JPH11121350A - 近接効果補正方法 - Google Patents

近接効果補正方法

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JPH11121350A
JPH11121350A JP29175397A JP29175397A JPH11121350A JP H11121350 A JPH11121350 A JP H11121350A JP 29175397 A JP29175397 A JP 29175397A JP 29175397 A JP29175397 A JP 29175397A JP H11121350 A JPH11121350 A JP H11121350A
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small
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JP29175397A
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Mamoru Nakasuji
護 中筋
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  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 後方散乱電子係数の大きい材料でパターニン
グされている基板に電子線露光を行う場合に生じる近接
効果を補正する方法を提供する。 【解決手段】 本近接効果補正方法は、下地パターン4
3が既に形成されている感応基板上に重ねて今回パター
ン27、28、29を電子線露光により形成する際に、
補正露光開口31を有する補正用マスクを介して該感応
基板にエネルギービームを照射することによって電子線
露光時の近接効果を補正する方法である。感応基板の小
領域41内の後方散乱電子係数の小さい下地パターンの
面積をも加味した補正露光開口31を補正用マスクに設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハ等の
感応基板への電子線転写露光における近接効果の補正方
法に関する。特には、原子番号がSiよりも大きい元素
を含む材料からなる下地パターンが既に形成されている
ウェハに電子線露光を行う際に有効な近接効果補正方法
に関する。また、高加速電圧の電子線に特有の、遠くの
パターンの粗密による影響を受けた近接効果を精度良く
補正する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子線
(EB)レジストが塗布されたマスク基板又は半導体ウ
ェハ等の感応基板に電子線露光を行うと、いわゆる近接
効果により、パターンの線幅等が設計値から外れる場合
がある。電子線の加速電圧が50kV以上の場合は、近接
効果の主な要因は、感応基板に入射した電子線の後方散
乱である。このような場合に近接効果を補正するには、
後方散乱電子による基板の露光量を基板の全面で実質的
に等しくすればよく、従来は例えばゴースト法により補
正が行われていた。
【0003】ゴースト法においては、感応基板に描画又
は転写されたパターンの反転パターンの像を、ボケの大
きい電子ビームで同一の基板上に露光することにより、
電子の後方散乱による露光量が均一化される。また、従
来は、電子線描画装置がそれぞれ近接効果補正機能を有
し、その装置自体で近接効果の補正が行われていた。
【0004】しかしながら、従来のように電子線描画装
置自体で近接効果の補正を行う場合には、本来のパター
ンの描画が終わってから、さらにマシンタイムを使って
反転パターンの補正描画を行う必要があり、スループッ
トが補正描画分だけ低下するという不都合がある。さら
に、本来のパターンが複雑なパターンである場合には、
正確な反転パターンを描画又は転写することが困難であ
る場合もある。
【0005】ところで、タングステンやモリブデン等の
後方散乱電子係数の大きい材料で既にパターン化された
基板上に、電子線で次のパターンを形成する場合に、顕
著な近接効果が発生することが知られている。しかし、
露光装置のスループットを落すことなくこのような近接
効果を補正する有力な方法は従来なかった。また、電子
線の加速電圧が高い場合には、あるウェハ上の領域から
遠くに離れた位置のパターンの粗密が、当該領域におけ
る近接効果に影響を与えるおそれがある。しかし、従来
の方法では、遠くのパターンの影響が有効に補正されて
いなかった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、後方散乱電子係数の大きい材料でパターニングされ
ている基板に電子線露光を行う場合に生じる近接効果を
補正する方法を提供することを目的とする。また、高加
速電圧の電子線に特有の遠くのパターンの粗密による影
