JPH11119266A - 分岐比可変型光分岐装置 - Google Patents

分岐比可変型光分岐装置

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JPH11119266A
JPH11119266A JP28235097A JP28235097A JPH11119266A JP H11119266 A JPH11119266 A JP H11119266A JP 28235097 A JP28235097 A JP 28235097A JP 28235097 A JP28235097 A JP 28235097A JP H11119266 A JPH11119266 A JP H11119266A
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JP
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incident
polarized light
light
branching device
polarization
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Application number
JP28235097A
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English (en)
Inventor
Shigeo Yago
栄郎 矢後
Takemichi Kudou
剛通 工藤
Tomotaka Wakabayashi
知敬 若林
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の分岐比を無段階的に変化させることがで
きると共に、前記分岐比精度を向上させることができる
こと。 【解決手段】 入射光L1 が入射する少なくとも1個の
入射部2aを備え入射光L1 をS偏光LS とP偏光LP
とに分離する第1のサバール板2と、複数のファイバー
コリメータ5a,5b,5cに対向する複数の出射部3
a,3b,3cを備え入射するS偏光LS 及びP偏光L
P をそれぞれ複数の出射部3a,3b,3cの各々に導
光する第2のサバール板3と、第1,第2のサバール板
2,3間に位置して入射するS偏光LS 及びP偏光LP
の相互変換割合を回転角度の変化により可変する1/2
波長板4とから構成されており、1/2波長板4の設定
された回転角度で決定される分岐比に従って入射光L1
を正確に分岐する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入射光のパワー
を分岐比可変で分岐できる分岐比可変型光分岐装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図10は、特開平1−116523号公
報に開示された従来の分岐比可変型光分岐装置100を
示す。この光分岐装置100は、2本のシングルモード
光ファイバの一部を融着あるいは研磨・接着して作られ
た光ファイバカプラ101の光結合部101aを、温度
・圧力等の物理量に対応して屈折率の変化する物質10
2で包み込み、さらにその周囲をヒータ103で覆って
構成されている。
【0003】そしてこの光分岐装置100によれば、電
源104の電圧を変えてヒータ103からの発生熱量を
制御し、光結合部101aの周辺の温度が変化すると光
結合部101aの屈折率が変化し、2本のコア間での光
の結合状態が変化し、最終的に光の分岐比の変化として
観察される。
【0004】他の類似技術は、特開平2−311804
号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの光分
岐装置100は、光結合部101aの屈折率の精密な制
御が難しく、このため正確な光の分岐比が得難いという
課題を有している。
【0006】そこで、この発明は、光の分岐比を無段階
的に変化させることができると共に、前記分岐比精度を
向上させることができる分岐比可変型光分岐装置を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、入射光が入射する少なくとも1
個の入射部を備え入射光をS偏光とP偏光とに分離する
入射側偏光分離素子と、複数の受光部に対向する複数の
出射部を備え入射するS偏光及びP偏光をそれぞれ前記
複数の出射部の各々に導光する出射側偏光分離素子と、
