JPH11121058A - 接地装置及び通信局舎における接地方法 - Google Patents

接地装置及び通信局舎における接地方法

Info

Publication number
JPH11121058A
JPH11121058A JP28061397A JP28061397A JPH11121058A JP H11121058 A JPH11121058 A JP H11121058A JP 28061397 A JP28061397 A JP 28061397A JP 28061397 A JP28061397 A JP 28061397A JP H11121058 A JPH11121058 A JP H11121058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ground
grounding
conductor
earth
communication station
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28061397A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Wada
繁夫 和田
Shoji Shirai
照二 白井
Chikashi Okabayashi
親志 岡林
Makoto Ishizaki
誠 石崎
Takahiro Honda
恭浩 本多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankosha Corp
Sankosha Co Ltd
Original Assignee
Sankosha Corp
Sankosha Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankosha Corp, Sankosha Co Ltd filed Critical Sankosha Corp
Priority to JP28061397A priority Critical patent/JPH11121058A/ja
Publication of JPH11121058A publication Critical patent/JPH11121058A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】場所的な制約を受ける条件下においても定常接
地抵抗と過渡接地抵抗との両方を同時に低減することが
できる接地装置及び接地工事のやり直しに柔軟に対応で
きる通信局舎における接地方法を提供する。 【解決手段】地面2に沿って田の字状に展開配置される
とともにサージ電流の流入出部となる田の字状展開部3
及び該田の字状展開部3より帯状に展開配置される帯状
展開部4から構成されて地中に埋設される第1の接地導
体5と、この第1の接地導体5の下に地中に向けてそれ
ぞれ配設されるとともに第1の接地導体5にそれぞれ電
気的に接続される複数の第2の接地導体6とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定常接地抵抗と過
渡接地抵抗との両方を十分に低減できるようにした接地
装置及びこれを用いた通信局舎における接地方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、鉄塔に落雷があると、鉄
塔を介して大きなサージ電流が大地に流れ、これに伴っ
て鉄塔の電位が上昇する。この電位上昇のレベルは、塔
脚の接地抵抗が大きいほど大きい。塔脚が接続される接
地線には他の電気機器の接地端子も接続されている場合
が多い。落雷に伴って鉄塔電位が大きく上昇すると、接
地線を共有する上述した他の電気機器が絶縁破壊するこ
とが往々にしてある。したがって、たとえ落雷があって
も、これらの電気機器を絶縁破壊させない電位上昇レベ
ルとなるように塔脚の接地抵抗を十分低くすることが必
要である。
【0003】ところで、接地抵抗を論じるときには、通
常、周波数が1kHz以下の電源を用いて測定された、
いわゆる定常接地抵抗値が用いられている。しかし、最
近では、通信機器等をサージ電流、サージ電圧から保護
するという観点から、サージ電流等に対する接地サージ
インピーダンス(過渡接地抵抗)を低くすることが必要
不可欠となっている。通常の接地抵抗計で測定された定
常接地抵抗値と、高周波電流またはインパルス電流を用
いて測定された過渡接地抵抗値との間には大きな差があ
る。特に定常接地抵抗値が10Ω程度以下と小さいと
