JPH11140190A - ブロック状アミノ変性シリコーン - Google Patents

ブロック状アミノ変性シリコーン

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JPH11140190A
JPH11140190A JP30161097A JP30161097A JPH11140190A JP H11140190 A JPH11140190 A JP H11140190A JP 30161097 A JP30161097 A JP 30161097A JP 30161097 A JP30161097 A JP 30161097A JP H11140190 A JPH11140190 A JP H11140190A
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siloxane
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same
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JP30161097A
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English (en)
Inventor
Isao Tsuru
功 津留
Masashi Nishimori
匡士 西森
Genichi Nakamura
元一 中村
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アミノ変性シリコーンの特長をさらに延ば
し、加えてゲル化能、フィルム形成能等の新たな性質を
付与したアミノ変性シリコーン及びその製造法の提供。 【解決手段】 シロキサン連鎖(I)及びシロキサン連
鎖(II)を有し、主鎖がシロキサン連鎖のみからなるブ
ロック状アミノ変性シリコーン。 【化1】 【化2】 〔R1, R2及びR3はC1-6のアルキル基又はフェニル基、ma
及びnaは5〜3,000 の数、R4及びR5はH, C1-22のアルキ
ル基、2−アミノエチル基等を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブロック状アミノ変
性シリコーン及びその製造方法に関する。詳しくはシリ
コーンの変性位置をブロック状に配列させたブロック状
アミノ変性シリコーン及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】シリコ
ーンは撥水性、潤滑性、絶縁性、耐熱性、透湿性等に優
れ、またその他多くの特徴があり、離型剤、潤滑剤、化
粧品原料等に広範囲にわたって利用されている。しかし
ながら、シリコーンは吸着残留性に乏しく、また、製剤
への配合性、製膜性も悪いという問題があった。これを
解決すべく、各種の有機変性が行われている。中でもア
ミノ変性シリコーンは、繊維の改質能力に優れ、柔軟
剤、防しわ剤等に利用されており、また、人の整髪料、
皮革の柔軟性や光沢付与、自動車ボディーのつや出し等
にも利用されている。
【0003】本発明の課題は、このアミノ変性シリコー
ンの特長をさらに延ばし、加えてゲル化能、フィルム形
成能等の新たな性質を付与したアミノ変性シリコーン及
びその製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる実情において本発
明者らはアミノ基をブロック状に配列させることによ
り、シリコーン及び変性基の両者の特徴がいかんなく発
揮されるとともに、多相構造形成による新たな機能が発
現されるものと考え、鋭意努力した結果、本発明に到っ
た。即ち本発明は、式(I)
【0005】
【化6】
【0006】〔式中、R1及びR2は同一又は異なって、炭
素数1〜6のアルキル基又はフェニル基、maはシロキサ
ン単位の数平均連鎖長を示す5〜3,000 の数を示し、ma
個のR1及びR2は同一でも異なっていてもよい。〕で表さ
れるシロキサン連鎖、及び式(II)
【0007】
【化7】
【0008】〔式中、R3は炭素数1〜6のアルキル基又
はフェニル基、R4及びR5は同一又は異なって、水素原
子、炭素数1〜22のアルキル基、2−アミノエチル基、
又は式-(CH2CH2O)bH (bは1以上 100以下の数を示
す)で示される基、naはシロキサン単位の数平均連鎖長
を示す5〜3,000 の数を示し、na個のR3、R4及びR5は同
一でも異なっていてもよい。〕で表されるシロキサン連
鎖を有し、主鎖がシロキサン連鎖のみからなる共重合体
であることを特徴とするブロック状アミノ変性シリコー
ン及びその製造方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0010】本発明のブロック状アミノ変性シリコーン
