JPH11152276A - ベンゾジアゼピン誘導体 - Google Patents
ベンゾジアゼピン誘導体Info
- Publication number
- JPH11152276A JPH11152276A JP33644497A JP33644497A JPH11152276A JP H11152276 A JPH11152276 A JP H11152276A JP 33644497 A JP33644497 A JP 33644497A JP 33644497 A JP33644497 A JP 33644497A JP H11152276 A JPH11152276 A JP H11152276A
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- JP
- Japan
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- dihydro
- benzodiazepin
- group
- phenyl
- methyl
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】トロンボポエチンレセプターへの優れた親和性
と該レセプターに対するアゴニスト活性を有し、血小板
産生調節作用を持つ薬剤を提供する。 【解決手段】次の一般式 【化1】 (式中、R1 は置換基を有してもよいフェニル基又は置
換基を有してもよい1H−インドリル基を表し、R2 は
置換基を有してもよいフェニル基又は低級アルキル基を
表し、nは1〜4の整数を表す。)で示されるベンゾジ
アゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩は、ト
ロンボポエチンレセプターへの優れた親和性と該レセプ
ターに対するアゴニスト活性を有し、血小板産生調節作
用を持つ薬剤として極めて有用である。
と該レセプターに対するアゴニスト活性を有し、血小板
産生調節作用を持つ薬剤を提供する。 【解決手段】次の一般式 【化1】 (式中、R1 は置換基を有してもよいフェニル基又は置
換基を有してもよい1H−インドリル基を表し、R2 は
置換基を有してもよいフェニル基又は低級アルキル基を
表し、nは1〜4の整数を表す。)で示されるベンゾジ
アゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩は、ト
ロンボポエチンレセプターへの優れた親和性と該レセプ
ターに対するアゴニスト活性を有し、血小板産生調節作
用を持つ薬剤として極めて有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巨核球造血,血小
板産生に深く関わるトロンボポエチンレセプターに対す
る親和性及びアゴニスト活性を有し、血小板産生調節作
用を持つ新規なベンゾジアゼピン誘導体又はその薬理学
的に許容しうる塩に関するものである。
板産生に深く関わるトロンボポエチンレセプターに対す
る親和性及びアゴニスト活性を有し、血小板産生調節作
用を持つ新規なベンゾジアゼピン誘導体又はその薬理学
的に許容しうる塩に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血小板は生体の止血,血栓形成において
主要な役割を果たす血液有形成分である。血小板は骨髄
幹細胞から巨核球前駆細胞より骨髄で分化,成熟して生
じた巨核球より血中に放出されるが、その寿命は約10日
であり、その数は長期にわたって一定の値を保つことが
知られていた。この巨核球造血の過程における主要な因
子であるトロンボポエチンの遺伝子が最近クローニング
され〔ネイチャー(Nature), 369 巻, 533 頁(1994
年)〕、トロンボポエチンはc-mpl がコードしているタ
ンパク質(トロンボポエチンレセプター: MPL)のリガ
ンドであり、巨核球前駆細胞から巨核球細胞の増殖と分
化成熟を刺激し、さらに血小板産生を増加させることも
判明した〔Nature, 369 巻, 568 頁(1994年)〕。ま
た、トロンボポエチンがそのレセプターに結合すると、
細胞内シグナル伝達因子であるSTAT5 が活性化されるこ
とも判明し〔ブラッド(Blood),89巻, 483 頁(1997
年)〕、このSTAT5 は巨核球の分化に必要な遺伝子の発
現を誘導すると推測されている。
主要な役割を果たす血液有形成分である。血小板は骨髄
幹細胞から巨核球前駆細胞より骨髄で分化,成熟して生
じた巨核球より血中に放出されるが、その寿命は約10日
であり、その数は長期にわたって一定の値を保つことが
知られていた。この巨核球造血の過程における主要な因
子であるトロンボポエチンの遺伝子が最近クローニング
され〔ネイチャー(Nature), 369 巻, 533 頁(1994
年)〕、トロンボポエチンはc-mpl がコードしているタ
ンパク質(トロンボポエチンレセプター: MPL)のリガ
ンドであり、巨核球前駆細胞から巨核球細胞の増殖と分
化成熟を刺激し、さらに血小板産生を増加させることも
判明した〔Nature, 369 巻, 568 頁(1994年)〕。ま
た、トロンボポエチンがそのレセプターに結合すると、
細胞内シグナル伝達因子であるSTAT5 が活性化されるこ
とも判明し〔ブラッド(Blood),89巻, 483 頁(1997
年)〕、このSTAT5 は巨核球の分化に必要な遺伝子の発
現を誘導すると推測されている。
【0003】現在まで、トロンボポエチンレセプターを
介して血小板産生を調節する生理活性物質としては、ト
ロンボポエチンそのものの他、WO96/40189号
及びWO96/40750号明細書に開示されている低
分子ペプチドなども知られている。
介して血小板産生を調節する生理活性物質としては、ト
ロンボポエチンそのものの他、WO96/40189号
及びWO96/40750号明細書に開示されている低
分子ペプチドなども知られている。
【0004】又、本発明に係るベンゾジアゼピン誘導体
と類似構造を有する化合物としては、次式
と類似構造を有する化合物としては、次式
【化2】 で示される(R)−1−(2−ジメチルアミノエチル)
−5−(2−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−
3−(1H−インドール−3−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンが知られており、
特開昭61−63666号, 特開昭63−238069
号及びジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー
(Journal of Medicinal Chemistry), 30巻, 1229頁(19
87年)等においてCCK拮抗剤として開示され、またW
O95/14470号ではカリウムイオン遮断による不
整脈治療剤として開示されてはいるが、これら文献には
本発明に係るトロンボポエチンレセプター親和性及びア
ゴニスト活性について全く触れられていない。
−5−(2−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−
3−(1H−インドール−3−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンが知られており、
特開昭61−63666号, 特開昭63−238069
号及びジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー
(Journal of Medicinal Chemistry), 30巻, 1229頁(19
87年)等においてCCK拮抗剤として開示され、またW
O95/14470号ではカリウムイオン遮断による不
整脈治療剤として開示されてはいるが、これら文献には
本発明に係るトロンボポエチンレセプター親和性及びア
ゴニスト活性について全く触れられていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のトロンボポエチ
ンや低分子ペプチドなどの生理活性物質は、トロンボポ
エチンレセプターを介して血小板産生を調節し、血小板
数の減少を伴う種々の血液疾患の病態に対して優れた薬
剤として期待されている。しかしながら、トロンボポエ
チンは332個のアミノ酸からなるポリペプチドサイト
カインであり、薬剤として用いる場合、消化管内で分解
されると予測され、注射剤としては利用できるが、経口
投与製剤としては実用的ではないと考えられる。また、
トロンボポエチン様作用を有する低分子ペプチドも、経
口投与の可能性が未知数であることなどから、優れたト
ロンボポエチンレセプター親和性及びアゴニスト活性を
有し経口投与可能な低分子非ペプチド化合物の開発が望
まれている。
ンや低分子ペプチドなどの生理活性物質は、トロンボポ
エチンレセプターを介して血小板産生を調節し、血小板
数の減少を伴う種々の血液疾患の病態に対して優れた薬
剤として期待されている。しかしながら、トロンボポエ
チンは332個のアミノ酸からなるポリペプチドサイト
カインであり、薬剤として用いる場合、消化管内で分解
されると予測され、注射剤としては利用できるが、経口
投与製剤としては実用的ではないと考えられる。また、
トロンボポエチン様作用を有する低分子ペプチドも、経
口投与の可能性が未知数であることなどから、優れたト
ロンボポエチンレセプター親和性及びアゴニスト活性を
有し経口投与可能な低分子非ペプチド化合物の開発が望
まれている。
【0006】本発明の課題は、優れたトロンボポエチン
レセプター親和性及びアゴニスト活性を有し、且つ経口
投与可能な低分子非ペプチド化合物を見い出し、血小板
数の減少を伴う種々の病態に対し優れた効果が期待でき
る治療薬を提供することにある。
レセプター親和性及びアゴニスト活性を有し、且つ経口
投与可能な低分子非ペプチド化合物を見い出し、血小板
数の減少を伴う種々の病態に対し優れた効果が期待でき
る治療薬を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る新規
なベンゾジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しう
る塩が、優れたトロンボポエチンレセプター親和性及び
アゴニスト活性を有することを見い出し、本発明を完成
するに至った。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る新規
なベンゾジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しう
る塩が、優れたトロンボポエチンレセプター親和性及び
アゴニスト活性を有することを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】即ち、本発明は次の一般式(I)
【化3】 (式中、R1 は置換基を有してもよいフェニル基又は置
換基を有してもよい1H−インドリル基を表し、R2 は
置換基を有してもよいフェニル基又は低級アルキル基を
表し、nは1〜4の整数を表す。)で示される新規なベ
ンゾジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩
を提供するものである。
換基を有してもよい1H−インドリル基を表し、R2 は
置換基を有してもよいフェニル基又は低級アルキル基を
表し、nは1〜4の整数を表す。)で示される新規なベ
ンゾジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の前記一般式(I)におい
て、R1 で示されるフェニル基又は1H−インドリル基
及びR2 で示されるフェニル基は、適宜置換基を有して
いてもよく、置換基としては、例えば、メチル基,エチ
ル基,n-プロピル基等の低級アルキル基、フッ素原子,
塩素原子,臭素原子等のハロゲン原子、水酸基,シアノ
基,ニトロ基等が挙げられる。R2 で示される低級アル
キル基としては、例えば、メチル基,エチル基,n-プロ
ピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基,
tert- ブチル基,n-ペンチル基,n-ヘキシル基等が挙げ
られる。
て、R1 で示されるフェニル基又は1H−インドリル基
及びR2 で示されるフェニル基は、適宜置換基を有して
いてもよく、置換基としては、例えば、メチル基,エチ
ル基,n-プロピル基等の低級アルキル基、フッ素原子,
塩素原子,臭素原子等のハロゲン原子、水酸基,シアノ
基,ニトロ基等が挙げられる。R2 で示される低級アル
キル基としては、例えば、メチル基,エチル基,n-プロ
ピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基,
tert- ブチル基,n-ペンチル基,n-ヘキシル基等が挙げ
られる。
【0010】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物には、不斉に基づく異性体が存在するが、これらの異
性体及びその混合物も本発明の範囲に包含される。
物には、不斉に基づく異性体が存在するが、これらの異
性体及びその混合物も本発明の範囲に包含される。
【0011】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物又はその薬理学的に許容しうる塩は、製造条件により
任意の結晶形として存在することができ、任意の水和物
として存在することもできるが、これらの結晶形や水和
物及びその混合物も本発明の範囲に包含される。又、ア
セトン,エタノール,テトラヒドロフラン等の有機溶媒
を含む溶媒和物として存在することもあるが、これらの
形態の物質はいずれも本発明の範囲に包含される。
物又はその薬理学的に許容しうる塩は、製造条件により
任意の結晶形として存在することができ、任意の水和物
として存在することもできるが、これらの結晶形や水和
物及びその混合物も本発明の範囲に包含される。又、ア
セトン,エタノール,テトラヒドロフラン等の有機溶媒
を含む溶媒和物として存在することもあるが、これらの
形態の物質はいずれも本発明の範囲に包含される。
【0012】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物は、所望に応じて薬理学的に許容しうる塩に変換する
ことも、又は生成した塩から遊離塩基に変換することも
できる。本発明の薬理学的に許容しうる塩としては、例
えば、塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硫酸,硝酸,
燐酸等の鉱酸塩、あるいは、酢酸,マレイン酸,フマル
酸,クエン酸,シュウ酸,コハク酸,酒石酸,リンゴ
酸,マンデル酸,メタンスルホン酸,p-トルエンスルホ
ン酸,10- カンファースルホン酸等の有機酸塩等が挙げ
られる。
物は、所望に応じて薬理学的に許容しうる塩に変換する
ことも、又は生成した塩から遊離塩基に変換することも
できる。本発明の薬理学的に許容しうる塩としては、例
えば、塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硫酸,硝酸,
燐酸等の鉱酸塩、あるいは、酢酸,マレイン酸,フマル
酸,クエン酸,シュウ酸,コハク酸,酒石酸,リンゴ
酸,マンデル酸,メタンスルホン酸,p-トルエンスルホ
ン酸,10- カンファースルホン酸等の有機酸塩等が挙げ
られる。
【0013】本発明に係るベンゾジアゼピン誘導体の好
ましい態様としては、以下の化合物及びその薬理学的に
許容しうる塩を挙げることができるが、本発明はこれら
の例に限定されるものではない。 (1) (±)−1−(グアニジノメチル)−1,3−ジ
ヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (2) (±)−1−(2−グアニジノエチル)−1,3
−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (3) (±)−1−(3−グアニジノプロピル)−1,
3−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (4) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (5) (R)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (6) (S)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (7) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(4−ヒドロキシフェニルメチル)−