き、過渡接地抵抗はサージに対してあたかもインダクタ
ンスのような振る舞い、つまり誘導形の過渡特性を示
す。
【0004】したがって、通信機器等の安全を確保する
には、定常接地抵抗と過渡接地抵抗との両方を低減する
ことが必要となる。しかしながら、上記のように両方の
接地抵抗を同時に低減することは、一般に極めて困難で
ある。すなわち、電力系統の鉄塔の場合を例にとると、
大電力の輸送を可能とするために、系統の電圧が益々高
くなり、これに伴って鉄塔が大型化している。このよう
な大型の鉄塔を設けるための用地を平地で取得すること
は困難である。このため、鉄塔を設ける場所は、必然的
に大地抵抗率の高い山岳地帯が多くなる。山岳地帯で
は、接地場所が制約されるため、従来の接地施工法では
定常接地抵抗と過渡接地抵抗との両方を低減することが
困難となる。
【0005】一方、既設の通信所等においては、定常接
地抵抗のみを問題にして接地工事を行ったものが多い。
したがって、このような設備においては、定常接地抵抗
と過渡接地抵抗との両方を満足するように接地工事をや
り直す必要があるが、通信所等では稼働を止めることが
できないので、如何にして接地工事をやり直すかが問題
となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の接
地施工法では、定常接地抵抗と過渡接地抵抗との両方を
同時に低減することが困難であるばかりか、既設の設備
に対して上述した両方の条件を満たすように接地工事を
やり直すことも困難であった。
【0007】そこで本発明は、場所的な制約を受ける条
件下においても定常接地抵抗と過渡接地抵抗との両方を
同時に低減することができる接地装置及び接地工事のや
り直しに柔軟に対応できる通信局舎における接地方法を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る接地装置では、地面に沿って田の字
状に展開配置されるとともにサージ電流の流入出部とな
る田の字状展開部及び該田の字状展開部より帯状に展開
配置される帯状展開部から構成されて地中に埋設される
第1の接地導体と、この第1の接地導体の下に地中に向
けてそれぞれ配設されるとともに上記第1の接地導体に
それぞれ電気的に接続される複数の第2の接地導体とを
備えていることを特徴としている。
【0009】なお、前記第1の接地導体は、前記複数の
第2の接地導体を接続する導電体と、この導電体の上に
該導電体に接触させて帯状に敷設された接地抵抗低減材
とで構成されていてもよい。
【0010】また、前記第2の接地導体は、前記第1の
接地導体に沿って相互間に所定の間隔を設けて地中に打
ち込まれた複数の接地棒で構成され、そのうちの一部が
深打ち接地棒で構成されていてもよい。
【0011】上記目的を達成するために、請求項4に係
る発明では、敷地内に接地工事を必要とする鉄塔等の被
接地物と通信局舎とを有した通信設備の上記通信局舎で
の接地を確保するに当たり、地面に沿って田の字状に展
開配置されるとともに前記被接地物が電気的に接続され
る田の字状展開部及び該田の字状展開部から帯状に展開
配置される帯状展開部を含む第1の接地導体と、この第
1の接地導体の下に地中に向けてそれぞれ配設されると
ともに上記第1の接地導体にそれぞれ電気的に接続され
る複数の第2の接地導体とからなる接地電極を前記敷地
内に埋設し、この接地電極の前記田の字状展開部を構成
している部分で、かつ前記被接地物を介してサージ電流
が流れたときに電位上昇の低い位置に前記通信局舎から
引き出された接地線を接続するようにしている。
【0012】なお、前記通信局舎から引き出された接地
線は、上記通信局舎内の通信機器に対してはフィシュボ
ーン方式で、電源機器に対してはスター方式で接地を確
保していることが望ましい。
【0013】請求項1に係る接地装置は、田の字状展開
部と帯状展開部とから構成された第1の接地導体と、こ
の第1の接地導体の下に地中に向けて設けられた複数の
第2の接地導体とを組み合わせて構成されている。
【0014】この構成は、大地との接触面積を十分広く
とれるので、定常接地抵抗を十分低くすることができ
る。また、第1の接地導体には田の字状展開部を含んで
おり、この形状は過渡接地抵抗(接地サージインピーダ
ンス)が低いことで知られている。加えて、第1の接地
導体は、帯状に形成されているので、大地との接触面積
が大きい。このため、雷サージに対して、第1の接地導
体と大地との間は、インダクタンスLが小さく、キャパ
シタンスCが大きい分布定数回路を構成しているとみな
