JPH11147735A - 合わせガラス用中間膜 - Google Patents

合わせガラス用中間膜

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JPH11147735A
JPH11147735A JP31208197A JP31208197A JPH11147735A JP H11147735 A JPH11147735 A JP H11147735A JP 31208197 A JP31208197 A JP 31208197A JP 31208197 A JP31208197 A JP 31208197A JP H11147735 A JPH11147735 A JP H11147735A
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stylus
rzv
intermediate film
laminated glass
tip
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JP31208197A
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Minoru Nakajima
稔 中嶋
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/1055Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
    • B32B17/10559Shape of the cross-section
    • B32B17/10577Surface roughness
    • B32B17/10587Surface roughness created by embossing

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 予備圧着工程での脱気性及びシール性に優
れ、気泡発生による合わせガラスの品質不良が改善され
る合わせガラス用中間膜を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂シートの両面に多数の凹凸
からなるエンボスが形成され、少なくとも片面のエンボ
スの各凹部は同一水準になく、且つRzv /Rz≧0.
25を満たす合わせガラス用中間膜。ここで、Rzは少
なくとも片面のエンボスの表面粗さを表し、円錐状の触
針(先端曲率半径5μm、頂角90°)を用い、JIS
B 0601に基づいて測定される十点平均粗さであ
る。Rzv は少なくとも片面のエンボスの陰原型の表面
粗さを表し、図1に示す楔状の触針(先端幅1000μ
m、対面角90°)を用い、この触針を先端幅に対して
直交する方向に移動させ、JIS B 0601に基づ
いて測定される十点平均粗さである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な凹凸からな
るエンボスが形成された合わせガラス用中間膜に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス板の間に、可塑化ポリビニルブチ
ラール等の熱可塑性樹脂シートからなる中間膜を接着さ
せた合わせガラスは、自動車、航空機、建築物などの窓
ガラスに広く使用されている。
【0003】この種の合わせガラスは、ガラス板の間に
中間膜を挟み、これを押圧ロールに通して扱くか(扱き
ロール法)或いはゴムバックに入れて減圧吸引し(真空
バッグ法)、ガラス板と中間膜との間に残留する空気を
脱気しながら予備圧着し、次いでオートクレーブ内で加
熱加圧して本圧着を行うことにより製造される。
【0004】上記合わせガラス用中間膜には、接着性、
耐候性、耐貫通性、透明性等の基本性能が良好であるこ
とのほかに、保管中に中間膜同士がブロッキングしない
こと、ガラス板の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性が
良好であること、さらに空気の巻き込みを無くすため
に、予備圧着工程での脱気性が良好であることが要求さ
れる。
【0005】このような要求を満たすために、通常、中
間膜の表面には微細な凹凸からなるエンボスが形成され
ている。微細な凹凸の形態としては、多数の凸部とこの
凸部に対する凹部とからなり、この凹部の全てを同一水
準で連続するように形成した表面形状のエンボスが開示
されている(例えば、特公平1−32776号公報参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
