JPH11137282A - 変異型ズブチリシンyab及びその適用 - Google Patents

変異型ズブチリシンyab及びその適用

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JPH11137282A
JPH11137282A JP10246917A JP24691798A JPH11137282A JP H11137282 A JPH11137282 A JP H11137282A JP 10246917 A JP10246917 A JP 10246917A JP 24691798 A JP24691798 A JP 24691798A JP H11137282 A JPH11137282 A JP H11137282A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉の軟化等に用いるための基質特異性の高い
プロテアーゼ変異体を提供すること。 【解決手段】 好アルカリ性バチルス(Bacillus)Ya
Bにより生産されるズブチリシンYaBの位置124,
151及び/又は159におけるグリシンの、他のアミ
ノ酸での置換により得られる変異ズブチリシンYaB及
びそれらをコードする核酸配列等を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズブチリシンYa
B変異体の群、その酵素変異体をコードする核酸配列、
その核酸配列を含む発現ベクター、その酵素変異体の調
製及びそれらの使用を提供する。本発明のズブチリシン
YaB変異体は、野生型ズブチリシンYaB及び他のズ
ブチリシンの特異性と実質的に異なる特定の基質特異性
を有し、その相対エラスチン/カゼイン加水分解活性は
全て実質的に増強される。このようなプロテアーゼ変異
体は、食糧及び飼料のための肉及びタンパク質処理の質
の改善のような種々の観点で用いることができる。
【0002】
【従来の技術】エラスチンは、脊椎動物の動脈、皮膚等
の弾力性のある繊維中に存在するタンパク質である。エ
ラスチンは、デスモシン及びリシノノルロイシンのよう
な大量の特定の架橋構造を有する。そのアミノ酸組成は
極めて特殊で、アラニン及びグリシンが50〜60%で
ある。それは水不溶性であり、通常のプロテアーゼでは
容易に加水分解できない(Foster (1982) Methods Enzy
mol., 82, 559-570 ; 及び Pazら (1992) Methods Enzy
mol., 82, 571-587 )。エラスチンを加水分解すること
ができるプロテアーゼは、特にエラスターゼと呼ばれ、
ブタ膵臓エラスターゼ (Ardeltら (1970) Biochem, Bio
phys. Acta, 341, 318-326)並びにシュードモナス・エ
アルギオンサ (Pseudomonas aerugionsa)(Moriharaら
(1965) J.Biol. Chem., 240, 3295-3304)、ストレプ
トマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)( G
ertlerら (1971) Eur. J. Biochem., 240, 3295-3304)
及びフラボバクテリウム種(Flavobacterium sp.)( O
zakiら (1975) J. Biochem.,77, 171-180)のような微
生物により分泌されるプロテアーゼがある。エラスター
ゼは、(a)より強力なエラスチンについての結合アフ
ィニティー、及び(b)より強力なアラニン及びグリシ
ンについての基質特異性を有するほど、エラスチンを加
水分解できると一般に考えられている( Stoneら (198
2) Methods Enzymol., 82, 588-605 )。
【0003】バチルス種(Bacillus sp.)YaBは好気
性グラム陽性細菌である。それは胞子を形成することが
できる棒状のバチルスであり、その培養培地上で黄色の
コロニーを形成することができる。その細胞壁は、D,
L−ジアミノピメリン酸を含む。その細菌の増殖は中性
環境下よりもpH10の培地中でより優れている。バチル
ス種YaBは、受託番号CCRC11751でFood Ind
ustry Research and Development Institute (FIRDI)
(Hsin-Chu, Taiwan)に寄託されている。
【0004】本発明の酵素であるズブチリシンYaB
(以後、本明細書でプロテアーゼYaBとも呼ばれる)
は、もとは、アルカリエラスターゼYaBとして命名さ
れる。それは好アルカリ性バチルスYaBにより生産さ
れる細胞外プロテアーゼである。その酵素は約27,0
00の分子量及び10.6の等電点を有する。その至適
反応pHは11.75である。それはエラスチンについて
高度に加水分解性であり、それゆえもとは、エラスター
ゼYaBとして命名される。更に、それは他のズブチリ
シンプロテアーゼよりもコラーゲンについて実質的によ
り加水分解性である。Tsaiら ((1983) Biochem. Int.,
7, 577-583) ; Tsaiら ((1984) Biochem.Int., 8, 283-
288) ; Tsaiら ((1986) Biochim. Biophys. Acta, 883,
439-447); Tsaiら ((1988a) Appl. Environ. Microbi
ol., 54, 3156-3161) ; 及びTsaiら ((1988b) J. Bioch
em., 104, 46-420)を参照のこと。
【0005】その酵素のエラスチンについての高い加水
分解活性は、そのエラスチンへの結合アフィニティー及
びその酵素−基質特異性により証明することができる。
その等電点より低いpH域において、その酵素はエラスチ
ンに対して極めて高い結合アフィニティーを有する。pH
7.0においては、50mgの酵素を5mgのエラスチンと
混合した後、60%超のプロテアーゼYaBがエラスチ
ンに結合する。同じ条件下においては、60%のズブチ
リシンBPN′及び5%のキモトリプシンが結合するだ