は、上記式(I)で表されるシロキサン連鎖(以下シロ
キサン連鎖(I)と略記する)と式(II)で表されるシ
ロキサン連鎖(以下シロキサン連鎖(II)と略記する)
がブロック状に連なったものである。従来、アミノ変性
シリコーンの表記方法としては、式 (VI) 又は式(VII)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R1, R2, R3, R4及びR5は前記の意
味を示し、x,y,z,u,vは正の数を示す。)で表
されるものがあり、これらは一見、ブロック共重合体を
表現しているように受け取れるが、実際には連鎖分布の
あり方を表現したものではなく、単に両成分の共重合体
であることを表しており、x,y,u,vはその共重合
比あるいは総数を表しているに過ぎないものであり、シ
ロキサン連鎖分布はランダムであった。
【0013】しかるに本発明のブロック状アミノ変性シ
リコーンは数平均連鎖長ma,na がともに少なくとも5以
上の値を有するものであり、従来の上記式 (VI) 又は式
(VII) で表されるようなランダム共重合体とは峻別され
る。
【0014】一般のランダム共重合体においても、一方
の成分の共重合比率が高くなると、その成分の数平均連
鎖長は当然大きくなり、5以上となる場合もあるが、そ
のときもう一方の成分の数平均連鎖長は5未満となる。
従って、本発明のブロック状アミノ変性シリコーンのよ
うに両成分の数平均連鎖長が5以上となるものはこれま
で知られておらず、新規物質である。
【0015】本発明のブロック状アミノ変性シリコーン
の数平均連鎖長ma,naは5〜3,000であれば良く、好ま
しくは5〜1,000 である。この数平均連鎖長の値が大き
くなればなるほどシリコーン部と変性部のセグメント化
が大きくなり、従って対応するランダム体とは大きく異
なる性質を発現する。数平均連鎖長ma,naが3,000 を越
えると粘度の増大、溶解性の低下、分子間の組成分布の
増大等が著しくなり、実用上好ましくない。
【0016】本発明のブロック状アミノ変性シリコーン
としては、シロキサン連鎖(I)とシロキサン連鎖(I
I)とが複数回繰り返されたマルチブロックタイプであ
るものが好ましい。但し、所望により、シロキサン連鎖
(I)及びシロキサン連鎖(II)が、式
【0017】
【化9】
【0018】(式中、R,R2,R3,R4,R5,ma及びna
は前記の意味を示す。)で表されるように結合したジブ
ロック体、あるいは式、
【0019】
【化10】
【0020】(式中、R1,R2,R3,R4,R5,ma及びnaは
前記の意味を示す。)で表されるように結合したトリブ
ロック体となることもできる。本発明において、マルチ
ブロックタイプの繰り返し数には特に制限はない。
【0021】本発明のブロック状アミノ変性シリコーン
において、式(I)及び(II)中のR1、R2及びR3として
は、それぞれメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペン
チル、ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキル基又はフェ
ニル基を示すが、原料の入手性及びシリコーンの特徴を
考慮するとメチル基又はフェニル基が好ましく、特にメ
チル基が好ましい。
【0022】また、R4及びR5は、それぞれ水素原子;メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキ
サデシル、オクタデシル、エイコシル等の炭素数1〜22
のアルキル基;2−アミノエチル基、又は式 -(CH2CH2
O)bH (bは1以上 100以下の数を示す)で示される基
を示すが、好ましくは水素原子、メチル基又は2−アミ
ノエチル基である。
【0023】本発明のブロック状アミノ変性シリコーン
の3−アミノプロピル変性率(全シロキサン単位中の3
−アミノプロピルシロキサン単位のモル%)は1〜99モ
ル%の間で任意の値をとることができるが、好ましくは
1〜50モル%である。変性率が50モル%を越えても構わ
ないが、シリコーンの特徴が失われたり、コスト的に不
利になることがある。変性率が1モル%未満では変性基
の特徴が失われたり、対応するランダム体との差が少な
くなる。
【0024】本発明のブロック状アミノ変性シリコーン
の分子量は特に制限されないが、1,000 〜1,000,000 が
好ましい。本発明のブロック状アミノ変性シリコーンは
本発発明の主旨を逸脱しない限り、式
【0025】
【化11】
【0026】(式中、R は炭素数1〜6のアルキル基又
はフェニル基を示す。)で表されるシロキサンユニット
等を含んでいてもよい。
【0027】次に本発明のブロック状アミノ変性シリコ
ーンの製造法を説明する。本発明のブロック状アミノ変
性シリコーンは、式(III)
【0028】
