JPH1114602A - 膜センサ装置 - Google Patents

膜センサ装置

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JPH1114602A
JPH1114602A JP16230597A JP16230597A JPH1114602A JP H1114602 A JPH1114602 A JP H1114602A JP 16230597 A JP16230597 A JP 16230597A JP 16230597 A JP16230597 A JP 16230597A JP H1114602 A JPH1114602 A JP H1114602A
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JP
Japan
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container
ultrasonic
wall surface
solution
sensor device
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Pending
Application number
JP16230597A
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English (en)
Inventor
Kenji Yasuda
賢二 安田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサ膜表面近傍の微量の試料溶液を効果的
に循環させる手法を組み込んだ膜センサ装置を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 膜センサ装置は、組成を測定する溶液を
おさめる容器部1と、膜センサ10、放熱ユニット2お
よび温度センサ16よりなる。容器部には、管21から
試料溶液が導入され、管22より排出される。2枚の板
31、32に挟まれたスペーサー41内に溶液が蓄えら
れる隙間があり、スペーサー41内には二つの超音波振
動子がそれぞれ板31、32に対面するかたちで、互い
の進行波が重なり合わないように固定されている。超音
波振動子よりバルク波を発生させる場合には、超音波振
動子を厚み振動モード(33モード)あるいは長さ振動
モード(31モード)で振動させ、容器中の試料溶液
に、溶液の流れを作り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜センサを用いた
溶液中の試料成分分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水溶液中に溶けている特定の種類のイオ
ンあるいは溶存酸素等の定量的測定には、従来は煩雑な
前処理を必要とする化学分析法が主流であったが、近
年、目的とするイオンあるいは物質を選択的に透過する
薄膜などを用いて、溶液中に存在する特定のイオンの濃
度に応答し、そのイオン濃度に応じた電位を生じるイオ
ン電極が開発され利用されている。たとえば、水中に溶
け込んでいる溶存酸素量を測定する方法には、一般に隔
膜型ガルバニ電池式測定法が用いられている。これは、
酸素透過性隔膜を通過して拡散してくる溶存酸素が、そ
の量に応じてカソードの銀電極上で還元反応を起こし起
電力を発生させるので、この電流量を測定することで定
量的に隔膜を透過してきた酸素量を見積ることができる
ものである。このような薄膜を用いた手法で測定を行え
ば、煩雑な過程を経ることなく、薄膜を先端に組み込ん
だセンサを用いて、直接、連続的に試料溶液中に含まれ
る物質の組成を測定することが可能となる利点がある。
【0003】選択的透過膜を用いる場合には、膜に接す
る試料溶液の組成が一定であることが測定精度を上げる
ためには重要であるが、一般には膜に接する溶液の組成
を安定化させるために、膜近傍で攪拌子を300〜50
0rpm程度の速度で回転させ緩やかな試料溶液の流れ
を膜表面に作らせることで膜表面の溶液を交換したり、
試料溶液を含む容器を20〜30cm/sec程度の速
度で震盪させることで溶液を交換している。
【0004】超音波を液体に照射することで、液体自体
に流れが生じる超音波流動現象は、W. L. Nyborgによっ
てPhysical AcousticsのAcoustic Streamingの中に紹
介されている(Vol. 2B, Ed. W. P. Mason, Academic
Press, 1965)。この現象は、超音波強度の傾きによっ
て生じるものと考えられており、より大きな駆動力を得
るためには超音波のパワー密度を増加させるか、超音波
の流体中での減衰を大きくすればよい。また、表面弾性
波(SAW)による流動現象に関しても塩川らによって
報告されている(S. Shiokawa et al., Jpn. J. Appl.
