JPH11117950A - シンクロナイザ - Google Patents
シンクロナイザInfo
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- JPH11117950A JPH11117950A JP10225726A JP22572698A JPH11117950A JP H11117950 A JPH11117950 A JP H11117950A JP 10225726 A JP10225726 A JP 10225726A JP 22572698 A JP22572698 A JP 22572698A JP H11117950 A JPH11117950 A JP H11117950A
- Authority
- JP
- Japan
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- force
- cam surface
- synchronizer
- jaw
- link
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D23/00—Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
- F16D23/02—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
- F16D23/04—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
- F16D23/06—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
- F16D23/0606—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation the blocking mechanism comprising an axially-extending shouldered pin passing through a hole in a radial wall
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T74/00—Machine element or mechanism
- Y10T74/19—Gearing
- Y10T74/19219—Interchangeably locked
- Y10T74/19284—Meshing assisters
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Structure Of Transmissions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】改良した自己増力手段を備えたシンクロナイザ
を提供すること。 【解決手段】 摩擦リング(22,36;24,38) と、ジョー部
材(30,26,28)と、ジョー部材の非同期係合を防止するブ
ロッカー肩部を含む円周方向に離隔配置された3本のピ
ン(40)と、シフトフランジ(32)の初期係合移動に応じて
摩擦リングとブロッカー肩部を初期係合させるプレエナ
ジャイザーアセンブリ(42)と、カム表面(32f,32g) のい
ずれかがリンク(48)を半径方向内向きに移動させてカム
(20e,20f)のいずれかに押し付けることに応じて付加軸
方向力(Fa )を発生する自己増力カム(32f,32g,20e,2
0f) を備えたピン形複動シンクロナイザ(10)。シンクロ
ナイザは、付加軸方向力(Fa )を制限するばね(50)
と、付加軸方向力(Fa a)を変更する湾曲ランプ(20
e',20f') を含むことができる。
を提供すること。 【解決手段】 摩擦リング(22,36;24,38) と、ジョー部
材(30,26,28)と、ジョー部材の非同期係合を防止するブ
ロッカー肩部を含む円周方向に離隔配置された3本のピ
ン(40)と、シフトフランジ(32)の初期係合移動に応じて
摩擦リングとブロッカー肩部を初期係合させるプレエナ
ジャイザーアセンブリ(42)と、カム表面(32f,32g) のい
ずれかがリンク(48)を半径方向内向きに移動させてカム
(20e,20f)のいずれかに押し付けることに応じて付加軸
方向力(Fa )を発生する自己増力カム(32f,32g,20e,2
0f) を備えたピン形複動シンクロナイザ(10)。シンクロ
ナイザは、付加軸方向力(Fa )を制限するばね(50)
