JPH11135326A - 磁性薄膜を有する誘導性要素を含む物品 - Google Patents

磁性薄膜を有する誘導性要素を含む物品

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JPH11135326A JP10214697A JP21469798A JPH11135326A JP H11135326 A JPH11135326 A JP H11135326A JP 10214697 A JP10214697 A JP 10214697A JP 21469798 A JP21469798 A JP 21469798A JP H11135326 A JPH11135326 A JP H11135326A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、薄膜インダクタに関し、より詳細
には、無線周波数での使用に適した薄膜インダクタを含
む物品を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、上部に薄膜誘導性要素を有す
る主表面を有する基板からなる物品であって、該誘導性
要素は、細長い導体(15)と、該主表面に配置された
長さlm を有する離間された多数の導電性の下部磁性ス
トリップ(11)と、長さlm を有する対応する離間さ
れた多数の導電性上部磁性ストリップ(12)とからな
り、該細長い導体が該下部磁性ストリップと上部磁性ス
トリップの間に配置されており、該誘導性要素はさら
に、該離間された下部磁性ストリップと該細長い導体と
の間、および該細長い導体と該離間された上部磁性スト
リップとの間に配置された厚さti の誘電体材料(1
3、14)からなり、該細長い導体と該磁性ストリップ
の間を直流電流が実質上流れないことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、薄膜インダクタに関し、より
詳細には、無線周波数での使用に適した薄膜インダクタ
を含む物品に関する。
【0002】
【発明の背景】インダクタは多くの無線周波(RF)シ
ステムの重要な構成要素である。インダクタの重要な用
途は移動通信システムである。これおよび他の用途で
は、集積回路も含む半導体チップ上に、できればコンデ
ンサのような他の受動構成部分と共に誘導性要素を形成
することがきわめて望ましい。ICチップ上に面積を確
保することは費用がかかるので、誘導性要素について
は、単位あたりのインダクタンスが高いことがきわめて
望ましいことは明らかである。
【0003】高透磁率材料を導体の近くに配置すると電
流を伝える導体のインダクタンスが増大することは周知
である。そこで、磁気材料で覆うか、または磁気材料の
間にはさんだ平面導体(例えば、螺旋導体)を含む誘導
性要素が従来技術に存在する。例えば、M.Yamaguchi他
の「米国電気電子学会磁気学部会会報(IEEE Transactio
n on Magnetics)」(第28(5)巻、1992年9月、第3
015頁)を参照されたい。
【0004】螺旋導体を磁性体層の間に挟むことによっ
て実質上インダクタンスを増大することができる。しか
し、この組み合わせは欠点も有している。例えば、磁性
体層にバイアスをかけてそれらを単一のドメイン状態に
維持することが困難である。さらに、RF電界の大きな
平面外成分が、金属磁性膜中の大きな面内渦電流を必然
的に発生する。またさらに、大きく増大されたインダク
タンスを得るために、磁性膜の厚さは、螺旋の横の寸法
と同等、すなわち、通常0.1乃至1mmでなければな
らない。
【0005】比較的高い単位あたりのインダクタンスを
有する平面誘導性要素の重要性を考慮すると、高い自己
インダクタンスを有する利用可能な導体を有することが
望ましい。こうした導体は、直線、曲折または螺旋等の
任意の望ましい形状で使用することができる。本出願は
こうした導体を開示する。
【0006】M.Senda 他の「化学計器概観(Review of S
cientific Instruments)」(第64(4)巻、1993年4
月、第1034頁)は、磁性材料の間隔の開いた「スリーブ
(sleeve)」によって取り囲まれる細長い導体を含む試験
