JPH11154847A - 90度移相器 - Google Patents

90度移相器

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JPH11154847A
JPH11154847A JP9319975A JP31997597A JPH11154847A JP H11154847 A JPH11154847 A JP H11154847A JP 9319975 A JP9319975 A JP 9319975A JP 31997597 A JP31997597 A JP 31997597A JP H11154847 A JPH11154847 A JP H11154847A
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JP
Japan
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circuit
input
signal
output
basic configuration
Prior art date
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Withdrawn
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JP9319975A
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Inventor
Yoshitomo Omi
義智 近江
Toshiharu Kawaguchi
俊治 川口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波かつ広帯域の90度移相器を実現する
ことにある。 【解決手段】 1対の抵抗と1対のコンデンサを組み合
わせて、信号を伝送するオールパスフィルタを構成し、
これを基本回路Xa,Xbとして、この基本回路をn段
直列に接続したXa1,Xa2〜XanとXb1,Xb
2〜Xbnの多段回路により差動信号を分配すること
で、相対的に90度の位相差をもつ差動信号を、最終段
の基本構成回路XanとXbnの出力端子2a,2bよ
り得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体集積回路
化に適した高周波かつ広帯域の90度移相器に関する。
【0002】
【従来の技術】CATVや移動体通信などのデジタル伝
送では、QPSK、多値QAMなどの直交変調方式が用
いられている。これらの変調信号を復調するためには、
広い帯域を持つ信号を90度位相する必要がある。ま
た、移動体通信機器などでは高い周波数においても精度
の良い90度移相が必要であるばかりか、広い帯域で振
幅が一定となる必要もある。
【0003】広帯域で位相差が90度異なる2つの信号
を得るために、よく知られている従来例として、昭和6
0年11月25日にマグロウヒル ブック社より発行さ
れたA.B.ウィリアムズ著の「電子フィルタ」という
文献の349頁乃至355頁に記載されている広帯域9
0度移相回路網がある。この回路網は、オペアンプと3
つの抵抗と1つのコンデンサからなるオールパスフィル
タを基本構成回路とする。この基本構成回路の伝達関数
は、 H(s)=(1−sRC)/(1+sRC) となり、振幅一定の位相遅れ回路であることがわかる。
この回路を多段縦続接続した1対の多段回路で入力信号
を分配することで、1対の多段回路の出力信号の位相差
が相対的に90度となるものである。
【0004】しかし、この回路をIC内で用いる場合、
オペアンプを用いるため回路規模が大きくなり、またオ
ペアンプの周波数特性が悪いため、高周波で使用すると
それぞれの出力の位相量が変化し2出力間の位相差が9
0度よりずれてしまう。そのため、例えばデジタル伝送
の直交変調された変調信号などを復調する際に誤差を生
じ、さらにこの誤差はデジタル信号復調時に、ビットエ
ラーレートを悪化させる、という問題や利得を自由に設
定できないという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の90度
移相器は低周波では特性を満足するものの、回路規模が
大きくなってしまうという問題がある。また、例えば移
動体通信のような高周波向けのICに用いた場合には、
周波数特性の悪化から出力信号の互いの位相差に90度
からの位相誤差が生じる。
【0006】この発明は、高周波かつ広帯域のIC化に
適した90度移相器を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明の90度移相器は、入力端子に入力さ
れる交流信号電圧を、1次の極を有する低域通過フィル
タを介してベースに供給する第1のトランジスタと、前
記交流信号電圧の1/2の値を得るバイアス手段を介し
てベースに供給する第2のトランジスタと、前記第1及
び第2のトランジスタのエミッタにそれぞれ接続した電
流源と、前記第1及び第2のトランジスタのエミッタ間
を接続するエミッタ結合手段と、前記第1及び第2のト
ランジスタの一方のコレクタより出力を得る出力端子と
から基本構成回路を構成し、少なくとも1段の前記基本
構成回路を、並列に配置して第1及び第2の基本構成回
路段とし、該第1及び第2の基本構成回路段の前記入力
端子を共通接続し、該第1及び第2の基本構成回路段の
最終段の前記出力端子から位相差が相対的に90度とな
る信号を生成してなることを特徴とする。
【0008】この手段によれば、第1及び第2の基本構
成回路段の最終段から出力される2信号の相対位相差が
90度となり、入力信号から高周波かつ広帯域のより直
交性の高い信号の生成が可能となる。
