JPH11146880A - ドプラ波形解析方法及び超音波診断装置 - Google Patents

ドプラ波形解析方法及び超音波診断装置

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JPH11146880A
JPH11146880A JP31535297A JP31535297A JPH11146880A JP H11146880 A JPH11146880 A JP H11146880A JP 31535297 A JP31535297 A JP 31535297A JP 31535297 A JP31535297 A JP 31535297A JP H11146880 A JPH11146880 A JP H11146880A
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JP
Japan
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value
count
average
loop
measured
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JP31535297A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Hachiman
努 八幡
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GE Healthcare Japan Corp
Original Assignee
GE Yokogawa Medical System Ltd
Yokogawa Medical Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数心拍の計測値を平均して計算を行う際
に、正常でない心拍の計測値が入り込んだとしても、計
算結果における変動の影響を小さくすることが可能なド
プラ波形解析方法及び超音波診断装置を実現する。 【解決手段】 超音波受波信号を分析して得てドプラ波
形を生成し、心拍周期を求める機能を備えた超音波診断
装置であって、心拍周期が所定範囲内であるときの計測
値と、心拍周期が所定範囲外であるときの計測値とにつ
いて、心拍周期が所定範囲内であるときの計測値が設定
数に達するまで求め、心拍周期が所定範囲内であるとき
の計測値と心拍周期が所定範囲外であるときの計測値と
から平均の計測値を求める演算手段42を備えたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はドプラ波形解析方法
及び超音波診断装置に関し、特に、ドプラ処理により得
た計測値を平均した後に演算を行うドプラ波形解析方法
及び超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波を被検体内に照射すると、生体組
織を媒体として超音波が伝達されるが、臓器等の組織や
病変部のような周囲の組織との音響インピーダンス(im
pedance)の差のある所(反射体)から反射,散乱され
て、送波した超音波の一部が戻ってくる。
【0003】この反射体が視線方向に運動又は移動する
物体であった場合、その反射波の周波数はドプラ(dopp
ler)効果によって送信周波数から偏移する。超音波ド
プラ診断装置はこの周波数偏移量を測定して移動物体の
速度及び移動方向を表示することにより診断に寄与する
装置である。
【0004】また、超音波診断装置にはドプラオートト
レース(Doppler Auto Trace)機能あるいはドプラリア
ルタイム(Doppler Realtime)算出機能と呼ばれる機能
を備えているものがあり、ドプラ波形に含まれる所定の
成分をトレースすることでトレースデータ(Trace Dat
a)を自動かつリアルタイム(Real Time)で検出する。
【0005】なお、トレースデータには複数の種類があ
り、ドプラ波形に含まれる周波数スペクトルの広がりの
うちのどの成分をトレースするかによって異なってい
る。すなわち、ドプラ波形のピーク(peak)成分をトレ