すことができ、結局、過渡接地抵抗(Z=(L/C)
0.5 )を小さくできる。また、上記構成の第1の接地導
体に電気的に接続される第2の接地導体を複数設けてい
るので、雷サージ電流が流れたとき、第2の接地導体近
傍の電界強度が大きくなり、大地中放電を促進させるこ
とができ、これによっても過渡接地抵抗を小さくでき、
結局、定常接地抵抗及び過渡接地抵抗の両方を小さくす
ることができる。
【0015】請求項4に係る接地方法では、請求項1に
係る接地装置を設け、この接地装置の田の字状展開部を
構成している部分で、かつ被接地物を介してサージ電流
が流れたときに電位上昇の低い位置に通信局舎から引き
出された接地線を接続するようにしている。
【0016】したがって、既設の通信局舎に対しても、
定常接地抵抗及び過渡接地抵抗の両方を満たした接地電
極を設けることができるとともに、田の字状展開部を構
成している部分で、かつ被接地物を介してサージ電流が
流れたときに電位上昇の低い位置に通信局舎から引き出
された接地線を接続するようにしているので、接地電極
にサージ電流が流れたときに起こり易い通信局舎内電気
機器の絶縁破壊を防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施形態を説明する。図1には本発明の一実施形態に係
る接地装置1、ここには地中に設置し、土で埋め戻す直
前において上方から見た図が示されている。
【0018】この接地装置1は、地面2に沿って田の字
状に展開配置されるとともにサージ電流の流入出部とな
る田の字状展開部3及びこの田の字状展開部3より両側
に直線状に、かつ帯状に展開配置される帯状展開部4か
ら構成されて地中に埋設される第1の接地導体5と、こ
の第1の接地導体5の下に地中に向けてそれぞれ配設さ
れるとともに第1の接地導体5にそれぞれ電気的に接続
された複数の第2の接地導体6とで構成されている。
【0019】ここで、この接地装置1の詳しい構成を施
工手順にしたがって説明する。まず、図2に示すよう
に、対象となる敷地11の表層部に幅W=0.5m、深
さD=0.75m以上の溝12を設ける。この溝12
は、図1に示した第1の接地導体5の形状に対応させ
て、一辺が例えば10mの田の字を構成する田の字状の
溝13と、この田の字状の溝13を境にして両側にそれ
ぞれ直線状に例えば20mに亘って延びる直線溝14
a、14bとで構成される。この場合、田の字状の溝1
3で囲まれる領域に鉄塔の塔脚等の被接地物Pを位置さ
せることが好ましい。また、各部における溝の長さは、
現場における大地の抵抗率によって決められる。
【0020】次に、溝12の底部中心線上に、前述した
第2の接地導体6を構成する例えば直径14mm、長さ
1.5mの銅製の接地棒15を例えば間隔S=3mで打
ち込む。なお、田の字状の溝13の部分においては、例
えば田の字を構成する各辺が交わる位置に接地棒15を
打ち込む。
【0021】次に、各接地棒15の上端部をスリーブ等
を介して前述した第1の接地導体5の一部を構成する導
電体16で共通に接続する。このとき、被接地体Pも導
線17を介して導電体16に接続する。
【0022】次に、溝12内に、導電体16を覆うよう
に溝12の幅いっぱいに導電性物質の粉末とアルカリ性
固結剤とそれに例えば炭素繊維等を添加した接地抵抗低
減材18を所定の厚さに敷設して第1の接地導体5を完
成させる。その後に、溝12を土で埋め戻して接地装置
1の設置作業を終了する。
【0023】このように、この例に係る接地装置1で
は、田の字状展開部3と帯状展開部4とから構成された
第1の接地導体5と、この第1の接地導体5の下に地中
に向けて設けられた複数の第2の接地導体6とを組み合
わせている。
【0024】第1の接地導体5は、いわゆる帯状に形成
されているので、大地との接触面積を十分広くとれる。
したがって、この接地装置1では定常接地抵抗を十分低
くすることができる。
【0025】また、第1の接地導体5には田の字状展開
部3を含んでおり、この形状は過渡接地抵抗が低いこと
で知られている。加えて、第1の接地導体5は、帯状に
形成されているので、大地との接触面積が大きい。この
ため、雷サージに対して、第1の接地導体5と大地との
間は、インダクタンスLが小さく、キャパシタンスCが
大きい分布定数回路を構成しているとみなすことがで
き、結局、過渡接地抵抗を十分に小さくできる。また、
上記構成の第1の接地導体5に電気的に接続される関係
に第2の接地導体6を複数設けているので、雷サージ電
流が流れたとき、第2の接地導体6の近傍の電界強度が
