JPH1114900A - カメラの焦点検出装置 - Google Patents

カメラの焦点検出装置

Info

Publication number
JPH1114900A
JPH1114900A JP9162298A JP16229897A JPH1114900A JP H1114900 A JPH1114900 A JP H1114900A JP 9162298 A JP9162298 A JP 9162298A JP 16229897 A JP16229897 A JP 16229897A JP H1114900 A JPH1114900 A JP H1114900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subject image
pixel
pixel pitch
pitch
photoelectric conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9162298A
Other languages
English (en)
Inventor
Masataka Ide
昌孝 井出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP9162298A priority Critical patent/JPH1114900A/ja
Publication of JPH1114900A publication Critical patent/JPH1114900A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Focusing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は低周波パターンを有する被写体や微
細なパターンを有する高周波被写体に対しても焦点検出
を可能とすると共に、検出精度も向上させる。 【解決手段】この発明によると、受光面上に形成される
被写体像を標本化するサンプルピッチが初期状態を含め
て複数通りに選択でき、選択されたサンプルピッチで被
写体像を光電変換した被写体像信号を出力する光電変換
素子アレイと、上記被写体像信号の空間周波数を所定値
と比較する判定手段と、上記判定手段の判定結果に基づ
いて、上記サンプルピッチを選択する切換え手段と、上
記サンプルピッチが選択された後の被写体像信号に基づ
いて、上記被写体像の焦点状態を検出する検出手段とを
具備することを特徴とするカメラの焦点検出装置が提供
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの焦点検出
装置に係り、例えば、カメラの自動焦点検出装置として
適用することができる電荷蓄積型光電変換素子を用いた
カメラの焦点検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】首記のようなカメラの焦点検出装置の従
来技術として、焦点検出光学系によつて形成された被写
体像を電荷蓄積型センサアレイを用いて受光し、そのセ
ンサアレイ出力を演算処理して撮影光学系の予定焦点面
に対する被写体像面のデフォーカス量を求め、そのデフ
ォーカス量に応じてフォーカシングレンズを駆動するこ
とにより撮影光学系の合焦を達成する自動焦点調節装置
が知られている。
【0003】また、特開昭64−80920号公報では
画素ピッチの大きいセンサアレイと画素ピッチの小さい
センサアレイを有し、一方のセンサアレイの出力を用い
て焦点を検出することがができない場合に、他方のセン
サアレイの出力を用いて焦点検出を行うカメラの焦点検
出装置が開示されている。
【0004】上記カメラの焦点検出装置においては、低
輝度時には画素ピッチの大きいセンサアレイを使用して
低輝度限界を向上させ、高輝度時に画素ピッチの小さい
センサアレイを使用し検出精度を向上させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、以下のような問題がある。
【0006】すなわち、上記従来技術によるカメラの焦
点検出装置においては、被写体の空間周波数を考慮して
いないので、例えば、低周波パターンを有する被写体を
画素ピッチの小さいセンサアレイの出力を用いて検出し
た場合には、仮に焦点検出できたとしても精度が悪いと
いう問題がある。
【0007】また、上記従来技術によるカメラの焦点検
出装置においては、逆に、高周波パターンを有する被写
体を画素ピッチの大きいセンサアレイの出力を用いて検
出した場合には、同様に精度が悪いという問題がある。
【0008】また、上記従来技術によるカメラの焦点検
出装置においては、一方で検出できない場合、毎回他方
で再検出することが必要となり、例えば、低周波パター
ンの被写体を画素ピッチの大きいセンサアレイの出力で
検出できない場合には、画素ピッチを小さくして、適さ
ない方法で再検出するといったむだな動作を行うので、
タイムラグが大きくなり使用感が悪いという問題があ
る。
【0009】そこで、本発明は、以上のような点に鑑み
てなされたもので、上記従来技術によるカメラの焦点検
出装置の問題点を解決し、低周波パターンを有する被写
体や微細なパターンを有する高周波被写体に対しても焦
点検出を可能とすると共に、検出精度も向上させること
が可能なカメラの焦点検出装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【発明を解決するための手段】本発明によると、上記課
題を解決するために、受光面上に形成される被写体像を
標本化するサンプルピッチが初期状態を含めて複数通り
に選択でき、選択されたサンプルピッチで被写体像を光
電変換した被写体像信号を出力する光電変換素子アレイ
と、上記被写体像信号の空間周波数を所定値と比較する
判定手段と、上記判定手段の判定結果に基づいて、上記
サンプルピッチを選択する切換え手段と、上記サンプル
ピッチが選択された後の被写体像信号に基づいて、上記
被写体像の焦点状態を検出する検出手段とを具備するこ
とを特徴とするカメラの焦点検出装置が提供される。
【0011】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、上記切換え手段は、上記初期状態では上記光
電変換素子アレイのサンプルピッチが小なるように選択
すると共に、上記判定手段の判定結果として上記被写体
像の空間周波数が上記所定値よりも低い場合には、上記
サンプルピッチが大なるように選択することを特徴とす
るカメラの焦点検出装置が提供される。
【0012】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、上記判定手段は、上記被写体像信号を所定の
フィルタ演算処理し、該処理後のデータの最大値と最小
値の差と上記所定値とを比較して、上記被写体像信号の
空間周波数の大小を判定することを特徴とするカメラの
焦点検出装置が提供される。
【0013】本発明の焦点検出装置では、前記空間周波
数の判定手段は前記光電変換素子アレイからの光電出力
に基づき、被写体像の空間周波数を判定し、前記切り換
え手段は判定手段からの出力に基づき、前記光電変換素
子アレイのサンプルピッチを選択し、検出手段は上記サ
ンプルピッチが選択された後の被写体像信号に基づい
て、上記被写体像の焦点状態を検出する。
【0014】前記切り換え手段は、例えば、前記光電変
換素子アレイの光電出力に関する画素ピッチに関して、
画素ピッチの小さい第1の画素ピッチと、第1の画素ピ
ッチより大きい第2の画素ピッチとを同一の光電変換素
子アレイ内において、隣接する光電変換素子を結合また
は分離することにより、切り換える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0016】図1は、本発明によるカメラの焦点検出装
置の概要を説明するための構成図である。
【0017】すなわち、本発明によるカメラの焦点検出
装置は、図1に示すように、所定のピッチを有する複数
の光電変換素子から構成され、入射光量に応じた電荷を
発生する電荷蓄積型の光電変換素子アレイ1と、前記光
電変換素子アレイ1の隣接する光電変換素子を結合また
は分離して画素ピッチを切り換える画素ピッチ切り換え
手段2と、被写体の空間周波数を検出する空間周波数検
出手段3と、前記画素ピッチ切り換え手段2を制御する
と共に、前記光電変換素子アレイ1の出力を得る制御手
段3とを具備し、前記制御手段3は、前記空間周波数検
出手段2の出力に基づき、前記画素ピッチ切り換え手段
に前記光電変換素子アレイの画素ピッチを変更するよう
に制御することを特徴とする。
【0018】図2は、以上のような概要に基づく本発明
によるカメラの焦点検出装置が適用されるカメラにおけ
る主要部の断面図である。
【0019】このカメラは、カメラボディBの下部に焦
点検出装置FDを有している。
【0020】前記カメラボディB内で、撮影レンズLを
通過した被写体からの光束は、メインミラ−MMにより
反射又は透過される。
【0021】このメインミラ−MMで反射した光束は、
ファインダFLに導かれる。
【0022】また、メインミラ−MMを透過した光束
は、サブミラ−SMで反射されて焦点検出装置FDに導
かれる。
【0023】前記焦点検出装置FDは、撮影レンズLを
通過した光束を絞り込む視野マスクS、赤外光をカット
する赤外カットフィルタSF、光束を集めるためのコン
デンサレンズC、光束を全反射する全反射ミラ−ZM、
光束を制限するセパレータ絞りK、光束を再結像させる
セパレータレンズH、及び光電変換素子アレイとその処
理回路からなるオートフォーカシング(AF)センサA
Sとから構成されている。
【0024】図3は、前記焦点検出装置FD内の光電変
換素子列P上に被写体からの光束を導く焦点検出光学系
