JPH11152393A - 封止材用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
封止材用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置Info
- Publication number
- JPH11152393A JPH11152393A JP32171497A JP32171497A JPH11152393A JP H11152393 A JPH11152393 A JP H11152393A JP 32171497 A JP32171497 A JP 32171497A JP 32171497 A JP32171497 A JP 32171497A JP H11152393 A JPH11152393 A JP H11152393A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- resin
- sealing
- acid value
- release agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材及び離型
剤を含有する封止材用エポキシ樹脂組成物であって、金
型と樹脂硬化物との離型性、及び、リードフレームと樹
脂硬化物の間の接着強度が共に優れると共に、金型汚れ
が発生しにくい封止が可能な封止材用エポキシ樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】 離型剤として、酸価が100〜200の
ポリオレフィン系ワックスを含有する。
剤を含有する封止材用エポキシ樹脂組成物であって、金
型と樹脂硬化物との離型性、及び、リードフレームと樹
脂硬化物の間の接着強度が共に優れると共に、金型汚れ
が発生しにくい封止が可能な封止材用エポキシ樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】 離型剤として、酸価が100〜200の
ポリオレフィン系ワックスを含有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造に使用される封止材用エポキシ樹脂組成物に関す
るものである。
の製造に使用される封止材用エポキシ樹脂組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置などの電子部品の封止方法と
して、セラミックや、熱硬化性樹脂を用いる方法が、従
来より行われている。なかでも、エポキシ樹脂組成物に
よる封止が、経済性及び性能のバランスより好ましく、
広く行われている。このエポキシ樹脂組成物により封止
された半導体装置の製造方法としては、例えばリードフ
レームに半導体チップを搭載した後、その半導体チップ
とリードフレームをボンディングワイヤー等を用いて電
気的に接続し、次いで、半導体チップの全体及びリード
フレームの一部を、封止材用エポキシ樹脂組成物(以下
封止樹脂と記す)で封止して製造されている。この封止
樹脂で封止する方法としては、一般にトランスファー成
形が行われている。
して、セラミックや、熱硬化性樹脂を用いる方法が、従
来より行われている。なかでも、エポキシ樹脂組成物に
よる封止が、経済性及び性能のバランスより好ましく、
広く行われている。このエポキシ樹脂組成物により封止
された半導体装置の製造方法としては、例えばリードフ
レームに半導体チップを搭載した後、その半導体チップ
とリードフレームをボンディングワイヤー等を用いて電
気的に接続し、次いで、半導体チップの全体及びリード
フレームの一部を、封止材用エポキシ樹脂組成物(以下
封止樹脂と記す)で封止して製造されている。この封止
樹脂で封止する方法としては、一般にトランスファー成
形が行われている。
【0003】なお、トランスファー成形で封止をすると
き、封止樹脂の硬化物(以下樹脂硬化物と記す)と金型
とが接着して離れにくくなる場合があるため、封止樹脂
に離型剤を配合することにより、金型と樹脂硬化物の離
型性を改良することが一般に行われている。
き、封止樹脂の硬化物(以下樹脂硬化物と記す)と金型
とが接着して離れにくくなる場合があるため、封止樹脂
に離型剤を配合することにより、金型と樹脂硬化物の離
型性を改良することが一般に行われている。
【0004】しかし、離型剤を配合した封止樹脂を用い