ースしたものはピークフロー、ドプラ波形の平均成分を
トレースしたものはミーン(mean)フロー、ドプラ波形
のミニマム(minimum)成分をトレースしたものはフロ
ア(floor)フローと呼ばれている。
【0006】そして、ドプラ波形のピーク成分をトレー
スした1心拍分のトレースデータを用いて1心拍中の最
大流速値Vmax,最小流速値Vmin,時間平均最大流速T
AMAX(Time Average Max Velocity,または、時間
平均ピーク流速TAPEAKとも言う)などを計測し、
これらの計測値を用いて、心指標PI(PulsatilityInd
ex),抵抗指数(Resistivity Index)を始め、各種の
指標や指数といった数値を計算し、この計算結果をリア
ルタイムで表示する装置が存在している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の計算において
は、ユーザが決定した平均数N(たとえば、N=3)を
用いて、Vmax,Vmin,TAMAXについて連続する最
新のN個の計測値の移動平均をとるようにしている。
【0008】このN個の平均をとるに際して、不整脈な
どの正常でない心拍の計測値が入り込むことにより、計
測値の平均値に悪影響が生じ、求めようとする計算結果
の安定性が損なわれることがある。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、複数心拍の計測値を平均して計算を行
う際に、正常でない心拍の計測値が入り込んだとして
も、計算結果における変動の影響を小さくすることが可
能なドプラ波形解析方法及び超音波診断装置を実現する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、課題を解決す
る手段としての本発明は以下に説明するようなものであ
る。
【0011】第1の発明は、超音波受波信号を分析して
得てドプラ波形を生成し、このドプラ波形から求められ
る心拍周期が所定範囲内であるかを調べ、心拍周期が所
定範囲内であるときの計測値が設定数に達するまで複数
の計測値を求め、前記複数の計測値から平均の計測値を
求めることを特徴とするドプラ波形解析方法である。
【0012】第2の発明は、超音波受波信号を分析して
得てドプラ波形を生成し、心拍周期を求める機能を備え
た超音波診断装置であって、心拍周期が所定範囲内であ
るときの計測値が設定数に達するまで複数の計測値を求
め、この複数の計測値から平均の計測値を求める演算手
段を備えたことを特徴とする超音波診断装置である。
【0013】これらの発明では、心拍周期が所定範囲内
である計測値が設定数に達するまで複数の計測値を求
め、この複数の計測値から平均の計測値を求める。な
お、心拍周期が所定範囲内であるか否かについては、心
拍周期の逆数から心拍数を求めて判定を行うことが好ま
しい。
【0014】すなわち、正常でない心拍の計測値(心拍
周期が所定範囲外の計測値)が入り込んだ場合には、心
拍周期が所定範囲内であるときの設定数の計測値を含む
複数の計測値から平均の計測値を求める。
【0015】なお、以上の超音波診断装置において、演
算手段が、前記平均の計測値を用いて各種指標,指数を
算出する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を詳細に説明する。図1は本発明の第1の実
施の形態例としてのドプラ波形解析方法に用いる装置及
び本発明の第1の実施の形態例としての超音波診断装置
の構成を示すブロック(block)図である。そして、図
2及び図3以降は本実施の形態例の処理状態を説明する
ためのフローチャート(flow chart)である。
【0017】<超音波診断装置の構成>まず、本発明の
実施の形態例における超音波診断装置としての超音波イ
メージング装置の構成について図1を用いて説明を行な
う。
【0018】この図1に示す超音波イメージング装置は
大きく分けて、超音波探触子10と、送受信回路20
と、Bモード処理部30と、ドプラ処理部40と、ディ
ジタルスキャンコンバータ(Digital Scan Converter:
DSC)50と、表示部60とから構成されている。
【0019】超音波探触子10は送波電気信号を超音波
に変換して被検体内に送波し、被検体内から反射されて
戻って来た超音波信号を電気信号に変換する電気音響変
換素子である。
【0020】送受信部20は送信信号を増幅して超音波
探触子10に送り、また、受波された受信信号を復調と
整相加算とによりシリアル(serial)信号として後述す
る各処理部に送るための回路である。
【0021】Bモード処理部30ではシリアル信号に対
して増幅,対数圧縮,検波等を行って、断層像のBモー
ド表示のための信号を出力して、ディジタルスキャンコ
ンバータ50に供給する。
【0022】ドプラ処理部40はFFT分析部41とD
SP42とを有している。FFT分析部41は、高速フ
ーリエ変換処理などにより、整相加算されたシリアル信
号を直交検波して運動物体の信号を抽出し、たとえば血
流からの反射波を抽出して演算を行い血流速度などを検
出する。なお、このFFT分析部41は、ドプラオート
トレース機能あるいはドプラリアルタイム算出機能と呼
ばれる機能が備えられ、ドプラ波形に含まれる所定の成
分をトレースすることでトレースデータを自動かつリア
ルタイムで検出する。また、DSP42は、トレースデ
ータを監視し、後述する処理を行うディジタルシグナル
プロセッサ(digital signal processor)である。
【0023】なお、これらBモード処理部30及びドプ
ラ処理部40のそれぞれの出力はディジタルスキャンコ
ンバータ50に供給され、ディジタルスキャンコンバー
タ50で所定の走査周波数に変換されて表示部60に供
給されて画像表示がなされる。
【0024】なお、表示部60においては、たとえば、
Bモードの断層像の表示と、そのBモードの断層像の任
意の音線ビームにおけるドプラ波形の表示とが、並んだ
状態で画像表示がなされる。
【0025】<画像処理(超音波イメージング処理)の
手順>以上のように構成された超音波イメージング装置
の動作及びドプラ波形解析方法について、処理手順を示
した図2,図3のフローチャート、並びに、図4及び図
5の説明図を参照して以下に説明する。
【0026】ドプラ波形解析方法の手順は大きく分け
て、以下の,の各サブルーチン(sub routine)に
より構成されている。なお、これらのサブルーチンは、
装置の動作を司るメインルーチン(main routine)から
コール(call)されるものであり、所定のタイミング
(timing)、すなわち必要なデータが得られた時点でコ
ールされる。図2,図3を参照して、このステップ(st
ep)を順を追って説明する。
【0027】処理A,トレースデータの判定:送受信
回路20で入力された送波信号は増幅された後に超音波
探触子10に送られる。超音波探触子10は送波信号を
超音波信号に変換して図示しない被検体内に送波する。
【0028】この超音波信号は被検体内の反射,散乱部
位から反射,散乱されて、その一部が超音波探触子10
に戻って受波され、電気信号(受波信号)に変換されて
送受信回路20に入力される。この受波信号は送受信回
路20で増幅や整相加算がなされて、ドプラ処理部40
に供給される。
【0029】まず、FFT分析部41が、内蔵している
ドプラオートトレース機能によりドプラ波形に含まれる
所定の成分(ピーク成分など)をトレースしてトレース
データを得る(図2S1)。
【0030】たとえば、表示部60の表示画面の一部に
断層像を表示し、他の部分にトレースデータを表示する
ようにしておく。そして、断層像に表示を用いてサンプ
リング位置を決定し、その決定された位置のドプラ波形
に含まれる周波数スペクトルのピーク成分をトレースす
ることで、図4に示すような波形のトレースデータが自
動的に得られ、リアルタイムで表示される。なお、図4
では、最新のトレースデータが右から左に向かってスク
ロールするものを示している。
【0031】そして、DSP42が上記トレースデータ
を監視しており、ドプラ波形の1心拍の周期を求める。
たとえば、ドプラ波形の拡張期に相当するタイミングと
次の拡張期に相当するタイミングのと間隔から1心拍の
