JPH11127746A - 釣糸用接続具 - Google Patents

釣糸用接続具

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JPH11127746A
JPH11127746A JP9297399A JP29739997A JPH11127746A JP H11127746 A JPH11127746 A JP H11127746A JP 9297399 A JP9297399 A JP 9297399A JP 29739997 A JP29739997 A JP 29739997A JP H11127746 A JPH11127746 A JP H11127746A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適切な伸縮性を有してクッション効果を発揮
し、魚が釣針にかかった際の引きによる魚の外れや糸切
れを有効に防止でき、かつ度重なる使用においてもその
特性が低下することなく半永続的に使用できるようにす
る。また、伸び率を魚釣りに適したものとする。 【解決手段】 道糸7とハリス8の間に介在させる弾性
線条体2からなる釣糸用接続具1であって、弾性線条体
2が伸縮処理されたエラストマーから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は釣糸用接続具に関
し、詳しくは道糸側とハリスとを接続し、魚が釣れた際
の衝撃を緩和し、ハリスの切れを防止する釣糸用接続具
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に魚釣においては、魚の警戒心が強
いために釣針に直接接続される釣糸は極力細いものを使
用する方が釣果に優れるものとなる。このため、従来、
釣糸は釣針に直接接続される細い線条のハリスと、釣人
の手元からこのハリスまでの間を結ぶ比較的太い線条の
道糸とによって構成されている。
【0003】しかしながら、ハリスが細くなるほど当然
に引張り強度が弱くなり、魚が釣針にかかった際の引き
によってハリスに切れが生じやすくなる。
【0004】近年、このような魚を釣り上げる際のショ
ックを緩和し、ハリスの合せ切れを少しでも少なくする
手段として、道糸とハリスの間に接続される、弾性線条
体を有する釣糸用接続具が提案され、市販されている。
【0005】このような釣糸用接続具を構成する弾性線
条体としては、従来、天然ゴムあるいはシリコンゴム、
ウレタンゴム等の合成ゴムが使用されている。
【0006】確かに、このような弾性部材を用いてなる
釣糸用接続具を使用すると、ハリス切れに対する一定の
効果は得られるものの、一回ないし数回の使用により弾
性部材が伸びてしまいもはや弾性体として機能しなくな
るために、頻繁に取替える必要があり不経済であるとと
もに、交換が煩雑であった。また、弾性部材の伸び率も
大きく、必ずしも釣糸用接続具として最適とはいい難か
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、適切
な伸縮性を有してクッション効果を発揮し、魚が釣針に
かかった際の引きによる魚の外れや糸切れを有効に防止
でき、かつ度重なる使用においてもその特性が低下する
ことなく半永続的に使用できる釣糸用接続具を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を解決する本
発明は、道糸とハリスの間に介在させる弾性線条体から
なる釣糸用接続具において、弾性線条体が伸縮処理され
たエラストマーから構成されるものであることを特徴と
する。
【0009】また、本発明において、エラストマーが熱
可塑性ポリウレタンエラストマーから構成されるもので
あることが好ましく、さらにはエステル系熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマーから構成されるものであることが
好ましい。
【0010】本発明者らは、このような道糸とハリスと
の間に介在させる釣糸用接続具に使用される弾性線条体
として、種々の実験を繰り返し行って鋭意検討を行った
結果、エラストマーを伸縮処理、即ち複数回伸ばすスト