の構成をさらに詳細に示すものである。
【0025】図3において、Lは撮影レンズ、Sは視野
マスク、Cはコンデンサレンズ、Kは撮影レンズLの光
軸に対して略対称に配置された開口部K1、K2を有す
るセパレータ絞り、H1、H2はセパレータ絞りK1、
K2に対応してその後方に配置されたセパレータレンズ
である。
【0026】なお、図3では前述の全反射ミラ−ZM、
赤外カットフィルタSFについては図示を省略してい
る。
【0027】図3において、撮影レンズLの領域L1を
介して入射した被写体からの光束は、視野マスクS、コ
ンデンサレンズC、セパレータ絞りKの開口部K1及び
セパレータレンズH1を通り光電変換素子アレイP上に
再結像される。
【0028】この光電変換素子アレイP上に配置されて
いる光電変換素子アレイは、セパレータレンズH1、H
2に対応して第1、第2の光電変換素子アレイPDA
L、PDARを有している。
【0029】前記撮影レンズLが合焦即ち結像面G上に
被写体像1が形成される場合、その被写体像1は、コン
デンサレンズC及びセパレータレンズH1、H2によっ
て光軸Oに対して垂直な2次結像面P(光電変換素子ア
レイ)上に再結像されて第1像11、第2像12とな
る。
【0030】前記撮影レンズLがいわゆる前ピンにある
状態つまり結像面Gの前方に被写体像Fが形成される場
合、その被写体像Fは互いにより光軸Oに近づいた形で
光軸Oに対して垂直に再結像されて第1像F1、第2像
F2となる。
【0031】前記撮影レンズLがいわゆる後ピンにある
状態つまり結像面Gの後方に被写体像Rが形成される場
合、その被写体像Rは互いにより光軸Oから離れた形
で、光軸Oに対して垂直に再結像されて第1像R1、第
2像R2となる。
【0032】これら第1像と第2像の間隔を検出するこ
とにより、前記撮影レンズLの合焦状態を前ピン、後ピ
ンにある状態を含めて検出することができる。
【0033】具体的には、第1像と第2像の光強度分布
を光電変換素子アレイPからの出力により求めて両像の
間隔を測定する。
【0034】図4は、図2に示したカメラの電気制御系
を示すブロック図である。
【0035】この図4において、まず、各部の構成につ
いて説明する。
【0036】すなわち、図4において、CLはカメラ全
体の制御装置として、例えば、内部にCPU(中央処理
装置)31、ROM33、RAM34、ADコンバータ
(ADC)32を有するコントローラである。
【0037】このコントローラCLの内部のROM33
に格納されたカメラのシーケエンスブログラムに従って
カメラの一連の動作が実行される。
【0038】また、コントローラCLは、その内部にE
EPR0M35を有しており、AF制御、測光等に関す
る補正データをカメラボディ毎に記憶することができ
る。
【0039】また、図4において、レンズ駆動部LD
は、前記コントローラCLによって制御され、撮影レン
ズLのフォーカシングレンズをレンズモータMLによっ
て駆動する。
【0040】また、図4において、測光部SOKは、被
写体の輝度に応じた出力を発生し、コントローラCLは
その測光出力をADコンバータADCによりAD変換し
て、測光値としてRAM34に格納する。
【0041】また、図4において、ファーストレリーズ
スイッチ1RSW、セカンドレリーズスイッチ2RSW
は、図示しないレリーズ釦に連動したスイッチで、レリ
ーズ釦の第1段階の押し下げによりファーストレリーズ
スイッチ1RSWがオンし、引き続いて第2段階の押し
下げによりセカンドレリーズスイッチ2RSWがオンす
る。
【0042】コントローラCLはファーストレリーズス
イッチ1RSWオンで測光、AFを行い、セカンドレリ
ーズスイッチ2RSWオンで露出動作とフィルム巻き上
げを行う。
【0043】次に、図4において、AFセンサAS内部
の構成について説明する。
【0044】すなわち、図4において、AFセンサAS
は光電変換素子列であるフォトダイオードアレイPDA
L、PDAR、処理回路SA、及びセンサ制御回路SC
Cとから構成されている。
【0045】前記センサ制御回路SCCは、前記コント
ローラCLからの4個の制御信号RES、END、CL
K、PTに応じて、このAFセンサ内部全体の動作を制
御する。
【0046】AFセンサASは、処理回路SAよりモニ
タ出力MDATAと蓄積信号出力SDATAをコントロ
ーラCL内部のADコンバータADCに対して出力す
る。
【0047】図5は、本発明による第1の実施の形態と
してのAFセンサASにおけるフォトダイオードアレイ
PDAL、PDAR、処理回路SAの詳細な構成を示し
ている。
【0048】フォトダイオードアレイPDAL、PDA
Rは、それぞれフォトダイオードPD1〜PDnから構
成され、各フォトダイオードに入射する光量に応じた電
荷を発生する。
【0049】本発明では、光電変換素子アレイ部の画素
ピッチを小さく設定した場合の光電変換出力を用いてよ
り微細パターンの検出及びより高精度の検出を行い、光
電変換素子アレイの画素ピッチを大きく設定した場合の
光電変換出力を用いてより低周波パターンの被写体の焦
点検出ができるように構成されている。
【0050】焦点検出系のサンプルピッチは、例えば3
5mmカメラとして充分微細なパターンにまで焦点検出
が可能であるためには、フィルム面すなわち焦点面(一
次結像面)でのサンプルピッチが50μm〜100μm
程度であればよいことが一般的に知られている。
【0051】ここで、サンプルピッチとは、画像処理に
用いるデータ採取点の空間的な間隔を示すものである。
【0052】このとき、光電変換素子の画素ピッチは、
撮影レンズの焦点面である一次像面換算でのサンプルピ
ッチから求めることができ、二次像面換算、すなわち焦
点検出素子上での画素ピッチpは一次像面換算でのサン
プルピッチPに再結像光学系の倍率Mを乗じることによ
って計算することができる。
【0053】すなわち、光電変換素子アレイ上でのサン
プルピッチ、つまり画素ピッチpは、p=M*Pとして
表すことができる。
【0054】光電変換素子アレイの標準的な画素ピッチ
は、例えば、一次像面換算サンプルピッチP=100μ
m、再結像光学系倍率M=0.3とすると、画素ピッチ
p=33umとなる。
【0055】よって、画素ピッチp<33μmとすれ
ば、より高周波パターンの被写体に適した検出を可能と
し、画素ピッチp>33μmとすれば、より低周波パタ
ーンの被写体に適した検出を可能とすることができる。
【0056】次に、図5に戻って、AFセンサASの内
部構成について説明する。
【0057】フォトダイオードPD1〜PDnは、前述
のように画素ピッチが切り換えられるように構成されて
おり、それぞれ独立して画素増幅回路E1〜Enに入力
される場合と、画素ピッチ2倍、すなわちフォトダイオ
ードPD1〜PD2、PD3〜PD4、・・・のユニッ
トを画素ピッチとして画素増幅回路E1〜Enに入力さ
れる場合とを切り換えて動作することができる。
【0058】フォトダイオードPD1〜PD2につい
て、代表して以下説明する。
【0059】フォトダイオードPD1の出力は画素増幅
回路E1に直接入力され、フォトダイオードPD2の出
力はスイッチSW2Pを介して画素増幅回路E2に入力
される。
【0060】また、フォトダイオードPD1、PD2の
各出力間にスイッテSW12が接続されている。
【0061】通常画素ピッチの場合にはスイッチSW1
2をオフ、スイッチSW2Pをオンとする。
【0062】すなわち、フォトダイオードPD1、PD
2の各出力は、各々独立して画素増幅回路E1、E2に
入力される。
【0063】一方、画素ピッチ2倍の場合は、スイッチ
SW12をオン、スイッチSW2Pをオフとする。
【0064】すなわち、フォトダイオードPD1、PD
2を一個のフォトダイオードとして扱い、その出力をま
とめて画素増幅回路E1に入力する。
【0065】この画素ピッチの切り換えは、制御回路S
CCからの信号ΦPTにより行われる。
【0066】通常画素ピッチ、画素ピッチ2倍の場合の
フォトダイオードPD1〜PDn、画素増幅回路E1〜
Enの接続の様子を分かりやすく説明するために、切り
換えスイッチを省略して各々図6、7に示す。
【0067】画素増幅回路E1〜Enでは前記フォトダ
イオードアレイPD1〜PDnで発生する電荷をそれぞ
れ増幅し、それぞれの電荷量に対応する電圧信号に変換
して蓄積信号Vsを発生する。
【0068】図8は、画素増幅回路E1〜Enの一画素
分に対応する画素増幅回路50の詳細な構成を示す回路
図である。
【0069】フォトダイオードPD(1〜n)のアノ一
ドは接地され、同カソードは初段アンプ部51に入力さ
れる。
【0070】この初段アンプ部51は、反転増幅器A
1、積分コンデンサC1及びスイッチSW1と共に、積
分回路を構成している。
【0071】ここで、スイッチSW1は、センサ制御回
路SCCからの信号ΦRESによりオン/オフ制御され
る。
【0072】そして、積分回路としての蓄積動作時に
は、スイッチSW1をオンとして積分コンデンサC1を
初期化した後、スイッチSWIをオフして蓄積動作を開
始し、蓄積量に応じた電圧が初段アンプ部51の出力V
1に発生する。
【0073】この初段アンプ部51の出力V1は、2段
目アンプ部52の入力に供給されている。
【0074】この2段目アンプ52は、コンデンサC
2、C3、C4、反転増幅器A2、バッファアンプA
3、スイッチSW2及びSW3とから構成され、サンプ
ルホールド機能を有すると共に、所定の増幅率−(C2
/C3)を有する反転増幅回路となっている。
【0075】ここで、スイッチSW2及びSW3は、各
々センサ制御回路SCCからの信号ΦRES、ΦEND
によりそれぞれオン、オフ制御される。
【0076】そして、この2段目アンプ52は、蓄積制
御時に、スイッチSW2及びSW3をオンさせて各部を