周期を求める。図4に示すトレースデータの波形では、
最大流速値Vmax,最小流速値Vmin,拡張期流速値Vd
が周期的に現れるため、ある時点のVdと次に現れたV
dとの間の時間により1心拍の周期が求まる。
【0032】ここでは、1心拍の周期(心拍周期)の逆
数によりハートレート(心拍数)HRを計算により求め
る(図2S2)。なお、ここに述べる処理は、カウンタ
のカウント値(count)を初期値0として、1心拍の処
理をする毎に+1ずつインクリメントして進めてゆく。
【0033】そして、処理の進行状況を示すカウント値
(count)が0である場合(図2S3)、ハートレート
HRの基準値HRSを参照して、ハートレートHRの正
常範囲についてのしきい値の下限値HRSLと上限値H
RSHとを定める。
【0034】なお、基準値HRSについては、被検体毎
に個人差があるので、測定しようとする被検体について
所定数(たとえば、10心拍〜20心拍程度)のハート
レートHRを平均したものから求めるようにすればよ
い。
【0035】そして、スレッショルド値Thを用いて、
下限値HRSLについてはHRSL=HRS−Th,上限
値HRSHについてはHRSH=HRS+Thとする(図
2S4)。この場合のThは、HRSの10%程度の値
を選択しておく。
【0036】たとえば、HRS=80[bpm](ここ
で、bpmはbeat per minuteの略)である場合(1分
間あたり心拍数80である場合)には、Th=8とな
り、HRSL=80−8=72、HRSH=80+8=8
8になる。なお、カウント値(count)が1より大きい
場合には、後述する処理により、ハートレートHRの平
均値HRBと、下限値及び上限値が求められる。
【0037】このようにして定めたしきい値を用いて、
計算されたハートレートHRが正常範囲(所定の範囲
内)に収まっているか否かを調べる(図2S5)。すな
わち、HRSL<HR<HRSHであればハートレートH
Rが正常範囲であり、外れていれば正常範囲外(異常)
であるとする。
【0038】なお、この実施の形態例ではハートレート
HR(心拍数)を用いて正常/異常の判定を行うが、も
ちろん心拍周期を用いて判定を行ってもよい。ハートレ
ートHRが、HRSL<HR<HRSHである場合、当該
カウント値におけるハートレートHRが正常である旨の
フラグを立てる。すなわち、Buf[count]_A=
0,Buf[count]_B=1とする(図2S6)。上
述した例では、72<HR<88の範囲を正常範囲とし
て、Buf[count]_A=0,Buf[count]_B=
1とする。
【0039】なお、Buf[count]_Aは異常である
ことを示すフラグ、Buf[count]_Bは正常である
ことを示すフラグである。したがって、正常と判定され
れば、Buf[count]_A=0,Buf[count]_B
=1と設定し、異常と判定されれば、Buf[count]
_A=1,Buf[count]_B=0と設定する。
【0040】一方、ハートレートHRが、HRSL<H
R<HRSHでない場合、当該カウント値におけるハー
トレートHRが異常である旨のフラグを立てる。すなわ
ち、Buf[count]_A=1,Buf[count]_B=
0とする(図2S7)。
【0041】次に、この心拍における計測値(最大流速
値Vmax,最小流速値Vmin,拡張期流速値Vd,時間平
均最大流速TAMAX(Time Average Max Velocity)
など)を記憶部やバッファなどに保存する(図2S
8)。なお、Vmax,Vmin,Vdはトレースデータから
直接求められる値であり、図4及び図5のVmax(n)
はcount=nの時点でのVmax、Vmin(n)はcount=n
の時点でのVmin、Vd(n)はcount=nの時点でのV
dを示している。そして、TAMAXは1心拍期間で流
速値Vを積分し、この積分した結果を心拍周期tで割っ
て得た数値である。また、これと並行して、カウント値
(count)をインクリメントして+1する。
【0042】そして、カウント値(count)が1より大
きい場合は(図2S9)、ハートレートHRの移動平均
であるHRBを算出する(図2S10)。移動平均とは