ロークを行った後に放置して自然に縮ませるように処理
することで、同一のエラストマーを伸縮処理しない場合
に比べて、伸び率、引張強度、硬度、反発弾性、遅延回
復性等を釣糸用接続具に用いられる弾性体として適当な
値にすることができるとの知見を得、本発明に達したも
のである。
【0011】また、本発明者らは、このような道糸とハ
リスとの間に介在させる釣糸用接続具に使用される弾性
線条体の材質として、種々の弾性体を用いて鋭意検討を
行なった結果、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、好
ましくはエステル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
が、適度な伸び率、引張強度、硬度等を備えると共に、
十分な反発弾性を有しかつ遅延回復性に優れ、かつ透明
性、成形加工性にも優れており、釣糸用接続具に用いら
れる弾性体として最も適したものであるとの知見を得、
本発明に達したものである。
【0012】このように弾性線条体が伸縮処理されたエ
ラストマー、好ましくは熱可塑性ポリウレタンエラスト
マーやエステル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーか
ら構成される本発明に係る釣糸用接続具は、道糸とハリ
スの間に介在されて使用された際に、適切な伸縮性を有
してクッション効果を発揮し、魚が釣針にかかった際の
引きによる魚の外れや糸切れを防止でき、かつ度重なる
使用においてもその特性が低下することなく半永続的に
使用できるため、その交換の必要性もほとんどなくな
り、経済的であると共に釣人を交換の繁雑さから解放で
きるものとなる。また、魚が釣針にかかった際の弾性線
条体の伸び率も適正であり、釣糸用として適したものと
なる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1に本発明に係る釣糸用接続具の構造の
実施形態の一例を使用状態で示す。この釣糸用接続具1
は、弾性線条体2とその両端にそれぞれ係止されたサル
カン(金属製撚戻し具)3,4とからなる。
【0015】この実施形態においては、サルカン3,4
は、それぞれの一端部の接続用環部に、弾性線条体2の
両端部を挿通し、この環部に挿通された線条体の各端部
位を折返して線条体の実長部に接合してループ部5,6
を形成することで、弾性線条体2に係止されている。後
述するように弾性線条体2を構成する素材が熱可塑性の
ものであるため、当該ループ部5,6における接合は熱
融着によって容易になし得る。例えば、図3に示すよう
に、弾性線条体2の端部のサルカン3,4を通して折り
返したときに重なる部分9の内側の面11,11’を2
00〜400℃程度に加熱して部分的に溶融させてから
サルカン3,4のリング部分に通し、折り返してから図
3の(B)に示すような工具12を使って押圧し、固着
することも可能である。このときには、加熱される面1
1,11’は各々等しく加熱しても良いが、端部側の面
11ほど強く加熱して僅かに溶融させることが好まし
い。また、弾性線条体2の加熱は、その太さに応じて2
00〜400℃の範囲で加熱温度が適宜調整される。そ
して、折り重ね部9を固着する工具としては、例えばペ
ンチやプライヤーのあご部分に弾性線条体2を収容しう
る程度の大きさの溝13,13を形成したようなものの
使用が好ましい。また、図2に示すように、押出し成形
で作製された弾性線条体2の端部を温かいままあるいは
再度加温して温めた状態でサルカン3,4のリング部分
(糸を通す部分)に通して折り返し、折り返しによって
重なる部分9の周りを型で覆ってからそこに同じ材料を
溶融射出して結束部10を一体成形することによって、
弾性線条体2とサルカン3,4とが連結される。更に
は、図示していないが、弾性線条体2を射出成形によっ
て製作する場合はサルカン3,4を型内にあらかじめセ
ットしてインサート成形することにより、サルカン3,
4のリング部分に弾性線条体2を通した状態で弾性線条
体2を一体成形することも可能である。この製法は、熱
可塑性ポリウレタンエラストマーが流れ難い材質である
ため、線径の太い弾性線条体2を成形する場合には好適
である。
【0016】尚、サルカン3,4の弾性線条体2への係
