診断薬としての応用に関する。
【0002】
【従来の技術】遺伝子の発現は、遺伝子上の特異塩基配
列を認識するDNA 結合タンパクである転写調節因子によ
って制御されている。転写調節因子の一つとして知られ
るNFκB (nuclear factor-κB)は、もともと、抗体産生
細胞の核抽出液中に存在し免疫グロブリンκ軽鎖(Ig
κ) 遺伝子のエンハンサーに結合する因子として同定さ
れた[Sen, R. & Baltimore, D., Cell 46:705-716 (19
86); Sen, R. & Baltimore, D., Cell 47:921-928 (198
6)]。ゲノム上のNFκB 結合配列は約10塩基からなる
が、このNFκB 結合コンセンサス配列 5'- GGGRNNTYCC-
3' (ここで、RはAまたはG、YはCまたはT、Nはす
べてのヌクレオチドを表す) を有する遺伝子は、その後
の研究から免疫グロブリン遺伝子のみならず、様々な遺
伝子に見いだされている。すなわち、ウイルス遺伝子
[HIV-1(Human Immunodeficiency Virus-1)-ウイルス、
サイトメガロウイルス、SV40(Simian Virus 40)-ウイル
ス、アデノウイルス] 、免疫レセプター(とりわけ、免
疫グロブリンκ鎖、T細胞レセプター、細胞接着因
子)、サイトカイン(インターフェロンβ、顆粒球マク
ロファージ−コロニー刺激因子(GM-CSF)、インターロイ
キン2(IL-2)、インターロイキン6(IL-6)、腫瘍壊死因
子α(TNF- α) 、腫瘍壊死因子β(TNF- β))、急性期タ
ンパク質(とりわけ、アンギオテンシノーゲン)、転写
因子(とりわけ、“インターフェロン調節因子−1”、
NFκB 前駆体p50)、ビメンチンなどである[Baeuerle,
P.A., Biochim.Biophys.Acta 1072:63-80 (1991)]。こ
のように、転写調節因子NFκB により活性化を受ける遺
伝子群の中には腫瘍壊死因子等の炎症性サイトカインや
細胞接着因子の遺伝子が含まれ、生体防御反応の制御や
炎症性疾患の病態形成に関わることが明らかになってき
た。そこで、転写調節因子NFκB による遺伝子の活性化
が関与する多数の病状に鑑みて、生物に有害な効果を有
し得る遺伝子の転写を抑制するNFκB インヒビター等に
対する要望がある。
【0003】NFκB は、p50 およびp65 タンパク質に代
表されるサブユニット(Relファミリーサブユニットと呼
ばれる)の複合体で構成されている。そしてこのNFκB
シグナルは、細胞質内においてI κB(NFκB のinhibito
r)と呼ばれる抑制分子がNFκB に結合することで主に制
御されている[Baeuerle, P.A. & Baltimore, D., Cell
87:13-20 (1996)]。腫瘍壊死因子やインターロイキン
1(IL-1)、CD40リガンドからのCD40シグナルなど、細胞
外からの活性化刺激が入るとI κB の不活性化が起こ
り、その結果NFκB が複合体からはずれ、核へ移行し遺
伝子発現を誘導する。核に移行したNFκB は免疫系の受
容体、サイトカイン、ウイルスなどの遺伝子の発現誘導
を行う。I κB の不活性化には、I κB をリン酸化する
I κB カイネースの関与が知られている[Bennett, B.
L. et al., J.Biol.Chem. 271:19680-19688 (1996); Re
gnier, C.H. et al., Cell 90:373-383 (1997); DiDona
to, J.A. et al., Nature 388:548-554 (1997)]。ま
た、細胞周期の進行を制御しているサイクリン依存性キ
ナーゼ/サイクリン複合体の制御蛋白の一つである p21
(Cip1,Sdi1,Waf1とも呼ばれている)が活性化される
と、サイクリン依存性キナーゼ2/サイクリンE複合体
が不活性化を受け、結果としてp65 のC 端側に転写調節
アダプター蛋白として知られるp300が結合しNFκB の転
写活性を高めるという報告もある[Perkins, N.D. et a
l., Science 275:523-527 (1997)]。
【0004】しかし一方で、細胞を活性化してNFκB を
調べるとNFκB がリン酸化されている現象が観察される
ことから、NFκB をリン酸化する酵素(NFκB カイネー
ス)がNFκB シグナルの増強に関わっているのではない
かとも考えられてきた[Hayashi, T. et al., J.Biol.C
hem.268:26790-26795 (1993); Naumann, M. & Scheider
eit, C., EMBO J. 13:4597-4607 (1994)]。NFκB カイ
ネースの生理的意義については不明な点も多いが、プロ
テインキナーゼAの活性サブユニット(PKAc)がNFκB(p6
5)とI κB に結合して細胞質内で複合体を作っていて、
I κB が不活化されるとATP 結合部位が解放されPKAcが
p65 のリン酸化をするという報告も最近なされた[Zhon
g, H., et al. Cell 89:413-424 (1997)]。このよう
に、この分野の研究の進歩とともにNFκB シグナルの解
析が進み、その細胞内情報伝達の機構が明らかにされつ
つあるが、未だすべてのものが解明されたとは到底いえ
ないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、炎症性
疾患の病態形成に関わるNFκB シグナルの細胞内情報伝
達機構を明らかにすることは、過剰なNFκB シグナルに
よる炎症性疾患の治療薬の開発や、NFκB シグナルを制
御することにより生体防御反応をコントロールする免疫
調節薬の開発に役立つことが期待される。本発明の目的
は、NFκB シグナルの細胞内情報伝達制御に関連する分
子を明らかにし、医薬用途への応用のために提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、ヒトT細胞抽出液
よりNFκB と共精製されてくる蛋白質群の中から、NFκ
B と複合体を形成することを特徴とし、NFκB シグナル
の細胞内情報伝達制御に密接に関連する新規な分子を見
いだした。この分子のアミノ酸配列からこれをコードす
るcDNAを単離し発現することでNFκB シグナルの制御に
関わっていることを確認し、発明を完成するに至った。
【0007】本発明の蛋白質は、公開データベースを用
いたホモロジー検索の結果、A6 kinase という既知蛋白
[Beeler, J.F.; et al. Mol Cell Biol 14:982-988 (1
