JPH11151111A - 着付け用便利箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、着付けに用いる小物類を一
か所で集中管理できるようにすることで、着付けに伴う
煩わしさを解消するとともに、折りたたみ形式とするこ
とで持ち運びが容易でかつ場所をとらない着付け用便利
箱を提供することにある。 【解決手段】 本発明に係る着付け用便利箱は、容器と
着脱自在な蓋部とからなり、該容器の内底面の対向する
両端部に、起立及び容器内に収納可能な脚部を設け、起
立時の該脚部の上端で係止部材を介して前記蓋部の内側
が上に位置するようにした状態で保持し、使用後は蓋部
を外して脚部を容器内に収納し、蓋部により容器の蓋を
して持ち運び可能としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は和服の着付け時に使
用したり、礼服の着付け、あるいは湯上がり時等におけ
る被服の着付け用として使用する便利箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、和服の着付けの際、それに用いる
小物は畳或いは床に置いているのが現状であり、場合に
よっては付近にある椅子や姿見等、手近にあるものを代
用して小物類を置くなどしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、和服の着付け
の際、それに用いる紐、帯締め、帯揚げ、襟止め、足
袋、などの小物を畳或いは床に置いた場合、立ったり、
しゃがんだり、あるいは前かがみになったりの動作を繰
り返して着物を着るために、着物の位置が正しい位置か
らずれたりして、出来上がりが良くないという課題があ
った。また小物類が畳や床の上にあることで着付けがや
りづらいという現象が慢性的にあった。

【０００４】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
その目的とするところは、着付けに用いる小物類を一か
所で集中管理できるようにすることで、着付けに伴う煩
わしさを解消するとともに、折りたたみ形式とすること
で持ち運びが容易でかつ場所をとらない着付け用便利箱
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係る着付け用便
利箱は、容器と着脱自在な蓋部とからなり、該容器の内
底面の対向する両端部に、起立及び容器内に収納可能な
脚部を設け、起立時の該脚部の上端で係止部材を介して
前記蓋部の内側が上に位置するようにした状態で保持
し、使用後は蓋部を外して脚部を容器内に収納し、蓋部
により容器の蓋をして持ち運び可能としたものである。
脚部の起立時の高さは着崩れしないで小物類を取ること
ができる程度の高さ等その用途に応じて適宜予め決めて
おく。

【０００６】また前記脚部は一か所又は複数箇所で折り
曲げ可能に形成し、該折り曲げ箇所に起立用保持部材を
設けた着付け用便利箱である。

【０００７】さらに前記容器は長方形型に形成し、該容
器の外側底面に容器底面と略同形状の倒れ防止板を回動
自在に枢着した着付け用便利箱である。

【０００８】さらにまた前記容器の内側側壁と該側壁に
対向する位置の脚部箇所に、鉤部及び該鉤部が係止する
ループ部からなる着脱自在なベルベットファスナーを設
けた着付け用便利箱である。

【０００９】

【作用】使用に際しては容器から蓋部を外す。次に容器
内に収納した脚部を収納状態から起立させ、容器内底面
の対向する両端部にそれぞれ起立させる。脚部を起立状
態にしてその脚部の上端で係止部材を介して蓋部の内側
が上に位置するように保持する。この状態で使用が可能
となる。蓋部を脚部で保持する前の該脚部の起立状態を
一層安定したものとするためには、容器の内側側壁と該
側壁に対向する位置の脚部箇所にそれぞれ設けた、鉤部
及び該鉤部が係止するループ部からなる着脱自在なベル
ベットファスナーで固定するのがよい。また脚部の一か
所又は複数箇所で折り曲げ可能に形成した場合は、該折
り曲げ箇所に起立用保持部材を設けて折り曲げ箇所が折
り曲がらないように保持する。

【００１０】着付け用小物である紐、帯締め、帯揚げ、
襟止め、足袋などを蓋部の中に一時的に置くか、あるい
は掛けておく。従って着物等の着付け時に小物の取り出
しが容易となり着崩れすることなく奇麗に着物等を着る
ことができる。