【化12】
【0029】(式中、R1及びR2は前記の意味を示し、ja
個のR1及びR2は同一でも異なっていてもよい。X はハロ
ゲン原子、水酸基、アルコキシ基、有機酸アシロキシ基
又はスルホキシ基を示す。jaはシロキサン単位の数平均
連鎖長を示す5〜3,000 の数である。)で表されるシロ
キサンプレポリマーと、式(IV)
【0030】
【化13】
【0031】〔式中、Rは前記の意味を示し、ka個の
R3は同一でも異なっていてもよい。Y はハロゲン原子、
水酸基、アルコキシ基、有機酸アシロキシ基又はスルホ
キシ基を示す。kaはハイドロジェンシロキサン単位の数
平均連鎖長を示す5〜3,000 の数である。〕で表される
ハイドロジェンシロキサンプレポリマーとを別々に合成
した後、両者を重縮合させてブロック状ハイドロジェン
変性シリコーンを得、さらに、式(V)
【0032】
【化14】
【0033】〔式中、R4及びR5は前記の意味を示す。〕
で表されるアリルアミン化合物をヒドロシリル化反応に
より反応させ、アリルアミン誘導体とすることにより得
られる。
【0034】上記式(III) 及び (IV) で表されるプレポ
リマーの末端官能基、X,Y は上記の意味を示すが、具体
例としては、Cl-, Br-, I-, HO-, CH3O-, C2H5O-, CH3C
OO-, ClCH2COO-, Cl2CHCOO-, CCl3COO-, CF3COO-, CH3S
O3-, CF3SO3- 等が挙げられる。これらの官能基は直接
又は加水分解を経由して互いに縮合し、ブロック状ハイ
ドロジェン変性シリコーンを与える。さらに、このブロ
ック状ハイドロジェン変性シリコーンと、式(V)で表
されるアリルアミン化合物をヒドロシリル化反応により
反応させ、アリルアミン誘導体とすることにより本発明
のブロック状アミノ変性シリコーンを製造することがで
きる。
【0035】上記の方法に類似したブロックポリマーの
製造法として、末端にカルボキシル基、アミノ基、水酸
基等を有するプレポリマーを合成後、これらを適当な縮
合剤によって連結させる方法が知られている。しかしな
がら、この方法では反応性の高いSiH 基を損なわずに低
濃度の官能基を反応させる必要があるため、反応率を上
げることが一般に困難であり、また連結部に極性官能基
があるため、シリコーン本来の特徴を減ずる場合があ
る。
【0036】上記の式(III) で表されるプレポリマーと
式(IV)で表されるプレポリマーを用いる方法によれば
反応率が容易に上げられ、また、主鎖はシロキサン連鎖
のみからなるのでシリコーンの特性を損なうことなく目
的の変性を行うことができる。
【0037】上記式(III) で表されるプレポリマー及び
式(IV)で表されるプレポリマーは、ジクロロシラン、
ジアルコキシシラン等の加水分解/縮合法あるいは環状
オリゴマーの平衡化重合法等により合成することができ
る。加水分解/縮合法においては、原料として用いたシ
ランの官能基、即ちクロル、アルコキシあるいはシラノ
ール等を末端にもつプレポリマーが得られる。反応条件
は公知の方法でよく、適当な縮合体の重合度が得られた
ところで触媒を除くか、又は水との接触を断てばよい。
反応温度、時間に特に制限はないが、通常0℃〜180
℃、好ましくは20〜160 ℃で、30分〜48時間である。加
水分解/縮合法においては多くの環状物を生成する場合
があるので、反応条件を注意深く選ぶ必要がある。
【0038】平衡化重合法においては酸触媒が用いられ
るが、一般には用いた酸がシリルエステルとして末端に
結合したプレポリマーが得られる。あるいは活性白土等
の固体酸触媒を用い、末端基としてジアシロキシジアル
キルシラン、ジアルコキシジアルキルシラン等を所定量
加えて反応を行っても良い。さらに、固体酸触媒とアル
コール又は酸を加えて平衡化重合を行うことでも、式(I
II) 又は(IV)で表されるプレポリマーが得られる。平
衡化重合法においては、かならず全系中10〜20%の環状
物を生成するので、所望の重合度を得るためには末端基
とシロキサンユニットの比を適宜補正する必要がある。
【0039】式(III) で表されるプレポリマー及び式
(IV)で表されるプレポリマーの数平均連鎖長は5〜3,
000 である。この時の連鎖長は得られるブロック状ハイ
ドロジェン変性シリコーンの連鎖分布を決めるが、同ユ
ニット同志の縮合反応も生じ得るため、必ずしも一致す
るわけではない。
【0040】このようにして得られた式(III) で表され
るプレポリマーと、式(IV)で表されるプレポリマーと
を混合し、重縮合させることでブロック状ハイドロジェ
ン変性シリコーンが得られる。重縮合の条件はプレポリ
マーの分子量、末端基の種類によって大きく異なるが、
反応温度は、通常0〜180 ℃、好ましくは20〜160 ℃、
より好ましくは20〜80℃であり、好ましい反応時間は0.