響を受けた近接効果を精度良く補正する方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】上
記課題を解決するため、本発明の第1態様の近接効果補
正方法は、 後方散乱電子係数の異なる複数種類の材料
からなる下地パターンが既に形成されている感応基板上
に重ねて今回パターンを電子線露光により形成する際
に、補正露光開口を有する補正用マスクを介して該感応
基板にエネルギービームを照射する(補正露光する)こ
とによって電子線露光時の近接効果を補正する方法にお
いて;前記補正用マスクを、後方散乱係数の大きい方の
下地材料における後方散乱電子の広がり幅より十分小さ
い幅の複数の小領域に分割し、 該分割した複数の小領
域について、該小領域に対応する感応基板上の小領域内
での、同係数の小さい方の材料からなる下地パターンの
総面積A1、及び、今回パターンの非露光部の総面積A
2を算出し、 該分割した小領域毎に、A1+k×A
2、により補正基準面積を算出し(kは係数)、 この
補正基準面積に対応させた広さで、補正用マスクの各小
領域毎に補正露光開口を設けたことを特徴とする。ここ
で、上記補正露光時に補正用マスクが拡大又は縮小され
て投影される場合には、上記小領域の幅は、上記広がり
幅を当該投影の拡大率又は縮小率で割った値よりも十分
小さい値とする。
【0008】すなわち、感応基板の小領域内の後方散乱
電子係数の小さい下地パターンの面積をも加味した補正
露光開口を補正用マスクに設ける。そして、この補正用
マスクを通してエネルギービームを感応基板に照射すれ
ば、同係数の小さい下地パターンを多く含む小領域には
より多量の補正ドーズが与えられる。したがって、後方
散乱電子係数の大きい下地パターンを多く含む小領域に
おいて正規の露光時(今回パターンの露光時)にレジス
ト層に与えられた後方散乱電子のドーズに相当するドー
ズが、同係数の小さい下地パターンを多く含む小領域に
も与えられる。その結果、感応基板全体でのバックグラ
ウンドドーズを均一にすることができ、下地パターンの
後方散乱電子係数が異なる場合にも、近接効果を有効に
補正することができる。なお、今回パターンの非露光部
の総面積を考慮して補正基準面積を決めるのは、バック
グラウンドドーズの均一化という基本原則によるもので
ある。
【0009】ここで、上記kの値は、例えば0.3〜
2.0とすることができる。後方散乱電子係数の高いT
aやMo等の下地パターンと同係数の低いSiの下地パ
ターンとが共存している場合はkの値は小さく、Alの
ようにほぼSiと後方散乱電子係数の等しい材料の下地
パターンとSiの下地パターンとが共存している場合は
kの値は大きい。また、加速電圧が高い場合はkの値は
大きく、加速電圧が低い場合はkの値は小さい。
【0010】この場合、前記感応基板に照射するエネル
ギービームに、前記後方散乱電子係数の大きい方の下地
材料における該後方散乱電子の広がり程度のボケを持た
せることが望ましい。これによって、補正対象と想定し
た感応基板上の小領域から非常に遠い場所での下地及び
今回パターンの影響が精度良く補正される。
【0011】本発明の第2態様の近接効果補正方法は、
後方散乱電子係数の異なる複数種類の材料からなる下
地パターンが既に形成されている感応基板上に重ねて今
回パターンを電子線露光により形成する際に、補正露光
開口を有する補正用マスクを介して該感応基板にエネル
ギービームを照射することによって電子線露光時の近接
効果を補正する方法において; 前記補正用マスクを、
後方散乱係数の大きい方の下地材料における後方散乱電
子の広がり幅より十分小さい幅の複数の小領域に分割
し、 該分割した複数の小領域について、該小領域に対
応する感応基板上の小領域内での、同係数の小さい方の
材料からなる下地パターンの総面積A1、今回パターン
の非露光部の総面積A2、前記感応基板の小領域の周辺
の、前記後方散乱電子係数の大きい方の下地材料におけ
る後方散乱電子の広がりより小さい周辺領域での非露光
部の面積比R3、及び、上記周辺領域での後方散乱電子
係数の小さい方の材料からなる下地パターンの面積比R
4を算出し、 A1+A2×k1 +R3×感応基板の小
領域面積×k2 +R4×感応基板の小領域面積×k3
により補正基準面積を算出し(k1 、k2 、k3 は係
数)、 この補正基準面積に対応させた広さで、補正用
マスクの各小領域毎に補正露光開口を設けたことを特徴
とする。
【0012】この態様では、周辺領域から、計算対象の
感応基板の当該小領域に入る後方散乱電子の影響をも加
味して補正ドーズ量を決定する。すなわち、補正露光開
口の計算精度を向上させるため、前記小領域のみではな
く、その小領域の周辺部の影響を効率良く計算する。こ
の態様では、開口の面積を計算する際に既に周辺部の影
響も考慮済であるので、ビームのボケは当該小領域の寸
法程度とすることが好ましい。
【0013】ここで各定数の値の例として、k1 は0.