けである。Tsaiら ((1986) Biochem, Biophys. Acta, 8
83, 439-447 )を参照のこと。基質特異性に関して、そ
れは、典型的なズブチリシンについてチロシン及びフェ
ニルアラニンのような大きな芳香族アミノ酸に対してで
ある。しかしながら、本発明の酵素は、エラスターゼの
特徴と合致するアラニン及びグリシンのような小さなア
ミノ酸についての基質特異性を有する。Tsaiら ((1984)
Biochem. Int., 8, 283-288)を参照のこと。
【0006】上述の酵素の遺伝子は大腸菌内でクローン
化されており、バチルス内で発現させることができる。
その遺伝子のヌクレオチド配列も決定されている。Kane
koら((1989) J. Bacteriol., 171, 5232-5236)を参照
のこと。そのヌクレオチド配列から予想される酵素の一
次構造は、ズブチリシンBPN′、 Carlsberg等を含む
他のズブチリシンと約60%の相同性を示す。それゆ
え、その酵素はズブチリシンファミリーの一員であるは
ずであり、その名前はズブチリシンYaBに変えられる
べきである。この酵素は、ズブチリシンの中でも特有の
特徴を有する。上述の小さなアミノ酸に対する基質特異
性に加えて、典型的なズブチリシンの至適反応pHは全て
約9.0〜10.5の間であるのに対して、その酵素の
至適反応pHは11.75である。
【0007】その適用に関して、その酵素は肉を柔らか
くする酵素として開発されるのに十分の潜在能力を有す
る(Takagiら (1992) J. Agric. Food Chem., 40, 2364
-2368 )。牛肉、豚肉及び鶏肉のような典型的な肉は全
て、エラスチン及びコラーゲンのような大量の堅いタン
パク質を含む結合組織を有する。市販の肉軟化剤は、肉
の柔らかさを増加させるために、これらの堅いタンパク
質を加水分解するためのパパイン及びブロメラインのよ
うな植物プロテアーゼを含む。(しかしながら、これら
のプロテアーゼの基質特異性は極めて低い。エラスチン
及びコラーゲンに加えて、アクチン及びミオシンのよう
な筋原繊維のタンパク質も加水分解され得る。それゆ
え、肉の風味は損なわれるだろう。本発明の酵素は、パ
パインのようなプロテアーゼの基質特異性より実質的に
高い基質特異性を有する。肉の処理に用いた場合、その
酵素は、アクチン及びミオシンに対してほとんど加水分
解活性を示さずに、肉に含まれるエラスチン及びコラー
ゲンを加水分解することができる。本発明の酵素での肉
の処理は優れた風味をもたらす。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在利
用できるプロテアーゼYaBの基質特異性はまだ十分に
厳格ではないので、肉の処理のための条件を制御するの
が困難である。その酵素の投与濃度が肉の一部分におい
て高すぎると、肉の風味はなお損われ得る。それゆえ、
エラスチン及びコラーゲンのような堅いタンパク質につ
いて更により高い基質特異性を有するプロテアーゼ、特
にアクチン及びミオシンのような筋原繊維についての活
性がほとんどないか全くないプロテアーゼを得ることが
当該技術においてなお要求されている。
【0009】その周知の適用における酵素の効能を増強
するため及び/又は他の新しい適用を開発するために、
タンパク質工学的技術により、ズブチリシンYaBの基
質特異性を増強し及び/又は変えることができることを
開示又は示唆する上述の従来技術の文献はない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、当該技術にお
いて存在する問題を解決するために、酵素の基質結合部
位を改良することにより、エラスチンについて高い相対
的加水分解活性を有する種々の酵素変異体の開発に関す
る。更に、このような酵素変異体により各々に示される
特有の基質特異性は、異なる特性を有する製品を得るた
めの、食糧又は飼料タンパク質材料の処理における使用
のような、酵素についての新しい適用を開発することが
できる。
【0011】一つの態様において、本発明は、タンパク
質工学技術によりズブチリシンYaBの基質特異性を改
良することにより得られるいくつかのズブチリシンYa
B変異体を提供する。そのズブチリシンYaB変異体
は、好ましくは、野生型ズブチリシンYaBの124,
151及び/又は159位置のグリシンの、他のアミノ
酸残基での変換により得られる。
【0012】他の態様において、本発明は、前記ズブチ
リシンYaB変異体をコードするヌクレオチド配列を提
供する。他の態様において、本発明は、これらのズブチ
リシンYaB変異体をコードする前記ヌクレオチド配列
を含む発現ベクターを提供する。他の態様において、本
発明は、本発明のズブチリシンYaBを調製するための
方法を提供する。
【0013】更に他の態様において、本発明は、肉質の
改良、食糧及び飼料のためのタンパク質処理並びに他の
可能な適用におけるこれらのズブチリシンYaB変異体
の使用を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の目的は、その酵素の適用
を広げるために、タンパク質工学技術で、ズブチリシン
YaBの酵素−基質特異性を変えることにより、種々の
酵素変異体を調製することである。未知の3−D構造の
酵素の酵素−基質特異性を変える可能性を議論するため
に、最初に、コンピューターモデリングによりその酵素
の3−D構造を得ることが必要である。コンピューター
によりタンパク質の3−D構造をモデル化するための方
法は当該技術で周知である。好ましくは、モデリング
は、引用として目的の酵素と一次構造において高い相同
性を有するタンパク質の周知の3−D構造を用いて、例
えば、Blundellら (1988) Eur. J. Biochem., 172, 513
-520) ; Greer((1990) Proteins, 7, 317-334) ; 並び
にRing及びCohen ((1993) FASEB J. 7,783-790 )に記
載される標準的手順に従って行うことができる。より好
ましくは、その引用タンパク質は、目的の酵素と一次構