と、付加軸方向力(Fa a)を変更する湾曲ランプ(20
e',20f') を含むことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速機用のシンク
ロナイザに関する。
ロナイザに関する。
【0002】
【従来の技術】多段速度比変速機では、変速歯車比の全
部または一部のシフトを補助するためにシンクロナイザ
を使用できることは既知である。また、自己増力(self
energizing) またはブースト(boost) 形のシンクロナイ
ザを用いることによって、シフトを行うために必要とさ
れるシフト作動力および時間の両方またはいずれか一方
を減少できることも既知である。
部または一部のシフトを補助するためにシンクロナイザ
を使用できることは既知である。また、自己増力(self
energizing) またはブースト(boost) 形のシンクロナイ
ザを用いることによって、シフトを行うために必要とさ
れるシフト作動力および時間の両方またはいずれか一方
を減少できることも既知である。
【0003】運転者の必要なシフト作動力は、一般的に
車両の大きさに伴って増大するので、自己増力形のシン
クロナイザは、特に重量形トラック用の変速機、および
短いシフト時間および小さいシフト作動力の両方または
いずれか一方が好まれる変速機の両方またはいずれか一
方に特に有益である。本説明のシンクロナイザに関連し
た従来のシンクロナイザの例が、米国特許第5,07
8,245号、第5,092,439号、日本特許公告
公報第45−27483号、およびドイツ特許公報第
1,098,824号に示されており、これらの特許は
参考として本説明に含まれる。
車両の大きさに伴って増大するので、自己増力形のシン
クロナイザは、特に重量形トラック用の変速機、および
短いシフト時間および小さいシフト作動力の両方または
いずれか一方が好まれる変速機の両方またはいずれか一
方に特に有益である。本説明のシンクロナイザに関連し
た従来のシンクロナイザの例が、米国特許第5,07
8,245号、第5,092,439号、日本特許公告
公報第45−27483号、およびドイツ特許公報第
1,098,824号に示されており、これらの特許は
参考として本説明に含まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、改良
した自己増力手段を備えたシンクロナイザを提供するこ
とである。
した自己増力手段を備えたシンクロナイザを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、請求項
1の前文に記載されている従来技術を表す、日本特許公
告公報第45−27483号に開示されているようなシ
ンクロナイザが、共通軸線回りに相対回転するように配
置された第1,第2駆動部を摩擦的に同期させて噛み合
い連結させるシンクロナイザを含む。
1の前文に記載されている従来技術を表す、日本特許公
告公報第45−27483号に開示されているようなシ
ンクロナイザが、共通軸線回りに相対回転するように配
置された第1,第2駆動部を摩擦的に同期させて噛み合
い連結させるシンクロナイザを含む。
【0006】本発明のシンクロナイザは、各請求項に記
載の構成を有している。特に、請求項1によれば、シン
クロナイザは、軸方向のシフト力(Fo )による係合移
動に応じて、第2ジョー手段と係合する位置へ軸方向移
動することによって駆動部を噛み合い連結するための第
1ジョー手段を含む。連結手段は、第1ジョー手段を第
1駆動部に対して非回転状態で軸方向移動できるように
連結する。第1摩擦手段は、第1ジョー手段の係合移動
に応じて、第2摩擦手段と係合する位置へ軸方向移動す
ることによって、同期トルクを発生する。ブロッカー手
段は、第1ジョー手段の係合移動に応じて、ブロッカー
手段が係合位置へ移動することによって、ジョー手段の
非同期係合を防止すると共に、シフト力(Fo )を第1
摩擦手段に伝達して摩擦手段に係合力を発生する。自己
増力手段は、同期トルクを反作用させることによってシ
フト力(Fo )の方向に付加軸方向力(Fa)を発生し
て、摩擦手段の係合力を増加させる。
載の構成を有している。特に、請求項1によれば、シン
クロナイザは、軸方向のシフト力(Fo )による係合移
動に応じて、第2ジョー手段と係合する位置へ軸方向移
動することによって駆動部を噛み合い連結するための第
1ジョー手段を含む。連結手段は、第1ジョー手段を第
1駆動部に対して非回転状態で軸方向移動できるように
連結する。第1摩擦手段は、第1ジョー手段の係合移動