5 〜48時間である。プレポリマーの分子量が大きい場合
は、プレポリマー同志が非相溶となるため溶剤を用いる
必要がある。溶剤としてはヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、
塩化メチレン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等
のハロゲン系溶剤等が好適に用いられる。
【0041】ブロック状ハイドロジェン変性シリコーン
の繰り返し数を制御するために、トリアルキルシラノー
ル、トリアルキルクロロシラン等を添加してもよい。添
加はプレポリマー混合と同時あるいはある程度重縮合が
進んでからが良い。
【0042】重縮合には適当な酸触媒を用いても良い
が、強い酸を用いると再平衡化を生じ、連鎖長が短くな
る場合がある。縮合時の脱離基として酸が生成する場合
は特にマイルドな条件が必要である。
【0043】特に本発明においては、X がジクロロアセ
トキシ基である式(III) で表されるプレポリマーと、Y
がメトキシ基である式(IV)で表されるプレポリマーと
を重縮合させる方法、X がトリフルオロアセトキシ基で
ある式(III) で表されるプレポリマーと、Y がトリフル
オロアセトキシ基である式(IV)で表されるプレポリマ
ーとを重縮合させる方法、X が水酸基である式(III) で
表されるプレポリマーと、Y がトリフルオロアセトキシ
基である式(IV)で表されるプレポリマーとを重縮合さ
せる方法が特に好ましい。
【0044】この様にして得られたブロック状ハイドロ
ジェン変性シリコーンと、上記式(V)で表されるアリ
ルアミン化合物をヒドロシリル化反応により反応させる
ことにより、本発明のブロック状アミノ変性シリコーン
を製造することができる。
【0045】上記式(V)で表されるアリルアミン化合
物において、R4及びR5は同一又は異なって、水素原子、
炭素数1〜22のアルキル基、2−アミノエチル基、又は
式-(CH2CH2O)bH (bは1以上 100以下の数を示す)で
示される基であるが、水素原子、メチル基又は2−アミ
ノエチル基が好ましい。
【0046】上述のヒドロシリル化反応においては、触
媒としては、コバルト、ロジウム又は白金(プラチナ)
の種々の錯体を用いることができ、好ましくは白金化合
物である。白金化合物としては、白金カーボン、塩化白
金酸とアルコール、エーテル、アルデヒド又はこれらの
混合物の反応によって製造された白金含有錯体など、ヒ
ドロシリル化反応に通常用いられる一般的なものを利用
することができるが、工業的観点からは、塩化白金酸や
ビニル基含有シロキサン配位の白金触媒が好ましい。
【0047】上述のヒドロシリル化反応は、反応を触媒
するのに十分な白金量を加えることによって進行する。
白金量は、一般には全組成物量に対して、白金を0.0000
05〜0.002 当量、好ましくは0.0001〜0.0005当量の範囲
で用いる。
【0048】上述のヒドロシリル化反応条件は、適宜設
定し得るが、通常は20〜150 ℃、好ましくは30〜80℃
で、反応時間は0.5 〜8時間、好ましくは1〜3時間で
ある。また、反応は、無溶媒でも行うことができるが、
反応系の粘度や反応温度を調整するために溶媒存在下で
行うことが特に好ましい。使用できる溶媒としては、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタンなどの非極性溶媒、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、アセトン、酢酸エチル、ジメチ
ルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、メタノール、
エタノール、イソプロパノールなどの極性溶媒、更に、
四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタンなどの塩素
化炭化水素系溶媒などが好適に用いられる。
【0049】上述のヒドロシリル化反応を行うに当たっ
ては、反応試剤をどのような順序で添加してもよいが、
本発明においては、ブロック状ハイドロジェン変性シリ
コーンとアリルアミノ化合物の混合体に上記で示した溶
媒を加え、最後に上記で示した触媒を添加するのが好ま
しい。
【0050】本発明におけるヒドロシリル化反応は、使
用するブロック状ハイドロジェン変性シリコーンのハイ
ドロジェンシロキサン単位がブロック状であるために、
反応が完結しにくい場合がある。従って、本発明のヒド
ロシリル化反応においては、ハイドロジェンシロキサン
ユニット1個に対して、アリルアミン化合物を 1.0〜2.
