JPH11124486A - 架橋可能または加硫可能な組成物 - Google Patents

架橋可能または加硫可能な組成物

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JPH11124486A
JPH11124486A JP10228272A JP22827298A JPH11124486A JP H11124486 A JPH11124486 A JP H11124486A JP 10228272 A JP10228272 A JP 10228272A JP 22827298 A JP22827298 A JP 22827298A JP H11124486 A JPH11124486 A JP H11124486A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗膜等に用いられる架橋可能または加硫可能
な組成物の提供。 【手段】 本組成物は、架橋剤と反応性官能基を有する
ポリマーとを含む。このポリマーは連鎖移動剤と架橋可
能な部位を有するモノマーの混合物とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は架橋可能ポリマー
を得るための重合に関する。本発明はコーティング用ポ
リマーおよび他の加硫可能な組成物を製造するのに特に
有益である。本発明は連鎖移動剤としてω−不飽和マク
ロモノマーを用いる。そのようなマクロモノマーはポリ
マーの分子量調整用途を含む種々の用途を有する。
【0002】
【背景技術】いかなる重合過程においても、特別な用途
または必要性に適合できるように製造されたポリマーの
分子量を調整できることが必要である。例えば、基本的
に高分子量のポリマーを製造しようとする平静な重合系
においては、製造されたポリマーの分子量を限定するこ
とが望ましいか、または必要であり、これは相当に予想
可能であり、かつ制御可能である方法でなされなければ
ならない。このような分子量限定は、塗布中の溶剤の跳
ね(emission)の抑制を保証するために高固形含量を必要
とすると共に、塗布の準備を容易にする低粘性を必要と
する下塗り(coating) および仕上げ塗り(finish)用のポ
リマー溶液の製造に望ましいか、または必要である。
【0003】フリーラジカル重合方法では、そのような
分子量限定を実施する多くの従来の手段がある。これら
の方法は、顕著な不利な点または問題点に加えて、次の
ような点を含む。
【0004】(1) 開始剤/モノマーの高比率。しかしな
がら、これは開始剤の消費によりコスト高となる可能性
がある。また、高レベルの開始剤は製造されたポリマー
における望ましくない末端基を製造する可能性もある。
【0005】(2) 高温度での重合化。しかしながら、こ
れは、望ましくない重合反応の広がりの欠如、温度によ
る重合開始、および望ましくない二次反応に導く可能性
がある。
【0006】(3) 重合系へのチオール連鎖移動剤の化学
量論的な量の添加。しかしながら、ポリマーへのサルフ
ァ含有剤の付随的合体は、所望の場合よりも耐久性を少
なくする。サルファ含有連鎖移動剤の使用と結びついた
問題の可能性がある。
【0007】(4) 米国特許第4,680,352 号明細書および
同第4,694,054 号明細書に開示されたような2価のコバ
ルト(II)キレートを用いた連鎖移動剤。しかしながら、
水中で働かない点、および反対に作用するか、または低
pHにより不活性となる点が不利な可能性として存在す
る。特に連鎖移動剤といくつかのモノマーとの相互作用
が高レベルのコバルトキレートを要求するなら、連鎖移
動剤は着色の問題を起こす可能性がある。
【0008】(5) 米国特許第4,417,034 号明細書および
同第4,414,372 号明細書または欧州特許出願公告024859
6 号明細書に開示されたようなグループ移動剤。しかし
ながら、グループ移動剤は、メタクリラート化ポリマー
に特異的であり、相対的に高価である。また、グループ
移動剤は、あるモノマーおよび、例えばヒドロキシル、
カルボキシル、カルボン酸またはアミンなどの活性水素
を含む不純物に対して高感度である。特別の溶媒は必要
とされ、ブロック化されたヒドロキシル、カルボキシル
のモノマーは保護基を活性化するための特別の脱ブロッ
クステップを要求する点で必要とされる。
【0009】ある状況においてポリマーの分子量を調整
する手段としての連鎖移動剤として、末端的にあるいは
ω位がエチレン的に不飽和であるオリゴマーまたはマク
ロモノマーの用途が知られている。連鎖移動剤として作
用するマクロモノマーに関する多くの研究および文献が
存在する。
【0010】マクロモノマーとしては、例えば米国特許
第4,547,327 号明細書、同第4,170,582 号明細書、同第
4,808,656 号明細書、日本特許第3,161,562 号明細書、
同第3,161,593 号明細書に開示されたようなものが知ら
れている。また、P. Cacioli, et al., J. Makromol. S
ci. -Chem., A23(7), 839-852(1986) と、H. Tanaka,et
al., Journal of Polymer Science; Part A; Polymer
Chemistry, 27, 1741-1748(1989) を参照されたい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】触媒的な連鎖移動剤と
してω−不飽和マクロモノマーを用いることによって架
橋可能なポリマーを得るための重合化方法を提供するこ
とが本発明の一つの目的である。
【0012】製造されたポリマーまたはコポリマーの分
子量を調整することも本発明の他の目的である。
【0013】本発明は、例えば、下塗り(coating) およ
び仕上げ塗り(finish)用の製品において既に商業的に使
用されている連鎖移動剤に結びついた問題点を回避する
ものである。本発明の方法は、重合温度の低下、開始剤
費用の低減、および無色化を含む多くの重要な効果を有
するものである。本発明の方法を実施して結果として得
られたポリマーおよび組成物は改善された耐久性を示す
ことができる。従って、本発明の方法は、市販の連鎖移
動剤または商業的に用いられた技術の用途を狭くする変
性を低減する効果を有する。この方法は、また、特性の
ないものを人工的および天然の耐候性に対する肯定的な
効果を発揮するものとして、当該技術分野における知識
を有する者によって通常考えられるポリマーへの受容可
能なモノマーユニットの導入を提供するものである。
【0014】本発明の他の目的は、紫外線劣化を受けに
くい最終ポリマー系生成物を得る改良法を提供すること
にある。この方法は、生成物を、ペンキおよび仕上げ塗
り(finish)などの多くの用途において有用なものとす
る。他の応用は映像、電子工学、例えばフォトレジス
ト、エンジニアリングプラスティック、およびポリマー
一般の分野に存在する。
【0015】これらの目的および他の目的は以下の説明
で明らかになろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、多種類のモノ
マーのフリーラジカル重合の改良方法を提供する。モノ
マーのいくつかは官能基をもち、結果的に得られるコポ
リマーのための架橋部位を提供するものである。重合は
連鎖移動剤の存在下で起こるが、その改良は連鎖移動剤
が以下に定義するようにω−不飽和マクロモノマーであ
