JPH11153302A - 給水加熱器 - Google Patents

給水加熱器

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JPH11153302A
JPH11153302A JP32307997A JP32307997A JPH11153302A JP H11153302 A JPH11153302 A JP H11153302A JP 32307997 A JP32307997 A JP 32307997A JP 32307997 A JP32307997 A JP 32307997A JP H11153302 A JPH11153302 A JP H11153302A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給水加熱器内での不凝縮ガス濃度を均一に
し、外部に排出するドレン中の不凝縮ガス濃度を低減
し、配管の浸食や構造物の腐蝕を防止できる給水加熱器
を提供すること。 【解決手段】 本発明による給水加熱器は、本体胴8
と、本体胴8内部に設けられた多数の伝熱給水管15か
らなる伝熱管群18a〜18jと、本体胴8内部に設け
られ本体胴8の長手方向に延びる排出ベント管14と、
を備えている。本体胴8には、第1の加熱ガスが導入さ
れる第1の入口と、第2の加熱ガスを生じさせる液体が
導入される第2の入口とが設けられている。排出ベント
管14には、本体胴8内部の各位置において発生するガ
ス凝縮量および本体胴8内部の各位置において残留また
は発生する不凝縮ガス量に基づいて定められた面積分布
でガス吸収孔が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気動力装置とし
て蒸気タービンを用いた発電プラント、とりわけ再熱サ
イクルが形成された原子力発電プラントに使用するのに
好適であって、配管の耐浸食性に優れた給水加熱器に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に原子力発電プラントでは、蒸気タ
ービン抽気蒸気によって給水を加熱する給水加熱器を使
用している。さらに再熱式の原子力発電プラントでは、
蒸気タービン抽気蒸気のみでなく、湿分分離加熱器から
ドレン及びベント蒸気を加熱系統に導入して再熱サイク
ルを形成し、給水加熱効率を向上させている。
【0003】図8は、再熱式原子力発電プラントにおけ
る従来の給水加熱器周りの系統図である。図8に示すよ
うに、給水加熱器50は、主蒸気(タービン抽気蒸気)
と、湿分分離加熱器ベント蒸気と、湿分分離加熱器ドレ
ンとが導入され、排出ベント蒸気および排出ドレンが排
出されるようになっている。
【0004】図9(a)〜(e)は、再熱式原子力発電
プラントにおける従来の給水加熱器の概略図である。図
9(a)は側面断面図であり、図9(b)〜(e)は図
9(a)のA−A線、B−B線、C−C線およびD−D
線による断面図である。
【0005】図9(a)〜(e)に示すように、給水加
熱器50は水室51と筒状の本体胴58とを有してお
り、水室51と本体胴58とは管板57によって水密に
区画されている。
【0006】水室51は仕切り板52によって給水室5
4と排出室56とに分離されている。給水室54には給
水入口53が設けられ、給水入口53には加熱される水
が供給されるようにようになっており、一方、排出室5
6には給水出口55が設けられ、給水出口55からは加
熱された水が排出されるようになっている。
【0007】本体胴58の内部には、給水室54と排出
室56とを連通するとともに本体胴58の長手方向に延
長されたU字型の伝熱給水管65が多数設けられてい
る。また、本体胴58の内部には、一端を管板57に固
定された支柱66が本体胴58の長手方向に設けられて
いる。支柱66には、支柱66に対して垂直に複数の支