に応じて、第2摩擦手段と係合する位置へ軸方向移動す
ることによって、同期トルクを発生する。ブロッカー手
段は、第1ジョー手段の係合移動に応じて、ブロッカー
手段が係合位置へ移動することによって、ジョー手段の
非同期係合を防止すると共に、シフト力(Fo )を第1
摩擦手段に伝達して摩擦手段に係合力を発生する。自己
増力手段は、同期トルクを反作用させることによってシ
フト力(Fo )の方向に付加軸方向力(Fa)を発生し
て、摩擦手段の係合力を増加させる。
【0007】更なる改良は、軸線に対して限定的に半径
方向移動するように取り付けられたリンクを含む自己増
力手段を特徴としている。第1部材は、同期トルクに応
じて第1駆動部に対して限定的に回転移動するように取
り付けられており、その限定的な回転移動に応じてリン
クが半径方向移動する。第2部材は、リンクの半径方向
移動に応じて、シフト力(Fo )の方向に付加軸方向力
(Fa)を発生する。
方向移動するように取り付けられたリンクを含む自己増
力手段を特徴としている。第1部材は、同期トルクに応
じて第1駆動部に対して限定的に回転移動するように取
り付けられており、その限定的な回転移動に応じてリン
クが半径方向移動する。第2部材は、リンクの半径方向
移動に応じて、シフト力(Fo )の方向に付加軸方向力
(Fa)を発生する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照しながら
本発明のシンクロナイザを説明する。
本発明のシンクロナイザを説明する。
【0009】ここで使用する「シンクロナイザ」とは、
噛み合いクラッチと組み合わされた同期摩擦クラッチが
噛み合いクラッチの各部材をほぼ同期回転させるまで、
その噛み合いクラッチの連結の試行が阻止されるように
した、噛み合いクラッチによって選択比歯車を軸に非回
転可能に連結するために用いるクラッチ機構のことであ
る。「自己増力手段」とは、同期摩擦クラッチの係合力
を摩擦クラッチの同期トルクと関連させて増加させるた
めのランプまたはカム等を含むシンクロナイザクラッチ
機構のことである。
噛み合いクラッチと組み合わされた同期摩擦クラッチが
噛み合いクラッチの各部材をほぼ同期回転させるまで、
その噛み合いクラッチの連結の試行が阻止されるように
した、噛み合いクラッチによって選択比歯車を軸に非回
転可能に連結するために用いるクラッチ機構のことであ
る。「自己増力手段」とは、同期摩擦クラッチの係合力
を摩擦クラッチの同期トルクと関連させて増加させるた
めのランプまたはカム等を含むシンクロナイザクラッチ
機構のことである。
【0010】次に、図1、図2、図3Aおよび図3Bを
参照すると、変速機内に軸線12a回りに回転するよう
に取り付けられた第1駆動部すなわち軸12と、軸方向
に離隔配置された第2駆動部すなわち歯車14、16
と、複動シンクロナイザ18を含んでいる歯車・シンク
ロナイザアセンブリ10が示されている。
参照すると、変速機内に軸線12a回りに回転するよう
に取り付けられた第1駆動部すなわち軸12と、軸方向
に離隔配置された第2駆動部すなわち歯車14、16
と、複動シンクロナイザ18を含んでいる歯車・シンク
ロナイザアセンブリ10が示されている。
【0011】軸12は、軸受19を介して歯車を回転可
能に支持している円筒形表面12b、12cと、円筒形
表面より大径の外周面を有する環状部材20を含む。環
状部材の軸方向長さが歯車を分離させており、軸方向両
側の肩部分20a、20bが、互いに接近する方向への
歯車の軸方向移動を制限している。互いに離れる方向へ
の歯車の軸方向移動は、幾つかの既知の方法のいずれか
によって制限される。
能に支持している円筒形表面12b、12cと、円筒形
表面より大径の外周面を有する環状部材20を含む。環
状部材の軸方向長さが歯車を分離させており、軸方向両
側の肩部分20a、20bが、互いに接近する方向への
歯車の軸方向移動を制限している。互いに離れる方向へ
の歯車の軸方向移動は、幾つかの既知の方法のいずれか
によって制限される。
【0012】環状部材は、軸に取り付けられたリングで
形成できるが、図示のように、軸と一体成形することも
できる。環状部材(第2部材)20の外周面には、外側
スプライン20cと、環状部材の軸方向長さと同じ軸方
向長さを有する3つのリセス20dと、以下にさらに説
明する自己増力カム(第2カム表面)20e、20fが
設けられている。各リセスは、スプライン20cの全部
または一部を除去して形成することができる。
形成できるが、図示のように、軸と一体成形することも
できる。環状部材(第2部材)20の外周面には、外側