初期化し、その後でスイッチSW2をオフして蓄積中の
初段アンプ51の出力V1を前記所定の増幅率で増幅し
た出力VS1を発生する。
【0077】そして、信号ΦENDによりスイッチSW
3がオフされると、ホールドコンデンサC4にその時点
での蓄積レベルに対応する電圧レベルをホールドする。
【0078】次に、図5に戻り説明を続ける。
【0079】画素増幅回路E1〜Enの各出力VS1〜
VSnは、P−MOSトランジスタP1〜Pnの各ゲー
トにそれぞれ供給されている。
【0080】但し、前述の画素ピッチ切り換えに関して
画素増幅回路E1、E2について説明すると、出力VS
1は直接、VS2はスイッチSW2Eを介して接続され
ている。
【0081】これらのP−MOSトランジスタP1〜P
nの各ドレインは全て接地されており、各ソースは全て
共通に定電流負荷ILに接続されていると共に、バッフ
ァB1に入力される。
【0082】そして、このバッファB1の出力がMDA
TAとなる。
【0083】ここで、P−MOSトランジスタP1〜P
n、定電流負荷IL、バッファB1とは、画素増幅回路
E1〜Enの各蓄積レべルの最大値(MAX)を検出し
て出力するピーク検出部60を構成している。
【0084】すなわち、最も入射光量の大きいフォトダ
イオードに対応する画素増幅回路E(1〜n)の出力に
応じたモニタ信号をMDATAに出力する。
【0085】通常画素ピッチの場合には、スイッチSW
2E及び対応する各スイッチをオンとして画素増幅回路
E1〜Enの各出力VS1〜VSnの内の最大値つまり
をピーク検出を行う。
【0086】一方、画素ピッチ2倍の場合は、スイッチ
SW2E及び対応する各スイッチをオフして有効な画素
増幅回路E1、E3、E5・・・の出力VS1、VS
3、VS5・・・の内からピーク検出を行う。
【0087】なお、この画素ピッチ切り換えは、制御回
路SCCの信号ΦPTによって行われる。
【0088】通常画素ピッチ、画素ピッチ2倍の場合の
各々について有効となるピーク検出部を図6、7に示
す。
【0089】次に、画素増幅回路E1〜Enの各出力V
S1〜VSnは、さらにスイッチSWS1〜SWSnを
介した後で共通に接統されて、その出力をSDATAと
するバッフアB2に入力される。
【0090】ここで、スイツチSWS1〜SWSnは、
センサ制御回路SCCからの信号ΦCLKをシフトレジ
スタSRに入力することにより、これに同期して順次オ
ンされて、各画素増幅回路Eの出力をSDATAに順次
出力させる。
【0091】図9は、AFセンサASの蓄積動作と蓄積
信号読みだし動作を示すタイミングチャートである。
【0092】まず、コントローラCLは信号PTをL
(画素ピッチ小)として画素ピッチを初期設定する。
【0093】次に、信号RESをハイレベル(H)から
ローレベル(L)にすると共に、信号ENDをLからH
とすることにより、画素増幅回路50内のスイッチSW
1,SW2,SW3をオンして各部の初期化を行う。
【0094】そして、所定時間後に、信号RESをL→
Hとすることにより、画素増幅回路50内のスイッチS
W1、SW2をオフして蓄積動作を開始する。
【0095】蓄積積動作中には、各フォトダイオード毎
の入射光量に応じた傾きで、各画素増幅回路E1〜En
の各出力VS1〜VSnのレベルが下降して行く。
【0096】MDATAには、これらのVS1〜VSn
の内で最もレベルの低い出力(MAX)に追従した出力
がモニタ信号として出力される。
【0097】コントローラCLは、このMDATAを所
定のタイミングで、内蔵しているADコンバータADC
によりAD変換して、そのレベルをチエツクする。
【0098】そして、蓄積量が適性なレベルになる時刻
にて信号ENDをH→Lとすることにより、画素増幅回
路50内のスイッチSW3をオフして全画素ブロックで
の蓄積動作を終了し、同時に各画素ブロックの蓄積レベ
ルを保持する。
【0099】そして、蓄積動作の終了後に、蓄積信号の
読み出しを行う。
【0100】ここで、信号CLKとして読み出しクロッ
クを入力すると、シフトレジスタSRよりS1〜Snが
出力されることにより、スイッチSWS1〜SWSnが
順次にオンされて、各画素の蓄積信号が順次SDATA
に出力される。
【0101】コントローラCLは、SDATA出力を信
号CLKに同期して内蔵しているADコンバータ(AD
C)32によりA/D変換し、それを内部のRAM34
に格納して行き、全ての画素についての蓄積信号の読み
出しが完了したところで、その読み出し動作を終了す
る。
【0102】次に、画素ピッチ2倍の場合について説明
する。
【0103】まず、コントローラCLは、信号PTをH
(画素ピッチ大)として、画素ピッチを初期設定する。
【0104】以下、通常画素ピッチの場合と同様に信号
RESをH→L、ENDをL→Hとすることにより、画
素増幅回路E1〜En内各部の初期化を行うと共に、所
定時間後に信号RESをL→Hとすることにより、画素
増幅回路E1〜Enの蓄積動作を開始する。
【0105】蓄積動作中には、通常サンプルピッチの蓄
積時に比較して2倍の各フォトダイオ−ド毎の入射光量
に応じた傾きで、各画素増幅回路出力VS1〜VSnの
レベルが下降して行く。
【0106】このときMDATAには、これらのVS1
〜VSnのうちで最もレベルの低い出力(MAX)に追
従した出力がモニタ信号として出力される。
【0107】コントローラCLは、このMDATAを所
定のタイミングで、内蔵しているADコンバータ(AD
C)32でAD変換して、そのレベルをチェックし、蓄
積量が適性なレベルになる時刻にて信号ENDをH→L
とすることにより、全画素ブロックでの蓄積を終了す
る。
【0108】次に、蓄積信号の読み出しを行う。
【0109】ここで、信号CLKとして読み出しクロッ
クを入力すると、シフトレジスタSRよりS1〜Snが
出力されてスイッチSWS1〜SWSnが順次オンされ
ることにより、各画素の蓄積信号が順次SDATAに出
力される。
【0110】2倍画素ピッチの場合、センサデータとし
て有効な出力は、S1、S3、S5・・・に対応した出
力であるので、上記有効なSDATA出力のみを信号C
LKに同期してAD変換して内部のRAM34に格納し
て行き、無効なSDATA出力はAD変換しない。
【0111】次に、本発明を適用したカメラの動作につ
いて、図10に示すフローチャートに基づいて説明す
る。
【0112】これは、図4に示すコントローラCLの動
作制御手順を示すメインルーチンである。
【0113】まず、コントローラCLが動作を開始する
と、図10に示すメインルーチンが実行されて、コント
ローラCLは最初にEEPROM35にあらかじめ記憶
されている各種補正データや蓄積制御データを読み込ん
でRAM34に展開する(ステップS100)。
【0114】続くステップS101では、ファーストレ
リーズスイッチ1RSWがオンされているか否かを判断
し、オンでなければ、ステップS109に分岐する。
【0115】一方、オンであれば、露出量を決定するた
めに測光部SOKを動作させて、被写体輝度を測定して
「測光」を行う(ステップS102)。
【0116】次に、被写体の焦点状態を検出し、それに
基づいて撮影レンズLを合焦位置へ駆動して、被写体に
ピントを合わせる「AF」を行う(ステップS10
3)。
【0117】このAF動作の結果、合焦したか否かを判
別する(ステップS104)。
【0118】ここで、合焦していなければステップS1
08に進み、一方、合焦している場合には、さらにセカ
ンドレリーズスイッチ2RSWがオンされているか否か
を判別(ステップS105)し、それがオンされていな
ければステップS108に進む。
【0119】一方、オンされている場合は、「露出」を
行うために、まず、上記ステップS102で求めた測光
値に基づいて決定された絞り値に撮影レンズLの絞りを
絞り込み、次に、シヤッタを制御して所定時間だけシャ
ッタを開いて露出動作を行う(ステップS106)。
【0120】このシャッタ動作が終了したら絞りを開放
状態に戻した後、撮影したフィルムを巻き上げて、フィ
ルムを次のコマの位置に給送し(ステップS107)、
一連の撮影動作を終了して続くステップS108に進
み、図示しない表示装置(LCD,LED等)の表示を
行う。
【0121】ステップS109では、シャッタに係るフ
ァーストレリーズスイッチ1RSWやセカンドレリーズ
スイッチ2RSW以外のスイッチのいずれかが操作され
ていることを想定して他のスイッチの状態を判定し、そ
れらがオンされていなければ上記ステップS108に進
む。
【0122】一方、オンされているスイッチがある場合
には、そのオンされたスイッチに応じた処埋を実行(S
11O)した後、ステップS108に進む。
【0123】図11は、図10中のステップS103で
コールされたサブルーチン「AF(自動焦点)」のフロ
ーチャートを示している。
【0124】ステップS200では、画素ピッチの初期
状態として、通常画素ピッチ(1倍)を指示するフラグ
を設定する。
【0125】次に、ステップS201でサブルーチン
「蓄積制御」をコールすることにより、上記通常画素ピ
ッチまたは2倍画素ピッチの設定フラグを参照してそれ
に応じたAFセンサASの設定を行った後、AFセンサ
ASの蓄積動作を開始し、AFセンサASのモニタ出力
をチェックして蓄積制御を行って、蓄積を終了させ、蓄
積終了を示すフラグをセットする。
【0126】ここで、図12に示すフローチャートに基
づいて、図11のステップS201でコールしたサブル
ーチン「蓄積制御」の動作について説明する。
【0127】ステップS300では、AFセンサーAS
の蓄積を開始して蓄積中フラグをセットすると共に、コ
ントローラCL内部の不図示のカウンタを動作させるこ
とにより、蓄積時間の計測を開始する。
【0128】次に、ステップS301に進み、前述のカ