造において60%の相同性を有する。ズブチリシンYa
Bの3−D構造コンピューターモデリングは、ズブチリ
シンBPN′、ズブチリシン Carlsberg及びテルミター
ゼ (thermitase) をテンプレートとして用いて行われ
る。
【0015】ズブチリシンBPN′のアミノ酸配列は、
ズブチリシンYaBのそれと55%の相同性を有し(2
74残基のうち150が同一)、ズブチリシン Carlsbe
rgのアミノ酸配列はズブチリシンYaBのそれと58%
の相同性を有する(273残基のうち157が同一)。
ズブチリシンYaBの3次元構造のモデルは、ズブチリ
シンBPN′−キモトリプシンインヒビター2及びズブ
チリシン Carlsberg−エグリン (eglin )複合体の構造
から始めて、テルミターゼからの“デリーションルー
プ”領域を組み込んで作製される。テルミターゼはアミ
ノ酸配列においてズブチリシンYaBとかなり異なる
が、これら2つの酵素の二次構造要素及び全体のホール
ディングは極めて類似している。特に、これら2つの酵
素分子のα−炭素原子の位置は、約0.5Årms 内に重
ね合わせることができる。コンピューターモデリング
は、 Silicon Graphic Crimsonワークステーション上
で、プログラムパッケージQUANTA3.2.3 (Mo
lecular Simulations Inc., Cambridge, UK )及びCH
ARMm22 (Brooksら (1983) J. Comput. Chem., 4,
187-217)を用いて行われる。キモトリプシンインヒビ
ター2との複合体におけるズブチリシンBPN′(PF
B認定コード2SNI)( Heinzら (1991) J. Mol.Bio
l, 217, 353-371)、エグリン−Cとの複合体における
ズブチリシン Carlsberg(登録2SEC)(McPhalenら
(1988) Biochemistry, 27, 6582-6598 )及びエグリン
との複合体におけるテルミターゼ(登録1TEC)(Gr
osら (1989) J.Mol. Biol., 210, 347-367 )の結晶構
造の座標は、 Brookhaven Protein DataBank (PDB)に
おいて利用できる。
【0016】上述の引用酵素−基質複合体とのズブチリ
シンYaBのアミノ酸配列アラインメントを図2に示
す。ズブチリシンYaBの骨格コンホメーションは、ズ
ブチリシンBPN′及びズブチリシン Carlsbergの適切
なセグメントから始めてモデル化し、削除された領域
(152−162)周囲のセグメントをテルミターゼか
らモデル化する。これらの構造の保存されたアミノ酸残
基のうち、その側鎖の方向のほとんどが保存されている
ことが見い出される。それゆえ、これらの残基の側鎖座
標を最初の位置としてズブチリシンYaBに直接コピー
する。その側鎖の残りは、周知の構造のそれとの比較に
おいてよりコンパクトなパッキングを形成するように手
動で構築され調整されたものである。このクラスの構造
に見い出される4つのカルシウム結合部位がある( Tep
lyakovら ((1990) J. Mol. Biol., 214, 261-279); Si
ezenら ((1991) Protein Engng., 4, 719-737) ; Gros
ら ((1989) J. Mol. Biol., 210, 347-367) ; 及び Hei
nzら ((1991) J. Mol. Biol.,217, 353-371)を参照の
こと)。ズブチリシンBPN′に見られる最も強力な結
合部位のみを、その残基の座標(Gln1, Asp39, Leu72,
Asn74, Ile76及び Val78)が全体的に保存されているの
で、ズブチリシンYaBのモデルに組み込む。次に、そ
の最初の構造を、50サイクルの急降下 (steepest des
cent) 及び200サイクルのABNR最小化にかける。
その構造はいずれの立体的衝突もなく迅速に収束し、側
鎖コンホメーションの正確な配置を供した。ズブチリシ
ンYaBの主鎖φ−ψ角のラマチャンドランプロット
は、認められない領域にある残基はないことを示す。P
ROCHECK (Laskoskiら (1993) J. Appl. Crystal
logr.,26, 283-291)から計算した全ての側鎖コンホメ
ーション分析は好ましい領域内である。その構造を最小
化するための分子動力学の更なる使用の後に、そのモデ
ルの重要な改良は見られない。モデル化過程の間、エグ
リン−Cの座標は、それがP1位置にロイシンを有する
ことから、ズブチリシンYaBの構造モデルに直接、コ
ピーする。本発明の基質−酵素相互作用のモデル化の
間、P1′〜P4残基のみを用いる。
【0017】酵素−基質複合体のモデル化から、以下の
結合ポケット構造が得られる。S1結合ポケットはその
入口のAla149、その底のGly159及びAla162並びに両側面
の周辺のSer126及びSer153の大きな長い裂け目であり、
その近隣の残基の骨格であるGly124及びGly151はそのポ
ケットの両側面を形成する。S2ポケットは、その底の
活性残基 His61、側面の Leu93及び縁のGly978を有する
極めて好ましく浅いものである。P3残基の側鎖は酵素
から離れた方向を指し、それが相互作用することができ
る唯一の残基が Ser98である。S4ポケットは、底でIl
e104及びMet132により、一方の側面で Leu93及び Gly99
により、他方の側面でLeu123及びSer125により、そして
縁でIle101により結合されている。本発明の酵素−基質
複合体のモデルから、主鎖及び側鎖の両方が酵素の間で
相互作用しており、その基質は基質結合を安定化する。
酵素とP1−P4ペプチドの骨格との間に5つの可能な
H−結合対があり、それは、各々Ser214のNとP1の
O、 Gly97のOとP2のN、Gly124のNとP3のO、Gl
y124のOとP3のN、及び Gly99のNとP4のOであ
る。
【0018】P1残基のα炭素は、変異のための適切な
残基を配置するのに用いられる。一実施形態において、