中間膜にあっては、保管中のブロッキング性、取扱い作
業性及び予備圧着工程での脱気性は相当に改善される
が、例えば、面積が広い合わせガラスや曲率が大きい合
わせガラスを製造する場合、或いは合わせガラスの生産
性を上げる場合のように、厳しい条件のもとで脱気する
場合には、脱気性及びシール性の点で十分に満足のいく
ものではなく、未だ改善の余地がある。
【0007】すなわち、上記のような厳しい条件のもと
で脱気する場合には、特にガラス板と中間膜とのシール
状態を全体にわたって均一にすることが難しく、脱気性
及びシール性が不完全となり、オートクレーブ内で加熱
加圧して本圧着する際に、シール不良部から加圧空気が
侵入して、ガラス板と中間膜との間に気泡が発生しやす
くなる。
【0008】このようなシール不良は、予備圧着条件を
非常に狭い範囲で厳密に調節することにより、ある程度
は改善されるが、適性温度範囲が非常に狭いため、気泡
発生による品質不良が多発する。
【0009】本発明は、上記の問題を解決するもので、
その目的とするところは、保管中のブロッキング性やガ
ラス板の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性がよいこと
はもとより、予備圧着工程での脱気性及びシール性に優
れ、気泡発生による合わせガラスの品質不良が改善され
る合わせガラス用中間膜を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、熱可塑性
樹脂シートの両面に多数の凹凸からなるエンボスが形成
され、少なくとも片面のエンボスの各凹部は、同一水準
になく且つRzv /Rz≧0.25を満たす合わせガラ
ス用中間膜によって達成することができる。
【0011】ここで、Rzは少なくとも片面のエンボス
の表面粗さを表し、円錐状の触針(先端曲率半径5μ
m、頂角90°)を用い、JIS B 0601に基づ
いて測定される十点平均粗さである。
【0012】Rzv は少なくとも片面のエンボスの陰原
型の表面粗さを表し、図1に示す楔状の触針(先端幅1
000μm、対面角90°)を用い、この触針を先端幅
に対して直交する方向に移動させ、JIS B 060
1に基づいて測定される十点平均粗さである。
【0013】本発明に用いられる熱可塑性樹脂シートと
しては、従来の合わせガラスの中間膜に用いられている
シートが使用される。例えば、可塑化ポリビニルアセタ
ール系樹脂シート、ポリウレタン系樹脂シート、エチレ
ン−酢酸ビニル系樹脂シート、エチレン−エチルアクリ
レート系樹脂シート、可塑化塩化ビニル系樹脂シート等
が挙げられる。これ等のシートは、接着性、耐候性、耐
貫通性、透明性等の合わせガラス用中間膜に要求される
基本性能が優れている。
【0014】特に、可塑化ポリビニルブチラール樹脂シ
ートで代表される可塑化ポリビニルアセタール系樹脂シ
ートが好適である。これ等の熱可塑性樹脂シートの膜厚
は、合わせガラスとして必要な耐貫通性等を考慮して決
められ、従来の中間膜と同程度で、特に0.2〜2mm
とするのが好ましい。
【0015】そして、上記熱可塑性樹脂シートの両面
に、微細な凹凸からなるエンボスが形成される。このよ
うなエンボスを形成するには、従来と同様に、エンボス
ロール法、メルトフラクチャーを利用した押出リップエ
ンボス法等が採用される。特に、定量的に一定の微細な
凹凸からなるエンボスを得るにはエンボスロール法が好
適である。
【0016】エンボスロール法で用いられるエンボスロ
ールは、例えば、金属ロール表面に酸化アルミニウムや
酸化珪素などの研削材を用いてブラスト処理を行い、次
いで表面の過大ピークを減少させるためにバーチカル研
削などによりラッピングを行うことにより、ロール表面
に微細な凹凸模様を形成したものが好適に使用される。
その他、彫刻ミル(マザーミル)を用い、この凹凸模様
を金属ロール表面に転写することにより、ロール表面に
微細な凹凸模様を形成したもの、エッチング(蝕刻)に
よりロール表面に微細な凹凸模様を形成したものなどが
使用される。
【0017】エンボスの凹凸模様は、上記特定の条件を
満たすものであればよく、特に限定されず、整然と規則
的に分布していてもよく、雑然と不規則的に分布してい
てもよい。また、凸部の高さは、全て同じ高さであって
も異なる高さであってもよいが、この凸部に対する凹部
の深さは同一水準にないものである。
【0018】また、上記凸部の形状も、上記特定の条件
を満たすものであればよく、特に限定されない。一般
に、三角錐、四角錐、円錐等の錐体、截頭三角錐、截頭