5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オン (8) (±)−5−(2−フルオロフェニル)−1−
(4−グアニジノブチル)−1,3−ジヒドロ−3−
(フェニルメチル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (9) (±)−1−(グアニジノメチル)−1,3−ジ
ヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−
5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オン (10) (±)−1−(2−グアニジノエチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (11) (±)−1−(3−グアニジノプロピル)−1,
3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (12) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (13) (R)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (14) (S)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (15) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(5−メチル−1H−インドール−3
−イルメチル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−2−オン (16) (±)−5−(2−フルオロフェニル)−1−
(4−グアニジノブチル)−1,3−ジヒドロ−3−
(1H−インドール−3−イルメチル)−2H−1,4
−ベンゾジアゼピン−2−オン (17) (±)−1−(グアニジノメチル)−1,3−ジ
ヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (18) (±)−1−(2−グアニジノエチル)−1,3
−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (19) (±)−1−(3−グアニジノプロピル)−1,
3−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (20) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
ましい態様としては、以下の化合物及びその薬理学的に
許容しうる塩を挙げることができるが、本発明はこれら
の例に限定されるものではない。 (1) (±)−1−(グアニジノメチル)−1,3−ジ
ヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (2) (±)−1−(2−グアニジノエチル)−1,3
−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (3) (±)−1−(3−グアニジノプロピル)−1,
3−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (4) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (5) (R)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (6) (S)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (7) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(4−ヒドロキシフェニルメチル)−
5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オン (8) (±)−5−(2−フルオロフェニル)−1−
(4−グアニジノブチル)−1,3−ジヒドロ−3−
(フェニルメチル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (9) (±)−1−(グアニジノメチル)−1,3−ジ
ヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−
5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オン (10) (±)−1−(2−グアニジノエチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (11) (±)−1−(3−グアニジノプロピル)−1,
3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (12) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (13) (R)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (14) (S)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン (15) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(5−メチル−1H−インドール−3
−イルメチル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−2−オン (16) (±)−5−(2−フルオロフェニル)−1−
(4−グアニジノブチル)−1,3−ジヒドロ−3−
(1H−インドール−3−イルメチル)−2H−1,4
−ベンゾジアゼピン−2−オン (17) (±)−1−(グアニジノメチル)−1,3−ジ
ヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (18) (±)−1−(2−グアニジノエチル)−1,3
−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (19) (±)−1−(3−グアニジノプロピル)−1,
3−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (20) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
【0014】(21) (R)−1−(4−グアニジノブチ
ル)−1,3−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニル
メチル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (22) (S)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (23) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(4−ヒドロキシフェニルメチル)−
5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン (24) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−イソプロピル−3−(フェニルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (25) (±)−1−(グアニジノメチル)−1,3−ジ
ヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−
5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン (26) (±)−1−(2−グアニジノエチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (27) (±)−1−(3−グアニジノプロピル)−1,
3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (28) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (29) (R)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (30) (S)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (31) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−メチル−3−(5−メチル−1H−イ
ンドール−3−イルメチル)−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オン (32) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−イソプロピル−2H−1,4−ベンゾジアゼ
ピン−2−オン
ル)−1,3−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニル
メチル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (22) (S)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (23) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(4−ヒドロキシフェニルメチル)−
5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン (24) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−イソプロピル−3−(フェニルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (25) (±)−1−(グアニジノメチル)−1,3−ジ
ヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−
5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン (26) (±)−1−(2−グアニジノエチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (27) (±)−1−(3−グアニジノプロピル)−1,
3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (28) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (29) (R)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (30) (S)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オン (31) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−5−メチル−3−(5−メチル−1H−イ
ンドール−3−イルメチル)−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オン (32) (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3
−ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチ
ル)−5−イソプロピル−2H−1,4−ベンゾジアゼ
ピン−2−オン
【0015】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物は、以下の方法により製造することができるが、当該
化合物の製造方法は、この方法に限定されるわけではな
い。
物は、以下の方法により製造することができるが、当該
化合物の製造方法は、この方法に限定されるわけではな
い。
【0016】
【化4】 (式中、R1 , R2 及びnは前述と同意義を表す。)
【0017】即ち、工程1においては、特開昭61−6
3666号, 特開昭63−238069号及びJournal
of Medicinal Chemistry, 30巻, 1229頁(1987年)等に
開示されている一般式(II)の化合物と、次の一般式
(V)
3666号, 特開昭63−238069号及びJournal
of Medicinal Chemistry, 30巻, 1229頁(1987年)等に
開示されている一般式(II)の化合物と、次の一般式
(V)
【化5】 (Lは塩素原子,臭素原子等のハロゲン原子又はメシル
オキシ基等の脱離基を表し、nは前述と同意義を表
す。)で示される化合物を、 N,N−ジメチルホルムア
ミド, テトラヒドロフラン等の溶媒中、水素化ナトリウ
ム,リチウムジイソプロピルアミド等の塩基の存在下
で、0℃から溶媒の還流温度までの範囲で反応させるこ
とにより、一般式 (III)の化合物を得ることができる。
オキシ基等の脱離基を表し、nは前述と同意義を表
す。)で示される化合物を、 N,N−ジメチルホルムア
ミド, テトラヒドロフラン等の溶媒中、水素化ナトリウ
ム,リチウムジイソプロピルアミド等の塩基の存在下
で、0℃から溶媒の還流温度までの範囲で反応させるこ
とにより、一般式 (III)の化合物を得ることができる。
【0018】工程2においては、一般式(III)の化合物
をエタノール等の溶媒中、抱水ヒドラジン又はメチルア
ミンと0℃から溶媒の還流温度までの範囲で反応させる
ことにより、一般式(IV)の化合物を得ることができ
る。
をエタノール等の溶媒中、抱水ヒドラジン又はメチルア
ミンと0℃から溶媒の還流温度までの範囲で反応させる
ことにより、一般式(IV)の化合物を得ることができ
る。
【0019】工程3においては、一般式(IV)の化合物
と1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン等のグアニ
ル化試薬とをN,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒
中、0℃から溶媒の還流温度までの範囲で反応させるこ
とにより、本発明に係る前記一般式(I)の化合物を得
ることができる。
と1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン等のグアニ
ル化試薬とをN,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒
中、0℃から溶媒の還流温度までの範囲で反応させるこ
とにより、本発明に係る前記一般式(I)の化合物を得
ることができる。
【0020】このようにして製造される前記一般式
(I)で示される新規なベンゾジアゼピン誘導体又はそ
の薬理学的に許容しうる塩の少なくとも1つを有効成分
として含有する医薬は、通常、カプセル剤,錠剤,細粒
剤,顆粒剤,散剤,シロップ剤などの経口剤、あるいは
注射剤として投与される。これらの製剤は、薬理学的、
製剤学的に許容しうる添加剤を加え、常法により製造す
ることができる。即ち経口剤にあっては、賦形剤(乳
糖,D-マンニトール,トウモロコシデンプン,結晶セル
ロース等)、崩壊剤(カルボキシメチルセルロース,カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム等)、結合剤(ヒ
ドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース,ポリビニルピロリドン等)、滑沢剤(ス
テアリン酸マグネシウム,タルク等)、コーティング剤
(ヒドロキシプロピルメチルセルロース,白糖,酸化チ
タン等)、可塑剤(ポリエチレングリコール等)等の製
剤用成分が、注射剤にあっては水性あるいは用時溶解型
剤型を構成しうる溶解剤ないし溶解補助剤(注射用蒸留
水,生理食塩水,プロピレングリコール等)、pH調節剤
(無機又は有機の酸あるいは塩基)、 等張化剤(食塩,
ブドウ糖,グリセリン等)、 安定化剤等の製剤成分が使