て封止した場合、リードフレームと樹脂硬化物の間の密
着強度が低下する場合があった。そしてリードフレーム
と樹脂硬化物の間の密着強度が低下すると、大型トラン
ジスター等の大型ディスクリート部品を封止するとき、
パッケージ表面にふくれが発生したり、小型の部品であ
っても、ハンダ付けの熱衝撃で、リードフレームと樹脂
硬化物の間にクラックが発生する場合があった。そのた
め、金型との離型性を満足しながら、リードフレームと
接着強度が高い封止ができる封止樹脂が求められてお
り、特開平6−16905号に記載されたような、ポリ
オレフィン系ワックスを離型剤として用いる方法が検討
されている。
て封止した場合、リードフレームと樹脂硬化物の間の密
着強度が低下する場合があった。そしてリードフレーム
と樹脂硬化物の間の密着強度が低下すると、大型トラン
ジスター等の大型ディスクリート部品を封止するとき、
パッケージ表面にふくれが発生したり、小型の部品であ
っても、ハンダ付けの熱衝撃で、リードフレームと樹脂
硬化物の間にクラックが発生する場合があった。そのた
め、金型との離型性を満足しながら、リードフレームと
接着強度が高い封止ができる封止樹脂が求められてお
り、特開平6−16905号に記載されたような、ポリ
オレフィン系ワックスを離型剤として用いる方法が検討
されている。
【0005】しかし、このポリオレフィン系ワックスを
離型剤として用いた場合、金型の表面に曇りが発生する
等の金型汚れが発生しやすくなる場合があり、金型を定
期的に清掃する必要が生じるため、連続的に封止するこ
とが可能な回数が少なくなりやすいという問題があっ
た。
離型剤として用いた場合、金型の表面に曇りが発生する
等の金型汚れが発生しやすくなる場合があり、金型を定
期的に清掃する必要が生じるため、連続的に封止するこ
とが可能な回数が少なくなりやすいという問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、エポキシ樹脂、硬化
剤、無機充填材及び離型剤を含有する封止樹脂(封止材
用エポキシ樹脂組成物)において、金型と樹脂硬化物と
の離型性、及び、リードフレームと樹脂硬化物の間の接
着強度が共に優れると共に、金型汚れが発生しにくい封
止が可能な封止樹脂を提供することを目的とする。
を改善するために成されたもので、エポキシ樹脂、硬化
剤、無機充填材及び離型剤を含有する封止樹脂(封止材
用エポキシ樹脂組成物)において、金型と樹脂硬化物と
の離型性、及び、リードフレームと樹脂硬化物の間の接
着強度が共に優れると共に、金型汚れが発生しにくい封
止が可能な封止樹脂を提供することを目的とする。
【0007】また、リードフレームと樹脂硬化物の間の
接着強度が優れた半導体装置を提供することを目的とす
る。
接着強度が優れた半導体装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
封止樹脂(封止材用エポキシ樹脂組成物)は、エポキシ
樹脂、硬化剤、無機充填材及び離型剤を含有する封止樹
脂において、離型剤として、酸価が100〜200のポ
リオレフィン系ワックスを含有することを特徴とする。
封止樹脂(封止材用エポキシ樹脂組成物)は、エポキシ
樹脂、硬化剤、無機充填材及び離型剤を含有する封止樹
脂において、離型剤として、酸価が100〜200のポ
リオレフィン系ワックスを含有することを特徴とする。
【0009】本発明の請求項2に係る封止樹脂は、請求
項1記載の封止樹脂において、酸価が100〜200の
ポリオレフィン系ワックスを、封止樹脂100重量部に
対し、0.01〜1重量部含有することを特徴とする。
項1記載の封止樹脂において、酸価が100〜200の
ポリオレフィン系ワックスを、封止樹脂100重量部に
対し、0.01〜1重量部含有することを特徴とする。
【0010】本発明の請求項3に係る半導体装置は、請
求項1又は請求項2記載の封止樹脂を用いて、リードフ
レームに搭載された半導体チップを封止してなる。
求項1又は請求項2記載の封止樹脂を用いて、リードフ
レームに搭載された半導体チップを封止してなる。
【0011】本発明によると、離型剤として、酸価が1
00〜200のポリオレフィン系ワックスを含有してい
るため、金型と樹脂硬化物との離型性、及び、リードフ
レームと樹脂硬化物の間の接着強度が共に優れると共
に、金型汚れが発生しにくい封止が可能となる。
00〜200のポリオレフィン系ワックスを含有してい