四角錐、截頭円錐等の截頭錐体、頭部が山型や半球状と
なった擬錐体からなる多数の凸部と、これ等の凸部に対
する多数の凹部とから構成された凹凸模様とされ、特
に、錐体、山型や半球状となった擬錐体からなる多数の
凸部を有する凹凸模様が好ましい。
【0019】また、これらのエンボスの凹凸模様の寸法
も、上記特定の条件を満たすものであればよく、特に限
定されない。一般に、凸部の間隔は10〜2000μ
m、特に200〜1000μmのものが好ましい。ま
た、凸部の高さは5〜500μm、特に20〜100μ
mのものが好ましい。また、凸部の基底面の径(差し渡
し)は30〜900μmのものが好ましい。
【0020】しかして、本発明において、少なくとも片
面のエンボスの各凹部は、同一水準になく且つRzv /
Rz≧0.25を満たすことが必要である。ここで、R
zは少なくとも片面のエンボスの表面粗さを表し、円錐
状の触針(先端曲率半径5μm、頂角90°)を用い、
JIS B 0601に基づいて測定される十点平均粗
さである。これは、よく知られた通常の十点平均粗さを
意味するもので、一般に、ディジタル形の触針電気式表
面粗さ測定器によって測定される。
【0021】また、Rzv は少なくとも片面のエンボス
の陰原型(逆原型ともいう)の表面粗さを表し、図1に
示す楔状の触針(先端幅1000μm、対面角90°)
を用い、この触針を先端幅に対して直交する方向に移動
させ、JIS B 0601に基づいて測定される十点
平均粗さである。これも、一般に、ディジタル形の触針
電気式表面粗さ測定器によって測定される。
【0022】上記Rzv は、これを言い換えれば、シー
ト表面のエンボスの凸部を凹部とし、且つエンボスの凹
部を凸部とした場合について、楔状の触針(先端幅10
00μm)を用いて測定される十点平均粗さということ
ができる。ここで、楔状の触針の先端幅を1000μm
としたのは、エンボスの凸部及び凹部の間隔(通常は2
00〜1000μm)を考慮したもので、このような先
端幅1000μmの触針を用いることにより、エンボス
の凹部のうち、特に深い凹部の形状変化が測定される。
【0023】そして、このRzv は、エンボスの凹部の
水準を表すパラメーターとなるもので、脱気の際の空気
の抜けやすさ及びシール性と密接な関係があることが判
った。なお、上記Rzは、エンボスの凸部の状態を表す
パラメーターとなるもので、、空気の移動に対する抵抗
となるとともに、合わせ加工時のエンボスの潰れやすさ
と密接な関係がある。
【0024】そこで、Rzv とRzとの関係を種々検討
した結果、Rzv /Rz≧0.25を満足しておれば、
予備圧着工程での脱気性及びシール性に優れ、オートク
レーブ内で加熱加圧して本圧着する際に、シール不良部
から加圧空気が侵入して、ガラス板と中間膜との間に気
泡が発生し難い中間膜が得られることを、実験により見
出した。
【0025】なお、中間膜同士のブロッキングは保管中
に重ねられる中間膜の枚数にもよるが、通常、十点平均
粗さ(Rz)が20〜100μmの中間膜が使用され、
しかもこれ等の中間膜は500〜1000枚の自重を考
慮すればよく、そのような状態での荷重では、中間膜が
上述の特定の条件を満たしておれば、耐ブロッキング性
が良好であるとともに、保管中や合わせ加工の際の取扱
い作業が容易であることも判った。
【0026】本発明の中間膜においては、その両面が上
記特定の表面粗さになっているものが好ましいが、一方
の面のみが上記特定の表面粗さになっていて、他方の面
は従来の微細な凹凸からなるエンボスが形成されたもの
であってもよい。こうして、この発明の合わせガラス用
中間膜が得られる。
【0027】本発明の中間膜を用いて合わせガラスを製
造するには、通常の合わせガラスの製法と同様に、予備
圧着と本圧着とを行う。例えば、可塑化ポリビニルブチ
ラール樹脂シートからなる中間膜を用いる場合は、具体
的には、次のように予備圧着と本圧着とを行う。
【0028】すなわち、予備圧着は、二枚の透明な無機
ガラス板の間に中間膜を挟み、この積層体を、例えば、
ゴムバッグに入れ、ゴムバッグを排気系に接続して約−
400〜−750mmHgの真空(絶対圧力360〜1
0mmHg)に吸引減圧しながら温度を上げ、約50〜
100℃で予備圧着する方法(真空バッグ法)、或いは
上記積層体をニップロールに通し、例えば、圧力約2〜
10kg/cm2 、温度約50〜80℃の条件で扱いて
脱気しながら予備圧着する方法(扱きロール法)が採用
される。
【0029】次いで、予備圧着された積層体は、常法に
よりオートクレーブを用いるか或いはプレスを用いて、
約120〜150℃の温度、約10〜15kg/cm2