え板67が固着されており、各支え板67によって伝熱
給水管65は仕切られて、複数の伝熱管群68a、68
b、68c、68d、68e、68f、68g、68
h、68i、68jが形成されている。
【0008】本体胴58の水室51側(図9(a)右
側)の排水室56側(図9(a)上側)の壁面には、湿
分分離加熱器からのベント蒸気を流入させるための湿分
分離加熱器ベント蒸気入口60が設けられ、水室51側
と逆側(図9(a)左側)の排出室56側(図9(a)
上側)の壁面には、湿分分離加熱器からのドレンを導入
するための湿分分離加熱器ドレン入口61が設けられて
いる。さらに湿分分離加熱器ベント蒸気入口60と湿分
分離加熱器ドレン入口61との略中央に、主蒸気入口5
9が設けられている。
【0009】また、本体胴58の水室51側の側部壁面
にはドレン出口63が設けられており、ドレン出口63
の近傍、具体的には伝熱管群68a〜68dの給水室5
4側の伝熱給水管にドレン冷却部62が設けられてい
る。このため、熱交換後のドレンを更に冷却して排出す
ることができるようになっている。
【0010】さらに、本体胴58の中心には、給水加熱
器50内で発生した不凝縮ガスを排出するために長手方
向に延長された排出ベント管64が設けられている。こ
の排出ベント管64には不凝縮ガスを吸い込むためのガ
ス吸収孔64aが複数個設けられている。排出ベント管
64の先端は本体胴58を突き抜けてベント出口64b
を形成している。
【0011】図10は図9に示す給水加熱器50におけ
る排出ベント管64のガス吸収孔64aの面積分布図で
ある。給水加熱器50では、伝熱給水管65の給水側端
部と排水側端部との間で温度勾配が生じ、給水加熱器内
温度との間に温度差が生じるため、ガス凝縮量は給水加
熱器の長手方向で一定ではなく、長手方向に分布が存在
する。ここでガス凝縮量とは、主蒸気のガス凝縮量と、
湿分分離加熱器からのドレンが給水加熱器50内に導入
されてドレンフラッシュした蒸気のガス凝縮量と、湿分
分離加熱器から導入されるベント蒸気のガス凝縮量の3
つのガス凝縮量の和である。例えば、ドレン冷却部62
が設けられている伝熱管群68a〜68dの部分ではガ
ス凝縮量は少ない。図10に示すように、従来の給水加
熱器50のガス吸収孔64aの面積分布は、このガス凝
縮量の分布に対応しており、すなわち排出ベント管64
にはガス凝縮量に見合った面積でガス吸収孔64aが設
けられている。例えば、伝熱管群68a〜68dの部分
でのガス吸収孔64aの数およびまたは径(面積)は、
他の部分と比べて小となっている。
【0012】前記した従来の給水加熱器50は、以下の
ように作用する。低温水が給水入口53から給水室54
を経て伝熱給水管65に流入すると、伝熱給水管65を
通過する間に主蒸気、湿分分離加熱器からのベント蒸気
および湿分分離加熱器からのドレンと伝熱給水管65を
介して熱交換を行い、低温水は加熱され、排出室56を
経て給水出口55から外部へ流出する。
【0013】ここにおいて、主蒸気は主蒸気入口59か
ら本体胴58内に導入され、湿分分離加熱器ベント蒸気
は湿分分離加熱器ベント蒸気入口60から本体胴58内
に導入され、湿分分離加熱器からのドレンは湿分分離加
熱器ドレン入口61から本体胴58内に導入される。湿
分分離加熱器から導入されるドレンとベント蒸気の割合
は、ドレン約95%、ベント蒸気約5%である。湿分分
離加熱器からのドレンは、本体胴58内に導入される時
ドレンフラッシュして蒸気となる。各蒸気は、加熱ガス
として、伝熱管群68a〜68jを排水室56側(上
側)から給水室54側(下側)へと移動する間に伝熱給
水管65を介して低温水と熱交換し、冷却されて凝縮
し、ドレンとなると同時に不凝縮ガスを発生する。
【0014】生じた不凝縮ガスは、排出ベント管64の
側面に設けられたガス吸収孔64aから排出ベント管6