大きくなり、大地中放電を促進させることができ、これ
によっても過渡接地抵抗を小さくできる。
【0026】したがって、上記構成の接地装置1では、
定常接地抵抗及び過渡接地抵抗の両方を小さくすること
ができる。なお、上述した例では、田の字状展開部3を
境にして両側にそれぞれ直線状に延びる帯状展開部4を
設けて第1の接地導体5を構成し、この第1の接地導体
5の下に複数の第2の接地導体6を配置して接地装置1
を構成している。この構成は敷地に制限がある場合に有
効で、例えば鉄塔を管理するための巡視員の通路として
確保されている巡視路に帯状展開部4を位置させるなど
によって対応できる利点があるが、敷地にゆとりのある
場合には、図4に示すように、田の字状展開部3を境に
して両側にそれぞれ2本ずつ直線状に延びる帯状展開部
4を設けて第1の接地導体5aを構成し、この第1の接
地導体5aの下に複数の第2の接地導体6を配置して接
地装置1aを構成してもよい。
【0027】また、上述した各例では、導電体16と大
地の水分を吸収して固化する接地抵抗低減材18とで第
1の接地導体5を構成しており、この構成は施工時の作
業性に勝れているが、この構成に限られるものではな
く、たとえば銅製の帯状導電材で第1の接地導体を構成
してもよい。また、上述した各例では、複数の接地棒1
5によって第2の接地導体6を構成しているが、地中に
所定の間隔に縦穴を設け、これら縦穴に前述した接地抵
抗低減材を充填し、これら接地抵抗低減材で第2の接地
導体を構成してもよい。
【0028】図5には敷地内に接地工事を必要とする被
接地物、ここでは鉄塔21と通信局舎22とを有した通
信設備の通信局舎22での接地確保工事例が示されてい
る。この接地確保工事は、基本的には図1及び図4に示
した接地装置と同様に構成された接地電極、すなわち接
地装置1bを設けることによって実行される。
【0029】この接地装置1bは、先の例と同様に、4
つの升目内に鉄塔21の塔脚23をそれぞれ位置させる
ように地面に沿って田の字状に展開配置されるとともに
サージ電流の流入出部となる田の字状展開部3及びこの
田の字状展開部3より通信局舎22の回りを一周するよ
うに展開配置された帯状展開部4aから構成されて地中
に埋設される第1の接地導体5bと、この第1の接地導
体5bの下に地中に向けてそれぞれ配設されるとともに
第1の接地導体5bにそれぞれ電気的に接続された複数
の第2の接地導体6とで構成されている。
【0030】第1の接地導体5b及び第2の接地導体6
は、先の例と同様に、次のように設けられている。すな
わち、第1の接地導体5bの形状に合わせて敷地の表層
部に幅W=0.5m、深さD=0.75m以上の溝を設
け、この溝の底部中心線上に、第2の接地導体6を構成
する例えば直径14mm、長さ1.5mの銅製の接地棒1
5を例えば間隔S=3mで打ち込む。このとき、田の字
状展開部3の四隅位置の外側に、深さ20m以上となる
ように深打ち接地棒24を打ち込む。
【0031】次に、各接地棒15の上端部をスリーブ等
を介して第1の接地導体5bの一部を構成する図示しな
い導電体で共通に接続する。このとき、田の字状展開部
3の四隅位置において各塔脚23を導線17を介して上
記導電体に接続し、さらに田の字状展開部3の四隅位置
において各深打ち接地棒24を導線25を介して上記導
電体に接続する。また、田の字状展開部3を構成してい
る辺で塔脚23間に位置している辺26の位置において
上述した導電体に通信局舎22から引き出された接地線
27の一端側を接続する。
【0032】次に、溝内に、上述した導電体を覆うよう
に溝の幅いっぱいに導電性物質の粉末とアルカリ性固結
剤とそれに例えば炭素繊維等を添加した接地抵抗低減材
を所定の厚さに敷設して第1の接地導体5bを完成させ
る。その後に、溝を土で埋め戻して接地装置1bの設置
作業を終了する。
【0033】この例の場合、一端側が田の字状展開部3
を構成している辺で塔脚23間に位置している辺26に
接続された接地線27の他端側は、通信局舎22内の主
接地箱28に接続されている。そして、この主接地箱2
8を介して通信局舎22内の各電気機器が接地されるよ
うにしている。
【0034】なお、外部から通信局舎22へと延びる配
電線に並設されるグランドワイヤは通信局舎22を囲ん
でいる帯状展開部4aを介して接地される。また、図5
中29は鉄塔21の上部から通信局舎22内まで延びる
導波管を示している。この導波管29は、通信局舎22
に入る位置及び通信局舎側から見て最初の曲がり部の位
置において接地線27に接続されている。