【0009】また、交流信号電圧を差動的に入力する第
1及び第2の入力端子と、前記第1の入力端子に第1の
抵抗を介して接続する第2の出力端子と、前記第2の入
力端子に第2の抵抗を介して接続する第1の出力端子
と、前記第1の入力端子と前記第1の出力端子に接続す
る第1のコンデンサと、前記第2の入力端子と前記第2
の出力端子に接続する第2のコンデンサとから基本構成
回路を構成し、後段にインピーダンス変換手段を介した
少なくとも1段の前記基本構成回路を、並列に配置して
第1及び第2の基本構成回路段とし、該第1及び第2の
基本構成回路段の前記第1及び第2入力端子をそれぞれ
共通接続して差動信号を入力し、該第1及び第2の基本
構成回路段の最終段の前記第1及び第2の出力端子から
位相差が相対的に90度となる信号をそれぞれ生成して
なることを特徴とする。
【0010】1対の該多段回路で入力信号を分配する。
【0011】この手段により、第1及び第2の基本構成
回路段の最終段から出力される2信号の相対位相差が9
0度となり、差動入力信号から高周波かつ広帯域のより
直交性の高い信号の生成が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、こ
の発明の第1の実施の形態について説明するための回路
ブロック図である。基本構成回路Xaをn段(nは自然
数)直列に接続し、基本構成回路Xaと同構成の基本構
成回路Xbをn段(nは自然数)直列に接続し、基本構
成回路XaとXbの初段Xa1,Xb1のそれぞれの入
力端子1a,1bに共通の信号源Vinを供給し、基本
構成回路XaとXbの最終段Xan,Xbnのそれぞれ
の出力端子2a,2bより、相対的に90度の位相差を
持つ出力を得る。
【0013】図2は、同構成の基本構成回路Xa,Xb
をより具体的に説明するための回路構成例である。信号
源Vinより生成される入力信号Vinを、信号入力端
子101に供給する。この入力信号Vinは分配され、
一方はおなじ大きさの抵抗R´により分圧され、その信
号aは1/2Vinとなる。他方は抵抗R1とコンデン
サC1よりなる移相回路10へ入力し、その信号bはV
in/(sC1R1+1)となる。信号a、信号bは、
さらに次段の減算回路11に入力する。減算回路11は
エミッタを直接電流源I1,I2に接続されたエミッタ
結合の1対のトランジスタQ1,Q2のベースにそれぞ
れ信号a,bを与えてその差信号を取り出すものであ
る。また、減算回路11の利得は、エミッタ結合抵抗R
Eと負荷抵抗RLの値により決定する。減算回路11の
出力は、さらにインピーダンス変換回路12に入力し、
インピーダンス変換回路12の出力は信号出力端子11
1より出力信号Voutとして出力する。インピーダン
ス変換回路12は、例えば図2に示すトランジスタQ3
と電流源I3よるエミッタフォロワ回路により構成す
る。
【0014】従って、基本構成回路Xa(Xb)の出力
信号Voutは、 Vout=2(RL/RE)(a−b) =2(RL/RE)(sC1R1−1)Vin/(sC1R1+1) となる。
【0015】この図2の基本構成回路を、図1のよう
に、Xa1〜Xanの直列回路とXb1〜Xbnの直列
回路を構成し、移相回路10の抵抗R1とコンデンサC
1のそれぞれの値を所望に設定することで、高精度の直
交信号を得ることができる。なお、インピーダンス変換
回路12は、段間のインピーダンスを適切に調整すれば
必ずしも必要ではない。
【0016】この実施の形態では、コンデンサC1を対
接地で使うために、寄生容量の影響がないという利点が
ある。また、減算回路11の抵抗RE、RLを変えるこ
とで利得を自由に決定できるという利点もある。
【0017】図3は、この発明の第2の実施の形態につ
いて説明するためのブロック図である。差動入出力の基
本構成回路Yaをn段(nは自然数)直列に接続し、こ
の基本構成回路Yaと同構成の基本構成回路Ybをn段
(nは自然数)直列に接続する。基本構成回路Yaの初
段Ya1の差動入力端子3a,3bと基本構成回路Yb
の初段Yb1の差動入力端子3c,3dに共通の信号源
Vinをそれぞれ供給し、基本構成回路Yaの最終段Y
anの差動出力端子4a,4bと基本構成回路Ybの最
終段Ybnの差動出力端子4c,4dよりそれぞれ相対
的に90度の位相差を持つ出力をそれぞれ導出する。
【0018】図4は、基本構成回路Ya,Ybをより具
体的に説明するための回路構成例である。入力端子10
2,103に信号源Vinより生成される差動入力信号
Vinを供給する。入力端子102は、コンデンサC1
を介してエミッタに電流源I1が接続されたトランジス
タQ1のベースに接続する。トランジスタQ1のエミッ
タは出力端子112に接続する。同様に、入力端子10
3は、コンデンサC2を介してエミッタに電流源I2が
接続されたトランジスタQ2のベースに接続する。トラ
ンジスタQ2のエミッタは出力端子112に接続する。
【0019】さらに、入力端子103は、抵抗R1を介
してコンデンサC1とトランジスタQ1のベースの接続
点に接続する。入力端子102は、抵抗R2を介してコ
ンデンサC2とトランジスタQ2のベースの接続点に接
続する。また、トランシスタQ1と電流源I1及びトラ
ンシスタQ2と電流源I2はそれぞれエミッタフォロワ
によるインピーダンス変換回路13を構成している。
【0020】このように構成され、コンデンサC1,C
2の値がC=C1=C2、抵抗R1,R2の値がR=R
1=R2の関係にあるとし、信号入力端子102,10
3より差動入力信号Vinが与られた場合の、トランジ
スタQ1のベースに供給される信号cは、 c=sCRVin/(sCR+1) となり、トランジスタQ2のベースに供給される信号d