スプライン20cと、環状部材の軸方向長さと同じ軸方
向長さを有する3つのリセス20dと、以下にさらに説
明する自己増力カム(第2カム表面)20e、20fが
設けられている。各リセスは、スプライン20cの全部
または一部を除去して形成することができる。
【0013】シンクロナイザ機構18は、歯車14、1
6に固定された摩擦リング(第2摩擦手段)22、24
およびジョー部材(第2ジョー手段)26、28と、環
状部材20の外周面に形成された外側スプライン歯20
cと継続的に摺動可能に噛み合った内側スプライン歯3
0aを有して軸方向に移動可能なジョー部材(第1ジョ
ー手段)30と、ジョー部材30の環状溝30bにはめ
込まれたリテーナ34の軸方向に向き合った側部間に挟
み込まれた軸方向両側の側部32a、32bを有して半
径方向に延出したシフトフランジ(第1部材)32と、
各々から軸方向に延出してフランジの開口32cに挿通
されている、円周方向に離隔配置された3本のピン40
によって互いに堅固に固定されている軸方向に移動可能
な摩擦リング(第1摩擦手段)36、38と、図1にレ
リーフで示されている3つのプレエナジャイザー(pre e
nergizer) アセンブリ42を含む。図1および図2の実
施の形態では、リテーナ34がジョー部材30およびフ
ランジ32間の軸方向移動を阻止して、それらが相対回
転できるようにしている。スプライン20c,30aは
連結手段を構成する。
6に固定された摩擦リング(第2摩擦手段)22、24
およびジョー部材(第2ジョー手段)26、28と、環
状部材20の外周面に形成された外側スプライン歯20
cと継続的に摺動可能に噛み合った内側スプライン歯3
0aを有して軸方向に移動可能なジョー部材(第1ジョ
ー手段)30と、ジョー部材30の環状溝30bにはめ
込まれたリテーナ34の軸方向に向き合った側部間に挟
み込まれた軸方向両側の側部32a、32bを有して半
径方向に延出したシフトフランジ(第1部材)32と、
各々から軸方向に延出してフランジの開口32cに挿通
されている、円周方向に離隔配置された3本のピン40
によって互いに堅固に固定されている軸方向に移動可能
な摩擦リング(第1摩擦手段)36、38と、図1にレ
リーフで示されている3つのプレエナジャイザー(pre e
nergizer) アセンブリ42を含む。図1および図2の実
施の形態では、リテーナ34がジョー部材30およびフ
ランジ32間の軸方向移動を阻止して、それらが相対回
転できるようにしている。スプライン20c,30aは
連結手段を構成する。
【0014】摩擦リングは、ジョー部材の係合前に歯車
を軸に摩擦同期させるために係合する円錐摩擦表面22
a、36aおよび24a、38aを有する。広範囲のテ
ーパ角度を使用することができ、図示のシンクロナイザ
には7.5度のテーパ角度が使用されている。摩擦表面
36a、38aおよび22a、24aの両方またはいず
れか一方は、基材に張り付けられた幾つかの既知の摩擦
材料のいずれかで形成することができ、本例では、米国
特許第4,700,823号、第4,844,218号
および第4,778,548号に開示されているような
熱分解炭素摩擦材料が好ましい。これらの特許は参考と
して本説明に含まれる。
を軸に摩擦同期させるために係合する円錐摩擦表面22
a、36aおよび24a、38aを有する。広範囲のテ
ーパ角度を使用することができ、図示のシンクロナイザ
には7.5度のテーパ角度が使用されている。摩擦表面
36a、38aおよび22a、24aの両方またはいず
れか一方は、基材に張り付けられた幾つかの既知の摩擦
材料のいずれかで形成することができ、本例では、米国
特許第4,700,823号、第4,844,218号
および第4,778,548号に開示されているような
熱分解炭素摩擦材料が好ましい。これらの特許は参考と
して本説明に含まれる。
【0015】ピン40の各々は、フランジ開口32cよ
りわずかに小径の大径部分40aと、摩擦リング36、
38間から離れた位置(本例では中間位置)の小径の溝
部分40bと、ピンの軸線から半径方向外向きである
が、ピンの軸線に直交する平面に対して傾斜して軸方向
に互いに離れるように延出した円錐形ブロッカー肩部す
なわち表面40c、40dを有する。溝部分は、それぞ
れのフランジ開口に入っている時、堅固な摩擦リングお
よびピンアセンブリをフランジに対して限定的に回転さ
せて、ピンのブロッカー肩部をフランジ開口32cの周
囲に形成された面取りブロッカー肩部32hと係合させ
ることができる。ブロカー肩部40c,36hは、ブロ