用される。
(I)で示される新規なベンゾジアゼピン誘導体又はそ
の薬理学的に許容しうる塩の少なくとも1つを有効成分
として含有する医薬は、通常、カプセル剤,錠剤,細粒
剤,顆粒剤,散剤,シロップ剤などの経口剤、あるいは
注射剤として投与される。これらの製剤は、薬理学的、
製剤学的に許容しうる添加剤を加え、常法により製造す
ることができる。即ち経口剤にあっては、賦形剤(乳
糖,D-マンニトール,トウモロコシデンプン,結晶セル
ロース等)、崩壊剤(カルボキシメチルセルロース,カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム等)、結合剤(ヒ
ドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース,ポリビニルピロリドン等)、滑沢剤(ス
テアリン酸マグネシウム,タルク等)、コーティング剤
(ヒドロキシプロピルメチルセルロース,白糖,酸化チ
タン等)、可塑剤(ポリエチレングリコール等)等の製
剤用成分が、注射剤にあっては水性あるいは用時溶解型
剤型を構成しうる溶解剤ないし溶解補助剤(注射用蒸留
水,生理食塩水,プロピレングリコール等)、pH調節剤
(無機又は有機の酸あるいは塩基)、 等張化剤(食塩,
ブドウ糖,グリセリン等)、 安定化剤等の製剤成分が使
用される。
【0021】本発明化合物の治療患者への投与量は、患
者の症状,年齢等により異なるが、通常成人の場合、経
口投与で1〜2000mg、非経口投与で1〜200mg
を、1日1回又は数回に分けて投与することができる。
者の症状,年齢等により異なるが、通常成人の場合、経
口投与で1〜2000mg、非経口投与で1〜200mg
を、1日1回又は数回に分けて投与することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を例によって説明するが、本発
明はこれらの例の特定の細部に限定されるものではな
い。
明はこれらの例の特定の細部に限定されるものではな
い。
【0023】例1 (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・塩酸塩 a)(±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−2−オキ
ソ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−1H−
1,4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチル〕フタル
イミド (±)−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェ
ニルメチル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オン4.00g(12mmol)及びN,N−ジメチルホル
ムアミド50mlの混合物に、氷冷下60%水素化ナトリ
ウム0.54g(14mmol)を加えた。氷冷下1.5時
間攪拌後、N−(4−ブロモブチル)フタルイミド7.
00g(25mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。
反応混合物に水100mlを加え、溶媒を吸引濾去した。
残渣を酢酸エチルに溶かし、水,飽和食塩水で順次洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残
渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)により精製し、黄色無晶形固
体を得た。得られた固体にジイソプロピルエーテルを加
えて結晶化させ、吸引濾過して、融点124〜126℃
の微黄色結晶5.90g(収率91%)を得た。 元素分析値 C34H29N3 O3 理論値 C, 77.40; H, 5.54; N, 7.96 実験値 C, 77.08; H, 5.52; N, 7.94 b)(±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−2−オキソ−
5−フェニル−3−(フェニルメチル)−1H−1,4
−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチル〕フタルイミド
4.00g(7.6mmol),抱水ヒドラジン0.41ml
(8.5mmol)及びエタノール40mlの混合物を4時間
加熱還流した。放冷後、反応混合物に5%水酸化ナトリ
ウム水溶液100mlを加え、酢酸エチルで抽出した。有
機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノール=
5:1)により精製し、微黄色無晶形固体1.17g
(収率39%)を得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 3376 , 167
6 , 1606 NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.21-1.35(2H,
m),1.40-1.60(4H,m),2.48-2.57(2H,m),3.59(2H,d,J=6.5
Hz),3.65(1H,ddd,J=13.5,7.5,5.5Hz),3.78(1H,t,J=6.5H
z),4.43(1H,dt,J=14,7.5Hz),7.15-7.56(14H,m) 高分解能マススペクトル:C26H27N3 O 理論値 m/z : 397.2154 実験値 m/z : 397.2150 c)(±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−
ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・塩酸塩 (±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒドロ
−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2H−1,
4−ベンゾジアゼピン−2−オン1.50g(3.8mm
ol)を、1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン・塩
酸塩0.55g(3.8mmol),N,N−ジイソプロピ
ルエチルアミン0.49g(3.8mmol)及びN,N−
ジメチルホルムアミド6mlの混合物に加えた。室温で4
時間攪拌後、反応混合物にジエチルエーテル50mlを加
え、吸引濾過した。残渣をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノール=5:1)
により精製し、微黄色無晶形固体1.27g(収率68
%)を得た。 元素分析値 C27H29N5 O・HCl・5/4 H2 O 理論値 C, 65.05; H, 6.57; N, 14.05 実験値 C, 65.04; H, 6.61; N, 14.10
ドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・塩酸塩 a)(±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−2−オキ
ソ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−1H−
1,4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチル〕フタル
イミド (±)−1,3−ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェ
ニルメチル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オン4.00g(12mmol)及びN,N−ジメチルホル
ムアミド50mlの混合物に、氷冷下60%水素化ナトリ
ウム0.54g(14mmol)を加えた。氷冷下1.5時
間攪拌後、N−(4−ブロモブチル)フタルイミド7.
00g(25mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。
反応混合物に水100mlを加え、溶媒を吸引濾去した。
残渣を酢酸エチルに溶かし、水,飽和食塩水で順次洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残
渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)により精製し、黄色無晶形固
体を得た。得られた固体にジイソプロピルエーテルを加
えて結晶化させ、吸引濾過して、融点124〜126℃
の微黄色結晶5.90g(収率91%)を得た。 元素分析値 C34H29N3 O3 理論値 C, 77.40; H, 5.54; N, 7.96 実験値 C, 77.08; H, 5.52; N, 7.94 b)(±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−2−オキソ−
5−フェニル−3−(フェニルメチル)−1H−1,4
−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチル〕フタルイミド
4.00g(7.6mmol),抱水ヒドラジン0.41ml
(8.5mmol)及びエタノール40mlの混合物を4時間
加熱還流した。放冷後、反応混合物に5%水酸化ナトリ
ウム水溶液100mlを加え、酢酸エチルで抽出した。有
機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノール=
5:1)により精製し、微黄色無晶形固体1.17g
(収率39%)を得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 3376 , 167
6 , 1606 NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.21-1.35(2H,
m),1.40-1.60(4H,m),2.48-2.57(2H,m),3.59(2H,d,J=6.5
Hz),3.65(1H,ddd,J=13.5,7.5,5.5Hz),3.78(1H,t,J=6.5H
z),4.43(1H,dt,J=14,7.5Hz),7.15-7.56(14H,m) 高分解能マススペクトル:C26H27N3 O 理論値 m/z : 397.2154 実験値 m/z : 397.2150 c)(±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−
ジヒドロ−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2
H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・塩酸塩 (±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒドロ
−5−フェニル−3−(フェニルメチル)−2H−1,
4−ベンゾジアゼピン−2−オン1.50g(3.8mm
ol)を、1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン・塩
酸塩0.55g(3.8mmol),N,N−ジイソプロピ
ルエチルアミン0.49g(3.8mmol)及びN,N−
ジメチルホルムアミド6mlの混合物に加えた。室温で4
時間攪拌後、反応混合物にジエチルエーテル50mlを加
え、吸引濾過した。残渣をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノール=5:1)
により精製し、微黄色無晶形固体1.27g(収率68
%)を得た。 元素分析値 C27H29N5 O・HCl・5/4 H2 O 理論値 C, 65.05; H, 6.57; N, 14.05 実験値 C, 65.04; H, 6.61; N, 14.10
【0024】例2 (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5
−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン・塩酸塩 a)(±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−3−(1
H−インドール−3−イルメチル)−2−オキソ−5−
フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−イ
ル〕ブチル〕フタルイミド (±)−1,3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−
3−イルメチル)−5−フェニル−2H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−2−オン1.50g(4.1mmol)及び
N,N−ジメチルホルムアミド30mlの混合物に、氷冷
下60%水素化ナトリウム0.17g(4.3mmol)を
加えた。氷冷下1時間攪拌後、N−(4−ブロモブチ
ル)フタルイミド2.48g(8.8mmol)を加え、室
温で16時間攪拌した。反応混合物に水100mlを加
え、溶媒を吸引濾去した。残渣を酢酸エチルに溶かし、
水,飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノール=5
0:1)により精製し、黄色無晶形固体2.13g(収
率92%)を得た。 元素分析値 C36H30N4 O3 理論値 C, 76.31; H, 5.34; N, 9.89 実験値 C, 76.18; H, 5.16; N, 9.85 b)(±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5
−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン (±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−3−(1H−
インドール−3−イルメチル)−2−オキソ−5−フェ
ニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブ
チル〕フタルイミド1.50g(2.7mmol),抱水ヒ
ドラジン0.14ml(2.9mmol)及びエタノール20
mlの混合物を5時間加熱還流した。放冷後、反応混合物
に5%水酸化ナトリウム水溶液50mlを加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣を
カラムクロマトグラフィー(アルミナ,ジクロロメタ
ン:メタノール=20:1→9:1)により精製し、微
褐色無晶形固体0.81g(収率70%)を得た。 IRスペクトル ν (KBr) cm -1 : 3360 , 1672
, 1602 NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.22-1.57(6H,
m),2.53(2H,dd,J=13.5,6.5Hz),3.63-3.71(2H,m),3.78-
3.84(2H,m),4.44(1H,dt,J=14,7Hz),7.05-7.65(14H,m),
8.01(1H,brs) 高分解能マススペクトル:C28H28N4 O 理論値 m/z : 436.2263 実験値 m/z : 436.2263 c)(±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−
ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)
−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン・塩酸塩 (±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒドロ
−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5−フ
ェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
0.81g(1.9mmol)を、1H−ピラゾール−1−
カルボキサミジン・塩酸塩0.27g(1.9mmol),
N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.24g(1.
9mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド1.8mlの
混合物に加えた。室温で2.5時間攪拌後、反応混合物
にジエチルエーテル20mlを加え、吸引濾過した。残渣
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメ
タン:メタノール=5:1)により精製し、淡黄色無晶
形固体0.55g(収率56%)を得た。 元素分析値 C29H30N6 O・HCl・1/2 H2 O 理論値 C, 66.46; H, 6.15; N, 16.04 実験値 C, 66.12; H, 6.28; N, 15.68
ドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5
−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン・塩酸塩 a)(±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−3−(1
H−インドール−3−イルメチル)−2−オキソ−5−
フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−イ
ル〕ブチル〕フタルイミド (±)−1,3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−
3−イルメチル)−5−フェニル−2H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−2−オン1.50g(4.1mmol)及び
N,N−ジメチルホルムアミド30mlの混合物に、氷冷
下60%水素化ナトリウム0.17g(4.3mmol)を
加えた。氷冷下1時間攪拌後、N−(4−ブロモブチ
ル)フタルイミド2.48g(8.8mmol)を加え、室
温で16時間攪拌した。反応混合物に水100mlを加
え、溶媒を吸引濾去した。残渣を酢酸エチルに溶かし、
水,飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノール=5
0:1)により精製し、黄色無晶形固体2.13g(収
率92%)を得た。 元素分析値 C36H30N4 O3 理論値 C, 76.31; H, 5.34; N, 9.89 実験値 C, 76.18; H, 5.16; N, 9.85 b)(±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5
−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン (±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−3−(1H−
インドール−3−イルメチル)−2−オキソ−5−フェ
ニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブ
チル〕フタルイミド1.50g(2.7mmol),抱水ヒ
ドラジン0.14ml(2.9mmol)及びエタノール20
mlの混合物を5時間加熱還流した。放冷後、反応混合物
に5%水酸化ナトリウム水溶液50mlを加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣を
カラムクロマトグラフィー(アルミナ,ジクロロメタ
ン:メタノール=20:1→9:1)により精製し、微
褐色無晶形固体0.81g(収率70%)を得た。 IRスペクトル ν (KBr) cm -1 : 3360 , 1672
, 1602 NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.22-1.57(6H,
m),2.53(2H,dd,J=13.5,6.5Hz),3.63-3.71(2H,m),3.78-
3.84(2H,m),4.44(1H,dt,J=14,7Hz),7.05-7.65(14H,m),
8.01(1H,brs) 高分解能マススペクトル:C28H28N4 O 理論値 m/z : 436.2263 実験値 m/z : 436.2263 c)(±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−
ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)
−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン・塩酸塩 (±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒドロ
−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5−フ
ェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
0.81g(1.9mmol)を、1H−ピラゾール−1−
カルボキサミジン・塩酸塩0.27g(1.9mmol),
N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.24g(1.
9mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド1.8mlの
混合物に加えた。室温で2.5時間攪拌後、反応混合物
にジエチルエーテル20mlを加え、吸引濾過した。残渣
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメ
タン:メタノール=5:1)により精製し、淡黄色無晶
形固体0.55g(収率56%)を得た。 元素分析値 C29H30N6 O・HCl・1/2 H2 O 理論値 C, 66.46; H, 6.15; N, 16.04 実験値 C, 66.12; H, 6.28; N, 15.68
【0025】例3 (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・塩酸塩 a)(±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−5−メチ
ル−2−オキソ−3−(フェニルメチル)−1H−1,
4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチル〕フタルイミ
ド (±)−1,3−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニ
ルメチル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン2.65g(10mmol)及びN,N−ジメチルホルム
アミド50mlの混合物に、氷冷下60%水素化ナトリウ
ム0.42g(11mmol)を加えた。氷冷下1時間攪拌
後、N−(4−ブロモブチル)フタルイミド7.00g
(25mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合
物に水150mlを加え、溶媒を吸引濾去した。残渣を酢
酸エチルに溶かし、水,飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン:酢酸エ
チル=2:1)により精製し、無色無晶形固体を得た。
得られた固体にジイソプロピルエーテルを加えて結晶化
させ、吸引濾過して、融点137〜139.5℃の無色
結晶3.75g(収率81%)を得た。 元素分析値 C29H27N3 O3 理論値 C, 74.82; H, 5.85; N, 9.03 実験値 C, 75.06; H, 6.06; N, 9.07 b)(±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−5−メチル−
2−オキソ−3−(フェニルメチル)−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチル〕フタルイミド
3.65g(7.8mmol),抱水ヒドラジン0.42ml
(8.7mmol)及びエタノール50mlの混合物を3.5
時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に5%水酸化ナ
トリウム水溶液100mlを加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロ
マトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノ
ール=5:1)により精製し、褐色油状物質2.00g
(収率76%)を得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 3368 , 167
4 , 1628 NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.24-1.60(4H,
m),1.63(2H,brs),2.46(3H,s),2.61(2H,t,J=7.5Hz),3.30
-3.35(1H,m),3.59-3.66(3H,m),4.27(1H,dt,J=14,7Hz),
7.13-7.51(9H,m) 高分解能マススペクトル:C21H25N3 O 理論値 m/z : 335.1998 実験値 m/z : 335.1991 c)(±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−
ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・塩酸塩(±)
−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒドロ−5−
メチル−3−(フェニルメチル)−2H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−2−オン1.50g(4.5mmol)を、
1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン・塩酸塩0.
66g(4.5mmol),N,N−ジイソプロピルエチル
アミン0.78ml(4.5mmol)及びN,N−ジメチル
ホルムアミド4.5mlの混合物に加えた。室温で4時間
攪拌後、反応混合物にジエチルエーテル45mlを加え、
吸引濾過した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル,ジクロロメタン:メタノール=5:1)により
精製し、淡褐色無晶形固体0.87g(収率45%)を
得た。 元素分析値 C22H27N5 O・HCl・H2 O 理論値 C, 61.17; H, 7.00; N, 16.21 実験値 C, 61.00; H, 7.02; N, 16.13
ドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・塩酸塩 a)(±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−5−メチ
ル−2−オキソ−3−(フェニルメチル)−1H−1,
4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチル〕フタルイミ
ド (±)−1,3−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニ
ルメチル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン2.65g(10mmol)及びN,N−ジメチルホルム
アミド50mlの混合物に、氷冷下60%水素化ナトリウ
ム0.42g(11mmol)を加えた。氷冷下1時間攪拌
後、N−(4−ブロモブチル)フタルイミド7.00g
(25mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合
物に水150mlを加え、溶媒を吸引濾去した。残渣を酢
酸エチルに溶かし、水,飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン:酢酸エ
チル=2:1)により精製し、無色無晶形固体を得た。
得られた固体にジイソプロピルエーテルを加えて結晶化
させ、吸引濾過して、融点137〜139.5℃の無色
結晶3.75g(収率81%)を得た。 元素分析値 C29H27N3 O3 理論値 C, 74.82; H, 5.85; N, 9.03 実験値 C, 75.06; H, 6.06; N, 9.07 b)(±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−5−メチル−
2−オキソ−3−(フェニルメチル)−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチル〕フタルイミド
3.65g(7.8mmol),抱水ヒドラジン0.42ml
(8.7mmol)及びエタノール50mlの混合物を3.5
時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に5%水酸化ナ
トリウム水溶液100mlを加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロ
マトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノ
ール=5:1)により精製し、褐色油状物質2.00g
(収率76%)を得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 3368 , 167
4 , 1628 NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.24-1.60(4H,
m),1.63(2H,brs),2.46(3H,s),2.61(2H,t,J=7.5Hz),3.30
-3.35(1H,m),3.59-3.66(3H,m),4.27(1H,dt,J=14,7Hz),
7.13-7.51(9H,m) 高分解能マススペクトル:C21H25N3 O 理論値 m/z : 335.1998 実験値 m/z : 335.1991 c)(±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−
ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・塩酸塩(±)
−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒドロ−5−
メチル−3−(フェニルメチル)−2H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−2−オン1.50g(4.5mmol)を、
1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン・塩酸塩0.
