JPH11154709A - 半導体装置ならびにその検証装置および方法 - Google Patents

半導体装置ならびにその検証装置および方法

Info

Publication number
JPH11154709A
JPH11154709A JP9319618A JP31961897A JPH11154709A JP H11154709 A JPH11154709 A JP H11154709A JP 9319618 A JP9319618 A JP 9319618A JP 31961897 A JP31961897 A JP 31961897A JP H11154709 A JPH11154709 A JP H11154709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitance
semiconductor device
net
crosstalk
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9319618A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Hirao
謙次 平尾
Masato Iwabuchi
真人 岩渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP9319618A priority Critical patent/JPH11154709A/ja
Publication of JPH11154709A publication Critical patent/JPH11154709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路シミュレーションにおける精度の保持と
規模の削減とを両立させ、クロストークによるノイズ、
ディレイシミュレーションを短時間で行うことができ、
回路特性向上による半導体装置の品質向上、レイアウト
検証期間・工数の削減を実現することができる半導体装
置の検証技術を提供する。 【解決手段】 デジタル信号を扱うLSIの検証装置で
あって、各種プログラム、データなどの情報を格納する
データベース、データベース、ユーザ独自あるいは処理
中の情報などを格納するファイル、検証結果などの情報
を表示するディスプレイ、各種プログラムを実行するプ
ログラム実行部45〜54などから構成され、上位x個
のパラ容量は非接地とし、残りの容量は接地化して縮約
し、また静的負荷チェックでも誤動作条件を判定し、こ
の誤動作ネットの切り出しも最大パラ容量に接続する全
素子を検出してクロストークシミュレーションを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の検証
技術に関し、特に配線間のクロストーク容量による信号
ディレイが原因の誤動作不良の問題、相手信号の変化に
よるクロストークの見かけ容量の動的な問題に対し、寄
生素子を考慮した半導体設計に好適な半導体装置ならび
にその検証装置および方法に適用して有効な技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、本発明者が検討した技術とし
て、微細化の進んだ半導体装置では、配線間のクロスト
ーク容量による信号ディレイが原因の誤動作不良や、ク
ロストーク容量、別名カップリング容量において、自分
の信号と相手の信号の変化のタイミングにより見かけの
容量が変化するため、回路シミュレーションを行って検
証する半導体設計技術などが一般的に知られている。
【0003】このような半導体設計技術については、た
とえば回路抽出および回路縮約プログラムに関する技術
(階層化回路抽出システムHICE:日立製、DRAC
ULA:Cadence製)、回路シミュレーションプ
ログラムに関する技術(SPICE2 L.W.Nag
el,”SPICE2 A computer pro
gram to simulate semicond
uctor circuits,”Electron.
Res.Lab.Rep.No.ERL−M520,u
niv.of California,Barkele
y,May 1975)、上下層の並行配線容量を考慮
したレイアウト設計を行うことによる半導体装置の製造
方法(特開平2−310944号)、LSIマスクパタ
ーンから回路データを抽出し、シミュレーションを行う
際に予め指定した方法によりチップ全体の回路図から必
要部分のデータを切り出すことにより精度の高いシミュ
レーションを行う回路抽出方法(特開平3−10086
8号)などが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な半導体設計技術においては、半導体装置の微細化に伴
い、配線間のクロストーク容量による信号ディレイが原
因の誤動作不良が問題となることが考えられる。しか
し、これまでの技術では寄生素子を考慮したチップレベ
ルの回路シミュレーションを行おうとしても、寄生素子
をレイアウトより抽出する段階で1M個以上の素子数と
なり、そのままでは回路シミュレーションの規模制限
(〜数十K素子)をはるかにオーバーしてしまう。
【0005】この対策として、抽出した回路情報を縮約
することが考えられるが、回路情報を縮約しようとする
と、前記のような階層化回路抽出システムHICE、D
RACULA、回路シミュレータALICEなどの既存
のツールでは全容量が対接地化されてしまい、カップリ
ング容量によるクロストークやノイズなどの回路シミュ
レーションを正確に行えない場合が生じることが考えら
れる。
【0006】すなわち、前記のような半導体設計技術に
おいては、回路シミュレーションの精度と規模との課題
に対して、精度を優先するとチップレベルでの大規模な
検証が難しく、また規模を優先するとクロストークやノ
イズ検証などを考えた正確な回路シミュレーションがで
きなくなり、特に近年の半導体装置の微細化に伴って精
度の保持と規模の削減とを両立させることが望まれてい
る。
【0007】そこで、本発明の目的は、寄生素子を考慮
した半導体設計において、回路シミュレーションにおけ
る精度の保持と規模の削減とを両立させ、クロストーク
によるノイズ、ディレイシミュレーションを短時間で行
うことができ、回路特性向上による半導体装置の品質向
上、レイアウト検証期間・工数の削減を実現することが
できる半導体装置ならびにその検証装置および方法を提
供することにある。
【0008】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0010】すなわち、本発明による半導体装置は、ク
ロストークを考慮した半導体装置に適用されるものであ
り、全ネットに対してクロストークで問題となる箇所を
抽出し、問題箇所がなくなるように配線を行うものであ
る。
【0011】前記で問題となる箇所に対しては、全ネッ
トに対してネットの容量を交差配線間容量と、並行配線
間容量に分けて抽出し、ネットの総容量に対する上位x
個の最大並行配線間容量の比率を一定値以下に抑えるよ
うにしたものである。
【0012】また、本発明による半導体装置の検証装置
は、各種プログラムによるソフトウェア的な機能とし