0 当量、好ましくは1.1 〜1.5 当量混合するのが良い。
また、反応は赤外スペクトル吸光法(IR)によって、
追跡することができる。反応進行が遅い場合、触媒を追
加することで反応を簡潔に終了させることができる。
【0051】上述のヒドロシリル化反応の後、白金吸着
剤を用いて、白金触媒を取り除くことができるが、活性
炭を用いるのが好ましい。反応完結後、活性炭を反応系
中に添加し、30分から180 分、好ましくは60分から120
分還流させるのが良い。
【0052】このように合成されたブロック状アミノ変
性シリコーンは、シリコーン部と変性部が大きくセグメ
ント化されるため、従来のランダム変性体と比較してシ
リコーンと変性基の両者の性質を強く保持している。さ
らに大きなセグメント化の効果として、粘度の上昇、界
面活性能、溶剤ゲル化能、皮膜形成等の性質を発現する
ことができる。従って、本発明のブロック状アミノ変性
シリコーンは、柔軟剤、つや出し剤等の原料等として非
常に有用である。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0054】実施例1 300ml の四つ口フラスコにオクタメチルシクロテトラシ
ロキサン100g、ジクロロ酢酸1.38gを3重量%の活性白
土存在下に60℃で5時間平衡化させて、式
【0055】
【化15】
【0056】で表されるプレポリマー1を得た。また、
1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン
50g、メチルジメトキシシラン4.4gを1重量%の活性白
土存在下に50℃で2時間平衡化させた後、GLC分析
(装置:Shimadzu GC-4AG、充填剤:SE-30(30%)、カ
ラム: 2.6mmφ×2m、温度:60℃→250 ℃(8℃/mi
n )、注入口250 ℃、検出機:FID)にて、もはや環状
物濃度が変化しなくなったことを確認した後、活性白土
を濾別して、式
【0057】
【化16】
【0058】で表されるプレポリマー2を得た。プレポ
リマー2の9gを室温にて50mlの塩化メチレンで希釈
し、未濾過のプレポリマー1へ投入した。活性白土残存
下に激しく撹拌しながら室温で30分間反応させた。その
後反応液にトリメチルシラノール1.0gを加え、さらに30
分間室温にて撹拌した。その後、反応液を洗液が中性に
なるまで水洗し、Na2SO4を加えて乾燥し、溶媒及び低分
子量物を減圧留去し、透明な粘稠オイル92.3gを得た。
【0059】GPC分析(THF系、PSスタンダー
ド)より、このものの分子量分布は単峰性であり、重量
平均分子量は39,000であることがわかった。NMRによ
る連鎖分析の結果、このものは数平均連鎖長85のジメチ
ルシロキサンブロックと、数平均連鎖長9のハイドロジ
ェンシロキサンブロックからなるブロック状ハイドロジ
ェン変性シリコーンであることがわかった。図1に得ら
れたブロック状ハイドロジェン変性シリコーンの29Si
−NMRスペクトルを示す。
【0060】300ml 四つ口フラスコに得られたブロック
状ハイドロジェン変性シリコーン10g、アリルアミン1.
