JPH11152308A - 変性炭化水素樹脂の製造方法 - Google Patents

変性炭化水素樹脂の製造方法

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JPH11152308A
JPH11152308A JP32153897A JP32153897A JPH11152308A JP H11152308 A JPH11152308 A JP H11152308A JP 32153897 A JP32153897 A JP 32153897A JP 32153897 A JP32153897 A JP 32153897A JP H11152308 A JPH11152308 A JP H11152308A
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JP
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hydrocarbon resin
component
range
fraction
mol
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JP32153897A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kuroiwa
俊明 黒岩
Taku Tokita
卓 時田
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(A)沸点が−20〜100℃の範囲の留分で
あり、全不飽和成分中の1,3−共役ジエン成分が20
モル%以上の範囲、末端モノオレフィン成分が30モル
%以下の範囲及びシクロペンタジエン成分が5モル%以
下の範囲にある脂肪族系不飽和炭化水素含有留分を重合
させることによって得られる炭化水素樹脂を変性した変
性炭化水素樹脂の溶融物ないし該変性炭化水素樹脂を含
む溶液を、ケイソウ土と接触させることを特徴とする変
性炭化水素樹脂の製造方法。 【効果】本発明の方法によれば、耐熱色相に優れた変性
炭化水素樹脂が提供される。また、この変性炭化水素樹
脂を含有する熱溶融型トラフィックペイント組成物は流
動性、耐熱色相が優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変性炭化水素樹脂の
製造方法に関する。該変性炭化水素樹脂は、熱溶融型ト
ラフィックペイントの粘結付与剤として好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、トラフィックペイントの分野にお
いて、粘結付与剤としてロジンまたはその変性物等の天
然ロジン系樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
エステル樹脂等が使用できることが知られている。これ
らの中ではマレイン化ロジン等のロジン変性物が最も優
れているとされてきたが、ロジン変性物は原料を天然物
に依存しているために、近年の著しい需要の伸びに対処
することが難しい。しかも、ロジン変性物は相溶性の点
から安価な鉱物油が使用できないこと、トラフィックペ
イントの流動性が十分でないこと等の欠点も指摘されて
いる。
【0003】ロジン変性物に変わる粘結付与剤として、
工業的に、安価にかつ容易に製造することができる炭化
水素樹脂が注目されている。本発明者らは、従来より石
油精製時の分解留分を主成分とした炭化水素樹脂を変性
した、変性炭化水素樹脂を熱溶融型トラフィックペイン
トの粘結付与剤として使用することを提案してきた(特
公昭58−39869,特公昭50−39451,特公
昭61−18584,特公昭61−52186,特公昭
62−9623,特公昭61−52188,特公昭62
−14184、特開昭63−27566)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
熱溶融型トラフィックペイントを塗工する際の、低温化
や高速化、及び加熱したまま長時間の塗工に色相が耐え
られるものの要請が強くなってきており、上記の製品で
は十分な性能とは言えなくなってきた。本発明は、特
に、塗工時の高速化や熱安定性の要請に応えるために、
熱溶融型トラフィックペイントの流動性や耐熱色相を向
上させることができる変性炭化水素樹脂の製造方法を提
