JPH11118804A - Psa−actの測定 - Google Patents

Psa−actの測定

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JPH11118804A
JPH11118804A JP10230105A JP23010598A JPH11118804A JP H11118804 A JPH11118804 A JP H11118804A JP 10230105 A JP10230105 A JP 10230105A JP 23010598 A JP23010598 A JP 23010598A JP H11118804 A JPH11118804 A JP H11118804A
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ズェクィ、ズー
William Jeffrey Allard
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2部位免疫測定アッセイによる血液サンプル
中の前立腺特異的抗原(PSA)およびα-1- 抗キモト
リプシン(ACT)の複合体の正確かつ特異的な測定方
法を提供する。 【解決手段】 標識抗体試薬および微小粒子に固定され
ているか固定され得る捕捉抗体試薬を使用する2部位免
疫測定アッセイによって、血液サンプル中のPSA−A
CTを測定する。生成した固定化免疫複合体を好ましく
は複数回、そして好ましくは自動化分析装置によって洗
浄し、そして洗浄された微小粒子中の標識抗体試薬を測
定する。 【効果】 PSA−ACTの測定は診断の促進および前
立腺ガンの監視のための高感度で特異的な方法を提供
し、また相当数の患者の不必要な前立腺生検の実施の必
要性を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2部位免疫測定ア
ッセイによる血液サンプル中の前立腺特異的抗原(PS
A)およびα-1- 抗キモトリプシン(ACT)の複合体
の正確かつ特異的な測定に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒト前立腺特異的抗原(PSA)はヒト
カリクレインファミリーに高度にアミノ酸相同性を有す
る約33,000ダルトンの糖タンパク質であり(1,2)、
トリプシンおよびキモトリプシン様活性を有するセリン
プロテアーゼであることが示されている(3,4,
5)。PSAは前立腺の上皮細胞から分泌され、精液中
に見出だされる主要なタンパク質の1つである(6)。
前立腺ガンの患者の血清中でPSAの濃度が上昇すると
いう発見に続いて、多数の報告がこのタンパク質を前立
腺ガン患者の管理のための重要で臨床上有用なバイオマ
ーカーとして立証した(7,8,9,10)。最近の努力
は無症状者の前立腺ガンの早期検出のための血清PSA
試験の利用に焦点を当ててきた。実際、アメリカガン学
会(American CancerSociety )およびアメリカ泌尿器
学会(American Urological Society )は最近、50才を
超えたすべての男性は毎年直腸指診(DRE)とともに
血清PSAを使用してスクリーニングを受けるべきであ
ると勧告した(11)。
【0003】前立腺ガンの早期検出の臨床的価値はいく
つかの理由によって論争の的となったままである。第1
に、早期段階での前立腺ガンの治療が発症集団における
生存率を改善するかどうかが明白でない。この論点を目
的として計画された臨床試験は現在実施中である。第2
に、最近、50才を超えた男性における前立腺ガンの早期
検出のために、血清PSA測定の有効性について、直腸
指診(DRE)と連携させて臨床試験で測定した(1
2)。異常DREまたは上昇したPSA試験値のいずれ
かを有した1060人の患者の内、22%のみが前立腺ガンで
あった。これらのデータは全前立腺生検の70−80%がガ
ンでない男性に実施されることを示している。50才を超
えた男性の30−50%が剖検上前立腺ガンの徴候を示すか
ら、上昇PSAアッセイによって標的とされる不必要な
前立腺生検の数は非常に高いということができる。この
ことは、医療コストの増大および生検操作に関連した罹
病率の増大の両方の結果を招く。
【0004】PSAがα1-抗キモトリプシン(AC
T)、α2-マクログロブリンおよびα1-抗トリプシンな
どのプロテアーゼインヒビターとの複合体を形成するこ
とを、いくつかの研究室が別々に示した(13−19)。A
CTまたはα1-抗トリプシンとの複合体、若しくは遊離
の非複合体形態のPSAはイムノアッセイ技術によって
血清中で検出可能である。実際、血清中の免疫反応性P
SAの大部分はACTと複合体化し、ACTに結合した
PSAおよび総血清PSA濃度間には有意な相関性が証
明されている(13)。しかし、α2-マクログロブリンに
結合したPSAは、このプロテアーゼとの複合体化にと
もなう抗体のPSAへの結合の立体障害によって、血清
中で測定することができない。初期の研究において、P
SA−ACT数値および総PSAに対するPSA−AC
Tの割合は前立腺ガン診断において有用であることが示
唆された(13,15,16,17)が、種々の理由(その中の
いくつかについて以下に論述する)によって、PSA−
ACTの血清測定の臨床上の有用性の結論を下すことは
困難だった。
【0005】Lilja,Stenmanおよび共同研究者たちは19
91年に、血清PSAが遊離形態ならびにACTおよびα
1-抗トリプシンとの複合体で存在することを発表した
(13,18)。その後の研究において、Stenman らは、遊
離プラス複合体化PSA(通常のPSAアッセイではα
2-マクログロブリンとの複合体化PSAは測定されない
が、これを総PSAと称する)と関連させたPSA−A
CTの測定が、前立腺ガンの男性と良性前立腺肥大症
(BPH)などの良性の前立腺疾患の男性との鑑別を改
善するらしいことを表明した。しかし、PSA−ACT
複合体の正確な測定は、この複合体の正確な測定におけ
る技術的問題のため、達成されていない。Stenman ら
は、PSA−ACT数値と総PSAの測定との相関関係
は低濃度末端では良好でなく、y軸交点が上昇して、複
合体化PSAの過剰再現を示すことを発見した(13およ