サンプルの提供を含む、柔らかい磁性膜の透磁率を測定
する技術を開示している。例示的には、このスリーブは
50μmの長さwm を有していた。
【0006】M.Senda 他の「米国電気電子学会磁気学部
会会報(IEEE Transactions on Magnetics)」(第30
巻、1994年、第155頁)は、CoFe/SiO2 多層
膜の高周波磁性特性の測定を報告している。この試料の
外形は実質上上記で説明したものであった。上記の参照
文献の図1を参照されたい。
【0007】
【発明の概要】広範な態様では、本発明は、適当な範囲
0.1乃至2GHzの動作周波数foで、単位長さあた
りで高インダクタンスを含む改善された特性を生じるよ
う選択された構造の誘導性要素を含む物品において実現
される。
【0008】より詳細には、本発明は上部に誘導性要素
を有する主表面を有する基板(例えば、Siチップ)を
含む物品(例えば、集積受動構成部分を有するICチッ
プ)において実現されるが、この誘導性要素は細長い導
体(例えば、CuまたはAlのストリップ)、主表面に
配置された多数の間隔の開いた下部磁性ストリップ(一
般にあるストリップの長手方向が細長い導体の軸に平行
になるように配置される)および対応する多数の間隔の
開いた上部磁性ストリップ(一般に下部磁性ストリップ
と同じ方向に向けられる)を含み、細長い導体が上部お
よび下部磁性ストリップの間に配置される。磁性ストリ
ップは通常等しい長さlm を有するが、必ずしもそうで
ある必要はない。
【0009】重要にも、本物品はさらに、間隔の離れた
下部磁性最長片と細長い導体の間、および細長い導体と
間隔の離れた上部磁性ストリップの間に配置された誘電
体材料を含む。磁性ストリップの材料は通常強磁性体ま
たは強磁性体であり、比較的低い導電率を有する。細長
い導体と磁性ストリップの間に配置された誘電体材料
は、導体から磁性ストリップへの低周波電流の漏れを防
止する。しかし、高い周波数では、磁性ストリップが容
量的に細長い導体に結合され、変位電流が磁性ストリッ
プを流れる。この望ましくない変位電流は、磁性ストリ
ップの長さlm と、細長い導体と磁性ストリップの間の
誘電層の厚さti を適当に選択することによって最小に
することができる。
【0010】好ましい実施例では、磁性ストリップの厚
さは磁性材料のfo での表皮厚さより小さくなるように
選択され、細長い導体の厚さは好適にはやはり導体の表
皮厚さより小さく、それによって損失が低減される。細
長い導体および/または磁性ストリップは、各導体層が
材料の表皮厚さより小さい厚さを有し、誘電体材料が隣
接する導体層の間にある多層構造となりうることが理解
されるだろう。
【0011】望ましい磁性材料は、比較的高い抵抗率
(例示的には、>30μΩ・cm)を有し、かつ材料の
強磁性共鳴周波数がfo より大きくなるように選択され
た透磁率μを有するアモルファスFe、CoまたはFe
とCoをベースにした強磁性材料である。他の好適実施
形態では、磁性材料は、例示的には、Fe0.878Cr
0.046Ta0.0020.074の組成のナノ結晶(平均結晶寸
法≦10nm)強磁性合金である。こうした合金は高い
磁化、高い透磁率、低い磁気歪みおよび比較的低い導電
率を有する。
【0012】誘電体材料は、例示的には、AlN、Si
x (x≦2)またはAl23 であり、細長い導体
は、例示的には、Cu、Al、AgまたはAuを含む。
【0013】
【発明の詳細な記述】RFに適用する平面誘導性要素の
理論的調査の過程で、比較的簡単な変更によって、大き
く改善された特性を有する誘導性要素が得られることを
発見した。
【0014】図1は、本発明による例示としての誘導性
要素の一部の概略図を斜視図で示すが、そこでは参照番
号10は基板(例えば、Si)を示し、参照番号11お
よび12はそれぞれ下部および上部磁性ストリップを示
し、参照番号13および14はそれぞれ下部および上部
誘電体層(例えば、SiO2 )を示し、参照番号15は
細長い導体を示し、参照番号16は隣接する磁性ストリ
ップ間の間隔を示す。
【0015】容易に明らかなように、図1の構造は、電
流が細長い導体を流れる場合、対応する上部および下部
磁性ストリップ間のギャップのために、磁性材料の閉磁