るため、金型と樹脂硬化物との離型性、及び、リードフ
レームと樹脂硬化物の間の接着強度が共に優れると共
に、金型汚れが発生しにくい封止が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る封止樹脂は、少なく
ともエポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、及び、離型剤
として酸価が100〜200のポリオレフィン系ワック
スを含有してなる。酸価が100〜200のポリオレフ
ィン系ワックスを含有していることが重要であり、含有
していない場合は、金型と樹脂硬化物との離型性が低下
したり、得られる半導体装置のリードフレームと樹脂硬
化物の間の接着強度が低下したり、金型汚れが発生しや
すくなる。なお、酸価が100未満のポリオレフィン系
ワックスの場合は、金型汚れが発生しやすくなり、酸価
が200を越えるポリオレフィン系ワックスの場合は、
離型性が低下しやすくなる。
ともエポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、及び、離型剤
として酸価が100〜200のポリオレフィン系ワック
スを含有してなる。酸価が100〜200のポリオレフ
ィン系ワックスを含有していることが重要であり、含有
していない場合は、金型と樹脂硬化物との離型性が低下
したり、得られる半導体装置のリードフレームと樹脂硬
化物の間の接着強度が低下したり、金型汚れが発生しや
すくなる。なお、酸価が100未満のポリオレフィン系
ワックスの場合は、金型汚れが発生しやすくなり、酸価
が200を越えるポリオレフィン系ワックスの場合は、
離型性が低下しやすくなる。
【0013】酸価が100〜200のポリオレフィン系
ワックスの配合量としては、封止樹脂100重量部に対
して、0.01〜1重量部、より好ましくは0.05〜
0.5重量部配合していることが好ましい。0.01重
量部未満の場合は、金型と樹脂硬化物との離型性を改良
する効果が小さく、1重量部を越える場合は、得られる
半導体装置のリードフレームと樹脂硬化物の間の接着強
度が低下したり、金型汚れが発生する場合がある。
ワックスの配合量としては、封止樹脂100重量部に対
して、0.01〜1重量部、より好ましくは0.05〜
0.5重量部配合していることが好ましい。0.01重
量部未満の場合は、金型と樹脂硬化物との離型性を改良
する効果が小さく、1重量部を越える場合は、得られる
半導体装置のリードフレームと樹脂硬化物の間の接着強
度が低下したり、金型汚れが発生する場合がある。
【0014】なお、離型剤としては、酸価が100〜2
00のポリオレフィン系ワックスのみを配合しているこ
とに限定するものではなく、本発明の目的を損なわない
程度であれば、必要に応じて天然カルナバや、酸価が1
00未満のポリオレフィン系ワックス等をも配合しても
よい。
00のポリオレフィン系ワックスのみを配合しているこ
とに限定するものではなく、本発明の目的を損なわない
程度であれば、必要に応じて天然カルナバや、酸価が1
00未満のポリオレフィン系ワックス等をも配合しても
よい。
【0015】本発明で使用するエポキシ樹脂としては、
分子内にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂を含
有していれば特に限定するものではなく、例えばオルソ
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、線状脂
肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポ
キシ樹脂等が挙げられ、これらを単独で用いても、2種
類以上を併用してもよい。
分子内にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂を含
有していれば特に限定するものではなく、例えばオルソ
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、線状脂
肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポ
キシ樹脂等が挙げられ、これらを単独で用いても、2種
類以上を併用してもよい。
【0016】本発明で使用する硬化剤としては、エポキ
シ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定する