87g、クロロホルム50ml、白金−ジビニルテトラメチル
ジシロキサン(白金含有率3重量%)40mgを加え、50℃
で2時間ヒドロシリル化反応を行った。IRによりSiH
の消失を確認した後、活性炭3g、エタノール20mlを投
入し、そのまま1時間還流させた後、室温まで冷却し
た。活性炭を濾別後、濾液を水洗し、Na2SO4を加えて乾
燥し、溶媒を減圧留去し、黄色のやや弾性を示す粘稠オ
イル9.52gを得た。GPC分析(THF系、PSスタン
ダード)より、このものの分子量分布は単峰性であり、
重量平均分子量が43,000で、数平均連鎖長85のジメチル
シロキサンブロックと、数平均連鎖長9の3−アミノプ
ロピルメチルシロキサンブロックからなるブロック状ア
ミノ変性シリコーンであることがわかった。粘度は25℃
で150,000mm2/sec であった。
【0061】比較例1 オクタメチルシクロテトラシロキサン 100g、1,3,
5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン9g、ジ
クロロ酢酸1.38g、ヘキサメチルジシロキサン4.4gを1
重量%の活性白土存在下に50℃で12時間平衡化重合を行
った。反応後、実施例1と同様な後処理を行い、透明な
粘稠オイル93.1gを得た。
【0062】GPC分析(THF系、PSスタンダー
ド)より、このものの分子量分布は単峰性であり、重量
平均分子量は36,000であることがわかった。NMRによ
る連鎖分析の結果、このものは10程度の数平均連鎖長の
ジメチルシロキサンブロックと、1程度の数平均連鎖長
のハイドロジェンシロキサンブロックからなるランダム
状ハイドロジェン変性シリコーンであることがわかっ
た。
【0063】得られたランダム状ハイドロジェン変性シ
リコーン10g、アリルアミン1.87g、クロロホルム50m
l、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン(白金含
有率3重量%)40mgを混合し、50℃で2時間ヒドロシリ
ル化反応を行った。そこへ活性炭3g、エタノール20ml
を投入し、そのまま1時間還流させた後、室温まで冷却
して濾過した。実施例1と同様の処理を行い、黄色オイ
ル9.23gを得た。
【0064】このものの分子量分布は単峰性であり、重
量平均分子量は39,000のランダム状アミノ変性シリコー
ンであることがわかった。粘度は25℃で26,000mm2/sec
であって、実施例1で得られたブロック状アミノ変性シ
リコーンと比較して低い粘性を示し、実施例1で得られ
たブロック状アミノ変性シリコーンのような特異な粘度
挙動を示さなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたブロック状ハイドロジェ
ン変性シリコーンの29Si−NMRスペクトルである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なって、炭素数1〜6の
    アルキル基又はフェニル基、maはシロキサン単位の数平
    均連鎖長を示す5〜3,000 の数を示し、ma個のR1及びR2
    は同一でも異なっていてもよい。〕で表されるシロキサ
    ン連鎖、及び式(II) 【化2】 〔式中、R3は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル
    基、R4及びR5は同一又は異なって、水素原子、炭素数1
    〜22のアルキル基、2−アミノエチル基、又は式-(CH2C
    H2O)bH (bは1以上 100以下の数を示す)で示される
    基、naはシロキサン単位の数平均連鎖長を示す5〜3,00
    0 の数を示し、na個のR3、R4及びR5は同一でも異なって
    いてもよい。〕で表されるシロキサン連鎖を有し、主鎖
    がシロキサン連鎖のみからなる共重合体であることを特
    徴とするブロック状アミノ変性シリコーン。
  2. 【請求項2】 R1, R2及びR3がすべてメチル基である請
    求項1記載のブロック状アミノ変性シリコーン。
  3. 【請求項3】 式(III) 【化3】 (式中、R1及びR2は前記の意味を示し、ja個のR1及びR2
    は同一でも異なっていてもよい。X はハロゲン原子、水
    酸基、アルコキシ基、有機酸アシロキシ基又はスルホキ
    シ基を示す。jaはシロキサン単位の数平均連鎖長を示す
    5〜3,000 の数である。)で表されるシロキサンプレポ
    リマーと、式(IV) 【化4】 〔式中、R3は前記の意味を示し、ka個のR3は同一でも異
    なっていてもよい。Y はハロゲン原子、水酸基、アルコ
    キシ基、有機酸アシロキシ基又はスルホキシ基を示す。
    kaはハイドロジェンシロキサン単位の数平均連鎖長を示
    す5〜3,000 の数である。〕で表されるハイドロジェン
    シロキサンプレポリマーとを別々に合成した後、両者を
    重縮合させ、さらに、式(V) 【化5】 〔式中、R4及びR5は前記の意味を示す。〕で表されるア
    リルアミン化合物をヒドロシリル化反応により反応させ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のブロック状ア
    ミノ変性シリコーンの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022132446A1 (en) * 2020-12-14 2022-06-23 Dow Silicones Corporation Method for preparing poly (diorgano/organohydrogen) siloxane copolymers

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