JPH11128314A - シリンジ製剤 - Google Patents

シリンジ製剤

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JPH11128314A
JPH11128314A JP9295874A JP29587497A JPH11128314A JP H11128314 A JPH11128314 A JP H11128314A JP 9295874 A JP9295874 A JP 9295874A JP 29587497 A JP29587497 A JP 29587497A JP H11128314 A JPH11128314 A JP H11128314A
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JP
Japan
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syringe
container
medicinal liquid
hermetically
sealed
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Pending
Application number
JP9295874A
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English (en)
Inventor
Junichi Watanabe
淳一 渡辺
Yasuki Katou
泰己 加藤
Masashi Nakakura
政司 中倉
Kunio Ito
邦雄 伊藤
Hiroshi Yamamoto
浩 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の注射剤におけるアンプルカット作業か
ら注射器に充填するまでの作業を省き、薬剤投与に至る
までの時間を短縮できる新規な注射剤を提供するととも
に、シリンジ製剤の薬液の安定性を向上させること。 【解決手段】 薬液を封入してなるシリンジ製剤を密閉
した容器及びドパミン又はその薬理学的に許容される塩
を含む水溶液をシリンジに封入してなるシリンジ製剤を
提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療分野で用いら
れる薬液を封入してなるシリンジ製剤を密閉した容器及
びドパミン又はその薬理学的に許容される塩を含む溶液
をシリンジに封入してなるシリンジ製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ドパミンは急性循環不全改善剤であり、
心収縮力増強作用、腎血流増加作用、血圧上昇作用を示
す。臨床的には心原性ショック、出血性ショック等の急
性循環不全状態の改善に有用性が認められており主にア
ンプルに封入された溶液として供給されている。
【0003】一般に、アンプルに封入した薬剤を用いる
場合には、アンプルカット作業、注射器への薬剤溶液の
吸引作業等が必要であり、アンプルカット時のガラス片
の薬剤溶液の混入や外気からの汚染物質の混入が問題と
なっている。また、一部の薬液でシリンジ製剤が知られ
ているが、シリンジはアンプル等の容器に比べて気密性
が低く、シリンジ製剤の安定性を低下させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シリンジ製
剤中の薬液の安定性を向上することを目的とする。また
本発明は、通常の注射剤におけるアンプルカット作業か
ら注射器に充填するまでの作業を省き、薬剤投与に至る
までの時間を短縮できる新規な注射剤を提供することも
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、薬液を封入し
てなるシリンジ製剤を密閉した容器及びドパミン又はそ
の薬理学的に許容される塩を含む水溶液をシリンジに封
入してなるシリンジ製剤に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の薬液は、シリンジを用い
て投与できる薬剤であればいかなる薬剤でもよいが、ド
パミン又はその薬理学的に許容される塩を含む水溶液が
好ましい。薬理学的に許容される塩としては、酸付加塩
等があげられる。酸付加塩としては塩酸塩、硫酸塩、リ
ン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸
塩、酒石酸塩、クエン酸塩、乳酸塩等の有機酸塩があげ
られる。
【0007】水溶液としては、蒸留水、生理食塩水、ブ
ドウ糖液、アミノ酸液等があげられる。上記溶液は、所
望により、注射剤に使用しうる成分、例えば緩衝剤、抗
酸化剤、等張化剤等を含有していてもよい。緩衝剤とし
ては、例えばクエン酸、乳酸、リン酸二水素カリウム、
酢酸、酒石酸等があげられる。抗酸化剤としては、例え