Gly124及びGly151が変異部位として選択される。S1結
合ポケットの底に位置したGly159残基も選択される。所
定の位置に変異を導入するために、部位特異的変異誘発
を適合させるのが好ましい。部位特異的変異誘発又は非
ランダム変異誘発のための技術は当該技術で周知であ
る。例えば、タンパク質の周知のアミノ酸配列の欠失、
付加又は置換のような変異体は、周知の方法、例えばア
ラニンスキャニング変異誘発 (Cunningham and Wells
(1989) Science, 244, 1081-1085 )、オリゴヌクレオ
チド媒介性変異誘発 (Adellmanら (1983) DNA, 2, 183
)、カセット変異誘発( Wellsら (1985) Gene, 344,
315)及び結合変異誘発( Ladnerrら、WO88/06
630)を用いて作ることができる。
【0019】本発明の一実施形態において、アミノ酸残
基の置換は、ポリメラーゼ鎖反応技術を用いて、オリゴ
ヌクレオチド媒介性変異誘発により所定の標的部位に導
入される。ポリメラーゼ鎖反応(PCR)は、1980
年代から、特定の配列を増幅するために最も一般的に用
いられる技術の1つである。例えば、USP4,68
3,195及びUSP4,683,202を参照のこ
と。その反応は、最初に生物サンプルから標的核酸配列
を単離し、その二本鎖を解き、その標的遺伝子の2つの
端の配列に従って合成したプライマーと、その解いた鎖
をハイブリダイズし、そしてdATP,dGTP,dC
TP及びdTTPのような適切な量のデオキシヌクレオ
シド三リン酸の存在下で、DNAポリメラーゼで標的遺
伝子を増幅することにより行われる。その反応に必要と
されるパラメータ及び試薬は、全て当業者に公知であ
る。ポリメラーゼ鎖反応は、段階的に、そしてより一般
的には、熱的サイクラーのような市販の自動装置により
行うことができる。更に、PCRのためのプライマーと
して用いるオリゴヌクレオチド配列は、任意に、例えば
要求されるエンドヌクレアーゼ制限部位及び変異を導入
するために部分的に修飾することができる。このような
オリゴヌクレオチドは、Creaら ((1978) Proc. Natl. A
cad. Sci. USA, 75, 5765 )に記載される方法のような
当該技術で周知の方法により直ちにデザインし、合成す
ることができる。
【0020】要約すると、オリゴヌクレオチド媒介性変
異誘発を利用する場合、標的DNAは、テンプレートD
NAとの、その変異をコードするオリゴヌクレオチドの
ハイブリダイゼーションにより改良される。テンプレー
トDNAは、標的タンパク質の非修飾又はネイティブD
NA配列を含む一本鎖プラスミド又はファージである。
ハイブリダイゼーションの後、そのテンプレートの完全
に相補的な鎖を合成するために、DNAポリメラーゼが
用いられる。これにより、変異をコードするオリゴヌク
レオチドプライマーは標的タンパク質のDNA配列に組
み込まれ、それゆえ選択した変化されたコードが導入さ
れる。一般に、少くとも25ヌクレオチドの長さのオリ
ゴヌクレオチドがプライマーとして用いられる。好まし
くは、そのオリゴヌクレオチドは、一本鎖DNAテンプ
レートとのそのオリゴヌクレオチドの正確なハイブリダ
イゼーションを確実にするため、その変異をコードする
ヌクレオチドの両方の側においてテンプレートと完全に
相補的である12〜15ヌクレオチドを有する。
【0021】好ましい実施形態において、ズブチリシン
YaBをコードするale遺伝子は、適切なプラスミド
により運ばれる。より好ましくは、そのプラスミドは、
pBR,pUC,pUB,pET及びpHY4シリーズ
からのプラスミドのような発現ベクターである。プラス
ミドは、便利さのめ又は必要に応じて当業者が選択する
ことができる。部位特異的変異誘発のため、所定の変異
部位を含むフラグメントは、テンプレートとして制限エ
ンドヌクレアーゼによりズブチリシンYaBをコードす
ale遺伝子から開裂される。部位特異的変異誘発
は、改良されたPCR技術( Higuchiら、(1988) Nucle
ic Acid Res., 16, 7351-7367 )により行われる。各々
の標的置換のために、要求される変異を含むオリゴヌク
レオチドは、5′及び3′PCRフランキングプライマ
ー間の鎖の伸長を開始するために、不適正プライマーと
して用いられる。その過程は2つのPCR反応を含む。
最初のPCRにおいては、不適正プライマー及び5′プ
ライマーが、要求される塩基置換を含むDNAフラグメ
ントを作り出すのに用いられる。そのフラグメントは電
気泳動によりプライマーから分離される。精製の後、そ
れは、要求される塩基置換を含む完全なフラグメントを
作り出すために、3′プライマーとの2番目のPCRに
おける新しい5′プライマーとして用いられる。配列決
定による変異の確認の後、その変異配列は、もとのフラ
グメントの位置にもどすよう挿入される。
【0022】次に、野生型ale遺伝子及び上述の方法
により得られた変異ale遺伝子を含むプラスミドを、
各々適切な宿主を形質転換するために用い、発現させ
る。適切な宿主細胞には、バクテリア、例えば大腸菌又
はバチルス、イースト、例えばS.セレビシアエ(S. c
erevisiae )、哺乳動物細胞、例えばマウス繊維芽細
胞、又は昆虫細胞がある。好ましくは、タンパク質発現
は、外来プラスミドの高レベル発現に好ましい条件下に
おいて、形質転換された宿主細胞を培養するために、所
定の宿主細胞及び発現ベクターのように因子に従って、
当該技術で公知である方法によって行われる。このよう
な技術は多くの従来技術文献に詳細に記載されている。
得られたタンパク質産物の単離により粗タンパク質抽出
液が生成され、ヒスタミンアフィニティークロマトグラ
フィー又はアセトン沈殿のような慣用的な方法での更な
る精製により、精製されたタンパク質産物が供される。
【0023】それらの基質特異性の変化を決定するため
に、結果として生ずる酵素変異体に、ネイティブ基質タ
ンパク質及び合成基質タンパク質を含む各々異なる基質
でプロテアーゼ活性アッセイが行われる。本発明のズブ