束通路を提供しない。そのため、図1の構造(「空気ギ
ャップ)構造と呼ぶ)は一般に同等のギャップのない構
造ほど高いインダクタンスを達成しないので、一般に好
適ではない。他方、空気ギャップ構造は製造が容易なの
で、その理由のために使用されることがある。
【0016】図2は、磁性材料の閉磁束通路を提供する
例示としての誘導性要素の一部の概略図を斜視図で示
す。参照番号21および22はそれぞれ下部および上部
磁性ストリップを示す。参照番号23および24はそれ
ぞれ下部および上部誘電体層を示し、参照番号25は細
長い導体を示す。参照番号26は隣接する磁性ストリッ
プ間の間隔を示す。
【0017】図1および図2の構造は、上部および下部
磁性ストリップの間の垂直距離より小さいかまたは等し
い空気ギャップを有するより一般的な構造の限度を示
す。
【0018】実際には、細長い導体は通常、明瞭にする
ために図1および図2で示したように、隣接する磁性ス
トリップ間のギャップに浮遊しているわけではない。む
しろ、細長い導体は通常完全に平面ではなく、本発明に
よる誘導性要素の一部を断面側面図で示す図3によって
例示されるように、高さが変化している。参照番号30
1および302は隣接する下部磁性ストリップを示し、
参照番号31および33は誘電体層を示し、参照番号3
2は細長い導体を示し、参照番号341および342は
隣接する上部磁性ストリップを示す。図3は空気ギャッ
プ構造またはギャップのない構造を示す。
【0019】薄膜の形態に蒸着でき、ここで問題になる
周波数、例えば0.1乃至2GHzで使用可能な高抵抗
率磁性材料が現在存在しないことは経験的事実である。
従って、下部および上部磁性ストリップの磁性材料は金
属材料(例えば、Ni0.8 Fe0.2 、アモルファスCo
0.86Nb0.09Zr0.05すなわち「CNZ」)であるが、
それはこれらの材料が低い温度でもっとも適切な表面に
薄膜の形態で蒸着でき、蒸着物が通常0.1乃至2μm
の厚さを有し、面内磁気異方性磁界が通常10乃至100
Oeの範囲内であるためである。異方性磁界は、強磁性
共鳴周波数を望ましい動作周波数の上に維持するため、
望ましい特徴である。従って磁性薄膜は、(磁壁運動と
反対の)スピンの干渉性回転によって、100 乃至1000の
範囲の透磁率μを有する。磁性膜の抵抗率はできる限り
大きいことが望ましい。一例として、アモルファス薄膜
形態のCNZの抵抗率は約100μΩ・cmであり、銅
の抵抗率の約50倍である。
【0020】図1および図2の構造は、導電性磁性スト
リップに近接し、相互間に誘電体材料を有する導体を含
む。直流条件では、導体と磁性ストリップの間を流れる
電流は本質的に存在しない。しかし、本構造は分布静電
容量を提供するので、交流条件では変位電流が導体と磁
性ストリップの間を流れる。磁性ストリップを流れる電
流はすべて有害なので、分布静電容量は、比較的厚い誘
電体層を選択することによって小さな値に維持すること
が望ましい。他方、比較的厚い誘電体層(例えば、≧2
μm)は蒸着が困難であり、本構造の磁性効率を低下さ
せる。従って、誘電体材料の厚さti は通常これらの矛
盾する要求の妥協の産物となるが、0.5μm≦ti
2μmが有益な範囲であることが多い。
【0021】我々の理論的な分析によって、図2に示す
種類の誘導性要素の場合、細長い導体と磁性ストリップ
の間の容量性結合が有効な因数になる周波数fRCは、
【0022】 fRC=(tmiσm)/(2πεlm 2) (式1) ここで、tm は磁性ストリップの厚さであり、ti は誘
電体層の厚さであり、σm は磁性ストリップの導電率で
あり、εは誘電体の誘電率であり、lm は磁性ストリッ
プの長さである。
【0023】通常、fRCが動作周波数fo より大きいこ
とが望ましい。従って、望ましい値fo と、所与の値t
m 、σm およびεについて、パラメータlm とti は次
式のようになるように選択される。 lm<(tmiσm/2πεfo1/2 (式2) 我々の理論的分析は、満たされるべきさらに次の条件、
すなわち lm<1/2πfo(μεtm/ti1/2 (式3) を示したが、ここで、μは磁性ストリップの透磁率であ
り、他の記号はすべて上記で定義されたものである。