る点に特徴がある。生成されたポリマーは架橋するため
の官能基を有する。本発明の他の局面では、生成された
ポリマーは、コーティング、特に仕上げ塗りおよびペン
キにおける用途のための特性が改良されたことが見出さ
れた。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明は、所望のモノマー組成
物をフリーラジカル重合化して、エチレン、プロピレン
またはブタジエンなどのオレフィン、塩化ビニルまたは
フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルエーテル、テ
トラフルオロエチレンなどのハロゲン化ビニル、スチレ
ン、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらのエステル
類またはアミド類、クロロプレン、酢酸ビニル、アクリ
ロニトリル、および/またはそれらの混合物から製造さ
れる広範なポリマーまたはコポリマーを生成する方法に
関するものである。アクリルまたはメタクリルポリマー
の場合には、モノマー組成物はアクリル酸およびメタク
リル酸のエステル類であるモノマーを含む。上記コポリ
マーの少なくとも一部分は架橋部位として機能すること
ができる官能基をもつ。
【0018】本発明は、他のものの間で、生成されたポ
リマーまたはコポリマーの分子量を調整または減少させ
るのに有効である。また、本発明は、例えば、末端キレ
ートまたは疑似末端キレートを製造するために、ポリマ
ーの末端に官能基を配置するのに有効でもある。他の重
要な用途は、以下に詳細に説明される。
【0019】本発明の方法はフリーラジカル連鎖移動剤
として、ω−不飽和部分を有し、相対的に低分子量のマ
クロモノマーを用いる。このマクロモノマーはそれ自体
が金属キレート連鎖移動触媒として機能するものであ
る。そのようなマクロモノマーの代表的なものとして
は、少なくとも二つのモノマーユニットからなる化合物
がある。しかしながら、少ない方が好ましいが、ω−不
飽和マクロモノマーは公知または在来の有機合成法に従
って重合することになしに製造される場合も予定されて
いる。
【0020】本発明に用いられるマクロモノマー連鎖移
動剤は、純粋な化合物または化合物のポリ分散混合物で
あってもよい。これらの材料は、事実上、いかなるフリ
ーラジカル重合のための連鎖移動剤として使用されたと
きにも単独または混合されて用いられる。
【0021】好ましくは、本発明の連鎖移動剤はポリ分
散混合物として用いられる。この混合物は分子量の分布
を有し、非常に低い重合度、すなわちDP=2〜100 、好
ましくは2〜20、最も好ましくは2〜7の重合度を有す
る。各特別のマクロモノマー化合物に関し、nは整数で
ある。
【0022】上記マクロモノマーの重要性は、このマク
ロモノマーによって生成されるポリマーと同様に、次式
に示す末端基を含む点にある。
【0023】
【化2】
【0024】ここで、式中Xは、-CONR2, -COOR, OR1,
-OCOR, -OCOOR1, -NRCOOR1, ハロ、シアノ、または置換
あるいは未置換のフェニルまたはアリルであり、各R
は、それぞれ独立して、水素、シリル、または置換ある
いは未置換のアルキル、アルキルエーテル、フェニル、
ベンジル、およびアリルからなる群より選択されたもの
である。上記官能基は、エポキシ、ヒドロキシ、イソシ
アナト、シアノ、アミノ、シリル、酸(-COOH) 、ハロ、
またはアシルと置換されてもよい。R1はHを除いてRと
同一であり、各アルキルは、それぞれ独立して、分枝
の、未分枝の、または環状の、1〜12個の炭素原子、好
ましくは1〜6個の炭素原子、最も好ましくは1〜4個
の炭素原子を有する炭化水素類である。ハロすなわちハ
ロゲンは臭素、ヨウ素、塩素またはフッ素であり、好ま
しくは塩素およびフッ素である。シリルは -SiR2(R3)(R
4)などを含み、R2, R3, およびR4は、それぞれ独立し
て、アルキル、フェニル、アルキルエーテル、またはフ
ェニルエーテルであり、好ましくはR2, R3, およびR4
うち少なくとも二つは加水分解可能な基であり、より好
ましくは少なくとも二つはアルキルエーテルであり、ア
ルキルは上記の定義の通りであるが、好ましくはメチル
またはエチルである。多くのシリル基は縮合されていて
もよい。
【0025】例えば、-Si(R2)2-O-Si(R3)2R4のような有
機ポリシロオキサン(式中、R2, R3, およびR4は、それ
ぞれ独立してアルキルである。)が縮合の例である。シ
リル基一般に関しては米国特許第4,518,726 号明細書を
参照されたい。
【0026】本発明における用途に好ましいマクロモノ
マーの種類は、上述の構造に従ったマクロモノマーであ
る。ここで、X は -CONR2, -COOR, 未置換あるいは置換
のフェニル、アリル、ハロ、シアノであり、Rは上記の
定義通りである。
【0027】本発明における用途にさらに好ましいマク
ロモノマーの種類は、上記の構造に従ったマクロモノマ
ーのうち、Xが-COOR 、またはフェニルであり、Rはア
ルキルまたは未置換のフェニルまたはエポキシ、ヒドロ
キシ、アルコキシルまたは水素と置換したフェニルであ
る。
【0028】本発明に用いられるマクロモノマーは、次
式に示す末端基を有する従来のマクロモノマーから区別
されるべきである。
【0029】
【化3】
【0030】好ましくは、本発明に用いられるマクロモ
ノマーは、このマクロモノマーによって生成されたポリ
マーと同様に、次式に示す末端基によって特徴づけられ
ている。
【0031】
【化4】
【0032】(式中、X1およびX2は、それぞれ独立して
(同一または異なる)上記Xである。) 本発明における使用に適したマクロモノマーの一般的な
化学構造は次式に示される。
【0033】
【化5】
【0034】(式中、nは平均2〜100 であり、好まし
くは2〜20であり、X1〜Xnは、それぞれ独立してXに関
する定義通りである。) 例えば、メタクリラートマクロモノマーの一般式は次式
に示す通りである。
【0035】
【化6】
【0036】(式中、R1〜Rnは、それぞれ独立して(同
一または異なる)上記Rであり、nは2〜20であり、好
ましくは2〜7である。) 非常に特異な例として、メチルメタクリラート三量体を
次式に示す。
【0037】
【化7】
【0038】(式中、nは3であり、Rは-CH3であ
る。) 上記のように、二量体、三量体、四量体またはこれらの
混合物は本発明の使用に適している。分子量を変化させ
る混合物を、大量に準備することは多分容易である。オ
リゴマーは広範囲の分子量を有するように生成されても
よい。例えば四量体のように、より純粋または純粋なオ
リゴマーを得るために蒸留を繰り返してもよい。マクロ
モノマーはいかなる特別の形態である必要はない。マク
ロモノマーは液体または個体として貯蔵され、大量に添
加され、溶媒に混合され、モノマーと混合されてもよ
い。
【0039】本発明の方法に用いられ得る多くのマクロ
モノマーは、例えば、参照によって合体したヤノウィッ
ク(Janowicz)の公告された欧州特許出願0261942 号明細
書に教示されているように、公知である。化合物2,4 −
ジメチル−4−メチル−1−ペンテンと同一であるアル
ファ−メチルスチレン二量体は、例えば金属キレート連
鎖移動過程などの重合過程による製造または分子量分布
の包含については従来信じられていないが、連鎖移動剤
としては公知である。権利付与請求した発明は、純粋の
二量体、すなわち上記一般式に従う化合物(nが2であ
