JPH11137344A - 実験台用天板及び実験台並びに実験台用天板の使用方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、簡易且つ経済的に実験台と
して使用することのできる実験台用天板及び実験台並び
に実験台用天板の使用方法を提供することにある。 【解決手段】 天板本体の裏面に、机の上部を着脱自在
に嵌合可能な嵌合部が複数設けられていることを解決手
段とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として学校や塾
などの教育現場において、理科の実験を行う際に手軽に
使用することのできる実験台用天板及び実験台並びに実
験台用天板の使用方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的に、学校などにおいて理科の実験
などを行う場合には、各種の実験道具を使用するため、
或いは安全のため、上面に金属板や難燃性の加工を施し
た面を有し且つ通常の学習机よりも大きい実験台が使用
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな実験台は、通常の机に比べスペースをとるため、理
科室など専用の設置個所が必要となり、学校の教室や塾
等で手軽に使用することができなかった。

【０００４】また、通常の机と別に大型の実験台を用意
することは、コストもかかるという問題も生じていた。

【０００５】本発明の課題は、簡易且つ経済的に実験台
として使用することのできる実験台用天板及び実験台並
びに実験台用天板の使用方法を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく鋭
意研究を重ねた結果、本発明では、実験台用天板として
は、天板本体の裏面に、机の上部を着脱自在に嵌合可能
な嵌合部が複数設けられている構成を採用する。

【０００７】また、本発明は、嵌合部が複数の机の上部
を所定間隔を有して嵌合可能な位置に設けられている実
験台用天板も含む。さらに、嵌合部が枠片に囲まれた枠
体からなり、該枠体の枠片が移動可能に天板本体の裏面
に取り付けられている実験台用天板も含む。

【０００８】上記のように本発明の実験台用天板は、天
板本体の裏面に、上部を嵌合可能な嵌合部が複数設けら
れているため、机を複数並べ、該机の上部を嵌合部に嵌
合させることで天板本体の上面を実験台として使用する
ことができる。よって、通常の授業などで使用している
机と別途実験台を用意する必要がない。

【０００９】また、嵌合部が所定間隔を有して設けられ
ているため、天板に間隔を有して机を嵌合させることが
でき、少ない机を利用して広い実験台を得ることができ
る。

【００１０】さらに、嵌合部が枠片に囲まれた枠体から
なり、該枠体の枠片が移動可能に天板本体の裏面に取り
付けられているため、枠片の取り付け位置を変えること
で上部の大きさが異なる机を嵌合させることもでき、ど
のような大きさの机にも対応させて実験台として利用す
ることができる。

【００１１】尚、本発明には、上記天板本体を有する実
験台、及び上記実験台用天板を使用する方法の発明も含
まれる。

【００１２】

【発明の実施の形態】まず、本発明の実験台用天板の一
実施形態について図面に従って説明する。図１に示す１
は木製の板状体からなる天板本体で、該天板本体１の上
面には、耐熱性、耐薬品性の高い、例えばメラミン樹脂
によるコーティング加工やメラミン樹脂や金属板を積層
するなどの耐熱、耐薬品加工が施されている。

【００１３】２は、前記天板本体１の裏面側に形成され
た嵌合部で、該嵌合部２は、天板本体１の周縁部に取り
付けられた４本の固定枠片３ａと、所定間隔ｄを有し天
板本体１の長手方向の対向辺に亘たされた２本の長枠片
３ｂと、該長枠片３ｂと天板本体１の短手辺に亘たされ
た４本の短枠片３ｃによって４つの嵌合部２が形成され
てなる。隣り合う短枠片３ｃは所定間隔ｄ’を有して取
り付けられている。

【００１４】長枠片３ｂ及び短枠片３ｃは、それぞれの
角部をＬ字金具８によって固定枠片３ａに対して着脱自
在に取り付けられて枠体に形成されている。尚、嵌合部
２の大きさは使用する机の上面部の大きさに合わせて形
成するが、通常学校や塾などで使用されている机は規格
でその寸法が定められているため、この規格寸法に合わ
せた大きさの嵌合部２に形成することが好ましい。

【００１５】次に、上記の構成からなる実験台用天板５
と机を利用して実験台として使用する方法について説明
する。まず、図２に示すように４つの机６を、隣り合う
机６同士が所定間隔ｄ、ｄ’を有するように並べて置
く。そして、図３に示すように前記実験台用天板５を各
嵌合部２内に上部７が嵌合されるように４つの机６に亘
って設置する。この時、該嵌合部２の枠片と机６の縁部
は図３（ロ）に示すように固定具によって止め付ける。

【００１６】このようにして、実験台用天板５を机６に
載置するだけで簡単に実験台１０を形成することができ
る。従って、特別に専用の実験台を用意することなく、
通常使用されている学習用の机を使って、教室や塾など
において理科の実験などを行うことが手軽にできる。こ
の時、机６の上部７は嵌合部２内に嵌合されて且つ固定
手段によって止め付けられているため実験用台天板５は
机６に水平方向には固定されている。よって、実験中に
天板本体１がずれるなどして危険が生じるおそれがな
く、また、天板本体１を持って実験台１０を移動するこ
とも容易にできる。

【００１７】尚、固定手段による止め付け方法として
は、嵌合部２に各机６の上部７を嵌合させてから天板本
体１と別体として設けられた固定片９を机６の周縁の下
側に当接させて、ねじ等の止着手段９ａで机６と天板本
体１を固定する方法等が採用できる（図３（ロ）参
照）。