び米国特許第5,501,983 号)。実際に、彼らは、試験し
た大部分の患者について、PSA−ACTの濃度が総P
SAよりも高いことを発見した(米国特許第5,501,983
号)。その後の複合体化および遊離PSAの相関関係の
分析は、勾配1.12を示し、PSA−ACT複合体の過剰
再現を示した(16)。Petterssonらは、メスの血清中で
上昇したPSA−ACT数値を発見した時、この過剰再
現に注目した(20)。ヘパリンの添加はメス血清におけ
る偽陽性値の率を減少させたが、前立腺ガンおよびBP
H患者におけるPSA−ACT複合体の測定の最近の試
みでは、複合体の有意な過剰再現が示され続けている
(21)。
【0006】PSA−ACT測定において遭遇するこの
問題点のため、文献中の関心は総PSAの測定とともに
複合体化していない遊離のPSAの測定に移った。総P
SA値の範囲が約4−10 ng/mL の場合に改善された特異
性が要求されることは、現在明白である。血清総PSA
が<4.0 ng/mL の場合、前立腺ガンのリスクは低い;同
様に、総PSAが>10 ng/mLの場合、前立腺ガンのリス
クは>50%であり、前立腺生検が必要となる。診断のグ
レイゾーン内(一般的に2−20 ng/mL 、普通は4−10 ng
/mL )において、ガンのリスクは高いが偽陽性の割合も
また高い。遊離PSA/総PSA比の遡及適用によっ
て、4−10 ng/mL グレイゾーンにおける総PSAの特異
性をおよそ50−60%から70−80%に改善することができ
ることが示された(22−26)。この改善された特異性の
結果、不必要な生検を20−30%減少させることができ
る。PCT 国際公開公報第96-26441号および国際公開公
報第97-12245号には総PSA数値が2.5 から20 ng/mLの
間の患者におけるBPHおよびガンのそれぞれの鑑別を
改善するための、遊離PSA/総PSA比の使用につい
て同様に記載されている。
【0007】しかし、遊離PSAの測定にはそれ自体に
技術上の困難がある。第1に、診断のグレイゾーン内に
おいて、遊離PSAは典型的にはかなり低く、5−30%
の範囲である。したがって完成された遊離PSAアッセ
イは0.2−3.0 ng/mLの範囲内を正確に測定しなければな
らない。また、遊離PSAの割合はBPHおよびガン患
者においてあまり差異がなく、遊離PSA/総PSA比
はACTと複合体化したPSAの割合の増加によって減
少する。その上、遊離PSAは血清中で安定ではなく、
遊離PSA数値は時間が経つと、おそらくα2-マクログ
ロブリンとの複合体化によって、減少することが知られ
てきた。
【0008】この間に、こうした問題を克服するための
試みにともなって、血液中のPSA−ACTの正確な測
定に関連する問題のさらに別の認識が得られた。1994
年、Hybritech の研究者は抗PSAおよび抗ACTを使
用したPSA−ACTのためのサンドイッチイムノアッ
セイの開発を報告した。彼らは、測定したPSA−AC
T値が前立腺ガンの診断における改善された臨床上の特
異性を証明することができないと結論づけた(27)。後
に、このグループはJohns Hopkins Medical Institutio
nsの研究者と共同して、抗PSA/抗ACTサンドイッ
チイムノアッセイ法は有意の非特異的結合およびPSA
−ACTの過剰再現の難点があるという知見を報告し
た。彼らは、解決することなく、これらの問題がPSA
−ACTの測定を臨床的に無意味なものとしていると結
論づけた(28)。続いて、この共同グループは、PSA
−ACT複合体に特異的なモノクローナル抗体に基づく
PSA−ACTのサンドイッチイムノアッセイの開発を
通してこの非特異的結合の問題を克服したと報告した
(29,30)。しかし、彼らの臨床研究では、総PSAの
測定または総PSAに対するPSA−ACTの計算上の
比に比較してPSA−ACT複合体のみの測定による前
立腺ガンに対する特異性の何らかの改善を示すことがで
きなかった(29)。ブロック試薬の使用を含む、PSA
−ACT測定に関連する問題を克服するその他の研究方
法が提案されてきた(31)。
【0009】前立腺ガンの患者においてなぜACTと複
合体化したPSAの割合が増大するかは不明のままであ
るが、ACTに対する抗体がBPH患者からの前立腺上
皮を染色(stain) しないこと、およびこの組織において
mRNAの転写が見られないことの観察に関係がありそ
うである。反対に、前立腺ガンの患者からの前立腺上皮
において抗ACTの免疫反応性およびmRNA合成が検
出される(32)。これらは、前立腺腫瘍中で、PSAは
血清中に放出される前にそのままACTと複合体化する
らしいことを示唆している。活性PSAの血流への移行
には別の機構が関与するようである。健康な男性からの
血清中に見られる遊離PSAはタンパク質分解によって
切断され、酵素的に不活性である。しかし、腫瘍は血管
原性因子を合成し、これが腫瘍組織の血管新生の増加を
導く。腫瘍中では、より大きな割合の酵素的に活性なP
SAが血流への移行を獲得するようである。この活性P
SAはACTなどのプロテアーゼインヒビターと複合体
化するものと予想され、これによって前立腺ガン患者か
らの血清中でのPSA−ACT複合体のより高い割合が
もたらされると考えられる。
【0010】したがって、前立腺ガンに関する男性患者
のスクリーニングに関連して、複合体化PSAの正確な
測定方法および複合体化PSAの血中値の臨床上の意義
を評価する必要がある。
【0011】欧州特許第635,575 号には、遊離PSAに
は結合するがPSA−ACTには結合しないモノクロー
ナル抗体の調製について記載されている。PCT 国際公開
公報第95/18381号は、遊離PSAには結合するが複合体
化PSAには結合しない抗体の添加によって、遊離およ
び複合体化PSAに対して等モルの応答性を提供するこ
とができるようにした、PSA測定のためのモノクロー
ナル/ポリクローナルイムノアッセイ法に関係してい
る。
【0012】米国特許出願番号第08/595,155号およびZh
ou Z,NgPC,Very DL,Allard WJ,Yeung KK,J.Clin.Lab.An
al.(1996),10:155-159, には、モノクローナル/ポリク
ローナルイムノアッセイにおいて遊離および複合体化P
SAに対して等モルの応答性を提供するモノクローナル