現時点で得られている最新のデータから過去の所定数の
データについて平均をとることであり、ここでは、それ
までのハートレートHRの全ての平均からHRBを求め
るものとする。また、カウント値(count)が1以下で
あれば最初のカウントであるので、HRをHRBとする
(図2S11)。なお、以上のHRからHRBを求める
様子を模式的に示せば図6のようになる。
【0043】そして、ここで、ハートレートHRの正常
範囲についてのしきい値の下限値HRSLと上限値HR
SHとを、HRの移動平均であるHRBを基準にして定
める。すなわち、スレッショルド値Th(HRSの10
%程度の値)を用いて、下限値HRSLについてはHR
SL=HRB−Th,上限値HRSHについてはHRSH
=HRB+Thとする(図2S12)。
【0044】ここまでが、1心拍のトレースデータの判
定に関する処理Aであり、次に心拍間平均の計算に関す
る処理Bに移行する。 処理B,心拍間平均の計算:まず、ユーザが決定した
データの平均数Nとカウント値(count)とを比較し、
カウント値(count)がNより小さい場合は処理Bを終
了し(図3エンド)、カウント値(count)がN以上で
あれば処理Bを続行する(図3S1)。
【0045】すなわち、カウント値(count)がN未満
であれば処理Bのルーチンを終了し、メインルーチンか
らコールされることにより再び処理Aを実行すること
で、カウント値(count)が平均数Nに達するまで前述
した処理Aを繰り返し、その後に処理Bに入ることを意
味する。
【0046】カウント値(count)がN以上であれば、
そのカウント値(count)をNUMとおき、LOOP_
AとLOOP_Bとを初期化して0とする(図3S
2)。なお、LOOP_AはハートレートHRが異常
(所定範囲外)であるときの計測値を何個得たかを示す
数、LOOP_BはハートレートHRが正常(所定範囲
内)であるときの計測値を何個得たかを示す数である。
【0047】そして、LOOP_Bが平均数Nと等しい
かを調べる(図3S3)。LOOP_BがNに等しくな
っていれば、ハートレートHRが所定範囲内である計測
値が既に設定数に達したことを意味しているので、後述
するステップ10以降の平均値算出処理を実行する。
【0048】LOOP_Bが平均数Nに達していない場
合には、そのカウント値(count)における正常/異常
を示すフラグを点検する(図3S4)。すなわち、Bu
f[count]_A=1であれば、LOOP_Aをインク
リメントして+1する(図3S5)。また、Buf[co
unt]_A=1でない場合は、LOOP_Bをインクリ
メントして+1する(図3S6)。これにより、いずれ
の計測値を何個得たかを記録する。
【0049】そして、既に保存してある計測値(図2S
8)をロードし(図3S7)、NUMをデクリメントし
1マイナスする(図3S8)。そして、NUMが0より
大きかを調べ(図3S9)、NUMが0より大きい場合
は上記S3に戻り、NUMが0になれば以下のS10に
進む。
【0050】なお、このステップ9は、ハートレートH
Rが所定範囲内である計測値が設定数に達していない場
合に、その時点で存在する全計測値についての正常/以
上の点検が完了したか否かを判定するものである。
【0051】このようにすることは、LOOP_BがN
に達するまで、すなわち、ハートレートHRが正常な計
測値が平均数Nになるまでループ処理を繰り返すことを
意味する。なお、この処理を最新のカウント値(coun
t)から順に行うようにすることで、ハートレートHR
が正常な計測値をN個含む最新の計測値を得ることがで
きる。
【0052】そして、以上のループ処理で得られたLO
OP_AとLOOP_Bとを加算して、ハートレートH
Rが正常な計測値をN個含む範囲の一連の最新の計測値
の個数AVEを得る(図3S10)。
【0053】ここで、ロードされているAVE個の計測
値を用いて、計測値の平均値を算出する(図3S1
1)。たとえば、 Vmax_ave=ΣVmax(i)/(AVE), Vmin_ave=ΣVmin(i)/(AVE), Vd_ave=ΣVd(i)/(AVE), TAMAX_ave=ΣTAMAX(i)/(AVE), となる。