3〜2.0、k2 は0.2〜1.5、k3 は0.05〜
1.0(0もありうる)である。この値の選定の考え方
は次のとおりである。 k1 :下地パターンの後方散乱係数がSiに近い時は大
きくし、下地パターンの後方散乱係数が大きい時は小さ
くする。 k2 :下地パターンの後方散乱係数が大きい時あるいは
周辺領域を小さくした時は大きくし、下地パターンの後
方散乱係数がSiに近い時あるいは周辺領域を広くした
時は小さくする。 k3 :下地パターンの後方散乱係数がSiに近い時ある
いは周辺領域を小さくした時は大きくし、下地パターン
の後方散乱係数が大きい時あるいは周辺領域を広くした
時は小さくする。
【0014】本発明の第3態様の近接効果補正方法は、
補正露光開口を有する補正用マスクを介して感応基板
にエネルギービームを照射することによって、前記感応
基板への電子線照射時の近接効果を補正する方法におい
て; 前記マスクを、前記感応基板からの後方散乱電子
の広がり幅より十分小さい幅の複数の小領域に分割し、
該分割した複数の小領域毎について、該小領域に対応
する感応基板上の小領域内での非露光部の面積A5、及
び、前記感応基板の小領域の周辺部の、前記感応基板か
らの後方散乱電子の広がりより小さい周辺領域での非露
光部の面積比R6を算出し、 A5+K・R6×感応基
板の小領域面積、により補正基準面積を算出し(Kは係
数)、 この補正基準面積に対応させた広さで、補正用
マスクの各小領域毎に補正露光開口を設けたことを特徴
とする。
【0015】この第3態様は、基板に下地パターンがな
い場合に適用される方法である。補正用マスクの開口面
積を計算する際に周辺の影響を含めて計算し、ビームは
あまりボカさないで補正を行う。上記第3態様において
係数Kの範囲の例は0.2〜0.8である。周辺領域を
小さくした時は大きくし、周辺領域を大きくした時は小
さくする。なお、補正用の開口を計算する時は小領域内
のみの計算を行い、補正露光時にビームを後方散乱電子
の広がり程度にボカす方法も有効である。
【0016】本発明の近接効果補正方法においては、上
記補正用マスクの小領域毎に設ける開口の面積を、上記
補正基準面積から一定の面積を引いたものとすることが
できる。この場合、前記一定の面積を、全ての前記小領
域中で上記補正基準面積が最小となる小領域の該補正基
準面積とすることもできる。あるいは、前記一定の面積
を、全ての前記小領域中で最も非露光部の線幅の狭い小
領域の該補正基準面積とすることもできる。
【0017】すなわち、差し引く一定の開口面積とし
て、感応基板上の各小領域の内で、最も線幅の狭いパタ
ーン(critical dimension) と等しい幅の非露光部を有
する領域や、最もパターン密度の高い領域における、非
露光部の面積の和を使用する。この結果、マスク上の複
数の小領域に対応する感応基板上の各領域の内で、非露
光部の線幅が狭い領域や、パターン密度の高い領域で
は、ほとんど補正露光が行われないため、ネガタイプの
感光材料を使用している場合でも、非露光部でのかぶり
現象が殆どなく、高密度のパターンが高い解像度で形成
される。しかも、それ以外の領域では補正露光が行われ
るため、近接効果が良好に補正される。なお、上記計算
面積全体にさらに一定の比率をかけて補正用マスクの開
口面積を決定する等の様々な数値処理をすることもでき
る。また、実際にテスト補正露光をドーズを変えて実施
し、どの程度の補正ドーズの時最も適切に近接効果が補
正されるかを実測してもよい。
【0018】以下、図面を参照しつつ説明する。図1
は、補正露光を行うために使用される近接効果補正装置
の一例を示す。この図1において、補正露光時に、不図
示の電子銃から放出された電子線によりクロスオーバ
(電子線源の像)1が形成され、このクロスオーバ1か
らの電子線EBが、ビーム成形アパーチャ2の開口上に
入射する。そして、ビーム成形アパーチャ2の下方に順
次、電磁レンズよりなる対物レンズ3、主偏向器4、副