Phys. Supl. 29-1 (1990) pp. 135-137)。これは、櫛
形電極によって基板表面に作り出されたレーリーSAW
が、水/個体の界面では水中への放射モードであるリー
キーSAWとなり、これによって基板上に滴下した水滴
が流動したり飛翔したりする現象である。
【0005】SAWを発生させる手法としては、主とし
てインター・ディジタル・トランスデューサー(ID
T)を用いた方法と、バルク波を表面波に変換する方法
の2つがある。IDTを用いた手法は、圧電体基板上に
櫛形に電極を交差させて、これらの電極に交流電圧を印
加することで発生させるものであるが、この場合には櫛
電極の間隔は、用いたい超音波の波長(λ)の1/2
(すなわちλ/2)にする必要があり、また、櫛形電極
に印加できる電界は、4kV/cmまでに制限されてい
るため、周波数の低い超音波で強力超音波を発生させる
ことは難しい。
【0006】バルク波を表面波に変換する方法は、すで
に確立されているバルク波の発生手段を利用して、強力
超音波等のバルク波を表面波に変換する手法である。た
とえば、プリズム形状の固体を用いてバルク波の境界面
での漏洩波からSAWを発生させるプリズムカップラ法
や、SAWを発生させる固体表面上に周期構造を作り、
これにバルク波を当てることでSAWを発生させるグレ
ーティングカップラ法などが知られている(R. F. Hump
hryes and E. A. Ash, Electronics Lett. Vol. 5 (196
9) pp.175-176)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術でも述べ
たように、選択的透過膜を用いたセンサに接する試料溶
液の組成が一定であることが測定精度を上げるためには
重要であるが、従来技術では膜近傍で攪拌子を回転させ
緩やかな試料溶液の流れを膜表面に作らせることで膜表
面の溶液を交換したり、試料溶液を含む容器を震盪させ
ることで溶液を交換していたため、センサを浸ける試料
溶液の容器は攪拌子を回転させるのに十分な容積が必要
であったり、センサを揺らすのに十分な容量が必要であ
った。また、試料を攪拌する場合に、攪拌子を用いた場
合に、その攪拌子の成分あるいは付着物が測定結果に変
化を与える可能性があった。
【0008】本発明は、センサ膜表面近傍の微量の試料
溶液を非接触で効果的に循環させる手法を組み込んだ膜
センサ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的のセンサ膜表面
近傍の微量の試料溶液を非接触で効果的に循環させる手
法は、膜センサ表面近傍に超音波流動現象によって生じ
た試料溶液の流れを起こすことで達成される。
【0010】超音波流動現象を試料容器内で効果的に発
生させるために、本装置は試料溶液を含む容器中に超音
波進行波あるいは漏洩表面弾性波を導入する手段を有す
る。超音波進行波を導入するため、(1)試料溶液を入
れる容器の内壁面の、少なくとも1つの壁面の一部から
超音波バルク波を照射する手段を有し、前記超音波バル
ク波を照射する壁面と、この壁面に対向する壁面との距
離が、用いた超音波の波長の1/2の整数倍でないよう
に装置を構成する。あるいは、(2)容器の内壁面の、
少なくとも1つの壁面の一部から超音波バルク波を照射
する手段を有し、前記超音波バルク波を照射する壁面
と、この壁面に対向する壁面の少なくとも一部が平行で
ないように容器を構成する。
【0011】また、漏洩弾性波を容器内壁面に発生させ
るとき、本発明は、特に効果的に溶液を交換させるため
に(3)容器の内壁面のうち、膜センサを含む面あるい
は、これに対面する面上に表面弾性波を発生させる手段
を有する。また、本発明は、(4)流体の温度を制御す
るため、試料に超音波を作用させる容器の温度を制御す
る手段を有する。
【0012】また、本発明では、用いる超音波によって
生じるキャビテーションの発生を防ぐため、周波数50
0kHzより高い周波数を用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に本発明の膜センサ装置の模
式図を示し、以下にこの図を用いて本発明の膜センサ装
置を説明する。本発明の構成は、(1)組成を測定する
溶液をおさめる容器部1と、(2)膜センサ10、
(3)放熱ユニット2および温度センサ16よりなる。
容器部1には、管21から試料溶液が導入され、管22
より排出される。2枚の板31、32に挟まれたスペー
サー41内に溶液が蓄えられる隙間がある。板31に
は、膜センサ10を組み込む穴と、試料溶液の温度を測
定する温度センサ16を導入する穴が開けられている。
また、放熱ユニット2では、ペルチエ素子50が板32
と放熱板60とに挟まれており、温度センサ16の温度
データを基に試料溶液の温度を調節することができる。
【0014】つぎに、図2および図3を用いて超音波振
動子を用いた試料溶液の循環方法について説明する。図
2は図1で示した膜センサ装置のA−A断面図、図3は
B−B断面図である。膜センサ10のセンサ膜11は、
容器内の試料溶液に接するように配置されている。スペ
ーサー41内には超音波振動子71、72がそれぞれ板
31、32に接するかたちで、互いの進行波が重なり合
わないように固定されている。超音波振動子71、72
よりバルク波を発生させる場合には、超音波振動子を厚
み振動モード(33モード)あるいは長さ振動モード
(31モード)で振動させ、それぞれ矢印81、82方
向に超音波進行波を発生させる。この時の超音波の周波
数は、キャビテーションの発生を抑制するために500
kHz以上の超音波を用いることが望ましい。また、容