4内に吸い込まれ、排出ベント管64内を流れてベント
出口64bから排出される。
【0015】生じたドレンは、給水加熱器50の底部を
流動して、ドレン冷却部62で冷却されてドレン出口6
3から外部へ排出される。ドレン流動の過程において、
ドレンが接触する気相中の不凝縮ガスがドレン中に溶解
する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】湿分分離加熱器から導
入されるベント蒸気は、給水加熱器50内での熱交換に
よって生じるガス凝縮量は少なく、給水加熱器50内で
新たに発生する不凝縮ガスも少ない。また、湿分分離加
熱器から流入するドレンがドレンフラッシュして生じる
蒸気についても、ドレン中の溶存酸素がガス化されるだ
けであり、不凝縮ガスはほとんど含まれない。ところ
が、湿分分離加熱器から流入するベント蒸気には、元々
不凝縮ガスが多く含まれている。従って、湿分分離加熱
器ベント蒸気入口60の近傍では、ガス凝縮量に対する
不凝縮ガスの量が多くなっている。
【0017】そして従来の給水加熱器50では、排出ベ
ント管64のガス吸収孔64aの面積分布をガス凝縮量
に対応させている。従って、湿分分離加熱器ベント蒸気
入口60の近傍では、不凝縮ガスの量に対してベント管
64aの面積が小であるため、不凝縮ガスの排出が不十
分となり、湿分分離加熱器ベント蒸気入口60の近傍に
おける不凝縮ガス濃度が高くなってしまう。
【0018】一方、ドレンに溶解する不凝縮ガスの量
は、ヘンリーの法則に従って、接触する気相中の不凝縮
ガス成分の分圧に比例する。すなわち、給水加熱器50
内の不凝縮ガス濃度が高くなるとドレンに溶解する不凝
縮ガスの量が増加する。ドレンに溶解する不凝縮ガス成
分のうち、特に酸素は、高温で金属を腐蝕するという性
質があるため、ドレンに溶解する不凝縮ガスの量が増加
することは配管の耐浸食性等に関して問題である。
【0019】特に、従来の給水加熱器50は、図9
(a)に示すように、湿分分離加熱器ベント蒸気入口6
0とドレン出口63とが互いに近い位置に設けられてい
るため、ドレン出口63から排出されるドレンに溶け込
む不凝縮ガス濃度が高くなる。従って、排出されるドレ
ンによる配管の浸食および構造物腐蝕の可能性がより高
くなる。さらに、構造物の腐蝕による腐蝕生成物が多く
なると、腐蝕生成物が放射能化され、系統中の放射濃度
が高くなるという問題もある。
【0020】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、給水加熱器内での不凝縮ガス濃度を均一
にし、外部に排出するドレン中の不凝縮ガス濃度を低減
し、配管の耐浸食性を向上するとともに構造物が腐蝕さ
れるのを防止できる給水加熱器を提供することを目的と
する。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、本体胴と、本
体胴内部に設けられた多数の伝熱給水管からなる伝熱管
群と、本体胴内部に設けられ本体胴の長手方向に延びる
排出ベント管と、を備え、本体胴には第1の加熱ガスが
導入される第1の入口と、第2の加熱ガスを生じさせる
液体が導入される第2の入口とが設けられ、排出ベント
管には、本体胴内部の各位置において発生するガス凝縮
量および本体胴内部の各位置において残留または発生す
る不凝縮ガス量に基づいて定められた面積分布でガス吸
収孔が設けられていることを特徴とする給水加熱器であ
る。
【0022】本発明によれば、本体胴内部の各位置にお
いて発生するガス凝縮量のみでなく、本体胴内部の各位
置において残留または発生する不凝縮ガス量に基づいて
ガス吸収孔の面積分布を定めているため、各位置におい
て不凝縮ガスの排出が十分なされ、給水加熱器内での不
凝縮ガス濃度がほぼ均一に保たれる。
【0023】また本発明は、第1の入口は、主蒸気入口
と、湿分分離加熱器からのベント蒸気を流入させるため
