JPH11141337A - サーモスタット異常検出装置 - Google Patents

サーモスタット異常検出装置

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JPH11141337A
JPH11141337A JP30727897A JP30727897A JPH11141337A JP H11141337 A JPH11141337 A JP H11141337A JP 30727897 A JP30727897 A JP 30727897A JP 30727897 A JP30727897 A JP 30727897A JP H11141337 A JPH11141337 A JP H11141337A
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water temperature
cooling water
thermostat
abnormality
engine
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JP30727897A
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Hideaki Mizuno
秀昭 水野
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーモスタットの作動異常を正確且つ迅速に
検出することのできるサーモスタット異常検出装置を提
供する。 【解決手段】 電子制御装置(ECU)51は、エンジ
ン1の総発熱量と一義的な関係にある吸入空気量をエン
ジン1の始動時より積算していく。そして、その吸入空
気量の積算量が所定量に到達した時点で、その積算量を
基に推定されるエンジンの総発熱量より、サーモスタッ
ト16が正常であることを想定した場合の推定冷却水温
と、水温センサ41による実測冷却水温とを比較する。
ECU51は、実測冷却水温が推定冷却水温より低けれ
ば、サーモスタット16に異常があると判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却水による発熱
機関の放熱効果を調節すべく、冷却水の循環通路の一部
を開閉するサーモスタットの異常を検出するためのサー
モスタット異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サーモスタットは、特定の温度を境に開
閉状態が切り替わる通路開閉弁であり、水冷式冷却装置
の冷却水通路に使用される。
【0003】例えば、自動車エンジンに広く用いられて
いる冷却装置では、冷却水がウォータポンプの作用によ
ってエンジン内部の冷却水通路とラジエータとの間を循
環するように構成されている。同構成により、冷却水が
エンジン内部から発生する熱を吸収し、さらにラジエー
タを介して外部への放散を行う。
【0004】ここで、サーモスタットは、エンジンを適
度な温度に調節するために、冷却水の循環経路を開閉す
る。すなわち、エンジン始動直後の暖機運転時等、冷却
水温が所定値(通常、80℃程度)より低い場合には閉
弁し、一方、冷却水温が所定値より高くなった場合には
開弁状態となり、エンジン内部とラジエータとの間で冷
却水を循環させる。
【0005】ところで、サーモスタットは冷却水が常温
である自然状態では閉弁するが、部材劣化等により、全
開状態或いは半開状態で閉弁しなくなってしまうことが
ままある。このような場合、エンジンが過冷却状態とな
り、ヒータの効率が低下するばかりでなく、エンジンが
低温である場合に燃料噴射量を増量する、いわゆる低温
増量が常時実行されることとなり、ひいては燃費や排気
等を悪化させてしまうという問題があった。
【0006】この問題に対し、例えば特開平6−213
117号公報に記載された「自動車等における冷却水の
保温注入装置」では、定常運転時に水温センサにより検
出された水温が所定の基準範囲にない場合に、サーモス
タットに異常があると判断している。
【0007】また、特開平7−1227号公報に記載さ
れた「自動変速機の制御装置」では、水温センサの検出
値に基づいて所定時間当たりの冷却水温の変化量を算出
し、冷却水温変化の異常、例えば変化の緩慢よりサーモ
スタットの劣化による異常を検出している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の構成
では、異常判断を水温のみに依存していて、エンジンの
状態や種々の運転条件を判別する対策が何ら講じられて
おらず、異常判定に十分な信頼性を得ることができな
い。
【0009】また、後者の構成では、冷却水温の微妙な
変化量を水温センサからの検出値から算出しようと試み
ているが、水温センサによる検出信号では、そのような
微妙な温度変化に対する追従性、精密性がともに十分で
ないという問題があった。
【0010】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、サーモスタット
の作動異常を正確且つ迅速に検出することのできるサー