り、Xがフェニルである)の用途を包含していないが、
そのような特別な化合物を含めたマクロモノマーの分布
を排除していない。しかしながら、そのようなフェニル
基またはアリル基を有する連鎖移動剤は、この連鎖移動
剤から誘導された芳香族末端基が存在する結果として、
得られるポリマーの特性からはあまり好ましくはない。
【0040】本発明によれば、好適なマクロモノマー
は、二量体、三量体、四量体、およびモノマーのより高
いオリゴマーである。したがって、使用可能なマクロモ
ノマーは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−エ
チルヘキシルなどの分岐、非分岐または環状のメタクリ
ラート、および/またはデシルメタクリラート;シクロ
ヘキシル、フェニル、またはベンジルメタクリラート;
グリシジルメタクリラート、ヒドロキシエチルまたはヒ
ドロキシプロピルメタクリラート、メタクリル酸、メタ
クリロニトリル、メタクリルアミド、2−イソシアナト
エチルメタクリラート、ジメチルアミノエチルメタクリ
ラート、N,N−ジメチルアミノ−3−プロピルメタク
リルアミド、t−ブチルアミノエチルメタクリラート、
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどのシ
ラン、またはこれらの混合物、およびその他の多くのも
の、である。例えば、メチルメタクリラートおよびメタ
クリロニトリルの反応生成物のようなヘテロマクロモノ
マーが、好適である。これらのマクロモノマーは、以下
に説明するように、金属キレート触媒連鎖移動物質、例
えば、コバルトキレートによって、最も容易に得ること
ができるが、他の方法によっても得ることができる。
【0041】本マクロモノマーは、例えば、アクリルお
よび他のモノマーの重合中の分子量を、該モノマー混合
物に対し数重量パーセントだけの有効添加量で、制御す
ることに、用いることができる。マクロモノマー連鎖移
動試剤の好適な範囲は、重量で0.01%から80%の間であ
り、好ましくは約0.1 ないし40%であり、最も好ましく
はモノマー反応原系の重量の1ないし10%である。バル
ク(塊状)またはビード(溶球)重合においては、ある
場合では、その制御されていない分子量から分子量を僅
かに低下させる必要があり、たった0.001 ないし5%の
マクロモノマー連鎖移動試剤が好適となる。
【0042】本発明にかかるポリマーは、コーティング
およびシーラントを含む、基本的には当業者が低分子量
で低分散度のポリマー材料を用いるであろうような広い
用途を持っている。耐久性が必要とされるコーティング
に関しては、本発明によって得られるポリマーおよびそ
の組成は、前述の末端基に関連した有益な特性を得るこ
とができる。例えば、このように得られた透明仕上げ塗
料(clears)のQUV 特性は、開始剤添加量の多い、高温度
の、あるいは他の連鎖移動試剤などの他の方法により得
られた透明仕上げ塗料に比べて、改善される。混和性お
よび/または粘度の差もまた、改善される。したがっ
て、他の分子量制御法では含まれてしまう有害成分なし
にポリマーを得ることができる。
【0043】出願人は、いかなる理論にも結びつけるつ
もりではないが、本願のマクロモノマー連鎖移動試剤を
用いる場合、マクロモノマーは、通常の重合に加えて、
ベータ−切断反応(beta-scission reaction)を受けるこ
とができるため、付随して分子量制御が生じるものと、
思われる。このベータ−切断反応によって、マクロモノ
マー分子の一部が成長中のポリマー分子の他の末端に結
合され、これがポリマーの成長を終わらせる。マクロモ
ノマーの分離部分は、今やフリーラジカル中心を含み、
反応系のフリーモノマーに付加されることによって、成
長する。また通常の重合が生じるまで、該ポリマー鎖に
沿ってランダムに結合した付加的なマクロモノマー単位
が存在するであろう。ベータ−切断が通常の重合に優る
場合は、該ポリマーの末端に結合した官能基を有するテ
レキーリック(telechelic)ポリマーが、高いレベルで生
成される。前述の式で、特殊なX基で表したが、次のよ
うな反応機構が生じるものと思われる。
【0044】
【化8】
【0045】
【化9】
【0046】
【化10】
【0047】本発明は、不飽和モノマーのフリーラジカ
ル重合に関するものであり、そのモノマーのいくつかは
後の架橋のための官能基を運ぶものである。これは、当
該技術分野における当業者によく知られているサスペン
ション、エマルジョンまたは溶液重合、水中または有機
媒質中で起こるような重合を含むものである。
【0048】重合は、リアクター中にモノマー、開始剤
および媒質を入れて有効な重合温度に加熱するバッチ工
程で行われてもよい。バッチ工程では、反応はモノマー
の逆流を避けるために加圧下で行われ、媒質は反応熱を
吸収するように考えられている。
【0049】本発明で用いられるマクロモノマーは、一
般的に、標準的な溶液重合技術によって調製されるが、
エマルジョン、懸濁またはバルク重合法によって調製さ
れても良い。好ましくは、金属キレート連鎖移動触媒
が、この調製法に用いられる。このような方法は、ジャ
ノウィック(Janowicz)らに公布された前記の米国特許第
4,680,352 号と、ジャノウィックに公布された米国特許
第4,694,054 号とに開示されている。これら双方は同一
人に譲渡されており、番号を参照することにより、その
全体をここに併合するものとする。本発明のマクロモノ
マーの比較的低い分子量のいくつかを得るために、より
多量の金属キレート連鎖移動試剤を用いることができ
る。本発明の比較的低い分子量のマクロモノマーまたは
二量体や三量体などのオリゴマーを得るために、同様の
従来方法を用いることができる。実際に、一つの連鎖移
動試剤が他の連鎖移動試剤を得るために用いられる。
【0050】炭素中心ラジカル(carbon-centered radic
als)を生成する開始剤は、該金属キレート連鎖移動試剤
を破壊しないほどに十分に柔らかく、該マクロモノマー
を調製するために典型的に用いられる。以下に記載する
アゾ化合物が、好適な開始剤である。
【0051】本マクロモノマーを得る方法では、広範な
様々のモノマーおよびモノマー混合物を用いることがで
きる。
【0052】本マクロモノマー連鎖移動試剤を調製する
ために好適に用いられるこの種の反応シーケンスは、前
述の式において、Xが -COOCH3である特殊な場合を例に
して、以下のように、表すことができる。
【0053】
【化11】
【0054】
【化12】
【0055】
【化13】
【0056】ここで、"M" は、当業者に公知であるコバ
ルト錯体の一つなどの金属キレート触媒連鎖移動試剤で
ある。
【0057】当業者には明らかであろうように、これら
のマクロモノマーは、好ましくは別々に合成され、次に
重合反応混合物に添加されるものであるが、好適な反応
物からその場で調製することもできるであろう。
【0058】本発明にかかる水性重合法では、ポリマー
またはコポリマーは前述のマクロモノマー連鎖移動試剤
を用いて生成されるが、この水性重合法は、20〜200
℃、好ましくは40〜160 ℃で、好適に実施される。
【0059】ラジカルの全ての源または重合開始剤とし
て公知のいずれも、該開始剤に好適に用いられ、これ
は、溶媒または選択されたモノマー混合物への必須の溶
解性を有し、重合温度における好適な半減期を持ってい
る。重合開始剤は、レドックスまたは熱的にあるいは光
化学的に、誘導されるもので、例えば、アゾ化合物、過