ものではなく、例えばフェノールノボラック樹脂及びそ
の誘導体、クレゾールノボラック樹脂及びその誘導体、
モノまたはジヒドロキシナフタレンノボラック樹脂及び
その誘導体、フェノール類やナフトール類とp−キシレ
ンの縮合体、ジシクロペンタジエンとフェノールの共重
合体等のフェノール系硬化剤や、アミン系硬化剤や、酸
無水物等が挙げられる。上記硬化剤は、単独で用いて
も、2種類以上を併用してもよい。なお、硬化剤の配合
量としては、エポキシ樹脂に対して、当量比で0.1〜
10の範囲で一般に配合される。
シ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定する
ものではなく、例えばフェノールノボラック樹脂及びそ
の誘導体、クレゾールノボラック樹脂及びその誘導体、
モノまたはジヒドロキシナフタレンノボラック樹脂及び
その誘導体、フェノール類やナフトール類とp−キシレ
ンの縮合体、ジシクロペンタジエンとフェノールの共重
合体等のフェノール系硬化剤や、アミン系硬化剤や、酸
無水物等が挙げられる。上記硬化剤は、単独で用いて
も、2種類以上を併用してもよい。なお、硬化剤の配合
量としては、エポキシ樹脂に対して、当量比で0.1〜
10の範囲で一般に配合される。
【0017】本発明で使用する無機充填材としては特に
限定するものではなく、例えば結晶シリカ、溶融シリ
カ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、窒化ケイ素、タルク、ケイ酸カ
ルシウム等が挙げられる。上記無機充填材は、単独で用
いても、2種類以上を併用してもよい。なお、無機充填
材として結晶シリカ又は非晶質シリカ等のシリカを用い
た場合、樹脂硬化物の線膨張係数が小さくなり好まし
い。なお、無機充填材の配合量としては、特に限定する
ものではないが、封止樹脂100重量部中に、60〜9
5重量部含有すると好ましい。60重量部未満の場合、
樹脂硬化物の吸湿量が増加し、得られる半導体装置の吸
湿耐熱性が低下する場合があり、95重量部を越える場
合、封止樹脂の粘度が高くなり、封止する際の成形性が
低下する場合がある。
限定するものではなく、例えば結晶シリカ、溶融シリ
カ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、窒化ケイ素、タルク、ケイ酸カ
ルシウム等が挙げられる。上記無機充填材は、単独で用
いても、2種類以上を併用してもよい。なお、無機充填
材として結晶シリカ又は非晶質シリカ等のシリカを用い
た場合、樹脂硬化物の線膨張係数が小さくなり好まし
い。なお、無機充填材の配合量としては、特に限定する
ものではないが、封止樹脂100重量部中に、60〜9
5重量部含有すると好ましい。60重量部未満の場合、
樹脂硬化物の吸湿量が増加し、得られる半導体装置の吸
湿耐熱性が低下する場合があり、95重量部を越える場
合、封止樹脂の粘度が高くなり、封止する際の成形性が
低下する場合がある。
【0018】本発明の封止樹脂には、必要に応じて、硬
化促進剤、難燃剤、着色剤、低応力化剤、イオントラッ
プ剤及びカップリング剤等を含有することもできる。硬
化促進剤としては例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミ
ン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン化合物、2
−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4
−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフ
ェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホス
フィン化合物等が挙げられる。難燃剤としては例えば、
三酸化アンチモン、ハロゲン化合物、リン化合物等が挙
げられる。着色剤としては例えば、カーボンブラック、
酸化チタン等が挙げられる。低応力化剤としては例え
ば、シリコーンゲル、シリコーンゴム、シリコーンオイ
ル等が挙げられる。これらの硬化促進剤、難燃剤、着色
剤、低応力化剤、イオントラップ剤及びカップリング剤
等は2種類以上を併用することもできる。
化促進剤、難燃剤、着色剤、低応力化剤、イオントラッ
プ剤及びカップリング剤等を含有することもできる。硬