66g(4.5mmol),N,N−ジイソプロピルエチル
アミン0.78ml(4.5mmol)及びN,N−ジメチル
ホルムアミド4.5mlの混合物に加えた。室温で4時間
攪拌後、反応混合物にジエチルエーテル45mlを加え、
吸引濾過した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル,ジクロロメタン:メタノール=5:1)により
精製し、淡褐色無晶形固体0.87g(収率45%)を
得た。 元素分析値 C22H27N5 O・HCl・H2 O 理論値 C, 61.17; H, 7.00; N, 16.21 実験値 C, 61.00; H, 7.02; N, 16.13
【0026】例4 (±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5
−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
・塩酸塩 a)(±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−3−(1
H−インドール−3−イルメチル)−5−メチル−2−
オキソ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕
ブチル〕フタルイミド (±)−1,3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−
3−イルメチル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−2−オン3.00g(9.9mmol)及び
N,N−ジメチルホルムアミド30mlの混合物に、氷冷
下60%水素化ナトリウム0.42g(11mmol)を加
えた。氷冷下1.5時間攪拌後、N−(4−ブロモブチ
ル)フタルイミド7.00g(25mmol)を加え、室温
で3時間攪拌した。反応混合物に水150mlを加え、溶
媒を吸引濾去した。残渣を酢酸エチルに溶かし、水,飽
和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒
を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル,ジクロロメタン→ジクロロメタン:メタノー
ル=20:1)により精製し、黄色無晶形固体を得た。
得られた固体にジイソプロピルエーテルを加えて結晶化
させ、吸引濾過して、融点171.5〜173.5℃の
無色結晶3.30g(収率66%)を得た。 元素分析値 C31H28N4 O3 理論値 C, 73.79; H, 5.59; N, 11.10 実験値 C, 73.76; H, 5.66; N, 11.03 b)(±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5
−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−3−(1H−
インドール−3−イルメチル)−5−メチル−2−オキ
ソ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチ
ル〕フタルイミド3.30g(6.5mmol),抱水ヒド
ラジン0.35ml(7.2mmol)及びエタノール40ml
の混合物を5時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に
5%水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣
2.70gのうち1.20gをカラムクロマトグラフィ
ー(アルミナ,ジクロロメタン:メタノール=10:
1)により精製し、無色無晶形固体0.45g(収率1
8%)を得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 3304 , 166
8 , 1626 NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.25-1.60(6H,
m),2.47(3H,s),2.62(2H,t,J=7Hz),3.44(1H,dd,J=14.5,6
Hz),3.60-3.67(2H,m),3.78-3.83(1H,m),4.23-4.29(1H,
m),7.00-7.56(9H,m),8.07(1H,brs)高分解能マススペク
トル:C23H26N4 O 理論値 m/z : 374.2107 実験値 m/z : 374.2104 c)(±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−
ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)
−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オン・塩酸塩 (±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒドロ
−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5−メ
チル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン1.
50g(4.0mmol)を、1H−ピラゾール−1−カル
ボキサミジン・塩酸塩0.59g(4.0mmol),N,
N−ジイソプロピルエチルアミン0.70ml(4.0mm
ol)及びN,N−ジメチルホルムアミド4mlの混合物に
加えた。室温で15時間攪拌後、反応混合物にジエチル
エーテル40mlを加え、吸引濾過した。残渣をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタ
ノール=5:1)により精製し、淡黄色無晶形固体0.
50g(収率25%)を得た。 元素分析値 C24H28N6 O・HCl・9/4 H2 O 理論値 C, 58.41; H, 6.84; N, 17.03 実験値 C, 58.14; H, 6.51; N, 16.85
ドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5
−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン
・塩酸塩 a)(±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−3−(1
H−インドール−3−イルメチル)−5−メチル−2−
オキソ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕
ブチル〕フタルイミド (±)−1,3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−
3−イルメチル)−5−メチル−2H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−2−オン3.00g(9.9mmol)及び
N,N−ジメチルホルムアミド30mlの混合物に、氷冷
下60%水素化ナトリウム0.42g(11mmol)を加
えた。氷冷下1.5時間攪拌後、N−(4−ブロモブチ
ル)フタルイミド7.00g(25mmol)を加え、室温
で3時間攪拌した。反応混合物に水150mlを加え、溶
媒を吸引濾去した。残渣を酢酸エチルに溶かし、水,飽
和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒
を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル,ジクロロメタン→ジクロロメタン:メタノー
ル=20:1)により精製し、黄色無晶形固体を得た。
得られた固体にジイソプロピルエーテルを加えて結晶化
させ、吸引濾過して、融点171.5〜173.5℃の
無色結晶3.30g(収率66%)を得た。 元素分析値 C31H28N4 O3 理論値 C, 73.79; H, 5.59; N, 11.10 実験値 C, 73.76; H, 5.66; N, 11.03 b)(±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒ
ドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5
−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (±)−N−〔4−〔2,3−ジヒドロ−3−(1H−
インドール−3−イルメチル)−5−メチル−2−オキ
ソ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−1−イル〕ブチ
ル〕フタルイミド3.30g(6.5mmol),抱水ヒド
ラジン0.35ml(7.2mmol)及びエタノール40ml
の混合物を5時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に
5%水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣
2.70gのうち1.20gをカラムクロマトグラフィ
ー(アルミナ,ジクロロメタン:メタノール=10:
1)により精製し、無色無晶形固体0.45g(収率1
8%)を得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 3304 , 166
8 , 1626 NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.25-1.60(6H,
m),2.47(3H,s),2.62(2H,t,J=7Hz),3.44(1H,dd,J=14.5,6
Hz),3.60-3.67(2H,m),3.78-3.83(1H,m),4.23-4.29(1H,
m),7.00-7.56(9H,m),8.07(1H,brs)高分解能マススペク
トル:C23H26N4 O 理論値 m/z : 374.2107 実験値 m/z : 374.2104 c)(±)−1−(4−グアニジノブチル)−1,3−
ジヒドロ−3−(1H−インドール−3−イルメチル)
−5−メチル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オン・塩酸塩 (±)−1−(4−アミノブチル)−1,3−ジヒドロ
−3−(1H−インドール−3−イルメチル)−5−メ
チル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン1.
50g(4.0mmol)を、1H−ピラゾール−1−カル
ボキサミジン・塩酸塩0.59g(4.0mmol),N,
N−ジイソプロピルエチルアミン0.70ml(4.0mm
ol)及びN,N−ジメチルホルムアミド4mlの混合物に
加えた。室温で15時間攪拌後、反応混合物にジエチル
エーテル40mlを加え、吸引濾過した。残渣をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタ
ノール=5:1)により精製し、淡黄色無晶形固体0.