【００１１】使用後は、係止部材を外して蓋部を脚部の
上端から外す。次に左右の脚部を容器内に相互に重ねる
ようにして収納する。脚部が折り曲げ可能に形成されて
いる場合は、該折り曲げ箇所の起立用保持部材を外して
から脚部を折り畳む。脚部を収納後、蓋部により容器の
蓋をする。こうして不使用時は脚部が筐内に収納された
状態で持ち運びすることができ、軽量で、嵩張らないの
で手軽に持ち運びができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
より説明する。１は容器で、その形状は平面長方形、楕
円状、左右対称の略ハート型等の各種形状が可能である
が要は持ち運びの便、嵩張らずに脚部２の収納が可能な
形状であればよい。この容器１は底面１ａと立ち上がり
の側壁１ｂとからなる。また容器の材料は特に限定され
ないが携帯性を考慮して軽量であること、耐水性、耐熱
性、耐摩耗性、耐薬品性等の耐候性があること、あるい
は耐久性、成形性などを考慮すると、例えば北越製紙社
製の繊維ボード（商標名：パスコ）（木材パルプ、合成
繊維および樹脂等の配合により作られた深絞り可能な成
形シート）が最適であるが、これ以外に木材、プラスチ
ック等の材料であってもよい。容器の大きさは脚部２を
収納できる大きさであることが必要であるが、片側の脚
部２を折り畳んで収納する場合と、折り畳まないでその
まま収納する場合のいずれかであるかを考慮する。脚部
２を折り畳み方式とした場合、収納スペースのコンパク
ト化が図られる。

【００１３】脚部２は容器１の内側の底面１ａの対向す
る両端部に設けられており、その脚部２の取付部２ａは
底面１ａへの取付片２ｂと起立及び収納自在な折り曲げ
部２ｃとで構成されている。しかし脚部２の取付部２ａ
が起立、収納可能な構造であれば他の取付手段であって
もよい。本実施例ではコンパクト化を図るために脚部２
を折り曲げ箇所２ｄを備えた二つ折り構造とした場合を
示したが、脚部２を三つ折り以上の折り畳み構造とする
か、あるいは折り畳み構造としないで一枚の板材又は一
本もしくは数本の材料によって形成してもよい。折り畳
み構造の場合及び上記折り曲げ部２ｃの箇所をそれぞれ
上記パスコ（登録商標）材で形成した場合、曲げる側に
膨らみ部２ｅが出るように加工することにより一枚の板
材のみで折り曲げ部２ｃ及び折り曲げ箇所２ｄの形成が
でき、繰り返しの折り曲げ動作に対して脆化することな
く長期使用に耐え、しかも蝶番を使用することもなく、
構造が簡単である。

【００１４】脚部２の折り曲げ箇所２ｄの内側には、起
立用保持部材３を設ける。この起立用保持部材３は曲げ
箇所２ｄの上下にそれぞれ設けた挿し込み受け具３ａと
該挿し込み受け具３ａに挿し込むための棒状金具を折り
曲げた挿し込み金具３ｂとよりなる。挿し込み受け具３
ａに挿し込み金具３ｂを挿し込むことにより起立状態の
確保が容易となる。４は蓋部５の内側が上に位置するよ
うにした状態で保持するための係止部材である。この係
止部材４は脚部２の上端中央部に突出形成した挿し込み
片４ａと、蓋部５の外側に位置する両端側壁に設けた挿
し込み係止具４ｂとよりなる。しかして挿し込み片４ａ
を挿し込み係止具４ｂに挿し込むと、脚部２上端の板厚
が挿し込み係止具４ｂに当接状態となり、脚部２で蓋部
５を保持することができる。蓋部５は容器１と略同一形
状に形成されており、容器１を蓋する役割と、便利箱と
して使用する場合の小物類の置き場所としての役割を果
たす。

