JPH11142453A - 電磁波発生源探査方法及び装置 - Google Patents

電磁波発生源探査方法及び装置

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JPH11142453A
JPH11142453A JP30621297A JP30621297A JPH11142453A JP H11142453 A JPH11142453 A JP H11142453A JP 30621297 A JP30621297 A JP 30621297A JP 30621297 A JP30621297 A JP 30621297A JP H11142453 A JPH11142453 A JP H11142453A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子機器内に存在する電磁波発生源の位置等を
特定する。 【解決手段】磁界発生源領域201上の格子点203に存在す
る求めるべき電流によって生じた、測定平面202で測定
した近傍磁界測定値のx方向成分の分布を、近傍磁界測
定が行われた格子点数分の次元を持ち、各格子点での測
定値を各次元の値とした測定磁界合成複素ベクトル206
として表し、格子点204に仮定した電流により生じる近
傍磁界計算値のx方向成分を同様な複素ベクトル207と
して表す。各格子点上に仮定した電流毎に求めた両ベク
トルの内積値の最大値を求めることで、実際の電磁波発
生源の位置203を特定し、さらに、両者の内積値をベク
トル207の大きさで除算することで、近傍磁界測定値の
x方向成分に対応するy方向電流成分の大きさ、位相お
よび位置の情報を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波発生源の大
きさ、位相、および位置を検出し、装置遠方の任意の位
置における電磁界強度を求める方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】不要電磁輻射の抑制技術では、近年の情
報通信機器等の普及にともなう不要電磁波による電磁障
害が頻発していることから、その原因である不要電磁波
を抑制するために発生源を検出する技術が要求されてい
る。
【0003】従来の不要電磁波発生源を探査する装置と
しては、カナダのノーザンテレコム社のEMSCANが
あるが、測定対象となる被測定装置を測定装置上に設置
する。このため、測定装置が導体板として鏡像を生じる
ことから、被測定装置への電磁界の擾乱が大きい。さら
に、EMSCANは測定値をそのまま出力するため被測
定装置上の相対値としてしか得られない。つまり、被測
定装置上の電磁輻射源の位置は鏡像の影響により正確に
わからないだけでなく、正確な大きさ及び位相がわから
ないため、その電磁輻射源による遠方での電磁輻射の大
きさもわからないという問題がある。
【0004】このような問題を解決するための電磁波発
生源の探査方式として、例えば、電子情報通信学会論文
誌B−II 1985年10月、菊池淳一著「開口合成
による不要電磁波発生源の位置推定方法の一提案」、電
子情報通信学会論文誌B−II 1986年9月、菊池
淳一著「最大エントロピー法を応用した電磁波発生源の
位置推定」、NEC技法 1993年9月、林昌世著
「EMCにおける電磁界計測と数値解析」がある。以
下、これらの探査方式をそれぞれ説明する。
【0005】上記「開口合成による不要電磁波発生源の
位置推定方法の一提案」で例示されている方法は、微小
モノポールアンテナを電界プローブとして、平面上直交
座標系に沿って波長の4分の1程度の間隔でアレー配置
し、アレー面積と等しい開口面アンテナを用いて不要電
磁波を測定したことと等価にするものである。この測定
値の位相変位から電磁波発生源が存在する開口面上の位
置を特定するものであり、演算時間がほかに比べて短
く、大きさ、位相の両方の値が検出可能であるが、分解
能が波長の4分の1程度と粗くなるという問題がある。
【0006】上記「最大エントロピー法を応用した電磁
波源の位置推定」に例示されている方法では、一定時間
連続に測定した電磁波の時系列情報に対して最大エント
ロピー法を適用したパワースペクトルを二次元空間にお
ける電磁波発生源の位置に対応させるものであるが、位
置精度が高いという利点がある一方、一定時間以上連続
した測定が必要であり、さらに波源の位相情報を検出で
きず、遠方界を計算により求めることができないという
問題がある。
【0007】上記「EMCにおける電磁界計測と数値解
析」に例示されている方法では、例えば図2に示すよう
に、電磁波を発生している電流が存在すると仮定される
領域(電磁波発生源領域201)を微小格子(n=1〜
N)に分割し、磁界測定を行う平面領域(測定平面20
2)を微小格子(m=1〜M)に分割し、電磁波発生源
領域201の微小格子と等しい数の測定値を、以下の式
によって表される電流と磁界の線形連立方程式をたて
る。
【0008】
【数1】
【0009】ここで、Hmx(m)、Hmy(m)、Hm