器内の隙間の幅は、超音波の波長λについて、(λ/
2)の整数倍でないことが望ましい。容器中の試料溶液
に、矢印91で示したような溶液の流れを作り出すため
には、超音波振動子71、72を互いにずらすよう配置
する。
【0015】また、超音波振動子をすべり振動モ−ド
(15モード)で振動させた場合、超音波振動子は、板
31、32表面に表面弾性波を励起させることができ
る。板31、32を進行する表面弾性波は、固体/液体
境界層で試料容器中におのおの矢印81、82方向の漏
洩超音波を放出し、矢印91のような溶液の流れを生み
出す。
【0016】図4を用いて、図1で示した膜センサ装置
中に表面弾性波を発生させる本装置の第2の実施例を説
明する。図4は、図2と同様に膜センサ装置のA−A断
面である。2枚の板33、34それぞれには周期的に鋸
状の窪みが刻まれており、超音波振動子73、74より
板33、34に照射されたバルク波はこの窪みにおい
て、表面弾性波に変換され、それぞれ矢印83、84の
方向に伝搬してゆく。2枚の板にある周期的な窪みは、
周期的な突起でもよい。
【0017】図5を用いて、図1で示した膜センサ装置
中に進行波を発生させる本装置の第3の実施例を説明す
る。図5は、図2と同様に膜センサ装置のA−A断面で
ある。2枚の板35、36に挟まれたスペーサー43
は、その一部が板35、36に対して45度程度の角度
を持つように加工されており、超音波振動子から板36
へ導入されたバルク波が溶液中に導入されたときに、矢
印93方向に溶液の流れが発生するように、超音波の進
行波が反射する構成になっている。このとき、板35、
36の厚さは、使用する超音波の板中での波長をλ’に
としたとき、(λ’/2)の整数倍とはなっていないこ
とが望ましい。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、従来の攪拌子を用
いた測定法に対して、本発明を用いることによって、膜
センサ表面の試料溶液を、非接触に循環させることが可
能となり、試料溶液の微量化、膜センサの測定精度の安
定化と、測定装置の小型化ができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の基本構成を示す模式
図。
【図2】図1で示した装置のA−A断面図。
【図3】図1で示した装置のB−B断面図。
【図4】図1で示した装置の第2の実施例のA−A断面
図。
【図5】図1で示した装置の第3の実施例のA−A断面
図。
【符号の説明】
1…容器部、2…放熱ユニット、10、12、14…膜
センサ、11、13、15…センサ膜、16…温度セン
サ、21、22…管、31、32、33、34、35、
36…板、41、42、43…スペーサー、50ペルチ
エ素子、60…放熱板、71、72、73、74、75
…超音波振動子、81、82、83、84、85…超音
波の進行方向、91、92、93…溶液の流れ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成を測定する試料溶液をおさめる容器
    と、前記溶液に接するように前記容器の内壁面に配置さ
    れた膜センサと、前記容器中に超音波進行波を導入する
    手段と、を有することを特徴とする膜センサ装置。
  2. 【請求項2】前記容器の内壁面の、少なくとも1つの壁
    面の一部から超音波バルク波を照射する手段を有し、前
    記超音波バルク波を照射する壁面と、この壁面に対向す
    る壁面との距離が、用いた超音波の波長の1/2の整数
    倍からずれた距離であることを特徴とする請求項1記載
    の膜センサ装置。
  3. 【請求項3】前記容器の内壁面の、少なくとも1つの壁
    面の一部から超音波バルク波を照射する手段を有し、前
    記超音波バルク波を照射する壁面と、この壁面に対向す
    る壁面の少なくとも一部が非平行であることを特徴とす
    る請求項1記載の膜センサ装置。
  4. 【請求項4】組成を測定する試料溶液をおさめる容器
    と、前記溶液に接するように前記容器の内壁面に配置さ
    れた膜センサと、前記容器の内壁面に超音波表面弾性波
    を発生させる手段とを有することを特徴とする膜センサ
    装置。
  5. 【請求項5】前記容器の内壁面のうち、膜センサを含む
    面または膜センサを含む面に対向する面に超音波表面弾
    性波を発生させる手段を有することを特徴とする請求項
    4記載の膜センサ装置。
  6. 【請求項6】試料溶液をおさめる前記容器中の溶液の温
    度を制御する手段を有することを特徴とする請求項1記
    載の膜センサ装置。
  7. 【請求項7】試料溶液をおさめる前記容器中の溶液の温
    度を制御する手段を有することを特徴とする請求項4記
    載の膜センサ装置。
  8. 【請求項8】前記超音波進行波の周波数が500kHz
    以上であることを特徴とする請求項第1項記載の膜セン
    サ装置。
  9. 【請求項9】前記超音波弾性表面波の周波数が500k
    Hz以上であることを特徴とする請求項4記載の膜セン
    サ装置。
JP16230597A 1997-06-19 1997-06-19 膜センサ装置 Pending JPH1114602A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008089600A (ja) * 2002-06-08 2008-04-17 Lg Innotek Co Ltd スリット弾性波を用いたsawセンサ素子およびその方法

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