前記入射側,出射側偏光分離素子間に位置して入射する
S偏光及びP偏光の相互変換割合を回転角度あるいは印
加電圧の変化により可変する偏光状態変換素子とからな
ることを特徴としている。
【0008】このため請求項1記載の発明では、入射光
は入射部から入射側偏光分離素子に入射して同素子内で
S偏光とP偏光とに分離された後同素子から出射して偏
光状態変換素子に入射する。また偏光状態変換素子に入
射したS偏光及びP偏光は同素子内で同素子の設定され
た回転角度あるいは印加電圧に従って相互変換され、変
換後の割合で同素子から出射して出射側偏光分離素子に
入射する。さらに出射側偏光分離素子に入射したS偏光
及びP偏光は同素子の複数の出射部の各々に導光され、
各出射部から対向する受光部に出射される。各受光部に
出射される入射光のパワーの分岐比は偏光状態変換素子
の無段階的な回転角度あるいは印加電圧の変化により無
段階的に可変できると共に、前記偏光状態変換素子の設
定された回転角度あるいは印加電圧に従って正確に決定
することができる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1に
記載の分岐比可変型光分岐装置であって、前記偏光状態
変換素子が、波長板で構成されていることを特徴として
いる。
【0010】このため請求項2記載の発明では、偏光状
態変換素子を各種波長板の内から選択される波長板で構
成することができるので、設計自由度が拡大すると共に
波長板の無段階的な回転角度の変化により入射するS偏
光及びP偏光の相互変換割合を無段階的に可変できる。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項2に
記載の分岐比可変型光分岐装置であって、前記偏光状態
変換素子が、異なる波長板を複数枚組み合わせて構成さ
れていることを特徴としている。
【0012】このため請求項3記載の発明では、偏光状
態変換素子を、異なる波長板を複数枚組み合わせて構成
することにより、設計自由度の拡大と共に、光の分岐比
を微調整することができる。
【0013】また、請求項4記載の発明は、請求項2又
は3に記載の分岐比可変型光分岐装置であって、前記波
長板は、その入射面及び出射面にそれぞれ反射防止膜を
形成して構成されていることを特徴としている。
【0014】このため請求項4記載の発明では、波長板
に対する入射及び出射の際の光の損失を反射防止膜によ
り抑制することができる。
【0015】また、請求項5記載の発明は、請求項1に
記載の分岐比可変型光分岐装置であって、前記偏光状態
変換素子が、入射するS偏光及びP偏光の相互変換割合
を印加電圧の変化により可変する電気光学材料を用いた
電気光学素子で構成されていることを特徴としている。
【0016】このため請求項5記載の発明では、入射す
るS偏光及びP偏光の相互変換割合を無段階的な印加電
圧の変化により無段階的に可変できる。
【0017】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至5のいずれか1項に記載の分岐比可変型光分岐装置で
あって、前記入射側及び出射側偏光分離素子が、サバー
ル板,偏光ビームスプリッタ,ロションプリズム,ウォ
ラストンプリズム,ラミポール素子等の片偏光の吸収を
伴わない偏光分離素子、及び偏光板・偏光フィルム,グ
ラントムソンプリズム,グランテーラープリズム,グラ
ンレーザープリズム,ラミポール素子等の片偏光の吸収
を伴う偏光分離素子の内から選択される同一偏光分離素
子又は相互に異なる偏光分離素子から構成されているこ
と特徴としている。
【0018】このため請求項6記載の発明では、入射側
及び出射側偏光分離素子を片偏光の吸収を伴わない各種
の偏光分離素子及び片偏光の吸収を伴う各種の偏光分離
素子の内から選択される同一偏光分離素子又は相互に異
なる偏光分離素子で構成することができるので設計自由
度が拡大する。
【0019】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至6のいずれか1項に記載の分岐比可変型光分岐装置で
あって、前記受光部が光ファイバの入射端に設けられた
ファイバーコリメータであることを特徴としている。
【0020】このため請求項7記載の発明では、出射側
偏光分離素子の出射部から出射した光はファイバーコリ
メータから光ファイバへ伝送される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0022】図1は、本発明の原理を説明する。すなわ