50g(収率25%)を得た。 元素分析値 C24H28N6 O・HCl・9/4 H2 O 理論値 C, 58.41; H, 6.84; N, 17.03 実験値 C, 58.14; H, 6.51; N, 16.85
【0027】以下、本発明化合物のトロンボポエチンレ
セプター結合親和性を評価するために、トロンボポエチ
ンと被験化合物とのトロンボポエチンレセプターに対す
る競合実験を行った。又、本発明化合物のトロンボポエ
チンレセプターに対するアゴニスト活性を確認するため
に、トロンボポエチンレセプターを介した細胞内シグナ
ル伝達因子である STAT5の活性化をゲルシフトアッセイ
法を用い評価した。
セプター結合親和性を評価するために、トロンボポエチ
ンと被験化合物とのトロンボポエチンレセプターに対す
る競合実験を行った。又、本発明化合物のトロンボポエ
チンレセプターに対するアゴニスト活性を確認するため
に、トロンボポエチンレセプターを介した細胞内シグナ
ル伝達因子である STAT5の活性化をゲルシフトアッセイ
法を用い評価した。
【0028】試験例1ヒトトロンボポエチンレセプター(MPL)発現プラスミド
の構築 (1) まず、プラークハイブリダイゼーション法により、
MPL cDNAの全領域を保持するファージクローンを得た。
このために PCR法によりヒト胎児肝cDNA(CLONTECH社
製)からヒトMPL cDNAの一部を取得した。なお、MPL cD
NAの開始コドンから終止コドンはGenBank M90102に、開
始コドンの上流の配列はEMBL X73551 に登録されてい
る。 PCRのためのプライマーは、 MPLの開始コドンのA
から数えて331塩基目から 350塩基目の配列に基づいた
センスプライマー5'-GTGCGTCTCTTCTTTCCGCT-3'と、1888
塩基目から1907塩基目の配列に基づいたアンチセンスプ
ライマー5'-TCAAGGCTGCTGCCAATAGC-3'を用いた。 PCR
は、Takara EX Taq (宝酒造社製)により添付の反応バ
ッファーを用い通常の条件で行った。この PCR産物をア
ガロースゲル電気泳動後、ゲルから SUPREC-01(宝酒造
社製)を用いて、添付のプロトコールに従い回収した。
回収した PCR産物を、Rediprime DNA labelling system
(Amersham社製)を用いて、添付のプロトコールに従い
[α- 32P ]dCTPでラベルし、プローブとした。これを
用いて、Human Fetal Liver 5'-STRETCH cDNAlibrary
(CLONTECH社製)から、添付のプロトコールに従い、MP
L cDNAのコーディング全領域と少なくとも開始コドンよ
り上流60塩基以上を保持するファージクローンを単離
し、常法に従ってファージを調製した。 (2) 次に PCR法により、ヒトMPL 細胞外領域cDNA(1 か
ら 491番目のアミノ酸配列)をコードする DNAを取得し
た。 PCRのための鋳型は上記で得られたファージを用
い、プライマーは MPLの開始コドンの28塩基上流から17
塩基分の配列に基づいたセンスプライマー5'-CTAAGGCAG
GCACACAG-3' と、486 から 491番目のアミノ酸配列に基
づいたアンチセンスプライマー5'-GGTGACCCAGGCGGTCTCG
GTGGC-3'を用いた。この際、 MPL細胞外領域タンパク質
のC末端領域がヒトIgG Fcと連結できるようにBstEIIサ
イトを入れ、さらに読み枠が一致するようにした。ま
た、ヒトIgG Fc領域cDNAは、B. D. Bennett らの文献
〔ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J
ournal of Biological Chemistry), 266巻, 23060 頁
(1991年)〕を参考にして、センスプライマー5'-CGCGG
TCACCGACAAAACTCA-3' とアンチセンスプライマー5'-GCA
CTCATTTACCCGGAGACAGGGAGA-3' を用いて、ヒト脾臓のQU
ICK-CLONE cDNA(CLONTECH社製)を材料として、 PCR法
により取得した。このようにして得られた PCR産物を、
以下に述べる工程に従ってpCR3(Invitrogen社製)に組
込み、 MPL発現プラスミドを構築した。 (3) PCRで得られた MPL細胞外領域cDNAとヒトIgG Fc領
域cDNAを、EUKARYOTIC TA CLONING KIT (Invitrogen社
製)を用いて添付のプロトコールに従い、pCR3哺乳細胞
発現ベクターに挿入した後、大腸菌TOP10 に形質転換し
た。得られた形質転換体を常法に従い大量培養した。こ
れから常法に従いプラスミドを調製し、それぞれMPL(B)
-pCR3 、IgG Fc(B)-pCR3と命名した。 (4) 約 200μg のMPL(B)-pCR3 を、0.64 unitsのBstEII
(東洋紡社製)と 200 unitsのScaI(宝酒造社製)で切
断後、これをアガロース電気泳動に供した。該プラスミ
ドより、MPL cDNA領域を含む3085塩基対の DNA断片を含
むゲル断片を切り出し、そのゲル断片から常法により D
NAを抽出した。 (5) 約20μg のIgG Fc(B)-pCR3を、40 unitsのBstEII
(東洋紡社製)と80 unitsのScaI(宝酒造社製)で切断
後、アルカリフォスファターゼ(東洋紡社製)にて脱リ
ン酸化後、これをアガロース電気泳動に供した。該プラ
スミドより、IgG Fc領域cDNAを含む4150塩基対の DNA断
片を含むゲル断片を切り出し、そのゲル断片から DNAを
抽出した。 (6) (4) で得た DNA断片(約30 ng)と(5) で得た DNA断
片(約20 ng)を、4.6 units のT4 DNAライゲース(東洋
紡社製)にて連結させた。エレクトロポレーション法に
より、大腸菌XL1-Blue株(Stratagene社製)に形質転換
した。得られた形質転換体を常法に従い大量培養した。
これから常法に従いプラスミドを調製し、MPL-IgG Fc
(B)/pCR3と命名した。
の構築 (1) まず、プラークハイブリダイゼーション法により、
MPL cDNAの全領域を保持するファージクローンを得た。
このために PCR法によりヒト胎児肝cDNA(CLONTECH社
製)からヒトMPL cDNAの一部を取得した。なお、MPL cD
NAの開始コドンから終止コドンはGenBank M90102に、開
始コドンの上流の配列はEMBL X73551 に登録されてい
る。 PCRのためのプライマーは、 MPLの開始コドンのA
から数えて331塩基目から 350塩基目の配列に基づいた
センスプライマー5'-GTGCGTCTCTTCTTTCCGCT-3'と、1888
塩基目から1907塩基目の配列に基づいたアンチセンスプ
ライマー5'-TCAAGGCTGCTGCCAATAGC-3'を用いた。 PCR
は、Takara EX Taq (宝酒造社製)により添付の反応バ
ッファーを用い通常の条件で行った。この PCR産物をア
ガロースゲル電気泳動後、ゲルから SUPREC-01(宝酒造
社製)を用いて、添付のプロトコールに従い回収した。
回収した PCR産物を、Rediprime DNA labelling system
(Amersham社製)を用いて、添付のプロトコールに従い
[α- 32P ]dCTPでラベルし、プローブとした。これを
用いて、Human Fetal Liver 5'-STRETCH cDNAlibrary
(CLONTECH社製)から、添付のプロトコールに従い、MP
L cDNAのコーディング全領域と少なくとも開始コドンよ
り上流60塩基以上を保持するファージクローンを単離
し、常法に従ってファージを調製した。 (2) 次に PCR法により、ヒトMPL 細胞外領域cDNA(1 か
ら 491番目のアミノ酸配列)をコードする DNAを取得し
た。 PCRのための鋳型は上記で得られたファージを用
い、プライマーは MPLの開始コドンの28塩基上流から17
塩基分の配列に基づいたセンスプライマー5'-CTAAGGCAG
GCACACAG-3' と、486 から 491番目のアミノ酸配列に基
づいたアンチセンスプライマー5'-GGTGACCCAGGCGGTCTCG
GTGGC-3'を用いた。この際、 MPL細胞外領域タンパク質
のC末端領域がヒトIgG Fcと連結できるようにBstEIIサ
イトを入れ、さらに読み枠が一致するようにした。ま
た、ヒトIgG Fc領域cDNAは、B. D. Bennett らの文献
〔ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J
ournal of Biological Chemistry), 266巻, 23060 頁
(1991年)〕を参考にして、センスプライマー5'-CGCGG
TCACCGACAAAACTCA-3' とアンチセンスプライマー5'-GCA
CTCATTTACCCGGAGACAGGGAGA-3' を用いて、ヒト脾臓のQU
ICK-CLONE cDNA(CLONTECH社製)を材料として、 PCR法
により取得した。このようにして得られた PCR産物を、
以下に述べる工程に従ってpCR3(Invitrogen社製)に組
込み、 MPL発現プラスミドを構築した。 (3) PCRで得られた MPL細胞外領域cDNAとヒトIgG Fc領
域cDNAを、EUKARYOTIC TA CLONING KIT (Invitrogen社
製)を用いて添付のプロトコールに従い、pCR3哺乳細胞
発現ベクターに挿入した後、大腸菌TOP10 に形質転換し
た。得られた形質転換体を常法に従い大量培養した。こ
れから常法に従いプラスミドを調製し、それぞれMPL(B)
-pCR3 、IgG Fc(B)-pCR3と命名した。 (4) 約 200μg のMPL(B)-pCR3 を、0.64 unitsのBstEII
(東洋紡社製)と 200 unitsのScaI(宝酒造社製)で切
断後、これをアガロース電気泳動に供した。該プラスミ
ドより、MPL cDNA領域を含む3085塩基対の DNA断片を含
むゲル断片を切り出し、そのゲル断片から常法により D
NAを抽出した。 (5) 約20μg のIgG Fc(B)-pCR3を、40 unitsのBstEII
(東洋紡社製)と80 unitsのScaI(宝酒造社製)で切断
後、アルカリフォスファターゼ(東洋紡社製)にて脱リ
ン酸化後、これをアガロース電気泳動に供した。該プラ
スミドより、IgG Fc領域cDNAを含む4150塩基対の DNA断
片を含むゲル断片を切り出し、そのゲル断片から DNAを
抽出した。 (6) (4) で得た DNA断片(約30 ng)と(5) で得た DNA断