チリシンYaBは、野生型酵素のそれと実質的に異なる
基質特異性を有する。例えば、本発明の特定の実施形態
において、124位置においてアラニンに置換された酵
素変異体124Aは、アラニン及びグリシンについて高
い特異性を示し、他のアミノ酸についてはほとんど完全
に不活性であり;151位置でアラニンに置換された酵
素変異体151Aは、アラニン、グリシン及びロイシン
について高い特異性を示し;そして159位置でアラニ
ンに置換された酵素変異体159Aは、フェニルアラニ
ン及びロイシンについて増強された反応性を示す。この
ようなズブチリシンYaB変異体は、エラスチン、コラ
ーゲン、筋原繊維タンパク質及びカゼインについての特
徴的な相対加水分解活性も有する。これらの特定の基質
特異性を有する酵素変異体は、プロテアーゼの全ての適
用分野においてその酵素についての新しい適用可能性を
開発することができる。
【0024】例えば、本発明のズブチリシンYaB変異
体は、肉の質の改善に用いることができる。本発明の技
術において、ズブチリシンYaB自体はパパインのよう
な他の酵素より優れた肉軟化酵素である。本発明により
供される酵素変異体は、肉の処理に用いる場合、エラス
チンについてより高い加水分解活性を有するので、野生
型酵素のそれより優れた効能を得ることができる。
【0025】本発明のズブチリシンYaB変異体は、食
物タンパク質の処理においても用いることができる。ダ
イズ及びコムギ等の食物タンパク質で低レベル加水分解
を行うためにプロテアーゼを用い、次にポリサッカライ
ドヒドロラーゼのような他の酵素での処理を行う場合、
発泡特性、乳化特性及び栄養特性のような特性を変える
ことができることが知られている。本発明の酵素変異体
は特定の基質特異性を有するので、この点におけるその
適用は特別の効果をもたらし得る。特定のペプチドの加
水分解産物から、特定の生理活性を得ることさえでき
る。
【0026】本発明のズブチリシンYaB変異体は、飼
料タンパク質の処理にも用いることができる。飼料に用
いられる種々のタンパク質材料の特性は、プロテアーゼ
の処理により変えることができることが知られている。
本発明の酵素変異体は特別の基質特異性を有するので、
この点におけるその適用は特別の効果をもたらし得る。
特別のペプチドの加水分解産物から、特別の生理活性で
さえ得ることができる。
【0027】プロテアーゼの他の可能性ある適用におい
て、本発明の酵素タンパク質は全て、それらの特別の基
質特異性のため、特別の効果を生ずる。それゆえ、本発
明の他の態様は、本発明のズブチリシンYaB変異体の
新しい酵素適用、例えば肉の質的改良、食糧及び飼料の
ためのタンパク質処理、並びに他の可能性ある酵素適用
を包含する。
【0028】
【実施例】以下の実施例は、本発明のズブチリシンYa
B変異体の調製及び特徴を更に詳しく示すために示すも
のであり、これらを限定するものではない。 ズブチリシンYaB変異体の調製部位特異的変異誘発 Ryuta, K., N. Koyama, Y. C. Tsai, R. Y. Juang, K.
Yoda, 及びM. Yamasaki (1989) ("Molecular cloning o
f the structural gene for alkaline elastase YaB, a
new subtilisin produced by an alkalophilic Bacill
us strain," J.Bacteriol., 171 : 5232-5236)に記載
される方法に従って、野生型B.サブチリス(B. subti
lis )YaB(CCRC11751)からale遺伝子
をクローン化した。次に、ズブチリシンYaBのための
ale遺伝子を、大腸菌及びバチルスのためのシャトル
ベクターであるpHY300PLKに挿入してプラスミ
ドpEX600を作製した(図1)。aleの開始コド
ンをTTGからATGに変異させた。遺伝子操作のため
に用いた全ての酵素はNew England Biolabs (MA, USA)
又は Bethesda Research Labs (MD, USA)から購入し
た。遺伝子操作のための条件は、その酵素の供給元の助
言に従った。
【0029】プラスミドpEX600を制限エンドヌク
レアーゼSphI及びSpeIで消化した。その消化産
物を寒天電気泳動により分離し、その変異部位を含む4
91bpフラグメントを精製した。要求されるアミノ酸置
換を含むオリゴヌクレオチドを各々プライマー(不適正
プライマー)として合成し、そして先のDNAフラグメ
ントの3′及び5′に相補的な適正プライマーも合成し
た。改良型PCR法 (Higuchiら (1988) Nucleic Acids
Res., 16, 7351-7367 )により変異を導入した。先の
DNAフラグメントをテンプレートとして用いた最初の
PCRを、各々の不適正プライマー及び5′プライマー
で行い、要求される塩基置換を含むDNAフラグメント
を生成した。得られたフラグメントを電気泳動により単
離、精製した。最初のPCRから得られたDNAフラグ
メントを、3′プライマーでの2回目のPCRにおける
新しい5′プライマーとして用いて、要求される塩基置
換を含む完全なフラグメントを生成した。得られたフラ
グメントを電気泳動により単離、精製し、そしてその変
異を確認するため配列決定法を用いた。遺伝子操作のた
めに用いた全ての酵素は、New England Biolabs (MA, U
SA) 又はBethesda Research Labs (MD, USA )から購入
した。遺伝子操作のための条件はその酵素の供給元の助
言に従った。
【0030】野生型及び変異型ズブチリシンYaBの発
現 上述の過程から得られた完全な変異DNAフラグメント
の各々を、プラスミドpEX600内のテンプレートフ
ラグメントのもとの位置に挿入した。遺伝子操作のため
の条件はその酵素の供給元の助言に従った。野生型及び
変異型ale遺伝子を含むプラスミドを、 Chang及びCo
hen (1979) (Mol. Gen. Genet., 168, 111-115)に記載
されるようなプロトプラスト形質転換により、各々B.