モスタット異常検出装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載した発明は、所定冷却水温を境界
として原動機の冷却水循環通路を開閉するサーモスタッ
トの作動異常を検出するサーモスタットの異常検出装置
において、前記原動機の冷却水温を検出する冷却水温検
出手段と、原動機始動後、冷却水温に異常が現れる領域
を予め設定して、原動機の運転状態が該領域に達したと
きに冷却水温と水温判定値とを比較して、該冷却水温が
該水温判定値を下回っているときにサーモスタットに異
常があると判断する判断手段とを備えたこと要旨とす
る。
【0012】上記構成によれば、サーモスタットに異常
がある場合、その異常が現れる領域や水温判定値を原動
機の特性や使用条件に応じて適宜設定することで、同サ
ーモスタットの異常検出を的確に行うことができるよう
になる。
【0013】請求項2に記載した発明は、請求項1記載
のサーモスタット異常検出装置において、前記水温判定
値は、原動機の運転状態に基づいて算出される推定冷却
水温であることを要旨とする。
【0014】冷却水温は、例えば原動機始動時の運転状
態に基づいて予測することが比較的容易であり、サーモ
スタットの異常を検出する上で、適切な判断基準となり
うる。よって上記構成によれば、一層信頼性の高い異常
検出が実現できるようになる。
【0015】請求項3に記載した発明は、前記水温判定
値は、請求項1又は2記載のサーモスタット異常検出装
置において、前記所定冷却水温以下に設定されることを
要旨とする。
【0016】上記構成によれば、所定冷却水温及び水温
判定値間の範囲が、異常判定不実行領域となって、サー
モスタットが正常である場合の誤異常検出を好適に防止
することができるようになる。
【0017】請求項4に記載した発明は、請求項1〜3
何れかに記載のサーモスタット異常検出装置において、
前記原動機の発熱量に関わる所定の運転状態パラメータ
を検出するための運転状態パラメータ検出手段を備え、
該運転状態パラメータが所定の基準値を上回ったとき
に、原動機の運転状態が前記冷却水温に異常が現れる領
域に達したと判別する判別手段とを備えたことを要旨と
する。
【0018】上記構成によれば、冷却水温を上昇させる
主因である原動機の発熱量、すなわち冷却水に対する加
熱量を基に、冷却作用の有無を判断し、これによって、
サーモスタットの異常を判断することとなる。このた
め、信頼性の高いサーモスタットの異常検出が行われる
ようになる。
【0019】請求項5に記載した発明は、請求項1〜4
何れかに記載のサーモスタット異常検出装置において、
前記原動機の発熱量に関わる所定の運転状態パラメータ
は、原動機の発熱又は放熱に関わる複数の因子より算出
されることを要旨とする。
【0020】上記構成によれば、冷却水温を上昇させる
主因である原動機の発熱量に関して、一層精度の高い情
報が得られるようになり、ひいてはサーモスタットの異
常検出の信頼度が向上する。
【0021】請求項6に記載した発明は、所定冷却水温
を境界として原動機の冷却水循環通路を開閉するサーモ
スタットの作動異常を検出するサーモスタットの異常検
出装置において、前記原動機の冷却水温を検出する冷却
水温検出手段と、前記原動機の発熱量に関わる所定の運
転状態パラメータを検出するための運転状態パラメータ
検出手段とを有してなり、原動機始動後、前記原動機の
発熱量に関わる運転状態パラメータが所定基準値に到達
したときに、前記冷却水温検出手段により検出された冷
却水温が、予め設定された水温判定値に達していない場
合は、サーモスタットに異常があると判断する判断手段
とを備えたことを要旨とする。
【0022】上記構成によれば、冷却水温を上昇させる
主因である原動機の発熱量、すなわち冷却水に対する加
熱量を基に、所定時期における冷却作用の有無を判断
し、これによって、サーモスタットの異常を判断するこ
ととなる。このため、信頼性の高いサーモスタットの異
常検出が行われる。また、同発熱量の変動及び積算は、
その予測や算出が容易且つ迅速に行うことができるた
め、異常検出の精度も向上する。
【0023】請求項7に記載した発明は、請求項6記載
のサーモスタット異常検出装置において、前記運転状態
パラメータは、原動機始動後の吸入空気積算量を含むこ
とを要旨とする。
【0024】上記構成によれば、請求項6記載の発明の
作用に加え、前記発熱量の算出には、エンジンの発熱作
用、すなわち爆発・燃焼と一義的に関連する吸入空気量
を用いるため、異常検出の信頼性が一層高まる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るサーモスタッ
ト異常検出装置を自動車のエンジン冷却システムに適用
した一実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0026】図1に示すように、4気筒のエンジン1
は、シリンダ3、ピストン4、クランクシャフト5、ピ
ストン4とクランクシャフト5とを連結するコンロッド
6、シリンダ3を取り巻くウォータジャケット7、エン
ジン本体の外部に設けられてその内部空間がウォータジ
ャケット7と連絡しているラジエータ8、冷却ファン
9、ウォータポンプ10等を有して構成されている。