て、並行配線間容量と交差配線間容量とを区別して抽出
する手段、最大並行配線間容量を非接地、それ以外を対
接地化して縮約をかける手段、クロストークによる静的
負荷チェックを行う手段、誤動作ネットを指摘して切り
出す手段、回路シミュレーションを行う手段などを有す
るものである。
【0013】さらに、本発明による半導体装置の検証方
法は、寄生素子を精度良く抽出するために、並行配線間
容量と交差配線間容量とを区別して抽出した後に、最大
並行配線間容量は非接地、それ以外は対接地化して縮約
をかけ、精度の保持と素子数の削減とを両立させるもの
である。この際に、最大並行配線間容量にパラメータを
付加して係数倍できるようにする。
【0014】そして、クロストークによる静的負荷チェ
ックを行うため、個々のネットに対して、 上位x個の並行配線間容量×k/(並行配線間総容量+
総対接地化容量+ゲート入力容量)>α となるネットを誤動作ネットとして指摘し、かつ切り出
すようにする。
【0015】この誤動作ネットを切り出す際には、この
対象の誤動作ネットの全素子と最大並行配線間容量に接
続する全素子とを切り出し、回路シミュレーションを行
うようにしたものである。
【0016】よって、前記半導体装置ならびにその検証
装置および方法によれば、クロストークによる誤動作を
起こす要因は少数の並行配線間容量(但し容量大)と多
数の交差配線間容量(但し容量小)から構成されている
ものと考えられる。このうち、決定的な要因は並行配線
間容量であるので、上位x個の並行配線間容量は非接地
とし、残りの容量は接地化して縮約することにより、精
度の保持と素子数の大幅な削減とを両立させることがで
きる。
【0017】また、その後の静的負荷チェックでも全容
量中に占める最大並行配線間容量の比率で誤動作条件を
判定し、さらに誤動作判定されたネットを切り出す際
も、最大並行配線間容量に接続する全素子を検出して、
詳細なクロストークシミュレーションを行うことができ
る。
【0018】この結果、クロストークによるノイズ、デ
ィレイシミュレーションが短時間で可能となる。特に、
デジタル信号を扱う半導体装置全般のクロストークシミ
ュレーションに適用し、ノイズ、ディレイシミュレーシ
ョンの効果が大きく、回路特性向上による半導体装置の
品質向上、レイアウト検証期間・工数の削減が実現でき
る。さらに、大規模な寄生素子情報を精度を保持したま
ま効率良くシミュレーションが行えるため、大規模な半
導体装置のクロストークシミュレーションに応用するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0020】図1〜図3は本発明の一実施の形態である
半導体装置の検証装置を示す概略ブロック図、図4およ
び図5は交差配線間容量と並行配線間容量との区分を示
す説明図、図6および図7は並行配線間信号によるディ
レイの変化/等価見かけ容量を示す説明図、図8〜図1
9は検証方法の処理機能を説明するための一例を示す回
路図、図20は本実施の形態の検証装置を適用した半導
体装置の一例を示すブロック図、図21は半導体装置を
構成するセルの一例を示す回路図である。
【0021】まず、図1〜図3により本実施の形態の半
導体装置の検証装置の構成を説明する。なお、この検証
装置の構成の説明においては、説明の便宜上それぞれに
符号を付しているが、構成要素毎に1つからなる場合、
あるいは任意の数に統合された複数からなる場合も含む
ものとする。
【0022】本実施の形態の半導体装置の検証装置は、
たとえばデジタル信号を扱うLSIのクロストークによ
るノイズ、ディレイシミュレーションに適用され、各種
プログラムおよび各種データなどの情報を格納するデー
タベース1〜5と、データベースの情報、ユーザ独自の
情報あるいは処理中の情報などを格納するファイル6〜
32と、検証結果などの情報を表示するディスプレイ3
3〜40と、各種プログラムを実行するプログラム実行
部41〜61などから構成され、これらの一連の動作は
中央処理装置の制御により各種プログラムに基づいて処
理が実行される。
【0023】この半導体装置の検証装置においては、ク
ロストークによる誤動作ネット切り出し、クロストーク
によるディレイ大のパス切り出し&ネット指摘、人手指
定によるクリティカルパス切り出し、のそれぞれの処理
から回路シミュレーションへの検証方法と、チップ内の
全パス機能シミュレーションの検証方法とが備えられて
いる。
【0024】データベース1〜5は、上位と下位とから
なり、上位のデータベース1にはレイアウト情報、チッ
プ端子情報、セル端子情報、回路記述などの情報が格納
され、また下位のデータベース2〜5には対応する回路
記述への変換プログラムなどが格納されている。
【0025】ファイル6〜32には、データベースの情
報を一時的に格納するレイアウト情報、チップ端子情
報、セル端子情報、回路記述などのファイル6〜9、ユ
ーザ独自の情報を格納する抽出ルール、セル情報、LV
Sルール、制御カード、コンフィグレーションなどのフ
ァイル10〜15、処理中の情報を格納する設計RC&
寄生RCのワークファイル16、設計RCのみのワーク
ファイル17などが備えられている。さらに、回路記述
を格納したファイルには、並行配線間(パラ)&交差配
線間(クロス)容量共非接地、パラ容量のみ非接地、パ
ラ&クロス容量共接地などの上位の回路記述ファイル1
8〜20や、それぞれの検証方法に対応した下位の回路
記述ファイル21〜24、またネット単位、ディレイ大
パス、バス指定、シミュレーション用などの回路記述フ
ァイル25〜31、さらにレイアウトより抽出した素子
記述(上位)として、パラ&クロス容量共接地などのフ
ァイル32も備えられている。
【0026】ディスプレイ33〜40には、レイアウト
vs回路の一致検証の結果などを表示するディスプレイ
33や、それぞれの検証方法に対応した、ネット単位に
誤動作条件を判定した結果と回路シミュレーションの波
形などを表示するディスプレイ34,35、ディレイパ
ス一覧&パス情報と回路シミュレーションの波形などを
表示するディスプレイ36,37、パス情報と回路シミ
ュレーションの波形などを表示するディスプレイ38,
39、チップ内の全パス機能シミュレーションにおける
結果などを表示するディスプレイ40が備えられてい
る。
【0027】プログラム実行部41〜61には、レイア
ウト情報抽出、設計RC&寄生RC抽出(非接地モー
ド)、設計RC&寄生RC抽出(対接地モード)、レイ
アウトvs回路の一致検証、部分容量対接地化(ネット
毎の最大パラ容量のパラメータ化&指定容量の接地化)
およびRCラダー縮約などのプログラム実行部41〜4
6や、それぞれの検証方法に対応した、静的負荷チェッ
ク(最大パラ容量の相手方ネットを含めたネット単位の
切り出し、ネット単位に誤動作条件の判定)および変換
と回路シミュレーションなどのプログラム実行部47〜
50、ディレイ大のパス切り出し&ネット指摘および変
換と回路シミュレーションなどのプログラム実行部51
〜54、リスト編集、クリティカルパス切り出しおよび
変換と回路シミュレーションなどのプログラム実行部5
5〜59、全パス機能シミュレーションおよび変換など
のプログラム実行部60,61が備えられ、それぞれ対
応するプログラムに基づいて処理が実行される。