994); WO95/19439]とアミノ酸配列で64% 程度のhomolo
gyがあった。このことから、本発明の蛋白質をA6H(A6 h
omologue)と命名した。ノーザンハイブリダイゼーショ
ンによるRNA 解析から、A6H のmRNAの大きさは 1.6kb
で、ほぼどの組織でも発現していた。A6H 蛋白は、転写
調節因子NFκB を構成する p65分子と結合することでNF
κB シグナルの制御を行うと想定された。どの様なメカ
ニズムでNFκB シグナルの制御を行っているかは今後の
研究課題であるが、たとえば、転写調節因子NFκB を構
成するp65 分子が持つ転写活性を、A6Hが制御すること
から A6Hの機能を確認することが出来た。
【0008】すなわち本発明は、(1) 配列表配列番号1
に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質、(2) 配列表配列
番号1に記載のアミノ酸配列において1若しくは数個の
アミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列
からなり、かつNFκB 制御活性を有する蛋白質、(3) 前
記(1) または(2) に記載の蛋白質のアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列からなる DNA、(4) 配列表配列番号1に
記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズし、かつNFκB 制御活性を有する蛋白質をコード
する DNA、(5) 前記(3) または(4) に記載の DNAと、宿
主細胞中で発現可能なベクター DNAとを連結してなる組
換え DNA体、(6) 前記(5) に記載の組換え DNA体によっ
て形質転換された、原核または真核細胞の形質転換体、
(7) 前記(1) に記載の蛋白質およびその部分ペプチドに
対する抗体、(8) 前記(3) または(4) に記載の DNAに対
するアンチセンス DNA、に関するものである。本発明の
蛋白質をコードする遺伝子の cDNA 塩基配列の二本鎖の
うちセンス鎖を、配列表の配列番号1に示した。配列表
の配列番号1には、本発明蛋白質の349個のアミノ酸
配列を、1603bpの遺伝子塩基配列とともに示してある。
【0009】以下、本発明につき詳細に説明する。ヒト
T細胞抽出液よりNFκB と共精製されてくる蛋白質群
は、たとえば、林らの方法[Hayashi, T. et al., J.Bi
ol.Chem.268:26790-26795 (1993); Hayashi,T. et al.,
J.Biol.Chem.268:11380-11388 (1993)]に従って得る
ことができる。すなわち、ヘパリン添加ヒト末梢血より
比重により単核球画分を回収し、固相化抗CD3 抗体で3
日間刺激後、サイトカインであるIL-2を加えて更に7日
間培養する。その後、この細胞を回収し、ヒトT細胞由
来細胞質蛋白抽出液を得る。細胞質蛋白抽出液は、たと
えば、細胞をダンスホモジナイザー等にて破砕し、10,0
00g 、10分,4℃の遠心により上清を回収して得るこ
とが出来る。NFκB と複合体を形成することを特徴とし
NFκB と共精製されてくる蛋白質群は、この上清から精
製することが出来る。たとえば、ヒトT細胞由来細胞質
蛋白抽出液を更に100,000g、30分の遠心分離操作を施
して上清を回収し、S100画分とする。S100画分を適当な
緩衝液に対して透析し、陰イオン交換、陽イオン交換、
各種アフィニティー、ゲルろ過等のカラムクロマトグラ
フィー、密度勾配遠心等を組み合わせることにより分離
を行う。目的の蛋白質を含む粗精製画分は、共存するNF
κBの構成蛋白p65 をリン酸化する酵素活性や、共存す
るNFκB のDNA 結合能をゲルシフトアッセイ(EMSA ;El
ectrophoresis Mobility Shift Assay)で評価すること
により決定することができる。
【0010】共存するNFκB の構成蛋白p65 に対するリ
ン酸化能は、p65 のリン酸化度により評価することがで
きる。たとえば、測定する粗精製画分に対して、適切な
緩衝液を添加した後、[γ-32 P]ATP を0.37mBq 添加
し、30℃で30分間インキュベートする。これを、7.5
%アクリルアミドよりなるドデシル硫酸ナトリウムポリ
アクリルアミドゲル電気泳動法により分画する。次にオ
ートラジオグラフィーで、分子量65kDa のNFκB の構成
蛋白p65 サブユニットの位置を確認し、その部分をBAS-
2000バイオ・イメージングアナライザー(富士写真フイ
ルム(株)製)を用いて放射能を測定し、p65 に対する
リン酸化能を評価する。
【0011】ゲルシフトアッセイは、たとえばSen らの
方法[Sen, R. & Baltimore, D., Cell 46:705-716 (19
86)]を参考にして行うことが出来る。すなわち、適切な
緩衝液にNFκB コンセンサスオリゴヌクレオチド(以
下、NFκB オリゴと呼ぶ)、T4ポリヌクレオチドキナー
ゼ、 [γ-32 P]ATP を1.85MBq 添加し37℃で30分間イ
ンキュベートした後に、放射線標識の入ったNFκB オリ
ゴを分離する。調製したNFκB オリゴと試料とを室温で
1時間インキューベートした後に、4%アクリルアミドゲ
ルよりなるネイティブゲル電気泳動法により分離し、オ
ートラジオグラフィーにて、NFκB オリゴと結合する画
分を決定する。この画分が目的の蛋白質を含む精製画分
である。
【0012】NFκB シグナルの細胞内情報伝達制御に密
接に関連する新規な分子を単離するために、上記に示し
た方法などにより得られた精製画分をドデシル硫酸ナト
リウムポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけて解析す
る。得られた蛋白質の部分アミノ酸配列は、一般的なア
ミノ酸配列分析を行うことにより決定することが出来
る。得られた部分アミノ酸配列に対応したポリメラーゼ
連鎖反応法用プライマー(以下、PCR プライマー)を市
販のDNA 合成装置などで作製し、適切なcDNAライブラリ
ーなどを鋳型にしてポリメラーゼ連鎖反応法(以下、PC
R 法)により目的の遺伝子配列を増幅する。このPCR 産
物をアガロース電気泳動などで分離し、各種ベクターに
再クローニングして遺伝子配列を決定することが出来
る。この遺伝子配列が公知の配列であるかどうかは、Ge
nBank などの公開データベースにより検索することが出
来る。
【0013】こうして得られたPCR 産物をプローブにし
て、cDNAライブラリーから全長のアミノ酸配列をコード
する遺伝子を得ることが出来る。ここで、PCR の鋳型若