ち本発明に係る分岐比可変型光分岐装置は、入射光LSP
が入射する少なくとも1個の入射部を備え入射光LSPを
S偏光LSとP偏光LPとに分離する入射側偏光分離素子
A1と、複数の受光部C1,C2(C3,C4)に対向する
複数の出射部を備え入射する変換後の入射光LS/P(LP
/S)のS偏光LS 及びP偏光LP をそれぞれ前記複数の
出射部の各々に導光する出射側偏光分離素子A2(A3)
と、前記入射側,出射側偏光分離素子A1,A2(A3)
間に位置して入射するS偏光LS(P偏光LP)の相互変
換割合を回転角度あるいは印加電圧の変化により可変す
る偏光状態変換素子B1(B2)とから構成される。
【0023】そしてこの分岐比可変型光分岐装置によれ
ば、入射側偏光分離素子A1に入射した入射光LSPはS
偏光LSとP偏光LPとに分離され、それぞれ偏光状態変
換素子B1及びB2に入射し、ここで定められた回転角度
あるいは印加電圧に従って偏光状態が変わる。このとき
偏光状態変換素子B1及びB2では、それぞれ偏光状態が
同じだけ変化する。
【0024】偏光状態変換素子B1及びB2から出射して
それぞれ出射側偏光分離素子A2及びA3に入射する入射
光LS/P及びLP/Sは各素子A2,A3内でS偏光LS かP
偏光LP かの違いによってそれぞれ異なる所定の出射部
に導光されると共に出射光O1,O2及びO3,O4として
出射される。このときO1/O2=O3/O4、又はO1/
O2=O4/O3が成り立つ。出射光O1,O2,O3,O4
はそれぞれ対応する受光部C1,C2,C3,C4に入射
し、以降光ファイバ等の伝播手段を介して適宜合波して
所望の分岐比に分岐された出射光として用いられる。例
えば出射光O1,O3を合波したものを第1出射光とし、
出射光O2,O4を合波したものを第2出射光として用い
る。
【0025】このように本発明に係る分岐比可変型光分
岐装置は、偏光状態変換素子B1(B2)の回転角度ある
いは印加電圧を制御することにより入射光を任意の比率
の出射光に分けることができる。以下、具体的な実施形
態を例示する。
【0026】図2は、本発明の第1実施形態としての分
岐比可変型光分岐装置1を示す。この光分岐装置1は、
入射側偏光分離素子(図1の入射側偏光分離素子A1に
相当する、以下同じ)としての第1サバール板2と、出
射側偏光分離素子(図1の出射側偏光分離素子A2(A
3)に相当する、以下同じ)としての第2サバール板3
と、この第1,第2サバール板2,3間に位置する偏光
状態変換素子(図1の偏光状態変換素子B1(B2)に相
当する、以下同じ)としての1/2波長板4と、受光部
(図1の受光部C1,C2(C3,C4)に相当する、以下
同じ)としてのファイバーコリメータ5とから構成され
ている。
【0027】第1サバール板2は、入射光L1 が入射す
る1個の入射部2aを備えて固定的に設けられており、
入射光L1 をS偏光LS とP偏光LP とに分離する。第
2サバール板3は、3個の出射部3a,3b,3cを備
えて固定的に設けられており、入射するS偏光LS 及び
P偏光LP をそれぞれ出射部3a,3b,3cの各々に
導光する。また1/2波長板4は、回転可能に設けられ
ており、入射するS偏光LS 及びP偏光LP の相互変換
割合を回転角度の変化により可変する。
【0028】さらにファイバーコリメータ5は、光ファ
イバ6a,6b,6cの各入射端に設けられ出射部3
a,3b,3cの各々に対向して設けられるファイバー
コリメータ5a,5b,5cから構成されている。この
とき光ファイバ6a,6cは結合部6dで結合されて一
本化されて設けられており、光ファイバ6bは光ファイ
バ6a,6cとは別体に独立して設けられている。
【0029】このように構成された光分岐装置1におい
ては、入射部2aから第1サバール板2に入射した入射
光L1 はS偏光LS とP偏光LP とに分離され、1/2
波長板4に入射する。このとき1/2波長板4の回転角
度が0゜±n×90゜(nは整数)のとき、1/2波長
板4に入射したS偏光LS とP偏光LP はそのまゝの偏
光状態で出射して第2サバール板3に入射すると共にそ
れぞれ出射部3a,3cに導光されて該出射部3a,3
cから出射し、かつ対向するファイバーコリメータ5
a,5cに入射する。ファイバーコリメータ5a,5c
に入射したS偏光LS とP偏光LP はそれぞれ平行光線
束となって光ファイバ6a,6cを効率良く伝播すると
共に結合部6dで合波されて出射光L2 として出力す
る。