【0027】各シリンダ3の内部の燃焼室11内におい
て、混合気が爆発・燃焼することによりピストン4が上
下運動し、この上下運動がコンロッド6を介してクラン
クシャフト5の回転駆動力に変換される。また、混合気
の供給や燃焼ガスの排出は、吸排気ポート(図示略)を
介して行われる。そして、冷却水が循環する空間として
のウォータジャケット7が、混合気の爆発・燃焼により
熱せられたシリンダヘッド12やシリンダブロック13
を冷却、時には定温維持するために、シリンダ3の外周
を取り巻くように構成されている。
【0028】また、ラジエータ8は、ウォータジャケッ
ト7の冷却水循環路に対して上下の連絡通路14,15
により連通している。また、上部連絡通路14の途中に
はサーモスタット16が設けられている。サーモスタッ
ト16は、水温に応じて機械的に開閉するバルブであ
り、本実施形態にあっては、水温が82℃以下である時
には閉弁状態となって連絡通路14を塞ぎ、水温が82
℃を上回ると開弁状態となって通路14を開放する。
【0029】また、ウォータジャケット7の内壁に設け
られた水温センサ41は、冷却水の温度THWを検出
し、その検出信号を電子制御装置(ECU)51に送
る。次に、エンジン1の運転状態に基づき、上記サーモ
スタット16を含むエンジン各部の制御や診断を行う電
子制御装置(ECU)51について説明する。
【0030】図2のブロック図に示すように、ECU5
1は中央処理装置(CPU)52、読み出し専用メモリ
(ROM)53、ランダムアクセスメモリ(RAM)5
4、バックアップRAM55及びタイマカウンタ56等
を備える。ECU51は、これら各部と、外部入力回路
57及び、外部出力回路58とをバス59により接続し
てなる論理演算回路を構成する。ここで、ROM53は
各種の運転制御や故障診断等に係るプログラムを予め記
憶する。RAM54は、CPU52の演算結果等を一時
記憶する。バックアップRAM55は、バッテリバック
アップされた不揮発性のRAMであり、書き込まれたデ
ータをECU51の非能動時(電源オフ時)においても
保存する。タイマカウンタ56は同時に複数の計時動作
を行うことができる。外部入力回路57はバッファ、波
形回路、ハードフィルタ(電気抵抗及びコンデンサより
なる回路)及びA/D変換器等を含む。外部入力回路5
7は駆動回路等を含む。前述したように、水温センサ4
1は、ウォータジャケット7内の冷却水温THWを検出
する。スロットルセンサ42は、アクセルペダル(図示
略)の踏み込み量に応じたスロットル弁開度TAを検出
する。回転数センサ43は、クランクシャフト5の回転
速度、すなわちエンジン回転数NEを検出する。酸素セ
ンサ44は、排気中の酸素濃度を検出する。吸気圧セン
サ45は、吸気圧PMを検出する。車速センサ46は、
車速SPDを検出する。吸気温センサ47は、エアクリ
ーナ内に導入される吸入空気の温度(吸気温)THAを
検出する。これら各種センサ41〜47は外部入力につ
ながる。CPU52は、外部入力回路57を介して入力
される各種センサ41〜47の検出信号を入力値として
読み込む。CPU52はそれら入力値に基づき、例えば
インジェクタ48による燃料噴射量や燃料噴射タイミン
グの制御など、各種運転制御や故障診断等を実行する。
【0031】次に、上記ECU51が実行する各種制御
のうち、サーモスタット16の異常検出に係る制御の内
容について説明する。図3は、本実施形態のサーモスタ
ット異常検出制御にかかる「サーモスタット異常検出ル
ーチン」を示す。このルーチンに関するプログラムはE
CU51のROMに予め記憶されており、自動車の主電
源が「ON」となった後、所定時間毎に実行される。
【0032】このサーモスタット異常検出ルーチンにお
いて、ECU51は先ず、ステップ101において、エ
ンジン始動時であるか否かをスタータスィッチ(図示
略)からの電気信号に基づいて判断する。そしてエンジ
ン始動時であれば、処理をステップ102に移行し、エ
ンジン始動時でなければ、処理をステップ106に移行
する。ところでステップ101における判断は、後述す
るエンジン始動時冷却水温T0や判定水温T1等を初期値
として設定すべくなされるものである。したがって、エ
ンジン始動後、一旦肯定の判断がなされた後は、次回以
降のルーチン処理においては常に否定の判断がなされる
こととなる。
【0033】ステップ102においては、水温センサ4
1からの検出値に基づいて算出される現在の冷却水温T
HWを読み込み、同値THWを冷却水温の初期値(エン
ジン始動時冷却水温)T0として設定した後、処理をス
テップ103に移行する。
【0034】ステップ103において、サーモスタット
16の異常検出を実行するかどうかの判断をするための
運転状態規定量として、規定発熱量Qstd(ステップ1
06において後述)を、前記ステップ102において記
憶したエンジン始動時水温T0からマップ(図示略)に
基づいて算出する。ちなみに、マップに記憶される規定
発熱量Qstdと始動時水温T0とは、図4に示すような関
係にある。すなわち、エンジンの始動時冷却水温T0が
高いほど規定発熱量Qstdは低くなる。初期の温度が高
ければ、冷却水温はより少ない熱量の供給で、容易に所