ウンタ出力に基づく蓄積時間tを蓄積リミット時間Tl
mtと比較し、蓄積時間tが蓄積リミット時間Tlmt
よりも大きい場合にはステップS304に進み蓄積を終
了し、蓄積終了フラグをセットする。
【0129】蓄積時間tが蓄積リミット時間Tlmt以
下の場合にはステップS302に進み、モニタ出力MD
ATAのレベルを前述したようにしてAD変換する。
【0130】そして、ステップS303では、AD変換
値Mを所定の判定値Mthと比較する。
【0131】そして、モニタレベルMが判定値Mthよ
りも小さい場合には、ステップS304に進み、蓄積を
終了した後、リターンする。
【0132】一方、そうでなければステップS301に
戻って、蓄積時間がリミットに達したか否かをチェック
する。
【0133】図11に戻り、ステップS202では、A
FセンサASにおいて蓄積された信号をセンサデータと
して読み出す。
【0134】コントローラCLから読み出しクロックC
LKをAFセンサASに与え、それに同期したセンサデ
ータがAFセンサASより出力されるので、コントロー
ラCLはそのセンサデータを順次にAD変換してRAM
34に格納する。
【0135】ここでは、上記通常画素ピッチまたは2倍
画素ピッチのいずれであるかをフラグを参照し、前述の
ごとくそれに応じて読み出し手法を変更してセンサデー
タを読み出す(図9参照)。
【0136】続いて、ステップS203では、このRA
M34に格納されたセンサデータに基づいて焦点検出演
算を行う。
【0137】以下、サブルーチン「焦点検出演算」の動
作について、図13に示すフローチャートに基づいて説
明する。
【0138】まず、通常画素ピッチで得られたセンサデ
ータをそれぞれL(i),R(i)(i=0〜25)と
する。
【0139】ステップS300において、変数SL,S
Rにそれぞれ初期値を設定する。
【0140】この変数SL,SRは、それぞれセンサデ
ータL(i),R(i)のうちの相関演算を行うブロッ
ク画素列の先頭番号を記憶する変数である。
【0141】次に、ステップS301において、変数J
に初期値を設定する。
【0142】この変数JはセンサデータR(i)でのブ
ロックのシフト回数をカウントするための変数である。
【0143】次に、ステップS302において、以下に
示す式(1)の計算を行う。
【0144】 F(s)=Σ|L(SL+i)−R(SR+i)| (i=0〜9), s=SR−SL ・・・(1) ここでは、相関を計算するブロックの画素数を10画素
としている。
【0145】続いて、相関出力F(s)の最小値を検出
するために、ステップS303にてF(s)とFmin
とを比較してF(s)がFminよりも小さければFm
inにF(s)を代入し、そのときのSL、SRをSL
M、SLRとして記憶する(ステップS304)。
【0146】ここで、Fminには、予め所定の初期値
を設定しておく。
【0147】一方、F(s)がFmin以上である場合
には、そのままステップS305に進む。
【0148】ステップS305では、変数SR、Jをそ
れぞれデクリメントして次のブロックを指定する。
【0149】ステップS306では、変数SRが0であ
るか否かを判定し、SR=0ならばステップS310に
進む。
【0150】そうでなければステップS307にてJ=
Oか否かを判定する。
【0151】Jが0でなければ相関演算を繰り返すため
にステップS302に戻る。
【0152】つまり、ステップS302〜S307でセ
ンサデータL(i)のブロック位置を固定したままでセ
ンサデータR(i)のブロック位置を1画素ずつ回数J
回ずらしながら相関をとる動作を繰り返す。
【0153】そして、ステップS307においてJ=0
となると、次にSLに4を加算し、SRに3を加算する
(ステップS308)。
【0154】そして、ステップS309においてSLの
値が20でない場合には、相関演算を繰り返すためにス
テップ301に戻る。
【0155】ここでは、センサーデータL(i)のブロ
ック位置を4画素、R(i)のブロック位置を3画素ず
らすことにより、次のシフト量sを設定して繰り返し相
関演算を行う。
【0156】一方、ステップS309においてSLの値
が20になると、全相関演算を終了する。
【0157】以上の動作により、図25の(a)に示す
ようにブロックをシフトして、効率的に全シフト範囲の
相関演算を行うことができ、相関出力の最小値Fmi
n、この相関出力の最小値Fminを示すブロックの位
置SLM、SRMを検出することができる。
【0158】図14の(a)は一例として、センサデー
タの相関が高いシフト量s=SRM−SLMにおいて、
相関量F(s)が最小値Fminになる様子を示すグラ
フである。
【0159】このように検出した最も相関性の高いブロ
ックでの検出結果について、その信頼性の判定を行うた
めに、信頼性指数SKを計算する(ステップS31
0)。
【0160】以下、信頼性指数SKを計算するための具
体的手法について説明する。
【0161】まず、次式で示すFM.FPを計算する
(図14の(b))。
【0162】 FM=Σ|L(SLM+i)−R(SRM+i−1)| (i=O〜9) ・・・(2) FP=Σ|L(SLM+i)−R(SRM+i+1)| (i=O〜9) ・・・(3) 上記FM、FPはセンサデータR(i)について最も相
関の高いブロック位置SRMに対して、その前後に一画
素ずつずらせたブロック(SRM−1、SRM+1)と
センサデータL(i)の最も相関性の高いブロック位置
(SLM)との相関出力を計算する。
【0163】そして、上記FP、FMを用いて次式で示
される信頼性指数SKを求める。
【0164】 FM≧FPのとき SK=(FP+Fmin)/(FM−Fmin) ・・・(4) FM<FPのとき SK=(FM+Fmin)/(FP−Fmin) ・・・(5) この信頼性指数SKは、最小相関値Fminと2番目に
小さい相関値FP(またはFM)との和を被写体データ
のコントラスト相当の値(FM−FminまたはFP−
Fmin)で規格化したものである。
【0165】また、この信頼性指数SKは、その値が小
さいほど信頼性が高く、その値が大きいほど信頼性が低
いことを示すので、ステップS311にて信頼性指数S
Kを所定の判定値Skthと比較して信頼性の判定を行
い、その比較結果がSK<Skthの場合にはあらかじ
めクリアされている検出可能フラグをセットする(ステ
ップS312)。
【0166】次に、検出可能の場合はステップS313
において、以下に示す式(6),(7)による3点補間
の手法を用いて連続的な相関量に対する最小値F(s)
min=F(x0)を与えるシフト量x0を求める(図
14(b))。
【0167】 FM≧FPのとき x0=SRM−SLM+(FM−FP)/{2・(FM−Fmin)} ・・・(6) FM<FPのとき x0=SRM−SLM+(FP−FM)/{2・(FP−Fmin)} ・・・(7) そして、上式で求めたシフト量xOより被写体像面の予
定焦点面に対するデフォーカス量DFを次に示す式
(8)で求める。
【0168】 DF=b/{a−(x0−xs)}+c ・・・(8) ただしa,b,cは焦点検出光学系で決まる定数であ
り、xsは合焦時のシフト量でそれぞれEEPROM3
5に記憶されている。
【0169】次に、ステップS204では、センサデー
タ出力から被写体の画像パターンの空間周波数成分を判
定する。
【0170】ここでは、センサデータに対して高周波成
分を抽出するフィルタ処理演算を行う。
【0171】処理前のデータをD、フィルタ処理後の出
力をCとすると、例えば、以下の式(9)を用いて3画
素おきの差分をとる。
【0172】 C(i)=D(i)−D(i+3) ・・・(9) このようなフィルタ処理を図15の(a)に示すような
高周波成分を含む画像パターンに対して施すと、図15
の(b)に示すようなコントラストを有するデータが得
られる。
【0173】一方、図16の(a)に示すような低周波
成分のみからなる画像パターンに対しては、このような
フィルタ処理を施すと図16の(b)に示すようにコン
トラストがなくなる。
【0174】従って、フィルタ処理を施した後のデータ
C(i)のコントラストである最大値と最小値の差を評
価することにより、画像データDの周波数成分を分析す
ることができる。
【0175】例えば、上記コントラストが所定値以上の
ときには、画像データは高周波成分を多く含んでいると
判定し、所定値以下のときには低周波成分を多く含んで
いると判定することができる。
【0176】なお、ここではフィルタ処理としてセンサ
データの3個おきの差分をとったが、1個おきや5個お
き等の別の数でもよい。
【0177】図17は、空間周波数判定のフローチャー
トを示す。
【0178】まず、ステップS500にて、上記(9)
式を計算する。
【0179】ただし、計算に使用するセンサデータは、
前記ステップS203の焦点検出演算において最も相関
性の高かったブロックの一方(L(i))のセンサデー
タについてのみ以下に示す(10)式を適用する。
【0180】 C(i)=L(i)−L(i+3) (i=SLM〜SLM+6) ・・・(10) 次に、ステップS501では、C(i)の最大値MAX
と最小値MINとの差Kを求める。
【0181】次に、ステップS502では、上記Kを所
定の判定値Kthと比較して、K<Kthの場合にはス
テップS503であらかじめクリアされている低周波フ
ラグをセットしてリターンする。
【0182】すなわち、図11に示したフローチャート
の「AF」に戻り、ステップS205においては、ステ
ップS203の焦点検出演算で求めた検出可能フラグを
参照して、信頼性があるか否かをチェックする。
【0183】そして、検出可能な場合はステップS20
6に進む。
【0184】ステップS206では、ステップS204