【0035】このような接地構造であると、図1及び図
4に示した接地装置と基本的には同じ構成を採用してい
るので、先の例と同様に、定常接地抵抗と過渡接地抵抗
との両方を低減できる。そして、この例の場合には、鉄
塔21や通信局舎22に手を加えることなく定常接地抵
抗と過渡接地抵抗との両方を低減できるので、鉄塔21
や通信局舎22が既設であっても何ら支障なく接地工事
を実施できる。
【0036】また、この例では通信局舎22から引き出
された接地線27を田の字状展開部3を構成している辺
で塔脚23間に位置している辺26に接続し、この接地
線27を通信局舎22内の各電気機器の接地用としてい
る。辺26は、塔脚23間に位置しているので、塔脚2
3を介してサージ電流が流れても電位上昇は少ない。し
たがって、鉄塔21への落雷時に通信局舎22内の通信
機器が絶縁破壊するのを防止することができる。
【0037】なお、田の字状展開部3の外側に深打ち接
地棒24を設け、これら深打ち接地棒24を導線25を
介して田の字状展開部3へ接続しているので、表皮効果
によって導体の外側を流れようとするサージ電流を大地
に速やかに放流させることができる。
【0038】図6には、図5に示す例において、通信局
舎22内での各電気機器に対する接地の具体例が示され
ている。そして、この図では図5と同一部部分が同一符
号で示されている。したがって、重複する部分の詳しい
説明は省略する。
【0039】通信局舎22内には、電源装置30と複数
の通信機器31とが配置されている。電源装置30は、
配電線路を介して受電するサージ吸収機能を備えた耐雷
トランス32、受電盤33、整流器34、予備発電装置
35から構成されている。これら電源装置30を構成す
る各機器の接地端子は、それぞれ独立した接続線36を
介して主接地箱28に接続されている。すなわち、電源
装置30を構成している各機器は主接地箱28に対して
スター方式で接地されている。このようにスター方式を
採用しているのは、各機器の電位が他の機器に影響を与
えるのを防止するためである。
【0040】なお、耐雷トランス32の接続線36は、
他の機器の接続線より線径の太いものが用いられてい
る。これは電源ラインから侵入する雷サージもここで吸
収するために大電流が流れる可能性があるためである。
【0041】一方、複数の通信機器31は通信局舎22
の床37に対して絶縁材38を介して設置されている。
そして、各通信機器31の接地端子は、それぞれ共通に
1本の接続線39に接続され、この接続線39が分岐接
地箱40,分岐接地線41を介して主接地箱28に接続
されている。すなわち、各通信機器は31は、分岐接地
箱40に対してフィシュボーン方式で接地されている。
これは、各通信機器31の電位を同一にして機器を保護
するためである。なお、図6中42は外部から通信局舎
22へと延びる配電線に並設されるグランドワイヤを示
している。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、場所的
な制約を受ける条件下においても定常接地抵抗と過渡接
地抵抗との両方を同時に低減することができる。また、
本発明によれば、既設の設備に対しても上述した条件を
満たす接地工事を容易に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る接地装置の埋設前時
点における上面図
【図2】同接地装置を施工順序に沿って説明するための
【図3】同接地装置の埋設深さを説明するための図
【図4】本発明の別の実施形態に係る接地装置の埋設前
時点における上面図
【図5】本発明のさらに別の実施形態に係る接地装置の
施工例を説明するための模式図
【図6】同例の具体的な接続例を説明するための図
【符号の説明】
1,1a,1b…接地装置 2…地面 3…田の字状展開部 4,4a…帯状展開部 5,5a,5b…第1の接地導体 6…第2の接地導体 11…敷地 12…溝 13…田の字状の溝 14a,14b…直線溝 15…接地棒 16…導電体 17…導線 18…接地抵抗低減材 21…鉄塔 22…通信局舎 23…塔脚 24…深打ち接地棒 25…導線 27…接地線 28…主接地箱 29…導波管 30…電源装置 31…通信機器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石崎 誠 東京都品川区大崎4丁目3番8号 株式会 社サンコーシヤ内 (72)発明者 本多 恭浩 東京都品川区大崎4丁目3番8号 株式会 社サンコーシヤ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地面に沿って田の字状に展開配置されると