z(m)は測定平面202上の格子点mにおいて測定さ
れたx、y、z方向における磁界成分、Ix(n)、I
y(n)、Iz(n)は電磁波発生源領域201の格子
点nに存在する電流のx、y、z方向成分、Hx
x(m、n)、Hxy(m、n)、Hxz(m、n)は電
磁波発生源領域201の格子点nに存在するx、y、z
方向の単位電流によって発生する測定平面202上の格
子点mにおけるx方向の磁界成分である。また、Hyx
(m、n),Hyy(m、n),Hyz(m、n)、Hz
x(m、n),Hzy(m、n),Hzz(m、n)はそ
れぞれ、電磁波発生源領域201の格子点nに存在する
x、y、z方向の単位電流によって発生した測定平面2
02上の格子点mにおけるy、z方向の磁界成分であ
る。これを以下に示す行列式の解を求めることで電磁波
発生源位置、すなわち電流分布Ix(n)、Iy
(n)、Iz(n)を特定する。
【0010】
【数2】
【0011】電磁波発生源が微小格子上に存在し、かつ
測定値が厳密に正しければ位置が点で得られ、大きさお
よび位相の真値が得られる。しかし、少なくともいずれ
か一方に誤差が含まれると線形連立方程式が収束せず、
解が得られない、もしくは全く違う解を算出するという
問題が生じる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】装置遠方での電磁界を
抑えるために、その電磁波の発生源を探査し、対策を施
す必要がある。この発生源を探査する方式において、E
MSCANのような従来装置で利用されている直接探査
方式では、検出磁界強度の最も大きな座標に電磁波発生
源があると想定できるが、発生源のエネルギーを取り出
す必要があるため、電磁波発生源自体に擾乱を与え、そ
の補正ができるような特殊な場合を除いては電磁波発生
源の真値を得ることはできない。
【0013】また、上述した逆問題方式では分解能が波
長の4分の1程度と粗くなるか、分解能を向上させるた
めに一定時間連続な測定が必要であるか、演算時間が膨
大になりかつ全く違う解を算出する、もしくは解が得ら
れないという問題がある。
【0014】本発明は、測定装置により生じる鏡像が小
さく電磁界の擾乱の小さな距離に設けた観測点で測定し
た近傍磁界分布の情報を用いて、従来手法に比べて電磁
波発生源を高速、高分解能で、かつ各方向成分を分離抽
出して求め、測定対象内の電磁波発生源を検出し、該検
出した電磁波発生源に基づいて遠方における電磁界強度
を算出することができる電磁波発生源探査方法及び装
置、並びにその方法を実現するアルゴリズムを記憶した
記憶媒体を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】測定装置の構成として
は、直接探査方式では測定装置による鏡像の影響が生じ
るので、本発明においては、この影響を小さくするため
測定装置本体と被測定装置との間に距離を置き、磁界を
擾乱させない程度に小さな磁界プローブのみを測定装置
本体から被測定装置へと延ばして測定を行う。
【0016】本発明による逆算方法では、例えば図2に
示すように磁界発生源領域201を分割する微小格子点
(以下では格子点と略称する)n上に存在する電流の
x、y、z方向成分Ix、Iy、Izにより、測定平面
202を分割する微小格子点(以下では格子点と略称す
る)mに発生する磁界に対応するベクトルポテンシャル
の各成分Ax、Ay、Azを数3のように示す。
【0017】
【数3】
【0018】ここで、dx、dy、dzは格子点間の微
小距離、rmnは格子点mと格子点nとの距離を示す。上
記数3は、以下の数4に示すマクスウェルの方程式から
数5のように展開される。
【0019】
【数4】
【0020】
【数5】
【0021】ここで、θ、Φはxyz座標と原点を同じ
にする極座標における座標位置、xp、yp、zpはx
yz座標における観測点での座標位置、xs、ys、z
sはxyz座標における電磁波の発生源での座標位置を
示している。すなわち、dx、dy、zpおよびzsの
相対的位置関係は、図10に示すようなものになる。
【0022】本発明では、電磁波発生源領域201を複
数の格子に分割した点を想定し、その各々の格子点に座
標系各方向に大きさ1、位相0の単位電流を仮定し、こ
の仮定した電流によって、電磁波の近傍領域内に設けた
観測点に発生する磁界分布を計算により求める。これを
行列として数6に示す形式に変換する。
【0023】
【数6】
【0024】従来の方式では、電流方向と同方向の磁界
成分、つまり0行列を加え、上述した数1および数2と
同じく、以下の数7及び数8のように展開していた。
【0025】
【数7】
【0026】
【数8】
【0027】一方、本発明では、上記数6に示す計算に
より求めた磁界分布と電磁波の近傍領域(測定平面)内
に設けた観測点における近傍磁界測定値とについて、各
々観測点数に等しい次元数を持つ複素ベクトルを設定
し、これら複素ベクトルの各項を数9のように演算する
ことで、両複素ベクトルの内積を求める。
【0028】
【数9】
【0029】ここで、n’は電流発生源領域201上に