ッカー手段を構成する。ピンは、幾つかの既知の方法の
いずれかで摩擦リング36、38に堅固に固定すること
ができる。
りわずかに小径の大径部分40aと、摩擦リング36、
38間から離れた位置(本例では中間位置)の小径の溝
部分40bと、ピンの軸線から半径方向外向きである
が、ピンの軸線に直交する平面に対して傾斜して軸方向
に互いに離れるように延出した円錐形ブロッカー肩部す
なわち表面40c、40dを有する。溝部分は、それぞ
れのフランジ開口に入っている時、堅固な摩擦リングお
よびピンアセンブリをフランジに対して限定的に回転さ
せて、ピンのブロッカー肩部をフランジ開口32cの周
囲に形成された面取りブロッカー肩部32hと係合させ
ることができる。ブロカー肩部40c,36hは、ブロ
ッカー手段を構成する。ピンは、幾つかの既知の方法の
いずれかで摩擦リング36、38に堅固に固定すること
ができる。
【0016】プレエナジャイザーアセンブリ(初期付勢
組立体)42は、幾つかの形式のいずれでもよいが、こ
こでは、米国特許第5,339,936号に記載されて
いる割ピン形のものである。各プレエナジャイザーアセ
ンブリ42は、摩擦リング36、38間において軸方向
に延出してシフトフランジの開口32dの1つに挿通さ
れている。開口32dは、開口32c間に交互に配置さ
れている。各プレエナジャイザーアセンブリは、端部4
4aを有する2つのシェル44と、シェル間に挟み込ま
れてそれらを分離方向に付勢する少なくとも2つの板ば
ね46を含むことを述べればここでは十分であろう。
組立体)42は、幾つかの形式のいずれでもよいが、こ
こでは、米国特許第5,339,936号に記載されて
いる割ピン形のものである。各プレエナジャイザーアセ
ンブリ42は、摩擦リング36、38間において軸方向
に延出してシフトフランジの開口32dの1つに挿通さ
れている。開口32dは、開口32c間に交互に配置さ
れている。各プレエナジャイザーアセンブリは、端部4
4aを有する2つのシェル44と、シェル間に挟み込ま
れてそれらを分離方向に付勢する少なくとも2つの板ば
ね46を含むことを述べればここでは十分であろう。
【0017】各対のシェル44は、絞り合わされた時に
対応の開口32dの直径よりも小さくなる大径部と、面
取り端面44cを有する環状溝44bと、端部44aと
を備えている。公知のように、端部44aは摩擦リング
36、38に対して反作用し、面取り端面44cは、フ
ランジ32の初期係合移動に応じてフランジ32の開口
32dの周囲の面取り面に対して反作用することによっ
て、摩擦クラッチの初期係合移動およびピン40をフラ
ンジ32に対して回転させる初期トルクを生じて、ブロ
ッカー肩部を係合するように配置する。
対応の開口32dの直径よりも小さくなる大径部と、面
取り端面44cを有する環状溝44bと、端部44aと
を備えている。公知のように、端部44aは摩擦リング
36、38に対して反作用し、面取り端面44cは、フ
ランジ32の初期係合移動に応じてフランジ32の開口
32dの周囲の面取り面に対して反作用することによっ
て、摩擦クラッチの初期係合移動およびピン40をフラ
ンジ32に対して回転させる初期トルクを生じて、ブロ
ッカー肩部を係合するように配置する。
【0018】前述したように、ジョー部材30は、軸に
固定された第2部材20の外側スプライン歯20cと摺
動可能に噛み合う内側スプライン歯30aを備えてい
る。外側スプラインは、軸の軸線に平行に延在するフラ
ンク表面を備えており、それがジョー部材のスプライン
のフランク表面と噛み合うことによって、その間の相対
回転が阻止される。ジョー部材30はさらに、半径方向
に延びた3つの開口30cを有しており、その各々に自
己増力リンク48が摺動可能に挿通されており、また、
3つのラグ30dがそれの外周面から半径方向外向きに
延出して、フランジ32の内周面のリセス32eにはま
っている。
固定された第2部材20の外側スプライン歯20cと摺
動可能に噛み合う内側スプライン歯30aを備えてい
る。外側スプラインは、軸の軸線に平行に延在するフラ
ンク表面を備えており、それがジョー部材のスプライン
のフランク表面と噛み合うことによって、その間の相対
回転が阻止される。ジョー部材30はさらに、半径方向
に延びた3つの開口30cを有しており、その各々に自
己増力リンク48が摺動可能に挿通されており、また、
3つのラグ30dがそれの外周面から半径方向外向きに
延出して、フランジ32の内周面のリセス32eにはま
っている。
【0019】ラグとリセスによって、フランジ32と軸
12に回転方向に固定されているジョー部材30との間