定温度まで上昇するからである。
【0035】続くステップ104においては、推定温度
上昇量ΔTを冷却水温の初期値T0に基づきマップを参
照して算出する。なお、推定温度上昇量ΔTとは、エン
ジンから所定量の発熱があった場合に生じる冷却水温の
温度上昇の推定量を意味し、この推定温度上昇量ΔTと
始動時冷却水温T0との関係もまた、基本的には図4に
おいて示したQstd−T0間の関係と同様の態様となる。
ECU51は、推定温度上昇量ΔTを算出した後その処
理をステップ105に移行する。
【0036】ステップ105においては、前記ステップ
104において算出された推定水温上昇量ΔTを、前記
ステップ102において算出された冷却水温の初期値T
0に加算して、両値の和を水温判定値T1として一時記憶
した後処理をステップ105に移行する。これら一連の
ステップ102〜105においては、エンジン始動時の
冷却水温T0から、サーモスタット16の異常検出を行
うために適した水温判定値T1を決定することとなる。
【0037】ステップ106においては、後述する噴射
タイミングルーチンにおいて燃料噴射毎に更新される推
定発熱量Qsumの最新値を読み込み、同値Qsumが予め設
定された規定発熱量Qstdを上回っているか否かを判断
する。そしてECU51は、推定発熱量Qsumが規定発
熱量Qstdを上回っていれば処理をステップ107に移
行し、推定発熱量Qsumが規定発熱量Qstd以下であれば
その後の処理を一旦終了する。
【0038】ステップ107においては、水温センサ4
1からの検出値に基づいて算出される現在の冷却水温T
HWを読み込み、同値THWが水温判定値T1を上回っ
ているか否かを判断する。そしてその判断が肯定であれ
ば、処理をステップ108に移行し、サーモスタット1
6は正常であると判断し、その後の処理を一旦終了す
る。一方、その判断が否定であれば処理をステップ10
9に移行し、サーモスタット16は異常であると判断す
る。すなわち運転者に対してMIL点灯等による警告を
行う。そしてこの場合も、その後の処理を一旦終了す
る。
【0039】一方図5には、インジェクタ8による燃料
の噴射タイミングを決定するとともに、前記推定発熱量
Qsumを算出するための「燃料噴射タイミング制御ルー
チン」の処理行程を示す。
【0040】このルーチンは、エンジンの始動に伴い、
一連のエンジン作動行程(吸入・圧縮・膨張・排気)毎
に次回の燃料噴射タイミングを制御すべく実行される。
このルーチンにおいてECU51は先ず、ステップ20
1としてスロットル弁開度TAやエンジン回転数NE
等、種々の運転状態パラメータに基づいて燃料噴射タイ
ミングの決定を行い、その処理をステップ202に移行
する。
【0041】続くステップ202においては、今回の燃
料噴射に伴い燃焼室内に取り込まれる吸入空気量Gaを
吸気圧センサ44からの検出信号(吸気圧)PMに基づ
いて算出し、さらに同吸入空気量Gaに基づき、エンジ
ン1から発生する発熱量の推定値である基本推定発熱量
Qbaseを算出する。すなわち、燃料の爆発・燃焼により
エンジン1から発生する総発熱量は、吸入空気量とは比
例関係にあると推定されるため、基本推定発熱量Qbase
は、以下の式(1)に示すように、吸入空気量Gaに予
め設定された係数Kを乗算することによって算出する。 Qbase=K×Ga (1) 基本推定発熱量Qbaseの算出後、ECU51はその処理
をステップ203に移行する。
【0042】ステップ203においては、酸素センサ4
5、車速センサ46及び吸気温センサ47からの各種検
出信号に基づいて、空燃比A/F、車速SPD及び吸気
温THAを各々算出する。
【0043】次に、爆発・燃焼による発熱作用に影響を
及ぼす補正因子として空燃比A/Fに基づく補正係数α
(図6参照)、車速SPD(車速風)に基づく補正係数
β(図7参照)、さらに吸気温THA(外気温)に基づ
く補正係数γ(図8参照)が算出される。
【0044】これら補正係数α、β、γは、推定発熱量
Qsumを算出すべく基本推定発熱量Qbaseに乗算するた
めの係数として用いられ、各種センサ45〜47の検出
値に基づいて、予め設定されたマップ等を参照して求め
られる。
【0045】すなわち、補正係数αは、図6に示すよう
に空気過剰率λ(=実際の空燃比/理論空燃比)の増大
に伴い直線的に増大する値である。空燃比が増大する
と、燃焼温度は高くなる傾向にある。
【0046】また、補正係数βは、図7に示すように、
車速風が大きいほど小さな値となる。車速風が大きけれ
ば、外気への放熱量も大きくなる。さらに補正係数γ
は、図8に示すように、吸気温THA(外気温)が低い
ほど小さく、吸気温THAが高いほど大きな値となる。
外気温が高いほど外気への放熱量は小さくなる。
【0047】これら補正係数α,β,γを基本推定発熱
量Qbaseに乗算することにより推定発熱量Qを算出し、
ECU51はその処理をステップ204に移行する。ス
テップ204においては、エンジン始動時から前回まで
毎回のルーチンで算出された推定発熱量Qの積算値であ
って、RAM54に一時記憶された推定総発熱量Qsum
(n-1)を読み込み、さらにその値に今回算出した推定発
熱量Qを加算し、推定総発熱量の最新値Qsum(n)を算