化促進剤としては例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミ
ン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン化合物、2
−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4
−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフ
ェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホス
フィン化合物等が挙げられる。難燃剤としては例えば、
三酸化アンチモン、ハロゲン化合物、リン化合物等が挙
げられる。着色剤としては例えば、カーボンブラック、
酸化チタン等が挙げられる。低応力化剤としては例え
ば、シリコーンゲル、シリコーンゴム、シリコーンオイ
ル等が挙げられる。これらの硬化促進剤、難燃剤、着色
剤、低応力化剤、イオントラップ剤及びカップリング剤
等は2種類以上を併用することもできる。
【0019】本発明の封止樹脂は、均一に混合され、混
練されていることが好ましい。混練の方法としては例え
ば、ロール、ニーダー、ミキサー等を用いて加熱して行
われ、その後冷却、粉砕するなどの方法で封止樹脂は製
造される。
練されていることが好ましい。混練の方法としては例え
ば、ロール、ニーダー、ミキサー等を用いて加熱して行
われ、その後冷却、粉砕するなどの方法で封止樹脂は製
造される。
【0020】そして、上記で得られた封止樹脂を用いて
トランスファー成形等を行い、リードフレームに搭載さ
れた半導体チップを封止すると、リードフレームと樹脂
硬化物の間の接着強度が優れた半導体装置(本発明の請
求項3に係る半導体装置)が得られる。なお成形する方
法としては上記封止樹脂を用いること以外は特に限定す
るものではなく、一般の方法で成形が可能である。な
お、上記封止樹脂は、リードフレームに搭載された半導
体チップのみを封止するものに限定するものではなく、
有機系基板に搭載された半導体チップ等を封止しても良
い。
トランスファー成形等を行い、リードフレームに搭載さ
れた半導体チップを封止すると、リードフレームと樹脂
硬化物の間の接着強度が優れた半導体装置(本発明の請
求項3に係る半導体装置)が得られる。なお成形する方
法としては上記封止樹脂を用いること以外は特に限定す
るものではなく、一般の方法で成形が可能である。な
お、上記封止樹脂は、リードフレームに搭載された半導
体チップのみを封止するものに限定するものではなく、
有機系基板に搭載された半導体チップ等を封止しても良
い。
【0021】
【実施例】(実施例1〜5、比較例1〜4)封止樹脂の
原料として、下記のエポキシ樹脂2種類、硬化剤、硬化
促進剤、無機充填材及び離型剤3種類を用いた。 ・エポキシ樹脂1:オルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂[住友化学(株)製、商品名ESCN195X
L]と、 ・エポキシ樹脂2:ビフェニル型エポキシ樹脂[油化シ
ェルエポキシ(株)製、商品名YX4000H]と、 ・硬化剤:フェノール樹脂[荒川化学工業社製、商品名
タマノール752]と、 ・硬化促進剤:トリフェニルホスフィン[北興化学工業
(株)製]と、 ・無機充填剤:結晶シリカ[龍森社製、商品名3K]
と、 ・離型剤1:酸価が150のポリオレフィン系ワックス
[クラリアントジャパン社製、商品名LNP6002]
と、 ・離型剤2:酸価が25のポリオレフィン系ワックス
[クラリアントジャパン社製、商品名PED522]
と、 ・離型剤3:天然カルナバワックス。
原料として、下記のエポキシ樹脂2種類、硬化剤、硬化
促進剤、無機充填材及び離型剤3種類を用いた。 ・エポキシ樹脂1:オルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂[住友化学(株)製、商品名ESCN195X
L]と、 ・エポキシ樹脂2:ビフェニル型エポキシ樹脂[油化シ
ェルエポキシ(株)製、商品名YX4000H]と、 ・硬化剤:フェノール樹脂[荒川化学工業社製、商品名
タマノール752]と、 ・硬化促進剤:トリフェニルホスフィン[北興化学工業
(株)製]と、 ・無機充填剤:結晶シリカ[龍森社製、商品名3K]