で設定した低周波フラグを参照して、被写体パターンが
低周波であるか否かを判定する。
【0185】低周波ではない場合には、ステップS20
9に進む。
【0186】一方、被写体パターンが低周波である場合
には、ステップS207に進み、画素ピッチ2倍である
か否かを判定する。
【0187】画素ピッチが2倍である場合には、ステッ
プS209に進む。
【0188】画素ピッチが1倍の場合にはステップS2
08にて、画素ピッチを2倍に設定した後、ステップS
201に戻つて、再度蓄積動作を行う。
【0189】被写体が低周波パターンの場合、例えば、
図18の(a)に示すように輝度が単調増加するパター
ンのときには、コントラストが不十分であるため焦点検
出不能となりやすく、検出精度も低下する。
【0190】このような被写体に対して、画素ピッチを
2倍として蓄積動作を行った結果として得られるセンサ
データは図18の(b)に示すようなパターンとなり、
コントラストが約2倍に増加しているので、確実な焦点
検出を可能とし、さらに検出精度も向上する。
【0191】また、センサデータ数が2分の1となるの
で、通常画素ピッチに比較して演算時間が2分の1以下
となり、応答性の点でも有利である。
【0192】そして、ステップS202でセンサデータ
を読み出し、ステップS203にて焦点検出演算を行
う。
【0193】画素ピッチ2倍の場合の焦点検出演算につ
いて説明する。
【0194】画素ピッチ2倍でのセンサデータをそれぞ
れI(i),r(i)(i=0〜12)とすると、セン
サデータ数は通常画素ピッチの2分の1である。
【0195】画素ピッチ2倍の場合の焦点検出演算につ
いて、図19に示すフローチャートに基づいて説明す
る。
【0196】ステップS600において、変数SL,S
Rにそれぞれ初期値を設定する。
【0197】この変数SL,SRは、それぞれセンサデ
ータI(i),r(i)のうちの相関演算を行うブロッ
ク画素列の先頭番号を記憶する変数である。
【0198】次に、ステップS601において、変数J
に初期値を設定する。
【0199】この変数Jは、センサデータr(i)での
ブロックのシフト回数をカウントするための変数であ
る。
【0200】次に、ステップS602において、以下に
示す式(11)の計算を行う。
【0201】 F(s)=Σ|I(SL+i)−r(SR+i)| (i=0〜9), s=SR−SL ・・・(11) ここで、相関を計算するブロックの画素数は、10画素
であり、通常画素ピッチの場合と同様である。
【0202】sは、一対の光電変換素子アレイからのセ
ンサデータの光電変換素子のピッチ(通常画素ピッチの
2倍)単位で変化する。
【0203】従って、上式(11)の演算回数は、通常
画素ピッチの場合の約2分の1となり、演算時間も2分
の1以下となる。
【0204】続いて、ステップS603にて相関出力F
(s)の最小値を検出するために、F(s)とFmin
とを比較してF(s)がFminよりも小さければ、ス
テップS604にてFminにF(s)を代入し、その
ときのSL,SRをSLM、SLRとして記憶する。
【0205】一方、F(s)がFmin以上の場合は、
そのままステッブS605に進み、SR、Jをデクリメ
ントして次のブロックを指定する。ステッブS606で
1よJ=0か否か判定し、0でなければ相関演算を繰り
返すためにステップS602に戻る。
【0206】つまり、ステップS602〜S606でセ
ンサデータI(i)のブロック位置を固定したままでセ
ンサデータr(i)のブロック位置を1画素ずつJ回ず
らしながら相関を計算する。
【0207】そして、ステップS606においてJ=O
となった場合には、ステップS607に進む。
【0208】ステップS607では、Jに3を代入して
シフト回数を設定し、ステップS608で上式(11)
を計算する。
【0209】そして、ステップS609では、相関出力
F(s)の最小値を検出するために、F(s)とFmi
nとを比較してF(s)がFminよりも小さければ、
ステップS610にてFminにF(s)を代入し、そ
のときのSL、SRをSLM、SLRとして記憶する。
【0210】一方、F(s)がFmin以上である場合
には、そのままステップS611に進む。
【0211】ステップS611では、SLをインクリメ
ントし、Jをデクリメントして次のブロックを指定す
る。
【0212】ステップS612では、Jが0でなければ
相関演算を繰り返すために、ステップS608に戻る。
【0213】つまり、ステップS608〜S612で
は、センサデータr(i)のブロック位置を固定し、I
(i)のブロック位置を1画素ずらして次の相関演算を
行うことになる。
【0214】そして、ステップS612において、Jの
値が0になると、相関演算を終了する。
【0215】以上の相関演算によるブロックのシフトを
図25の(b)に示す。
【0216】以上の相関演算結果は、通常画素ピッチの
場合と同様に図14の(a)、(b)に示すように(た
だし、横軸が2ピッチ単位)、被写体像データの相関が
高いシフト量sにおいて、相関量F(s)が最小にな
る。
【0217】以下通常画素ピッチの場合と同様にステッ
プS613にて信頼性指数SKを計算し、ステップS6
14にて信頼性指数SKを所定の判定値SKth2と比
較する。
【0218】そして、信頼性指数SKが判定値SKth
2よりも小さいならば、ステップS615にてあらかじ
めクリアされている検出可能フラグをセットする。
【0219】一方、SKがSKth2以上ならば信頼性
なしとしてリターンする。
【0220】ステップS616では、連続的な相関量に
対する最小値F(s)min=F(x0)を与えるシフ
ト量x0を前述の3点補間により求める。
【0221】そして、上式で求めたシフト量x0より被
写体像面の予定焦点面に対するデフォーカス量DFを以
下に示す式(12)で求めることができる。
【0222】 DF=b/{a−(2・x0−xs)}+c ・・・(12) ただし、a,b,c及びxsは式(8)と同じ数値であ
る。
【0223】ステップS209で上記焦点検出演算によ
り求められたデフォーカス量DFが合焦許容範囲内にあ
るか否かを判別して、範囲内にあれば合焦状態にあるの
でステップS211に進んで合焦表示を行い、リターン
する。
【0224】ステップS211の合焦表示では、合焦を
示す不図示のファインダ内LEDを点灯させたり、不図
示のPCVを発音させて合焦となったことを報知する。
【0225】一方、ステップS209にて非合焦状態で
あれば、ステップS210にて上記ステップS203で
求められたデフォーカス量に基づいてレンズ駆動量を計
算し、レンズ駆動を実行する。
【0226】そして、レンズ駆動の終了後は、ステップ
S201に戻り、再度蓄積動作を行う。
【0227】このように焦点検出動作、レンズ駆動を繰
り返し行い、合焦するまでこのループを繰り返す。
【0228】一方、ステップS205で検出不能であつ
た場合には、ステップS212に進み、前述の低周波フ
ラグを参照し、被写体が低周波パターンであるか否かを
チェックする。
【0229】ここで、被写体が低周波パターンでない場
合には、そのままステップS215に進み、検出不能処
理を行う。
【0230】一方、被写体が低周波パターンである場合
には、ステップS213にて画素ピッチが2倍か否かを
チェックする。
【0231】すでに、画素ピッチ2倍である場合には、
ステップS215の検出不能処理に進む。
【0232】未だ、画素ピッチが1倍のときには、画素
ピッチを2倍に変更して(ステップS214)、低周波
パターンの検出能力を向上させてステップS201以降
を実行することにより、再度蓄積動作及び焦点検出動作
を行う。
【0233】ステップS215の検出不能処理では、レ
ンズスキャン動作や検出不能を示す表示を行う。
【0234】この場合、レンズスキャン動作は焦点検出
を行いながら、撮影レンズLのフォーカシングレンズ群
を駆動して合焦位置を探す動作である。
【0235】このレンズスキャン動作を行っても、合焦
位置を見つけることができない場合には、不図示のファ
インダ内LEDを点滅させる等の検出不能を示す動作を
行って、リターンする。
【0236】以上述べたように、本実施の形態では、焦
点検出不能の場合には、被写体像の空間周波数を分析
し、低周波パターンであれば、AFセンサASの画素ピ
ッチを2倍に切換えて再度焦点検出を実行するようにし
たので、従来技術では検出不能であつた低周波パターン
の被写体についても検出可能となる。
【0237】また、本実施の形態では、焦点検出可能で
あっても、被写体像に含まれる空間周波数成分を分析
し、低周波パターンであるときには、AFセンサASの
画素ピッチを2倍に切り換えて再度焦点検出を実行する
ことにより、従来技術では検出精度が悪かった低周波パ
ターンの被写体についても検出精度を向上させることが
できる。
【0238】また、本実施の形態では、高周波パターン
の被写体に対して、画素ピッチの小さいAFセンサAS
からのセンサデータを用いても焦点検出を実行すること
ができないときには、画素ピッチを大きくして適さない
条件で再検出することはないので、むだな焦点検出をせ
ずにタイムラグが小さくて使用感がよい。
【0239】また、これは、低周波パターンに対して、
画素ピッチの大きいAFセンサASからのセンサデータ
を用いても焦点検出を実行することができないときにも
同様である。
【0240】なお、本実施の形態では、画素ピッチを2
倍に切換えているが、これに限定されるものではなく3
倍、4倍・・・であつてもかまわない。
【0241】次に、第2の実施の形態について説明す
る。
【0242】この第2の実施の形態において、第1の実
施の形態と共通の部分についての説明は避け、異なる部
分のみ説明する。
【0243】まず、第2の実施の形態において、AFセ
ンサASは、第1の実施の形態の図5に示すAFセンサ