抗体の調製方法が記載されている。記載されているモノ
クローナル抗体は、PSAに結合して、遊離PSAには
結合するが複合体化PSAには結合しない抗体にPSA
が結合するのを実質的に不可能にするという、独特の特
性を有している。
【0013】日本特許公告公報第62-46263号にはプロテ
アーゼインヒビターとの複合体化PSAの測定のための
サンドイッチイムノアッセイが記載されている。
【0014】ドイツ特許出願公開公報第4,322,342 号に
は、総PSAに対するPSA−ACTの比率を計算する
ための数値を提供する目的で、単一のアッセイにおいて
総PSAおよびPSA−ACTの両方を測定する方法が
記載されている。
【0015】Chichibuらは、Journal of Medicine and
Pharmaceutical Science(Japan,1996)36(3):477-483,に
おいて、ビーズに結合させた抗PSAおよび酵素標識抗
ACTを使用したPSA−ACTのためのサンドイッチ
イムノアッセイを記述している。血液サンプル中のPS
A−ACTを正確に測定する能力を確定するデータは含
まれていない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2部位免疫
測定アッセイによる血液サンプル中の前立腺特異的抗原
(PSA)およびα-1- 抗キモトリプシン(ACT)の
複合体の正確かつ特異的な測定方法を提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】捕捉抗体を微小粒子(例
えば磁気応答性微小粒子)に固定する2部位免疫測定ア
ッセイによって、血液サンプル中のPSA−ACTの正
確かつ特異的な測定が得られることが本発明において見
いだされた。一般的には、本発明の方法は、(a)PS
Aへの結合について特異的な第1抗体試薬およびACT
への結合について特異的な第2抗体試薬であって、この
第1および第2の抗体試薬の1つが微小粒子に固定され
(「捕捉抗体」)、これらの抗体試薬の他方が標識され
ている(「検出抗体」)2つの抗体試薬に結合した血液
サンプルからのPSA−ACTの固定されかつ標識され
た免疫複合体を含有する反応混合物を形成させ、(b)
該固定された免疫複合体を含む微小粒子をその他の反応
混合物から分離し、(c)分離した微小粒子を好ましく
は2回以上洗浄し、(d)洗浄した微小粒子の標識抗体
試薬を測定する、段階を含む。好ましくは、分離および
洗浄段階を自動分析装置によって実施する。また、好ま
しくは、第1および第2抗体試薬はモノクローナル抗体
を含む。PSA−ACTの固定化および標識免疫複合体
を含有する反応混合物は、通常、血液サンプルを、該第
1および第2抗体試薬であって、該第1および第2の試
薬の1つが該微小粒子に固定され、または固定されるこ
とができるものであり(「捕捉抗体」)、該抗体試薬の
他方が例えば酵素または化学発光化合物で標識または標
識されることができるものである(「検出抗体」)抗体
試薬と混合することによって形成させる。特に好ましい
方法において、捕捉抗体をリガンドで修飾し、該微小粒
子に固着させたリガンドの結合相手と接触させることに
よって固定する。
【0018】本発明の方法はPSA−ACT複合体の特
異的かつ正確な検出法を提供する。以下の実施例におい
て証明するように、遊離PSAプラスPSA−ACTの
測定値の合計が総PSAの測定値に等しいので、PSA
−ACTの定量は正確であることが示された。文献に報
告されている、通常はマイクロタイタープレート分離に
基づく手動形式を使用してPSA−ACTを測定する際
の難点は、好ましくは複数回の洗浄を含み、好ましくは
自動分析装置上で実施する、微小粒子に基づく分離の使
用によって克服される。本発明の方法はスパイク(spik
e)再現試験によって、緩衝液中および血清中の両方にお
いてPSA−ACTを正確に測定することも示された。
その上、50才以上の健康者、BPH 患者および前立腺患者
からの血清サンプルの試験は、本発明の方法が前立腺ガ
ンがある人とない人の判別における臨床利用性があるこ
とを示した。先行技術の総PSAアッセイの感度に等し
い感度を提供するPSA−ACTアッセイの正常の上限
値が確定された。
【0019】この正常の上限値(3.75 ng/mL)を使用し
た場合、総PSA値が従来認識されてきた診断のグレイ
ゾーン(例えば約4-10 ng/mLの間)以内にある雄のCaP
の検出に関するPSA−ACTアッセイの特異性はf
PSA/tPSA比の算出を基礎とする最近開発された
方法の特異性に匹敵することが発見された。
【0020】したがって、本発明の方法は男性患者にお
けるCaP の検出における特に有用な手段を提供する。顕
著なことは、本発明の方法は、費用がかかり、しかも不
快な前立腺の生検を男性に薦めるかどうかを判定するの
に役立つことである。これらの点において、本発明の方
法は、fPSA/tPSA比を算出するために必要とさ
れる二重のアッセイよりも、1回のアッセイの実施のみ
を必要とするという明白な利点を有する。
【0021】
【発明の実施の形態】ここで使用する場合、以下の用語
は指定された意味を持つものとする。
【0022】PSAは前立腺特異的抗原を意味するもの
とする。
【0023】tPSAまたは総PSAとは、血液サンプ
ル中の免疫学的に測定可能なPSA、すなわち、通常の
イムノアッセイによる測定に応答することができる複合
体化または遊離形態のPSAの総量を意味するものとす
る。現状の知見を基準として、(ACT、α1-抗トリプ
シン、およびインター−αトリプシンインヒビターを含
む)ある種のプロテアーゼインヒビターと複合体化した
血液PSAは免疫学的に測定可能であるが、α2-マクロ
グロブリンなどの別のプロテアーゼインヒビターと複合
体化したときには、PSAは測定不可能であると理解さ
れる。
【0024】fPSAまたは遊離PSAとは、複合体化
していない遊離のPSAを意味するものとする。
【0025】PSA−ACTとは、ACTと複合体化し
たPSAを意味するものとする。
【0026】抗体とは、完全イムノグロブリン、例えば
IgG 若しくはIgM 、または抗体結合部位を含んでいるイ
ムノグロブリン断片、例えばFab,Fab' ,およびF(ab')
2 断片、あるいはこれらの凝集体を意味するものとす