【0028】次に、本実施の形態の作用について、図1
〜図3により検証装置による検証方法の処理手順を説明
する。なお、以下に説明するそれぞれの処理は、図1〜
図3に示す対応するプログラム実行部のプログラムの実
行により行われる。
【0029】(1).レイアウト情報抽出(LVSモー
ド):プログラム実行部41 レイアウト情報から抽出したネット名やインスタンス名
が回路情報入力時の名前と一致するように、事前に全て
の回路情報とレイアウト情報との対応付けを行う。
【0030】(2).レイアウト情報抽出(HPREモー
ド):プログラム実行部41、設計RC&寄生RC抽出
(非接地モード):プログラム実行部42 チップレベルでレイアウト情報より設計素子+寄生素子
を抽出する。その際、配線間容量はクロス容量とパラ容
量とが区別できるようなモデル名を定義しておく。
【0031】(3).部分容量対接地化:プログラム実行部
45 抽出した素子情報(1M素子以上)は、そのままでは回
路シミュレータの規模制限を越えてしまうので回路縮約
を行う。この回路縮約を行う過程では、最初に各ネット
毎のパラ容量のうち最大のものに対してパラメータ化を
行い、変数を付加することにより、後に回路シミュレー
ションを行う際に細かな制御ができるようにする。
【0032】(4).RCラダー縮約:プログラム実行部4
6 最大のパラ容量以外の全容量を対接地化し、回路縮約を
行う。この縮約処理は基本的にRCラダー縮約を行う。
【0033】(5).静的負荷チェック:プログラム実行部
47 縮約後の回路情報を元に静的負荷チェックを行う。素子
情報中個々のネットに対して、 上位x個のパラ容量/ネットの全体容量 がある値αを超えた場合、そのネットは誤動作する可能
性大と見なして誤動作ネットと判定する。このネットの
全体容量は(パラ総容量+総対接地化容量+ゲート入力
容量)であり、またパラ容量はパラメータkで係数倍さ
れる。
【0034】(6).ディレイ大のパス切り出し&ネット指
摘:プログラム実行部51 誤動作ネットと判定されたものは、その判定条件をクリ
アするまで再度配線を行う。もしくは、誤動作ネットと
判定されたものは、縮約後の回路情報よりネット単位に
切り出しを行い、さらに回路シミュレーションを行い、
誤動作が起きないことを確認する。この切り出し対象
は、誤動作ネットに接地する全素子、誤動作ネット中の
最大パラ容量に接続する全素子、とする方法がある。
【0035】続いて、図4および図5によりクロス容量
とパラ容量との区分について説明する。図4および図5
において、それぞれ左側の図は見取り図、右側の図は断
面図を示し、着目配線に対して1つあるいは複数の対象
配線が交差または並行している構造例である。
【0036】(1).クロス容量 (a).基板SUBと第1配線層M1の配線とが交差するよ
うな構造において、第1配線層M1の配線に着目する
と、基板SUBとの間に容量Cxが発生するが、他の配
線効果はない。
【0037】(b).基板SUBと第1配線層M1の2つの
配線とが交差し、この2つの配線間を1ピッチ間隔s1
とするような構造において、第1配線層M1の一方の配
線に着目すると、基板SUBとの間に容量Cx、第1配
線層M1の他の配線との間に容量Cap1が発生し、隣
接配線効果が生じる。
【0038】(c).基板SUBと第1配線層M1の2つの
配線とが交差し、この2つの配線間を2ピッチ間隔s2
とするような構造において、第1配線層M1の一方の配
線に着目すると、基板SUBとの間に容量Cx、第1配
線層M1の他の配線との間に容量Cap2が発生し、隣
接配線効果が生じる。
【0039】(2).パラ容量・クロス容量 (a).基板SUBと第1配線層M1の配線とが並行、かつ
交差するような構造において、第1配線層M1の配線に
着目すると、基板SUBとの間にフリンジ容量Cfが発
生する。
【0040】(3).パラ容量 (a).第1配線層M1の2つの配線が並行するような構造
において、第1配線層M1の一方の配線に着目すると、
第1配線層M1の他の配線との間に同層間パラ容量Cs
pが発生する。
【0041】(b).第1配線層M1の配線と第3配線層M
3の配線とが並行するような構造において、第3配線層
M3の配線に着目すると、第1配線層M1の配線との間
に異層間パラ容量Cdpが発生する。
【0042】続いて、図6および図7によりパラ信号に
よるディレイの変化/等価見かけ容量について説明す
る。図6および図7において、それぞれ左側の図は並行
配線の概略図、右側の図は時間に対する電位変化の特性
図を示し、着目配線に対して1つあるいは複数の隣接配
線が並行している構造例である。この寄生容量はCp=
n×Cで表すことができ、nは容量係数(パラメー
タ)、Cはパラ容量をそれぞれ示す。
【0043】(1).着目配線と隣接配線とが並行するよう
な構造において、たとえば着目配線、隣接配線の電位が
上昇するように、双配線ともに同方向に電位が変化する
場合には、寄生容量Cp=0となり、容量係数n=0と
なる。
【0044】(2).着目配線と隣接配線とが並行するよう
な構造において、たとえば着目配線の電位が上昇し、隣
接配線の電位が一定となるように、片側配線の電位が一
定で、他方の電位が変化しない場合には、寄生容量Cp
=Cとなり、容量係数n=1となる。
【0045】(3).着目配線と隣接配線とが並行するよう
な構造において、たとえば着目配線の電位が上昇し、隣
接配線の電位が下降するように、相手方の電位が逆方向
に変化する場合には、寄生容量Cp=2Cとなり、容量
係数n=2となる。
【0046】(4).着目配線と両側に2つの隣接配線とが
並行するような構造において、たとえば着目配線の電位
が上昇し、2つの隣接配線の電位が下降するように、両
側配線の電位が逆方向に変化する場合には、寄生容量C
p=3Cとなり、容量係数n=3となる。
【0047】次に、前記検証方法のそれぞれの処理手順
について、始めに図8によりRCラダー縮約の処理機能
を詳細に説明する。
【0048】(1).並列素子統合 並列素子の統合を行う。対象とする素子は、BIPトラ
ンジスタ、MOSトランジスタ、MOS容量、ダイオー
ド、容量、抵抗である。BIPトランジスタ、MOSト
ランジスタに関しては、並列となる素子のモデル名が異
なっている場合、並列素子統合を行わない。容量、抵抗
に関しては、並列となる素子のモデル名が異なっている
場合、並列素子統合を行うか否かはオプションにより制
御可能である。縮約を行うか否かの制御は、素子種毎に
行うことが可能である。層、モデル名毎の制御はできな
い。
【0049】(2).直列素子統合 直列素子の統合を行う。対象とする素子は、容量、抵抗
である。直列となる素子のモデル名が異なっている場
合、直列素子統合を行うか否かはオプションにより制御
可能である。縮約を行うか否かの制御は、素子種毎に行
うことが可能である。層、モデル名毎の制御はできな
い。
【0050】(3).ラダーRC統合 ラダーRCの統合を行う。ラダーRCの統合は、たとえ
ば図8に示す通りに行う。図8において、(a) はラダー
RC統合実行前の回路図例、(b) はその実行後の回路図
例である。ラダー抵抗の統合/非統合の制御は、制御カ
ードで指定する抵抗値より大きいか否かで行うことがで
きる。