仮定した単位電流の存在する格子点を示す。上記数9の
下線部に含まれる電流成分が等しい2式を取り上げ、こ
れらの内積を求めると数10に示すように展開される。
【0030】
【数10】
【0031】上記数10は複雑であるが、観測点の位置
を電磁波発生源の上方を囲むように設ければ、以下の数
11の条件が成立し、これより上記数10は第1項、第
2項、第4項が0になり以下の数12のように簡略化さ
れる。
【0032】
【数11】
【0033】
【数12】
【0034】他の成分も同様に以下の数13のように簡
略化される。
【0035】
【数13】
【0036】ここで、上記数12および数13は内積値
である。これらの内積値を、測定値と計算値に対応する
複素ベクトルの大きさで除算すると、電磁波発生源の各
方向成分の存在する座標位置では1が得られる。これ
は、上述した測定値と計算値の複素ベクトルが一致、す
なわち両者のなす角度cosθが0となった場合に対応
する。すなわち、このようにして得られる値は、計算で
求めた磁界分布と測定された磁界分布とのマッチングの
度合いに対応し、対応する座標位置に電磁波源が存在す
る確率(あるいは比率)を示すものである。
【0037】例えば、上記存在確率は以下の数14で表
され、これが数15の条件を満たす時、その位置でth
en以降の値をとり、満たさない場合は0となる。
【0038】
【数14】
【0039】
【数15】
【0040】なお、上記数15の条件は、電流を想定し
た格子上に実際の電流が存在した場合、存在確率は1と
なると考えられる。ところが、実際には格子間にも電流
が存在するため、観測点から格子を眺めた場合、隣り合
う格子点との半分の距離内の電流を含めてその格子上に
電流が存在すると考えるものである。
【0041】以上の方法により、3次元に分離した電磁
波発生源の位置が得られ、その点での電流の大きさおよ
び位相は、上記数12、13を展開することにより、フ
ェーザ表現(複素数表現)により得られる。
【0042】このような磁界分布から電流を求める逆算
方式では、メッシュ数(格子数)m、nに対して、従来
手法では連立方程式の解法として有名なガウスの消去法
を用いた場合、以下の数16に比例した計算時間を必要
とするが、本発明による手法では、以下の数17に比例
した計算時間で済む。例えば、約700個のメッシュを
切った場合、本発明によれば約120分の1の時間で逆
算が可能となる。
【0043】
【数16】
【0044】
【数17】
【0045】すなわち、本発明による逆算方式によれ
ば、従来手法の課題である演算時間の短縮を可能とし、
電磁波発生源の大きさ、位相および位置の探査精度を向
上させ、各方向成分への分離を行い、高速、高精度で遠
方界へ展開可能な電磁波発生源探査を実現することがで
きる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した不要電磁
波発生源探査装置の第1の実施形態を図1〜図3、図7
を用いて説明する。
【0047】本実施形態に係る不要電磁波発生源探査装
置は、図1に示すように、測定対象である被測定装置1
01の磁界を検出する3次元磁界プローブ106と、高
周波増幅器107と、位相検波器108と、A/Dコン
バータ109と、CPUおよびメモリ等を備えるコンピ
ュータ110と、本発明による探査方法を実現するため
のプログラム等を記憶した記憶装置110aと、探査結
果を出力表示する表示装置111と、被測定装置101
の動作クロックを増幅する高周波増幅器112と、n逓
倍器113とを備えている。なお、記憶装置110a
は、例えば、プログラムやデータなどの情報を記憶した
記憶媒体、および、それを読み取るための記憶媒体読取
装置により実現される。
【0048】本実施形態の装置においては、被測定装置
101に対して電磁界的に近傍となる距離102の点
で、被測定装置101により発生された磁界を、x方向
磁界プローブ103、y方向磁界プローブ104、z方
向プローブ105を組み合わせた3次元磁界プローブ1
06によって測定する。3次元磁界プローブ106は、
例えば、3つのループアンテナ103、104、105
によって構成する。ここで、電磁界的に近傍となる距離
とは(2πr/λ)≦1を満足する距離rの数値範囲を
指す。
【0049】3次元磁界プローブ106で検出された近
傍磁界による誘起電圧は、各方向成分毎に高周波増幅器
107によって増幅され、位相検波器108へ送られ
る。一方、被測定装置101の動作クロックは高周波増
幅器112によって増幅された後、n逓倍器113へ送
られ、そこで増幅信号のn倍の周波数の信号が生成され
る。
【0050】位相検波器108は、3次元磁界プローブ
106からの磁界測定信号とn逓倍器113からのn倍
信号とを受け入れて、測定磁界の各方向成分について、
その大きさと位相の情報を分離抽出する。
【0051】この測定された近傍磁界の大きさと位相を
示す信号は、A/Dコンバータ109を通して、測定動
作の制御および演算を行うためのコンピュータ110に
読み込まれる。
【0052】また、コンピュータ110は、n逓倍器1