しくはライブラリーとして用いるcDNAは、目的の遺伝子
が発現されている限りにおいてはどんな組織、細胞から
のものでもよい。一連の分子生物学的手法は通常の実験
書に記載の方法によって行うことが出来る。たとえば、
ManiatisらのMolecular Cloning (A laboratory manua
l, 1989, Eds., Sambrook, J., Fritsch, E.F., & Mani
atis, T., Cold Spring Harbor Laboratory)に詳しい。
【0014】また、公開データベース検索の結果、部分
的に一致するEST (Expressed Sequence Tags)クローン
が存在する場合、一致する部分をコンピュータ上で重ね
合わせていくことで、全長のアミノ酸配列をコードする
仮想的な遺伝子配列を求めることも可能な場合がある。
EST クローンなどの公開配列をコンピュータ上でつなぎ
合わせてより長い配列を作成すること自体は、当業者に
とって容易なことである。ただし、EST クローンには配
列の読み間違いも多く、データベース情報のみでは全長
遺伝子配列が完成しない場合がほとんどである。実在す
る蛋白質のアミノ酸配列由来のPCR 産物などがない限
り、核酸配列データベース情報のみから、本当に生体内
で機能的に発現しているものを見つけることは非常に困
難である。
【0015】このようにして得られた本発明の蛋白質を
コードする遺伝子は、配列番号1に記載のアミノ酸配列
をコードする塩基配列で表され、その機能を損なわない
範囲で一部のアミノ酸を除去、置換、修飾または追加す
るなどの改変を行ってもかまわない。本発明でいう用語
「実質的に相同」は、少なくともNFκB を構成するp65
と複合体を形成し、NFκB シグナルの制御に関わる性質
を備えていることを意味する。一つのアミノ酸をコード
する3塩基対からなるコドンは原則として複数存在する
ものがあることから、あるアミノ酸配列をコードするDN
A 配列は多数存在する。配列番号1に記載のアミノ酸配
列をコードする遺伝子の場合についても、天然のDNA 配
列以外にも多数の可能性があることに留意するべきであ
る。すなわち、本発明のDNA 配列は、ヒト由来の天然の
DNA 配列のみに限定されるものではなく、本発明により
明らかにされた蛋白のアミノ酸配列をコードする他のDN
A配列をも含むものである。また、あるDNA 配列に対し
て、そのDNA 配列がコードする蛋白質の本質的な特性
(本発明では、NFκB を構成するp65 と複合体を形成
し、NFκB シグナルの制御活性)を大きく変化させるこ
となく、あるいは、その特性を改善するように変異を施
すことは遺伝子組換え技術の分野においてよく知られて
いる。従って、当業者であれば、本発明により提供され
るDNA に対して、その本質的特性を大きく変化させるこ
となしに、あるいはその特性を改善するように、人為的
に挿入、欠失、置換を行うことが可能である場合があ
る。本発明はそのような変異遺伝子をも含むものであ
る。
【0016】さらに、本発明は、配列番号1に記載のア
ミノ酸配列をコードする塩基配列、または上記に述べた
ようにこの一部に挿入、欠失もしくは置換を加えた塩基
配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
塩基配列を含むDNA をも含有する。ハイブリダイゼーシ
ョンの条件は、通常使用されるプラークハイブリダイゼ
ーションやノーザンハイブリダイゼーションの条件を適
用することが出来る。
【0017】転写調節因子NFκB を構成するp65 分子の
転写活性の評価は、たとえば、ルシフェラーゼ遺伝子や
CAT (クロラムフェニコールアセチルトランスフェラー
ゼ)遺伝子などを使ったレポーターアッセイで行うこと
が出来る。具体的には、たとえば、κB プロモータにル
シフェラーゼ遺伝子をつないだルシフェラーゼコンスト
ラクトとp65 遺伝子発現ベクターとを遺伝子移入すると
きに得られるp65 分子による転写活性を、A6H 遺伝子が
共存することでp65 の効果が制御されることを確認す
る。
【0018】本発明の蛋白質およびその部分ペプチド
は、遺伝子組換えの手法により発現、生産させることが
出来る。発現ベクターは、複製起源、選択マーカー、プ
ロモーター、RNA スプライス部位、ポリアデニル化シグ
ナルなどを含むことが出来る。ついで、そのベクターを
細菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞等の宿主細胞中に導入
する。そしてこの形質転換された宿主細胞を適当な条件
下で培養することにより、細胞内あるいは細胞外に組換
え蛋白質が産生される。
【0019】発現系に用いる宿主のうち原核生物宿主細
胞としては、たとえば、大腸菌、枯草菌などが挙げられ
る。また、真核生物のうち、真核微生物の宿主細胞とし
ては、たとえば、イースト、粘菌が挙げられる。あるい
は、Sf9 などの昆虫細胞を宿主細胞として使用してもよ
い。さらに、動物細胞由来の宿主細胞としては、たとえ
ば、COS 細胞、CHO 細胞などが挙げられる。
【0020】本発明の蛋白質を認識する抗体を作製する
には、常法を用いて(たとえば、新生化学実験講座1、
タンパク質1、p.389-397, 1992)、抗原となる蛋白質を
動物に免疫し、生体内に産生される抗体を採取、精製す
ることによって得ることが出来る。また、公知の方法に
従って(たとえば、Kohler & Milstein, Nature 256:49
5-497, 1975; Kennet, R. ed., Monoclonal Antibody
p.365-367, 1980, Prenum Press, N.Y.) 、本発明の蛋
白質に対する抗体を産生する抗体産生細胞とミエローマ
細胞とを融合させることによりハイブリドーマを樹立し
モノクローナル抗体を得ることも出来る。このようにし
て得られた抗体は、ELISA などのエンザイムイムノアッ
セイ、ラジオイムノアッセイ、免疫蛍光法などの各種免
疫学的測定法や免疫組織染色、in situ ハイブリダイゼ
ーションなどに用いることが出来る。
【0021】さらに、本発明の抗体には、配列番号1に
示すアミノ酸配列から選択される任意の少なくとも6個
の連続するアミノ酸を含むポリペプチドを動物に免疫し
て得られる抗体を含む。好ましいポリペプチドの長さは
6〜30アミノ酸であり、さらに好ましくは8〜20アミノ
酸である。
【0022】本発明の蛋白質をコードする遺伝子の塩基
配列に基づいてアンチセンスDNA の作製が出来る。アン
チセンスDNA は、mRNAに対して相補的塩基配列を持ち、
mRNAと塩基対を形成することにより遺伝情報の流れを遮
断し、最終産物である本発明の蛋白質の合成を抑制す