サブチリスDB104 (Kawamura及びDoi (1984) J. Ba
cteriol., 160, 422-444)に形質転換した。
【0031】各々のプラスミドを有する形質転換体を単
離し、次に48時間、37℃で2×SG培地(1.5%
栄養ブイヨン、0.1%グルコース、0.2% KC
l、0.05% MgSO4 ・7H2 O、1mM Ca
(NO3)2 、0.1mM MnCl 2 及び0.01mM F
eSO4 )中で培養した。野生型及び変異型ズブチリシ
ンYaBタンパク質を、いくつかの改良を伴なって、Ts
aiら (1983) (Biochem. Int., 7, 577-583)に記載され
るように培養ブイヨンから精製した。全ての作業は4℃
で行った。その培養ブイヨンを、80%飽和の硫酸アン
モニウムで沈殿させた。その結果生じた沈殿を最小量の
緩衝液A(pH8.0、1mM CaCl2 を含む50mM
Tris緩衝液)に溶かし、緩衝液Aで平衡化したFrac
togel DEAE 650カラム(2.5×10cm)を通
して透析した。その流れ出た画分を、緩衝液Aで平衡化
した Sephadex C50カラム(1.0×10cm)に適用
した。緩衝液Aで洗った後、その酵素を、緩衝液A中0
〜100mM NaClの直線勾配500mlで溶出した。
その活性画分をプールし、緩衝液Aに対して透析し、次
に−80℃で保存した。
【0032】上述の過程で、アラニン、セリン、バリ
ン、イソロイシン、ロイシン、トリプトファン、チロシ
ン及びフェニルアラニンからなる群から選択されるアミ
ノ酸によるGly159の置換により、並びにアラニン、バリ
ン、イソロイシン及びロイシンからなる群から選択され
るアミノ酸によるGly124又はGly151の置換により生産さ
れた酵素変異体を得た。これらは、各々、以後、159
A,159S,159V,159I,159L,159
W,159Y,159F,214A,124V,214
I,124L,151A,151V,151I及び15
1Lと呼ぶ。更に、Gly124をアラニン又はセリンにより
置換し、そしてGly159をアラニン又はバリンにより置換
したGly124及びGly159の両方の置換により生産された二
重変異酵素を得た。これらは、以後、各々4A9A,4
A9S,4V9A及び4V9Sと呼ぶ。
【0033】基質特異性アッセイ 野生型酵素との比較において、上述の過程から得られた
酵素変異体の基質特異性は全て、実質的に変化した。そ
れらの酵素変異体の基質特異性を評価するために、以下
の3つの型の基質を用いた。エラスチン−オルセイン、カゼイン及び筋原繊維タンパ
ク質についての加水分解活性 いくつかの改良を加えたTsaiら (1983) (Biochem. In
t., 7, 577-583)に記載される方法により、エラスチン
−オルセインを用いて、エラスチン分解活性を測定し
た。得られた各々の酵素を、37℃で1時間、0.5ml
の緩衝液B(50mM、pH10.5炭酸緩衝液)中10mg
のエラスチン−オルセイン(Sigma Chemical, Co, USA
)と共に振とうした。その反応を停止させるために、
1mlの0.7Mリン酸緩衝液(pH6.0)を加えた。遠
心により過剰な基質を除去し、その上清の吸光度を59
0nmにおいて測定した。10mgのエラスチン−オルセイ
ンが完全に加水分解された時の590nmにおける吸光度
の半分を供する酵素の量を5unitとして定義した。
【0034】次にカゼイン分解活性をアッセイした。得
られた各々の酵素を37℃で10分間、緩衝液B中1%
カゼイン(Merck Darmstadt, Germany)0.5mlと共に
インキュベーションした。その反応を、1mlのTCA溶
液(0.11Mトリクロロ酢酸、0.22M CH3
OONa、0.33M CH3 COOH)を加えること
により停止させた。30℃で30分間のインキュベーシ
ョンの後、その沈殿を遠心により除去し、その上清の吸
光度を275nmで測定した。カゼイン分解活性の単位を
分当りに放出されたチロシンのmgとして表した。
【0035】筋原繊維タンパク質についての加水分解活
性を、カゼイン分解活性アッセイと同じ方法によりアッ
セイした。筋原繊維タンパク質は、Kimura及び Maruyam
a (1983)(J. Biochem., 94, 283-2085)に記載される方
法に従って調製した。得られた各々の酵素を、37℃で
10分間、0.5mlの緩衝液B中10mgの筋原繊維タン
パク質とインキュベートした。その反応を、1mlのTC
A溶液を加えることにより停止させた。30℃で30分
のインキュベーションの後、その沈殿を遠心により除去
し、その上清の吸光度を590nmにおいて測定した。タ
ンパク質分解の1単位を、分当りに放出されたチロシン
1mgとして定義した。
【0036】表1は、エラスチン−オルセイン、カゼイ
ン及び筋原繊維タンパク質の特異的加水分解活性を列記
する。Gly124又はGly151の他のアミノ酸への置換により
得られた酵素変異体に関して、20%超のエラスチン−
オルセインについての特定の加水分解活性を示す酵素1
24Aを除いて、他の酵素全てはエラスチン−オルセイ
ンについての特異的加水分解活性を実質的に減少させ
た。しかしながら、相対的に、これらのタンパク質の、
カゼイン及び筋原繊維タンパク質についての特異的加水
分解活性は、更により劇的に減少する。それゆえ、これ
らの酵素変異体の相対的E/C比及び相対的E/M比は
野生型酵素のそれより高い。
【0037】Gly159の、他のアミノ酸への置換により得
られた酵素変異体に関して、エラスチン−オルセインに
ついての159A及び159Sの特異的加水分解活性
は、各々3.8倍及び2.8倍増加する。そのカゼイン
及び筋原繊維タンパク質についての加水分解活性も少し