【００１８】この固定片９は、例えば天板本体１の嵌合
部２の周縁部に回動自在に取り付けられて、机６を嵌合
する際には邪魔にならず、机６を嵌合し終えた時に該固
定片９を回動させて机６の周縁の下側に当接させるよう
に設けてもよい。さらに該固定片９は机６の厚みにあわ
せて調節可能に設けられていることが好ましい。

【００１９】また、天板本体１の各嵌合部２は所定間隔
ｄ、ｄ’を有して形成されているため各机６の上面を合
わせた面積よりも広い上面を有する実験台１０として使
用することができる。

【００２０】さらに、実験終了後には実験台用天板５を
机６の上部からはずすだけで元の学習用机として使用す
ることができる。

【００２１】また、実験台用天板５の嵌合部２は、長短
枠片３ｂ，３ｃを固定枠片３ａから取り外して嵌合部２
の大きさを変更することも必要に応じて可能である。例
えば、図４（イ）に示すように４本の短枠片３ｃを取り
外して、２つの嵌合部２を形成し、かかる嵌合部２に図
４（ロ）のように配置した２つの長机の上部を嵌合させ
て実験台とすることもできる。また、長短枠片３ｂ，３
ｃを移動させることで大きさの異なる机にも対応させる
ことができる。

【００２２】さらに、実験台用天板５は机６からはずし
た状態では板状体であるため、従来の専用の実験台に比
して収納や保管に便利である。

【００２３】尚、上記実施の形態では、天板本体１を木
製の板状体から形成し、上面部を耐熱、耐薬品加工を施
したが、このような加工を施すことは条件ではない。但
し、実験台として使用する場合には安全性や耐久性の面
からみてこのような加工を施すことが好ましい。

【００２４】また、天板本体１の材質も木製であること
は条件ではなく、樹脂や金属の板状体であってもよい。

【００２５】さらに、上記実施の形態では嵌合部２を各
枠片によって囲まれた枠体から形成したが、嵌合部２の
形状はこれに限定されるものではなく、例えば一体成形
によって机の上部を嵌合できる凹状体を形成し、この凹
状体を天板本体１の裏面に取り付けてもよく、または、
金具等の突状体を天板本体の裏面に取り付けて、該突状
体によって上部の周縁部を嵌合できるような嵌合部であ
ってもよい。要は机の上面に天板本体１を載置した場合
に、机の上部を嵌合して天板本体１を固定できる嵌合部
であれば形状は問わない。

【００２６】但し、上記実施の形態のような枠体から嵌
合部を形成した場合には、枠片の取り付け位置を変更す
ることで簡単に嵌合部の大きさを変更できるという利点
がある。尚、枠片の取り付け手段も上記実施の形態に限
定されるものではない。

【００２７】また、嵌合部の数も２以上であればその数
は問わず、例えば図５（イ）に示すように３つの嵌合部
２を形成して、図６に示すように配置した３つの机の上
部に載置してもよい。但し、このような配置の３個の机
を嵌合させた場合には、３点で天板本体１を支持してい
るため、特に天板本体１と机６の上部を何らかの固定手
段で固定する必要が高い。

【００２８】また、上記実施の形態では嵌合部を所定間
隔ｄ、ｄ’を有して形成したが、このような間隔を設け
ることは条件ではない。

【００２９】

【発明の効果】上述のように、本発明では、専用の実験
台を用意することなく通常使用している学習用机を利用
して簡単に実験台を得ることができる。従って、理科室
のような大がかりな設備のない教室や塾などにおいても
手軽に理科等の実験を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実験台用天板を示す正面図。

【図２】机の配置を示す背面図、

【図３】（イ）は本発明の実験台を示す断面図、（ロ）
は本発明の実験台の要部拡大断面図。

【図４】（イ）は本発明の実験台用天板の他の実施例を
示す正面図、（ロ）は長机の配置を示す背面図。

【図５】本発明の実験台用天板の他の実施例を示す正面
図。

【図６】本発明の実験台用天板の他の実施例を示す正面
図。

【符号の説明】

１ 天板本体 ２ 嵌合部 ３ａ 固定枠片 ３ｂ 長枠片 ３ｃ 短枠片 ５ 実験台用天板 ６ 机 ７ 上部

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 天板本体の裏面に、机の上部を着脱自在
   に嵌合可能な嵌合部が複数設けられていることを特徴と
   する実験台用天板。
2. 【請求項２】 前記嵌合部が、複数の机の上部を所定間
   隔を有して嵌合可能な位置に設けられている請求項１に
   記載の実験台用天板。
3. 【請求項３】 前記嵌合部が枠片に囲まれた枠体からな
   り、該枠体の枠片が移動可能に天板本体の裏面に取り付
   けられている請求項１又は請求項２に記載の実験台用天
   板。
4. 【請求項４】 天板本体の裏面に設けられた複数の嵌合
   部に、複数の机の上部が着脱自在に嵌合されてなること
   を特徴とする実験台。
5. 【請求項５】 前記天板本体に、複数の机の上部が所定
   間隔を有して嵌合されている請求項４に記載の実験台。
6. 【請求項６】 前記嵌合部が枠片に囲まれた枠体からな
   り、該枠体の枠片が移動可能に天板本体の裏面に取り付
   けられている請求項４又は請求項５に記載の実験台。
7. 【請求項７】 天板本体の裏面に設けられた嵌合部に、
   複数の机の上部を着脱自在に嵌合して、実験台として使
   用することを特徴とする実験台用天板の使用方法。
8. 【請求項８】 前記複数の机を所定間隔を有して配置
   し、該机の上部に前記天板本体を載置する請求項７に記
   載の実験台用天板の使用方法。
9. 【請求項９】 前記嵌合部を嵌合する机の上部の大きさ
   に合わせて変更する請求項７又は請求項８に記載の実験
   台用天板の使用方法。