の相対回転の量を制限するストッパが形成されている。
リンク48は、全図面にレリーフで示されている。各リ
セスは、円周方向長さがそれにはまっているラグの円周
方向長さよりも長いため、フランジ32およびジョー部
材30間を限定的に相対回転させることによって自己増
力機構を作動させることができる。
12に回転方向に固定されているジョー部材30との間
の相対回転の量を制限するストッパが形成されている。
リンク48は、全図面にレリーフで示されている。各リ
セスは、円周方向長さがそれにはまっているラグの円周
方向長さよりも長いため、フランジ32およびジョー部
材30間を限定的に相対回転させることによって自己増
力機構を作動させることができる。
【0020】フランジ(第1部材)32はさらに、その
内周面に3対の第1カム表面32f、32gを備えて、
リンク48を半径方向内向きに移動させて第2カム表面
20eまたは20fのいずれかに押し付けることによっ
て、円錐クラッチと軸の間の同期トルクを反作用させ
て、フランジ32に加えられたシフト力によって最初に
係合していた円錐クラッチの係合力を増加させる付加軸
方向自己増力を与えることによって、円錐クラッチによ
って与えられる同期トルクを増加させる。
内周面に3対の第1カム表面32f、32gを備えて、
リンク48を半径方向内向きに移動させて第2カム表面
20eまたは20fのいずれかに押し付けることによっ
て、円錐クラッチと軸の間の同期トルクを反作用させ
て、フランジ32に加えられたシフト力によって最初に
係合していた円錐クラッチの係合力を増加させる付加軸
方向自己増力を与えることによって、円錐クラッチによ
って与えられる同期トルクを増加させる。
【0021】リンク48上のランプまたはカムフォロワ
表面48a、48bがそれぞれカム表面20f、20e
に対して反作用することによって、それぞれカム表面3
2f、32gをリンク48の円筒形ランプまたはカムフ
ォロワ表面48cと係合させるフランジの相対回転に応
じて、アップシフトまたはダウンシフトのための歯車1
6、14の同期トルクをそれぞれ増加させるための付加
軸方向力を与えることができる。
表面48a、48bがそれぞれカム表面20f、20e
に対して反作用することによって、それぞれカム表面3
2f、32gをリンク48の円筒形ランプまたはカムフ
ォロワ表面48cと係合させるフランジの相対回転に応
じて、アップシフトまたはダウンシフトのための歯車1
6、14の同期トルクをそれぞれ増加させるための付加
軸方向力を与えることができる。
【0022】図示のカム表面は、両方のギヤに対して増
加同期力を与えて、アップおよびダウンシフト用の同期
力を増加させる。カム表面20e、20fは、各表面上
の第1想像線が軸の軸線12aに平行な想像面上に位置
し、それの各表面上の第2想像線が第1想像線と軸線に
平行な想像面の両方に対して直角を成すように形成する
ことができる。カム表面20e、20fと同じ規則に従
って、カムフォロワ表面48a、48bを形成すること
ができる。
加同期力を与えて、アップおよびダウンシフト用の同期
力を増加させる。カム表面20e、20fは、各表面上
の第1想像線が軸の軸線12aに平行な想像面上に位置
し、それの各表面上の第2想像線が第1想像線と軸線に
平行な想像面の両方に対して直角を成すように形成する
ことができる。カム表面20e、20fと同じ規則に従
って、カムフォロワ表面48a、48bを形成すること
ができる。
【0023】カム表面32f、32gは、その表面上の
第1想像線が軸の軸線12aに直交する想像面上に位置
し、その表面上の第2想像線が第1想像線と軸線に直交
する想像面の両方に対して直角を成すように形成するこ
とができる。カム表面32f、32gと同じ規則に従っ
てカムフォロワ表面48cを形成することができる。カ
ム表面の全部または一部の第1想像線は、図6の部材2
0のカム表面20e’、20f’について後述するよう
に、湾曲させることもできる。
第1想像線が軸の軸線12aに直交する想像面上に位置
し、その表面上の第2想像線が第1想像線と軸線に直交
する想像面の両方に対して直角を成すように形成するこ
とができる。カム表面32f、32gと同じ規則に従っ
てカムフォロワ表面48cを形成することができる。カ
ム表面の全部または一部の第1想像線は、図6の部材2
0のカム表面20e’、20f’について後述するよう
に、湾曲させることもできる。
【0024】フランジ32が図1のニュートラル位置に
ある時、ピン40の小径部分40bがフランジ開口32
cと整合しており、円錐クラッチの摩擦表面がわずかに