案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、(A)沸点が−20〜100℃の範囲の留
分であり、全不飽和成分中の1,3−共役ジエン成分が
20モル%以上の範囲、末端モノオレフィン成分が30
モル%以下の範囲及びシクロペンタジエン成分が5モル
%以下の範囲にある脂肪族系不飽和炭化水素含有留分を
重合させることによって得られる炭化水素樹脂を変性し
た変性炭化水素樹脂の溶融物ないし該変性炭化水素樹脂
を含む溶液を、ケイソウ土と接触させることを特徴とす
る変性炭化水素樹脂の製造方法を提案するものである。
炭化水素樹脂の重合原料は、前記(A)留分単独でもよ
いし、(A)留分と(B)全不飽和成分中の、少なくと
も成分中にジヒドロジシクロペンタジエンを含む脂肪族
系内部オレフィン成分が80モル%以上の範囲、及びジ
シクロペンタジエン成分が5モル%以下の範囲にある脂
肪族系内部オレフィン含有留分との混合物であってもよ
い。変性炭化水素樹脂は、好ましくは酸価1〜10の範
囲にあるカルボン酸、カルボン酸無水物変性及び/また
はケン化価が1〜100の範囲にあるエステル変性炭化
水素樹脂である。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される炭化水素樹脂の重合原料は、特定の組
成の脂肪族系不飽和炭化水素留分(A)を含有する。重
合原料は、(A)留分単独でも、(A)留分と、特定の
組成の脂肪族系内部オレフィンを主成分とする内部オレ
フィン留分(B)との混合物であってもよい。
【0007】該脂肪族系不飽和炭化水素含有留分(A)
は、沸点が−20〜100℃の範囲の留分であり、全不
飽和成分中の1,3−共役ジエン成分が20モル%以上
の範囲、末端モノオレフィンが30モル%以下の範囲及
びシクロペンタジエン成分が5モル%以下の範囲にある
脂肪族系不飽和炭化水素含有留分である。該脂肪族不飽
和炭化水素含有留分(A)として、さらに好適には、沸
点が−10〜50℃の範囲の留分であり、全不飽和成分
中の1,3−共役ジエン成分が30モル%以上の範囲、
末端モノオレフィン成分が20モル%以下の範囲及びシ
クロペンタジエン成分が3モル%以下の範囲にある脂肪
族系不飽和炭化水素含有留分である。
【0008】該脂肪族系不飽和炭化水素含有留分中に含
まれる1,3−共役ジエン成分として具体的には、1,
3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプレン等
を例示することができる。末端モノオレフィンとして
は、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−メ
チルー1−ブテン、3−メチルー1−ブテン等を例示す
ることができる。上記以外の不飽和成分としては、2−
ブテン、2−メチルー2−ブテン、2−ペンテン、シク
ロペンテンなどの脂肪族系内部オレフィン、シクロペン
タジエン及びその他のオレフィンを挙げることができ、
これらを前記範囲内で含有していても差し支えない。
【0009】また、該脂肪族系不飽和炭化水素含有留分
(A)中には、前記不飽和成分の他に、前述の沸点範囲
内の脂肪族系飽和炭化水素を含有していても差し支えな
い。その場合、該脂肪族不飽和炭化水素含有留分中の全
不飽和成分の含有率は任意であるが、通常30%以上、
好ましくは40%以上の範囲である。また、該脂肪族系
不飽和炭化水素留分としては、前記1,3−共役ジエン
の単独成分、または2種以上の混合成分を使用すること
もできるし、前述の組成範囲にあるならば、前記1,3
−共役ジエンと前記不飽和成分との混合成分を使用する
こともできる。
【0010】該脂肪族系不飽和炭化水素含有留分(A)
としては、石油類の熱分解で生成した前記沸点範囲の不
飽和留分が前述の組成範囲にあればこの脂肪族系不飽和
炭化水素含有留分をそのまま使用することができる。ま
た、この不飽和炭化水素含有留分中の末端モノオレフィ
ン成分またはシクロペンタジエン成分の組成が多い場合
に、この不飽和炭化水素含有留分を公知の方法でヒート
ソークした後、前記沸点範囲の留分を採取することによ
り該脂肪族系不飽和炭化水素含有留分を得ることができ
る。また、この不飽和炭化水素含有留分中に含まれる前
記1,3−共役ジエン成分の組成が小さい場合には、こ
の不飽和炭化水素含有留分に前記1,3−共役ジエン成