偏向器5、及び補正用マスク6が配置されている。さら
にマスク6の下方には、マスク6に対して所定間隔離れ
た位置に、近接効果補正対象の感応基板7が配置されて
いる。この場合、感応基板7は、としての電子線レジス
トが塗布されたウェハである。なお、本例では電子線レ
ジストとしてネガレジストが使用されているものとす
る。以下では、対物レンズ3の光軸AXに平行にZ軸を
取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に平行にX軸
を、図1の紙面に垂直にY軸を取って説明する。
【0019】補正露光時には、ビーム成形アパーチャ2
の開口を通過した電子線EBが、対物レンズ3を介して
マスク6上の照射領域15に照射される。ここで、ビー
ム成形アパーチャ2とマスク6とは対物レンズ3に関し
て共役に配置されている。また、ビーム成形アパーチャ
2の開口によって、照射領域15の形状が、X方向の幅
LXとY方向の幅LYを有する矩形領域(図2参照)に
規定されている。レンズ3を通過した電子線EBは、主
偏向器4によって偏向され、さらに副偏向器5によって
ウェハ7に垂直に入射するように逆方向に偏向される。
すなわち、電子線の主光線は2点鎖線で示す軌跡16に
沿ってX方向に偏向される。これらの主偏向器4及び副
偏向器5によって、マスク6上で電子線が2次元的に走
査される。本例では、マスク6上でのX方向の電子線走
査は連続して行われ、電子線のY方向の走査は、照射領
域15の幅LY(図2参照)ずつの間欠移動により行わ
れる。
【0020】本例のウェハ7は、駆動機構10に支持さ
れた可動ステージ8上に保持されている。一方、マスク
6は、可動ステージ8上に、位置調整ステージ9を介し
て保持されている。位置調整ステージ9は、可動ステー
ジ8に対してX方向、Y方向及び回転方向に相対的に位
置調整できるように構成されている。可動ステージ8
は、対物レンズ3を含む電子光学鏡筒の外部に、駆動機
構10によって随時移動できるように構成されている。
【0021】マスク6は、電子線を遮蔽する基板からな
る。マスク6のパターン領域は、X方向及びY方向に所
定ピッチで多数の小領域に分割されており、各小領域に
それぞれ対応するウェハ上のパターンに応じて、各々に
補正露光開口が形成されている。マスク6とウェハ7と
の間隔は、マスク6の各開口を透過した電子線の拡がり
幅(ボケ)の所要量に応じて設定される。
【0022】マスク6上のパターン領域の外側には、1
対の十字型の開口パターンからなるアライメントマーク
(レジストレーションマーク)11A及び11Bが形成
されている。それらアライメントマーク11A及び11
Bは、光学的に検出可能であれば、電子線の走査範囲外
に位置していてもよい。これらのアライメントマーク1
1A、11Bに対応して、ウェハ7上にも1対の十字型
のアライメントマーク12A、12Bが形成されてい
る。ウェハ7上のアライメントマーク12A、12B
は、それぞれマスク6上のアライメントマーク11A、
11B内に収まる大きさで形成されている。
【0023】マスク6上のアライメントマーク11A及
び11Bと、ウェハ7上のアライメントマーク12A及
び12Bとの間には、それぞれマスク6とウェハ7の表
面とを共役にするための光学レンズ13A及び13Bが
配置されている。両光学レンズ13A及び13Bは、そ
れぞれ可動ステージ8の側壁に固定されている。
【0024】図2は、本例で使用されるマスク6の形状
を示し、この図2において、領域22Aはウェハ7上の
露光領域と同じ広さの領域である。また、ウェハ7上の
後方散乱電子の領域を直径φの円形の領域23とする。
上記領域22Aの周囲に幅Wの追加領域22Bを設定す
る。追加領域22Bのその幅Wは、後方散乱の拡がり半
径であるφ/2以上に設定する。幅Wは一例として40
μm 程度である。領域22Aと追加領域22Bとを併せ
た領域が、マスク6のパターン領域24である。このパ
ターン領域24を後方散乱電子の拡がり半径φ/2より