止方法としては、このような形式に何ら限定されるもの
ではなく、例えば、サルカン3,4の接続用環部に弾性
線条体2を結び付けたり、あるいは接続用環部に挿通さ
れた弾性線条体2の端部位に何らかの部材をかしめる等
によって係止することも可能である。特に、弾性線条体
2の直径が細い場合(例えば直径0.5mm)等には弾
性線条体2を熱融着にって接合することが困難なことも
あるので、この様なときには弾性線条体2を結び付ける
方法が有効である。そして、弾性線条体2を結びつける
場合には、結び目を収縮チューブ等によって覆うことが
好ましい。収縮チューブは熱を加えることで収縮するチ
ューブであり、弾性線条体2を結び付ける前に予め当該
弾性線条体2に通しておき、弾性線条体2を結び付けた
後に移動させて結び目に被せ、その後湯に浸したり遠火
に当てる等して収縮チューブを収縮させる。収縮チュー
ブによって結び目を覆うことで、見た目が良くなり商品
価値を向上させることができる。
【0017】そして、このように弾性線条体2へ係止さ
れたサルカン3,4の他端部の接続用環部には、それぞ
れ道糸7およびハリス8が結び付けられる。
【0018】しかして、この釣糸用接続具1の弾性線条
体2は、熱可塑性ポリウレタンエラストマーから構成さ
れるものである。
【0019】熱可塑性ポリウレタンエラストマーとして
は、例えば、レザミン(大日精化学工業製)、ペレセン
(エム・ディー化成製)、エラストラン(日本エラスト
ラン製)、パラプレン(日本ポリウレタン工業製)パン
ディックス(大日本インキ化学工業製)、タケラック
(武田バーデッシュ製)、デスモパン(バイエル/住友
バイエルウレタン製)、ユーファイン(旭硝子製)、ク
ラミロン(クラレ製)、ペレセン(ダウケミカル製)、
ハイプレン(三井日曹ウレタン製)、ミラクトラン(日
本ミラクトラン製)、アイアンラバー(日本オイルシー
ル工業製)、モビロン(日清紡製)などが例示できる。
このような熱可塑性ポリウレタンエラストマーのうち、
より好ましくは、そのソフトセグメントがポリエステル
であるエステル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
が、さらにアジペート型エステル系熱可塑性ポリウレタ
ンエラストマーが、優れた引張強度、伸び率等の物性を
有するものであるため望ましい。このようなアジペート
型エステル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーとして
は、例えばレザミン P−1000シリーズ(大日精化
学工業製)などが例示できる。さらに、物理的特性面か
らは、引張強度が132〜149KN/m、伸び率40
0%程度、反発弾性38%程度、JIS硬度A95JI
SA程度といった物性を有するものであることが望まし
く、これらを満たすものとしては、例えば、前記レザミ
ン P−1000シリーズを例示にとれば、レザミンP
−1045、P−1090、P−1098がある。
【0020】弾性線条体2は、伸縮処理が行われてい
る。ここで、伸縮処理とは、弾性線条体2を伸ばすスト
ロークを1回又は複数回繰り返し行った後に放置して自
然に縮ませる処理をいう。ストロークを行う回数として
は1回又は2回の繰り返しでも良いが、3回以上繰り返
し行うことが好ましい。ストローク量としては、弾性線
条体2を切れる直前まで伸ばすことが可能であり、弾性
線条体2の材質によって伸び率が異なることから一概に
は言えないが、上述のレザミンP−1045,109
0,1098の場合には約5倍の長さに伸ばすストロー
クであれば十分である。また、ストローク回数も、弾性
線条体2が硬めにになって強くなる程度、例えば数回程
度で十分である。例えば60cm〜70cmの長さの弾
性線条体2を約130cm〜150cmの長さに伸ばす
ストロークを3〜4回行い、負荷をかけない状態で半日
〜1日放置すると、約100cm〜120cmの長さに
縮んで落ち着く。なお、この様に長さの変化を目安に弾
性線条体2を伸ばすストローク量を決定する代わりに、
弾性線条体2の太さの変化を目安に当該弾性線条体2を
伸ばすストローク量を決定しても良い。例えば直径6m
m→4mm、直径3mm→2mm、直径1.5mm→1