13へ逓倍数nを指示し、該逓倍数nと対応づけて、上
記測定された近傍磁界の大きさや位相等の情報を記憶し
ておくことにより、被測定装置101の動作クロックの
高調波成分についての3次元近傍磁界測定を可能として
いる。
【0053】さらに、コンピュータ110は、以上のよ
うにして得られた3次元磁界測定値を用いて、以下に詳
細説明する本発明の方法により、被測定装置101上の
電磁波発生源としての電流分布を計算により逆算し、そ
れにより得られた電流分布から遠方の電磁界分布を求め
る。このようにして求められた遠方電磁界の支配的な要
因となる電流の大きさ、位相および位置は、算出された
遠方電磁界と共に、出力装置111に出力する。
【0054】本実施形態によれば、近傍磁界を測定する
ことで任意の遠方における不要電磁界を求めることがで
きるだけでなく、該不要電磁波の支配的要因となる電磁
波発生源としての電流の大きさ、位相および位置を求め
ることができる。
【0055】なお、本実施形態では、被測定装置101
の動作クロック周波数を取り出し、そのn逓倍の信号を
位相検波器108へ提供するための高周波増幅器112
とn逓倍器113とを備えているが、本発明では必ずし
も必要ではない。これら構成の代りに、例えば、測定対
象となる周波数範囲をスキャンする信号発生器等を用い
る構成としても良い。
【0056】次に、本実施形態の電磁波発生源探査装置
により実施される電磁波発生源逆算処理(探査処理)の
一例を図2、図3、図7を用いて説明する。ここで、図
2は本実施形態に係る解析の概念図、図7はその処理の
全体処理を示すフローチャート、図3は本発明が適用さ
れた、ある特定の方向に流れる電流成分の検出処理の流
れを示すフローチャートである。
【0057】本探査処理は、図1の不要電磁波発生源探
査装置の記憶装置110aに予め記憶された、上述した
本発明の探査方法を実現するための探査プログラムを、
コンピュータ110のCPUで実行することにより実現
されるものである。
【0058】本探査処理では最初、図2に示すように分
割された2次元の測定平面202上の各格子点mにおい
て、近傍磁界の測定を行う(図7のステップ701)。
本例では、様々な電子デバイスが実装されている基板等
を被測定装置101として想定し、磁界発生源の全てが
xy平面に平行な2次元平面(磁界発生源領域201)
に存在し、かつ、これと直交するz方向に流れる電流成
分は0と仮定している。このため、3次元磁界プローブ
106により測定された3次元の近傍磁界測定値のう
ち、x方向およびy方向の測定値だけを用いる。
【0059】次に、測定された近傍磁界データを利用し
て、当該測定された近傍磁界を発生すると考えられるy
方向、x方向の電流成分をそれぞれ検出する(ステップ
702、703)。これらステップでの処理については
以下で詳細に説明する。
【0060】最後に、ステップ702、703で求めた
電流分布によって生じる、被測定装置101から所定距
離だけ離れた遠方の電磁界を算出する(ステップ70
4)。
【0061】次に、上記図7のステップ702における
処理を、図2および図3を参照して詳細に説明する。
【0062】本処理では最初、y方向電流成分を求める
ために、測定された近傍磁界のx方向成分を取得する
(ステップ302)。ここで、実際の電磁波発生源とし
ての求めるべき電流が図2に示す格子点203上に存在
するとき、測定平面202において、3次元磁界プロー
ブ106によって測定した近傍磁界測定値のx方向成分
の分布は、近傍磁界測定が行われた格子点数分の次元を
持ち、各格子点での測定値を各次元での値とした複素ベ
クトル206として表すことができる。以下ではこれを
測定磁界合成複素ベクトル206と呼ぶ。本ステップで
は、この測定磁界合成複素ベクトル206を測定データ
に基づいて設定する。
【0063】これに対しステップ303では、計算磁界
合成複素ベクトル207を求める。計算磁界合成複素ベ
クトル207は、磁界発生源領域201上のある1つの
格子点204に電流を仮定した場合に得られるもので、
該仮定した電流によって測定平面202に生じる近傍磁
界計算値のx方向成分の分布は、近傍磁界測定が行われ
た格子点数分の次元を持ち、各格子点での計算値を各次
元での値としている。本実施形態では、上述したものと
同じ方法により、電磁波発生源領域201を分割して設
定した格子点の各々について電流の存在を仮定して、計
算磁界合成複素ベクトル207を求めるものとする。
【0064】次に、上記ステップ302、303で求め
た測定磁界合成複素ベクトル206と計算磁界合成複素
ベクトル207との内積値を、例えば上記数12及び数
13を用いて、電磁波発生源領域201の各格子点に仮
定した電流毎に求める(ステップ304)。
【0065】ここで得られる内積値は、磁界発生源領域
201と測定平面202とのz方向距離の二乗を、該z
方向距離の二乗と探査すべき電流が存在する格子点(例
えば格子点203)および仮定した電流が存在する格子
点(例えば格子点204)の間の距離の二乗との和によ
り割算して得られる比によって表されるものであり、仮