る。本発明において使用できるアンチセンスDNA は、配
列表の配列番号1に示すアミノ酸配列をコードする塩基
配列と特異的にハイブリダイズしうるオリゴヌクレオチ
ドである。ここで使用される「オリゴヌクレオチド」な
る用語は、その最も広い意味で理解されるべきである。
すなわちそれは、天然に存在する塩基およびホスホジエ
ステル結合によって結合した糖部分を含むオリゴヌクレ
オチド、並びに、上記のオリゴヌクレオチドと同様に機
能するが、天然に存在しない部分を有するオリゴヌクレ
オチド類縁体、の両方を含むものである。オリゴヌクレ
オチド類縁体の例としては、安定性の向上などを目的と
して、リン酸基、糖部分、3'末端および5'末端に化学修
飾を施したオリゴヌクレオチドが挙げられる。また、ホ
スホジエステル結合は、非イオン性かつ非キラル性であ
る他の構造で置換されてもよい。さらに、修飾された塩
基、すなわち、天然に存在する以外のプリンまたはピリ
ミジンを含むものもオリゴヌクレオチド類縁体の中に含
まれる。
【0023】本発明によるオリゴヌクレオチドの長さは
特には限定されないが、好ましくは8〜40個、特に好ま
しくは15〜30個のサブユニット(塩基−糖の一つの組み
合わせのことを言い、隣接するサブユニット同士はホス
ホジエステル結合などにより結合している)を有する。
本発明によるオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする
mRNAの標的部位としては、転写開始部位、翻訳開始部
位、イントロン/エクソン結合部位、または5'キャップ
部位などが一般的には好ましいが、mRNAの二次構造を考
慮に入れて立体障害が少ない部位を選択することがさら
に好ましい。本発明のオリゴヌクレオチドは、当業者に
既知の合成法、たとえば市販のDNA 合成装置を利用し
て、固相合成法により製造することが出来る。他のオリ
ゴヌクレオチド類縁体も同様の方法によって製造するこ
とが出来る(村上章他、「機能性アンチセンスDNA の合
成」、有機合成化学、48(3):180-193 、1990)。
【0024】また、本発明の蛋白質を発現している形質
転換細胞は、NFκB シグナル伝達系を特異的に制御する
抗炎症剤や免疫調節剤をはじめとする医薬品などの医療
・医療分野に関わる化学品の開発、ドラッグデザインの
研究に使用することが出来る。すなわち、本発明の蛋白
質に対する化学品の影響・効果を細胞レベルで検出する
ことが出来る。さらに、本発明により得られるDNA は、
そのセンスもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドの
利用により、A6H 遺伝子の発現を検出することを可能に
する。すなわち、本発明蛋白質の遺伝子発現が、高進も
しくは抑制もしくは変調をきたしていることの検出を可
能にする。その結果、上記形質転換細胞や A6H遺伝子を
発現する各種細胞は、NFκB シグナル伝達系を特異的に
制御する抗炎症剤や免疫調節剤をはじめとする薬剤のス
クリーニングにも有効な手段を提供する。よって、本発
明の遺伝子を材料にすれば、抗炎症剤や免疫調節剤など
の多様な薬剤、診断薬の開発が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の特徴を明らかにす
るために、実施例に沿って記述するが、これらの実施例
は本発明の種々の具体例を説明するものであって、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】(精製)NFκB シグナルの細胞内情報伝達
制御に密接に関連する新規な分子を単離するために、ヒ
トT細胞抽出液よりNFκB と共精製されてくる蛋白質群
を精製した。ヒトT細胞抽出液よりNFκB と共精製され
てくる蛋白質群は、林らの方法[Hayashi, T. et al.,
J.Biol.Chem.268:26790-26795 (1993); Hayashi, T. et
al.,J.Biol.Chem.268:11380-11388 (1993)]に準じて
行った。すなわち、ヘパリン添加ヒト末梢血より比重に
より単核球画分を回収し、RPMI1640培地(GIBCO BRL 、
ライフテックオリエンタル(株)製)で洗浄の後、AIM
V 培地(GIBCO BRL 、ライフテックオリエンタル(株)
製)に浮遊させた。OKT3固層化フラスコ(ヤンセン協和
(株)製)中で3日間培養し、その後、0.2unit/mlイン
スリン、1%ヒト血清および700Jurkat units/mlインタ
ーロイキン2を添加したAIM V 培地に浮遊させ、ガス透
過性カルチャーバッグ(デュポン社製)中にて1週間培
養を行った。培養終了時に遠心により細胞(約 5×109c
ells)を回収し、ヒトT細胞抽出液調製のための材料と
した。
【0026】回収した細胞を3倍量の低張緩衝液(1.5m
M 塩化マグネシウム、5mM 塩化カリウム、10mM HEPES(N
-2- ハイドロキシエチルピペラジン-N-2- エタンスルホ
ン酸) 、pH7.5 、4 ℃)に浮遊させた後、10分間静置
した。Dounce型ホモジナイザー(Wheaton 社製)に移し
て、10回のストロークで細胞を破砕し、10,000g 、1
0分、4 ℃の遠心により上清を回収した。この上清か
ら、さらに100,000g、30分の遠心操作により上清を回
収し、S100画分とした。
【0027】以下の調製操作はすべて4 ℃で実施した。
S100画分を緩衝液D [20mM HEPES pH7.9、20%グリセロ
ール、0.2mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、0.5mM フ
ェニルメチルスルフォニルフルオライド(PMSF)、0.5mM
ジチオスレイトール(DTT)]+0.28M 塩化カリウムに対し
て透析した。次に、緩衝液D+0.28M 塩化カリウムで平
衡化したDEAE-Sepharose(ファルマシアバイオテク
(株)製)カラム(1.6×10cm)を用意し、このカラム
に、透析したS100画分をアプライしてその非吸着画分を
回収した。その非吸着画分を緩衝液D+0.1M塩化カリウ
ムに対して透析し、次のカラムにアプライした。次のカ
ラムとしては、緩衝液D+0.1M塩化カリウムであらかじ
め平衡化しておいたDEAE-Sepharoseカラム(1.6×10cm)
を用いた。上記の非吸着画分をこのカラムにアプライし
て5カラム体積の緩衝液D+0.1M塩化カリウムで洗浄
後、10カラム体積で 0.1〜0.5M塩化カリウムのグラジエ
ント溶出を行った。
【0028】目的の蛋白質を含む粗精製画分は、共存す
るNFκB のDNA 結合能をEMSA(Electrophoresis Mobili