は、 d=Vin/(sCR+1) となる。このときの信号c,dの差は、 c−d=(sCR−1)Vin/(sCR+1) となる。信号c,dはエミッタフォロワ構成によるイン
ピーダンス変換回路13に入力し、インピーダンス変換
回路13の出力は、出力端子112,113より出力す
る。
【0021】従って、基本構成回路Ya(Yb)の出力
Voutは、 Vout=c−d =(sCR−1)Vin/(sCR+1) となる。
【0022】図4に示す基本構成回路を図3のように、
Ya1〜Yanの直列回路とYb1〜Ybnの直列回路
を構成し、抵抗R1とコンデンサC1の積と抵抗R2と
コンデンサC2の積が等しい関係になるよう、それぞれ
の値を設定することで高精度の直交信号を得ることがで
きる。
【0023】この実施の形態では、回路規模の小さい広
帯域の90度移相器を実現することができるばかりか、
差動的に伝送しているため、クロストークに強いという
利点がある。
【0024】この発明は上記した実施の形態に限定され
るものではなく、たとえば、図2において、トランジス
タQ1のコレクタに負荷抵抗を接続し、その抵抗とコレ
クタとの接続点から出力を取り出してもよい。このとき
の出力信号の位相は反転状態にある。
【0025】また、図4において、コンデンサC1,C
2と抵抗R1,R2はそれぞれ同じ値としたが、これに
限らず、抵抗R1とコンデンサC1の積と抵抗R2とコ
ンデンサC2の積が等しい関係になる値に設定すればよ
い。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の90度
移相器によれば、オペアンプを使わないため、回路規模
が小さくなり、また、より高周波でも広帯域の90度移
相が可能であり、より直交性の高い信号を生成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態について説明するた
めの回路ブロック図。
【図2】図1で用いる基本構成回路の構成を説明するた
めの回路図。
【図3】この発明の第2の実施形態について説明するた
めの回路ブロック図。
【図4】図3で用いる基本構成回路の構成を説明するた
めの回路図。
【符号の説明】
Vin…信号源、1a,1b,3a〜3d…入力端子、
2a,2b,4a〜4d…出力端子、Xa1,Xa2〜
Xan,Xb1,Xb2〜Xbn,Ya1,Ya2〜Y
an,Yb1,Yb2〜Ybn…基本構成回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子に入力される交流信号電圧を、
    1次の極を有する低域通過フィルタを介してベースに供
    給する第1のトランジスタと、前記交流信号電圧の1/
    2の値を得るバイアス手段を介してベースに供給する第
    2のトランジスタと、前記第1及び第2のトランジスタ
    のエミッタにそれぞれ接続した電流源と、前記第1及び
    第2のトランジスタのエミッタ間を接続するエミッタ結
    合手段と、前記第1及び第2のトランジスタの一方のコ
    レクタより出力を得る出力端子とから基本構成回路を構
    成し、 少なくとも1段の前記基本構成回路を、並列に配置して
    第1及び第2の基本構成回路段とし、該第1及び第2の
    基本構成回路段の前記入力端子を共通接続し、該第1及
    び第2の基本構成回路段の最終段の前記出力端子から位
    相差が相対的に90度となる信号を生成してなることを
    特徴とする90度移相器。
  2. 【請求項2】 交流信号電圧を差動的に入力する第1及
    び第2の入力端子と、前記第1の入力端子に第1の抵抗
    を介して接続する第2の出力端子と、前記第2の入力端
    子に第2の抵抗を介して接続する第1の出力端子と、前
    記第1の入力端子と前記第1の出力端子に接続する第1
    のコンデンサと、前記第2の入力端子と前記第2の出力
    端子に接続する第2のコンデンサとから基本構成回路を
    構成し、 後段にインピーダンス変換手段を介した少なくとも1段
    の前記基本構成回路を、並列に配置して第1及び第2の
    基本構成回路段とし、該第1及び第2の基本構成回路段
    の前記第1及び第2入力端子をそれぞれ共通接続して差
    動信号を入力し、該第1及び第2の基本構成回路段の最
    終段の前記第1及び第2の出力端子から位相差が相対的
    に90度となる信号をそれぞれ生成してなることを特徴
    とする90度移相器。
JP9319975A 1997-11-20 1997-11-20 90度移相器 Withdrawn JPH11154847A (ja)

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JP9319975A Withdrawn JPH11154847A (ja) 1997-11-20 1997-11-20 90度移相器

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102820870A (zh) * 2011-06-10 2012-12-12 中国科学院上海天文台 超宽频带的90°有源电桥
JP2017098707A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 株式会社オーディオテクニカ 扁平指向性マイクロホン

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102820870A (zh) * 2011-06-10 2012-12-12 中国科学院上海天文台 超宽频带的90°有源电桥
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