酸化物、ペルオキシエステル、過硫酸塩である。好まし
くは、該開始剤は、重合温度において、約1分間から約
一時間の半減期を持っている。いくつかの好適な開始剤
としては、過硫酸アンモニウム、アゾクメン; 2,2ν−
アゾビス(2−メチル)ブタンニトリル; 4,4ν−アゾ
ビス(4−シアノ吉草酸);および2−(t−ブチルア
ゾ)−2−シアノプロパンが含まれる。必須の溶解性と
好適な半減期を持つ他の非−アゾ開始剤もまた用いるこ
とができる。
【0060】該重合法は、バッチ、半バッチ、連続、あ
るいはフィード法のどの方法としても実行可能である。
バッチモードで実行する場合は、リアクターは、一般
に、マクロモノマーおよびモノマー、あるいは媒体およ
びモノマーによって充填される。次に、該混合物に所要
量の開始剤が、一般にM/I(開始剤に対するモノマー)比
が10から200 となるように、添加される。代表的な例で
は、マクロモノマー連鎖移動触媒が、触媒/開始剤すな
わちC/I の比が0.10ないし20の範囲となる量だけ添加さ
れる。該混合物は、必要な時間、通常は半時間から10時
間、加熱される。
【0061】重合が供給システムとして実行されるべき
であれば、その反応は典型的には、次のように実施され
る。リアクターには代表的には有機溶媒である媒質が入
れられる。モノマーおよびマクロモノマーは別の容器に
収容されている。リアクター中の媒質は加熱され上記モ
ノマーおよびマクロモノマーの溶液が例えばシリンジポ
ンプまたは他のポンプ装置によって投入されている間、
撹拌される。供給速度は大部分は溶液量によって決定さ
れる。供給が完了すれば、加熱はさらに30分以上続けら
れ得る。
【0062】いずれかのタイプの工程では、ポリマー
は、媒質および未反応モノマーを除去することによっ
て、または非溶媒で沈殿させることによって分離され得
る。これに代えて、ポリマー溶液は、その適用に適当で
あれば、そのように用いられ得る。
【0063】重合工程は、重合生成物を形成するために
用いられる反応混合物中において種々のモノマーで実行
される。例えば、メタクリラートおよびアクリラートの
エステルモノマーおよびスチレンを含めてもよい。本発
明に有用なメタクリラートは、炭素原子数が1〜12個の
アルコール類のエステルであって、分枝の、未分枝の、
または環状のアルキルエステルと、例えばメタクリル酸
メチルおよびメタクリル酸エチルなどのメタクリル酸と
を含む。他のモノマーは、限定されないがアリル、アル
コキシリル、グリシジル、ヒドロキシアルキル(例え
ば、ヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピル)、ア
リルオキシエチルおよびモノまたはジアルキルアミノア
ルキルメタクリラートを含む。ここで、アルキルは炭素
原子を1〜12個有し、好ましくは1〜8個を有し、最も
好ましくは1〜4個を有する。
【0064】本発明の方法に従って重合され得る他のモ
ノマーは、テトラフルオロエチレン、塩化ビニル、スチ
レン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、プロピレン、
ビニルエーテル類、ビニルエステル類、マレイン酸また
はイタコン酸の無水物、およびそれらの酸などを含む。
【0065】本発明はフリーラジカル重合の分野におけ
る幅広い適用性を有し、多くの用途を有するポリマーお
よびコポリマーを製造するのに用いられ得る。本発明に
よって製造されたポリマーは、紫外線による劣化に対す
る改良された抵抗性を含む改良された耐久性を示すこと
ができる。そのようなポリマーは、自動車用や他の乗物
用のクリアコートおよびベースコートの仕上げまたは塗
装、または広範な基材に対する補修用仕上げを含むコー
ティング用途に用いられ得る。そのようなコーティング
には、さらに顔料、耐久剤、コロジオンおよび酸化防止
剤、撓み制御剤、金属フレーク、および他の添加物を含
めてもよい。追加的な適用は、映像、電子工学、例えば
フォトレジスト、エンジニアリングプラスチック、添加
剤、封止剤およびポリマー一般の分野に存在する。
【0066】上記のように、重合は、重合媒質の不存在
下、または存在下のいずれにおいても実行され得る。多
くの一般の有機溶媒は重合媒質として適当である。これ
らの有機溶媒は、ベンゼン、トルエンおよびキシレンな
どの芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、およびセロソルブ(エチレングリコールモノ
エチルエーテル)およびカルビトール(ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル)を含む通常入手可能なエチ
レングリコールおよびポリエチレングリコールモノアル
キルおよびジアルキルのエーテル類、有機酸のアルキル
エーテル類などのエーテル類、およびエチレングリコー
ルのモノアルキルエーテル−モノアルキルアルカノエー
トエステル類などのエステル−エーテル混合物を含む。
【0067】加えて、アセトン、ブタノン、ペンタノン
およびヘキサノンなどのケトン類は、メタノール、エタ
ノール、プロパノールおよびブタノールなどのアルコー
ル類と同様に適当である。二つ以上の溶媒の混合物を使
用することは有利である場合もある。ある溶媒は環境的
または毒物学的な理由から、好まれる。
【0068】本発明はいくつかの重要な用途を有してい
る。本発明の一つの局面によれば、有機媒質、水または
異なるモノマーの組み合わせのバルク中でのフリーラジ
カル重合は実行される。その反応混合物は(a) 不飽和で
反応的官能基を有する少なくとも一つのモノマーと、
(b) 例えばコバルト連鎖移動を介在して得られた必要な
末端基構造を有する有効量のマクロモノマーとを含む。
【0069】適当な反応的官能基は、例えば -OH, -COO
H , エポキシ、アミン、アミド、アセトアセトキシ、無
水物、シアナト、またはこれらの組み合わせを含む。適
当に重合化された反応混合物は、架橋可能または反応的
な部位を運ぶ複数のモノマーを0.1 〜100 重量%、好ま
しくは2〜60重量%、さらに好ましくは10〜50重量%、
最も好ましくは20〜40重量%を含む。上記モノマーは、
モノマーユニットから生成され、あるいはバルク状のペ
ンダント基を有する典型的なモノマーまたはマクロモノ
マーを含んでもよい。
【0070】適当に本発明に従う架橋可能ポリマー生成
物の官能基当たり数平均分子量は、70〜6000、好ましく
は200 2000、および最も好ましくは200 〜1000である。
そのような架橋可能ポリマーは、コーティングにおける
加硫可能なバインダー、架橋剤、顔料分散媒および接着
剤を含む種々の適用に有効である。
【0071】この重合の生成物は、架橋可能または加硫
可能な組成物、例えばペンキ、仕上げ塗りまたは保護フ
ィルムとして有効な熱可塑性コーティングに特に有効で
ある。上記組成物は、例えばシランまたはイソカルボジ
イミドなどの自己架橋可能バインダーを含む。代わり
に、そのような組成物は(a) 5〜60重量%、好ましくは
20〜40重量%の架橋剤と、(b) 40〜95重量%、好ましく
は80〜60重量%の官能性ポリマーとを含んでもよい。こ
のポリマーは、必要な末端基の構造を有するマクロモノ
マーの存在下で官能性モノマーを重合する本発明の方法
によって生成されたものである。
【0072】そのような組成物は着色済みまたは未着色
のコーティングに用いられてもよい。自動車用の仕上げ
塗装においては、ベースコートまたはクリアコートのい