ty Shift Assay)により評価することにより決定した。
EMSAは、Sen らの方法[Sen, R. & Baltimore, D., Cel
l 46:705-716 (1986)]を参考にして行った。すなわち、
10mM塩化マグネシウム、5mM DTT 、50mMトリス塩酸(Tr
is-HCl)緩衝液 pH8.0に、7.05pmol NF κB コンセンサ
スオリゴヌクレオチド(NFκB オリゴ)(Promega 社
製)、10unit T4 ポリヌクレオチドキナーゼ(NEWENGLA
ND 社製)、222TBq/mmol 濃度の[γ-32 P] ATPを1.85M
Bq 添加し最終的に25μl とした。37℃で30分間イン
キュベートした後に、1mM EDTA、10mM Tris-HCl(pH8.0)
を25μl 加え、クイックスピンカラムG−25 (ベーリン
ガー・マンハイム(株)製)を用い、1,100gで2分間遠
心し放射線標識の入ったNFκB オリゴを分離した。100m
M 塩化ナトリウム、2mM EDTA、20mM DTT、10%グリセロ
ール、0.24%ノニデットP−40 (NP-40)、0.16% デオキ
シコレート(DOC)を含む2mM Tris-HCl(pH 7.5)10μl
に、1 μg/μl 濃度のpoly(dI-dC) poly(dI-dC) (ファ
ルマシアバイオテク(株)製)を2 μl 加え、試料2 μ
l を加えた。さらに上記で調製したNFκB オリゴを1万
cpmになるように添加し最終的に20μl にした。室温で
1時間インキューベートした後に、4%アクリルアミドゲ
ルよりなるネイティブゲル電気泳動法により分離し、オ
ートラジオグラフィーにて、NFκB オリゴと結合する画
分を決定した。この画分が目的の蛋白質を含む精製画分
である。
【0029】EMSAによりNFκB の含まれる画分を確認
し、その画分の脱塩操作後、さらに精製操作を重ねた。
すなわち、得られた画分を緩衝液D+0.1M塩化カリウム
に対して透析し、次に、Phosphocellurose P11カラム
(ワットマンペーパー(株)製)(約6ml)及びHeparin-
Sepharose カラム(ファルマシアバイオテク(株)製)
(1ml) にかけ、非吸着画分を回収した。それを緩衝液
A(20mM Tris-HCl pH7.9 、20%グリセロール、0.2mM
EDTA、0.5mM PMSF、0.5mM DTT 、0.1M塩化カリウム)に
透析後、Mono-Q HR 5/5 カラム(ファルマシアバイオテ
ク(株)製)を用いて0.1 〜0.35M 塩化カリウムのグラ
ジエントにより溶出画分を得た。これを脱塩、濃縮後、
さらにSuperdex 200HR 10/30(ファルマシアバイオテク
(株)製)によりゲル濾過した。これをドデシル硫酸ナ
トリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)
にかけて解析した。その結果、分子量40kD付近に銀染色
でバンドが認められた。
【0030】(部分アミノ酸配列決定)この蛋白質バンド
部分を切り出し、切り出したゲルに、10ng/ml のリジル
エンドペプチターゼ(和光純薬工業(株)製)を含む50
0mM Tris-HClバッファー(pH9.0 )を加えて37℃、24
時間の酵素処理を行った。このin gel digestionにより
アミノ酸フラグメントを得た後、逆相高速液体クロマト
グラフィー(TSKgel ODS-80Ts 、2.0 ×250mm 、東ソー
(株)製)にて断片ペプチドを分離し、プロテインシー
クエンサー(HP G1005A Protein Sequencing System 、
ヒューレットパッカード社製)でアミノ酸配列解析を行
った。その結果、配列番号2から配列番号4の合計3つ
の部分アミノ酸配列が得られた。
【0031】(PCR)得られた部分アミノ酸配列に対応し
たdegenerative PCRプライマーを合成した。3つのアミ
ノ酸配列それぞれに対応するPCR プライマーを図1に示
すようにデザインし、Raji(ヒトバーキットリンパ腫 A
TCC# CCL86)のcDNA(QUICK-ClonecDNA、クロンテック
社製)をテンプレートにセンスプライマーとアンチセン
スプライマーの種々の組み合わせでPCR を行った。PCR
による増幅反応は、エキスパンドハイファイPCR システ
ム(ベーリンガー・マンハイム(株)製)を利用し、変
性(94℃、30秒)、アニーリング(42℃、30秒)、
伸長(72℃、60秒)の順で、これを35サイクル繰り
返した。このPCR 産物の一部を1%アガロースゲル電気泳
動にて分離し、エチジウムブロマイドにて染色後、紫外
線下で観察した。その結果、lep37F1 とlep61R1 との組
み合わせで約570bp のPCR 産物を得ることができた。
【0032】(cDNA クローニングと塩基配列決定)こう
して得られたPCR 産物の全量を1%アガロースゲル電気泳
動にて分離し、エチジウムブロマイドにて染色後、紫外
線照射下で切り出した。得られたPCR 産物をpCR2.1ベク
ター(Invitrogen社製)にサブクローニングした。サブ
クローニングは、Invitrogen社製 Original TA Cloning
Kitを用い、このマニュアルに従った。サブクローニン
グされたcDNAの塩基配列は、蛍光シークエンサー((株)
パーキンエルマーアプライドバイオシステムズ製)によ
り決定した。こうして得られたPCR 産物は、配列番号1
に記載のアミノ酸配列のうち、15番目のアミノ酸から
287 番目のアミノ酸までに相当する塩基配列であった。
公開データベースを使った検索から、このPCR 産物の5'
側には、EST クローン T08451 が続き、3'側には、EST
クローン AA128492 が続くと予測された。そこで、セン
スプライマー(KBK-F; GGATCCATGGCGCACCAAACGGGCCAT)
とアンチセンスプライマー(KBK-R; AAGCTTCTAGCTGTCAT
CCCCATTTTCACCC)を合成し、上記と同様にして、Rajiの
cDNAライブラリーからPCR にて増幅した。
【0033】ここで、PCR の鋳型若しくはライブラリー
として用いるcDNAは、目的の遺伝子が発現されている限
りにおいてはどんな組織、細胞からのものでもよい。な
お、引き続き行うサブクローニングを容易にするため、
KBK-F の末端には制限酵素BamH Iの認識配列を、また、
KBK-R の末端には制限酵素Hind IIIの認識配列を人為的
に付加してある。このPCR 産物の一部を1%アガロース
ゲル電気泳動にて分離し、エチジウムブロマイドにて染
色後、紫外線下で観察した。その結果、約1100bpのPCR
産物を得ることができた。こうして得られたPCR 産物の