mm、直径0.8mm→0.5mmである。又は、長さ
の変化と太さの変化の両方を目安にストローク量を決定
しても良い。
【0021】ここで、伸縮処理は、あまり高速で一気に
伸ばすと、弾性線条体2が切れてしまうことが多いが、
その反面あまり低速であっても引張強度等の向上効果が
低くなった。本発明者の実験によると、弾性線条体2を
伸ばすストロークの速度は、約5倍の長さに伸ばすのに
6秒〜8秒位の時間をかける程度が好ましく、なかでも
8秒程度がより好ましいことが判明した。かかる速度よ
りも可成り早い速度で伸ばした場合には弾性線条体2が
ストローク途中で切れてしまう虞がある一方、かかる速
度よりも極めて遅い速度で伸ばした場合には引張強さの
向上が不十分なものとなり、また、釣糸用としてより適
切な伸び率を得ることができないからである。ただし、
ストロークの速度は上述の速度に限定されるものではな
い。
【0022】伸縮処理は、釣糸用接続具を実際に使用す
る温度よりも高い温度で行うことが好ましい。伸縮処理
を行った温度に弾性線条体2を戻すと、その長さが元の
長さ又はこれに近い長さに戻ってしまうからである。ま
た、伸縮処理の温度が低いと、例えば10℃〜15℃位
の低温であると、弾性線条体2が伸び難くなると共に、
ゴム材料の組織の不均一によってストローク途中で切れ
易くなる。一方、伸縮処理を行う温度を高くすることで
弾性線条体2の伸びが良くなると共に収縮が早くなるの
で処理時間の短縮化を図ることができるが、温度が高す
ぎると材料の組成が崩れてしまう。以上より、伸縮処理
を行う温度としては海水等よりも若干温度が高い温度の
30℃〜40℃位が好ましい。かかる範囲の温度で伸縮
処理を行えば、弾性線条体2の伸びが戻ることがなく且
つ材料の組成が崩れることがないので、切れ難く、弾力
も適した、適当な細さの弾性線条体2を製造することが
できる。ただし、伸縮処理を行う温度としては、必ずし
も30℃〜40℃位に限るものではない。
【0023】このような伸縮処理は、弾性線条体2の両
端にサルカン3,4を連結する前に行っても良く、又は
連結した後に行っても良い。ただし、伸縮処理の途中で
不良品になることも考えられるので、かかる観点からは
サルカン3,4を連結する前に伸縮処理を行うことが好
ましい。また、弾性線条体2を加熱した状態で射出成形
等の方法で成形した後当該成形品の温度が冷める前の適
正温度で伸縮処理を行うようにしても良く、又は成形後
に一度温度が冷めたものを再度適正温度まで加熱して伸
縮処理を行っても良い。
【0024】本発明に係る釣糸用接続具1において、弾
性線条体2の直径および長さは、釣りの対象となる魚の
種類、大きさに応じて適宜選択されるものであるため
に、一概に規定することはできないが、例えば、直径
0.5〜6.0mm、長さ150〜2000mm程度で
使用される。より具体的には、例えば直径1.5mm程
度の弾性線条体2の場合には、ハリス5号以下の接続に
適合し、また直径2.0mm程度の弾性線条体2の場合
には、ハリス10号程度以下の接続に適合するものと考
えられる。更に、長さは対象魚や釣り方に応じて適宜選
択される。もちろん弾性線条体2の直径や長さなどは上
述のものに何ら限定されるものではない。
【0025】また、弾性線条体2は必要に応じて、例え
ば道糸側からハリス側に向って漸次縮径されるようなテ
ーパ状のものとしたり、あるいはよりコンパクトな形状
で高い伸びを発揮するように複数の環部を連結したよう
な形状としたりする等、適宜その径および形状を変化さ
せたものとすることもできる。
【0026】なお、この弾性線条体2に係止されるサル
カン3,4の材質は、特に限定されるものではなく、真
鍮製、ステンレス製等の従来公知の任意のものを用いる
ことができ、またその形状としても任意のものであり、
さらにいわゆるサルカン以外にも、同様に機能するもの
であれば、金属製撚戻し具としてはいかなるものであっ
てもよい。また、サルカンは一般には弾性線条体2の少
なくとも一端に取り付けられるが、場合によってはサル
カンを取り付けずに、弾性線条体2の両端をループ状に
形成して直接ハリスや道糸に結びつけるようにしても良
い。
【0027】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、弾性線条体2を目的寸法よりもあらかじめ