【0051】(4).同一ネット間容量の削除 接続する2つのノードが同一ネットに属する容量の削除
を行う。同一ネット間容量は全て削除する。オプション
による切り替えはできない。
【0052】(5).容量の対接地化 容量の対接地化を行う。接地方法は、全容量接地、最大
パラ容量のみ接地、最大パラ容量以外を接地、指定した
モデル名を持つ容量を接地、モデル名を持たない容量を
接地、の5種類がある。
【0053】続いて、図9〜図14により部分容量対接
地化の処理機能を詳細に説明する。
【0054】(1).対接地化 たとえば、図9に示すように、対接地化する素子の限定
方法に応じて、対接地化対象素子を検出した後、以下に
示す対接地化処理を行う。図9において、(a)は対接地
化実行前の回路図例、(b) はその実行後の回路図例であ
る。
【0055】対接地化対象素子を接続ノード数分の各々
ユニークな名称の素子として再作成し、制御カードで指
定した対接地化ノード名に従って、対接地化する。この
対接地化ノード名については、制御カードで指定必須で
ある。また、対接地化する素子の限定方法については、
制御カードで指定変更可能である。
【0056】このときの注意事項として、両端ともに接
続するネットが同一である複数個の容量、たとえば容量
値比較前の回路図例を示す図10(a) のネット1および
ネット2に接続する容量Cp1,Cp2については、そ
の複数個の容量値の総和を容量値とした1つの容量、た
とえば容量値比較時の回路図例を示す図10(b) のCp
1+Cp2として、容量値を比較する。
【0057】また、1ネットに接続する最大容量値とな
るパラ容量が複数個存在する場合は、その内の任意の1
つの容量を最大パラ容量として扱う。たとえばパラ容量
有りの回路図例を示す図11のネット1と別々のネット
に接続するパラ容量Cp1〜Cp4のうち、最大容量値
となるCp2,Cp3のいずれか1つがネット1の最大
パラ容量となる。
【0058】さらに、補足事項として、ネットリスト
(SPICE)上のノード名が、:文字で区切られてい
る場合、:文字より前の文字列をネット名として認識す
る。たとえば、ノード名NET1:1の場合はネット名
NET1と認識する。
【0059】(2).素子パラメータ変更 素子パラメータを変更する素子の限定方法に応じて、た
とえば素子パラメータ変更対象の回路図例を示す図12
のように、素子パラメータ変更対象素子を検出した後、
以下に示す素子パラメータ変更処理を行う。
【0060】素子パラメータ変更対象素子名の素子パラ
メータを、制御カードで指定した素子パラメータを変更
する方法に従って変更する。この素子パラメータを変更
する際に用いる素子パラメータ値は、制御カードで指定
変更可能である。また、素子パラメータを変更する方法
については、制御カードで指定変更可能である。さら
に、素子パラメータを変更する素子の限定方法について
は、制御カードで指定変更可能である。
【0061】このときの注意事項として、両端ともに接
続するネットが同一である複数個の容量、たとえば容量
値比較前の回路図例を示す図13(a) のネット1および
ネット2に接続する容量Cp1,Cp2については、そ
の複数個の容量値の総和を容量値とした1つの容量、た
とえば容量値比較時の回路図例を示す図13(b) のCp
1+Cp2として、容量値を比較する。
【0062】また、1ネットに接続する最大容量値とな
るパラ容量が複数個存在する場合は、その内の任意の1
つの容量を最大パラ容量として扱う。たとえばパラ容量
有りの回路図例を示す図14のネット1と別々のネット
に接続するパラ容量Cp1〜Cp4のうち、最大容量値
となるCp2,Cp3のいずれか1つがネット1の最大
パラ容量となる。
【0063】続いて、図15〜図19により静的負荷チ
ェックの処理機能を詳細に説明する。
【0064】(1).誤動作チェック 全ネットの中から、誤動作の対象となるネットをチェッ
クする。このチェックの内容は、全ネットの中のあるネ
ットが誤動作の対象となるネットかどうかをチェック
し、最終的には全ネット分のネットについてチェックを
行う。たとえば誤動作チェック対象の回路図例を示す図
15のように、全ネットの中のあるネットが誤動作の対
象となるネットかどうかをチェックする方法を以下に説
明する。
【0065】誤動作の対象となるネットに接続する容量
をそれぞれ、Cp?:パラ容量、pnum:パラ容量数
(=4)、maxCp:最大パラ容量、Cg?:対接地
容量、gnum:対接地容量数(=1)、Cin?:ゲ
ート入力容量、innum:ゲート入力容量数(=
1)、α:誤動作チェック範囲とした場合(ただし、前
記の?は数値文字とする)、
【0066】
【数1】
【0067】の条件、すなわちネットの総配線容量とゲ
ートの入力容量の和に対する最大パラ容量の比率が誤動
作チェック範囲より大に当てはまるネットを誤動作ネッ
トと判定する。このゲート入力容量は、制御カードで指
定変更可能である。また、誤動作チェック範囲は、制御
カードで指定変更可能である。
【0068】このときの注意事項として、たとえば図1
6(a) に示すような寄生RC抽出前の回路図例におい
て、たとえばその抽出後の回路図例を示す図16(b) の
ように、複数個のパラ容量Cp1,Cp2が、寄生RC
抽出前に同一ネットであったノードn11〜n13およ
びn21,n22に、両端ともに接続している場合、た
とえば容量値比較時の回路図例を示す図16(c) のよう
に、その複数個のパラ容量値の総和を容量値とした1個
のパラ容量として扱う。この両端ともに接続している場
合とは、両端ともに同一ネットとなる容量、たとえば自
己ループとなる容量も対象に含む。
【0069】(2).SPICEネット単位切り出し 誤動作ネット単位毎にネットリスト(SPICE)を切
り出す。この切り出し内容は、たとえばSPICEネッ
ト単位切り出し対象の回路図例を示す図17のように、
切り出し範囲は、誤動作ネットと接続する全素子、誤動
作ネット中の最大パラ容量に接続する別のネットに接続
している全素子とする。この最大パラ容量とは、誤動作
ネットと接続する全素子で示す素子グループ中の最大パ
ラ容量のことであり、切り出し範囲中の最大並行配線で
はない。よって、図17ではCp2であり、Cp1では
ない。
【0070】このときの注意事項として、SPICEネ
ット単位切り出しを実行する際に、同時に以下の処理を
行うこともできる。
【0071】(a).対接地化 制御カードで指定した対接地化する素子の限定方法に従
って、以下に示す対接地化処理を行う。たとえば前記図
17に示した処理結果に加え、全容量を対接地化した場
合のSPICEネット単位切り出し対象の回路図例を図
18に示す。
【0072】誤動作ネットの最大パラ容量は、1ノード
を対接地化した2素子分のユニークな名称の素子を再作
成する。たとえば前記図18では、Cp2’,Cp2”
が該当する。
【0073】その他の容量は、誤動作ネットの最大パラ
容量に接続するネットではない接続ノード側を対接地化
する。たとえば前記図18では、Cp1,Cp3〜Cp
5が該当する。
【0074】(b).素子パラメータ変更 制御カードで指定した素子パラメータを変更する素子の
限定方法、素子パラメータを変更する方法に従って、素
子パラメータを変更する。たとえば前記図17に示した