ばピロ亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、亜硫酸水素
ナトリウム、エリソルビン酸、トコフェロール、ジクロ
ルイソシアヌール酸カリウム等があげられる。等張化剤
としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、ブドウ
糖、D−マンニトール等があげられる。
【0008】本発明に使用するシリンジとしては、特に
制限はなく、いかなる形状及び材質のシリンジでもよ
い。材質としては、例えばガラス製、樹脂製、ゴム製、
金属製等があげられる。該樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、6−ナイロン、ポリエチレンテレ
フタレート等も用いうるが、酸素透過係数の低い樹脂が
薬液の安定性の観点から好ましい。酸素透過係数の低い
樹脂としては、酸素透過係数が0.1×10-11 cm 3
(STP)cm-1-1cmHg-1未満の樹脂、例えばポ
リビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニリデン等があげられる。
【0009】また、シリンジのバレルとガスケットの摺
動抵抗を軽減する目的で、例えばポリオレフィン等の樹
脂を用いることもできる。本発明に用いるシリンジ製剤
を密閉する容器の形状は特に限定されないが、袋状が好
ましい。該容器としては、酸素透過係数が0.1×10
-11 cm3 (STP)cm-1-1cmHg-1未満の容器
である。また該容器の材質としては、酸素の透過を制限
しうる材質のものであればいずれの材質のものでも使用
でき、例えば金属、ガラス、アルミ、樹脂等があげら
れ、樹脂が好ましい。
【0010】樹脂としては、前述の酸素透過係数の低い
樹脂に加えて、酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸
化物を蒸着させた樹脂も好適に用いられる。酸素透過係
数の低い袋状の容器としては、例えば塩化ビニリデン樹
脂とエチレン−ビニルアルコールの共重合体フィルム、
ポリアクリルにトリル系フィルム及び樹脂フィルムに酸
化珪素や酸化アルミニウム等の無機酸化物を蒸着させた
フィルムがあげられる。
【0011】脱酸素剤としては、酸素を吸収する作用を
有するものであれば特に限定されないが、例えば酸化防
止剤、還元性物質、金属化合物等をあげることができ
る。これら脱酸素剤のうち、アスコルビン酸もしくはそ
の塩、イソアスコルビン酸もしくはその塩または鉄粉等
の金属粉を含む脱酸素剤が好しく、鉄粉を含有する脱酸
素剤が特に好ましい。
【0012】鉄粉等の金属粉を含む脱酸素材としては、
例えばエージレス(登録商標)[三菱ガス化学(株)
製]、アンチモールド(登録商標)[フロイント社
製]、オキシガード(登録商標)[東洋製缶(株)製]
等が市販品として入手できる。本発明に用いるシリンジ
は、注射針又はカニューレを装着するための先端部をゴ
ム製、プラスチック製、金属製の部品で密封しておき、
一方の端部をゴム製、プラスチック製、金属製のガスケ
ットもしくはプランジャー・ロッドで密封しておくこと
によりキットとして作製することができる。
【0013】本発明のシリンジ製剤を調製する場合、上
記のシリンジにおいて、注射針またはカニューレを取り
付けるための先端部或いはプランジャー・ロッド部のい
ずれかから薬液を充填した後、充填を行った部位を密封
する。さらに、該シリンジ製剤を前述の容器で密閉す
る。このとき、窒素ガス雰囲気で行うことが好ましい。
また、該シリンジ製剤を該容器で密閉するに際し、脱酸
素剤を同時に封入することが好ましい。
【0014】本発明のシリンジ製剤を使用するときは、
先端部密封用部品をはずし、先端に注射針、カニューレ
等を装着し、プランジャー・ロッドを操作して、注射操
作を行う。
【0015】試験例1 イノバン注(協和発酵工業社製)のアンプルをカット
し、注射針を取り付けた10mlディスポーザブルシリ
ンジ(テルモ社製)を用いてアンプル内から溶液を吸引
後、50ml生理食塩水(プラスチックボトル;大塚製
薬社製)にいれ攪拌後、注射針を取り付けた50mlデ
ィスポーザブルシリンジ(テルモ社製)を用いてプラス
チックボトル内から溶液を吸引後、注射針を翼状針(二
プロ社製)に付け替え空気抜きを行った後、テルモ社製
シリンジポンプSTC−525に装着した。全行程の所
用時間は5分必要であった。しかし、実施例1で作製し
たシリンジ製剤をテルモ社製シリンジポンプSTC−5
25装着までに要した時間は1分であった。容器として
アンプルの代わりにそれ自体注射器となる特定構造の注
射用容器を使用することにより、迅速な投与が可能とな
り得る。
【0016】試験例2 テルモ社製シリンジポンプSTC−525に実施例1で
作製したシリンジをセットし5.0ml/hで作動させ
た。シリンジポンプの流量設定値5.0ml/hに対し
流量4.97±0.04mlであり、その精度(C.