る。
【0027】本発明は微小粒子に基づく2部位免疫測定
アッセイによって、血液サンプル中のPSA−ACTを
測定する方法を提供する。PSA−ACTを測定するた
めに、各種の2部位免疫測定フォーマットおよび微小粒
子を使用することができることは当業者にとって明らか
なことであろう。一般的には2部位免疫測定アッセイ法
において、2つの抗体が使用される(ときには「サンド
イッチ」法と称される)。抗体の1つは標識されている
かまたは標識可能であり(ときには「検出抗体」と称さ
れる)、他方は固定されるかまたは固定され得るもので
ある(ときには「捕捉抗体」と称される)。当業界で知
られているように、捕捉および検出抗体は試験サンプル
に同時にまたは順次接触させることができる。順次法
は、捕捉抗体をサンプルとともにインキュベートし、そ
の後あらかじめ定めた時間に標識抗体を添加することに
よって実施される(ときには「前進(forward)」 法と称
される)か、または最初に検出抗体をサンプルとともに
インキュベートし、その後標識抗体を添加することもで
きる(ときには「逆行(reverse)」 法と称される)。1
回以上の必要なインキュベーションを行なった後、アッ
セイを完了させるために、捕捉抗体を液体試験混合物か
ら分離し、少なくとも1つの分離した捕捉抗体相の少な
くとも一部について、または液体試験混合物に残存する
ものについて標識を測定する。通常は前者である。その
理由は前者が捕捉および検出抗体によって(その間に
「サンドイッチ」されて)結合されたPSAを含むから
である。
【0028】PSAのための典型的な2部位免疫測定ア
ッセイにおいて、捕捉および検出抗体の1つまたは両方
がモノクローナル抗体である。検出抗体に使用する標識
は当業界で通常既知のどれでも選択することができる。
普通は、標識は酵素または化学発光部分分子であるが、
放射性同位元素、発蛍光団、検出可能なリガンド(例え
ば、そのリガンドに対する標識結合相手に二次的に結合
することによって検出可能なもの)などでもよい。捕捉
抗体の重要な特性は、試験混合物のその他のものから分
離される方法を提供することである。したがって、当業
界で理解されているように、捕捉抗体はあらかじめ固定
化または不溶化された形態でアッセイ中に導入すること
もできるし、または固定化し得る形態、すなわち、アッ
セイへの捕捉抗体の導入の後に固定化を達成することが
できるような形態でもよい。固定化し得る捕捉抗体の例
は、リガンド部分分子、例えばハプテン、ビオチンなど
で化学的に修飾された抗体であって、そのためにその
後、固定化形態のそのリガンドの結合相手、例えば抗
体、アビジンなどと接触させることによって固定化する
ことができる抗体である。
【0029】本発明に従うことによって、(微小粒子へ
の捕捉抗体の直接の固定化または微小粒子に支持された
結合相手の添加をともなうリガンド修飾抗体の使用を介
した間接の固定化のいずれかによる)捕捉抗体の固定化
の方法として、微小粒子を使用することにより、PSA
−ACTの測定のための従来方法の不正確さが克服され
ることがわかった。当業界で周知のように、固定化は共
有または非共有結合性付着など、各種の方法によって達
成することができる。さらに、バックグラウンド値の干
渉の除去を確実にするために、固定された捕捉および検
出抗体に結合したPSA−ACTの免疫複合体を保有す
る微小粒子を例えば2回以上などの多数回洗浄するのが
好ましい。微小粒子をその他の反応混合物から分離した
後、第1の洗浄液、例えば緩衝液と混合し、第1の洗浄
液から分離し、第2の洗浄液、例えば再び緩衝液で洗浄
し、このように所望の洗浄回数まで実施する。洗浄の一
貫性を得るためには、洗浄および分離段階を自動分析装
置によって実施するのが最も好ましい。
【0030】本発明においてはどんな2部位微小粒子に
基づくイムノアッセイ方法またはフォーマットをも使用
し得るものと一般的に理解されるベきであるから、上記
のイムノアッセイ法およびフォーマットは好例として意
図するものであってこれに限定するものではない。
【0031】本発明においては広範な種類の微小粒子を
使用することができる。一般的に、非常に効果的な洗浄
をすることによって、血液サンプルからの干渉の可能性
がある量の非特異的に結合したACTの除去を促進する
ためには、微小粒子はある限度までのサイズとなるであ
ろう。典型的には、微小粒子は平均直径が約0.01ミクロ
ンと約100 ミクロンの間、さらに普通は約1 ミクロンと
約50ミクロンの間である。微小粒子は広範な種類の天然
および/または合成材料で構成することができ、また多
岐にわたる方法によって調製することができる。これら
はどんな特異な形状でもよいが、基本的には球状の微小
粒子が典型的に知られており、イムノアッセイへの適用
において使用される。普通は、微小粒子はラテックス、
コロイド、水和性ゲル粒子などである。例えば、広範な
種類のラテックス微小粒子がBangs Laboratories,Carme
l,Indiana,USA またはDow Chemical Company,Midland,M
ichigan,USA などから市販されている。こうしたラテッ
クス微小粒子は典型的には、ポリスチレン、ブタジエ
ン、スチレン類、ポリエチルメタクリレート、ポリビニ
ルアセテート、ポリビニルピリジン、ポリブチレンテレ
フタレート、および所望の抗体試薬と化学的にカップリ
ングする部位を提供する、例えばアルデヒト、カルボキ
シ、アミノ、ヒドロキシルまたはヒドラジドを有する、
これらの機能的誘導体、などのポリマーで構成される。
【0032】例えば強磁性または常磁性微小粒子などの
磁気応答性の微小粒子の使用によって、特に利点を得る
ことができる。磁気応答性微小粒子には金属(鉄、ニッ
ケルまたはコバルトなど)、金属合金(アルミニウム、
ニッケルまたはコバルトの金属合金など)、および/ま
たは金属酸化物(Fe3O4またはFe2O3など)が含まれ
る。好ましい形態において、こうした磁気応答性微小粒
子は非磁性ポリマーマトリックスまたはコーティングを
も含む。有用な磁気応答性微小粒子の例が米国特許第4,
177,253 号;4,661,408 号;5,206,159 号;5,320,944
号;5,541,072 号;および5,567,326 号に記載されてい
る。米国特許第5,206,159 号に記載された酸化鉄顆粒を