【0054】ここで、iは1〜AVEであり、Σにより
1からAVEまでの計測値の総和を求め、この計測値の
総和をAVEで割って平均値を求めるようにしている。
ここで、平均数AVEは、ハートレートHRが正常な計
測値をN個含む最新の計測値の個数であるため、正常で
ない計測値が入り込んだとしても計算結果における変動
の影響を小さくすることが可能になる。すなわち、正常
でない計測値の個数がいくつであっても、正常な計測値
をN個確実に含んだ状態で平均するので、変動の影響を
小さくすることができる。
【0055】図4ではトレースデータの波形と、カウン
ト値(count)が4である時点でのカウント値(coun
t),ハートレートHR,心拍が異常であるかを示すフ
ラグBuf_A,心拍が正常であるかを示すフラグBu
f_B,LOOP_Aの値,LOOP_Bの値,計測値
の番号の一例を示している。
【0056】この図4と上述したフローチャートとを参
照して、具体的数値による動作説明を行う。この場合、
平均数N=3、基準値HRS=80であるとする。ま
ず、計測されたトレースデータからハートレートHRを
求める(図2S1,S2)。ここでは、図4の一番左の
波形についてHR=81と求まるとする。次に、HRS
からHRSL=72,HRSH=88を求める(図2S
4)。そして、ハートレートHRが正常範囲に収まって
いるか否かを調べる(図2S5)。ここでは、HR=8
1であるので、正常である旨のフラグとして、Buf
[count]_A=0,Buf[count]_B=1とする
(図2S6)。そして、countをインクリメントしてcou
nt=1として、計測値B1をセーブする(図2S8)。
ここで、HRB=HRにより、HRBを81とし(図2
S11)、HRSL=73,HRSH=89と設定して
(図2S12)、処理Aを完了する。
【0057】続いて、図3の処理Bに移るが、count=
1であり、N(=3)に達していないので、処理Bを終
了して図2の処理Aに戻る。そこで、図4の左から2番
目の波形が得られた時点で処理Aを行う。まず、HR=
80が得られたとすると(図2S1,2)、ハートレー
トHRが正常範囲に収まっているか否かを調べる(図2
S5)。ここでは、HR=80であるので、正常である
旨のフラグとして、Buf[count]_A=0,Buf
[count]_B=1とする(図2S6)。そして、count
をインクリメントしてcount=2として、計測値B2をセ
ーブする(図2S8)。ここで、今までのHRBと今回
のHRとの平均により、HRBを80.5とし(図2S
10)、HRSL=72.5,HRSH=88.5と設定
して(図2S12)、処理Aを完了する。
【0058】続いて、図3の処理Bに移るが、count=
2であり、N(=3)に達していないので、処理Bを終
了して図2の処理Aに戻る。そして、図4の左から3番
目の波形が得られた時点で処理Aを行う。まず、HR=
70が得られたとすると(図2S1,2)、ハートレー
トHRが正常範囲に収まっているか否かを調べる(図2
S5)。ここでは、HR=70であるので、HRSLか
らHRSHの範囲外であり、異常である旨のフラグとし
て、Buf[count]_A=1,Buf[count]_B=
0とする(図2S7)。そして、countをインクリメン
トしてcount=3として、計測値A1をセーブする(図2
S8)。ここで、今までのHRBと今回のHRとの平均
により、HRBを77とし(図2S10)、HRSL=
69.3,HRSH=84.7と設定して(図2S1
2)、処理Aを完了する。
【0059】続いて、図3の処理Bに移り、count=3
であり、N(=3)に達しているで、処理Bで実際の処
理に入る。ここで、count=3であるので、NUM=3
とする。また、LOOP_AとLOOP_Bとを初期化
して0とする(図3S2)。
【0060】そして、その時点までに得た計測値につい
て、NUMをデクリメントしつつNUMが0に達するま
で(図3S8,S9)、すなわち現時点から過去にさか
のぼる方向に処理を繰り返し、Buf[count]_A=
1か否かを調べる(図3S4)。