太目に押出し成形などによって製作してサルカン3,4
などを取り付けた後、弾性線条体2を再び70〜90℃
程度、好ましくは80℃前後に加熱してから引き伸ば
し、直径及び長さを目的寸法に調整することも可能であ
る。即ち、図4に示すように、サルカン3,4を係止す
る手段例えばフック13などを設けて同期回転する一対
の無端スチールベルト14,14に弾性線条体2を伸ば
した状態で取り付けて加熱炉(図示省略)内へ導入し、
溶融しない範囲で組織状態・物性などが引き伸ばす前の
元の状態に戻し得る温度、例えば70〜90℃の熱をか
けて、伸びた状態のまま弾性線条体2の組織状態を元に
戻してその長さ、直径の製品とする。このとき、加熱炉
外に位置するスチールベルトの下半分では冷風を弾性線
条体に当てて生産効率を上げることが好ましい。
【0028】また、弾性線条体2を浮袋状あるいはチュ
ーブ状に成形しても良い。例えば、図5に示す釣糸用接
続具1のように、弾性線条体2を加熱した状態でチュー
ブ状に射出成形等によって成形し、当該成形品が低温に
なる前の所定温度で伸縮処理を行うようにしても良い。
伸縮処理を行った後、弾性線条体2の両端をサルカン
3,4の環部に通して熱融着による接合でループ部5,
6を形成する。ループ部5,6の形成によりチューブの
両端が塞がれて当該チューブ内に空気が残留し、若干の
浮力が発生して適切な姿勢で釣針を垂らすことができ
る。
【0029】さらに、本発明に係る釣糸用接続具の弾性
線条体2を、サーフボードやボディーボード等を体に接
続しておく接続部材として使用しても良い。例えば、弾
性線条体2の一端をサーフボードやボディーボード等に
接続する一方、他端を足首や手首等体の一部に取り付け
るバンド等に接続し、サーフボードやボディーボート等
を体の一部に接続するようにしても良い。この場合、弾
性線条体2を使用した接続部材の長さを例えば180c
m〜250cm、直径を3mm〜5mmとすることが好
ましい。この弾性線条体2を使用することで従来品より
も細くできるので、水の抵抗が減少し使い勝手に優れた
接続部材とすることができる。
【0030】また、本発明に係る釣糸用接続具の弾性線
条体2を、眼鏡の左右のつるに両端を接続して当該眼鏡
を首にかけるための紐状部材(いわゆる眼鏡チェーンと
称されているもの)として使用しても良い。
【0031】
【実施例】本発明に係る釣糸用接続具の効果を確認する
為に、弾性線条体2の引張試験を行った。弾性線条体2
の材料として、レザミンP−1045(大日精化工業
製)、クラミロン(クラレ製)、モビロン(日清紡製)
について試験を行った。レザミンP−1045について
は、63cmの長さの材料を3mまで約8秒かけて引き
伸ばすストロークを3回繰り返した後、負荷をかけない
状態で自然に縮めて105cmの長さに落ち着いたもの
を試験体とした。一方、クラミロン及びモビロンについ
ては、速度500mm/minで試験体を500%の長
さになるまで引っ張って伸ばすストロークを3回繰り返
し行い、その後24時間放置して長さ変化が落ち着いた
ものを試験体とした。なお、この場合の試験室の温度は
23±2℃、湿度は50±5%、試験体の掴み間隔は5
0mmであった。
【0032】これらの試験体を使用して破断点まで引っ
張る試験を行った結果を表1に示す。比較のために、伸
縮処理を行わない材料(未処理)についても破断点まで
引っ張る試験を行った。なお、未処理の試験体の直径は
約3mm、伸縮処理を行った試験体の直径は約2.3m
mであった。
【0033】
【表1】 表1からも明らかなように、各材料のいずれについても
未処理のものに比べて伸縮処理を行ったものの方が引張
強さが向上しており、且つ伸び率が過大になるのを防止
されている。
【0034】この試験の結果、元の長さの約5倍の長さ
に約8秒かけて3回伸ばす伸縮処理の場合、約21%の
引張強度の向上が見られたが500mm/minの比較
的低速で伸ばしたモビロンやクラミロンの場合には約
6.7%と約5.2%の引張強度向上に止まった。この
ことから、引き伸ばす速度は引張強度の向上に寄与して
おり、切れない程度に早い速度例えば6〜8秒程度で元
の長さの約5倍の長さに達する速度であることが好まし