含有するポリマー粒子が特に好ましい。
【0033】本発明の方法において使用する抗PSAお
よび抗ACT抗体は適当に免疫した宿主動物から抗血清
を収穫することによって得られるポリクローナル抗体お
よび体細胞ハイブリダイゼーションによって得られるモ
ノクローナル抗体の両者を含む、任意の通常の方法によ
って得ることができるが、後者が好ましい。体細胞ハイ
ブリダイゼーションは現在周知の方法論であり、好適
な、そして所望のすべての変更を含めて、本発明に適用
することができる。一般に、骨髄腫細胞とアナライトに
対して免疫感作させた動物から取ったリンパ球との融合
によってハイブリドーマの集団を製造する。ここで使用
する宿主動物の免疫感作とは、対象とするアナライト上
の1以上のエピトープに結合する抗体を産生するよう
に、その動物の免疫系をチャレンジしたことを意味す
る。これらの結果が、限定するわけではないが、天然の
アナライト、合成ペプチド免疫原、表面にアナライトの
エピトープを発現するトランスフェクトされた細胞など
の宿主動物の血流中への投与を含む、多数の方法のどれ
によっても得られることは、当業者にとって明らかであ
ろう。同様に、クローン化されたハイブリドーマ細胞系
からのモノクローナル抗体の製造および収穫は当業界の
通常の技術範囲であり、一般的に本発明を実用化する時
に、既知のどの方法をも使用することができる。
【0034】PSA−ACTを測定するための上記の特
に好ましい方法の実用化に必要な試薬およびその他のア
ッセイ用成分は試験キット、すなわち使用者の需要に適
合する包装集合体または配合体の形態で、および分析操
作法をも含めて好都合に供給される。最小限、この試験
キットは前記の第1および第2抗体を含むものとなる。
【0035】男性患者のPSA−ACT血中値は、先行
技術のtPSA値およびfPSA/tPSA比数値に比
較して実質的な臨床上の意義を提供する。特定すると、
50才を超える、CaP の患者53名、BPHの患者75名お
よび健康な男性対照者88名を含む226 名の患者からの血
清サンプルを使用して研究を実施した。この研究におい
て、PSA−ACTの測定はtPSAの測定に比較して
CaP の検出について同等の感度を提供することが発見さ
れた(それぞれ88%に対して85%)。試験した全患者に
ついて、正常およびBPH集団における特異性もまた、
fPSA/tPSA比に比較してPSA−ACTについ
ても遜色なかった。fPSA/tPSA比と関連させて
使用するtPSAアッセイの感度および特異性がPSA
−ACTのみの場合と同等であるという発見は、患者集
団が診断のグレイゾーンに属する場合にも正当だった。
診断のグレイゾーンの正確な範囲は確定されていない
が、この研究において比較したすべての範囲において、
PSA−ACTアッセイの感度および特異性は総および
遊離PSAアッセイの両方を使用して得られたものに匹
敵した。これらのデータは単独試験、PSA−ACT、
が総PSAと同等の有効性で前立腺ガンを検出すること
ができ、しかも、2つのアッセイ、fPSAおよびtP
SAを使用して得られることが示されている、改善され
た特異性を有することを証明している。
【0036】上に述べた前立腺ガンの検出における使用
の他に、PSA−ACTの測定は、前立腺ガンと診断さ
れた患者、特に前立腺ガンの第一次治療を受けた後にお
ける病気の経過を監視するのに有用となる。こうした患
者のtPSA測定による縦断的監視は再発性前立腺ガン
の早期検出に有用であることが証明された。PSA−A
CTはPSAのガン特異的形態であると理解され、そし
て潜在的ガン細胞が遠隔転移部位を確立して増殖するに
つれて血清中で増加するものと予想される形態である。
したがって、PSA−ACT血中数値の経時変化は病状
の変化と相関性があり、そして特に治療後のPSA−A
CT血中値の上昇は病気の再発を示すことになる。
【0037】
【実施例】本発明を以下の実施例によって説明するが、
これによって限定するつもりではない。
【0038】材料および方法 抗体および抗原 これらの研究で使用する抗体としては、以下のものが挙
げられる:MM1,遊離および複合体化したPSAの両
者を認識するPSAに特異的なモノクローナル抗体(19
97年4 月10日、American Type Culture Collection,Roc
kville,Maryland,USA に寄託され、それぞれ受託番号HB
-12338および12337 号を得ている、ハイブリドーマ細胞
系 346.7.4および346.7.26によって製造されるものと実
質的に同一の抗体である);ならびにMP2,ヤギから
誘導され、アフィニティークロマトグラフィーによって
精製したPSAに対するポリクローナル抗体。遊離PS
A特異的モノクローナル抗体、PSA19、ならびに2つ
のACT特異的モノクローナル抗体、ACT53(Lot#63
06)およびACT68(Lot#6268)は CanAg Diagnostics
AB (Gothenburg,Sweden)から購入した。これらの抗体
をプロテイン−Aアフィニティークロマトグラフィーを
使用して精製し、0.9% 塩化ナトリウムを含有するTRIS
- HCl 緩衝液(pH 7.8)中で保存した。
【0039】これらの研究において使用する抗原として
は、Scripps Laboratories(San Diego,California,USA)
から購入した遊離PSA(Lot#,751464 )およびPSA
−ACT複合体(Lot#,145564 )が挙げられる。遊離P
SAはヒト精液からSDS-PAGEおよび酵素イムノアッセイ
によつて測定して98%の純度まで精製し、0.1% アジ化
ナトリウムを含有する10 mM TRIS緩衝液(pH8.0 )中
で保存した。ACTはヒト血漿から約96%の純度まで精
製した。PSA−ACTは150 mM塩化ナトリウムおよび
0.1% アジ化ナトリウムを含有する10 mM 酢酸ナトリウ
ム緩衝液(pH5.6 )中で保存した。遊離PSAおよび
PSA−ACT抗原をtPSA,fPSA,およびPS
A−ACTの検量剤の調製のために使用した。
【0040】緩衝液および溶液 5% 熱失活正常ヤギ血清(Biocell Laboratories,Carso
n,California,USA)を有する100 mM TRIS-HCl(pH 7.