ずれかが塗布される場所のベースコート上にクリアコー
トを塗布することが代表的な方法である。本発明に従え
ば、ベースコート、クリアコートまたは双方に含まれた
一つ以上のポリマーは、本発明の方法に従う連鎖移動効
果に必要なタイプの末端基の構造を有するマクロモノマ
ーの存在下でのモノマーの重合によって生成され得る。
これは、ベースコートまたはクリアコートのいずれかが
水系または溶媒系の組成物である場所のベースコート上
にクリアコートを塗布する工程を含むであろう。
【0073】本発明の他の局面においては、有効量のマ
クロモノマーが存在するときに起こる上述のベータ切断
(beta-scission) 反応の結果、生成されたどのポリマー
分子も他のモノマーと共重合することができる一つの炭
素−炭素間の二重結合を有することが可能である。この
ように、上記で定義したマクロモノマーは、マクロモノ
マー生成物を生成するために本発明の他の局面に従って
用いられ得る。それは、アクリル、ビニル末端処理され
た巨大分子(macromolecule) を製造するのに特に有効で
ある。重要な態様は、所望のモノマー組成物の重合化に
おけるラジカル連鎖移動剤として上記の低分子量のマク
ロモノマーの利用である。上記連鎖移動剤は、ビニルま
たはエチレン末端処理された巨大分子へのルートを提供
することと同様に分子量を調整するのにも用いられる。
【0074】このビニル末端処理された巨大分子の製造
方法の重要な効果は、広範なモノマーが所望のマクロモ
ノマー生成物の分子量に逆の作用を及ぼすことなしに重
合され得ることである。先に述べたように、ビニル末端
処理された巨大分子の代表的な製造方法では、活性プロ
トンを含むモノマーに対する反応性になりやすい。例と
してはコバルトポルフォリンおよびジオキシム触媒があ
ろう。米国特許第4,680,352 号明細書およびこれに続く
ジャノウィック(Janowicz)に対する複数の特許明細書は
代表的な例を示すものである。そのようなコバルト触媒
は、ビニル末端処理された巨大分子を製造するために広
く用いられるが、低レベルで用いられたときにヒドロキ
シルおよび/またはカルボキシル含有モノマーとは上手
に働かないという欠点を有している。また、これらの触
媒を高レベルで用いた場合には樹脂中に受容できない着
色部分を生成してしまう可能性がある。一般に、コバル
ト触媒はアクリラートモノマーとは効率がよくない。
【0075】本発明の他の局面においては、末端官能性
のポリマーを製造することが可能である。これは反応混
合物中にマクロモノマーが存在することによって達せさ
れる。このマクロモノマーは少なくとも一つの反応的官
能基を有している。この反応的官能基としては、例え
ば、-OH, -COOH, エポキシ、イソシアナト、アミド、ア
ミン、シリルなどがある。
【0076】そのようにして製造されたポリマーまたは
オリゴマーはテレキーリック(末端キレート性)または
疑似テレキーリック(疑似末端キレート性)のポリマー
として好ましいとされ得る。本発明の他の局面に従う重
要な態様は、所望のモノマー組成物の重合におけるラジ
カル連鎖移動剤として、官能基を含むモノマーから製造
された非常に分子量の低いω−不飽和マクロモノマーの
利用である。上記連鎖移動剤は末端に官能基を付けられ
た巨大分子への途を開いたと同様に分子量を調整するの
に用いられる。上記連鎖移動ステップでは、伝達ラジカ
ルは所望の官能基を含むから、また開始末端に官能性を
付与するであろう。所望の官能基を含む開始剤を使用す
るときは、製造されたポリマーは両末端で官能性の度合
いが高くなるであろう。
【0077】例えば、ヒドロキシ末端処理されたメチル
メタクリラートのポリマーは分子量(Mn)が2000(DP=2
0)であるが、このポリマーは、DP=2のヒドロキシエ
チルメタクリラートから製造されたマクロモノマーの存
在下で、ヒドロキシ含有ラジカル開始剤でメチルメタク
リラートモノマーを重合することによって製造され得
る。上記連鎖移動過程は、明確な限定によって成長中の
ラジカル鎖を打ち切る。特異的な末端基は、この場合に
ヒドロキシエチルメタクリル基であるポリマーの末端に
置かれる。この移動と連携して、ヒドロキシメタクリラ
ートラジカルが生成され、それは新しい伝達ラジカルに
なる。
【0078】疑似テレキーリックス(pseudo-telecheli
cs:以下、疑似末端キレート体ともいう)は元来末端キ
レート性であるように規定されたポリマーであるが、ま
た低レベルの官能性モノマーを有している。上記の例に
従えば、例えば、メチルメタクリラートモノマーを有す
るヒドロキシエチルメタクリラートであろう。これらの
ポリマーは架橋部位として官能基を用いるコーティング
塗布において有効である。この方法は、非常に高い含量
のポリマーが少なくとも二つの架橋部位を含むであろう
ことを保証するであろう。これは、低分子量のポリマー
にとって特に重要である。
【0079】末端キレート性マクロモノマーの製造方法
の効果は、広範なモノマーが所望のポリマーの分子量に
逆の作用を及ぼすことなしに重合化できる点にある。容
易に入手可能なモノマーは上記マクロモノマー連鎖移動
剤を生成するのに用いられ得る。
【0080】このように、本発明の一つの局面に従え
ば、末端キレート体(telechelics) および/または疑似
末端キレート体(pseudo-telechelics)などの末端に官能
基を有するポリマーは有利にかつ安価に製造することが
できる。結果として、より低分子量のポリマーが与えら
れ、それは次々に揮発性有機化合物(VOC) 問題に関する
手助けとなることができる。一端または両端に反応部位
を有することによって架橋は非常に効果的である。ま
た、必要に応じて、ポリマー当たりの多官能性モノマー
の低い蓋然性があるが、それは次々に官能性モノマーの
高価な費用を下げるための手助けとなり得る。
【0081】本発明の他の局面においては、ブロックコ
ポリマーは、上述のベータ開裂が支配するようになされ
たなら、製造され得る。従って、重合中、例えば20個の
グリシジルメタクリラートモノマーユニットからなるマ
クロモノマーが存在することにより、ポリマー分子の一
端に19個のグリシジルメタクリラートモノマーユニット
の配列を付け、他端に単独のグリシジル基を付けること
になろう。このタイプのブロックポリマーは当業者が容
易に理解するように種々の用途をもつ。例えば、そのよ
うなブロックポリマーは含量分散媒を製造するのに有効
である。
【0082】そのようなブロックポリマー製造方法に
は、コバルト連鎖移動剤の間接的な用途が後者の化合物
に関するいかなる問題を避け、本発明のオリゴマーがバ
ルクで製造されているので費用を少なくし得るという効
果がある。
【0083】この方法はアクリル酸ブロックコポリマー
を製造するのに特に有効である。重要な態様は、ω−不
飽和の、またはビニル末端処理されたマクロモノマーの
利用である。このマクロモノマーはブロックポリマーに
おける所望のブロックの一つに必要なモノマーから製造
されている。そのマクロモノマーはそのブロックポリマ
ーの他のブロックのための所望のモノマー組成物の重合
においてフリーラジカル連鎖移動剤として用いられる。
上記連鎖移動剤はブロックコポリマーに途を与えると同
様に分子量を調整するのに用いられる。
【0084】例えば、上記ビニル末端処理された巨大分
子がDP=10.5(Mn=1050)のポリメチルメタクリラート
であれば、その後、これは、DP=9.5(連鎖移動ステップ
中に1.0DP の損失がある)のメチルメタクリラート(MM