分を加えて該脂肪族系不飽和炭化水素含有留分とするこ
ともできる。
【0011】本発明において使用される脂肪族系内部オ
レフィン含有留分(B)は、全不飽和成分中の、少なく
とも成分中にジヒドロジシクロペンタジエンを含む脂肪
族系内部オレフィン成分が80モル%以上の範囲、及び
ジシクロペンタジエン成分が5モル%以下の範囲にある
脂肪族系内部オレフィン含有留分であり、さらに好適に
は、全不飽和成分中の、少なくとも成分中にジヒドロジ
シクロペンタジエンを含む脂肪族系内部オレフィン成分
が85モル%以上の範囲、及びジシクロペンタジエン成
分が3モル%以下の範囲にある脂肪族系内部オレフィン
含有留分である。
【0012】該脂肪族系内部オレフィン含有留分中に含
まれる脂肪族系内部オレフィンとは鎖状脂肪族系内部オ
レフィン及び脂環式内部オレフィンを包含するものであ
り、具体的には、ジヒドロジシクロペンタジエンの他
に、2−ブテン、2−メチルー2−ブテン、2−ペンテ
ン、シクロペンテンなどを例示することができる。ま
た、該脂肪族系内部オレフィン含有留分中に含まれる不
飽和成分としては、前記脂肪族系内部オレフィンの他
に、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−メ
チルー2−ブテン、3−メチル−1−ブテン等の末端モ
ノオレフィン、シクロペンタジエン及びその他のオレフ
ィンを前記範囲内で含有していても差し支えない。ま
た、該脂肪族系不飽和炭化水素成分の他に、脂肪族系飽
和炭化水素成分を含有していても差し支えない。その場
合に、該脂肪族系内部オレフィン含有留分中の全不飽和
成分の含有率は任意であるが、通常30%以上、好まし
くは40%以上の範囲である。
【0013】該脂肪族系内部オレフィン留分(B)とし
て、具体的には、たとえば、石油類の分解によって生成
した沸点が通常−10〜100℃、好ましくは20〜5
0℃の範囲の脂肪族系不飽和炭化水素留分を加熱処理
し、そこに含まれていたシクロペンタジエンをジシクロ
ペンタジエンに変換後、蒸留によって軽質分を除くこと
により得た粗製ジシクロペンタジエン留分を水素化反応
を行い、ジエン成分は内部オレフィンに部分水素添加さ
れ、該脂肪族系内部オレフィン含有留分が得られる。
【0014】水素化触媒としては通常の水素化触媒が使
用され、具体的には、パラジウム、ロジウム、ルテニウ
ム、白金、イリジウム、オスミウム、鉄、コバルト、ニ
ッケル、クロム、モリブデン、タングステン等の金属ま
たはこれらの金属を活性炭、アルミナ、シリカなどの種
々の単体に担持した触媒を例示することができる。ま
た、異性化された内部オレフィンがさらに水素化されて
消失するのを抑制するためには、前記金属触媒を硫黄化
合物等によって部分的に被毒された触媒を使用すること
も好ましい。水素は一般に加圧下に反応させられ、通
常、1〜150kg/cm2、好ましくは5〜50kg
/cm2の範囲である。反応の際の温度は通常、常温〜
200℃、好ましくは40〜150℃の範囲である。こ
の部分水素化異性化処理によって得られる留分の組成
は、通常、前記組成範囲を満足しており、そのままで該
脂肪族系内部オレフィン含有留分として使用することが
できる。
【0015】重合原料は、(A)留分を単独で使用して
も良いし、(A)留分と(B)留分とを混合して用いて
もよい。(A)、(B)は両者は任意の割合で混合でき
るが、好ましくは留分の組成が、その中の全不飽和成分
中の1,3−共役ジエン成分が10〜90モル%の範
囲、脂肪族系内部オレフィン成分が10〜90モル%の
範囲、ジシクロペンタジエン成分が5モル%以下の範囲
にあることが、流動性、可撓性及び色相に優れたトラフ
ィックペイントを調製するために好ましい。また、少量
の他の留分、例えば芳香族炭化水素留分が含まれていて
もよい。その含有量は、(A)と(B)の合計の不飽和
成分の総モル数に対する他の留分中の不飽和成分の総モ
ル数が通常10%以下となる範囲である。
【0016】本発明の炭化水素樹脂は、重合原料の前記
留分を、フリーデルクラフツ型触媒の存在下に重合する
ことによって得ることができる。フリーデルクラフツ型
触媒として具体的には、塩化アルミニウム、臭化アルミ
ニウム、3弗化ホウ素、3弗化ホウ素の各種錯体、塩化
第2錫、臭化第2錫、塩化第2アンチモン、臭化第2ア
ンチモン、塩化第2チタン等を例示することができる
が、中でも塩化アルミニウムを使用することが収率、得