V.)は0.8%であったことより、シリンジポンプに
接続しても安定且つ一定速度で作動可能であった。
【0017】本発明により、容器としてアンプルの代わ
りにそれ自体注射器となる特定構造の注射容器をするこ
とにより、無菌状態で安定した投与となり得る。
【0018】試験例3 実施例1及び実施例2で製造した製剤を、相対湿度75
%の条件下、40℃と60℃の条件下で保存した。第1
表に塩酸ドパミン残存率を、第2表に液体製剤の430
nmでの吸光度を示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】酸素バリアフィルムで密閉することにより
液体製剤の安定性を向上し得る。以下に本発明の実施例
を示す。
【0022】
【実施例】
【0023】実施例1 50ml中に塩酸ドーパミン150mg、NaCl 4
00mg、クエン酸一水和物10.5mg、ピロ亜硫酸
ナトリウム15mgを含む溶液を作製し、無菌ろ過後テ
ルモ社製50mlディスポーザブルシリンジに51ml
を無菌的に充填し密栓し、シリンジ製剤を製造した。
【0024】実施例2 実施例1と同様に作製したシリンジを真空包装機(ミュ
ーチュアル社製)を用いて窒素置換したオキシガード入
り酸素バリアフィルム(東洋製缶社製)で包装しフィル
ム包装シリンジ製剤を製造した。
【0025】
【発明の効果】本発明のシリンジ製剤は、アンプルカッ
ト作業、注射器への薬剤溶液の吸引作業などの手間が省
け、アンプルカット時のガラス片の薬剤溶液への混入又
は外気からの汚染物質の薬剤溶液への混入を防止するこ
とができる。さらに、シリンジ製剤を密閉容器で封入す
ることにより不安定な薬液を安定化に保存することがで
きる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液を封入してなるシリンジ製剤を密閉
    した容器。
  2. 【請求項2】 容器が脱酸素剤を共に密閉したものであ
    る請求項1記載の容器。
  3. 【請求項3】 シリンジ製剤を密閉した容器の酸素透過
    係数が0.1×10 -11 cm3 (STP)cm-1-1
    mHg-1未満のものである請求項1又は2記載の容器。
  4. 【請求項4】 薬液がドパミン又はその薬理学的に許容
    される塩を含む水溶液である請求項1から3いずれかに
    記載の容器。
  5. 【請求項5】ドパミン又はその薬理学的に許容される塩
    を含む水溶液をシリンジに封入してなるシリンジ製剤。
  6. 【請求項6】 ドパミン又はその薬理学的に許容される
    塩が塩酸ドパミンである請求項5記載のシリンジ製剤。
  7. 【請求項7】 水溶液が塩化ナトリウム、クエン酸一水
    和物及びピロ亜硫酸ナトリウムを含む水溶液である請求
    項5又は6記載のシリンジ製剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006014940A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Shimizu Tekku:Kk 放射性微小球注入方法
US8418882B2 (en) 2009-05-14 2013-04-16 Colour Revoluntion Inc. Applicator
WO2014168895A1 (en) * 2013-04-08 2014-10-16 InnoPharma Licensing LLC Process of manufacturing a stable, ready to use infusion bag for an oxidation sensitive formulation
JP2017515905A (ja) * 2014-05-13 2017-06-15 サントル・ホスピテリエ・レジオナル・エ・ユニヴェルシテール・ドゥ・リール パーキンソン病の処置に使用するためのドーパミンを含む医薬溶液

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