【0061】これにより、count=3,count=2,coun
t=1の順に計測値を調べた時点で、異常計測値の個数
(LOOP_A)から1を得て(図3S5)、正常計測
値の個数(LOOP_B)から2を得る(図3S6)。
【0062】そして、NUMが0に達するので(図3S
8,S9)、この時点では、AVE=1+2=3(図3
S10)により、ロードされている3個の計測値(B
2,A1,B1)を用いて、計測値の平均値を算出する
(図3S11)。
【0063】次に、図4の左から4番目の波形について
も処理Aを行う。まず、HR=79が得られたとすると
(図2S1,2)、ハートレートHRが正常範囲に収ま
っているか否かを調べる(図2S5)。ここでは、HR
=79であるので、正常である旨のフラグとして、Bu
f[count]_A=0,Buf[count]_B=1とする
(図2S7)。そして、countをインクリメントしてcou
nt=4として、計測値B3をセーブする(図2S8)。
ここで、今までのHRBと今回のHRとの平均により、
HRBを77.5とし(図2S10)、HRSL=6
9.7,HRSH=85.2と設定して(図2S1
2)、処理Aを完了する。
【0064】続いて、図3の処理Bに移り、count=4
であり、N(=3)に達しているで、処理Bに入る。こ
こで、count=4であるので、NUM=4とする。ま
た、LOOP_AとLOOP_Bとを初期化して0とす
る(図3S2)。
【0065】そして、その時点までに得た計測値につい
て、NUMをデクリメントしつつNUMが0に達するま
で(図3S8,S9)、すなわち現時点から過去にさか
のぼる方向に処理を繰り返し、Buf[count]_A=
1か否かを調べる(図3S4)。
【0066】これにより、count=4,count=3,coun
t=2,count=1の順に計測値を調べた時点で異常計測
値の個数(LOOP_A)から1を得て(図3S5)、
正常計測値の個数(LOOP_B)から3を得る(図3
S6)。
【0067】そして、NUMが0に達するので(図3S
8,S9)、AVE=1+3=4(図3S10)を求
め、ロードされている4個の計測値(B3,A1,B2,
B1)を用いて、計測値の平均値を算出する(図3S1
1)。すなわち、平均数N=3である場合に、これら4
個の計測値は正常な計測値を3個含んでいる。
【0068】この図4の波形において従来の手法によれ
ば最新の3個の計測値(2個が正常な心拍の計測値)で
平均を行うのに対し、本実施の形態例の手法では4個の
計測値(3個が正常な心拍の計測値)で平均を行うた
め、本実施の形態例の手法による平均値のほうが変動の
影響が小さい。
【0069】また、異常計測値を除いて正常計測値のみ
で平均する手法では計測値の連続性が保たれないという
不具合が生じるが、本実施の形態例の手法によればその
ような問題も発生せず、実際に連続する最新の計測値に
よる平均値が得られる。
【0070】また、図4の後に1心拍の計測値が得られ
た状態を図5に示す。ここでは、流速値を示す波形と、
ハートレートHR,カウント値(count)が5である時
点でのカウント値(count),心拍が異常であるかを示
すフラグBuf_A,心拍が正常であるかを示すフラグ
Buf_B,LOOP_Aの値,LOOP_Bの値,計
測値の番号を示している。
【0071】ここで、左端の波形から処理を行って左か
ら4番目の波形の処理までは、上述した図4と同一であ
るので重複した説明は省略する。したがって、左端から
処理を初めて4番目の波形までの処理が完了した後に、
図4の左から5番目の波形についても処理Aを行う。ま
ず、HR=80が得られたとすると(図2S1,2)、
ハートレートHRが正常範囲に収まっているか否かを調
べる(図2S5)。ここでは、HR=80であるので、
正常である旨のフラグとして、Buf[count]_A=
0,Buf[count]_B=1とする(図2S7)。そ
して、countをインクリメントしてcount=5として、計
測値B4をセーブする(図2S8)。ここで、今までの
HRBと今回のHRとの平均により、HRBを78とし
(図2S10)、HRSL=71.2,HRSH=85.