4)を使用して、抗体コンジュゲートとともに使用する
緩衝液を調製した。Bayer Immuno 1TM総PSAおよび遊
離PSAアッセイ(Bayer Corporation,Business Group
Diagnostics,Tarrytown,New York,USA )のための検量
剤を調製するために、111 mM塩化ナトリウムおよび 6%
BSA を含有する 25mM TRIS-HCl緩衝液(pH 7.4)を使
用した。PSA−ACTアッセイのための検量剤を調製
するために、111 mM塩化ナトリウムおよび 6%BSA を含
有する MES緩衝液(50 mM)(pH 5.8) を使用した。
【0041】検量剤および対照 この50 mM MES 緩衝液を使用して、0,2,10,25,50お
よび100 ng/mL の6 種の濃度のPSA−ACT検量剤を
調製した。これらの検量剤を Bayer Immuno 1PSA−
ACTアッセイおよび手動PSA−ACT ELISAアッセ
イ(両者とも下記)の両方において使用した。総および
遊離PSAアッセイ用に、ヒト精液からの精製遊離PS
Aを上記のTRIS緩衝液中に同一の6種の濃度で懸濁させ
た。
【0042】2組のPSA−ACT対照を調製した。1
組には希釈剤としてTRIS-HCl 緩衝液を使用し、90%P
SA−ACTおよび10%遊離PSAを使用した 4 ng/mL
および25 ng/mLの2つの濃度のPSAを含ませた。対照
の第2の組は 50 mM MES緩衝液を使用し、3.5,15 およ
び75 ng/mLの3つの濃度のPSA−ACTを使用して調
製した。これらの2つの対照調製物をBayer Immuno 1P
SA−ACTアッセイおよび手動PSA−ACT ELISA
において使用した。BioRad Laboratories,California,U
SAより、市販の3レベル対照製品を入手した。Bayer Co
rporation で、最終濃度 4 ng/mlまでの遊離PSAをス
パイクしたヒト血清を使用して、対照製品を調製した。
後者の2つの物質はBayer Immuno 1tPSAおよびfP
SAアッセイのための対照として使用した。
【0043】血清サンプル BioClinical Partners(Franklin,Massachusetts,USA)か
ら、50才以上の前立腺ガン患者53名、BPHの患者およ
び健康な男性163 名からの総数216 の血清サンプルを入
手した。前立腺ガンおよびBPHは組織学的試験によっ
て確認し、普通の直腸指診に基づいて、男性を前立腺の
疾病の点について正常とみなした。
【0044】Bayer Immuno 1TM PSAアッセイ Bayer Immuno 1 PSAアッセイはPSAの捕捉用のモ
ノクローナル抗体および検出用ポリクローナル抗体を使
用する市販のサンドイッチアッセイである。モノクロー
ナル抗PSA抗体はフルオレセインとコンジュゲート化
(R1,1.5 mg/mL )し、アフィニティー精製したポリ
クローナル抗血清はアルカリホスファターゼとコンジュ
ゲート化(R2,6.5 mg/mL )している。65 ml/試験の
2つの抗体溶液を検体とともにインキュベートし、免疫
複合体(R1−PSA−R2)を生成させ、次にこれを
抗フルオレセインモノクローナル抗体でコーティングし
た磁性粒子(10 ml/試験)によって捕捉する。免疫複合
体が結合した粒子を洗浄し、その後、23 mM p-ニトロフ
ェニルホスフェート 300 ml/試験を添加し、結合したア
ルカリホスファターゼによるp-ニトロフェノレートへの
変換の程度を測定する。濃度 0,2,10,25,50 および 100
ng/mLの遊離PSAで調製したBayer Immuno1 SET poin
t(登録商標)PSA検量剤を使用して、Bayer Immuno
1分析機の検量化を実施する。標準検量線を作成するた
めに、0点を通る三次式(cubic-through-zero)に適合さ
せるアルゴリズムを使用する。Bayer Immuno 1分析機の
操作は製造元の指示書(Bayer Corporation,Tarrytown,
New York,USA)にしたがって実施する。
【0045】PSA−ACTのための微小粒子に基づく
アッセイ Bayer Immuno 1PSA−ACTアッセイフォーマットは
以下の変更を除いて Bayer Immuno 1 tPSAアッセイ
のものと同一である:(1)検出用に 2μg/mLのACT
に特異的なモノクローナル抗体、ACT53を使用する;
(2)検量剤および対照抗原として、基剤として50 mM
MES 緩衝液(pH 5.8)中のPSA−ACTを使用する;
および(3)抗原を最初に捕捉抗体とともにインキュベ
ートし、生成した複合体を洗浄して結合していない抗原
およびその他の血清成分を除去し、その後検出抗体を添
加するようにする、2回洗浄プロトコルを使用する。こ
れは 、抗原を捕捉および検出抗体とともに同時にイン
キュベートするBayer Immuno 1 tPSAアッセイにお
いて使用するフォーマットと対照的である。
【0046】遊離PSAのための自動化アッセイ Bayer Immuno 1fPSAアッセイのために使用するプロ
トコルは以下の変更を除いて Bayer Immuno 1 tPSA
アッセイについての上記のものと同一である: (1)捕捉用にfPSAに特異的なモノクローナル抗
体、PSA19をフルオレセインとコンジュゲート化させ
る;(2)使用するR1およびR2の濃度をそれぞれ
2.5μg/mLおよび 6.15μg/mLとする;および(3) サ
ンプル容積を1試験当たり 20μlから 35μlとする。
【0047】PSA−ACTのための手動マイクロプレ
ートELISA 法 100 mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH 9.6)中 1.5μg/mLの
MM1捕捉抗体を100μl/ウェル使用して、Immulon 1
(登録商標)マイクロタイタープレート(Dynatech Lab
oratories,Chantilly,Virginia,USA)をコーティングし
た。プレートを室温で1.5 時間インキュベートした。6
% BSA を含有するTRIS(pH 7.4)300μl/ウェルで未
反応の部位をクエンチングし、4℃ で一晩インキュベー
トした。PSA−ACT検量剤、対照または患者サンプ
ルのいずれかを 100μl 容量添加し、室温で1.5 時間イ
ンキュベートした。Ultrawash II Microplate Washer
(Dynatech Laboratories,Chantilly,Virginia USA)を
使用し、TRIS緩衝化生理食塩水で5回洗浄した後、GS5
緩衝液中のALP−ACT #53検出抗体(100μl/ウェ
ル)を添加し、室温(RT)で1.5 時間インキュベートし
た。さらに5回の洗浄の後、ジエタノールアミン中のp-
ニトロフェニルホスフェート基質溶液(Pierce Chemica
ls,Rockford,Illinois,USA)(1 mg/mL )100μlを添加
して、室温でインキュベートした。1 N 水酸化ナトリウ