【0030】また1/2波長板4の回転角度が45゜±
n×90゜(nは整数)のときは、第1サバール板2で
分離されて1/2波長板4に入射したS偏光LS とP偏
光LP はそれぞれP偏光LP とS偏光LS とに変換され
て第2サバール板3に入射する。第2サバール板3に入
射したP偏光LP とS偏光LS は、共に出射部3bに導
光されると共に該出射部3bから出射して対向するファ
イバーコリメータ5bに入射し、かつ光ファイバ6bを
伝播して出射光L3 として出力する。
【0031】さらに1/2波長板4の回転角度が前記し
た角度以外のときは、1/2波長板4の出射光はS及び
P偏光の両偏光成分を含むので、第2サバール板3に入
射後は各出射部3a,3b,3cに導光されると共に、
各出射部3a,3b,3cから出射して対向するファイ
バーコリメータ5a,5b,5cに入射し、かつ光ファ
イバ6a,6b,6cを伝播して出射光L2 及びL3 と
して出力する。
【0032】この光分岐装置1の入出力特性を示すと図
3の通りとなる。図3は、光分岐装置1の各構成要素の
反射及び吸収による損失を小さいものとして無視して示
しており、直線a1 はL2 /L1 ×100、直線b1 は
L3 /L1 ×100をそれぞれ示し、L2 /L1 +L3
/L1 =1が成り立つ。
【0033】この図3から明らかなようにこの光分岐装
置1は、1/2波長板4の回転角度により入射光L1 の
分岐比を無段階的に変化させることができると共に、前
記分岐比を設定された回転角度に従って正確に決定する
ことができるので分岐比精度の向上した1(入力)×2
(出力)の分岐比可変型となっている。
【0034】このとき光分岐装置1の偏光状態変換素子
は、用途に応じて1/2波長板4以外の1/4波長板,
1/8波長板等の他の波長板を選択して構成することが
でき、これにより設計自由度の拡大が図れる。
【0035】さらに光分岐装置1の偏光状態変換素子
は、異なる波長板を複数枚組み合わせて構成することが
できる。例えば図4に示すように1/2波長板4と1/
40波長板(S偏光とP偏光の位相差が波長の40分の
1になる波長板)40とを、光Lの透過方向に直列に並
ぶように組み合わせて構成される。このとき1/40波
長板40の分岐特性(光分岐装置1に単独で用いたとき
の分岐特性)は図5に示す通りとなる。図5において直
線a2 はL2 /L1 ×100、直線b2 はL3 /L1 ×
100をそれぞれ示す。従って前記した組み合わせ構造
を採用した光分岐装置1の分岐特性は、直線a1 (図3
参照)+直線a2 ,直線b1 (図3参照)+直線b2 と
なる。そしてこの光分岐装置1によれば、例えば1/2
波長板4を固定し、1/40波長板40で微調整する
と、L2 :L3 =100:0のとき100:0〜95:
5、L2 :L3 =40:60のとき35:65〜45:
55の範囲でそれぞれ可変でき、これにより分岐比の微
調整が可能となる。
【0036】さらに好ましくは1/2波長板4(1/4
0波長板40)は、その入射面及び出射面にそれぞれ反
射防止膜を形成して構成される。このように構成するこ
とにより1/2波長板4(1/40波長板40)に対す
る入射及び出射の際の光の損失ロスを反射防止膜により
抑制することができる。
【0037】また入射側及び出射側偏光分離素子は、第
1,第2サバール板2,3以外の偏光ビームスプリッ
タ,ロションプリズム,ウォラストンプリズム,ラミポ
ール素子等の片偏光の吸収を伴わない偏光分離素子、及
び偏光板・偏光フィルム,グラントムソンプリズム,グ
ランテーラープリズム,グランレーザープリズム,ラミ
ポール素子等の片偏光の吸収を伴う偏光分離素子の内か
ら選択される同一偏光分離素子又は相互に異なる偏光分
離素子から構成することができる。
【0038】図6に示す第2実施形態としての分岐比可
変型光分岐装置10は、入射側偏光分離素子としてサバ
ール板2を、出射側偏光分離素子として偏光ビームスプ
リッタ7をそれぞれ用いて構成されており、偏光状態変
換素子が1/2波長板4で構成されている。このとき偏
光ビームスプリッタ7はファイバーコリメータ5d,5
eにそれぞれ対向する出射部7a,7bを有して構成さ
れている。ファイバーコリメータ5d,5eはそれぞれ
光ファイバ6e,6fの各入射端に設けられる。
【0039】この光分岐装置10によれば、1/2波長
板4の回転角度が0゜±n×90゜(nは整数)のと
き、1/2波長板4に入射したS偏光LS とP偏光LP
はそのまゝの偏光状態で出射して偏光ビームスプリッタ