いことが判明した。また、伸縮処理を行った場合であっ
ても、約8秒かけて元の長さの約5倍の長さに伸ばすス
トロークを行った場合(レザミンP−1045)には伸
び率を600%にすることができたのに対し、速度50
0mm/minで試験体を500%の長さに伸ばすスト
ロークを行った場合(クラミロン、モビロン)には伸び
率が545%と555%であった。ただし、クラミロン
及びモビロンについても、約8秒かけて元の長さの約5
倍の長さに伸ばすストロークを行うことで、レザミンP
−1045と同様に、伸び率を600%に近い値にでき
ると考えられる。釣糸用接続具に使用する弾性線条体の
伸び率としては600%前後が一般に適しており、伸縮
処理を行った場合であっても、前者の条件でストローク
を行ったときの方が、伸び率をより適正な値にすること
ができることがわかった。
【0035】なお、伸縮処理行った試験体は、いずれの
材料のものであっても、約100℃のお湯に入れること
で殆ど伸縮処理を行う前の長さに戻すことができた。
【0036】次ぎに、釣糸用接続具の弾性線条体として
適したものを製造することができた場合のサイズの変化
の例を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、道糸
とハリスの間に介在されて使用された際に、適切な伸縮
性を有してクッション効果を発揮し、魚が釣針にかかっ
た際の引きによる魚の外れや糸切れを防止でき、かつ度
重なる使用においてもその特性が低下することなく半永
続的に使用できるため、その交換の必要性もほとんどな
くなり、経済的であると共に釣人を交換の繁雑さから開
放できる釣糸用接続具を提供できるものである。また、
弾性線条体の伸び率が魚釣りに適切な値となり、釣糸用
として適したものを製造することができる。さらに、伸
縮処理によって弾性線条体の引張強さが向上したので、
使用時に弾性線条体が切れてその一部が海中に残るよう
な事が無く、釣り場の環境保全についても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る釣糸用接続具の構造の一例を示す
使用状態における模式図である。
【図2】弾性線条体に対しサルカンを取り付ける手法の
一例を説明する斜視図である。
【図3】弾性線条体に対しサルカンを取り付ける手法の
他の例を説明する図で、(A)は弾性線条体とサルカン
との斜視図、(B)は工具のあご部分を示す正面図であ
る。
【図4】弾性線条体の端部にサルカンを取り付けた状態
で弾性線条体の長さと直径とを所望の値に調整する手法
を説明する斜視図である。
【図5】弾性線条体の他の実施形態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 釣糸用接続具 2 弾性線条体 3,4 サルカン 7 道糸 8 ハリス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道糸とハリスの間に介在させる弾性線条
    体からなる釣糸用接続具において、前記弾性線条体が伸
    縮処理されたエラストマーから構成されるものであるこ
    とを特徴とする釣糸用接続具。
  2. 【請求項2】 前記エラストマーが熱可塑性ポリウレタ
    ンエラストマーから構成されるものであることを特徴と
    する請求項1記載の釣糸用接続具。
  3. 【請求項3】 前記エラストマーがエステル系熱可塑性
    ポリウレタンエラストマーから構成されるものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の釣糸用接続具。
JP29739997A 1997-10-29 1997-10-29 釣糸用接続具とその製造方法 Expired - Fee Related JP3172128B2 (ja)

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JP2003052284A (ja) * 2001-08-09 2003-02-25 Deyueru:Kk 釣糸緩衝具及びその製造方法

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