出する。そしてECU51は、その後の処理を一旦終了
する。
【0048】ECU51は、以上説明した「サーモスタ
ット異常検出ルーチン」及び「燃料噴射タイミング制御
ルーチン」に基づき、サーモスタット16の作動不良、
すなわち全開若しくは半開状態での作動不良を検出す
る。そしてこれら両ルーチンから明らかなように、EC
U51は先ず、エンジン始動時の冷却水温に応じて水温
判定値T1と、規定発熱量Qstdとを決定する。ここで、
水温判定値T1は、正常なサーモスタット16が冷却水
通路を閉弁状態に維持する上限温度より若干低い温度で
あり、規定発熱量Qstdは、エンジン−ラジエータ間で
循環を行わない場合、冷却水が前記水温判定値T1に達
するために必要十分な熱量に相当する。このため、エン
ジンの燃焼に供される吸入空気量等により推定したエン
ジン発熱量の積算量が規定発熱量Qstdに達した時点
で、サーモスタット16の異常検出を実行する。すなわ
ち、このとき水温センサによる冷却水温の実測値が前述
した水温判定値T1より高ければ、冷却水が所定の水温
に達するまで冷却水通路は閉状態を維持していたと推定
してサーモスタット16は正常であるとの判断をする。
一方、前記冷却水温の実測値が水温判定値T1以下であ
れば、冷却水温が所定の水温に達していないにも関わら
ず冷却水通路が開放されていたと推定してサーモスタッ
ト16に異常があるとの判断をする。
【0049】例えば図9は、本実施形態に係るサーモス
タット異常検出装置を備えたエンジン冷却システムにお
いて、エンジン始動後のウォータジャケット内の冷却水
温の経時変化を、サーモスタット16が正常である場合
と、開状態のまま作動しなくなった場合とで比較したも
のである。ここで、横軸は時刻tを、縦軸はエンジンの
冷却水温THWを示す。
【0050】一般に、時刻t0(エンジン始動時)後、
エンジンの発熱に起因して、冷却水温THWは徐々に上
昇していく。このとき、正常なサーモスタット16をそ
の冷却通路に備えた冷却システムにあっては、冷却水温
が所定温度(例えば82℃)に達するまでは冷却通路を
閉じ、冷却水によるエンジンの冷却作用を抑制する。そ
して、冷却水温が所定温度を上回ると、冷却通路を開放
して冷却水をラジエータ8及びエンジン1のウォータジ
ャケット7間で循環させ積極的に放熱を行って冷却水温
を下げる。また上記冷却作用によって冷却水温が所定温
度を下回ると、サーモスタット16は再び冷却通路を閉
じて冷却作用を抑制する。このような態様によって、冷
却水温は、エンジン始動後所定期間経過後は、所定水温
(82℃)付近で安定するのが通常である(図中におい
て実線で示す)。ところが、サーモスタット16が全開
或いは半開状態で作動しなくなってしまうと、同図中に
おいて点線で示すように、エンジン始動直後の暖機運転
時にあっても冷却水がラジエータ8及びウォータジャケ
ット7間を循環してエンジン1が過冷却状態となってし
まい、冷却水温が好適な温度まで容易に上昇しない。こ
こで、始動時の冷却水温を考慮してサーモスタット16
の開閉切り替えが起こる所定水温(82℃)より若干低
めに設定された水温判定値T1を基準として、サーモス
タット16が閉状態であるときにエンジンが同水温判定
値T1に達するべく必要十分と推定される熱量をエンジ
ンが発生したと推定された時点(図中の点A)で、水温
センサ41により検出される実際の冷却水温がT1に達
しているか否かを判断する。このとき、もしサーモスタ
ット16に異常があれば、例えば図中の点Bに示される
ように、冷却水温THWは水温判定値T1以下となる。
【0051】ここで、従来のサーモスタット異常検出装
置にあっては、サーモスタット16が開閉作動状態(過
渡状態)にあるときに、水温センサ等によって検出され
る冷却水温の変動の態様からサーモスタット16に異常
があるか否かを判断していた。ところが、通常エンジン
運転時の水温変動は微妙であり、サーモスッタト16に
異常が生じた場合に、その異常に起因する水温変動の異
常態様を見極めるほどの追従性や精度を水温センサ41
等に要求するには難があった。
【0052】その点、本実施形態におけるサーモスタッ
ト16の異常検出装置にあっては、サーモスタット16
に異常がある場合、冷却水温に顕著な異常が現れる領域
をエンジン発熱量の経時的な積算値として予め設定し、
エンジン1の運転状態が当該領域に達した時点でこれも
予め設定しておいた所定の水温判定値T1と実測の冷却
水温とを比較することによってサーモスタット16の異
常を検出している。このため、エンジン1の特性や時々
の運転状態に応じて異なる冷却水温の変動態様にも的確
に対応した異常検出を行うことができる。さらに、前記
水温判定値T1は、始動時の冷却水温T0より適宜設定す
ることとなる。ここに例えば、始動時冷却水温T0と所
定時間経過後の冷却水温THWとについて作成されたマ
ップから、判定値T1として最適な値を選択することが
でき、異常検出の信頼度が一層高まっている。また、同
判定値T1は、本来正常なサーモスタット16が開閉動
作を行う境界温度(82℃)より低く設定することとし
ている。このため、サーモスタット16が正常である場
合に、例えば何らかの外的環境条件に起因して、エンジ