    ともにサージ電流の流入出部となる田の字状展開部及び
    該田の字状展開部より帯状に展開配置される帯状展開部
    から構成されて地中に埋設される第1の接地導体と、こ
    の第1の接地導体の下に地中に向けてそれぞれ配設され
    るとともに上記第1の接地導体にそれぞれ電気的に接続
    される複数の第2の接地導体とを具備してなることを特
    徴とする接地装置。
  2. 【請求項2】前記第1の接地導体は、前記複数の第2の
    接地導体を接続する導電体と、この導電体の上に該導電
    体に接触させて帯状に敷設された接地抵抗低減材とで構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の接地装
    置。
  3. 【請求項3】前記第2の接地導体は、前記第1の接地導
    体に沿って相互間に所定の間隔を設けて地中に打ち込ま
    れた複数の接地棒で構成されており、そのうちの一部が
    深打ち接地棒で構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の接地装置。
  4. 【請求項4】敷地内に接地工事を必要とする鉄塔等の被
    接地物と通信局舎とを有した通信設備の上記通信局舎で
    の接地を確保するに当たり、地面に沿って田の字状に展
    開配置されるとともに前記被接地物が電気的に接続され
    る田の字状展開部及び該田の字状展開部から帯状に展開
    配置される帯状展開部を含む第1の接地導体と、この第
    1の接地導体の下に地中に向けてそれぞれ配設されると
    ともに上記第1の接地導体にそれぞれ電気的に接続され
    る複数の第2の接地導体とからなる接地電極を前記敷地
    内に埋設し、この接地電極の前記田の字状展開部を構成
    している部分で、かつ前記被接地物を介してサージ電流
    が流れたときに電位上昇の低い位置に前記通信局舎から
    引き出された接地線を接続するようにしたことを特徴と
    する通信局舎における接地方法。
  5. 【請求項5】前記通信局舎から引き出された接地線は、
    上記通信局舎内の通信機器に対してはフィシュボーン方
    式で、電源機器に対してはスター方式で接地を確保して
    いることを特徴とする請求項4に記載の通信局舎におけ
    る接地方法。
JP28061397A 1997-10-14 1997-10-14 接地装置及び通信局舎における接地方法 Pending JPH11121058A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28061397A JPH11121058A (ja) 1997-10-14 1997-10-14 接地装置及び通信局舎における接地方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28061397A JPH11121058A (ja) 1997-10-14 1997-10-14 接地装置及び通信局舎における接地方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11121058A true JPH11121058A (ja) 1999-04-30

Family

ID=17627488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28061397A Pending JPH11121058A (ja) 1997-10-14 1997-10-14 接地装置及び通信局舎における接地方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11121058A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008066205A (ja) * 2006-09-09 2008-03-21 Chugoku Electric Power Co Inc:The 建物の接地方法
JP2009259641A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Chugoku Electric Power Co Inc:The 接地金具
CN103050792A (zh) * 2012-12-12 2013-04-17 武汉华中电力电网技术有限公司 改善架空输电线路周边工频电(磁)场用屏蔽架接地网