の圧力で本圧着される。こうして、合わせガラスが製造
される。
【0030】なお、上記ガラス板としては、無機ガラス
板のみならず、ポリカーボネート板、ポリメチルメタク
リレート板などの有機ガラス板も使用することができ
る。また、合わせガラスの積層構成は、ガラス板/中間
膜/ガラス板の三層構成のみならず、ガラス板/中間膜
/ガラス板/中間膜/ガラス板のような多層構成とする
ことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例及び比較
例を示す。 (実施例1)金属ロール表面にアルミナ質研削材(♯2
00)を用いてブラスト処理を行い、次いでバーチカル
研削によりラッピングを行い、多数の山型の凹凸が不規
則に形成されたエンボスロールを作製した。
【0032】一方、ポリビニルブチラール樹脂(平均重
合度1700、残存アセチル基1モル%、ブチラール化
度65モル%)100重量部に、可塑剤としてトリエチ
レングリコール−ジ−2−エチルブチレート40重量部
と、接着力調整剤として酢酸マグネシウム0.2重量部
を混合し、この混合物を押出機により溶融混練し押出金
型よりシート状に押出して、厚さ0.76mmのポリビ
ニルブチラールシートを成形した。
【0033】上記一対のエンボスロール及びポリビニル
ブチラールシートを用い、常法により、ポリビニルブチ
ラールシートの両面に多数の山型の凹凸が不規則に形成
され、各凹部は同一水準にない中間膜を製造した。中間
膜の含水率は0.4〜0.5重量%に調整した。
【0034】(実施例2)金属ロール表面にアルミナ質
研削材(♯150)を用いてブラスト処理を行い、次い
でバーチカル研削によりラッピングを行い、多数の山型
の凹凸が不規則に形成されたエンボスロールを作製し
た。
【0035】このエンボスロールを用いたこと以外は、
実施例1と同様にして、ポリビニルブチラールシートの
両面に多数の山型の凹凸が不規則に形成され、各凹部は
同一水準にない中間膜を製造した。
【0036】(実施例3)金属ロール表面にアルミナ質
研削材(♯200)を用いてブラスト処理を行い、次い
でバーチカル研削によりラッピングを行い、その後球状
の熔融アルミナ(♯46)を用いてロール表面に軽く凹
凸を付与し、多数の山型の凹凸が不規則に形成されたエ
ンボスロールを作製した。
【0037】このエンボスロールを用いたこと以外は、
実施例1と同様にして、ポリビニルブチラールシートの
両面に多数の山型の凹凸が不規則に形成され、各凹部は
同一水準にない中間膜を製造した。
【0038】(比較例1)金属ロール表面にアルミナ質
研削材(♯400)を用いてブラスト処理を行い、次い
でバーチカル研削によりラッピングを行い、その後球状
の熔融アルミナ(♯46)を用いてロール表面に軽く凹
凸を付与し、多数の山型の凹凸が不規則に形成されたエ
ンボスロールを作製した。
【0039】このエンボスロールを用いたこと以外は、
実施例1と同様にして、ポリビニルブチラールシートの
両面に多数の山型の凹凸が不規則に形成され、各凹部は
同一水準にない中間膜を製造した。
【0040】(比較例2)金属ロール表面にアルミナ質
研削材(♯650)を用いてブラスト処理を行い、次い
でバーチカル研削によりラッピングを行い、その後球状
の熔融アルミナ(♯46)を用いてロール表面に軽く凹
凸を付与し、多数の山型の凹凸が不規則に形成されたエ
ンボスロールを作製した。
【0041】このエンボスロールを用いたこと以外は、
実施例1と同様にして、ポリビニルブチラールシートの
両面に多数の山型の凹凸が不規則に形成され、各凹部は
同一水準にない中間膜を製造した。
【0042】上記各実施例及び各比較例で得られた中間
膜について、下記の方法でエンボスの表面粗さRz及び
エンボスの陰原型のRzv を測定した。また、これらの
中間膜を用いて、下記の方法で合わせガラスを作製し、
これらの合わせガラスについて、下記の方法でベークテ
ストを行い、予備圧着工程での脱気性及びシール性を評
価した。その結果をまとめて表1に示した。
【0043】<Rz及びRzv の測定>ディジタル形の
触針電気式表面粗さ測定器(SE−2000:(株)小
坂研究所製)により、円錐状の触針(先端曲率半径5μ
m、頂角90°)を用い、JIS B 0601に基づ
いて、上記中間膜の十点平均粗さRzを測定した。
【0044】また、一般型取り用シリコーンRTV K
E−20(信越化学社製)を使用し、上記中間膜のエン
ボスの陰原型をとり、この陰原型の表面粗さRzv を、
図1に示す楔状の触針(先端幅1000μm、対面角9
0°)を用い、この触針を先端幅に対して直交する方向