【００１５】６は容器１を長方形型に形成した場合の、
該容器１の外側底面に回動自在に枢着した倒れ防止板で
あり、その大きさは容器１底面と略同形状に形成する。
不使用時は倒れ防止板６を容器１の外側底面に合わせて
収納しておき、使用時に倒れ防止板６の端を手で摘んで
回しながら容器１と直角方向に配置して脚部を起立させ
て組立使用した場合、より一層、底部を安定化させるこ
とができる。また容器１の内側の側壁１ｂと該側壁１ｂ
に対向する位置の脚部箇所に、鉤部及び該鉤部が係止す
るループ部からなる着脱自在なベルベットファスナー７
を設ける。しかして脚部２の起立時で未だ蓋部５を保持
する前の脚部２をこのベルベットファスナー７により安
定して保持させておくことができ、蓋部５の保持作業が
し易くなる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は上記の説明から判るように、次
のような特有の効果を奏する。 （１） 衣装小物を拾い上げる必要がないため着崩れし
ないで着付けができる。 （２） 小物を床等に分散して置く必要がないため、瞬
間的に小物の所在を忘れることがなくなる。 （３） 小物が一定の場所に、立体的にあるため立った
り、しゃがんだりの大きな動作をする必要がなく綺麗な
着付けができる。 （４） 小物を置く場所をとらない。 （５） 着付け教室では、見た目が整然とし、一斉に同
じ動作ができる等の規律正しい稽古ができる。 （６） 適度な高さがあるため腰が疲れない。 （７） 本発明は着物の着付け以外に礼服の着付け、あ
るいは湯上がり時等における被服の着付け用等各種衣服
の着用時にも利用でき幅広い利用が可能である。 （８） 脚部を折り畳み形式としているので携帯に便利
であり、手軽に持ち運びができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す組立状態を示した斜視
図である。

【図２】脚部を起立させた状態を示す斜視図である。

【図３】蓋部の斜視図である。

【図４】脚部を収納して蓋をした状態を示す斜視図であ
る。

【図５】折り曲げ箇所の要部断面図である。

【図６】本発明に係る着付け用便利箱の組立状態を示す
正面図である。

【図７】本発明に係る着付け用便利箱の組立状態を示す
側面図である。

【符号の説明】

１ 容器 １ａ 底面 １ｂ 側壁 ２ 脚部 ２ａ 取付部 ２ｂ 取付片 ２ｃ 折り曲げ部 ２ｄ 折り曲げ箇所 ２ｅ 膨らみ部 ３ 起立用保持部材 ３ａ 挿し込み受け具 ３ｂ 挿し込み金具 ４ 係止部材 ４ａ 挿し込み片 ４ｂ 挿し込み係止具 ５ 蓋部 ６ 倒れ防止板 ７ ベルベットファスナー

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器と着脱自在な蓋部とからなり、該容
   器の内底面の対向する両端部に、起立及び容器内に収納
   可能な脚部を設け、起立時の該脚部の上端で係止部材を
   介して前記蓋部の内側が上に位置するようにした状態で
   保持し、使用後は蓋部を外して脚部を容器内に収納し、
   蓋部により容器の蓋をして持ち運び可能としたことを特
   徴とする着付け用便利箱。
2. 【請求項２】 前記脚部は一か所又は複数箇所で折り曲
   げ可能に形成し、該折り曲げ箇所に起立用保持部材を設
   けたことを特徴とする請求項１記載の着付け用便利箱。
3. 【請求項３】 前記容器は長方形型に形成し、該容器の
   外側底面に容器底面と略同形状の倒れ防止板を回動自在
   に枢着したことを特徴とする請求項１又は２記載の着付
   け用便利箱。
4. 【請求項４】 前記容器の内側側壁と該側壁に対向する
   位置の脚部箇所に、鉤部及び該鉤部が係止するループ部
   からなる着脱自在なベルベットファスナーを設けたこと
   を特徴とする請求項１、２又は３記載の着付け用便利
   箱。