片(約20 ng)を、4.6 units のT4 DNAライゲース(東洋
紡社製)にて連結させた。エレクトロポレーション法に
より、大腸菌XL1-Blue株(Stratagene社製)に形質転換
した。得られた形質転換体を常法に従い大量培養した。
これから常法に従いプラスミドを調製し、MPL-IgG Fc
(B)/pCR3と命名した。
【0029】試験例2ヒトIgG Fc領域融合ヒトMPL タンパク質(MPL-IgG)を安
定に発現するヒト胎児 293細胞の作製とMPL-IgG の精製 MPL-IgG Fc(B)/pCR3で、エレクトロポレーション法〔渡
辺良成:組織培養の技術 第三版〔応用編〕(日本組織
培養学会編), 501 頁, 1996年〕によりヒト胎児 293細
胞を形質転換した。形質転換されたヒト胎児 293細胞
を、10%牛胎児血清含有DMEM培地で2日間培養した後、
0.4 mg/ml ジェネティシン( LIFE TECHNOLOGIES社製)
を含む10%牛胎児血清含有DMEMにて約2週間培養して、
形質転換体を得た。この形質転換体を、約50%コンフル
エントになるまで培養し、1%ニュートリドーマ(Boehr
inger Mannheim社製)を含むDMEM培地と交換し、培養を
継続した。約1週間ごとに培地を交換しながら、3週間
から4週間培養を続けた。この培地を遠心し、培養上清
を回収した後、VacuCap (Gelman Sciences社製)を用い
て濾過した。約7Lの培養上清から、HiTrap Protein G
( Pharmacia-Biotech社製)を用いて、添付のプロトコ
ールに従って、カラムクロマトグラフィーを行い、MPL-
IgG を精製した。
定に発現するヒト胎児 293細胞の作製とMPL-IgG の精製 MPL-IgG Fc(B)/pCR3で、エレクトロポレーション法〔渡
辺良成:組織培養の技術 第三版〔応用編〕(日本組織
培養学会編), 501 頁, 1996年〕によりヒト胎児 293細
胞を形質転換した。形質転換されたヒト胎児 293細胞
を、10%牛胎児血清含有DMEM培地で2日間培養した後、
0.4 mg/ml ジェネティシン( LIFE TECHNOLOGIES社製)
を含む10%牛胎児血清含有DMEMにて約2週間培養して、
形質転換体を得た。この形質転換体を、約50%コンフル
エントになるまで培養し、1%ニュートリドーマ(Boehr
inger Mannheim社製)を含むDMEM培地と交換し、培養を
継続した。約1週間ごとに培地を交換しながら、3週間
から4週間培養を続けた。この培地を遠心し、培養上清
を回収した後、VacuCap (Gelman Sciences社製)を用い
て濾過した。約7Lの培養上清から、HiTrap Protein G
( Pharmacia-Biotech社製)を用いて、添付のプロトコ
ールに従って、カラムクロマトグラフィーを行い、MPL-
IgG を精製した。
【0030】試験例3ELISA法を用いたトロンボポエチンと被験化合物との競
合実験 マイクロタイター平板ウェルに、 100μl のPBS(-)で希
釈した10 ng のMPL-IgG を4℃で終夜被覆した。被験体
は被験化合物をDMSOに溶解後、PBS(-)/ 1%BSA/0.05%
Tween20を用いて、最終DMSO含有率が5%となるように
トロンボポエチン(R&D 社製)溶液(最終濃度0.1 nM)
と混ぜ合わせて作製した。ウェルよりMPL-IgG 溶液を取
り除き、被験体を添加し、室温で1時間以上被覆した。
この溶液を取り除き、 200μl の PBS(-)/0.05% Tween
20でウェル底面を洗った後、ヤギAnti-Human TPO Neutr
alizing Antibody(R&D 社製)で、室温にて1時間以上
インキュベートした。200 μl の PBS(-)/0.05% Tween
20でウェルを洗った後、西洋ワサビペルオキシダーゼ標
識ロバ抗ヤギ IgG抗体(Chemicon International社製)
で、室温にて1時間以上インキュベートした。 200μl
の0.05% Tween20を含むPBS(-)でウェルを洗った後、 1
00μl の TMB溶液(DAKO社製)を加え室温で5分間イン
キュベートした。 100μl の1M H2SO4 (和光純薬社
製)を加え反応を停止した。光学密度を450 nmにて測定
し、被験化合物を加えていない時のトロンボポエチンの
結合を 100%として、被験化合物によるトロンボポエチ
ンの結合抑制作用を調べ、トロンボポエチンレセプター
への親和性を評価した。結果を図1に示す。この結果か
ら明らかなように、本発明化合物はトロンボポエチンレ
セプターへの優れた親和性を示した。
合実験 マイクロタイター平板ウェルに、 100μl のPBS(-)で希
釈した10 ng のMPL-IgG を4℃で終夜被覆した。被験体
は被験化合物をDMSOに溶解後、PBS(-)/ 1%BSA/0.05%
Tween20を用いて、最終DMSO含有率が5%となるように
トロンボポエチン(R&D 社製)溶液(最終濃度0.1 nM)
と混ぜ合わせて作製した。ウェルよりMPL-IgG 溶液を取
り除き、被験体を添加し、室温で1時間以上被覆した。
この溶液を取り除き、 200μl の PBS(-)/0.05% Tween
20でウェル底面を洗った後、ヤギAnti-Human TPO Neutr
alizing Antibody(R&D 社製)で、室温にて1時間以上
インキュベートした。200 μl の PBS(-)/0.05% Tween
20でウェルを洗った後、西洋ワサビペルオキシダーゼ標
識ロバ抗ヤギ IgG抗体(Chemicon International社製)
で、室温にて1時間以上インキュベートした。 200μl
の0.05% Tween20を含むPBS(-)でウェルを洗った後、 1
00μl の TMB溶液(DAKO社製)を加え室温で5分間イン
キュベートした。 100μl の1M H2SO4 (和光純薬社
製)を加え反応を停止した。光学密度を450 nmにて測定
し、被験化合物を加えていない時のトロンボポエチンの
結合を 100%として、被験化合物によるトロンボポエチ
ンの結合抑制作用を調べ、トロンボポエチンレセプター
への親和性を評価した。結果を図1に示す。この結果か
ら明らかなように、本発明化合物はトロンボポエチンレ
セプターへの優れた親和性を示した。
【0031】試験例4ヒトMPL を安定に発現する BaF/mpl細胞の作製 (1) 試験例1で得られたファージDNA を鋳型、プライマ
ーとしてはMPL の開始コドンの28塩基上流から19塩基分
の配列に基づいたセンスプライマー5'-CTAAGGCAGGCACAC
AGTG-3' と1888塩基目から1907塩基目の配列に基づいた
アンチセンスプライマー5'-TCAAGGCTGCTGCCAATAGC-3'と
を用いた。このようにして得られた PCR産物を以下に述
べる工程に従ってpCR3(Invitrogen社製)に導入して、
MPL 発現用の組換えプラスミドを構築した。 (2)EUKARYOTIC TA CLONING KIT(Invitrogen社製)を用
い、添付のプロトコールに従って上記の PCR産物MPL cD
NAをpCR3哺乳細胞発現ベクターに挿入した後、該組換え
ベクターを大腸菌 TOP10に導入した。得られた形質転換
体を常法に従って大量培養した。これから常法に従って
プラスミドを調製した。上記で得たプラスミドを用い
て、エレクトロポレーション法によりマウスインターロ
イキン3依存性マウスプロB細胞由来 Ba/F3細胞を形質
転換した。形質転換された Ba/F3細胞を5 units/mlマウ
スインターロイキン3(IL-3, Genzyme社製)と50μM の
β-mercaptoethanolを含む10%牛胎児血清含有RPMI1640
培地で1日間培養した後、0.8mg/ml ジェネティシン(LI
FE TECHNOLOGIES社製)を含む選択培地で約2週間培養
して形質転換体を得た。この形質転換体がトロンボポエ
チン依存性になっていることを市販のヒトトロンボポエ
チン(R&D社製)により確認し、 BaF/mpl細胞と命名し
た。
ーとしてはMPL の開始コドンの28塩基上流から19塩基分
の配列に基づいたセンスプライマー5'-CTAAGGCAGGCACAC
AGTG-3' と1888塩基目から1907塩基目の配列に基づいた
アンチセンスプライマー5'-TCAAGGCTGCTGCCAATAGC-3'と
を用いた。このようにして得られた PCR産物を以下に述
べる工程に従ってpCR3(Invitrogen社製)に導入して、
MPL 発現用の組換えプラスミドを構築した。 (2)EUKARYOTIC TA CLONING KIT(Invitrogen社製)を用
い、添付のプロトコールに従って上記の PCR産物MPL cD
NAをpCR3哺乳細胞発現ベクターに挿入した後、該組換え
ベクターを大腸菌 TOP10に導入した。得られた形質転換
体を常法に従って大量培養した。これから常法に従って
プラスミドを調製した。上記で得たプラスミドを用い
て、エレクトロポレーション法によりマウスインターロ
イキン3依存性マウスプロB細胞由来 Ba/F3細胞を形質
転換した。形質転換された Ba/F3細胞を5 units/mlマウ
スインターロイキン3(IL-3, Genzyme社製)と50μM の
β-mercaptoethanolを含む10%牛胎児血清含有RPMI1640
培地で1日間培養した後、0.8mg/ml ジェネティシン(LI
FE TECHNOLOGIES社製)を含む選択培地で約2週間培養
して形質転換体を得た。この形質転換体がトロンボポエ
チン依存性になっていることを市販のヒトトロンボポエ
チン(R&D社製)により確認し、 BaF/mpl細胞と命名し
た。
【0032】試験例5被験化合物で刺激した細胞の核抽出液の調製 BaF/mpl 細胞またはBa/F3 細胞を増殖因子非存在下に50
μM β-mercaptoethanolと0.4 mg/ml ジェネティシンを
含む10%牛胎児血清含有RPMI1640培地で約16時間培養し
た後、細胞を遠心により沈澱させ、1 ×107 細胞/ml に
なるように50μM β-mercaptoethanolを含む10%牛胎児
血清含有RPMI1640培地に細胞を懸濁した。この懸濁液の
0.99 mlを3〜4時間さらに培養した。被験体は被験化
合物をDMSOに溶解後、細胞懸濁液に10μl 加え15分間培
養した。細胞からの核抽出液は実験医学別冊バイオマニ
ュアルUPシリーズ サイトカイン実験法(羊土社,p1
15, 1997年)に準じて行った。即ち、この細胞培養液を
8mlの氷冷した0.4 mM EDTA と0.4 mM Na3VO4 を含むPB
S(-)に加え、4℃で遠心により細胞を沈澱させた。更