ASの内部構成を図20に置き換えたものである。
【0244】ここでは、画素ピッチを変えるだけではな
く、光電変換素子の並び方向と直角方向の幅について
も、画素ピッチが大きいときには大きくするように画素
を切り換える。
【0245】これは画素ピッチに対して幅が小さいとエ
ネルギー的に損であり、大きいと画素ピッチが細かくて
も幅方向で情報が相殺されてサンプルピッチの細かい情
報がとれなくなるからである。
【0246】この幅は、画素ピッチの4〜5倍程度にす
ることが最適であると、一般的に知られている。
【0247】従って、画素ピッチの切り換えと共に、幅
も切り換えた方が有効な被写体情報が得られる。
【0248】図20に示すAFセンサASの内部構成に
ついて説明する。
【0249】フォトダイオードPD1a〜PDna,P
D1b〜PDnb,PD1c〜PDncは画素ピッチ
と、画素ピッチと直角方向の幅を切り換えられるように
構成されており、ここではフォトダイオードPD1a〜
PD1c,PD2a〜PD2cについて代表させて以下
に説明する。
【0250】フォトダイオードPD1a〜PDnaがそ
れぞれ独立して画素増幅回路E1〜Enに入力される場
合と、画素ピッチ2倍かつ幅2倍(面積4倍)となるフ
ォトダイオードPD1a〜PD1c及びPD2a〜PD
2cのユニットを1画素としで画素増幅回路E1、E
3、・・・に入力される場合とを切り換えて動作させる
ことができる。
【0251】フォトダイオードPD1b、PD1cは、
フォトダイオードPD1aの幅の1/2倍の幅及び同一
のピッチを各々有している。
【0252】フォトダイオードPD1aの出力は画素増
幅回路E1に直接入力され、フォトダイオードPD1
b、PD1cの出力は各々スイッチSW1b,SW1c
を介して画素増幅回路E1に入力される。
【0253】フォトダイオードPD2aの出力は、スイ
ッチSW12を介して画素増幅回路E1に入力されると
共に、スイッチSW2pを介して画素増幅回路E2に入
力される。
【0254】また、フォトダイオードPD2b、PD2
cの出力は、各々スイッチSW2b,SW2cを介して
共通に接続された後、スイッチSW12を介して画素増
幅回路E1に入力されると共に、スイッチSW2pを介
して画素増幅回路E2に入力される。
【0255】通常画素ピッチの場合には、スイッチSW
1b、SW1c、SW2b、SW2c.SW12をオ
フ、スイッチSW2pをオンとする。
【0256】すなわち、フォトダイオードPD1a、P
D2aの各出力を各々独立して画素増幅回路E1、E2
に入力する。
【0257】一方、画素ピッチ2倍かつ幅2倍の場合
は、スイッチSW1b、SW1C、SW2b、SW2
c、SW12をオン、SW2pをオフとする。
【0258】すなわち、フォトダイオードPD1a〜P
D1c,PD2a〜PD2cを一個のフォトダイオード
として扱い、それらの出力をまとめて画素増幅回路E1
に入力する。
【0259】この画素ピッチ切り換えは、制御回路SC
Cからの信号ΦPTによって行われる。
【0260】図21、図22は、画素ピッチ1倍、画素
幅1倍モードと画素ピッチ2倍、画素幅2倍モードの各
々の場合のフォトダィオードPD1〜PDn、画素増幅
回路E1〜Enの接続の様子を分かりやすく説明するた
めに、切り換えスイッチを省略して示している。
【0261】画素増幅回路1〜EnEでは、前記入力さ
れるフォトダイオードが発生する電荷をそれぞれ増幅
し、それぞれの電荷量に対応する電圧信号に変換して蓄
積信号Vsを発生する。
【0262】次に、図20に戻り説明を続ける。
【0263】画素増幅回路E1〜Enの各出力VS1〜
VSnには、ピーク検出部を構成するP−MOSトラン
ジスタP1〜Pnの各ゲートが各々接続されている。
【0264】ただし、前述の画素ピッチ切り換えに関し
て画素増幅回路E1、E2について代表して説明する
と、出力VSlは直接、VS2はスィッチSW2Eを介
して接続されている。
【0265】このピーク検出部については、すでに説明
したものと同一であるので、その説明を省略する。
【0266】画素ピッチ1倍の場合には、スイッチSW
2Eをオンとして画素増幅回路E1〜Enの各出力VS
l〜VSnの内のピーク検出を行う。
【0267】一方、画素ピッチ2倍の場合には、スイッ
チSW2Eをオフして有効な画素増幅回路E1、E3、
E5・・・の出力Vs1、Vs3、Vs5・・・の内か
らピーク検出を行う。
【0268】なお、この画素ピッチ切り換えは、制御回
路SCCの信号ΦPTによって行われる。
【0269】画素ピッチ1倍、画素ピッチ2倍の場合の
各々について有効となるピーク検出部を前述の図21、
22に示す。
【0270】シフトレジスタSRの動作については第1
の実施の形態と同一であるので説明を省く。
【0271】次に、第2の実施の形態における「AF」
フローチャートは図23に示すように、前述した第1の
実施の形態における図11の「AF」フローチャートに
置き換えたものである。
【0272】図23に示す「AF」フローチャートにお
いて、まずステップS700、ステップS701でAF
センサASの蓄積動作、センサデータ読み出しを行い、
ステップS702で被写体像の空間周波数をチェックす
る。
【0273】ここで、被写体の空間周波数を検出する手
法について説明すると、AFセンサASからのセンサデ
ータに対して空間周波数のバンドパスフィルタ特性を有
するフィルタ処理演算を行うものである。
【0274】このフィルタ処理前のデータをDとすると
共に、フィルタ処理後のデ一夕をC(i)とすると、デ
ータcは次の式(13)によって求められる。
【0275】 C(i)=−D(i)+2・D(i+2)−D(i+4) ・・・(13) このフィルタ処理を、例えば、図15の(a)に示すよ
うな高周波を含む被写体像のセンサデータに対して行う
と、第1の実施の形態と略同様に図15(b)に示すよ
うにコントラストを有するテータが得られる。
【0276】これに対し、図16の(a)に示すように
高周波を含まない低周波パターンの被写体像に対して行
うと、図16の(b)のように第1の実施の形態と略同
様なコントラストのないデータとなる。
【0277】図24は、図23におけるステップS70
2の空間周波数判定のフローチャートである。
【0278】ステップS800で、センサデータに対し
上記(13)式のフィルタ処理を施す。
【0279】そして、ステップS801にてフィルタ処
理後のデータC(i)の最大値と最小値の差Kを計算す
る。
【0280】ステップS802では、今回のセンサテー
タが画素ピッチ2倍であるかをフラグを参照してチェッ
クし、画素ピッチ2倍でない場合にはステップS805
に進む。
【0281】画素ピッチ2倍のときには、上記Kを所定
の判定値Kth2と比較し、K>Kth2の場合にはス
テップS804にて高周波パターンフラグをセットし、
リターンする。
【0282】一方、K≦Kth2の場合には、そのまま
リターンする。
【0283】ステップS805においては、画素ピッチ
1倍であるので、Kを所定の判定値Kth3と比較し、
K<Kth3のときはステツプS806にて低周波パタ
ーンフラグをセットしてリターンする。
【0284】一方、K≧Kth3のときには、そのまま
リターンする。
【0285】ここで、図23に戻ると、ステップS70
3において低周波パターンフラグを参照し、低周波パタ
ーンである場合にはステップS704にて画素ピッチ、
幅を2倍に設定し、ステップS701に戻って再度蓄積
動作をやり直す。
【0286】一方、低周波パターンではない場合には、
ステップS705にて高周波パターンフラグを参照し
て、高周波パターンであるかいなかを判別する。
【0287】高周波パターンである場合には、今回のセ
ンサテータが画素ピッチ及び幅ともに2倍であったの
で、ステップS706において画素ピッチ及び幅ともに
1倍に設定し、ステップS701に戻って再度蓄積動作
をやり直す。
【0288】一方、高周波パターンではない場合には、
ステップS707にて焦点検出演算を実行する。
【0289】被写体が低周波パターンの場合には、通常
画素ピッチで検出すると、検出精度が低下してしまうの
で、検出できた場合でも自動焦点調節精度は悪化しピン
トが甘くなる。
【0290】そこで、本実施の形態では、被写体が低周
波パターンであると判別された場合には、通常画素ピッ
チで検出できても、2倍画素ピッチに切り換えて再度焦
点検出を行い検出精度を向上させることができる。
【0291】また、被写体が高周波パターンの場合に
は、逆に2倍画素ピッチで検出すると、検出精度が低下
してしまうので、検出できた場合でもやはり自動焦点調
節精度は悪化しピントが甘くなる。
【0292】そこで、本実施の形態では、被写体が高周
波パターンであると判別された場合には、2倍画素ピッ
チで検出できた場合でも、通常画素ピッチに切り換えて
再度焦点検出を行い検出精度を向上させることができ
る。
【0293】以下ステップS707〜S712は第1の
実施形態と同一であるので説明は省略する。
【0294】この第2の実施の形態では、焦点検出演算
を行う前に、空間周波数判定を行っており、被写体の空
間周波数に合わせた画素ピッチでセンサデータを得てい
るので、第1の実施の形態に比較して焦点検出演算をや
り直す必要がなく、タイムラグ的に有利である。
【0295】また、第2の実施の形態では、光電変換素
子アレイのサンプルピッチ及び幅を切り換え可能に構成
することによって、より有効に被写体情報を得るこどが
できる。
【0296】なお、本実施の形態では、画素ピッチ2倍
と画素幅2倍とを同時に切り換えているが、それらを独
立して設定して使用することも可能である。
【0297】また、画素ピッチ、画素幅の切り換えを各
々2倍としているが、これに限定されるものではない。