ン1の暖機が若干遅れたとしても、誤って「サーモスタ
ットに異常がある」と判断してしまうことを好適に防止
することができる。そしてさらに、前記エンジン発熱量
の推定値算出にあたっては、吸入空気量Gaを基本パラ
メータとして、空気過剰率λ、車速SPD等エンジンの
熱収支に関わる各種パラメータを加味することにより、
該推定値の精度向上が図られている。
【0053】このような構成により、本実施形態に係る
サーモスタット検出装置は、迅速且つ精密にサーモスタ
ット16の異常を検出することができ、ひいては、この
迅速且つ精密な異常検出の結果に基いて、適宜、警告や
処置を行うことが可能となり、暖機運転時におけるエン
ジンシステムの過冷却に起因して、不要に燃料噴射の低
温増量状態が続くことも、好適に抑制することができる
ようになる。
【0054】以上説明した態様でサーモスタット16の
異常検出を行う本実施形態によれば、以下の効果が奏せ
られるようになる。 ・エンジン1の特性や時々の運転状態に応じて異なる冷
却水温の変動態様に的確に対応した異常検出を行うこと
ができるようになる。
【0055】・異常検出のための水温判定値として最適
な値を選択し、異常検出の信頼性を高めることができる
ようになる。 ・サーモスタット16が正常である場合の誤異常検出を
好適に防止することができるようになる。
【0056】・吸入空気量Gaをはじめとするエンジン
1の熱収支に関わる複数のパラメータを採用してエンジ
ン発熱量Qの正確な積算量を推定するため、冷却水温の
変化態様に関わる正確な情報を得ることができ、ひいて
は信頼度の高いサーモスタット16の異常検出ができる
ようになる。 (第2実施形態)次に、本発明の第2の実施形態を、前
記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0057】本実施形態のサーモスタット異常検出装置
に係る制御プログラムも、サーモスタット異常検出ルー
チン」と、「燃料噴射タイミング制御ルーチン」とを有
してなる。
【0058】先ず図10は、本実施形態のサーモスタッ
ト異常検出制御にかかる「サーモスタット異常検出ルー
チン」を示す。このルーチンに関するプログラムも、前
記第1の実施形態と同様ECU51のROMに予め記憶
されており、自動車の主電源が「ON」となった後、所
定時間毎に実行される。
【0059】このサーモスタット異常検出ルーチンにお
いて、ステップ301からステップ305に係る一連の
処理行程は、前記第1の実施形態の「サーモスタット異
常検出ルーチン」におけるステップ101〜ステップ1
05での処理行程にほぼ対応する。ただし、本実施形態
では、ステップ303において、サーモスタット16の
異常検出を実行するための運転状態規定量として、規定
吸入空気量Gastdを設定する。なお、規定吸入空気量
Gastdもまた、始動時冷却水温T0に基づき図示しない
マップを参照して算出される。ちなみに、始動時冷却水
温T0に対応する規定吸入空気量Gastdの変化態様は、
図4に示した始動時冷却水温T0に対応する規定発熱量
Qstdの変化態様とほぼ同一である。
【0060】ステップ306においては、後述する噴射
タイミングルーチンにおいて算出される値であり、各気
筒への毎回の燃料噴射毎に更新される総吸入空気量ΣG
aの最新値を読み込み、同量ΣGaが予め設定された規
定吸入空気量Gastdを上回っているか否かを判断す
る。そしてECU51は、総吸入空気量ΣGaが規定吸
入空気量Gastdを上回っていれば処理をステップ30
7に移行し、総吸入空気量ΣGaが規定吸入空気量Ga
std以下であればその後の処理を一旦終了する。
【0061】ステップ307においては、水温センサ4
1からの検出値に基づいて算出される現在の冷却水温T
HWを読み込み、同値THWが水温判定値T1を上回っ
ているか否かを判断する。そしてその判断が肯定であれ
ば、処理をステップ308に移行し、サーモスタット1
6は正常であると判断し、その後の処理を一旦終了す
る。一方、その判断が否定であれば処理をステップ30
9に移行し、サーモスタット16は異常であると判断す
る。すなわち運転者に対してMIL点灯等による警告を
行う。そしてこの場合も、その後の処理を一旦終了す
る。
【0062】一方図11には、インジェクタ8による燃
料噴射供給の噴射タイミングを決定するとともに、前記
総吸入空気量ΣGaを算出するための「燃料噴射タイミ
ング制御ルーチン」の処理行程を示す。
【0063】このルーチンもまた、前記第1実施形態の
燃料噴射タイミング制御ルーチンと同様、エンジン1の
始動に伴い、一連のエンジン作動行程(吸入・圧縮・膨
張・排気)毎に次回の燃料噴射タイミングを制御すべく
実行される。同ルーチンにおいてECU51は先ず、ス
テップ401としてスロットル弁開度TAやエンジンエ
ンジン回転数NE等、種々の運転状態パラメータに基づ
いて燃料噴射タイミングの決定を行い、その処理をステ
ップ402に移行する。
【0064】続くステップ402においては、すなわち
前記第1実施形態の燃料噴射タイミング制御ルーチンに
おけるステップ402と同様、エンジン始動直後から前
回までの積算吸入空気量ΣGan-1に今回検出された吸