に移動させ、JIS B 0601に基づいて表面粗さ
Rzv を測定した。
【0045】<脱気性及びシール性の評価>次の方法
(扱きロール法及び真空バッグ法)により予備圧着を行
い、その後本圧着を行って、合わせガラスを作製した。
【0046】(a)扱きロール法 中間膜を二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×
横30cm×厚さ3mm)の間に挟み、はみ出た部分を
切り取り、こうして得られた積層体を加熱オーブン内
で、積層体の温度(予備圧着温度)がそれぞれ60℃、
70℃、80℃になるように加熱し、その後ニップロー
ル(エアーシリンダー圧力3.5kg/cm2 、線速度
10m/分)に通すことにより予備圧着を行った。
【0047】(b)真空バッグ法 中間膜を二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×
横30cm×厚さ3mm)の間に挟み、はみ出た部分を
切り取り、こうして得られた積層体をゴムバッグ内に移
し、ゴムバッグを吸引減圧系に接続し、外気加熱温度で
加熱すると同時に−600mmHg(絶対圧力160m
mHg)の減圧下で10分間保持し、積層体の温度(予
備圧着温度)がそれぞれ60℃、80℃、100℃にな
るように加熱し、その後、大気圧に戻して予備圧着を終
了した。
【0048】上記(a)及び(b)の方法で得られた積
層体を、それぞれオートクレーブ内で、温度140℃、
圧力13kg/cm2 の条件下に10分間保持した後、
50℃まで温度を下げ大気圧に戻すことにより本圧着を
終了して、合わせガラスを作製した。
【0049】(合わせガラスのベークテスト)上記合わ
せガラスを140℃のオーブンで2時間加熱し、オーブ
ンから取り出し3時間冷却し、合わせガラスに発泡(気
泡)が生じた枚数を調べて、脱気性を評価した。試験枚
数は各100枚とした。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】上述の通り、熱可塑性樹脂シートの両面
に多数の凹凸からなるエンボスが形成され、少なくとも
片面のエンボスの各凹部は、同一水準になく且つ本文で
説明したような特定の範囲(Rzv /Rz≧0.25)
を満たす合わせガラス用中間膜は、保管中のブロッキン
グ性や合わせ加工の際の取扱い作業性がよいことはもと
より、予備圧着工程での脱気性及びシール性に優れる。
【0052】したがって、本発明の合わせガラス用中間
膜を用いて合わせガラスを製造すると、特に面積が広い
合わせガラスや曲率が大きい合わせガラスを製造する場
合や合わせガラスの生産性を上げる場合であっても、脱
気が十分に行われ、ガラス板と中間膜とのシールも十分
に行われ、オートクレーブ内で加熱加圧して本圧着する
際に、シール不良部から加圧空気が侵入して、ガラス板
と中間膜との間に気泡が発生するような品質不良が改善
され、特に透明性が優れた合わせガラスを得ることがで
きる。
【0053】また、本発明の合わせガラス用中間膜によ
れば、予備圧着工程において広い温度範囲で良好な脱気
及びシールが可能となり、予備圧着温度の管理が容易と
なり合わせ加工の作業性が著しく向上するという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】Rzv の測定に用いる楔状の触針(先端幅10
00μm、対面角90°)を示す斜視図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂シートの両面に多数の凹凸
    からなるエンボスが形成され、少なくとも片面のエンボ
    スの各凹部は、同一水準になく且つRzv /Rz≧0.
    25を満たすことを特徴とする合わせガラス用中間膜。
    ここで、Rzは少なくとも片面のエンボスの表面粗さを
    表し、円錐状の触針(先端曲率半径5μm、頂角90
    °)を用い、JIS B 0601に基づいて測定され
    る十点平均粗さである。Rzv は少なくとも片面のエン
    ボスの陰原型の表面粗さを表し、図1に示す楔状の触針
    (先端幅1000μm、対面角90°)を用い、この触
    針を先端幅に対して直交する方向に移動させ、JIS
    B 0601に基づいて測定される十点平均粗さであ
    る。
JP31208197A 1997-11-13 1997-11-13 合わせガラス用中間膜 Pending JPH11147735A (ja)

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