処理結果に加え、最大パラ容量を素子パラメータ変更し
た場合のSPICEネット単位切り出し対象の回路図例
を図19に示す。
【0075】前記の対接地化、素子パラメータ変更の処
理については、制御カードである「GROUNDコマン
ドカード群」および「PARAMコマンドカード群」を
指定して実行する。また、対接地化、素子パラメータ変
更の処理を同時に行うことも可能である。
【0076】さらに、補足事項として、ネットリスト
(SPICE)上のノード名が、:文字で区切られてい
る場合、:文字より前の文字列をネット名として認識す
る。たとえば、ノード名NET1:1の場合はネット名
NET1と認識する。
【0077】次に、実際に本実施の形態の検証装置を設
計対象例に対して適用した場合について、図20および
図21により説明する。ここでは、設計対象例としてS
RAMについて示す。
【0078】SRAMは、たとえば図20のブロック図
例に示すように、複数のメモリセルからなるメモリセル
アレイMARY、このメモリセルアレイMARYの行方
向のアドレスを指定するXデコーダXDECおよびXド
ライバXDRI、列方向のアドレスを指定するYデコー
ダYDECおよびYドライバYDRI、外部アドレス信
号を入力として行アドレス信号および列アドレス信号を
発生するアドレスバッファADDB、読み出し/書き込
みを制御するリード/ライトコントローラR/WC、出
力データを検知・増幅するセンスアンプSA、データを
出力する出力バッファDOB、データを入力する入力バ
ッファDIB、読み出し/書き込みの同期信号を発生す
るクロックジェネレータCLKGなどから構成されてい
る。なお、メモリセルアレイMARYなどの破線部分は
チップ上に8ユニット配置されている。
【0079】このSRAMには、外部からアドレス信号
A0−A17が入力され、行アドレス信号、列アドレス
信号が生成されて、それぞれXデコーダXDEC、Yデ
コーダYDECに入力され、XドライバXDRI、Yド
ライバYDRIを介してメモリセルアレイMARY内の
任意のメモリセルが選択される。この選択されたメモリ
セルに対する読み出し動作/書き込み動作はリード/ラ
イトコントローラR/WCにより制御され、クロックジ
ェネレータCLKGからの同期信号に基づいて、読み出
し動作時には、センスアンプSA、出力バッファDOB
を介して出力データDoが出力され、書き込み動作時に
は、入力データDiが入力バッファDIBを介して入力
される。
【0080】以上のように構成されるSRAMは、たと
えば8マクロセル構成とされ、行方向および列方向に分
割された半導体チップ上に、RAMマクロセル領域、I
Oセル領域、標準セル領域などが割り当てられ、RAM
マクロセル領域にはメモリセルアレイMARY、Xデコ
ーダXDECおよびXドライバXDRI、YデコーダY
DECおよびYドライバYDRI、リード/ライトコン
トローラR/WC、センスアンプSAなどからなるRA
Mマクロセル、IOセル領域には入力バッファDIB、
出力バッファDOBなどからなるIOセルやクロックジ
ェネレータCLKGなどからなるマクロセル、標準セル
領域にはアドレスバッファADDBなどからなる標準セ
ルがそれぞれ配置されている。
【0081】これらのセルのうち、たとえば標準セルの
一例のBMOTRセルは図21の回路図例に示すよう
に、NMOSとPMOSとからなり、NMOSのソース
が入力端子IN1、PMOSのソースが電源端子VD
D、NMOSとPMOSとのゲートが共通に入力端子I
N2、NMOSとPMOSとのドレインが共通に出力端
子OUTにそれぞれ接続されて構成されている。
【0082】このBMOTRセルにおけるLVS用のオ
リジナル回路記述は、たとえば SUBCKT BMOTR IN1 IN2 OUT VDD XMNO OUT IN2 IN1 / MN L=200e−9 W=4e−6 XMPO VDD IN2 IN1 / MP L=200e−9 W=4e−6 のように表すことができる。
【0083】この文字列は、回路記述SUBCKT、セ
ル名BMOTR、端子名IN1 IN2 OUT VD
Dのセルにおいて、XMNO,XMPOがインスタンス
名、OUT IN2 IN1,VDD IN2 IN1
がネット名、MN,MPがセル名、Lがゲート幅、20
0e−9が200×10-9m、Wがゲート長、4e−6
が4×10-6m、を示す。
【0084】また、NMOSのMNセル、PMOSのM
Pセルについても同様に、 SUBCKT MN D G S MMNO D G S VSB! MN W=W L=L SUBCKT MP D G S MMO D G S VBD! MP W=W L=L のようにそれぞれ表すことができる。
【0085】また、BMOTRセルにおけるLVS用の
レイアウト情報より抽出した回路記述(上位)は、たと
えば SUBCKT BMOTR IN1 IN2 OUT VDB! VDD VSB! X+12 gnd VSB! / ECW C=709.168806e−18 X+11 gnd OUT / ECW C=2.800089542e−15 ・ ・ X+6 gnd IN2 / ECFG CF=1.769065474e−15 X+1 VSB! OUT IN2 IN1 / EMN L=200.0000023e−18 W=8.99999999e−6 X+0 VDB! OUT IN2 VDD / EMP L=200.0000023e−18 W=8.99999999e−6 X+5 VSB! OUT / EDN W=2.895149946 ・ ・ X+2 VDD VDB! / EDP W=2.705849886 のように表すことができる。
【0086】この文字列のセル名においては、ECWが
配線容量、ECFGがFG容量、EMNがNMOS、E
MPがPMOS、EDNがNダイオード、EDPがPダ
イオード、を示す。他は前記とほぼ同様である。なお、
レイアウト情報からの抽出時には、セル名MNをEM
N、セル名MPをEMPにそれぞれ変更している。
【0087】この配線容量、FG容量、NMOS、PM
OS、Nダイオード、Pダイオードの回路記述(下位)
はそれぞれ、たとえば SUBCKT ECW TC1 TC2 CCWPO TC2 TC1 0.01*C $[CW] SUBCKT ECFG TC1 TC2 CCFGO TC2 TC1 0.01*CF $[CFG] SUBCKT EMN B D G S MMN D G S B MN W=W L=L SUBCKT EMP B D G S MMO D G S B MP W=W L=L SUBCKT EDN DA DK DDNO DA DK DN W SUBCKT EDP DA DK DDPO DA DK DN W のように表すことができる。この文字列の0.01*C、
0.01*CFは容量値を示す。他は前記とほぼ同様であ
る。
【0088】さらに、SRAMのCHIPチップにおい
て、レイアウト情報からの抽出後にモデル名を付加した