入空気量Ganを加算することにより、今回までの積算
吸入空気量ΣGanを算出する。なお、積算吸入空気量
ΣGaは、エンジン始動時からその後単位時間当たりの
吸入空気量Gaを経時的(エンジンの燃焼室内で燃焼が
行われる毎)に積算していった値であり、両者の関係
は、例えば図12のグラフに示される。同図に示すよう
に、エンジン始動(t0)後、アクセルの踏み込み量等
に応じて吸入空気量Gaは随時変動する。これに対し、
同量Gaの時間積分としての積算吸入空気量ΣGaは経
時的に増加していくことになる。そして、この積算吸入
空気量ΣGaは、基本的にはエンジンからの総発熱量と
ほぼ比例関係にあることが発明者によって確認されてい
る。
【0065】今回までの積算吸入空気量ΣGanを算出
した後ECU51は、その後の処理を一旦終了する。さ
て、本実施形態のサーモスタット異常検出装置において
も、その制御プログラムの構成は、「サーモスタット異
常検出ルーチン」と「燃料噴射タイミング制御ルーチ
ン」との2つの制御手順を有してなる。また、サーモス
タット異常検出ルーチンにおいて、エンジン発熱量に関
わる運転状態パラメータが、所定の運転状態規定量に到
達した時点で、同発熱量に基づいて推定される(サーモ
スタットが正常であることを想定した)冷却水温と、水
温センサによって検出された冷却水温の実測値を比較し
てサーモスタット16の異常を検出している点において
も両実施形態は同一である。
【0066】ただし、前記第1実施形態では運転状態パ
ラメータに吸入空気量に基づいたエンジン発熱量を用い
た。一方本実施形態にあっては、異常検出実行の時期を
決定するための運転状態パラメータとして吸入空気量の
積算値を直接用いている点で、両実施形態はその処理内
容を異にしている。
【0067】よって、本実施形態のサーモスタット異常
検出装置にあっても以下の効果が奏せられるようにな
る。 ・すなわち、エンジン発熱量を決定する主因子の一つで
ある吸入空気の積算量に基づいて、その積算量に対応す
べき冷却水温の推定値と実測値とを比較することによ
り、迅速且つ正確なサーモスタット16の異常検出を行
うことにより、その異常に起因するエンジン過冷却等の
問題を迅速に解決できるようになる。
【0068】また、本実施形態においては、吸入空気量
Gaの積算量ΣGaを直接運転状態規定量として用い、
特に補正量を加味しなかったが、前記第1実施形態で用
いた補正係数α,β,γ等に相当する補正因子を吸入空
気量Ga或いは積算量ΣGaに加味することもできる。
【0069】さらに、上記各実施形態にあっては、エン
ジン発熱量Qとはぼ一義的な関係にある吸入空気量ΣG
aを運転状態規定量として採用したが、エンジン発熱量
の推定量を導き出せる他の単一パラメータ或いは複数パ
ラメータの組み合わせを用いてもよい。たとえば、吸気
温、エンジン回転数、排気温を変数として組み合わせた
関数が所定値を取ったときに、サーモスタット16の異
常検出を行うような構成とすることも可能である。この
ような構成により、本実施形態におけるガソリンエンジ
ンやディーゼルエンジン等の内燃機関のみならず、電動
式モータのような他の原動機に対しても本発明を適用す
ることはできる。
【0070】また、上記各実施形態にあっては、吸気圧
センサ45によって検出される吸気圧PMをもとに吸入
空気量Gaを算出したが、エアフロメータ等を用いて吸
入空気量を直接検出してもよい。
【0071】さらに、上記各実施形態にあっては、毎回
の燃料噴射毎に一回の爆発・燃焼行程における吸入空気
量、或いはエンジン発熱量を算出していったが、定時割
り込みの制御ルーチンによって吸入空気量やエンジン発
熱量を算出することもできる。
【0072】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、サー
モスタットに異常がある場合、その異常が現れる領域や
水温判定値を原動機の特性や使用条件に応じて適宜設定
することで、同サーモスタットの異常検出を的確に行う
ことができるようになる。
【0073】冷却水温は、例えば原動機始動時の運転状
態に基づいて予測することが比較的容易であり、サーモ
スタットの異常を検出する上で、適切な判断基準となり
うる。 そこで、請求項2に記載した発明によれば、一
層信頼性の高い異常検出が実現できるようになる。
【0074】請求項3に記載した発明によれば、所定冷
却水温及び水温判定値間の範囲が、異常判定不実行領域
となって、サーモスタットが正常である場合の誤異常検
出を好適に防止することができるようになる。
【0075】請求項4に記載した発明によれば、冷却水
温を上昇させる主因である原動機の発熱量、すなわち冷
却水に対する加熱量を基に、冷却作用の有無を判断し、
これによって、サーモスタットの異常を判断することと
なる。このため、信頼性の高いサーモスタットの異常検
出が行われるようになる。
【0076】請求項5に記載した発明によれば、冷却水
温を上昇させる主因である原動機の発熱量に関して、一
層精度の高い情報が得られるようになり、ひいてはサー
モスタットの異常検出の信頼度が向上する。
【0077】請求項6に記載した発明によれば、冷却水
温を上昇させる主因である原動機の発熱量、すなわち冷