と、 ・離型剤1:酸価が150のポリオレフィン系ワックス
[クラリアントジャパン社製、商品名LNP6002]
と、 ・離型剤2:酸価が25のポリオレフィン系ワックス
[クラリアントジャパン社製、商品名PED522]
と、 ・離型剤3:天然カルナバワックス。
【0022】上記の各原料を表1に示す重量比で配合し
て混合した後、加熱ロールを用いて、温度85℃で5分
間混練し、次いで冷却した。その後、粉砕して封止樹脂
を得た。
て混合した後、加熱ロールを用いて、温度85℃で5分
間混練し、次いで冷却した。その後、粉砕して封止樹脂
を得た。
【0023】
【表1】
【0024】(評価)各実施例及び各比較例で得られた
封止樹脂を用いて、評価用サンプルを下記の方法で作製
し、離型性、密着性及び金型汚れ性を下記の方法で測定
した。
封止樹脂を用いて、評価用サンプルを下記の方法で作製
し、離型性、密着性及び金型汚れ性を下記の方法で測定
した。
【0025】離型性は、表面にクロムメッキを施した板
の片面に、直径11.3mm、高さ1cmのプリン型の
成形物を成形して評価用サンプルを作製した。そして得
られた評価用サンプルを、プッシュプルゲージを用い
て、剪断方向に引っ張り、破断したときの強度を求め
た。なお、成形の方法は、トランスファー成型機を用い
て、170℃で90秒成形した。
の片面に、直径11.3mm、高さ1cmのプリン型の
成形物を成形して評価用サンプルを作製した。そして得
られた評価用サンプルを、プッシュプルゲージを用い
て、剪断方向に引っ張り、破断したときの強度を求め
た。なお、成形の方法は、トランスファー成型機を用い
て、170℃で90秒成形した。
【0026】密着性は、銅板、銅板の表面にニッケルメ
ッキを施した板、42アロイ合金板をリードフレームと
して用い、それぞれのリードフレームの片面に、直径1
1.3mm、高さ1cmのプリン型の成形物を成形し、
次いで後硬化して評価用サンプルを作製した。そして得
られた評価用サンプルを、プッシュプルゲージを用い
て、剪断方向に引っ張り、破断したときの強度を求め
た。なお、成形及び後硬化の方法は、トランスファー成
型機を用いて、170℃で90秒成形した後、取り出
し、175℃で6時間、後硬化した。
ッキを施した板、42アロイ合金板をリードフレームと
して用い、それぞれのリードフレームの片面に、直径1
1.3mm、高さ1cmのプリン型の成形物を成形し、
次いで後硬化して評価用サンプルを作製した。そして得
られた評価用サンプルを、プッシュプルゲージを用い
て、剪断方向に引っ張り、破断したときの強度を求め
た。なお、成形及び後硬化の方法は、トランスファー成
型機を用いて、170℃で90秒成形した後、取り出
し、175℃で6時間、後硬化した。
【0027】金型汚れ性は、TO220型の評価用サン
プルを連続的に成形し、金型の汚れ状態を目視により観
察して評価した。そして250回以下の成形で金型汚れ
が発生した場合を×とし、600回以上成形しても金型
汚れが発生しない場合を◎とし、その中間の場合を○と
した。なお、成形の方法は、トランスファー成型機を用
いて、170℃で90秒成形した。
プルを連続的に成形し、金型の汚れ状態を目視により観
察して評価した。そして250回以下の成形で金型汚れ
が発生した場合を×とし、600回以上成形しても金型
汚れが発生しない場合を◎とし、その中間の場合を○と
した。なお、成形の方法は、トランスファー成型機を用
いて、170℃で90秒成形した。
【0028】(結果)結果は表1に示したように、各実
施例は、各比較例と比べて離型性及び密着性が優れてお
り、比較例2〜4と比べて金型汚れ性が優れていること
が確認された。すなわち、各実施例は、離型性、密着性
及び金型汚れ性の全てが良好であるが、各比較例は、こ
れらの特性のうち少なくとも1つの特性が劣ることが確
認された。
施例は、各比較例と比べて離型性及び密着性が優れてお
り、比較例2〜4と比べて金型汚れ性が優れていること
が確認された。すなわち、各実施例は、離型性、密着性
及び金型汚れ性の全てが良好であるが、各比較例は、こ
れらの特性のうち少なくとも1つの特性が劣ることが確
認された。
【0029】また、酸価が100〜200のポリオレフ
ィン系ワックスを、封止樹脂100重量部に対し、0.
01〜1重量部含有する実施例1,2,4,5は、実施
例3と比べて金型汚れ性が特に優れていることが確認さ
れた。
ィン系ワックスを、封止樹脂100重量部に対し、0.