【0298】以上述べたように、本発明の焦点検出装置
によれば、被写体像の空間周波数を分析した結果に基づ
いて、光電変換素子アレイの画素ピッチ、画素面積(基
本画素サイズ)を切り換えて焦点検出を実行することに
より、低周波パターンを有する被写体や高周波パターン
を有する被写体を検出可能とすると共に、焦点検出精度
も向上させることができるという顕著な効果が得られ
る。
【0299】なお、以上第1及びの第2実施の形態に基
づいて説明してきた本発明の明細書には、以下に示すよ
うな実施の態様による発明が含まれている。
【0300】(1) 受光面上に形成される被写体像を
標本化するサンプルピッチが初期状態を含めて複数通り
に選択でき、選択されたサンプルピッチで被写体像を光
電変換した被写体像信号を出力する光電変換素子アレイ
と、上記被写体像信号の空間周波数を所定値と比較する
判定手段と、上記判定手段の判定結果に基づいて、上記
サンプルピッチを選択する切換え手段と、上記サンプル
ピッチが選択された後の被写体像信号に基づいて、上記
被写体像の焦点状態を検出する検出手段とを具備するこ
とを特徴とするカメラの焦点検出装置。
【0301】(2) 上記切換え手段は、上記初期状態
では上記光電変換素子アレイのサンプルピッチが小なる
ように選択すると共に、上記判定手段の判定結果として
上記被写体像の空間周波数が上記所定値よりも低い場合
には、上記サンプルピッチが大なるように選択すること
を特徴とする上記(1)に記載のカメラの焦点検出装
置。
【0302】(3) 上記判定手段は、上記被写体像信
号を所定のフィルタ演算処理し、該処理後のデータの最
大値と最小値の差と上記所定値とを比較して、上記被写
体像信号の空間周波数の大小を判定することを特徴とす
る上記(1)に記載のカメラの焦点検出装置。
【0303】(4) 所定のピッチを有する複数の光電
変換素子から構成され、入射光量に応じた電荷を発生す
る電荷蓄積型の光電変換素子アレイと、前記光電変換素
子アレイの隣接する光電変換素子を結合または分離して
画素ピッチを切り換える画素ピッチ切り換え手段と、被
写体の空間周波数を検出する空間周波数検出手段と、前
記画素ピッチ切り換え手段を制御すると共に、前記光電
変換素子アレイの出力を得る制御手段とを具備し、前記
制御手段は、前記空間周波数検出手段の出力に基づき、
前記画素ピッチ切り換え手段に前記光電変換素子アレイ
の画素ピッチを変更するように制御することを特徴とす
るカメラの焦点検出装置。
【0304】(5) 前記制御手段は、前記空間周波数
検出手段の出力に基づき、低周波の場合には、前記画素
ピッチ切り換え手段に前記光電変換素子アレイの画素ピ
ッチを拡大するように、また高周波の場合には、前記画
素ピッチ切り換え手段に前記光電変換素子アレイの画素
ピッチを縮小するように制御することを特徴とする上記
(4)に記載のカメラの焦点検出装置。
【0305】(6)複数の画素ピッチに関する光電変換
出力を発生する光電変換手段と、前記光電変換手段の出
力に基づき、被写体の空間周波数を検出する空間周波数
検出手段と、前記空間周波数検出手段の出力に基づき、
前記画素ピッチを選択する選択手段と、前記選択手段に
より選択された画素ピッチの光電変換手段の出力に基づ
いて焦点検出を行う検出手段と、を有することを特徴と
するカメラの焦点検出装置。
【0306】(7) 異なる画素ピッチが選択可能な光
電変換素子アレイを用いて、その受光面に被写体像を光
電変換した被写体像信号を出力させ、その被写体像信号
の空間周波数が所定値より高いか低いかに応じて、前記
光電変換素子の画素ピッチを選択し、選択後の被写体像
信号に基づいて焦点検出を行うことを特徴とするカメラ
の焦点検出装置。
【0307】(8) 受光面に形成される被写体像の空
間周波数に応じて、画素ピッチが選択可能な光電変換素
子アレイを用いて焦点検出を行うことを特徴とするカメ
ラの焦点検出装置。
【0308】(9) 受光面上に形成される被写体像を
標本化するサンプルピッチ及び基本画素サイズが初期状
態を含めて複数通りに選択でき、選択されたサンプルピ
ッチ及び基本画素サイズで被写体像を光電変換した被写
体像信号を出力する光電変換素子アレイと、上記被写体
像信号の空間周波数を所定値と比較する判定手段と、上
記判定手段の判定結果に基づいて、上記サンプルピッチ
及び基本画素サイズを選択する切換え手段と、上記サン
プルピッチ及び基本画素サイズが選択された後の被写体
像信号に基づいて、上記被写体像の焦点状態を検出する
検出手段とを具備することを特徴とするカメラの焦点検
出装置。
【0309】(10) 上記切換え手段は、上記初期状
態では上記光電変換素子アレイのサンプルピッチ及び基
本画素サイズが小なるように選択すると共に、上記判定
手段の判定結果として上記被写体像の空間周波数が上記
所定値よりも低い場合には、上記サンプルピッチ及び基
本画素サイズが大なるように選択することを特徴とする
上記(9)に記載のカメラの焦点検出装置。
【0310】(11) 上記判定手段は、上記被写体像
信号を所定のフィルタ演算処理し、該処理後のデータの
最大値と最小値の差と上記所定値とを比較して、上記被
写体像信号の空間周波数の大小を判定することを特徴と
する上記(9)に記載のカメラの焦点検出装置。
【0311】(12) 所定のピッチ及び基本画素サイ
ズを有する複数の光電変換素子から構成され、入射光量
に応じた電荷を発生する電荷蓄積型の光電変換素子アレ
イと、前記光電変換素子アレイの隣接する光電変換素子
を結合または分離して画素ピッチ及び基本画素サイズを
切り換える切り換え手段と、被写体の空間周波数を検出
する空間周波数検出手段と、前記切り換え手段を制御す
ると共に、前記光電変換素子アレイの出力を得る制御手
段とを具備し、前記制御手段は、前記空間周波数検出手
段の出力に基づき、前記切り換え手段に前記光電変換素
子アレイの画素ピッチ及び基本画素サイズを変更するよ
うに制御することを特徴とするカメラの焦点検出装置。
【0312】(13) 前記制御手段は、前記空間周波
数検出手段の出力に基づき、低周波の場合には、前記切
り換え手段に前記光電変換素子アレイの画素ピッチ及び
基本画素サイズを拡大するように、また高周波の場合に
は、前記切り換え手段に前記光電変換素子アレイの画素
ピッチ及び基本画素サイズを縮小するように制御するこ
とを特徴とする上記(12)に記載のカメラの焦点検出
装置。
【0313】(14)複数の画素ピッチ及び基本画素サ
イズに関する光電変換出力を発生する光電変換手段と、
前記光電変換手段の出力に基づき、被写体の空間周波数
を検出する空間周波数検出手段と、前記空間周波数検出
手段の出力に基づき、前記画素ピッチ及び基本画素サイ
ズを選択する選択手段と、前記選択手段により選択され
た画素ピッチの光電変換手段の出力に基づいて焦点検出
を行う検出手段と、を有することを特徴とするカメラの
焦点検出装置。
【0314】(15) 異なる画素ピッチ及び基本画素
サイズが選択可能な光電変換素子アレイを用いて、その
受光面に被写体像を光電変換した被写体像信号を出力さ
せ、その被写体像信号の空間周波数が所定値より高いか
低いかに応じて、前記光電変換素子の画素ピッチ及び基
本画素サイズを選択し、選択後の被写体像信号に基づい
て焦点検出を行うことを特徴とするカメラの焦点検出装
置。
【0315】(16) 受光面に形成される被写体像の
空間周波数に応じて、画素ピッチ及び基本画素サイズが
選択可能な光電変換素子アレイを用いて焦点検出を行う
ことを特徴とするカメラの焦点検出装置。
【0316】
【発明の効果】従って、以上詳述したように、この発明
によれば、上記従来技術による焦点検出装置の問題点を
解決し、低周波パターンを有する被写体や微細なパター
ンを有する高周波被写体に対しても焦点検出を可能とす
ると共に、検出精度も向上させることが可能なカメラの
焦点検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるカメラの焦点検出装置の
概要を示す構成図である。
【図2】図2は、本発明によるカメラの焦点検出装置が
適用されるカメラの断面図である。
【図3】図3は、図2の焦点検出装置FD内の光電変換
素子列P上に被写体からの光束を導く焦点検出光学系の
構成をさらに詳細に示す図である。
【図4】図4は、図2に示したカメラの電気制御系を示
すブロック図である。
【図5】図5は、本発明による第1の実施の形態とし
て、図4に示したAFセンサASのフォトダイオードア
レイPDAL、PDAR、処理回路SAの詳細な構成を
示す図である。
【図6】図6は、通常画素ピッチの場合のフォトダイオ
ードPD1〜PDn、画素増幅回路E1〜Enの接続の
様子を分かりやすく説明するために、切り換えスイッチ
を省略して示す図である。
【図7】図7は、画素ピッチ2倍の場合のフォトダイオ
ードPD1〜PDn、画素増幅回路E1〜Enの接続の
様子を分かりやすく説明するために、切り換えスイッチ
を省略して示す図である。
【図8】図8は、画素増幅回路E1〜Enの一画素分に
対応する画素増幅回路50の詳細な構成を示す回路図で
ある。
【図9】図9は、AFセンサASの蓄積動作と蓄積信号
読みだし動作を示すタイミングチャートである。
【図10】図10は、本発明を適用したカメラの動作を
説明するためのフローチャートである。
【図11】図11は、図10中のステップS103でコ
ールされたサブルーチン「AF」の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図12】図12は、図11中のステップS201でコ
ールされたサブルーチン「蓄積制御」の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図13】図13は、サブルーチン「焦点検出演算」の