後の回路記述は、たとえば PARAM VAR=1.0 SUBCKT CHIP VSC VBD VDC VSB ・・ DQA8 ・・ DQA0 DQC8 ・・ DQC0 ・・ SA17 ・・ SA0 ・・ VDQ VREF ・・ VSS VDD C1 VDQ:27 VSS A1 4.16712E00FF C2 VDQ:28 VSS A1 4.16712E00FF ・ ・ C1083888#VREF:64 VSS VSB:2719 J1 ’2.39063E−03FF*VAR’ C1083888#VSB:2719 VREF:64 J1 ’2.39063E−03FF*VAR’ C1083889#VREF:64 VSS VSB:3131 J1 ’8.49621E−02FF*VAR’ C1083889#VSB:3131 VREF:64 J1 ’8.49651E−02FF*VAR’ ・ ・ C52020 XEO−XESSPROTOIO−XECHIP −XECHIPINT−XELWENAMP−CKENRO: 9 VSS B1 9.2800E−02FF C52021 XEO−XESSPROTOIO−XECHIP −XECHIPINT−XELWENAMP−CKENRO: 10 VSS B1 ・ ・ のように表すことができる。
【0089】この文字列においては、変数VARに初期
値1をセットする例を示し、またCを先頭とする部分の
C1 VDQ:27 VSS、C1083888#VR
EF:64 VSS VSB:2719などは容量を示
す。さらに、A1、J1、B1などはモデル名を示し、
J1はパラ容量、B1はクロス容量を示し、特にパラ容
量J1においては、容量値2.39063E−03FF
(2.39063×10-3×10-15 F)*(×)変数V
AR’(1)となる。他は前記とほぼ同様である。
【0090】このパラ容量J1のように、本実施の形態
の検証装置においては、各ネット毎に最大パラ容量に変
数VARが付加され、この値は1に限らず、前記図6お
よび図7において、パラ信号によるディレイの変化/等
価見かけ容量についての項目で説明した容量係数nの0
〜3の値をセットすることにより、回路シミュレーショ
ンを行うことができる。
【0091】以上のようにして、SRAMなどの半導体
設計において、全ネットに対してクロストークで問題と
なる箇所を抽出し、この問題となる箇所に対しては、全
ネットに対してネットの容量をクロス容量とパラ容量に
分けて抽出し、ネットの総容量に対する上位x個の最大
パラ容量の比率を一定値α以下、たとえば上位1個のパ
ラ容量を残して他は接地・縮約対象とし、(最大パラ容
量/ネットの総容量)を30〜40%の範囲内となるよ
うに抑えることができる。
【0092】従って、本実施の形態の半導体装置の検証
装置によれば、レイアウト情報抽出、設計RC&寄生R
C抽出(非接地モード、対接地モード)、レイアウトv
s回路の一致検証、部分容量対接地化およびRCラダー
縮約などのプログラム実行部41〜46や、それぞれの
検証方法に対応した、静的負荷チェックおよび変換と回
路シミュレーションなどのプログラム実行部47〜5
0、ディレイ大のパス切り出し&ネット指摘および変換
と回路シミュレーションなどのプログラム実行部51〜
54などが備えられることにより、上位x個のパラ容量
は非接地とし、残りの容量は接地化して縮約することが
できるので、精度の保持と素子数の大幅な削減とを両立
させることができる。また、静的負荷チェックでも全容
量中に占める最大パラ容量の比率で誤動作条件を判定
し、さらに誤動作判定されたネットを切り出す際も、最
大パラ容量に接続する全素子を検出して、詳細なクロス
トークシミュレーションを行うことができる。
【0093】この結果、クロストークによるノイズ、デ
ィレイシミュレーションが短時間、たとえば従来方法で
同じ効果を出すためには約1人月以上必要であったもの
が約1日以内で行うことができる。また、ノイズ、ディ
レイシミュレーションの効果が大きく、回路特性向上に
よる半導体装置の品質向上、レイアウト検証期間・工数
の削減を実現することができる。
【0094】以上、本発明者によってなされた発明をそ
の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前
記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0095】たとえば、前記実施の形態においては、全
チップを対象にした場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、チップのある部分に対してクロ
ストークを考慮した半導体装置などについても広く適用
可能である。例としては、マイクロプロセッサの論理部
に対して自動配置配線を行う場合、メモリの制御回路な
どのメモリマット以外の部分に対して自動配置配線を行
う場合、ゲートアレイの配線部に対して自動配線を行う
場合などが考えられる。特に、デジタル信号を扱う半導
体装置全般に適用可能であり、さらに大規模な半導体装
置のクロストークシミュレーションに応用可能である。
【0096】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0097】(1).並行配線間容量と交差配線間容量とを
区別して抽出した後に、最大並行配線間容量は非接地、
それ以外は対接地化して縮約をかけることで、寄生素子
を精度良く抽出し、精度の保持と素子数の削減とを両立
させることが可能となる。
【0098】(2).最大並行配線間容量にパラメータを付
加することで、最大並行配線間容量を係数倍し、回路シ
ミュレーションの際に細かな制御を行うことが可能とな
る。
【0099】(3).個々のネットに対して静的負荷チェッ
クを行うことで、全容量中に占める最大並行配線間容量
の比率で誤動作条件を判定することが可能となる。
【0100】(4).誤動作判定されたネットを切り出す際
に、最大並行配線間容量に接続する全素子を検出するこ
とで、詳細なクロストークシミュレーションを行うこと
が可能となる。
【0101】(5).前記(1) 〜(4) により、寄生素子を考
慮した半導体設計において、回路シミュレーションにお
ける精度の保持と規模の削減とを両立させ、クロストー
クによるノイズ、ディレイシミュレーションを短時間で
行うことができ、回路特性向上による半導体装置の品質
向上、レイアウト検証期間・工数の削減を実現すること
が可能となる。
【0102】(6).前記(5) により、デジタル信号を扱う
半導体装置全般のクロストークシミュレーションに適用
し、ノイズ、ディレイシミュレーションの効果が大き
く、さらに大規模な寄生素子情報を精度を保持したまま
効率良くシミュレーションを行うことができるので、大
規模な半導体装置のクロストークシミュレーションに応
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体装置の検証
装置を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態において、図1に続く概
略ブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態において、図1および図
2に続く概略ブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態において、交差配線間容
量と並行配線間容量との区分を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態において、図4に続く説
明図である。