A) ブロックを与えるであろう。これを用いたMMA/BMA(6
0/40 ブロックコポリマー;Mn=1580)の合成におい
て、"A" ブロック(MMAすなわちメチルメタクリラート)
はDP=9.5 を有し、かつ、"B" ブロック(BMAすなわちブ
チルメタクリラート)はDP=4.5 を有する。
【0085】このブロックコポリマーの製造方法の効果
は、所望のポリマーの分子量に逆の作用を及ぼすことな
しに広範なモノマーを重合することができる点にある。
容易に入手可能なモノマーは、合成においてその後"A"
ブロックとなるマクロモノマー連鎖移動剤を生成するの
に用いられ得る。
【0086】以下の実施例は、本発明方法を具体的に説
明するものである。特に表示しない限り、全ての部数は
重量であり、全ての分子量はポリスチレン標準に基づい
たものである。
【0087】実施例1〜3 実施例2および3は本方法によるエマルジョン重合法を
説明するもので、対照例(以下、コントロールともい
う)である実施例1とともに示す。反応混合物の重量に
従って、マクロモノマー連鎖移動試剤の変化量Xが用い
られる。全ての反応組成分は、BMA/2EHMA/HEMA/MAA/メ
タクリルアミド/オリゴマーpMMAであり、重量で示すそ
れぞれの比率は、30-X:61:3:3:3:Xであり、こ
こで、BMAはブチルメタクリラート、2EHMA は2−エチ
ルヘキシルメタクリラート、HEMAはヒドロキシエチルメ
タクリラート、MMA はメチルメタクリラートであり、pM
MAは前述の一般式によって記載され、平均分子量数(以
下、Mnと記す)が316 であり、ポリマー分散度すなわち
Mw/Mn(以下、Dと記す)が1.31であるような種類のポリ
メチルメタクリラートマクロモノマーである。本重合に
は、以下の成分が用いられた。
【0088】 上記リストにおいて、TREM LF-400 は、ドデシルアリル
スルホコハク酸ナトリウム(40%)水溶液であり、DUPA
NOL WAQEはラウリル硫酸ナトリウム(30%)水溶液であ
り、これらは市販のエマルジョン安定剤である。
【0089】パート1が、2リットルのリアクター内に
充填され、混合、溶解され、185 から 187°Fに加熱さ
れる。続いて、パート2が開始剤供給容器内に充填さ
れ、混合、溶解される。続いて、パート3が前記モノマ
ー供給容器内に充填され、混合はされない。パート3の
構成分は、予め乳濁化され、80から85°Fの温度のエマ
ルジョンに調節される。前記リアクター内にパート3の
5%が単回投入されて重合が開始される。リアクターの
温度は、185 から 187°Fに固定され、パート2(開始
剤溶液)の全てが一度に添加される。リアクターの温度
が上昇する。温度が安定したら、パート3の残部が90分
かけて添加される。リアクターの温度は190 から 194°
Fに維持される。パート3の添加が終了したら、リアク
ターは190から 194°Fに60分間維持され、 100°Fに
冷却され、その後、パート4が5分間かけて添加され
る。
【0090】生成物の固形分は、35.35 %である。各実
施例1ないし3で得られた生成物の結果を下記の第1表
に示す。この表によれば、少量添加量のオリゴマーpMMA
は、水性系において、効果的な連鎖移動試剤であり、該
ラテックスの分子量を、潜在的には100,000 以上のMnを
持っているが未決定の分子量から12,000以下のMnに効率
よく低減する、ことが示される。また、第1表によれ
ば、該ラテックスの平均粒径においては、分子量の低減
は、僅か、もしくは全く生じない、ことが示される。
【0091】
【表1】
【0092】実施例4ないし8 実施例5ないし8は本発明によるエマルジョン重合法を
説明するもので、対照例(コントロール)である実施例
4とともに示す。pMMA連鎖移動試剤が、重合の当初から
直接添加する(全量をリアクターに)か、またはモノマ
ーと同時に90分間かけて添加することによって、反応に
導入されること以外は、実施例2、3と同様のマクロモ
ノマーが用いられた。全ての反応組成分は、再度、BMA/
2EHMA/HEMA/MAA/メタクリルアミド/オリゴマーpMMAで
あり、重量で示すそれぞれの比率は、30-X:61:3:
3:3:Xであり、ここで、Xは各実施例で以下の表2
に示されているような値をとる。これらの実施例におい
て、重合開始剤は、アゾ化合物4, 4ν−ビス−アゾビス
(4−シアノ吉草酸)である。次の成分が用いられた。
【0093】 量部 パート1 脱塩水 250.94 TREM LF-40 1.33 DOPANLO WAQE 1.11 オリゴマーpMMA(実施例5および6) X パート2 脱塩水 32.64 4,4 ν−ビス−アゾビス(4−シアノ吉草酸) 0.93 パート3 ブチルメタクリラート 90.52-X 2−エチルヘキシルメタクリラート 184.05 ヒドロキシエチルメタクリラート 9.05 メタクリルアミド 9.05 メタクリル酸 9.05 オリゴマーpMMA(実施例7および8) X TREM LF-40 .80 DUPANOL WAQE 3.11 脱塩水 181.87 パート4 脱塩水 80. 88 合計 858.16 パート1が、2リットルのリアクター内に充填され、混
合、溶解され、185 から 187°Fに加熱される。続い
て、パート2が開始剤供給容器内に充填され、混合、溶
解される。続いて、パート3が前記モノマー供給容器内
に充填され、混合はされない。パート3の構成分は、予
め乳濁化され、80から85°Fの温度のエマルジョンに調
節される。前記リアクター内にパート3の5%が単回投
入されて重合が開始される。リアクターの温度は、185
から 187°Fに固定され、パート2(開始剤溶液)の全
てが一度に添加される。リアクターの温度が上昇する。
温度が安定したら、パート3の残部が90分かけて添加さ
れる。リアクターの温度は190 から 194°Fに維持され
る。パート3の添加が終了したら、リアクターは190か
ら 194°Fに60分間維持され、 100°Fに冷却され、そ
の後、パート4が5分間かけて添加される。
【0094】生成物の固形分は、35.25 %である。各実
施例4ないし8で得られた生成物の結果を下記の第2表
に示す。この表によれば、異なった水溶性重合開始剤を
用いたオリゴマー連鎖移動試剤の有効性が示されてい
る。コントロール(実施例4)は、再度、未決定である
が、Mn100,000 以上であると見積もられる分子量のラテ
ックスを提供する。プロセスの当初からリアクター内に
入れる(実施例5および6)か、他のモノマーと同時に
連続添加する(実施例7および8)ことによって、pMMA
を重合へ添加することにより、大幅な分子量の低減が得
られる。粒径はコントロールのものより以上に大きくな
らず、ほとんどの場合、コントロールのものより小さい
ことが判明した。
【0095】
【表2】
【0096】実施例9、10 これらの実施例は、官能基マクロモノマーであるポリ
(ヒドロキシエチルメチルアクリラート)すなわちpHEM
A を有する、本発明によるエマルジョン重合法を説明す
るものである。全ての反応組成分は、BMA/2EHMA/MAA/メ
タクリルアミド/pHEMAであり、重量で示すそれぞれの比
率は、30:61:3:3:3であり、ここで、2EHMA は2
−エチルヘキシルメタクリラート、MMA はメチルメタク
リラートであり、HEMAはヒドロキシエチルメタクリラー
トであり、pHEMA はポリ(ヒドロキシエチルメタクリラ
ート)マクロモノマー連鎖移動試剤である。本重合に
は、以下の成分が用いられた。