【0024】実際には、設計者は、通常、式2および式
3によってlm の上限を決定し、小さい方の数値によっ
てlm およびti を選択する。
【0025】上記の式は実質上図2に示す、ギャップの
ない直線誘導性要素について得られる。派生物は他の構
造にも及ぶが、考慮すべき事項は同様である。すなわ
ち、我々の発明による誘導性要素においては、望ましい
動作周波数fo で磁性ストリップの電流が全電流の比較
的小さい電流になるように磁性ストリップの長さと誘電
体層の厚さを選択するのが一般的な設計の基準である。
例えば、磁性ストリップの電流が全電流の10%であれ
ば、本構造のインダクタンスは約5%しか低下しない。
しかし、多くの適用業務では誘導性要素は低い損失を有
する必要がある。例えば、磁性ストリップの導電率が細
長い導体の導電率の2%しかない場合(前者がCNZの
ようなアモルファス金属磁性材料で後者が銅である場合
等)、本構造の損失は主として磁性ストリップの(比較
的小さい)電流に依存し、本誘導性要素はかなり大きな
損失と、ひいては比較的低いQを有する。これは明らか
に望ましくないので、fo で磁性ストリップの電流が許
容できる低さで、低い損失となるようにlm とti を選
択することが望ましい。通常、fo での磁性ストリップ
の電流は全電流のせいぜい10%である。
【0026】一例として、tm =ti =tc =1μm、
σm =104 S/cmで、誘電体がSiO2 であり、ε
が約35・10-14 F/cm、μ=500でfo =2G
Hzである場合、式2は、lm <2.1mmを生じ、式
3は、lm <1.1mmを生じる。従って、誘導性要素
はlm <1.1mm、例えば、lm =0.5mmで設計
される。
【0027】lm は常にゼロより大きく、例示的および
好適には、>50μmであることが理解される。達成さ
れるインダクタンスを最大にするためには、隣接する磁
性ストリップ間のギャップは一般にlm より小さく、
0.25lm またはさらに0.1lm より小さいことが
望ましい。通常、ある誘導性要素の多数の磁性ストリッ
プのすべての部材は同じ長さlm を有し、隣接する磁性
ストリップ間のすべてのギャップは同じ長さを有する
が、必ずしもそうである必要はない。
【0028】本発明による誘導性要素の基本的構造は直
線であり、本発明による直線誘導性要素の使用が企図さ
れる。しかし、本発明は必ずしも直線構造において実現
されるものではなく、曲折パターンまたは螺旋といった
任意の望ましい形態をとりうる。こうした実施形態はす
べて本基本構造の比較的高い自己インダクタンスから利
益を受ける。
【0029】本発明による誘導性要素は、例示的には、
例えば、無線通信装置で使用するICチップに提供され
る。ICチップに本発明による誘導性要素が存在する点
を除いては、この装置は従来のものである。
【0030】本発明による誘導性要素は、従来の薄膜蒸
着技術、リソグラフィーおよびエッチングによって製造
できることが理解されるだろう。例えば、磁性および導
体層はスパッタリングによって蒸着され、誘電体層は化
学蒸着または蒸発作用によって蒸着される。標準ホトリ
ソグラフィーがパターンを描くために使用され、各層が
反応性イオン・エッチングによってパターン化される。
【0031】図4は、例示的には無線通信装置で使用す
るICチップ40である、本発明による物品の関連部分
の概略図を示す。参照番号42は従来の集積回路(図示
せず)を含むチップの領域を示す。参照番号43および
44はそれぞれ曲折形態の本発明による誘導性要素とコ
ンデンサを示し、誘導性要素とコンデンサが接続されて
フィルタ機能を提供する。参照番号411および412
は従来の接点を示す。
【0032】
【例】本発明による直線インダクタが以下のように製造
される。従来のSiウェーハが従来の熱酸化によって厚
さ600nmのSiO2 層で被覆される。これに、Co
0.85Nb0.09Nr0.06(CNZ)の厚さ1μmの層のス
パッタリング蒸着(室温、圧力5mTorr、10 O
eの磁界を基板の表面に適用)が続く。適用される磁界
の方向はCNZ層に「磁化容易軸」を確立する。次いで
CNZ層は50μmずつ離れた、(各矩形が0.5mm
×35μmの)16の矩形の列にパターン化される。こ