られる樹脂物性から好ましい。該フリーデルクラフツ型
触媒の使用割合は、重合原料の前記留分中の全不飽和成
分に対して、通常、0.05〜10モル、好ましくは
0.1〜2モルである。
【0017】本発明において、前記重合原料のフリーデ
ルクラフツ型触媒の存在下における重合反応は、溶剤の
不存在下に行うこともできるし、溶媒の存在下に実施す
ることもできる。溶媒の存在下に実施する場合に使用さ
れる溶媒としては、具体的には、ブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族系炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメ
ン、シメン、ジイソプロピルベンゼン等の芳香族系炭化
水素を例示することができる。溶媒を使用する場合のそ
の使用割合は、前記留分中の全不飽和成分に対する重量
比として、0.05〜1、好ましくは、0.1〜0.5
の範囲である。
【0018】重合反応は、通常、−10〜150℃、好
ましくは、10〜120℃の範囲で行われる。重合反応
に要する時間は、使用触媒、反応温度及びその他の条件
によっても異なるが、通常、1〜5時間の範囲である。
重合反応終了後の反応混合物を触媒の分解処理、脱灰処
理、溶媒の留去等の常法によって処理することにより、
炭化水素樹脂を得る。
【0019】次に本発明の変性炭化水素樹脂について説
明する。変性によって炭化水素樹脂に導入される極性基
は、カルボン酸、カルボン酸無水物及びエステルが好ま
しい。具体的には、前記炭化水素樹脂に、上記極性基を
有する単量体をグラフト反応させる方法が、好ましい。
用いられる単量体としては、カルボン酸及びその無水物
としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フ
マル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカ
ルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2−エンー
5,6−ジカルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプトー2−エンー5,6−ジカ
ルボン酸無水物等を挙げることができる。エステルとし
ては、上記カルボン酸のアルキルエステルに加え、ヒド
ロキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレー
トを挙げることができる。
【0020】これらの単量体は、加熱下で炭化水素樹脂
に加えることで付加させることができるが、反応温度を
低くする場合もしくは反応時間を短くする場合には、通
常のラジカル開始剤を使用しても良い。
【0021】エステル単量体は、上記単量体を直接グラ
フトして得ることができるが、カルボン酸または酸無水
物がグラフトした変性炭化水素樹脂にアルコール類を反
応させることでも得ることができる。アルコール類とし
ては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール等の1価のアルコール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン等の多
価アルコールが使用可能であり、加圧下もしくは常圧下
に、たとえば、カルボン酸変性炭化水素樹脂と前記アル
コールを100〜250℃で1〜5時間加熱するだけ
で、エステル変性炭化水素樹脂を得ることができる。
【0022】炭化水素樹脂をカルボン酸または酸無水物
をグラフトした場合には、その酸価は1〜10の範囲に
あることがトラフィックペイントの流動性の点から好ま
しく、エステル化変性した場合には、そのケン化価は、
1〜100の範囲にあることがトラフィックペイントの
流動性の点から好ましい。上記単量体は単独でグラフト
しても良いし、複数種でグラフトしても良い。変性炭化
水素樹脂の数平均分子量は通常500〜2500、好ま
しくは700〜2000である。
【0023】本発明では、上記変性炭化水素樹脂の溶融
物または該変性炭化水素樹脂を含む溶液をケイソウ土と
接触させる。
【0024】ケイソウ土と接触させる方法としては、変
性炭化水素樹脂を加熱溶融ないし有機溶剤に溶解したも
のを、ケイソウ土が充填されたフィルターで濾過する方