に、氷冷した0.4 mlのバッファーH 〔20 mM Hepes-NaOH
(pH7.9), 1 mM EDTA,0.1 mM EGTA, 2 mM MgCl2, 1 mM N
a3VO4 20 mM NaF, 1 mM DTT(dithiothreitol), 1 mg/ml
Leupeptin〕で細胞を懸濁し、4℃で遠心により細胞を
沈澱させた。更に細胞を氷冷した0.4 mlのバッファーI
(0.2%NP-40 含有バッファーH)で懸濁し、4℃で遠心し
沈澱を得た。沈澱を20μl のバッファーK (420 mM NaCl
と20%グリセロール含有バッファーH )を加えて攪拌
し、4℃で20分間遠心した。この上清を核抽出液とし
た。
μM β-mercaptoethanolと0.4 mg/ml ジェネティシンを
含む10%牛胎児血清含有RPMI1640培地で約16時間培養し
た後、細胞を遠心により沈澱させ、1 ×107 細胞/ml に
なるように50μM β-mercaptoethanolを含む10%牛胎児
血清含有RPMI1640培地に細胞を懸濁した。この懸濁液の
0.99 mlを3〜4時間さらに培養した。被験体は被験化
合物をDMSOに溶解後、細胞懸濁液に10μl 加え15分間培
養した。細胞からの核抽出液は実験医学別冊バイオマニ
ュアルUPシリーズ サイトカイン実験法(羊土社,p1
15, 1997年)に準じて行った。即ち、この細胞培養液を
8mlの氷冷した0.4 mM EDTA と0.4 mM Na3VO4 を含むPB
S(-)に加え、4℃で遠心により細胞を沈澱させた。更
に、氷冷した0.4 mlのバッファーH 〔20 mM Hepes-NaOH
(pH7.9), 1 mM EDTA,0.1 mM EGTA, 2 mM MgCl2, 1 mM N
a3VO4 20 mM NaF, 1 mM DTT(dithiothreitol), 1 mg/ml
Leupeptin〕で細胞を懸濁し、4℃で遠心により細胞を
沈澱させた。更に細胞を氷冷した0.4 mlのバッファーI
(0.2%NP-40 含有バッファーH)で懸濁し、4℃で遠心し
沈澱を得た。沈澱を20μl のバッファーK (420 mM NaCl
と20%グリセロール含有バッファーH )を加えて攪拌
し、4℃で20分間遠心した。この上清を核抽出液とし
た。
【0033】試験例6STAT5 プローブの調整 5μl のSTAT5 Gel Shift Oligonucleotides(Santa Cr
uz Biotechnology社製)、1μl のポリヌクレオチドキ
ナーゼバッファー(東洋紡社製)、1μl のポリヌクレ
オチドキナーゼ(東洋紡社製、10 units/ μl)と3μl
の[γ- 32P ]ATP (Amersham社製) を混合し、37℃で
1時間反応した。65℃で約15分間加熱後、エタノール沈
澱を行った。沈澱を乾燥後、100 μl のSTE (100 mM Na
Cl, 10 mM Tris-HCl(pH7.5),1 mM EDTA)で溶解した。こ
の溶液を STEで懸濁したSephadexG50(Pharmacia社製)
を充填したセパコールミニカラム(生化学工業社製)に
アプライし、数mlの STEを界面に加え、約0.5 mlずつ分
取した。放射活性の高いフラクションをGM管サーベイメ
ーターで確認し、活性の高い溶液6本を混合した。この
溶液をエタノール沈澱後、100 μl の水に溶解し、これ
を STAT5プローブとして用いた。
uz Biotechnology社製)、1μl のポリヌクレオチドキ
ナーゼバッファー(東洋紡社製)、1μl のポリヌクレ
オチドキナーゼ(東洋紡社製、10 units/ μl)と3μl
の[γ- 32P ]ATP (Amersham社製) を混合し、37℃で
1時間反応した。65℃で約15分間加熱後、エタノール沈
澱を行った。沈澱を乾燥後、100 μl のSTE (100 mM Na
Cl, 10 mM Tris-HCl(pH7.5),1 mM EDTA)で溶解した。こ
の溶液を STEで懸濁したSephadexG50(Pharmacia社製)
を充填したセパコールミニカラム(生化学工業社製)に
アプライし、数mlの STEを界面に加え、約0.5 mlずつ分
取した。放射活性の高いフラクションをGM管サーベイメ
ーターで確認し、活性の高い溶液6本を混合した。この
溶液をエタノール沈澱後、100 μl の水に溶解し、これ
を STAT5プローブとして用いた。
【0034】試験例7ゲルシフトアッセイ ゲルシフトアッセイは、実験医学別冊バイオマニュアル
UPシリーズ サイトカイン実験法(羊土社,p115, 19
97年) に準じて行った。試験例5で調整した BaF/mpl細
胞及び Ba/F3細胞の核抽出液それぞれ1μl 、1μl の
STAT5プローブ, 1μl の1μg/μl poly(dI)・ poly(d
C)(Pharmacia-Biotech社製), 10μl のバインディング
バッファー(20 mM Hepes-NaOH (pH7.9),2 mM EDTA ,
0.2 % NP-40, 60 mM NaCl, 10%グリセロール) 及び7
μl の水を加え、室温で30分間以上放置した。反応液の
6.7 μl を5%ポリアクリルアミドゲルにアプライし、
0.25×TBE (22.5 mM Tris-borate, 0.5 mM EDTA (pH8.
0 ))で、10 mA で約1時間電気泳動を行った。ゲルを
10%酢酸−10%メタノール溶液に浸した後乾燥した。ゲ
ルをイメージングプレート(タイプIII 、富士フイルム
社製)と約1時間接触させ BAS2000イメージアナライザ
ー(富士フイルム社製)で画像として取込み、ピクトロ
グラフィー(富士フイルム社製) で印刷した。結果を図
2に示す。この結果から明らかなように、本発明化合物
は STAT5を活性化することにより、トロンボポエチンレ
セプターに対するアゴニスト活性を示すことが分かっ
た。
UPシリーズ サイトカイン実験法(羊土社,p115, 19
97年) に準じて行った。試験例5で調整した BaF/mpl細
胞及び Ba/F3細胞の核抽出液それぞれ1μl 、1μl の
STAT5プローブ, 1μl の1μg/μl poly(dI)・ poly(d
C)(Pharmacia-Biotech社製), 10μl のバインディング
バッファー(20 mM Hepes-NaOH (pH7.9),2 mM EDTA ,
0.2 % NP-40, 60 mM NaCl, 10%グリセロール) 及び7
μl の水を加え、室温で30分間以上放置した。反応液の
6.7 μl を5%ポリアクリルアミドゲルにアプライし、
0.25×TBE (22.5 mM Tris-borate, 0.5 mM EDTA (pH8.
0 ))で、10 mA で約1時間電気泳動を行った。ゲルを
10%酢酸−10%メタノール溶液に浸した後乾燥した。ゲ
ルをイメージングプレート(タイプIII 、富士フイルム
社製)と約1時間接触させ BAS2000イメージアナライザ
ー(富士フイルム社製)で画像として取込み、ピクトロ
グラフィー(富士フイルム社製) で印刷した。結果を図
2に示す。この結果から明らかなように、本発明化合物
は STAT5を活性化することにより、トロンボポエチンレ
セプターに対するアゴニスト活性を示すことが分かっ
た。
【0035】
【発明の効果】本発明の前記一般式(I)で示されるベ
ンゾジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩
は、トロンボポエチンレセプターへの優れた親和性と該
レセプターに対するアゴニスト活性を有しており、血小
板産生調節作用を持つ治療薬として極めて有用である。
ンゾジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩
は、トロンボポエチンレセプターへの優れた親和性と該
レセプターに対するアゴニスト活性を有しており、血小
板産生調節作用を持つ治療薬として極めて有用である。
【図1】本発明化合物のトロンボポエチンの結合抑制作
用を測定し、本発明化合物のトロンボポエチンレセプタ
ーに対する親和性を評価した図である。
用を測定し、本発明化合物のトロンボポエチンレセプタ
ーに対する親和性を評価した図である。
【図2】本発明化合物が STAT5を活性化することによ
り、トロンボポエチンレセプターに対するアゴニスト活
性を示すことを、ゲルシフトアッセイ法を用いて評価し
た図である。
り、トロンボポエチンレセプターに対するアゴニスト活
性を示すことを、ゲルシフトアッセイ法を用いて評価し
た図である。
フロントページの続き (72)発明者 岩崎 信彦 福井県勝山市猪野口37号1番地1 北陸製 薬株式会社内 (72)発明者 池田 佳隆 福井県勝山市猪野口37号1番地1 北陸製 薬株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】次の一般式 【化1】 (式中、R1 は置換基を有してもよいフェニル基又は置
換基を有してもよい1H−インドリル基を表し、R2 は
置換基を有してもよいフェニル基又は低級アルキル基を
表し、nは1〜4の整数を表す。)で示されるベンゾジ
アゼピン誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33644497A JPH11152276A (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | ベンゾジアゼピン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33644497A JPH11152276A (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | ベンゾジアゼピン誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11152276A true JPH11152276A (ja) | 1999-06-08 |
Family
ID=18299211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33644497A Pending JPH11152276A (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | ベンゾジアゼピン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11152276A (ja) |
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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