のパターン化は、ホトリソグラフィーとイオンビーム・
エッチング(ビーム電圧500V、ビーム電流密度2m
A/cm2 、3時間)を使用して、従来の方法で行われ
る。長さ約8.8mmの矩形の列がCNZ層の「磁化容
易軸」に沿って整列する。この矩形は、例えば、ここで
は図2の21に対応する導電体下部磁性最長片になるこ
とになっている。次に、厚さ1μmのSiO2 の層が蒸
着され(250℃、市販のプラズマCVD装置を使
用)、このSiO2 層が、従来の湿式エッチングを使用
して、CNZ矩形の中心と一致する8.75mm×30
μmの矩形にパターン化する。これに、厚さ1μmの銅
の層のスパッタリング蒸着(室温、圧力5mトール)が
続く。ホトリソグラフィーと従来の化学エッチングを使
用して、この銅の層は、前に形成されたSiO2 の矩形
の中心と一致する、幅25μm、長さ8.7mm(プラ
ス各端部の接点パッド)の列にパターン化される。これ
に厚さ1μmのSiO2 層の蒸着(250℃、市販のプ
ラズマCVD装置を使用)が続く。このSiO2 層はそ
の後従来の化学エッチングによって、CNZ矩形の中心
と一致する矩形(8.75mm×30μm)にパターン
化される。これに、CNZ矩形の列に沿った方向で基板
の平面に適用された10Oeの磁界でスパッタリング
(室温、圧力5mトール)することによる厚さ1μmの
CNZ膜の蒸着が続く。次いでこのCNZ膜はホトリソ
グラフィーとイオンビーム・エッチング(ビーム電圧5
00V、ビーム電流密度2mA/cm2 、3時間)によ
って矩形(0.5mm×35μm、間隔50μm)の列
にパターン化される。これらの矩形は(例えば、ここで
は図2の22に対応する)導電性上部磁性ストリップを
形成する。これで、空気ギャップなし、tm =ti =t
c =1μm、lm =0.5mm、隣接する磁性ストリッ
プ間の間隔50μmの直線インダクタの形成が完了す
る。
【0033】こうして製造された、CNZの相対透磁率
μr =500、SiO2 の相対誘電率εr =4、導体幅
25μmの、本発明によるインダクタは、1GHzで、
計算合計導電率106nH、合計インピーダンスZT
(16+i667)ΩおよびQ=40を有する。これら
の数値は、集中RLC直列/並列等価回路を使用して計
算された。
【0034】例示としてのインダクタとは分割に関して
だけ異なっている(すなわち、導電性磁性ストリップが
インダクタの長さ全体にわたって連続している)従来技
術の比較用インダクタは、1GHzで、計算合計インダ
クタンス32nH、ZT =(76+i202)Ω、Q=
2.6を有する。
【0035】分割されておらず、絶縁層を有さない(す
なわち、ti =0)ことが上記で説明した本発明による
インダクタと異なっている、別の従来技術のインダクタ
は、1GHzで、合計インダクタンス35nH、ZT
(69+i222)ΩおよびQ=3.2を有する。
【0036】上記のデータは、分割されていない、従来
技術の導体と比較する場合、本発明のインダクタの改善
された特性を明らかに示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】それぞれ空気ギャップがあるものとないもの
の、本発明の実施例としての誘導性要素の一部の概略図
を示す。
【図2】それぞれ空気ギャップがあるものとないもの
の、本発明の実施例としての誘導性要素の一部の概略図
を示す。
【図3】本発明の実施例としての誘導性要素の一部の概
略図を側断面図で示す。
【図4】本発明による物品、すなわち集積誘導性要素を
有するICの概略図を示す。
【符号の説明】
10 基板 11 下部磁性ストリップ 12 上部磁性ストリップ 13 下部誘電体層 14 上部誘電体層 15 細長い導体 16 磁性ストリップ間の間隔 21 下部磁性ストリップ 22 上部磁性ストリップ 23 下部誘電体層 24 上部誘電体層 25 細長い導体 26 磁性ストリップ間の間隔 31 誘電体層 32 細長い導体 33 誘電体層 40 ICチップ 43 誘導性要素 44 コンデンサ 301 下部磁性ストリップ 302 上部磁性ストリップ 341 上部磁性ストリップ 342 上部磁性ストリップ 411 接点 412 接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート ブルース ヴァン ドーヴァー アメリカ合衆国 07040 ニュージャーシ ィ,メイプルウッド,ジェファーソン ア ヴェニュー 58