定した電流の位置が実在する電流の位置と一致した場合
に最大値、あるいは、略一致した場合等に極大値とな
る。
【0066】本実施形態では、この内積値の最大値ある
いは極大値を求めるために、得られた内積値を電磁波発
生源領域201の空間に対し微分し(ステップ30
5)、微分値が0でかつ連続となる位置を実際の電磁波
発生源の位置として決定する(ステップ306)。
【0067】さらに、この位置に存在する電磁波発生源
としての電流の大きさと位相は、測定磁界合成複素ベク
トル206と計算磁界合成複素ベクトル207の内積値
において余弦の二乗が1であることから、両者の内積値
を計算磁界合成複素ベクトル207の大きさで除算する
ことで得られる(ステップ307)。
【0068】以上の処理により、近傍磁界測定値のx方
向成分に対応するy方向電流成分について、その大き
さ、位相、および位置の情報を得られる。
【0069】なお、図7のステップ703も、上記ステ
ップ702でx方向成分の近傍磁界を測定してy方向の
電流成分を求めるのに対し、y方向成分の近傍磁界を測
定してx方向の電流成分を求める点が違うだけで、それ
以外の処理は同じであるので、その説明は省略する。
【0070】次に、本発明に係る不要電磁波発生源探査
装置の第2の実施形態を図4、図5を参照して説明す
る。ここで、図4に本実施形態において特徴的な解析処
理手順を示し、図5は本実施形態における装置構成例を
示す。
【0071】本実施形態の装置は、図5に示すように、
図1に示す装置と同様なハードウエア構成を備えるが、
後述するように磁界発生源の3次元分布を検出するため
に、図4に示すような本実施形態で特徴的な処理を含ん
だ磁界発生源探査アルゴリズムを実行するものである。
【0072】すなわち、本実施形態においては、3次元
形状を備える被測定装置501に対して電磁界的に近傍
となる距離102の点で、被測定装置501による磁界
をx方向磁界プローブ103、y方向磁界プローブ10
4、z方向磁界プローブ105を組み合わせた3次元磁
界プローブ106によって測定する。
【0073】3次元磁界プローブ106で発生した近傍
磁界による誘起電圧は、高周波増幅器107によって各
方向成分毎に増幅すると共に、被測定装置501の動作
クロックを高周波増幅器112によって増幅した信号の
n倍の周波数をn逓倍器113によって生成し、各々の
信号を位相検波器108に与えることで、被測定装置5
01の動作クロックの高調波周波数における測定磁界の
各方向成分について、大きさと位相に分離される。この
大きさと位相の信号をA/Dコンバータ109を通して
測定制御および演算用のコンピュータ110に読み込
み、以下に説明する演算処理によって測定した近傍磁界
の発生源となる電流分布を検出する。
【0074】また、このコンピュータ110からn逓倍
器113へ逓倍数nを変えることで、上記第1の実施形
態と同様に、所望の高調波成分についての測定を行うこ
とができる。
【0075】次に、本実施形態による処理手順を説明す
る。なお、近傍磁界の測定から遠方電磁界の算出までの
概略処理は、図7の処理において、y、x方向の電流成
分検出ステップ702、703に続いて、z方向の電流
成分検出処理を加えたものである。
【0076】本実施形態においては、各方向成分の電流
成分検出処理で、例えば図4に示すような処理を行う。
図4では、z方向の電流成分を求める場合を例に挙げて
説明するが、x、y方向の電流成分も同様な処理により
求めることができる。
【0077】本処理では最初、求めるべきz方向の電流
成分によって生じた3次元近傍磁界のx方向成分の測定
値を、近傍磁界測定点数の次元を持つ測定磁界合成複素
ベクトル206(図2参照)として表す(ステップ40
2)。また、この選択した測定磁界成分の方向に対して
直交方向に仮定した、z方向の電流成分によって生じる
近傍磁界のx方向成分についての計算値から、近傍磁界
測定点数の次元と同じ次元数を持つ計算磁界合成複素ベ
クトル207を取得する(ステップ403)。
【0078】次に、測定磁界合成複素ベクトル206と
計算磁界合成複素ベクトル207の内積値を求める(ス
テップ404)。ここで、上記第1の実施形態でも説明
したように、求めた内積値はこれら2つのベクトルのな
す角208(図2参照)の余弦の二乗によって表すこと
ができ、仮定した電流の位置(格子点204)が実在す
る電流の位置(格子点203)と一致した場合に最大
値、あるいは、略一致した場合などに極大値となる。
【0079】同様に、3次元近傍磁界測定値のx方向成
分と仮定した電流成分の方向(z方向)との両方に対し
て直交する方向(y方向)における測定値から測定磁界
合成複素ベクトル206’(図示せず)を求め(ステッ
プ408)、該y方向測定磁界合成複素ベクトル20
6’と、これに対応して求められた計算磁界合成複素ベ
クトル207’(図示せず)との内積値を求める(ステ
ップ409)。ここで、計算磁界合成複素ベクトル20
7’は、ステップ403で仮定されたz方向の電流を磁
界発生源として発生する計算磁界のy方向成分の分布に
より設定されたものである。