減少する。それゆえ、159A及び159Sの相対的E
/C比は各々4.1及び2.6に増加し、その相対的E
/M比は9.5及び6.2に増加する。他の変異体(1
59V,159Z,159L,159W,159Y,1
59F)の特異的加水分解活性は全て劇的に減少する。
【0038】4つの二重変異酵素はGly124及びGly159の
両方の変異の利点を組み合わせる。例えば、4A9Aの
相対的E/C比は4.4までであり、その特異的加水分
解活性は、159Aの更なる変異の導入のため、単一変
異酵素124Aより高い。4A4Sも4A9A同様、高
い相対E/C比、相対E/M比及び特異的加水分解活性
を有する。4V9A及び4V9Sは、相対E/C比、相
対E/M比及び特異的加水分解活性において4A9A及
び4A9Sより劣る。
【0039】表1に示す結果から、位置124,151
及び159における変異はその酵素の基質特異性を劇的
に変化させ、エラスチン−オルセインについての加水分
解活性を増加させることができると結論づけることがで
きる。酵素変異体の中で、124A,151A,159
A,159S並びに4A9A及び4A9Sが最も注目す
べき特性及び適用可能性を有する。
【0040】
【表1】
【0041】a 括弧内の値は、相対的比活性を示すか、
又は各々の基質についての野生型の比活性を1.0とし
てとる。b 相対的E/C又はE/M比は、野生型酵素の
カゼイン又は筋原繊維に対するエラスチン−オルセイン
の相対的比活性を1.0としてとることにより計算す
る。
【0042】p−ニトロフェニルエステル基質について
の特異性 p−ニトロフェニルエステル基質のエステラーゼ活性
を、23%のアセトニトリルを含む50mM Tris−
HCl緩衝液(pH8.0)中で、30℃で測定した。同
じアッセイを、比較のため野生型ズブチリシンYaB及
びズブチリシンBPN′(Sigma Chemical, MO, USA )
でも行った。放出されたニトロフェノールの量を、40
0nmにおける吸光度を測定することにより決定した。
【0043】これらのアッセイの結果を表2に示す。表
2は、その酵素変異体の基質特異性に実質的に変化があ
ることを示す。Gly124の、他のアミノ酸への置換により
得られた酵素変異体に関して、124A及び124V
は、 Ala及び Glyエステルと排他的に反応する。野生型
酵素により加水分解され得る Tyr, Phe, Leu及び Valエ
ステルについては、酵素変異体は全体的に不活性であ
る。Gly151の、他のアミノ酸への置換により得られた酵
素変異体に関しては、 Ala及び Glyエステルに加えて、
151Aは Leuエステルとも反応することができ、その
反応性は Alaについての反応性の50%までである。し
かしながら、151Aは Tyr及び Pheエステルについて
は全体的に不活性である。
【0044】そのうえ、Gly159上の変異の結果は、Gly1
24又はGly151上の変異の効果と異なる。酵素変異体15
9A及び159Sは、 Phe及び Leuエステルについて反
応性を劇的に増加させ、 Tyr及び Glyエステルについて
反応性を少し減少させた。4つの二重変異酵素に関して
は、位置124上の変異は位置159上の変異より基質
特異性により強い影響を与える。換言すれば、4A9A
のような二重変異酵素は、位置124上の単一変異を示
す酵素変異体の基質特異性と同一の基質特異性を有し、
Ala及び Glyエステルとの排他的な反応性を有する。し
かしながら、これらの変異体の酵素活性は、159Aの
ような更なる変異の導入により実質的に増加する。
【0045】図2に示す結果から、メチルより大きい基
を位置124に導入した場合、その酵素は、立体的障害
により Alaより大きい基質について不活性になると結論
づけることができる。位置151における変異は、15
1Aが Leuとも反応することができることを除いて、同
じ効果を有する。基質結合部位の底にあるGly159を Ala
で置換した場合、その残基と Pheのようないくつかの基
質アミノ酸の側鎖との間の疎水結合は空間的補完のため
増強され得、それゆえ、これらの基質に対する酵素の反
応性は増加し得る。
【0046】
【表2】
【0047】合成ペプチド基質についての基質特異性 酵素変異体のアミダーゼ活性を、各々スクシニル−Ala-
Ala-Val-Ala-p−ニトロアニリド(sAAVApNA)
(Sigma Chemical, MO, USA )、スクシニル−Ala-Ala-
Pro-Ala-p−ニトロアニリド(sAAPApNA)(Ba
chem, Swizerland) 、スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe-p
−ニトロアニリド(sAAPFpNA)(Sigma Chemic
al, MO, USA )及びスクシニル−Ala-Ala-Pro-Leu-p−
ニトロアニリド(sAAPLpNA)(Sigma Chemica
l, MO, USA )を用いて、10%のN,N−ジメチルホ
ルムアミドを含む緩衝液B中30℃で測定した。放出さ
れたp−ニトロフェノールの量を410nmにおいて測定
した(εM =8480M-1cm -1)。種々の基質濃度
(0.1mM〜2.0mM)において初反応速度測定値を得
て、速度パラメータkcat 及びKm をこれらの測定値か
ら計算した。
【0048】得られたkcat 及びKm 値を表3に示す。
報告された全ての値についての標準誤差は10%未満で
ある。これらの値から、Gly124及び/又はGly151を Ala
又はValに変異させた場合、(124A,124V,1
51A,4A9A,4A9S及び4A9Aを含む)得ら
れた酵素はsAAPFpNAについての反応性を減少さ