7に入射すると共にそれぞれ偏光分離膜7c,反射面7
dで反射されて出射部7bから出射し、かつ対向するフ
ァイバーコリメータ5eに入射する。ファイバーコリメ
ータ5eに入射したS偏光LS とP偏光LP は光ファイ
バ6fを伝播して出射光L2 として出力する。
【0040】また1/2波長板4の回転角度が45゜±
n×90゜(nは整数)のときは、1/2波長板4に入
射したS偏光LS とP偏光LP はそれぞれP偏光LP と
S偏光LS とに変換されて偏光ビームスプリッタ7に入
射する。偏光ビームスプリッタ7に入射したP偏光LP
は偏光分離膜7cを透過し、S偏光LS は反射面7d及
び偏光分離膜7cで反射して共に出射部7aから出射し
て対向するファイバーコリメータ5dに入射し、かつ光
ファイバ6eを伝播して出射光L3 として出力する。
【0041】さらに1/2波長板4の回転角度が前記し
た角度以外のときは、1/2波長板4の出射光はS及び
P偏光の両偏光成分を含むので、偏光ビームスプリッタ
7に入射後は各出射部7a,7bから出射して対向する
ファイバーコリメータ5d,5eに入射し、かつ光ファ
イバ6e,6fを伝播して出射光L3 及びL2 として出
力する。
【0042】これにより光分岐装置10は、1/2波長
板4の回転角度により入射光L1 の分岐比を無段階的に
変化させることができると共に、分岐比精度の向上した
1(入力)×2(出力)の分岐比可変型となっている。
この光分岐装置10は、前記した光分岐装置1よりも少
ない2個のファイバーコリメータ5d,5e(光ファイ
バ6e,6f)で構成することができるメリットがあ
る。
【0043】図7は、第3実施形態としての分岐比可変
型光分岐装置20を示す。この光分岐装置20は、入射
側偏光分離素子が偏光ビームスプリッタ8で構成されて
いる点が相違し、他の構成は前述した光分岐装置10
(図6参照)と同様に構成されている。すなわち光分岐
装置20においては入射側及び出射側偏光分離素子が偏
光ビームスプリッタ8及び7で構成されており、偏光状
態変換素子が1/2波長板4で構成されている。このと
き入射側偏光分離素子としての偏光ビームスプリッタ8
は、入射部8a(図7(a)参照)と入射部8b(図7
(b)参照)とを有して構成されている。
【0044】この光分岐装置20によれば、入射部8a
又は8bから偏光ビームスプリッタ8に入射した入射光
L1 又はL10はS偏光LS とP偏光LP とに分離され
る。すなわち一方の入射光L1 のS偏光LS は偏光ビー
ムスプリッタ8の偏光分離膜8c及び反射面8dで反射
し、そのP偏光LP は偏光分離膜8cを透過して共に偏
光ビームスプリッタ8から出射して1/2波長板4に入
射する。他方の入射光L10のS偏光LS は偏光ビームス
プリッタ8の偏光分離膜8cで反射され、そのP偏光L
P は偏光分離膜8cを透過すると共に反射面8dで反射
して共に偏光ビームスプリッタ8から出射して1/2波
長板4に入射する。
【0045】しかして光分岐装置20は、光分岐装置1
0と同様に1/2波長板4の回転角度で決定される分岐
比に従って入射光L1 又はL10を分岐して出射光L2 又
は/及びL3 として出力する。
【0046】これにより光分岐装置20は、1/2波長
板4の回転角度により入射光L1 の分岐比を無段階的に
変化させることができると共に、分岐比精度の向上した
2(入力)×2(出力)の分岐比可変型となっている。
【0047】なお片偏光の吸収を伴わない偏光分離素子
の内ロションプリズム,ウォラストンプリズム,ラミポ
ール素子等は、図示しないが前記したサバール板2
(3),偏光ビームスプリッタ7(8)と同様にして分
岐比可変型光分岐装置を構成することができる。このと
きロションプリズム,ウォラストンプリズム,ラミポー
ル素子を含めた片偏光の吸収を伴わない偏光分離素子の
内から選択される同一偏光分離素子又は相互に異なる偏
光分離素子の組み合わせで入射側及び出射側偏光分離素
子を構成することができる。
【0048】図8は、片偏光の吸収を伴う偏光分離素子
を用いた第4実施形態としての分岐比可変型光分岐装置
30を示す。
【0049】この光分岐装置30は、原理図(図1参
照)上のワンパスと同一構造を有して1(入力)×2
(出力)の分岐比可変型として構成されており、入射側
偏光分離素子A1,偏光状態変換素子B1,及び出射側偏
光分離素子A2が光路で直線状に連結されて構成されて
いる。このとき入射側偏光分離素子A1は片偏光の吸収
を伴う偏光分離素子を用いて構成されており、かつ偏光
状態変換素子B1及び出射側偏光分離素子A2はそれぞれ