8と設定して(図2S12)、処理Aを完了する。
【0072】続いて、図3の処理Bに移り、count=5
であり、N(=3)に達しているで、処理Bに入る。こ
こで、count=5であるので、NUM=5とする。ま
た、LOOP_AとLOOP_Bとを初期化して0とす
る(図3S2)。
【0073】そして、その時点までに得た計測値につい
て、NUMをデクリメントしつつNUMが0に達するま
で(図3S8,S9)、または、LOOP_Bが3に達
するまで(図3S3)、現時点から過去にさかのぼる方
向に処理を繰り返し、Buf[count]_A=1か否か
を調べる(図3S4)。
【0074】これにより、count=5,count=4,coun
t=3,count=2の順に計測値を調べた時点で、異常計
測値の個数(LOOP_A)から1を得て(図3S
5)、正常計測値の個数(LOOP_B)から3を得る
(図3S6)。
【0075】そして、NUMは0に達していないため
(図3S8,S9)、S3に戻る。ここで、NとLOO
P_Bとが共に3であって等しいので、これ以上の繰り
返し処理は中止し、count=1の計測値については処理
をしない。
【0076】そして、AVE=1+3=4(図3S1
0)を求め、ロードされている4個の計測値(B3,B
2,A1,B1)を用いて、計測値の平均値を算出する
(図3S11)。すなわち、平均数N=3である場合
に、count=5から始ってcount=2までさかのぼった時
点においてLOOP_B=3が得られ、AVE=4でN
=3を満足し、4個の計測値は正常な計測値を3個含ん
だ状態になっている。
【0077】この図5の波形において従来の手法によれ
ば最新の3個の計測値(2個が正常な心拍の計測値)で
平均を行うのに対し、本実施の形態例の手法では4個の
計測値(3個が正常な心拍の計測値)で平均を行うた
め、本実施の形態例の手法による平均値のほうが変動の
影響が小さい。
【0078】そして、このようなAVE個の平均から求
めた計測値の平均値を用いて、心指標PIを始め、各種
の指標や指数といった数値を計算する(図3S12)。
この場合、ハートレートHRが正常な計測値をN個含む
最新の計測値の平均値を用いているので、ハートレート
HRが正常でない計測値が入り込んだとしても、計算結
果における変動の影響を小さくすることが可能になる。
【0079】なお、これ以降の心拍でも、正常な計測値
をN個含んだ最新の計測値の平均値を求めるような動作
を続ける。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、正常でない心拍の計測
値(心拍周期が所定範囲外の計測値)が入り込んだとし
ても、計算結果における変動の影響を小さくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例の超音波診断装置
の主要部の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態例の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図3】本発明の実施の形態例の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図4】本発明の実施の形態例の処理の様子を示す説明
図である。
【図5】本発明の実施の形態例の処理の様子を示す説明
図である。
【図6】本発明の実施の形態例の処理における移動平均
の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
10 超音波探触子 20 送受信回路 30 Bモード処理部 40 ドプラ処理部 50 ディジタルスキャンコンバータ 60 表示部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波受波信号を分析して得てドプラ波
    形を生成し、 このドプラ波形から求められる心拍周期が所定範囲内で
    あるかを調べ、 心拍周期が所定範囲内であるときの計測値が設定数に達
    するまで複数の計測値を求め、 前記複数の計測値から平均の計測値を求めることを特徴
    とするドプラ波形解析方法。
  2. 【請求項2】 超音波受波信号を分析して得てドプラ波
    形を生成し、心拍周期を求める機能を備えた超音波診断
    装置であって、 心拍周期が所定範囲内であるときの計測値が設定数に達
    するまで複数の計測値を求め、この複数の計測値から平
    均の計測値を求める演算手段を備えたことを特徴とする
    超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、前記平均の計測値を用
    いて各種指標,指数を算出することを特徴とする請求項
    2記載の超音波診断装置。
JP31535297A 1997-11-17 1997-11-17 ドプラ波形解析方法及び超音波診断装置 Pending JPH11146880A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006102489A (ja) * 2004-09-07 2006-04-20 Toshiba Corp 超音波ドプラ診断装置及び診断パラメータ計測方法
JP2008212746A (ja) * 2008-06-17 2008-09-18 Shimadzu Corp 超音波診断装置
JP2010200844A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Toshiba Corp 超音波診断装置および超音波診断装置のデータ処理プログラム
US8303507B2 (en) 2004-09-07 2012-11-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultrasonic doppler diagnostic apparatus and measuring method of diagnostic parameter

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