も十分に小さいピッチPで縦横に小領域251 、25
2 、253 ……に分ける。後方散乱電子の拡がり直径φ
が約40μm である場合には、ピッチPは例えば3μm
に設定される。そして、図3に示すように、これら小領
域251 、252 、253 ……の中央部にそれぞれ電子
線を透過する補正露光開口261 、262 、263 …を
形成する。これにより、マスク6のパターン領域24に
ピッチPでX方向、Y方向に多数の開口が設けられたこ
とになる。ただし、図3の小領域25i で示すように、
開口がない小領域もある。
【0025】次に、本発明の第1態様の近接効果補正方
法に係るマスク6のパターン領域24に形成する補正露
光開口の大きさの決め方について説明する。図4は、本
発明の1実施例に係るある仮想の半導体デバイスパター
ンと、そのパターンの近接効果補正用マスクの補正露光
開口を示す平面図である。
【0026】この半導体デバイスにおいては、Siウェ
ハ上に、図の上部を左右に延びる厚さ50nmのMoの下
地パターン43が形成されている。その他の部分はMo
の下地パターンのないSi層である。このような下地の
上に今回露光パターンの27、28、29を形成する。
符号27は図の左右に延びる帯状のパターンであり、比
較的長いピッチで上下に配列されている。符号28も図
の左右に延びる帯状のパターンであるが、比較的短いピ
ッチで(密に)上下に配列されている。符号29は正方
形のパターンであり、最小パターン線幅の間隔を隔てて
きわめて密に左右、上下に配列されている。
【0027】図4のウェハを、Moの下地パターン化が
存在する部分での電子の後方散乱の広がりよりも十分小
さい寸法であるPの幅の正方形小領域41に分ける。各
小領域は、図中で一点鎖線に囲まれた正方形41−1〜
8で示す。ここでPの値は、例えば、上記広がりの径2
0μm に対して、P=1.5〜2μm とする。
【0028】各小領域41−nについて、面積A1=下
地パターンであるMoがパターン化されていない総面積
と、面積A2=今回露光の非露光部総面積を算出する。
次にA1+k×A2=補正基準面積を計算する。次に、
最小線幅の非露光部を有し、しかも補正基準面積が最小
値をとる小領域をさがす。この場合、小領域41−3
は、Moの下地パターン43が相当の範囲を占めてお
り、かつ露光面積も多いので、小領域41−3について
の補正基準面積が最も狭く、かつ最小線幅の非露光部も
含んでいる。そこで小領域41−3についての補正基準
面積をSmin とする。なお、図中に参考までに同面積を
有する正方形45を点線で示す。なお、この小領域41
−3については、以下の説明のように実際には補正露光
開口を設けない。最小線幅の非露光部にできるだけドー
ズを与えないようにするためである。
【0029】次に、本実施例では、各小領域41−nに
ついての補正基準面積から上記Smi n を差し引く。次
に、差し引いた面積を有する補正露光開口31−n(こ
の例では正方形)を各小領域41−nの中央部に設定す
る。なお、補正露光開口の形は、長方形や円形等であっ
てもよい。図4において、小領域41−8は、Mo下地
パターンもなく今回露光パターンもない領域であるの
で、補正露光開口31−8が最も広い。その上の領域3
1−4は、今回露光パターンはないがMo下地パターン
43が相当かかっているので、その分補正露光開口31
−4が狭い。つまり、補正露光時に領域41−4に与え
られる電子線は、Mo下地パターン43で大量に後方散
乱して非露光パターン中に十分な補正ドーズを与えるの
で、その分だけ補正露光開口31−4を補正露光開口3
1−8よりも狭くしてあるのである。
【0030】この実施例では、補正露光開口の面積を算
出する際に、小領域の周囲のパターン密度等を考慮して
いないので、Moパターン部での電子の後方散乱の広が
り程度にビームをボカして図1の装置を用いて補正露光
を行う。このような手法によって、小領域内の下地パタ
ーンからの後方散乱電子をも加味した補正露光開口を補