法、あるいは、変性炭化水素樹脂を加熱溶融ないし有機
溶剤に溶解したものと、ケイソウ土を撹拌機付きの反応
装置に供給、撹拌した後にケイソウ土を分離する方法を
挙げることができる。接触処理後の溶融物ないし溶液
は、必要に応じて水洗等を行っても差し支えない。
【0025】溶解する有機溶剤は特に限定されるもので
はないが、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタンなどの脂肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、クメン、シメン、ジイソプ
ロピルベンゼン等の芳香族系炭化水素が好ましい。ま
た、溶液の濃度は任意に行うことができるが、変性炭化
水素樹脂が溶媒に対して10〜100重量%の範囲に調
整されることが好ましい。
【0026】使用するケイソウ土の量は特に限定されな
いが、通常、変性炭化水素樹脂100重量部に対して、
10〜200重量部の範囲で使用される。濾過は1回で
も良いが、複数回行っても良い。濾液を濃縮し、有機溶
剤を留去することにより、目的の変性炭化水素樹脂を得
ることができる。
【0027】
【発明の効果】得られた変性炭化水素樹脂は耐熱色相に
優れている。また、本発明の変性炭化水素樹脂を含有す
る熱溶融型トラフィックペイント組成物は流動性、耐熱
色相が優れている。
【0028】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定
されるものではない。
【0029】 変性炭化水素樹脂の物性測定方法 軟化点 ;JIS K−2207 色相(ガードナー);JIS K−5400 酸価 ;JIS K−0070 数平均分子量 :GPC法 耐熱色相 ;アルミブロックヒーター 測定温度 200℃ (大洋科学工業株式会社製)
【0030】 熱溶融型トラフィックペイント組成物の評価方法 流動性 ;ザーンビスコシティーカップ No.8 測定温度 200℃ 溶融粘度;ブルックフィールド粘度計 測定温度 200℃ 圧縮強度;JIS K−5665 白色度試験;カラーメーター(日本電色株式会社製)
【0031】[比較例1] (変性炭化水素樹脂の製造)重合原料(A)、具体的に
は、留分中の全不飽和成分濃度が46.1重量%であ
り、全不飽和成分中の各成分の割合が、2−ブテン1.
39モル%、1−ペンテン9.50モル%、2−メチル
−1−ブテン12.82モル%、2−ペンテン7.22
モル%,2−メチル−2−ブテン5.84モル%、イソ
プレン29.24モル%、1、3−ペンタジエン24.
30モル%、シクロペンテン7.59モル%、シクロペ
ンタジエン2.13モル%である留分300gを、粒径
が100メッシュより小さい無水塩化アルミニュウム
2.77gをキシレン21gとn−ヘキサン19gが入
ったオートクレーブ中で懸濁液とした中へ、60℃に保
ちながら15分間でモノマーを滴下し、撹拌下に60℃
で2時間重合した。次に20℃まで降温し、20gのメ
タノールを添加し30分間撹拌した。その後、反応生成
物は温水で洗浄を繰り返し行った。反応生成液を濃縮し
て炭化水素樹脂100gを得た。このようにして得た炭
化水素樹脂に0.6重量%の無水マレイン酸を加えて窒
素雰囲気下205℃で2時間撹拌して変性炭化水素樹脂
を得た。得られた変性炭化水素樹脂は軟化点93℃、数
平均分子量1600、酸価2.5、色相5.5であっ
た。該変性炭化水素樹脂の耐熱色相を表1に示す。
【0032】(熱溶融型トラフィックペイント組成物の
調製)以下の組成比で各組成物を混合し、200℃の油
浴中で30分間溶融撹拌し、トラフィックペイント組成
物を調製した。 ──────────────────────────────────── 組成物 重量部 ──────────────────────────────────── 変性炭化水素樹脂 100 可塑剤(荒川化学社製 アラキード251) 17 粗粉炭酸カルシウム(日東粉化社製#30) 235 微粉炭酸カルシウム(白石カルシウム社製 ホワイトンH) 235 酸化チタン(石原産業社製 タイペークA−220) 30 ガラスビーズ(東芝製 GB153T) 117 酸化ワックス(三井石油化学社製 0.3 ハイワックス4202E) ──────────────────────────────────── 得られたトラフィックペイント組成物の性能を表2に示
す。
【0033】[比較例2]重合原料(A)と重合原料