01〜1重量部含有する実施例1,2,4,5は、実施
例3と比べて金型汚れ性が特に優れていることが確認さ
れた。
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1及び請求項2に係る封
止樹脂(封止材用エポキシ樹脂組成物)は、離型剤とし
て、酸価が100〜200のポリオレフィン系ワックス
を含有しているため、金型と樹脂硬化物との離型性、及
び、リードフレームと樹脂硬化物の間の接着強度が共に
優れると共に、金型汚れが発生しにくい封止が可能とな
る。
止樹脂(封止材用エポキシ樹脂組成物)は、離型剤とし
て、酸価が100〜200のポリオレフィン系ワックス
を含有しているため、金型と樹脂硬化物との離型性、及
び、リードフレームと樹脂硬化物の間の接着強度が共に
優れると共に、金型汚れが発生しにくい封止が可能とな
る。
【0031】本発明の請求項3に係る半導体装置は、離
型剤として、酸価が100〜200のポリオレフィン系
ワックスを含有している封止樹脂を用いて封止をしてい
るため、リードフレームと樹脂硬化物の間の接着強度が
優れた半導体装置となる。
型剤として、酸価が100〜200のポリオレフィン系
ワックスを含有している封止樹脂を用いて封止をしてい
るため、リードフレームと樹脂硬化物の間の接着強度が
優れた半導体装置となる。
フロントページの続き (72)発明者 櫛田 孝則 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材及び
離型剤を含有する封止材用エポキシ樹脂組成物におい
て、離型剤として、酸価が100〜200のポリオレフ
ィン系ワックスを含有することを特徴とする封止材用エ
ポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 酸価が100〜200のポリオレフィン
系ワックスを、封止材用エポキシ樹脂組成物100重量
部に対し、0.01〜1重量部含有することを特徴とす
る請求項1記載の封止材用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の封止材用エ
ポキシ樹脂組成物を用いて、リードフレームに搭載され
た半導体チップを封止してなる半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32171497A JPH11152393A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 封止材用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32171497A JPH11152393A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 封止材用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11152393A true JPH11152393A (ja) | 1999-06-08 |
Family
ID=18135627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32171497A Pending JPH11152393A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 封止材用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11152393A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004065486A1 (ja) * | 2003-01-17 | 2004-08-05 | Sumitomo Bakelite Co., Ltd. | エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 |
US7741388B2 (en) | 2004-11-02 | 2010-06-22 | Sumitomo Bakelite Company, Ltd. | Epoxy resin composition and semiconductor device |
-
1997
- 1997-11-21 JP JP32171497A patent/JPH11152393A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004065486A1 (ja) * | 2003-01-17 | 2004-08-05 | Sumitomo Bakelite Co., Ltd. | エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 |
US7157313B2 (en) | 2003-01-17 | 2007-01-02 | Sumitomo Bakelite Co., Ltd. | Epoxy resin composition and semiconductor device using thereof |
KR101004880B1 (ko) | 2003-01-17 | 2010-12-28 | 스미토모 베이클라이트 가부시키가이샤 | 에폭시 수지 조성물 및 그것을 사용한 반도체장치 |
US7741388B2 (en) | 2004-11-02 | 2010-06-22 | Sumitomo Bakelite Company, Ltd. | Epoxy resin composition and semiconductor device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH09255852A (ja) | 封止材用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置 | |
JP3317115B2 (ja) | 封止材用エポキシ樹脂組成物、その製造方法及び無機充填材 | |
JPH11152393A (ja) | 封止材用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 | |
JPH10306201A (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP3003887B2 (ja) | 半導体封止用樹脂組成物 | |
JP2001114994A (ja) | エポキシ系樹脂組成物および半導体装置 | |
JP2963260B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP3440449B2 (ja) | 封止用樹脂組成物および半導体封止装置 | |
JP2954415B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP3803033B2 (ja) | 半導体封止用樹脂組成物、およびそれを用いた半導体装置 | |
JPH09208807A (ja) | 封止材用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置 | |
JP3235798B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2675108B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP3417283B2 (ja) | 封止用のエポキシ樹脂組成物および半導体装置封止方法 | |
JP3302259B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP3093051B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP3305097B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2654376B2 (ja) | 封止用エポキシ樹脂組成物及びこれを用いた樹脂封止型半導体装置 | |
JP3235799B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2991846B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JPH11130943A (ja) | 封止用樹脂組成物および半導体封止装置 | |
JP3568654B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP3004454B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JPH11166103A (ja) | 封止用樹脂組成物および半導体封止装置 | |
JPH0575776B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020416 |