正用マスクに設ける。そして、この補正用マスクを通し
てエネルギービームを感応基板に照射すれば、後方散乱
電子係数の小さい下地パターンを多く含む小領域により
多量の補正ドーズが与えられる。つまり、後方散乱電子
係数の大きい下地パターンを多く含む小領域において正
規のパターン転写露光時にレジスト層に与えられた後方
散乱電子のドーズに相当するドーズが、後方散乱電子係
数の小さい下地パターンを多く含む小領域には、補正露
光時に与えられる。その結果、感応基板全体でのバック
グラウンドドーズを均一にすることができ、下地パター
ンの後方散乱電子係数が異なる場合にも、近接効果を有
効に補正することができる。なお、近接効果補正用の補
正は、本来の転写(又は描画等)における露光量と補正
露光の露光量との和を所定レベルにすることによって行
われるため、その近接効果補正用の露光は、ウェハ7に
対する本来の露光の後、又は前の何れに行ってもよい。
【0031】次に補正露光用マスクの開口を算出する際
に、各小領域の周辺からの後方散乱電子の影響をも考慮
する態様の実施例について述べる。図5は、本発明の他
の1実施例の近接効果補正方法に係る、ある仮想の半導
体デバイスパターンと、そのパターンの近接効果補正用
マスクの補正露光開口を示す平面図である。この半導体
デバイスにおいては、Siウェハ上に図の左右に延びる
2本のタングステン下地パターン55、57が形成され
ている。タングステンパターンの厚さは100nmであ
る。その他の部分はSi層である。その上に、今回露光
パターンである、図の上下に延びる2本のパターン5
1、53を形成する。
【0032】以下に補正用マスクの補正露光開口の広さ
の決定方法について説明する。下地Wパターン55、5
7からの電子の後方散乱の広がりの半径を3Rbmとし、
本実施例ではその1/3までの半径Rbmの範囲を補正対
象とした。
【0033】各小領域での補正露光の開口の面積を、以
下の手法で計算する。小領域acegの中心から上記R
bmを半径とする円を考え、その内部で、次に示す面積あ
るいは面積比を求める。なお、アルファベットの連続符
号は図中に示されている該アルファベットの点で囲まれ
ている図面の面積を示す。 面積A1:acdha(小領域のうち、Wの下地パター
ンが存在しない部分の面積) 面積A2:bcefb(小領域のうち、今回非露光部の
面積) 面積比R3:前記円の内部でかつ小領域外でのWの下地パターンが存在しない 部分の面積比 =(ABCDA+NEFGMN+MHIJKLM−abcdha)÷(πRbm 2 −acega) 面積比R4:前記円の内部でかつ小領域外での非露光部の面積比 =(PLMNOP+BCJKB+FGFGHIFH−bcdefb) ÷(πRbm 2 −acega) S=A1+k1 ×A2+k2 ×R3×acega+k3
×R4×acegaを計算する。次に、最小線幅の非露
光部を含む小領域中でSが最小値をとる小領域での上記
Sの値をSmin とする。S−Smin を、補正用マスクの
各小領域における補正露光開口の面積とした。
【0034】このように補正露光開口面積を設定した補
正用マスク及び図1の装置を用いて補正露光を行う。こ
の際、開口の面積を計算する際に既に周辺部の影響も考
慮済であるので、ビームのボケは当該小領域の寸法程度
とする。このようにすることにより、周辺領域からの後
方散乱電子の影響を加味した近接効果補正を行うことが
できる。なお、本発明の第3態様においては上記A1=
0、R3=0と考えて、後は同様に処理することができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の近接効果補正方法は以下の効果を発揮する。本発明の
第1態様の近接効果補正方法によれば、電子線転写を行
う基板の下地に電子の後方散乱係数の大きい材料のパタ
ーニングが施されている場合であっても、該下地パター
ンの影響を受けた近接効果を有効に補正できる。本発明
の第2態様の近接効果補正方法によれば、遠くのパター