(B)、具体的には、留分中の全不飽和成分の濃度が8
4.4重量%であり、全不飽和成分中の各成分の割合が
ジヒドロジシクロペンタジエンが89.1モル%、イソ
プレン−シクロペンタジエンコダイマー10.9モル%
である留分110gに対し重合原料(A)を200gの
割合で混合し、粒径が100メッシュより小さい無水塩
化アルミニュウム1.23gをキシレン30gとn−ヘ
キサン10gが入ったオートクレーブで懸濁液とした中
へ、60℃に保ちながら15分間で混合モノマーを滴下
し、撹拌下に60℃で2時間重合した。次に20℃まで
降温し、20gのメタノールを添加し30分間撹拌し
た。重合後の処理は実施例1と同様に行った。反応生成
液を濃縮して炭化水素樹脂96gを得た。このようにし
て得た炭化水素樹脂に0.6重量%の無水マレイン酸を
加えて窒素雰囲気下205℃で2時間撹拌して変性炭化
水素樹脂を得た。得られた変性炭化水素樹脂は軟化点9
6℃、数平均分子量1050、酸価3.0、色相4.5
であった。このようにして得られた変性炭化水素樹脂を
用いて実施例1と同様にトラフィックペイント組成物を
調整した。結果を表1、表2に示す。
【0034】[実施例1]比較例1で得られた変性炭化
水素樹脂80gに対し120gのトルエンで溶解した溶
液を、予めセライト(Celite Corp.製ケイソウ土、商品
名Cerite)50gを充填したガラス製フイルターで濾過
した。濾液を濃縮し、トルエンを留去する事により、変
性炭化水素樹脂を得た。これを用いて比較例1と同様に
トラフィックペイント組成物を調整した。結果を表1、
表2に示す。
【0035】[実施例2]比較例2で得られた変性炭化
水素樹脂を実施例1と同様の方法でセライトと接触処理
を行なって、変性炭化水素樹脂を得た。これを用いて比
較例2と同様にトラフィックペイント組成物を調整し
た。結果を表1、表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)沸点が−20〜100℃の範囲の留
    分であり、全不飽和成分中の1,3−共役ジエン成分が
    20モル%以上の範囲、末端モノオレフィン成分が30
    モル%以下の範囲及びシクロペンタジエン成分が5モル
    %以下の範囲にある脂肪族系不飽和炭化水素含有留分を
    重合させることによって得られる炭化水素樹脂を変性し
    た変性炭化水素樹脂の溶融物ないし該変性炭化水素樹脂
    を含む溶液を、ケイソウ土と接触させることを特徴とす
    る変性炭化水素樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】炭化水素樹脂が (A)沸点が−20〜100℃の範囲の留分であり、全
    不飽和成分中の1,3−共役ジエン成分が20モル%以
    上の範囲、末端モノオレフィン成分が30モル%以下の
    範囲及びシクロペンタジエン成分が5モル%以下の範囲
    にある脂肪族系不飽和炭化水素含有留分及び(B)全不
    飽和成分中の、少なくとも成分中にジヒドロジシクロペ
    ンタジエンを含む脂肪族系内部オレフィン成分が80モ
    ル%以上の範囲、及びジシクロペンタジエン成分が5モ
    ル%以下の範囲にある脂肪族系内部オレフィン含有留分
    とを重合させることによって得られる炭化水素樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】変性炭化水素樹脂が、酸価1〜10の範囲
    にあるカルボン酸、カルボン酸無水物変性及び/または
    ケン化価が1〜100の範囲にあるエステル変性炭化水
    素樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106633607A (zh) * 2016-12-28 2017-05-10 天津利安隆新材料股份有限公司 一种用于c5树脂的抗热氧老化和消除荧光的方法

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CN106633607A (zh) * 2016-12-28 2017-05-10 天津利安隆新材料股份有限公司 一种用于c5树脂的抗热氧老化和消除荧光的方法

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