動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】図14の(a)は一例として、センサデータ
の相関が高いシフト量s=SRM−SLMにおいて、相
関量F(s)が最小値Fminになる様子を示すグラフ
であり、図14の(b)は、3点補間の手法を用いて連
続的な相関量に対する最小値F(s)min=F(x
0)を与えるシフト量x0を求める様子を示すグラフで
ある。
【図15】図15の(a)は高周波成分を含む画像パタ
ーンを示し、図15の(b)はそれにフィルタ処理を施
すことによつて得られるコントラストを有するデータを
示す図である。
【図16】図16の(a)は低周波成分のみからなる画
像パターンを示し、図16の(b)はそれにフィルタ処
理を施すことによつて得られるコントラストがなくなっ
たデータを示す図である。
【図17】図17は、空間周波数判定のフローチャート
を示す図である。
【図18】図18の(a)は輝度が単調増加するパター
ンを示し、図18の(b)はこのような被写体に対し
て、画素ピッチを2倍として蓄積動作を行った結果とし
て得られるセンサデータを示すパターンである。
【図19】図19は、画素ピッチ2倍の場合の焦点検出
演算の動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】図20は、本発明による第2の実施の形態の
AFセンサASの内部構成を説明するための図である。
【図21】図21は、画素ピッチ1倍、画素幅1倍モー
ドの場合のフォトダィオードPD1〜PDn、画素増幅
回路E1〜Enの接続の様子を分かりやすく説明するた
めに、切り換えスイッチを省略して示す図である。
【図22】図22は、画素ピッチ2倍、画素幅2倍モー
ドの場合のフォトダィオードPD1〜PDn、画素増幅
回路E1〜Enの接続の様子を分かりやすく説明するた
めに、切り換えスイッチを省略して示す図である。
【図23】第2の実施の形態における「AF」の動作を
説明するためのフローチャートである。
【図24】図24は、図23におけるステップS702
の空間周波数判定の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図25】図25の(a)、(b)は、相関演算による
ブロックのシフト形態を説明するための図である。
【符号の説明】
1…光電変換素子アレイ、 2…画素ピッチ切り換え手段、 3…空間周波数判定手段、 4…制御手段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光面上に形成される被写体像を標本化
    するサンプルピッチが初期状態を含めて複数通りに選択
    でき、選択されたサンプルピッチで被写体像を光電変換
    した被写体像信号を出力する光電変換素子アレイと、 上記被写体像信号の空間周波数を所定値と比較する判定
    手段と、 上記判定手段の判定結果に基づいて、上記サンプルピッ
    チを選択する切換え手段と、 上記サンプルピッチが選択された後の被写体像信号に基
    づいて、上記被写体像の焦点状態を検出する検出手段と
    を具備することを特徴とするカメラの焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 上記切換え手段は、上記初期状態では上
    記光電変換素子アレイのサンプルピッチが小なるように
    選択すると共に、上記判定手段の判定結果として上記被
    写体像の空間周波数が上記所定値よりも低い場合には、
    上記サンプルピッチが大なるように選択することを特徴
    とする請求項1記載のカメラの焦点検出装置。
  3. 【請求項3】 上記判定手段は、上記被写体像信号を所
    定のフィルタ演算処理し、該処理後のデータの最大値と
    最小値の差と上記所定値とを比較して、上記被写体像信
    号の空間周波数の大小を判定することを特徴とする請求
    項1記載のカメラの焦点検出装置。
JP9162298A 1997-06-19 1997-06-19 カメラの焦点検出装置 Withdrawn JPH1114900A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9162298A JPH1114900A (ja) 1997-06-19 1997-06-19 カメラの焦点検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9162298A JPH1114900A (ja) 1997-06-19 1997-06-19 カメラの焦点検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1114900A true JPH1114900A (ja) 1999-01-22

Family

ID=15751847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9162298A Withdrawn JPH1114900A (ja) 1997-06-19 1997-06-19 カメラの焦点検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1114900A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7515819B2 (en) 2004-04-09 2009-04-07 Canon Kabushiki Kaisha Solid-state image pickup device for auto-focus and auto-focus camera using the same
JP2009151155A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Nikon Corp 焦点検出装置、焦点調節装置および撮像装置
EP2204683A3 (en) * 2008-12-30 2015-02-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Single lens reflex camera comprising a focus detecting apparatus and method of photographing

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7515819B2 (en) 2004-04-09 2009-04-07 Canon Kabushiki Kaisha Solid-state image pickup device for auto-focus and auto-focus camera using the same
JP2009151155A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Nikon Corp 焦点検出装置、焦点調節装置および撮像装置
EP2204683A3 (en) * 2008-12-30 2015-02-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Single lens reflex camera comprising a focus detecting apparatus and method of photographing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7734164B2 (en) Focus state detection apparatus and optical instrument
KR101395015B1 (ko) 카메라, 초점 검출방법, 및 제어방법
US4851657A (en) Focus condition detecting device using weighted center or contrast evaluation
JPH08248303A (ja) 焦点検出装置
JPH0772762B2 (ja) 焦点検出装置
JPH052130A (ja) 焦点状態検出装置
JP2000258682A (ja) 自動焦点調節装置
US5019911A (en) Image pickup apparatus with mode dependent light measurement
US5539493A (en) Autofocus camera
JP2003270519A (ja) ピント状態検出装置
JP4641502B2 (ja) 焦点検出装置および光学機器
JPH1114900A (ja) カメラの焦点検出装置
JP2020043522A (ja) 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体
JPH11337814A (ja) 光学装置
JPH10274562A (ja) 光電変換装置
JP4967826B2 (ja) 焦点検出装置および撮像装置
JP3942258B2 (ja) 焦点検出装置
US5652925A (en) Image sensor system and auto-focus detection device
JP2002131624A (ja) 多点自動焦点カメラ
JP2000131595A (ja) カメラ及び焦点調節装置
JP4011674B2 (ja) カメラの焦点検出装置
JP6486086B2 (ja) 撮像装置および撮像装置の制御方法
JPH11133294A (ja) 焦点検出装置
JP3414500B2 (ja) 焦点検出装置
JP4532169B2 (ja) 焦点検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040907