ン密度の粗密や、遠くの下地パターンの粗密による影響
を受けている近接効果も有効に補正できる。本発明の第
3態様の近接効果補正方法によれば、下地に特に気にな
るパターニングが施されていない場合に、転写パターン
密度の計算を比較的簡略化でき、しかも遠くのパターン
の粗密による近接効果が有効に補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】補正露光を行うために使用される近接効果補正
装置の一例を示す。
【図2】本例で使用されるマスクの形状を示す図であ
る。
【図3】図2のマスクの一部の小領域の開口を示す拡大
平面図である。
【図4】本発明の1実施例に係るある仮想の半導体デバ
イスパターンと、そのパターンの近接効果補正用マスク
の補正露光開口を示す平面図である。
【図5】本発明の他の1実施例の近接効果補正方法に係
る、ある仮想の半導体デバイスパターンと、そのパター
ンの近接効果補正用マスクの補正露光開口を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 クロスオーバ 2 ビーム成形ア
パーチャ 3 対物レンズ 4 主偏向器 5 副偏向器 6 補正用マスク 7 ウェハ 8 可動ステージ 9 位置調整ステージ 10 駆動機構 11A、11B マーク側のアライメントマーク 12A、12B ウェハ側のアライメントマーク 13A、13B 光学レンズ 14A、14B
光学顕微鏡 15 照射領域 16 軌跡 22A、22B 追加領域 23 後方散乱電
子の領域 24 パターン領域 251 、252
253 小領域 261 、262 、263 開口 27、28 今回
帯状パターン 29 今回正方形パターン 31 補正露光開
口 41 小領域 43 帯状のMo
下地パターン 51、53 今回パターン 55、57 下地
Wパターン 59 対象小領域 61 対象周辺領

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後方散乱電子係数の異なる複数種類の材
    料からなる下地パターンが既に形成されている感応基板
    上に重ねて今回パターンを電子線露光により形成する際
    に、補正露光開口を有する補正用マスクを介して該感応
    基板にエネルギービームを照射する(補正露光する)こ
    とによって電子線露光時の近接効果を補正する方法にお
    いて;前記補正用マスクを、後方散乱係数の大きい方の
    下地材料における後方散乱電子の広がり幅より十分小さ
    い幅の複数の小領域に分割し、 該分割した複数の小領域について、該小領域に対応する
    感応基板上の小領域内での、同係数の小さい方の材料か
    らなる下地パターンの総面積A1、及び、今回パターン
    の非露光部の総面積A2を算出し、 該分割した小領域毎に、A1+k×A2、により補正基
    準面積を算出し(kは係数)、 この補正基準面積に対応させた広さで、補正用マスクの
    各小領域毎に補正露光開口を設けたことを特徴とする近
    接効果補正方法。
  2. 【請求項2】 後方散乱電子係数の異なる複数種類の材
    料からなる下地パターンが既に形成されている感応基板
    上に重ねて今回パターンを電子線露光により形成する際
    に、補正露光開口を有する補正用マスクを介して該感応
    基板にエネルギービームを照射することによって電子線
    露光時の近接効果を補正する方法において;前記補正用
    マスクを、後方散乱係数の大きい方の下地材料における
    後方散乱電子の広がり幅より十分小さい幅の複数の小領
    域に分割し、 該分割した複数の小領域について、該小領域に対応する
    感応基板上の小領域内での、同係数の小さい方の材料か
    らなる下地パターンの総面積A1、今回パターンの非露
    光部の総面積A2、前記感応基板の小領域の周辺の、前