せ、それゆえ正確なkcat 及びKm 値を得ることができ
ないことが示される。他方、159A及び159Sはs
AAPFpNAについての反応性を増加させる。例え
ば、159Aはkcat が約2倍増加し、Km が実質的に
減少し、それゆえkcat /Km 値がほぼ10倍に増加し
た。sAAVApNAについての反応効率に関しては、
124V及び159Aを除き、酵素変異体の全てが、そ
れらのKm値の減少から、kcat /Km 値を実質的に増
加させる。例えば、124Aのkca t /Km 値はほぼ9
倍に増加し、151Aのそれはほぼ5倍に増加する。
【0049】表3に示す結果は、更に、表2で示す結果
から得られた結論を確認する。即ち、メチル基より大き
い基を位置124又は151に導入した場合、その酵素
のS1特異性は、立体的障害のため限定されるであろ
う。sAAPFpNAのP1はPheであるので、それ
は、124A及び151Aのような酵素変異体によって
加水分解され得ない。
【0050】
【表3】
【0051】本発明の原理、好ましい実施形態及び形式
は先の節に記載されている。しかしながら、本発明の保
護範囲は本明細書に開示される特定の実施形態にのみ限
られると考えることはできない。これらの実施形態は限
定のためでなく詳しく開示するために供されるものであ
る。当業者は、本発明の要旨から離れることなく、本発
明に、明らかな誘導及び改良を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】pHY300PLKベクター及びale遺伝子
から構成されるプラスミドpEX600の制限地図を示
す。
【図2】種々の酵素−基質複合体とのズブチリシンYa
Bのアミノ酸配列アラインメントを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:08)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 好アルカリ性バチルス(Bacillus)Ya
    Bにより生産されるズブチリシンYaBの位置124,
    151及び/又は159におけるグリシンの、他のアミ
    ノ酸での置換により得られる変異ズブチリシンYaB。
  2. 【請求項2】 好アルカリ性バチルスYaBにより生産
    されるズブチリシンYaBの位置124におけるグリシ
    ンの、他のアミノ酸での置換により得られる請求項1に
    記載の変異ズブチリシンYaB。
  3. 【請求項3】 位置124におけるグリシンが、アラニ
    ン、バリン、イソロイシン及びロイシンからなる群から
    選択されるアミノ酸により置換されていることを特徴と
    する請求項2に記載の変異ズブチリシンYaB。
  4. 【請求項4】 好アルカリ性バチルスYaBにより生産
    されるズブチリシンYaBの位置151におけるグリシ
    ンの、他のアミノ酸での置換により得られる請求項1に
    記載の変異ズブチリシンYaB。
  5. 【請求項5】 位置151におけるグリシンが、アラニ
    ン、バリン、イソロイシン及びロイシンからなる群から
    選択されるアミノ酸により置換されていることを特徴と
    する請求項4に記載の変異ズブチリシンYaB。
  6. 【請求項6】 好アルカリ性バチルスYaBにより生産
    されるズブチリシンYaBの位置159におけるグリシ
    ンの、他のアミノ酸での置換により得られる請求項1に
    記載の変異ズブチリシンYaB。
  7. 【請求項7】 位置159におけるグリシンが、アラニ
    ン、セリン、バリン、イソロイシン、ロイシン、トリプ
    トファン、チロシン及びフェニルアラニンからなる群か
    ら選択されるアミノ酸により置換されていることを特徴
    とする請求項6に記載の変異ズブチリシンYaB。
  8. 【請求項8】 好アルカリ性バチルスYaBにより生産
    されるズブチリシンYaBの位置124及び159にお
    けるグリシンの、他のアミノ酸での置換により得られる
    請求項1に記載の変異ズブチリシンYaB。
  9. 【請求項9】 位置124におけるグリシンが、アラニ
    ン及びセリンから選択されるアミノ酸により置換され、
    位置159におけるグリシンが、アラニン及びバリンか
    ら選択されるアミノ酸により置換されていることを特徴
    とする請求項8に記載の変異ズブチリシンYaB。
  10. 【請求項10】 位置124のグリシンがアラニンで置
    換されている変異体、位置151のグリシンがアラニン
    で置換されている変異体、位置159のグリシンがアラ
    ニンで置換されている変異体、位置159のグリシンが
    バリンで置換されている変異体、位置124のグリシン
    がアラニンで置換され位置159のグリシンがアラニン
    で置換されている変異体、及び位置124のグリシンが
    アラニンで置換され位置159のグリシンがバリンで置
    換されている変異体からなる群から選択される請求項1
    に記載の変異ズブチリシンYaB。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一に記載の
    変異ズブチリシンYaBをコードする核酸配列。
  12. 【請求項12】 肉質の改良に用いられる請求項1〜1
    0のいずれか一に記載の変異ズブチリシンYaB。
  13. 【請求項13】 食糧及び飼料のためのタンパク質処理
    に用いられる請求項1〜10のいずれか一に記載の変異
    ズブチリシンYaB。
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