のベント蒸気入口を有し、排出ベント管のガス吸収孔
は、他の部分に比べてベント蒸気入口近傍を増加させた
面積分布で配置されていることを特徴とする給水加熱器
である。
【0024】本発明によれば、ベント蒸気入口近傍のガ
ス吸収孔の面積分布を増加させているため、湿分分離加
熱器からのベント蒸気が不凝縮ガスを多く含んでいて
も、ベント蒸気入口近傍において不凝縮ガスの排出が十
分なされ、給水加熱器内での不凝縮ガス濃度がほぼ均一
に保たれる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0026】図1(a)〜(e)は、第1の実施の形態
の給水加熱器を示す概略図である。図1(a)は側面断
面図であり、図1(b)〜(e)は図9(a)のA−A
線、B−B線、C−C線およびD−D線による断面図で
ある。
【0027】図1(a)〜(e)に示すように、給水加
熱器30は筒状の本体胴8と、この本体胴8に隣接して
設けられた水室1とを備え、本体胴8と水室1とは管板
7によって水密に区画されている。
【0028】また水室1は、仕切り板2によって給水室
4と排出室6とに分離されている。このうち給水室4に
は給水入口3が設けられ、給水入口3には加熱される水
が供給されるようにようになっており、一方、排出室6
には給水出口5が設けられ、給水出口5からは加熱され
た水が排出されるようになっている。
【0029】本体胴8の内部には、給水室4と排出室6
とを連通するとともに本体胴8の長手方向に延長された
U字型の伝熱給水管15が多数設けられている(図1
(a)では1本の伝熱給水管15のみが示されてい
る)。また、本体胴8の内部には、一端が管板7に固定
された支柱16が、本体胴8の長手方向に設けられてい
る。この支柱16には、支柱16に対して垂直に複数の
支え板17が固着されており、各支え板17によって伝
熱給水管15は仕切られて、複数の伝熱管群18a、1
8b、18c、18d、18e、18f、18g、18
h、18i、18jに区画されている。
【0030】図1(a)に示すように、本体胴8の水室
1側(図1(a)右側)の上部壁面には、湿分分離加熱
器(湿分分離器)からのベント蒸気を流入させるための
湿分分離加熱器ベント蒸気入口10が設けられ、本体胴
8の水室1側と逆側(図1(a)左側)の上部壁面に
は、湿分分離加熱器(湿分分離器)からのドレンを流入
させるための湿分分離加熱器ドレン入口(第2の入口)
11が設けられている。さらに湿分分離加熱器ベント蒸
気入口10と湿分分離加熱器ドレン入口11との略中央
に、主蒸気入口9が設けられている。このうち湿分分離
加熱器ベント蒸気入口10と主蒸気入口9とによって第
1の入口が構成されている。
【0031】また、本体胴8の水室1側の側部壁面には
ドレン出口13が設けられており、ドレン出口13の近
傍、すなわち伝熱管群18a〜18dの給水室4側の伝
熱給水管に熱交換後のドレンを冷却するドレン冷却部1
2が設けられている。このため、熱交換後のドレンを更
に冷却して排出することができるようになっている。さ
らに、本体胴8の中心には、給水加熱器30内で発生し
た不凝縮ガスを排出するため、長手方向に延長された排
出ベント管14が設けられている。この排出ベント管1
4には不凝縮ガスを吸い込むためのガス吸収孔14aが
複数個設けられている。排出ベント管14の先端は本体
胴8を突き抜けてベント出口14bを形成している。
【0032】図2は図1に示す給水加熱器30における
排出ベント管14のガス吸収孔14aの面積分布図であ
る。給水加熱器30では、伝熱給水管15の給水側端部
と排水側端部との間で温度勾配が生じ、給水加熱器内温
度との間に温度差が生じるため、ガス凝縮量は給水加熱
器の長手方向で一定ではなく、長手方向に分布が存在す
る。ここでガス凝縮量とは、主蒸気のガス凝縮量と、湿
分分離加熱器からのドレンが給水加熱器30内に導入さ