却水に対する加熱量を基に、所定時期における冷却作用
の有無を判断し、これによって、サーモスタットの異常
を判断することとなる。このため、信頼性の高いサーモ
スタットの異常検出が行われる。また、同発熱量の変動
及び積算は、その予測や算出が容易且つ迅速に行うこと
ができるため、異常検出の精度も向上する。
【0078】請求項7に記載した発明によれば、請求項
6記載の発明の効果に加え、前記発熱量の算出には、エ
ンジンの発熱作用、すなわち爆発・燃焼と一義的に関連
する吸入空気量を用いるため、異常検出の信頼性が一層
高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサーモスタット異常検出装置が適
用されるエンジン冷却システムの一例を示す概略構成
図。
【図2】ECUの電気的構成を示すブロック図。
【図3】第1の実施形態のサーモスタット異常検出手順
を示すフローチャート。
【図4】規定発熱量Qstdと始動時水温T0との関係を示
すグラフ。
【図5】同実施形態の燃料噴射タイミング制御手順を示
すフローチャート。
【図6】空気過剰率とエンジン推定発熱量の算出に係る
補正係数αとの関係を示すグラフ。
【図7】車速風量とエンジン推定発熱量の算出に係る補
正係数βとの関係を示すグラフ。
【図8】吸気温とエンジン推定発熱量の算出に係る補正
係数γとの関係を示すグラフ。
【図9】同実施形態のサーモスタット異常検出態様を示
すタイムチャート。
【図10】第2の実施形態のサーモスタット異常検出手
順を示すフローチャート。
【図11】同実施形態の燃料噴射タイミング制御手順を
示すフローチャート。
【図12】エンジン始動後の吸入空気量及び積算吸入空
気量の変化の一態様を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…エンジン、2…冷却システム、3…シリンダ、4…
ピストン、5…クランクシャフト、6…コンロッド、7
…ウォータジャケット、8…ラジエータ、9…冷却ファ
ン、10…ウォータポンプ、11…燃焼室、12…シリ
ンダヘッド、13…シリンダブロック、16…サーモス
タット、41…水温センサ、42…スロットルセンサ、
43…回転数センサ、44…吸気圧センサ、45…酸素
センサ、46…車速センサ、47…吸気温センサ、51
…ECU、52…CPU、53…ROM、54…RA
M、55…バックアップRAM、56…タイマカウン
タ、57…外部入力回路、58…外部出力回路、59…
バス。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定冷却水温を境界として原動機の冷却水
    循環通路を開閉するサーモスタットの作動異常を検出す
    るサーモスタットの異常検出装置において、 前記原動機の冷却水温を検出する冷却水温検出手段と、 原動機始動後、冷却水温に異常が現れる領域を予め設定
    して、原動機の運転状態が該領域に達したときに冷却水
    温と水温判定値とを比較して、該冷却水温が該水温判定
    値を下回っているときにサーモスタットに異常があると
    判断する判断手段とを備えたサーモスタットの異常検出
    装置。
  2. 【請求項2】前記水温判定値は、原動機の運転状態に基
    づいて算出される推定冷却水温である請求項1記載のサ
    ーモスタット異常検出装置。
  3. 【請求項3】前記水温判定値は、前記所定冷却水温以下
    に設定される請求項1又は2記載のサーモスタット異常
    検出装置。
  4. 【請求項4】前記原動機の発熱量に関わる所定の運転状
    態パラメータを検出するための運転状態パラメータ検出
    手段を備え、 該運転状態パラメータが所定の基準値を上回ったとき
    に、原動機の運転状態が前記冷却水温に異常が現れる領
    域に達したと判別する判別手段とを備えた請求項1〜3
    何れかに記載のサーモスタット異常検出装置。
  5. 【請求項5】前記原動機の発熱量に関わる所定の運転状
    態パラメータは、原動機の発熱又は放熱に関わる複数の
    因子より算出される請求項1〜4何れかに記載のサーモ
    スタット異常検出装置。
  6. 【請求項6】所定冷却水温を境界として原動機の冷却水
    循環通路を開閉するサーモスタットの作動異常を検出す
    るサーモスタットの異常検出装置において、前記原動機
    の冷却水温を検出する冷却水温検出手段と、 前記原動機の発熱量に関わる所定の運転状態パラメータ
    を検出するための運転状態パラメータ検出手段とを有し
    てなり、 原動機始動後、前記原動機の発熱量に関わる運転状態パ
    ラメータが所定基準値に到達したときに、前記冷却水温
    検出手段により検出された冷却水温が、予め設定された
    水温判定値に達していない場合は、サーモスタットに異
    常があると判断する判断手段とを備えたサーモスタット
    異常検出装置。
  7. 【請求項7】前記運転状態パラメータは、原動機始動後
    の吸入空気積算量を含む請求項6記載のサーモスタット
    異常検出装置。
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