【0097】 量部 パート1 脱塩水 250.40 TREM LF-40 1.33 DOPANOL WAQE 1.11 パート2 脱塩水 32.64 過硫酸アンモニウム(実施例9) 0.76 4,4 ν−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(実施例10) 0.93 パート3 ブチルメタクリラート 90.52 2−エチルヘキシルメタクリラート 184.05 メタクリルアミド 9.05 メタクリル酸 9.05 pHEMA* 12.57 TREM LF-40 3.80 DUPANOL WAQE 3.11 脱塩水 181.87 パート4 脱塩水 80.88 合計 858.16 * メチルエチルケトン中72% パート1が、2リットルのリアクター内に充填され、混
合、溶解され、185 から 187°Fに加熱される。続い
て、パート2が開始剤供給容器内に充填され、混合、溶
解される。続いて、パート3が前記モノマー供給容器内
に充填され、混合はされない。パート3の構成分は、予
め乳濁化され、80から85°Fの温度のエマルジョンに調
節される。前記リアクター内にパート3の5%が単回投
入されて重合が開始される。リアクターの温度は、185
から 187°Fに固定され、パート2(開始剤溶液)の全
てが一度に添加される。リアクターの温度が上昇する。
温度が安定したら、パート3の残部が90分かけて添加さ
れる。リアクターの温度は190 から 194°Fに維持され
る。パート3の添加が終了したら、リアクターは190か
ら 194°Fに60分間維持され、 100°Fに冷却され、そ
の後、パート4が5分間かけて添加される。
【0098】生成物の固形分は、34.07 %である。得ら
れたポリマー生成物の結果を下記の第3表に示す。第3
表によれば、官能基化オリゴマー連鎖移動試剤(pHEMA)
は、同様に、過硫酸またはアゾ重合開始剤を用いる効果
的な連鎖移動試剤として作用することができる、ことが
示される。
【0099】
【表3】
【0100】実施例11〜13 実施例12および13は、コントロールとしての実施例11と
共に、MMA/STY/2EHA/HEA/MAA/メタクリルアミド/オリ
ゴマーpMMA(重量比で26.5-X:15:50:3.0 :3.0 :2.
5 :X)からの水系におけるポリマーの製造方法を示す
ものである。ここで、MMA はメチルメタクリラート、ST
Y はスチレン、2EHAは2−エチルヘキシルアクリラー
ト、HEA はヒドロキシエチルアクリラート、MAA はメタ
クリル酸、およびオリゴマーpMMAは本発明に従うポリ
(メチルメタクリラート)マクロモノマーである。次の
成分は上記重合において用いられている。
【0101】 パート1は2リットルのリアクター内に秤量され、混合
されて溶解され、185〜 187°Fに加熱される。パート
2中の成分は開始剤供給ポットに順に投入され、混合さ
れ、かつ溶解される。パート3は上記モノマー供給容器
内に上記リスト順に投入されるが、混合はされない。パ
ート3の内容物は予備乳化され、乳化温度80〜85°Fに
調整される。上記乳化状態になるとすぐに、5%のモノ
マーが上記リアクターに一度に滴下される。上記リアク
ター温度は185 〜 187°Fに安定化され、パート2の全
ては一度に加えられる。上記リアクター温度は約5分で
上昇し始めるであろう。上記温度が平らになり始めた
ら、パート3の残りは90分かけて加えられる。温度は19
0 〜 194°Fまでに制御されるべきである。パート3の
添加が完了した時点で、温度は60分間保持され、その
後、 104°Fまで冷却される。パート4は上記供給容器
内に5分かけて加えられる。
【0102】理論固形分は29.25 %である。上記の結果
は以下の第4表に示され、この表は、オリゴマーpMMA連
鎖移動剤が、ほとんどアクリラートモノマーおよびスチ
レンモノマーからなるポリマーのポリマー分子量を下げ
ることができることを示している。
【0103】
【表4】
【0104】実施例14 本実施例は、MMA/STY/2EHA/HEA/MAA/N−メチロール−
メタクリルアミド/オリゴマーpMMA(重量比で24:1:
50:5.0 :5.0 :5:10)からの水系におけるポリマー
の製造方法を示すものである。ここで、MMA はメチルメ
タクリラート、STY はスチレン、2EHAは2−エチルヘキ
シルアクリラート、HEA はヒドロキシエチルアクリラー
ト、MAA はメタクリル酸、およびオリゴマーpMMAは本発
明に従うポリ(メチルメタクリラート)マクロモノマー
である。次の成分は上記重合において用いられている。
【0105】 パート1は2リットルのリアクター内に秤量され、混合
されて溶解され、185〜 187°Fに加熱される。パート
2中の成分は開始剤供給ポットに順に投入され、混合さ
れ、かつ溶解される。パート3は上記モノマー供給容器
内に上記リスト順に投入されるが、混合はされない。パ
ート3の内容物は予備乳化され、乳化温度80〜85°Fに
調整される。上記乳化状態になるとすぐに、5%のモノ
マーが185 〜 187°Fに設定されている上記リアクター
に一度に滴下される。上記リアクター温度は185 〜 187
°Fに安定化され、パート2の全ては一度に加えられ
る。上記リアクター温度は約5分で上昇し始めるであろ
う。上記温度が平らになり始めたら、パート3の残りは
90分かけて加えられる。温度は190 〜 194°Fまでに制
御されるべきである。パート3の開始後にパート4は一
度に60分間かけて上記リアクターに加えられる。結果は
第5表に示されている。本実施例は、官能基が付与さ
れ、かつ、反応性モノマーであるn−メチロール−メタ
クリルアミドの上記過程における使用を含む、上記組成
の修正が上記連鎖移動剤の効率上、あまり又は全く効果
がないことを示している。パート3の完了時に、温度は
60分間保持され、その後、 104°Fまで冷却される。パ
ート5は上記供給容器内に5分かけて加えられる。
【0106】
【表5】
【0107】実施例16 本実施例は、本発明に用いられるようなpMMAマクロモノ
マー連鎖移動剤の製造方法を示すものである。リアクタ
ーにはスターラー、熱電対およびコンデンサーが装備さ
れていた。上記リアクターは窒素陽圧下に保持され、次
の成分が用いられた。
【0108】 *ジアコビス(ボロンジフルオロジフェニル−グリオキ
シマト)コパルタート(II) パート1は上記リアクターに投入され、80℃に加熱され
た。温度が80℃に安定化されたとき、パート2が一度に
上記リアクターに投入された。パート3(モノマー供
給)とパート4(開始剤供給)は同時に加えられた。但
し、パート3は240 分間かけて加えられ、パート4は30
0 分間かけて加えられた。上記開始剤が完全に供給され
たときに、反応混合物は30分間保持された。上記溶媒と
未反応モノマーはその後に留去された。
【0109】実施例17 この実施例は、本発明に用いられるようなEMA/BM
A マクロモノマー連鎖移動剤の製造方法を示すもので
ある。ここで、EMA はエチルメタクリラートであり、BM
A はブチルメタクリラートである。リアクターにはスタ
ーラー、熱電対およびコンデンサーが装備されていた。
上記リアクターは窒素陽圧下に保持され、次の成分が用
いられた。
【0110】 *ジアコビス(ボロンジフルオロジフェニル−グリオキ
シマト)コパルタート(II) パート1は上記リアクターに投入され、80℃に加熱され
た。温度が80℃に安定化されたとき、パート2が一度に
上記リアクターに投入された。パート3(モノマー供