れてドレンフラッシュした蒸気のガス凝縮量と、湿分分
離加熱器から導入されるベント蒸気のガス凝縮量の3つ
のガス凝縮量の和である。例えば、ドレン冷却部12が
設けられている伝熱管群18a〜18dの部分では、ガ
ス凝縮量は少なくなる。図2に示すように、本実施の形
態の給水加熱器30のガス吸収孔14aの面積分布は、
このガス凝縮量の分布に加えて、不凝縮ガスの量に基づ
いて定められている。すなわち排出ベント管14には、
ガス凝縮量および不凝縮ガス量に見合った面積でガス吸
収孔14aが設けられている。例えば、伝熱管群18a
〜18dの部分でのガス吸収孔14aの数およびまたは
径(面積)は、他の部分と比べてガス凝縮量が少ないが
不凝縮ガス量が多いため、他の部分とほぼ同一となって
いる。
【0033】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。まず、低温水が給水入口3か
ら給水室4を経て伝熱給水管15に導入される。導入さ
れた低温水は、伝熱給水管15を通過する間に主蒸気、
湿分分離加熱器からのベント蒸気および湿分分離加熱器
からのドレンと伝熱給水管15を介して熱交換を行い、
加熱され、排出室6を経て給水出口5から外部へ流出す
る。
【0034】熱交換のために、主蒸気(第1の加熱ガ
ス)が主蒸気入口9から本体胴8内に導入され、湿分分
離加熱器ベント蒸気(第1の加熱ガス)が湿分分離加熱
器ベント蒸気入口10から本体胴8内に導入され、湿分
分離加熱器からのドレンが湿分分離加熱器ドレン入口1
1から本体胴8内に導入される。湿分分離加熱器から導
入されるドレンとベント蒸気の割合は、ドレン約95
%、ベント蒸気約5%である。湿分分離加熱器からのド
レンは、本体胴8内に導入される時ドレンフラッシュし
て蒸気(第2の加熱ガス)となる。各蒸気は、加熱ガス
として、伝熱管群18a〜18jを図1(a)の上側か
ら図1(a)の下側へと移動する間に伝熱給水管15を
介して前記低温水と熱交換し、冷却されて凝縮し、ドレ
ンになると同時に不凝縮ガスを発生する。
【0035】生じた不凝縮ガスは、排出ベント管14の
側面に設けられたガス吸収孔14aから排出ベント管1
4内に吸い込まれ、排出ベント管14内を流れてベント
出口14bから排出される。ガス吸収孔14aの面積分
布は、予め不凝縮ガス量の分布も考慮されているため、
本体胴8内の不凝縮ガス濃度は略均一に保たれる。
【0036】生じたドレンは、給水加熱器30の底部を
流動して、ドレン冷却部12で冷却されてドレン出口1
3から外部へ排出される。ドレン流動の過程において、
ドレン中には接触する気相中の不凝縮ガスが溶解する
が、本体胴8内の不凝縮ガス濃度は略均一に保たれてい
るので、不凝縮ガスのドレンへの溶解量は微量に抑えら
れる。
【0037】以上のように本実施の形態によれば、本体
胴内部の各位置において発生するガス凝縮量のみでな
く、本体胴内部の各位置において残留または発生する不
凝縮ガス量に基づいてガス吸収孔の面積分布を定めてお
り、具体的には、ベント蒸気入口近傍のガス吸収孔の面
積分布を増加させているため、各位置において不凝縮ガ
スの排出が十分なされ、給水加熱器内での不凝縮ガス濃
度がほぼ均一に保たれる。従って、外部に排出するドレ
ン中の不凝縮ガス濃度を低減し、配管が浸食されること
や構造物が腐蝕されることを防止することができる。
【0038】次に図3(a)〜(d)および図4によ
り、本発明による蒸気タービン給水加熱器の第2の実施
の形態について説明する。図3(a)〜(d)は、第2
の実施の形態の給水加熱器を示す概略図で、図3(a)
は側面断面図であり、図3(b)〜(d)は図9(a)
のA−A線、B−B線およびC−C線による縦断面図で
ある。図4は図3に示す給水加熱器30における排出ベ
ント管14のガス吸収孔14aの面積分布図である。
【0039】図3(a)〜(d)および図4において、