【0080】次に、ステップ404、409で得られた
内積値のうち、z方向電流の存在を仮定した各格子点毎
に、そこで得られたxおよびy方向成分の内積値同士の
積を求める(ステップ410)。これにより、仮定した
電流の方向の成分の存在確率分布が得られる。
【0081】上記内積値同士の積算結果の最大値あるい
は極大値を求めるために、ステップ410で各格子点毎
に得られた結果について、図3のステップ305と同様
に空間に対して微分し(ステップ411)、微分値が0
でかつ連続となる位置を電磁波発生源の位置と決定する
(ステップ412)。このようにして求められた位置に
存在する電磁波発生源としての電流の大きさと位相は、
上記ステップ410で得られた内積値の演算結果を、上
記ステップ403で設定された計算磁界の複素ベクトル
207、207’の大きさで除算することで得られる
(ステップ413)。
【0082】本処理によれば、3次元近傍磁界測定値の
x、y方向成分を生成するz方向の電流成分の大きさ、
位相および位置を分離抽出できる。
【0083】さらに、上記処理を3次元各方向に仮定し
た電流に対して行うことで、電磁波発生源としての電流
を3次元に分離し、各々の大きさ、位相、および位置の
情報を分離抽出することができる。
【0084】本実施形態によれば、得られた3次元磁界
測定値から被測定装置上の電磁波発生源としての3次元
電流分布を計算により逆算することができる。このた
め、仮定する電磁波発生源の位置を3次元被測定装置5
01の占有空間に拡張して求めることができ、立体的な
電子機器装置の電磁波発生源の大きさ、位相および位置
を探査することができる。
【0085】上記図4の処理手順を用いて、仮定した電
流の近傍磁界から仮定した電流を逆算した場合の逆算精
度(%)を図8に示す。
【0086】図8において、逆算不可能領域801は、
プローブから被測定装置を望む角が小さくなるためプロ
ーブの分解能より逆算不可能となる領域である。
【0087】また、逆算不可能領域802は、プローブ
高さが波長の1/10以上になる時、プローブへ到来す
る電磁波の位相が、基板の両サイドで反転するために逆
算不可能となる。
【0088】また、逆算不可能領域803は、プローブ
が被測定装置に近づきすぎるためにプローブの指向性に
より、被測定装置上に仮定した格子点群(メッシュ)の
測定点下にあるメッシュ以外の点に電流が存在する場合
に逆算できないためである。これは、探査分解能を高く
するために仮定するメッシュを細かくすれば解決出来そ
うであるが、実際には近づくことにより、プローブの存
在による電磁界の擾乱が大きくなり、結果として逆算は
不可能となる。
【0089】しかし、本発明によれば、これらの逆算不
可能領域を除いても、被測定対象である基板表面から測
定されたプローブ高さが2.7cmで、VCCIにより
規制されている周波数帯域804の全域において精度1
%以内の測定が可能となる。さらに、例えば1cmの部
品高さを考慮したプローブ高さ1.7cmでは、4%以
内の精度で電流を逆算することができることが、本願発
明者により確認されている。
【0090】本発明によれば、VCCIで規制される周
波数帯域804に対しても、充分な精度でその電磁波発
生源の位置等を逆算することができる。
【0091】次に、本発明に係る不要電磁波発生源探査
装置の第3の実施形態を図6、図9を参照して説明す
る。ここで、図6は本実施形態における装置構成例を示
し、図9は探査結果の表示例を示す。
【0092】本実施形態の装置は、図6に示すように、
図1の装置構成において、被測定装置101を撮像する
ためのカメラ601からの画像データおよび実装データ
ファイル602に記憶されている被測定装置101の実
装データを読み込むためのデータ入力手段をコンピュー
タ110がさらに備えている。また、コンピュータ11
0によって実行される電磁波発生源の探査処理方法とし
ては、上記第1あるいは第2の実施形態で説明されたも
のを用いる。
【0093】本実施形態では、カメラ601による被測
定装置101の画像情報および実装データファイル60
2から得られる実装情報のうちいずれか一方あるいは両
者を組み合わせて、被測定装置101の構造的特徴を示
す画像データを生成する。この画像データと、上記電磁
波発生源探査処理により特定された電磁波発生源の位置
情報とから、図9に示すような、被測定装置101上に
おける電磁波発生源901の位置が容易に特定できるよ
うに、例えば存在確率の値に対応した等高線902〜9
04を表示した画像を出力装置111に表示する。
【0094】上記画像データとしては、例えば、近傍磁
界の測定平面に対応する被測定装置101の平面構造を
撮像した撮像画面、回路図面、あるいは実装図面を用い
ることができる。
【0095】本実施形態によれば、被測定装置101上
の不要電磁波発生源の具体的部位を示すことができるた
め、被測定装置101において対策すべき部位を明確に
することができる。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、従来技術の開口合成