全量を1%アガロースゲル電気泳動にて分離し、エチジ
ウムブロマイドにて染色後、紫外線照射下で切り出し
た。得られたPCR 産物をpCR2.1ベクター(Invitrogen社
製)にサブクローニングした。サブクローニングは、In
vitrogen社製Original TA CloningKit を用い、このマ
ニュアルに従った。サブクローニングされたcDNAの塩基
配列は、蛍光シークエンサー((株)パーキンエルマーア
プライドバイオシステムズ製)により決定した。こうし
て、RajiのcDNAライブラリーから全長のアミノ酸配列を
コードする遺伝子を得ることが出来た。なお、一連の分
子生物学的手法は通常の実験書に記載の方法によって行
った。このようにして得られた本発明の蛋白質をコード
する遺伝子は、配列番号1に記載のアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列である。
【0034】
【実施例2】(各組織でのmRNA発現)このようにして得
られた塩基配列をプローブとしてNorthernハイブリダイ
ゼーションにより各組織での発現を解析した(図2)。
実施例1で得られたcDNAをDNA ラベリングキット(Mega
Prime DNA labeling System 、Amersham社製)にて、 32
P標識して、市販のフィルターに対してNorthernハイブ
リダイゼーションにより確認した。使用したフィルター
は、Clontech社のHuman Multiple Tissue Northern Blo
t およびHuman Multiple Tissue Northern Blot IIおよ
びHuman ImmuneSystem Multiple Tissue Northern Blot
IIである。Northernハイブリダイゼーションは、Mania
tisらのMolecular Cloning (A laboratory manual, 19
89, Eds., Sambrook, J., Fritsch, E.F., & Maniatis,
T., Cold Spring Harbor Laboratory )に従い行っ
た。本発明蛋白質のmRNAの大きさは1.6kb で、ほぼどの
組織でも発現している。
【0035】
【実施例3】(発現ベクターの構築)実施例1で得られ
たcDNAを制限酵素BamH Iと制限酵素Hind IIIとで消化
し、得られたBamH I、Hind IIIフラグメントをpcDNA3.1
(-)MycHisA(Invitrogen社製)に再クローニングし、蛍
光シークエンサーにより配列に誤りのないことを確認し
た。また、実施例1で得られたcDNAをテンプレートにし
て、センスプライマー(KBK-F; GGATCCATGGCGCACCAAACG
GGCCAT) とアンチセンスプライマー(KBK-NOT-R;GCGGCC
GCTAGCTGTCATCCCCATTTTCACCC)の組み合わせで、実施例
1と同様にしてPCR を行い、得られたPCR 産物をpCR2.1
ベクター(Invitrogen社製)にサブクローニングした
後、蛍光シークエンサーにより配列を確認し、制限酵素
BamH Iと制限酵素Not I とで消化し、得られたBamH I、
Not I フラグメントをpcDNA3.1HisC(Invitrogen社製)
に再クローニングした。このようにして作成した A6Hの
発現ベクターをCOS 細胞に遺伝子移入して A6Hの発現を
確認した。pcDNA3.1 His-A6HではN端側にHis タグ付き
の蛋白として発現し(図3では、His-A6H と示してあ
る)、pcDNA3.1 MycHis ではC端側に Hisタグ付きの蛋
白として発現する(図3では、A6H-MycHisと示してあ
る)。遺伝子移入は、LipofectACE (GIBCO BRL、ライフ
テックオリエンタル(株)製)を利用し、添付のマニュ
アルに従い行った。遺伝子移入後48時間で細胞を回収
し、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電
気泳動用サンプルバッファーで細胞を溶解後、ドデシル
硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動により
分画後、PVDFメンブレン(ミリポア社製)にWestern ブ
ロットして解析した。検出は、Ni-NTAペルオキシダーゼ
複合体(QIAGEN社製)をHis タグ付きの蛋白と結合さ
せ、ECL(アマシャム社製)により検出した(図3)。図
3中、Neg はプラスミドなしのネガティブコントロール
のレーン、Mockは空ベクター、すなわちA6H 遺伝子の入
っていないpcDNA3.1HisAベクターのみを遺伝子移入した
ネガティブコントロールのレーン、His-A6H は A6H蛋白
のN端に Hisタグがついた融合蛋白遺伝子を発現するベ
クターを遺伝子移入したレーン、A6H-MycHisは A6H蛋白
のC端に Hisタグがついた融合蛋白遺伝子を発現するベ
クターを遺伝子移入したレーンを表している。また図中
の (μg) は、電気泳動時、各レーンにアプライしたト
ータルの蛋白量を示している。
【0036】
【実施例4】(ルシフェラーゼアッセイ)NFκB プロモー
タ活性に対する影響をルシフェラーゼコンストラクトを
使って測定した。まず、実施例1で得られたcDNAを制限
酵素BamH Iと制限酵素Hind IIIとで消化し、得られたBa
mH I、Hind IIIフラグメントをpcDNA3.1(-)(Invitrogen
社製)に再クローニングし、蛍光シークエンサーにより
配列に誤りのないことを確認した。p65 発現ベクター
は、公開データベース情報に基づきヒトT細胞cDNAより
PCR で増幅したp65 遺伝子を蛍光シークエンサーにより
配列に誤りのないことを確認し、構築した。レポーター
プラスミドは、Promega 社のpGL3-promotervectorにHIV
-1 エンハンサー領域のκB motif(GGGACTTTC)[Leung,
K. et al.,Nature 333:776-778 (1988)]を4コピータン
デムに挿入して作成した(kB-Luc)。また、同様にし
て、mutantκB motif(CTCACTTTC)を挿入したmutantレポ
ータープラスミド (mutant kB-Luc)も作成した。Jurkat
細胞に遺伝子移入し、Promega社製のDual-Luciferase R
eporter Assay System で測定した。内部コントロール
として TK promoter-Renilla Luciferase を使い、この
測定値で標準化して比較した。結果を図4に示す。p65