第2の実施の形態の給水加熱器30では、湿分分離加熱
器ベント蒸気入口10が、湿分分離加熱器ドレン入口1
1と主蒸気入口9との略中央に設けられている。また図
4に示すように、第2の実施の形態のガス吸収孔14a
の面積分布は、ガス凝縮量および不凝縮ガス量に基づい
て定められている。例えば、伝熱管群18a〜18dの
部分は他の部分と比べてガス凝縮量および不凝縮ガス量
が少ないため、この部分のガス吸収孔14aの数および
または径(面積)は他の部分と比較して小となってい
る。その他の構成は図1(a)〜(e)および図2に示
す第1の実施の形態と略同様である。なお図3(a)〜
(d)および図4において、図1(a)〜(e)および
図2に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符
号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】図3(a)〜(d)および図4に示す第2
の実施の形態の給水加熱器30では、不凝縮ガスを多く
含む湿分分離加熱器からのベント蒸気入口10が、ドレ
ン出口13から離れた位置に設けられているため、外部
に排出するドレン中に含まれる不凝縮ガス濃度がより低
減され、不凝縮ガスに含まれる酸素等による配管の浸食
や構造物の腐蝕が、より効果的に防止される。
【0041】次に図5、図6および図7(a)〜(e)
により、本発明による給水加熱器の第3の実施の形態に
ついて説明する。図5は、第3の実施の形態の給水加熱
器周りの系統図であり、図6は、主蒸気管と湿分ベント
管との接続状態を示す概略図であり、図7(a)は給水
加熱器の側面断面図であり、図9(b)〜(e)は図7
(a)のA−A線、B−B線、C−C線およびD−D線
による縦断面図である。
【0042】図5、図6および図7(a)〜(e)に示
すように、第3の実施の形態の給水加熱器30は、湿分
分離加熱器ベント蒸気入口10が本体胴8に設けられ
ず、図5に示すように、主蒸気が流入する主蒸気管20
に湿分分離加熱器からのベント蒸気が流入する湿分ベン
ト管21が接続されている。具体的には、図6に示すよ
うに、湿分ベント管21は、先端部を多孔管状に形成さ
れて、主蒸気管20内に挿入されている。その他の構成
は図3(a)〜(d)および図4に示す第2の実施の形
態と略同様である。なお図5、図6、図7(a)〜
(e)において、図3(a)〜(d)および図4に示す
第2の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して
詳細な説明は省略する。
【0043】図5、図6、図7(a)〜(e)に示す第
3の実施の形態の給水加熱器30では、給水加熱器30
内に導入される蒸気が予め混合されて略均一となってい
るため、不凝縮ガス濃度についても給水加熱器30内で
より均一となる。
【0044】尚、主蒸気管20と湿分ベント管21との
接続は、図6に示す構造以外の手段が採用されてもよ
い。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、本体胴内
部の各位置において発生するガス凝縮量のみでなく、本
体胴内部の各位置において残留または発生する不凝縮ガ
ス量に基づいてガス吸収孔の面積分布を定めているた
め、各位置において不凝縮ガスの排出が十分なされ、給
水加熱器内での不凝縮ガス濃度がほぼ均一に保たれる。
従って、外部に排出するドレン中の不凝縮ガス濃度を低
減し、配管が浸食されることや構造物が腐蝕されること
を防止することができる。
【0046】また本発明によれば、ベント蒸気入口近傍
のガス吸収孔の面積分布を増加させているため、湿分分
離加熱器からのベント蒸気が不凝縮ガスを多く含んでい
ても、ベント蒸気入口近傍において不凝縮ガスの排出が
十分なされ、給水加熱器内での不凝縮ガス濃度がほぼ均