ム 100μl/ウェルの添加によって免疫反応を停止させ
た。Thermo-Max Microplate Reader(Molecular Device
s,Menlo Park,California,USA) 上 405-490 nm で各ウ
ェルの吸光度を読み取った。PSA−ACTの正確な定
量を確実にするため、各マイクロプレートにおいて、検
量線を作製した。0点を通る三次式に適合させるアルゴ
リズムを使用して、吸光度をアナライト濃度に変換し
た。すべてのサンプルについて2回ずつ実施した。
【0048】結果および考察 PSA−ACT測定のための抗体の選択 分析のため、検出抗体として、ACTに特異的な2つの
モノクローナル抗体、ACT53およびACT68を選択し
た。捕捉抗体MM1と組み合わせて、ACT53を2μg/m
L 使用し、ACT68は4μg/mL 使用して、PSA−AC
T測定のためのサンドイッチアッセイを形成させた。2
つの抗ACT抗体を使用して、PSA−ACT検量剤の
反応率と15名の前立腺ガン患者の血清サンプルのアナラ
イト濃度を比較した。結果によると、ACT53はACT
68の場合よりも≧52%高い反応率を与えることが示され
た。さらに、ACT68を使用した場合のバックグラウン
ドシグナルは抗体ACT53で見られるよりも有意に高か
った。抗体ACT53はノイズに対するシグナル率がより
高いことが証明されたので、これ以後の分析のためにこ
れを選択した。
【0049】Bayer Immuno 1PSA−ACTおよびELIS
A PSA−ACT両アッセイの標準曲線 自動化Bayer Immuno 1PSA−ACTアッセイで6種の
レベルのPSA−ACT検量剤を使用して標準曲線を誘
導した。その結果を図1のAに示す。手動マイクロプレ
ートPSA−ACTアッセイでも6種のレベルのPSA
−ACT検量剤を使用して標準曲線を誘導した。その結
果を図1のBに示す。どちらの場合も、シグナルはPS
A−ACT濃度に比例した。
【0050】遊離PSAおよびPSA−ACTを含有す
る混合物からのPSA−ACTの回収 遊離PSA:PSA−ACT比が100:0,80:20,50:5
0,20:80および0:100 の各種割合の遊離およびACTと
複合体化したPSAの混合物5種をPSA−ACT検量
剤を調製するために使用したものと同一のTRIS緩衝液を
使用して総PSA濃度約 10 ng/mL に希釈した。これら
のサンプルをBayer Immuno 1分析機で3つのアッセイ:
総PSA、遊離PSAおよびPSA−ACTのそれぞれ
を実施した。総および遊離PSAを測定するため、遊離
PSAを使用して調製した検量剤でBayer Immuno 1シス
テムを検量化した。PSA−ACTを測定するため、P
SA−ACTを使用して調製した検量剤でBayer Immuno
1システムを検量化した。自動化Bayer Immuno 1PSA
−ACTアッセイでは上記のようにACT53検出抗体を
使用した。図2のAの結果は、Bayer Immuno 1PSA−
ACTアッセイが、PSA−ACTを正確に測定し、遊
離PSAは検出せず、そしてPSA−ACTを測定する
ためにこれまで記載されたアッセイにおいて報告された
ようなPSA−ACTの明らかな過剰回収(over-recove
ry)の問題はないことを示している。
【0051】さらに、Bayer Immuno 1での微小粒子に基
づくPSA−ACTアッセイの特異性と比較するため、
固相マイクロプレートに基づくELISA PSA−ACTア
ッセイの特異性を決定した。上記のような各種割合での
遊離PSAおよびPSA−ACTからなる総PSA約 1
0μg/mL を含むサンプルを固相マイクロプレートに基づ
くELISA PSA−ACTアッセイで試験した。図2のB
に示す結果は、PSA−ACTの回収はPSA−ACT
濃度に対して直線性でないこと、およびこのアッセイで
は特に低濃度のPSA−ACTにおいて、PSA−AC
T測定が不正確であることを証明している。これは微小
粒子に基づくPSA−ACTアッセイにおけるPSA−
ACTの回収と顕著な対照をなしている。一例をあげる
と、80:20サンプルは20%PSA−ACTを含んでいる
はずであり、したがってイムノアッセイでの読みは 2 n
g/mLであるべきである。微小粒子に基づくアッセイでの
このサンプルの回収は予測どおりに約 2 ng/mLであっ
た。対照的に、マイクロプレートに基づく ELISAではこ
のサンプル中のPSA−ACT濃度が 4 ng/mLと測定さ
れ、これは予測よりも100% 高い。マイクロプレートに
基づく ELISAの操作を繰り返したが、この過剰回収の問
題は修正されなかった。
【0052】Bayer Immuno 1PSA−ACTアッセイの
特異性 自動化 Bayer Immuno 1 PSA−ACTアッセイを使用
して、未知のサンプルとしてPSA濃度が 0,2,10,2
5,50 および100 ng/mL の遊離PSAおよびPSA−A
CTの両方について試験した。図3の結果は、 Bayer I
mmuno 1 PSA−ACTアッセイでは遊離PSAが検出
されなかったことを示している。しかし、Bayer Immuno
1fPSAアッセイで測定したところ、遊離PSAの回
収は予測値に対して直線性であった。これらの結果は B
ayer Immuno 1 PSA−ACTアッセイが遊離PSAと
は検出可能な反応性を持たず、PSA−ACTに対して
特異的であることを証明している。
【0053】患者血清サンプルからのPSA−ACTの
スパイク回収(spiked recovery)3つの前立腺ガン患者
の血清サンプル中に 0,18および61 ng/mLの3つの濃度
のPSA−ACTをスパイクした。これらの3つの血清
中のPSA−ACT濃度を Bayer Immuno 1 PSA−A
CTアッセイを使用して測定し、遊離および複合体化P
SAの両方を等モル量で正確に測定する Bayer Immuno
1 総PSAアッセイで得られた数値と比較した。図4に
示されたデータは、PSA−ACTアッセイにおいて、
3つのサンプルすべてについて、平均して回収したPS
A−ACTの98%の回収を意味している。遊離PSAは
総PSAアッセイにおいて測定可能であるが、PSA−
ACTアッセイでは測定されないから、Bayer Immuno 1
PSA−ACTアッセイに対する Bayer Immuno 1 総P
SAアッセイによる定量における 2%の差異はPSA−
ACT複合体からの遊離PSAの解離によるものと考え
られる。
【0054】PSA−ACT測定の精度 Bayer Immuno 1PSA−ACTアッセイを使用した(遊
離PSA+PSA−ACT)/総PSAの平均値は前立
腺ガン患者血清においては96%、BPH患者血清からの
サンプルでは102.7% および正常な同年令層の血清サン
プルでは103%であった。これは、Bayer Immuno 1PS
A−ACTアッセイを使用した場合、血清中のPSA−
ACTの過剰回収がなかったことを意味している。対照
的に、マイクロプレートに基づくELISA PSA−ACT
アッセイを使用した場合の回収は同一の患者血清につい