分離して、ばね46の力によってフランジ開口32dの
周囲のプレエナジャイザー面取り表面に作用するプレエ
ナジャイザー42の面取りまたは傾斜プレエナジャイザ
ー表面44cによって離隔関係に維持され、リンク48
は、カム20e、20fの間で軸方向に延在する平坦部
20gと接触する位置にある。平坦部20gと、プレエ
ナジャイザー表面によって加えられる軸方向力によっ
て、円錐クラッチ表面間のオイルの粘性せん断によるシ
ンクロナイザの自己増力および誤った係合が防止され
る。
ある時、ピン40の小径部分40bがフランジ開口32
cと整合しており、円錐クラッチの摩擦表面がわずかに
分離して、ばね46の力によってフランジ開口32dの
周囲のプレエナジャイザー面取り表面に作用するプレエ
ナジャイザー42の面取りまたは傾斜プレエナジャイザ
ー表面44cによって離隔関係に維持され、リンク48
は、カム20e、20fの間で軸方向に延在する平坦部
20gと接触する位置にある。平坦部20gと、プレエ
ナジャイザー表面によって加えられる軸方向力によっ
て、円錐クラッチ表面間のオイルの粘性せん断によるシ
ンクロナイザの自己増力および誤った係合が防止され
る。
【0025】いずれか一方の歯車を軸に連結したい時、
参考文献として本説明に含まれる米国特許第4,92
0,815号に開示されているような図示しない適当な
シフト機構が、既知の方法でフランジ32の外周面に連
結されて、フランジを軸12の軸線に沿って軸方向に、
歯車14を連結するためには左に、歯車16を連結する
ためには右に移動させる。シフト機構は、リンク装置に
よって運転者が手動で移動させてもよいが、アクチュエ
ータで選択的に移動させたり、シフト機構の移動を自動
的に開始させると共にシフト機構によって加えられる力
の大きさを制御する手段によって移動させることもでき
る。シフト機構を手動で移動させる時、力は運転者がシ
フトレバーに加える力に比例する。手動または自動のい
ずれで加える場合も、力はフランジ32に軸方向に加え
られ、図4の矢印Fo の長さで表される。
参考文献として本説明に含まれる米国特許第4,92
0,815号に開示されているような図示しない適当な
シフト機構が、既知の方法でフランジ32の外周面に連
結されて、フランジを軸12の軸線に沿って軸方向に、
歯車14を連結するためには左に、歯車16を連結する
ためには右に移動させる。シフト機構は、リンク装置に
よって運転者が手動で移動させてもよいが、アクチュエ
ータで選択的に移動させたり、シフト機構の移動を自動
的に開始させると共にシフト機構によって加えられる力
の大きさを制御する手段によって移動させることもでき
る。シフト機構を手動で移動させる時、力は運転者がシ
フトレバーに加える力に比例する。手動または自動のい
ずれで加える場合も、力はフランジ32に軸方向に加え
られ、図4の矢印Fo の長さで表される。
【0026】運転者のシフト力Fo によるフランジ32
の初期軸方向右移動がプレエナジャイザー表面44cに
伝達されて、円錐表面38aを円錐表面24aと初期摩
擦係合させる。円錐表面に加えられた初期係合力は、も
ちろんばね46の力およびプレエナジャイザー表面の角
度の関数である。(非同期状態が存在するものと仮定
し、自己増力カムの効果を瞬間的に無視した場合)初期
摩擦係合は、初期円錐クラッチ係合力と、フランジ32
および係合状態の摩擦リング間に限定的な相対回転を与
える初期同期トルクを発生し、従って小径ピン部分40
bをフランジ開口32cの適当な側へ移動させて、ピン
ブロッカー肩部40dを開口32cの周囲に配置された
ブロッカー肩部32hと係合させる。ブロッカー肩部が
係合した時、フランジ32に加えられた運転者の全シフ
ト力Fo がブロッカー肩部を介して摩擦リング38に伝
達され、それによって円錐クラッチが運転者の全シフト
力Fo で連結する結果、運転者同期トルクTo が発生す
る。
の初期軸方向右移動がプレエナジャイザー表面44cに
伝達されて、円錐表面38aを円錐表面24aと初期摩
擦係合させる。円錐表面に加えられた初期係合力は、も
ちろんばね46の力およびプレエナジャイザー表面の角
度の関数である。(非同期状態が存在するものと仮定
し、自己増力カムの効果を瞬間的に無視した場合)初期
摩擦係合は、初期円錐クラッチ係合力と、フランジ32
および係合状態の摩擦リング間に限定的な相対回転を与
える初期同期トルクを発生し、従って小径ピン部分40
bをフランジ開口32cの適当な側へ移動させて、ピン
ブロッカー肩部40dを開口32cの周囲に配置された
ブロッカー肩部32hと係合させる。ブロッカー肩部が