前述した分岐比可変型光分岐装置1,10,20と同様
の偏光状態変換素子及び出射側偏光分離素子を用いて構
成される。
【0050】この光分岐装置30によれば、入射側偏光
分離素子A1に入射した入射光L1はS偏光LSとP偏光
LPの内一方の偏光成分が吸収されて他方の偏光成分の
みが出射する。このときの出射光をLS(P)とする。この
出射光LS(P)は次いで偏光状態変換素子B1に入射し
て、ここで偏光状態が変わり出射光LS/P(P/S)として出
射する。さらにこの出射光LS/P(P/S)は出射側偏光分離
素子A2に入射して、ここで偏光成分ごとに異なる出射
部に導光されて出射光L2,L3として出射する。このと
きの出射光L2,L3の分岐比は偏光状態変換素子B1の
回転角度により決定される。
【0051】図9は、前述した分岐比可変型光分岐装置
1,10,20,30の一使用形態を示す。この使用形
態は、分岐比可変型光分岐装置1,10,20,30の
いずれかで構成される光分岐装置A,B,C,Dを光フ
ァイバを介して直列に接続すると共に、各光分岐装置
A,B,C,Dにそれぞれ受光部a,b,c,d,eを
接続(但し、受光部d,eは光分岐装置Dに接続)して
構成されている。この使用形態によれば、各受光部a,
b,c,d,eへの入射光La,Lb,Lc,Ld,L
eが均等になるように入射光L1 を分岐することができ
る。
【0052】また偏光状態変換素子は、波長板に替えて
入射するS偏光及びP偏光の相互変換割合を印加電圧の
変化により可変する電気光学材料を用いた電気光学素子
で構成することができる。このときの電気光学材料とし
てはLiNbO3 ,KDP,BaTiO3 等の複屈折性
材料が用いられる。この複屈折性材料に電圧を印加する
ことにより偏光を回転させることができ、この印加電圧
の制御によりS偏光及びP偏光の相互変換割合を無段階
的に制御することができると共に設定印加電圧で決定さ
れる分岐比に従って正確な光の分岐を行うことができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば次の効果を奏することができる。
【0054】すなわち、請求項1記載の発明によれば、
各受光部に出射される入射光のパワーの分岐比は偏光状
態変換素子の無段階的な回転角度あるいは印加電圧の変
化により無段階的に可変できると共に、前記偏光状態変
換素子の設定された回転角度あるいは印加電圧に従って
正確に決定することができ、これにより分岐比精度を向
上させることができる。
【0055】また、請求項2記載の発明によれば、偏光
状態変換素子を各種波長板の内から選択される波長板で
構成することができるので、設計自由度の拡大を図るこ
とができる。
【0056】また、請求項3記載の発明によれば、偏光
状態変換素子を、異なる波長板を複数枚組み合わせて構
成することにより、設計自由度の拡大を図ることができ
ると共に、光の分岐比の微調整が可能で精度の向上を図
ることができる。
【0057】また、請求項4記載の発明によれば、波長
板に対する入射及び出射の際の光の損失ロスを反射防止
膜により抑制することができるので、光の透過率を高め
ることができる。
【0058】また、請求項5記載の発明によれば、印加
電圧の制御によりS偏光及びP偏光の相互変換割合を無
段階的に制御することができると共に設定印加電圧で決
定される分岐比に従って正確な光の分岐を行うことがで
き、これにより分岐比精度を向上させることができる。
【0059】また、請求項6記載の発明によれば、入射
側及び出射側偏光分離素子を片偏光の吸収を伴わない各
種の偏光分離素子及び片偏光の吸収を伴う各種の偏光分
離素子の内から選択される同一偏光分離素子又は相互に
異なる偏光分離素子で構成することができるので、設計
自由度の拡大を図ることができる。
【0060】また、請求項7記載の発明によれば、出射
側偏光分離素子の出射部から出射した光はファイバーコ
リメータで平行光線束となって光ファイバへ効率良く伝
送される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態としての分岐比可変型光
分岐装置の作動説明図である。
【図3】図2の分岐比可変型光分岐装置の特性図であ
る。
【図4】図2の分岐比可変型光分岐装置の波長板の組み
合わせ構造を示す概略図である。
【図5】図4の波長板の組み合わせ構造の構成要素とし
ての波長板の特性図である。
【図6】本発明の第2実施形態としての分岐比可変型光
分岐装置の作動説明図である。