て約 171%,135% および164% であった。これらのデ
ータは、PSA−ACTのマイクロタイタープレート E
LISA測定が予測結果よりも高い結果になったとする他の
研究室による刊行物の結果(13,14,16)を確認するも
のである。
【0055】文献 1.Wang MC,Valenzuela LA,Murphy GP,Chu TM. ヒト前
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【図面の簡単な説明】
【図1】AおよびBはそれぞれPSA−ACT微小粒子
イムノアッセイおよびマイクロプレートに基づくELISA
PSA−ACTサンドイッチイムノアッセイを使用する
PSA−ACTのための標準曲線を示すグラフである。
【図2】AおよびBは各種PSAイムノアッセイの特異
性を示すグラフである。サンプルに遊離およびPSA−
ACTの比率を変更させたPSAを総量で約 10 ng/mL
を含ませた。Aにおいて、PSA−ACT微小粒子イム
ノアッセイはPSA−ACTを特異的かつ正確に測定す
ることが示される。その上、tPSAアッセイはPSA
およびPSA−ACTを等モル応答で測定し、fPSA
アッセイは遊離PSAを特異的に測定する。Bに示すグ
ラフはマイクロプレートに基づくELISA PSA−ACT
イムノアッセイにおけるPSA−ACTの再現を表して
いる。
【図3】実施例に記載するPSA−ACT微小粒子イム
ノアッセイの特異性を示すグラフである。6% BSA を含
有するMES 緩衝液中 0,2,10,25,50 および100 ng/m
L の濃度のfPSAを含有するサンプルをfPSAアッ
セイおよびPSA−ACTアッセイによって試験した。
このデータは、PSA−ACT微小粒子に基づくイムノ
アッセイによっては遊離PSAはほとんど測定されなか
ったが、fPSAアッセイによっては完全に定量された
ことを証明している。
【図4】PSA−ACT微小粒子に基づくアッセイは血
清中にスパイクしたPSA−ACTを正確に測定するこ
とを示すデータの表である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)血液サンプルを、PSAへの結合
    について特異的な第1抗体試薬およびACTへの結合に
    ついて特異的な第2抗体試薬(該第1および第2抗体試
    薬の一方が微小粒子に固定され(捕捉抗体)、該抗体試
    薬の他方が標識されている(検出抗体))と混合して、
    該第1および第2抗体試薬に結合したPSA−ACTを
    含む免疫複合体である、PSA−ACTの固定化および
    標識免疫複合体を含有する混合物を形成させ、(b)該
    固定化免疫複合体を含む微小粒子をその他の反応混合物
    から分離し、(c)分離した微小粒子を洗浄し、そして
    (d)洗浄した微小粒子中の検出抗体試薬を測定して、
    該測定値を血液サンプル中のPSA−ACT濃度に連関
    させる、段階を含む、血液サンプル中のPSA−ACT
    を測定するための方法。
  2. 【請求項2】 微小粒子の平均直径が約 0.01 ミクロン
    および約100 ミクロンの間である、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 微小粒子の平均直径が約1 ミクロンおよ
    び約50ミクロンの間である、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 洗浄段階(c)が、分離した微小粒子を
    第1洗浄液と混合し、微小粒子を第1洗浄液から分離
    し、第1洗浄液から分離した微小粒子を第2洗浄液と混
    合し、そして微小粒子を第2洗浄液から分離することを
    含む、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 洗浄および分離段階が自動分析装置で実
    施される、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 第1および第2抗体試薬がモノクローナ
    ル抗体を含む、請求項1−5のいずれか1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 微小粒子が磁気応答性である、請求項1
    −5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 捕捉抗体が微小粒子に固定されているか
    または固定されることが可能であり(捕捉抗体)、検出
    抗体が標識されているかまたは標識されることが可能で
    ある(検出抗体)、捕捉抗体および検出抗体と血液サン
    プルとを混合することによって、PSA−ACTの固定
    化および標識免疫複合体を含む反応混合物を形成させ
    る、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 検出抗体が酵素または化学発光性化合物
    で標識されている、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 捕捉抗体がリガンドで修飾され、微小
    粒子に固着されたリガンドに対する結合相手と接触させ
    ることによって固定される、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 (1)PSAへの結合について特異的
    な第1抗体試薬、および(2)ACTへの結合について
    特異的な第2抗体試薬(該第1および第2抗体試薬の一
    方が微小粒子に固定されているかまたは固定されること
    が可能であり(捕捉抗体)、該抗体試薬の他方が標識さ
    れているかまたは標識されることが可能である(検出抗
    体))を含む、血液サンプル中のPSA−ACTを測定
    するために使用する、試験用キット。
  12. 【請求項12】 微小粒子の平均直径が約 0.01 ミクロ
    ンおよび約100 ミクロンの間である、請求項11に記載の
    試験用キット。
  13. 【請求項13】 微小粒子の平均直径が約1 ミクロンお
    よび約50ミクロンの間である、請求項11に記載の試験用
    キット。
  14. 【請求項14】 検出抗体が酵素または化学発光性化合
    物で標識されている、請求項11に記載の試験用キット。
  15. 【請求項15】 捕捉抗体がリガンドで修飾され、微小
    粒子に固定されたリガンドに対する結合相手と接触させ
    ることによって固定されることが可能な、請求項11に記
    載の試験用キット。
  16. 【請求項16】 第1および第2抗体試薬がモノクロー
    ナル抗体を含む、請求項11−15のいずれか1項に記載の
    試験用キット。
  17. 【請求項17】 微小粒子が磁気応答性である、請求項
    11−15のいずれか1項に記載の試験用キット。
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