CN110082598A (zh) * 2019-04-24 2019-08-02 吉林省安全生产检测检验股份有限公司 法兰盘过渡电阻测量方法
CN110444919A (zh) * 2019-09-19 2019-11-12 国网青海省电力公司黄化供电公司 一种城区配电网永久性预埋接地体及其施工方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008066205A (ja) * 2006-09-09 2008-03-21 Chugoku Electric Power Co Inc:The 建物の接地方法
JP2009259641A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Chugoku Electric Power Co Inc:The 接地金具
CN103050792A (zh) * 2012-12-12 2013-04-17 武汉华中电力电网技术有限公司 改善架空输电线路周边工频电(磁)场用屏蔽架接地网
CN110082598A (zh) * 2019-04-24 2019-08-02 吉林省安全生产检测检验股份有限公司 法兰盘过渡电阻测量方法
CN110444919A (zh) * 2019-09-19 2019-11-12 国网青海省电力公司黄化供电公司 一种城区配电网永久性预埋接地体及其施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5428187A (en) Shielded hybrid ribbon cable assembly
EP3146598B1 (en) Sensored electrical jumper
JP2008166104A (ja) 接地電極、接地電極群及び雷サージ電圧の低減方法
JPH11121058A (ja) 接地装置及び通信局舎における接地方法
Gillies et al. Methods for reducing induced voltages in secondary circuits
Nichols et al. Designing to avoid hazardous transferred earth potentials
JP4103259B2 (ja) 避雷用リード線および避雷システム
KR200267212Y1 (ko) 전주용 접지판 구조
KR101171059B1 (ko) 배전선 접지장치
Peterlin Guidelines for electromagnetic compatibility provision in power plants and substations
JPH0831668A (ja) 耐雷変圧器による耐雷方法
JP4748673B2 (ja) 接地システム
JP4054700B2 (ja) 建物における雷障害の低減装置
JPS5855728B2 (ja) 送電線鉄塔立上りケ−ブルの接地方法
JP4078181B2 (ja) 避雷針接地装置
KR200428031Y1 (ko) 콘크리트 전주용 접지구
CN203521645U (zh) 电气二次设备的接地装置和接地系统
TWI731723B (zh) 鐵塔之接地電阻裝置及具有低接地電阻裝置之鐵塔
CN218182482U (zh) 一种临时建筑物的等电位连接结构
JP7366412B2 (ja) 絶縁被覆導体接続体
Narayan et al. Earth Potential Rise in Public Spaces Near Telecommunications Facilities
KR200249957Y1 (ko) 전주용 접지판
JP6450293B2 (ja) 電気設備の接地構造
KR19990075452A (ko) 지중방전현상을 이용한 접지저항 저감방법및 장치
CN115292861A (zh) 一种考虑土壤电阻率的共享铁塔地网设计方法及系统

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040726

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040803

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20041207

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02