【図6】本発明の一実施の形態において、並行配線間信
号によるディレイの変化/等価見かけ容量を示す説明図
である。
【図7】本発明の一実施の形態において、図6に続く説
明図である。
【図8】(a),(b) は本発明の一実施の形態において、ラ
ダーRC統合実行前後の一例を示す回路図である。
【図9】(a),(b) は本発明の一実施の形態において、対
接地化実行前/後の一例を示す回路図である。
【図10】(a),(b) は本発明の一実施の形態において、
容量値比較前/時の一例を示す回路図である。
【図11】本発明の一実施の形態において、並行配線間
容量有りの一例を示す回路図である。
【図12】本発明の一実施の形態において、素子パラメ
ータ変更対象の一例を示す回路図である。
【図13】(a),(b) は本発明の一実施の形態において、
容量値比較前/時の一例を示す回路図である。
【図14】本発明の一実施の形態において、並行配線間
容量有りの一例を示す回路図である。
【図15】本発明の一実施の形態において、誤動作チェ
ック対象の一例を示す回路図である。
【図16】(a),(b),(c) は本発明の一実施の形態におい
て、寄生RC抽出前/後、容量値比較時の一例を示す回
路図である。
【図17】本発明の一実施の形態において、SPICE
ネット単位切り出し対象の一例を示す回路図である。
【図18】本発明の一実施の形態において、対接地化を
含めたSPICEネット単位切り出し対象の一例を示す
回路図である。
【図19】本発明の一実施の形態において、素子パラメ
ータ変更を含めたSPICEネット単位切り出し対象の
一例を示す回路図である。
【図20】本発明の一実施の形態の検証装置を適用した
半導体装置の一例を示すブロック図である。
【図21】本発明の一実施の形態において、半導体装置
を構成するセルの一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1〜5 データベース 6〜32 ファイル 33〜40 ディスプレイ 41〜61 プログラム実行部 MARY メモリセルアレイ XDEC Xデコーダ XDRI Xドライバ YDEC Yデコーダ YDRI Yドライバ ADDB アドレスバッファ R/WC リード/ライトコントローラ SA センスアンプ DOB 出力バッファ DIB 入力バッファ CLKG クロックジェネレータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロストークを考慮した半導体装置であ
    って、全てのネットに対し、クロストークの影響を考慮
    した上で所望の特性を満たすように配線されていること
    を特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置であって、前
    記全てのネットに対し、これらのネットの総容量に対す
    る上位x個の最大並行配線間容量の比率が一定値以下に
    抑えられていることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体装置であ
    って、前記半導体装置は、デジタル信号を扱う論理回路
    を含むことを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 クロストークを考慮した半導体装置の検
    証装置であって、並行配線間容量と交差配線間容量とを
    区別して抽出する手段と、最大並行配線間容量を非接
    地、それ以外を対接地化して縮約をかける手段と、クロ
    ストークによる静的負荷チェックを行う手段と、誤動作
    ネットを指摘して切り出す手段と、回路シミュレーショ
    ンを行う手段とを有することを特徴とする半導体装置の
    検証装置。
  5. 【請求項5】 クロストークを考慮した半導体装置の検
    証方法であって、並行配線間容量と交差配線間容量とを
    区別して抽出する工程と、最大並行配線間容量は非接
    地、それ以外は対接地化して縮約をかける工程とを含む
    ことを特徴とする半導体装置の検証方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体装置の検証方法で
    あって、前記最大並行配線間容量にパラメータを付加し
    て係数倍することを特徴とする半導体装置の検証方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の半導体装置の検証方法で
    あって、前記クロストークによる静的負荷チェックを行
    うため、個々のネットに対して、 上位x個の並行配線間容量×k/(並行配線間総容量+
    総対接地化容量+ゲート入力容量)>α 但し、k,x,α:事前に指定した値 となるネットを誤動作ネットとして指摘し、かつ切り出
    すことを特徴とする半導体装置の検証方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体装置の検証方法で
    あって、前記誤動作ネットを切り出す際には、この対象
    の誤動作ネットの全素子と最大並行配線間容量に接続す
    る全素子とを切り出し、回路シミュレーションを行うこ
    とを特徴とする半導体装置の検証方法。
JP9319618A 1997-11-20 1997-11-20 半導体装置ならびにその検証装置および方法 Pending JPH11154709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9319618A JPH11154709A (ja) 1997-11-20 1997-11-20 半導体装置ならびにその検証装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9319618A JPH11154709A (ja) 1997-11-20 1997-11-20 半導体装置ならびにその検証装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11154709A true JPH11154709A (ja) 1999-06-08

Family

ID=18112303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9319618A Pending JPH11154709A (ja) 1997-11-20 1997-11-20 半導体装置ならびにその検証装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11154709A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6772403B1 (en) 2000-04-21 2004-08-03 Hitachi, Ltd. Crosstalk analysis method, method for designing/manufacturing electronic circuit device by using the same, and recorded medium of electronic circuit library therefor