給)とパート4(開始剤供給)は同時に加えられた。但
し、パート3は240 分間かけて加えられ、パート4は30
0 分間かけて加えられた。上記開始剤が完全に供給され
たときに、反応混合物は30分間保持された。上記溶媒と
未反応モノマーはその後に留去された。
【0111】実施例18〜19 これらの実施例は、STY/nBA/HPA/pMMAオリゴマー(重量
比で30-X:17:38:X)の反応混合物のアクリル酸重合
を示すものである。ここで、STY はスチレンモノマー、
nBA はn−ブチルアクリラート、HPA はヒドロキシプロ
ピルアクリラート、およびpMMAはポリ(メチルメタクリ
ラート)ω−不飽和マクロモノマー連鎖移動剤である。
次の成分が用いられた。
【0112】 パート1は、スターラー、熱電対、窒素陽圧およびコン
デンサーが装備されたリアクターに投入される。上記反
応混合物は110 ℃に加熱される。パート2はモノマー容
器に投入され、360 分間かけて加えられる。パート3は
開始された供給容器に投入され、モノマーと同時に375
分間かけて添加される。続く開始供給の完了時には、上
記反応混合物が60分間保持される。その結果は以下の第
6表に示される。
【0113】
【表6】
【0114】実施例20〜23 これらの実施例は、STY/HEMA/IBMA/MMA/pMMAオリゴマー
(重量比で15:20:45:20-X:X)の反応混合物から製
造されたコポリマーの製造方法を示すものである。STY
はスチレン、HEMAはヒドロキシエチルメタクリラート、
IBMAはイソブチルメタクリラート、およびMMA はメチル
メタクリラートモノマーである。pMMAオリゴマーはポリ
(メチルメタクリラート)ω−不飽和マクロモノマー連
鎖移動剤である。
【0115】 上記リストにおいて、BUACはブチルアセタート、HEMAは
ヒドロキシエチルメタクリラート、IBMAはイソブチルメ
タクリラートである。MEK はメチルエチルケトン溶媒、
POIBはt−ブチルパーオキシイソブチラート(ミネラル
スピリット中80%)である。パート1は、コンデンサ
ー、スターラー、窒素除去部、供給システム、加熱マン
トルを備えたリアクターに添加され、還流するように加
熱される。パート2は予備混合されてから上記リアクタ
ーに3時間かけてパート3と一緒に供給される。パート
3は予備混合されてから上記リアクターに3時間かけて
パート2と一緒に供給される。パート2および3が添加
された後に、パート4の内容物は予備混合されてから上
記リアクターに1時間かけて供給される。上記混合物は
還流状態に1時間保持される。その結果の概要は第7表
に示されている。
【0116】
【表7】
【0117】実施例24〜25 この実施例は、連鎖移動剤としてエチルメタクリラート
マクロモノマーを用いるヒドロキシ官能性ポリマーの製
造方法を示すものである。コントロールのため、次の成
分が用いられた。
【0118】 上記リストにおいて、LMA はラウリルメタクリラート、
MAK はメチルアミルケトン、およびTBPAはt−ブチルパ
ーオキシアセタート(ミネラルスピリット中75%)であ
る。パート1は5リットルのフラスコに投入され、149
〜154 ℃で還流するように加熱される。パート2は予備
混合されてから、パート3と一緒に300分間かけて定速
度で添加される。パート3も予備混合されてから、パー
ト2と一緒に310 分間かけて定速度で添加される。パー
ト2および3の添加を完了した後に、上記反応混合物は
145 〜155 ℃で30分間、還流下に保持される。最終的
に、パート4は添加され、上記混合物は55〜60℃まで冷
却される。
【0119】本発明に従って連鎖移動剤として5%エチ
ルメタクリラートマクロモノマーを用いる例としては、
次の成分が用いられた。
【0120】 パート1は5リットルのフラスコに投入され、149 〜15
4 ℃で還流するように加熱される。パート2は予備混合
されてから、パート3と一緒に300 分間かけて定速度で
添加される。パート3も予備混合されてから、パート2
と一緒に310 分間かけて定速度で添加される。パート2
および3の添加を完了した後に、上記反応混合物は145
〜155 ℃で30分間、還流下に保持される。パート4は
添加され、上記混合物は55〜60℃まで冷却される。上記
結果は第8表に示されている。
【0121】
【表8】
【0122】本発明を実施するために現在考えられた最
良の態様が上記開示および請求の範囲によって表されて
いる。最良の態様の選択が種々の要因に依存するであろ
うことは理解される。その要因には、重合化されるモノ
マー、特別の連鎖移動剤および使用された開始剤、およ
びそれらの使用量、および温度、圧力、転化および収量
などの重合条件が含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 201/00 C09D 201/00 (72)発明者 チャールズ ティー.バージ アメリカ合衆国 19810 デラウエア州 ウィルミントン ボックスウッド ドライ ブ 2621 (72)発明者 ジョゼフ アルバート.アントネリ アメリカ合衆国 08077 ニュージャージ ー州 リバートン ホームウッド ドライ ブ 860 (72)発明者 クリストファー イー.マーフィ アメリカ合衆国 19810 デラウエア州 ウィルミントン センター コート 101

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 架橋剤5〜60重量%と、 (b) 反応性官能基を有するポリマー40〜95重量%とを成
    分として含む架橋可能または加硫可能な組成物であっ
    て、 み、前記ポリマーは (b-1) 連鎖移動剤として、次式に示す末端基を有するマ
    クロモノマー、または分子量分布をもち次式に示す末端
    基を有する複数のマクロモノマーと、 【化1】 (ここで、nは平均2〜100 であり、X1〜Xnはそれぞれ
    独立してXであり、Xは、-CONR2, -COOR, OR1, -OCOR,
    -OCOOR1, -NRCOOR1, ハロ、シアノ、または置換あるい
    は未置換のフェニルまたはアリルであり、各Rは、それ
    ぞれ独立して、水素、シリル、または置換あるいは未置
    換のアルキル、アルキルエーテル、フェニル、ベンジ
    ル、およびアリルからなる群より選択されたものであ
    り、置換されたとはエポキシ、ハイドロキシ、イソシア
    ナト、シアノ、アミノ、シリル、酸、ハロ、またはアシ
    ルからなる群より選択された置換基を有することを意味
    し、およびR1はHの場合を除いてRと同一であり、各ア
    ルキルは、それぞれ独立して、分枝の、未分枝の、また
    は環状の、1〜12の炭素原子を有する炭化水素類であ
    り、およびハロすなわちハロゲンは臭素、ヨウ素、塩素
    またはフッ素であり、Xが置換あるいは未置換のフェニ
    ルまたはアリルである場合に純粋のフェニルまたはアリ
    ルの二量体の使用を除外する)、 (b-2) 自己架橋する能力または他のポリマーと架橋する
    能力を有する反応性官能基を少なくとも一部にもつ上記
    (a) の連鎖移動剤と同一のまたは相違する複数のモノマ
    ーの混合物とを含む反応混合物から生成されたものであ
    ることを特徴とする架橋可能または加硫可能な組成物。
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