【図7】本発明の第3実施形態としての分岐比可変型光
分岐装置の作動説明図で、(a),(b)はそれぞれ異
なる入射部から入射した場合を示している。
【図8】本発明の第4実施形態としての分岐比可変型光
分岐装置の作動説明図である。
【図9】本発明の一使用形態を示す模式図である。
【図10】従来の分岐比可変型光分岐装置の概略説明図
である。
【符号の説明】
1,10,20,30 分岐比可変型光分岐装置 2 サバール板(入射側偏光分離素子) 3 サバール板(出射側偏光分離素子) 3a,3b,3c,7a,7b 出射部 4 1/2波長板(偏光状態変換素子) 5 受光部 5a,5b,5c,5d,5e ファイバーコリメータ
(受光部) 6a,6b,6c,6e,6f 光ファイバ 7 偏光ビームスプリッタ 8 偏光ビームスプリッタ L1 入射光 LS S偏光 LP P偏光

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光が入射する少なくとも1個の入射
    部を備え入射光をS偏光とP偏光とに分離する入射側偏
    光分離素子と、複数の受光部に対向する複数の出射部を
    備え入射するS偏光及びP偏光をそれぞれ前記複数の出
    射部の各々に導光する出射側偏光分離素子と、前記入射
    側,出射側偏光分離素子間に位置して入射するS偏光及
    びP偏光の相互変換割合を回転角度あるいは印加電圧の
    変化により可変する偏光状態変換素子とからなることを
    特徴とする分岐比可変型光分岐装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の分岐比可変型光分岐装
    置であって、 前記偏光状態変換素子が、波長板で構成されていること
    を特徴とする分岐比可変型光分岐装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の分岐比可変型光分岐装
    置であって、 前記偏光状態変換素子が、異なる波長板を複数枚組み合
    わせて構成されていることを特徴とする分岐比可変型光
    分岐装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の分岐比可変型光
    分岐装置であって、 前記波長板は、その入射面及び出射面にそれぞれ反射防
    止膜を形成して構成されていることを特徴とする分岐比
    可変型光分岐装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の分岐比可変型光分岐装
    置であって、 前記偏光状態変換素子が、入射するS偏光及びP偏光の
    相互変換割合を印加電圧の変化により可変する電気光学
    材料を用いた電気光学素子で構成されていることを特徴
    とする分岐比可変型光分岐装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    分岐比可変型光分岐装置であって、 前記入射側及び出射側偏光分離素子が、サバール板,偏
    光ビームスプリッタ,ロションプリズム,ウォラストン
    プリズム,ラミポール素子等の片偏光の吸収を伴わない
    偏光分離素子、及び偏光板・偏光フィルム,グラントム
    ソンプリズム,グランテーラープリズム,グランレーザ
    ープリズム,ラミポール素子等の片偏光の吸収を伴う偏
    光分離素子の内から選択される同一偏光分離素子又は相
    互に異なる偏光分離素子から構成されていることを特徴
    とする分岐比可変型光分岐装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    分岐比可変型光分岐装置であって、 前記受光部が光ファイバの入射端に設けられたファイバ
    ーコリメータであることを特徴とする分岐比可変型光分
    岐装置。
JP28235097A 1997-10-15 1997-10-15 分岐比可変型光分岐装置 Pending JPH11119266A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006146223A (ja) * 2004-11-18 2006-06-08 Eads Astrium Sas 光学スプリッタ装置およびそのような装置を有する光通信端末

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