遺伝子単独とレポータープラスミド (kB-Luc) では、確
かに活性が上がり、一方、mutantレポータープラスミド
(mutant kB-Luc)とでは活性がみられない。p65 遺伝子
と同時に A6Hを遺伝子導入すると、p65 遺伝子による活
性化を抑制する活性が認められた。
【0037】
【発明の効果】本発明は、炎症性疾患の病態形成に関わ
るNFκB シグナルの活性制御に関わる新規蛋白質および
その遺伝子を提供する。また、この新規蛋白質を産生す
るための組換え DNA及び組換え体を提供する。これによ
り、過剰なNFκB シグナルによる炎症性疾患の新しい治
療薬の開発や、NFκB シグナルを制御することにより生
体防御反応をコントロールする免疫調節薬の開発に役立
つ。
【0038】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1603及び349 配列の型:核酸及びアミノ酸 鎖の数:二本鎖及び一本鎖 トポロジー:直鎖状及び不明 配列の種類:cDNA to mRNA、及び蛋白質 起源: 生物名:ヒト 組織の種類:リンパ球 配列 AGCTGCGCNN GAGGTCTACA GCCTCCGCCA CATCCTCCAC CTCTNTTGGT CCAGCGAGCG 60 TTGCCGGGCC AGGGTCAAGC GGAGGGCTCC GACGGCGCGG ACGGAGCGAA GCGCCGAGCC 120 ATG GCG CAC CAA ACG GGC ATC CAC GCC ACG GAA GAG CTG AAG GAA TTC 168 Met Ala His Gln Thr Gly Ile His Ala Thr Glu Glu Leu Lys Glu Phe 1 5 10 15 TTT GCC AAG GCA CGG GCT GGC TCT GTG CGG CTC ATC AAG GTT GTG ATT 216 Phe Ala Lys Ala Arg Ala Gly Ser Val Arg Leu Ile Lys Val Val Ile 20 25 30 GAG GAC GAG CAG CTC GTG CTG GGT GCC TCG CAG GAG CCA GTA GGC CGC 264 Glu Asp Glu Gln Leu Val Leu Gly Ala Ser Gln Glu Pro Val Gly Arg 35 40 45 TGG GAT CAG GAC TAT GAC AGG GCC GTG CTG CCA CTG CTG GAC GCC CAG 312 Trp Asp Gln Asp Tyr Asp Arg Ala Val Leu Pro Leu Leu Asp Ala Gln 50 55 60 CAG CCC TGC TAC CTG CTC TAC CGC CTC GAC TCA CAG AAT GCT CAG GGC 360 Gln Pro Cys Tyr Leu Leu Tyr Arg Leu Asp Ser Gln Asn Ala Gln Gly 65 70 75 80 TTC GAA TGG CTC TTC CTC GCC TGG TCG CCT GAT AAC TCC CCC GTG CGG 408 Phe Glu Trp Leu Phe Leu Ala Trp Ser Pro Asp Asn Ser Pro Val Arg 85 90 95 CTG AAG ATG CTG TAC GCG GCC ACG CGG GCC ACA GTG AAA AAG GAG TTT 456 Leu Lys Met Leu Tyr Ala Ala Thr Arg Ala Thr Val Lys Lys Glu Phe 100 105 110 GGA GGT GGC CAC ATC AAG GAT GAG CTC TTC GGG ACT GTG AAG GAT GAC 504 Gly Gly Gly His Ile Lys Asp Glu Leu Phe Gly Thr Val Lys Asp Asp 115 120 125 CTC TCT TTT GCT GGG TAC CAG AAA CAC CTG TCG TCC TGT GAG GCA CCT 552 Leu Ser Phe Ala Gly Tyr Gln Lys His Leu Ser Ser Cys Glu Ala Pro 130 135 140 GCC CCG CTG ACC TCG GCT GAG AGA GAG CTC CAG CAG ATC CGC ATT AAC 600 Ala Pro Leu Thr Ser Ala Glu Arg Glu Leu Gln Gln Ile Arg Ile Asn 145 150 155 160 GAG GTG AAG ACA GAG ATC AGT GTG GAA AGC AAG CAC CAG ACC CTG CAG 648 Glu Val Lys Thr Glu Ile Ser Val Glu Ser Lys His Gln Thr Leu Gln 165 170 175 GGC CTC GCC TTC CCC CTG CAG CCT GAG GCC CAG CGG GCA CTC CAG CAG 696 Gly Leu Ala Phe Pro Leu Gln Pro Glu Ala Gln Arg Ala Leu Gln Gln 180 185 190 CTC AAG CAG AAA ATG GTC AAC TAC ATC CAG ATG AAG CTG GAC CTA GAG 744 Leu Lys Gln Lys Met Val Asn Tyr Ile Gln Met Lys Leu Asp Leu Glu 195 200 205 CGG GAA ACC ATT GAG CTG GTG CAC ACA GAG CCC ACG GAT GTG GCC CAG 792 Arg Glu Thr Ile Glu Leu Val His Thr Glu Pro Thr Asp Val Ala Gln 210 215 220 CTG CCC TCC CGG GTG CCC CGA GAT GCT GCC CGC TAC CAC TTC TTC CTC 840 Leu Pro Ser Arg Val Pro Arg Asp Ala Ala Arg Tyr His Phe Phe Leu 225 230 235 240 TAC AAG CAC ACC CAT GAG GGC GAC CCC CTT GAG TCT GTA GTG TTC ATC 888 Tyr Lys His Thr His Glu Gly Asp Pro Leu Glu Ser Val Val Phe Ile 245 250 255 TAC TCC ATG CCG GGG TAC AAG TGC AAC ATC AAG GAG CGA