法、最大エントロピー法の応用および連立方程式による
解法とは異なり、測定点ごとの測定磁界と仮定した電流
による計算磁界とを測定点数に等しい次元を持つ複素ベ
クトルとして扱い、その内積値より不要電磁波発生源の
大きさ、位相および位置を決定することができる。
【0097】さらに、本発明によれば、仮定した電流と
先に用いた測定磁界との両方に直交する測定磁界を用い
た内積値を含めて考慮することで、不要電磁波発生源の
位置、大きさ、位相のみならず、その方向も分離するこ
とが可能となる。
【0098】さらに、本発明によれば、上述したような
不要電磁波発生源探査処理、および、求められた不要電
磁波発生源に基づき遠方電磁界を求める計算処理を実現
するためのプログラムを記憶し、該プログラムを実行す
ることにより、短時間に高精度な不要電磁波発生源の探
査を可能とすることができる。
【0099】従って、本発明によれば、電波暗室を用い
ることなく、短時間に不要電磁波の発生源を知ることが
できる。このため、設計品質に問題のない個所への不要
電磁波対策を行うことがなくなり、電波暗室を利用する
場合のコストと時間を短縮でき、設計効率を大幅に向上
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】被測定装置を平面形状に近似した、第1の実施
形態における不要電磁波発生源探査装置の構成を示す説
明図。
【図2】本発明による電磁波発生源の探査方式の概念を
示す説明図。
【図3】第1の実施形態において、電磁波発生源を平面
形状と近似した場合の探査処理の一例を示すフローチャ
ート。
【図4】第2の実施形態において、電磁波発生源を立体
形状とした場合の探査処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図5】被測定装置を3次元立体形状とした、第2の実
施形態における不要電磁波発生源探査装置の構成を示す
説明図。
【図6】被測定装置上に電磁波発生源の位置を示す、第
3の実施形態における不要電磁波発生源探査装置の構成
を示す説明図。
【図7】第1の実施形態における電磁波発生源の探査処
理の概略を示すフローチャート。
【図8】不要電磁波発生源の電流値逆算精度を示す図
表。
【図9】第3の実施形態における探査結果の表示例を示
す説明図。
【図10】数5の主要変数の相対的位置関係を示す説明
図。
【符号の説明】
101 被測定装置 102 電磁界的に近傍となる距離 103 x方向磁界プローブ 104 y方向磁界プローブ 105 z方向磁界プローブ 106 3次元磁界プローブ 107 高周波増幅器 108 位相検波器 109 A/Dコンバータ 110 コンピュータ 111 出力装置 112 高周波増幅器 113 n逓倍器 201 電流仮定点格子 202 近傍磁界測定点格子 203 実在する電流 204 仮定した電流 206 測定磁界合成複素ベクトル 207 計算磁界合成複素ベクトル 208 角 501 3次元被測定装置 601 カメラ 602 実装データファイル 801 逆算不可能領域 802 逆算不可能領域 803 逆算不可能領域 804 VCCI規制周波数帯域。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象となる電子機器が発生する電磁波
    の発生源を探査する装置において、 前記測定対象の近傍磁界の空間分布を測定する測定部
    と、 測定された近傍磁界分布から逆算して前記電磁波の発生
    源を求める演算部とを備え、 前記演算部は、 前記測定対象内の互いに異なる複数の位置に電磁波発生
    源が存在すると仮定し、該仮定した各位置毎に予め定め
    た強度と位相の電磁波発生源が存在した場合に、前記測
    定部が近傍磁界を測定した測定点の各々に発生すると推
    定される近傍磁界の分布をそれぞれ算出する近傍磁界算
    出手段と、 前記近傍磁界算出手段により算出された複数の近傍磁界
    分布の各々と、測定された近傍磁界分布との相関をそれ
    ぞれ求めることで、探査すべき発生源の位置、強度およ
    び位相を特定する発生源探査手段とを備えることを特徴
    とする電磁波発生源探査装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電磁波発生源探査装置に
    おいて、 前記演算部は、前記求められた電磁波発生源の位置、強
    度および位相から、前記測定対象の遠方位置における電
    磁界強度を算出する遠方電磁界算出手段をさらに備える
    ことを特徴とする電磁波発生源探査装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の電磁波発生源探
    査装置において、 前記発生源探査手段は、 前記近傍磁界算出手段により計算した複数の近傍磁界分
    布と測定した近傍磁界分布とを、前記測定部による測定
    点数に相当する次元を持ったベクトルとしてそれぞれ設
    定するベクトル設定手段と、 前記電磁波発生源を仮定した複数の位置の各々につい