    記後方散乱電子係数の大きい方の下地材料における後方
    散乱電子の広がりより小さい周辺領域での非露光部の面
    積比R3、及び、上記周辺領域での後方散乱電子係数の
    小さい方の材料からなる下地パターンの面積比R4を算
    出し、 A1+A2×k1 +R3×感応基板の小領域面積×k2
    +R4×感応基板の小領域面積×k3 、により補正基準
    面積を算出し(k1 、k2 、k3 は係数)、 この補正基準面積に対応させた広さで、補正用マスクの
    各小領域毎に補正露光開口を設けたことを特徴とする近
    接効果補正方法。
  3. 【請求項3】 補正露光開口を有する補正用マスクを介
    して感応基板にエネルギービームを照射することによっ
    て、前記感応基板への電子線照射時の近接効果を補正す
    る方法において;前記マスクを、前記感応基板からの後
    方散乱電子の広がり幅より十分小さい幅の複数の小領域
    に分割し、 該分割した複数の小領域毎について、該小領域に対応す
    る感応基板上の小領域内での非露光部の面積A5、及
    び、前記感応基板の小領域の周辺部の、前記感応基板か
    らの後方散乱電子の広がりより小さい周辺領域での非露
    光部の面積比R6を算出し、 A5+K・R6×感応基板の小領域面積、により補正基
    準面積を算出し(Kは係数)、 この補正基準面積に対応させた広さで、補正用マスクの
    各小領域毎に補正露光開口を設けたことを特徴とする近
    接効果補正方法。
  4. 【請求項4】 前記感応基板に照射するエネルギービー
    ムに、前記後方散乱電子係数の大きい方の下地材料にお
    ける該後方散乱電子の広がり程度のボケを持たせたこと
    を特徴とする請求項1記載の近接効果補正方法。
  5. 【請求項5】 前記感応基板に照射するエネルギービー
    ムに、前記感応基板の小領域寸法程度のボケを持たせた
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の近接効果補正方
    法。
  6. 【請求項6】 上記補正用マスクの小領域毎に設ける開
    口の面積を、上記補正基準面積から一定の面積を引いた
    ものとしたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は
    5記載の近接効果補正方法。
  7. 【請求項7】 前記一定の面積を、前記小領域中で最小
    線幅のパターンを含み且つ上記補正基準面積が最小とな
    る小領域の該補正基準面積としたことを特徴とする請求
    項6記載の近接効果補正方法。
  8. 【請求項8】 前記一定の面積を、前記小領域中で最小
    の非露光部の線幅のパターンを含み且つ上記補正基準面
    積が最小となる小領域の該補正基準面積としたことを特
    徴とする請求項6記載の近接効果補正方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007053202A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Toshiba Corp 近接効果の計算方法、危険箇所検出装置及びプログラム
JP2012198570A (ja) * 2007-02-23 2012-10-18 Nuflare Technology Inc 半導体装置の製造方法及び露光用マスクへのパターン形成方法

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JP2013174902A (ja) * 2007-02-23 2013-09-05 Nuflare Technology Inc 半導体装置の製造方法及び露光用マスクへのパターン形成方法

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