ATG CTC TAC 936 Tyr Ser Met Pro Gly Tyr Lys Cys Asn Ile Lys Glu Arg Met Leu Tyr 260 265 270 TCC AGC TGC AAG AGC CGC CTC CTC GAC TCC GTG GAG CAG GAC TTC CAT 984 Ser Ser Cys Lys Ser Arg Leu Leu Asp Ser Val Glu Gln Asp Phe His 275 280 285 CTG GAG ATC GCC AAG AAA ATT GAG ATT GGC GAT GGG GCA GAG CTG ACG 1032 Leu Glu Ile Ala Lys Lys Ile Glu Ile Gly Asp Gly Ala Glu Leu Thr 290 295 300 GCA GAG TTC CTC TAC GAC GAG GTG CAC CCC AAG CAA CAC GCC TTC AAG 1080 Ala Glu Phe Leu Tyr Asp Glu Val His Pro Lys Gln His Ala Phe Lys 305 310 315 320 CAG GCC TTC GCC AAG CCC AAG GGC CCA GGG GGC AAG CGG GGC CAT AAG 1128 Gln Ala Phe Ala Lys Pro Lys Gly Pro Gly Gly Lys Arg Gly His Lys 325 330 335 CGC CTC ATC CGC GGC CCG GGT GAA AAT GGG GAT GAC AGC TAG GAGGCTGGA 1179 Arg Leu Ile Arg Gly Pro Gly Glu Asn Gly Asp Asp Ser STOP 340 345 GCAGGGCCGG CCACGTGTGG ACTGTGGGGC TGCCCACCTT CCGCTCCCTG CCACCATCCT 1239 CCTTCCTGGG CTCCAGGAAA GTGTTTCTGG GAGGTCAGGA GGGCTGGCAG CTGAACGCAC 1299 TTGCAGCGTC CGAGGGCCAC CGGGCTGGCA TTTTGTGACC CTTCCCTGTT GCTGTCCCTG 1359 CATCTCGTCT GTGTGCCCAG GGTGTCCGGG GACCCTGCCT GGCTGGCTTA AGGGGGCTGG 1419 GTCAGGGGCC TGGCATGAAC CTGGCCTCCC GGGGAGCTGA GACTAGGGTC CCAGCACAGC 1479 CCAGAAACCT TTGGCCACAA GAAGTGGGGT CAGTCAGGGC TGGGGCAGGG GTCACTGCAG 1539 TTTGGGATGG TTGAATGCTG TATTTTCTAA AGAATAAAAT ATTTTTAAAT CAAAAAAAAA 1599 AAAA 1603
【0039】配列番号:2 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Phe Phe Ala Lys 1 5
【0040】配列番号:3 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Leu Tyr Ala Ala Thr Arg Ala Thr Val Lys 1 5 10
【0041】配列番号:4 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Arg Leu Leu Asp Ser Val Glu Gln Asp Phe 1 5 10
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた部分アミノ酸配列から作製
したPCR プライマーの例を示す。図中、Iはイノシン、
YはCまたはT、RはAまたはGを示す。
【図2】実施例2の本発明蛋白質のmRNAの各組織におけ
るNorthernブロット解析の結果を示す。
【図3】実施例3の発現ベクターによる本発明蛋白質の
COS 細胞での発現解析(Western ブロット)を示す。
【図4】実施例4のルシフェラーゼアッセイによる本発
明蛋白のNFκB 構成蛋白p65 に対する抑制効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // G01N 33/53 C12N 5/00 B (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表配列番号1に記載のアミノ酸配列
    からなる蛋白質。
  2. 【請求項2】 配列表配列番号1に記載のアミノ酸配列
    において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しく
    は付加されたアミノ酸配列からなり、かつNFκB(nuclea
    r factor- κB)制御活性を有する蛋白質。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の蛋白質のアミ
    ノ酸配列をコードする塩基配列からなる DNA。
  4. 【請求項4】 配列表配列番号1に記載の塩基配列とス
    トリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつNFκ
    B 制御活性を有する蛋白質をコードする DNA。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の DNAと、宿主
    細胞中で発現可能なベクター DNAとを連結してなる組換
    え DNA体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の組換え DNA体によって
    形質転換された、原核または真核細胞の形質転換体。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の蛋白質およびその部分
    ペプチドに対する抗体。
  8. 【請求項8】 請求項3または4に記載の DNAに対する
    アンチセンス DNA。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016520530A (ja) * 2013-03-15 2016-07-14 ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルバニア 生体分子アジュバントを含むワクチン
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