    て、前記計算した近傍磁界分布に対応するベクトルと前
    記測定した近傍磁界分布に対応するベクトルとを内積演
    算することにより、前記仮定した各位置での電磁波発生
    源の存在確率をそれぞれ求め、該存在確率を利用して電
    磁波発生源の位置を求める位置決定手段とを備えること
    を特徴とする電磁波発生源探査装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の電磁波発生源探
    査装置において、 前記測定部は、直交する第1および第2の方向における
    近傍磁界の成分分布を測定し、 前記近傍磁界算出手段は、前記測定された両方向と直交
    する第3の方向に流れる電流を電磁波発生源として仮定
    し、該仮定した電流から発生する、前記第1および第2
    の方向における近傍磁界の成分分布を算出し、 前記ベクトル設定手段は、前記第1および第2の方向に
    おいて測定された近傍磁界分布を前記測定部による測定
    点数に相当する次元を持ったベクトルとしてそれぞれ設
    定すると共に、前記両方向において計算された近傍磁界
    の成分分布を前記測定点数に相当する次元を持ったベク
    トルとしてそれぞれ設定し、前記位置決定手段は、前記
    第1および第2の方向の各々について設定された、前記
    測定近傍磁界分布に対応するベクトルと前記計算近傍磁
    界分布に対応するベクトルとを、前記電磁波発生源を仮
    定した位置毎にそれぞれ内積演算し、さらに該位置毎
    に、前記各方向について得られた2つの内積演算結果を
    積算することにより、前記電磁波発生源を仮定した各位
    置における前記第3の方向に流れる電流が存在する確率
    を求めることを特徴とする電磁波発生源探査装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載の電磁波発生源探
    査装置において、 前記近傍磁界算出手段で仮定した電磁波発生源が、前記
    測定対象の占有する空間に対応して設定された2次元平
    面に平行な方向に流れる電流であることを特徴とする電
    磁波発生源探査装置。
  6. 【請求項6】請求項1または2に記載の電磁波発生源探
    査装置において、 前記近傍磁界算出手段で仮定した電磁波発生源が、前記
    測定対象の占有する空間に対応して設定された3次元空
    間内で任意の方向に流れる電流であることを特徴とする
    電磁波発生源探査装置。
  7. 【請求項7】請求項1または2に記載の電磁波発生源探
    査装置において、 測定対象となる電子機器の形状的特徴を示す実装情報お
    よび画像情報のうち少なくとも一方を受け入れる形状情
    報入力部と、 前記入力された形状情報と前記発生源探査手段によって
    特定された電磁波発生源の位置に関する情報とを受け入
    れ、前記測定対象である電子機器内に位置する前記探査
    された電磁波発生源の位置が判別できる画像を生成する
    画像生成部と、 前記生成された画像を表示する表示部とをさらに備える
    ことを特徴とする電磁波発生源探査装置。
  8. 【請求項8】測定対象となる電子機器が発生する電磁波
    の発生源を探査する方法であって、 前記測定対象の近傍磁界の空間分布を測定する測定工程
    と、 測定された近傍磁界分布から逆算して前記電磁波発生源
    を求める演算工程とを含み、 前記演算工程では、 前記測定対象内の互いに異なる複数の位置に電磁波発生
    源が存在すると仮定し、該仮定した各位置毎に予め定め
    た強度と位相の電磁波発生源が存在した場合に、前記近
    傍磁界の測定が行われた測定点の各々に発生すると推定
    される近傍磁界の分布をそれぞれ算出し、 前記算出された複数の近傍磁界分布の各々と、前記測定
    された近傍磁界分布との相関をそれぞれ求めることで、
    探査すべき発生源の位置、強度および位相を特定するこ
    とを特徴とする電磁波発生源探査方法。
  9. 【請求項9】コンピュータによって測定対象となる電子
    機器が発生する電磁波の発生源を探査する探査プログラ
    ムを記録した記憶媒体であって、 前記探査プログラムは、 測定した前記測定対象の近傍磁界の空間分布を取得し、 前記測定対象内の互いに異なる複数の位置に電磁波発生
    源が存在すると仮定し、該仮定した各位置毎に予め定め
    た強度と位相の電磁波発生源が存在した場合に、前記近
    傍磁界の測定が行われた測定点の各々に発生すると推定
    される近傍磁界の分布をそれぞれ算出し、 前記算出された複数の近傍磁界分布の各々と、前記測定
    された近傍磁界分布との相関をそれぞれ求めることで、
    探査すべき発生源の位置、強度および位相を特定するこ
    とを特徴とする電磁波発生源探査プログラムを記録した
    記憶媒体。
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