一に保たれる。従って、外部に排出するドレン中の不凝
縮ガス濃度を低減し、配管の浸食や構造物の腐蝕を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による給水加熱器の第1の実施の形態を
示す概略図。
【図2】図1における排出ベント管のガス吸収孔の面積
分布図。
【図3】本発明による給水加熱器の第2の実施の形態を
示す概略図。
【図4】図3における排出ベント管のガス吸収孔の面積
分布図。
【図5】本発明による給水加熱器の第3の実施の形態を
示す系統図。
【図6】本発明による給水加熱器の第3の実施の形態に
おいて主蒸気管と湿分ベント管との接続状態を示す概略
【図7】本発明による給水加熱器の第3の実施の形態を
示す概略図。
【図8】従来の給水加熱器を示す系統図。
【図9】従来の給水加熱器を示す概略図。
【図10】図9における排出ベント管のガス吸収孔の面
積分布図。
【符号の説明】
1 水室 2 仕切り板 3 給水入口 4 給水室 5 給水出口 6 排出室 7 管板 8 本体胴 9 主蒸気入口 10 湿分分離加熱器ベント蒸気入口 11 湿分分離加熱器ドレン入口 12 ドレン冷却部 13 ドレン出口 14 排出ベント管 14a ガス吸収孔 14b ベント出口 15 伝熱給水管 16 支柱 17 支え板 18a〜18j 伝熱管群 20 主蒸気管 21 湿分ベント管 30 給水加熱器 50 給水加熱器 51 水室 52 仕切り板 53 給水入口 54 給水室 55 給水出口 56 排出室 57 管板 58 本体胴 59 主蒸気入口 60 湿分分離加熱器ベント蒸気入口 61 湿分分離加熱器ドレン入口 62 ドレン冷却部 63 ドレン出口 64 排出ベント管 64a ガス吸収孔 64b ベント出口 65 伝熱給水管 66 支柱 67 支え板 68a〜18j 伝熱管群

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体胴と、 本体胴内部に設けられた多数の伝熱給水管からなる伝熱
    管群と、 本体胴内部に設けられ本体胴の長手方向に延びる排出ベ
    ント管と、を備え、 本体胴には第1の加熱ガスが導入される第1の入口と、
    第2の加熱ガスを生じさせる液体が導入される第2の入
    口とが設けられ、 排出ベント管には、本体胴内部の各位置において発生す
    るガス凝縮量および本体胴内部の各位置において残留ま
    たは発生する不凝縮ガス量に基づいて定められた面積分
    布でガス吸収孔が設けられていることを特徴とする給水
    加熱器。
  2. 【請求項2】前記第1の入口は、主蒸気入口と、湿分分
    離器からのベント蒸気を流入させるためのベント蒸気入
    口を有し、 排出ベント管のガス吸収孔は、他の部分に比べてベント
    蒸気入口近傍を増加させた面積分布で配置されているこ
    とを特徴とする給水加熱器。
  3. 【請求項3】前記第1の入口は、主蒸気入口と、湿分分
    離器からのベント蒸気を流入させるためのベント蒸気入
    口を有し、 前記第1の入口のベント蒸気入口は、前記主蒸気入口と
    前記第2の入口との間に設けられていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の給水加熱器。
  4. 【請求項4】前記第1の入口には、主蒸気が流入する主
    蒸気管と、湿分分離器からのベント蒸気が流入するベン
    ト管とが接続されていることを特徴とする請求項1に記
    載の給水加熱器。
  5. 【請求項5】湿分ベント管は、主蒸気管内に挿入されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の給水加熱器。
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