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に薄膜誘導性要素を有する主表面を
    有する基板からなる物品であって、該誘導性要素は、細
    長い導体と、該主表面に配置された長さlmを有する離
    間された多数の導電性の下部磁性ストリップと、長さl
    m を有する対応する離間された多数の導電性上部磁性ス
    トリップとからなり、該細長い導体が該下部磁性ストリ
    ップと上部磁性ストリップの間に配置されており、 該誘導性要素はさらに、該離間された下部磁性ストリッ
    プと該細長い導体との間、および該細長い導体と該離間
    された上部磁性ストリップとの間に配置された厚さti
    の誘電体材料(13、14)からなり、該細長い導体と
    該磁性ストリップの間を直流電流が実質上流れないこと
    を特徴とする物品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の物品において、ti
    が、 lm<(tmiσm/2πεfo1/2および lm<1/2πfo(μεtm/ti1/2 (tm は該磁性ストリップの厚さであり、σm は該磁性
    ストリップの導電率であり、εは該誘電体材料の誘電率
    であり、fo は所定の動作周波数であり、μは該磁性ス
    トリップの透磁率である)となるように選択されること
    を特徴とする物品。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の物品において、fo
    0.1乃至2.0GHzの範囲内にあることを特徴とす
    る物品。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の物品において、該磁性
    ストリップの少なくとも1つが、磁性材料の隣接する層
    の間に誘電体層を有する、2つ以上の磁性材料の層から
    なることを特徴とする物品。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の物品において、該細長
    い導体の厚さが、fo で該細長い導体の表皮厚さより小
    さくなるように選択されることを特徴とする物品。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の物品において、該磁性
    ストリップの厚さが、fo で該磁性ストリップの表皮厚
    さより小さくなるように選択されることを特徴とする物
    品。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の物品において、lm
    50μmであり、隣接する磁性ストリップの間隔がlm
    より小さいことを特徴とする物品。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の物品において、隣接す
    る磁性ストリップの該間隔が0.25lm より小さいこ
    とを特徴とする物品。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の物品において、該磁性
    ストリップが30μΩ・cmより大きい抵抗率を有する
    よう選択されることを特徴とする物品。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の物品において、該誘
    導性要素が曲折形状を有することを特徴とする物品。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の物品において、該基
    板がSi本体であり、集積電子回路が該本体上にあり、
    該誘導性要素が該回路に接続されることを特徴とする物
    品。
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