US6907394B1 (en) 1999-05-17 2005-06-14 Elpida Memory, Inc. Device for simulating circuits, method for simulating the same, and recording medium
US6912701B2 (en) * 2002-06-26 2005-06-28 Intel Corporation Method and apparatus for power supply noise modeling and test pattern development

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6907394B1 (en) 1999-05-17 2005-06-14 Elpida Memory, Inc. Device for simulating circuits, method for simulating the same, and recording medium
US6772403B1 (en) 2000-04-21 2004-08-03 Hitachi, Ltd. Crosstalk analysis method, method for designing/manufacturing electronic circuit device by using the same, and recorded medium of electronic circuit library therefor
US6912701B2 (en) * 2002-06-26 2005-06-28 Intel Corporation Method and apparatus for power supply noise modeling and test pattern development

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6363516B1 (en) Method for hierarchical parasitic extraction of a CMOS design
US5459673A (en) Method and apparatus for optimizing electronic circuits
US6311147B1 (en) Integrated circuit power net analysis
US6286126B1 (en) Methods, apparatus and computer program products for performing post-layout verification of microelectronic circuits using best and worst case delay models for nets therein
US5555506A (en) Method of fabricating IC chips with equation estimated statistical crosstalk voltages being less than noise margin
US6289412B1 (en) Layout synopsizing process for efficient layout parasitic extraction and circuit simulation in post-layout verification
JP3022315B2 (ja) 回路抽出方法
US6751744B1 (en) Method of integrated circuit design checking using progressive individual network analysis
JP2011065377A (ja) 寄生素子の抽出システムと抽出方法
US7398499B2 (en) Method of searching paths suffering from the electrostatic discharge in the process of an integrated circuit design
US7315992B2 (en) Electro-migration (EM) and voltage (IR) drop analysis of integrated circuit (IC) designs
US6012833A (en) Large-scale-integration circuit device and method of manufacturing same
US6077308A (en) Creating layout for integrated circuit structures
US20080300848A1 (en) Efficient simulation of dominantly linear circuits
US9298875B2 (en) Semiconductor circuit design method, memory compiler and computer program product
US7200829B2 (en) I/O circuit power routing system and method
US7073148B1 (en) Antenna violation correction in high-density integrated circuits
US10346573B1 (en) Method and system for performing incremental post layout simulation with layout edits
JPH11154709A (ja) 半導体装置ならびにその検証装置および方法
US5715170A (en) Apparatus for forming input data for a logic simulator
US8429584B2 (en) Method, electronic design automation tool, computer program product, and data processing program for creating a layout for design representation of an electronic circuit and corresponding port for an electronic circuit
JP3862882B2 (ja) 回路データ縮約方法及び回路シミュレーション方法
US20030195736A1 (en) Method of storing cross-hierarchy coupling data in a hierarchical circuit model
JP4080464B2 (ja) 検証ベクタ生成方法およびこれを用いた電子回路の検証方法
US7689953B1 (en) Method and apparatus for determining cell-based timing elements from a transistor-level design