係合した時、フランジ32に加えられた運転者の全シフ
ト力Fo がブロッカー肩部を介して摩擦リング38に伝
達され、それによって円錐クラッチが運転者の全シフト
力Fo で連結する結果、運転者同期トルクTo が発生す
る。
【0027】この運転者同期トルクTo が図4に矢印T
o で表されている。ブロッカー肩部は運転者シフト力F
o の軸方向に対して傾斜しているので、それらは、非同
期状態では円錐クラッチからの同期トルクに対向するが
それよりも小さい対向力すなわち非ブロッキングトルク
を発生する。ほぼ同期が達成されると、同期トルクが非
ブロッキングトルクより低下することによって、ブロッ
カー肩部がピン40を開口32cと同心的な位置へ移動
させて、フランジを継続的に軸方向移動させ、ジョー部
材30の内側スプライン/ジョー歯30aを歯車16の
ジョー部材28の外側スプライン/ジョー歯と係合させ
る。スプライン/ジョー歯は、米国特許第3,265,
173号および第4,246,993号に示されている
ような構造にすることができ、これらの特許は参考とし
て本説明に含まれる。
o で表されている。ブロッカー肩部は運転者シフト力F
o の軸方向に対して傾斜しているので、それらは、非同
期状態では円錐クラッチからの同期トルクに対向するが
それよりも小さい対向力すなわち非ブロッキングトルク
を発生する。ほぼ同期が達成されると、同期トルクが非
ブロッキングトルクより低下することによって、ブロッ
カー肩部がピン40を開口32cと同心的な位置へ移動
させて、フランジを継続的に軸方向移動させ、ジョー部
材30の内側スプライン/ジョー歯30aを歯車16の
ジョー部材28の外側スプライン/ジョー歯と係合させ
る。スプライン/ジョー歯は、米国特許第3,265,
173号および第4,246,993号に示されている
ような構造にすることができ、これらの特許は参考とし
て本説明に含まれる。
【0028】やはり自己増力ランプの効果を無視する
と、力Fo によって与えられる円錐クラッチトルクは方
程式(1)で表される。 To =Fo Rc μc /sin α (1) 但し、Rc =円錐摩擦表面の平均半径 μc =円錐摩擦表面の摩擦係数 α =円錐摩擦表面の角度 とする。
と、力Fo によって与えられる円錐クラッチトルクは方
程式(1)で表される。 To =Fo Rc μc /sin α (1) 但し、Rc =円錐摩擦表面の平均半径 μc =円錐摩擦表面の摩擦係数 α =円錐摩擦表面の角度 とする。
【0029】次に、自己増力カムの影響を見ると、運転
者が加えた軸方向シフト力Fo による同期トルクTo は
もちろん、ピン40によってフランジ32に伝達され
て、リンク48を介して自己増力カム表面を横切って軸
12に反作用を加える。自己増力カム表面は、係合時
に、シフト力Fo と同じ方向でフランジに作用する付加
軸方向力Faを発生する。付加軸方向力Faは、軸方向
においてジョークラッチ開口30cに対して反作用する
リンク48、リテーナリング34およびフランジ32を
含む力経路を介してブロッカー表面を通って係合状態の
摩擦表面に加えられる。力Fo およびFaはシフトフラ
ンジ32に平行に加えられて、合わさって合計力Ftを
与えるため、円錐クラッチの係合力をさらに増加させる
ことによって、付加同期トルクTaを与え、これがTo
に加わることによって、合計トルクTtが得られる。
者が加えた軸方向シフト力Fo による同期トルクTo は
もちろん、ピン40によってフランジ32に伝達され
て、リンク48を介して自己増力カム表面を横切って軸
12に反作用を加える。自己増力カム表面は、係合時
に、シフト力Fo と同じ方向でフランジに作用する付加
軸方向力Faを発生する。付加軸方向力Faは、軸方向
においてジョークラッチ開口30cに対して反作用する
リンク48、リテーナリング34およびフランジ32を
含む力経路を介してブロッカー表面を通って係合状態の
摩擦表面に加えられる。力Fo およびFaはシフトフラ
ンジ32に平行に加えられて、合わさって合計力Ftを
与えるため、円錐クラッチの係合力をさらに増加させる
ことによって、付加同期トルクTaを与え、これがTo
に加わることによって、合計トルクTtが得られる。
【0030】図4にグラフ表示されているように、円錐
クラッチを連結させる軸方向力の合計はFo +Faであ
り、円錐クラッチによって発生する同期トルクの合計は
To+Taである。ある運転者シフト力Fo および運転
者同期トルクTo に対する軸方向付加力の大きさは、係
合した自己増力ランプ表面の角度の関数であることが好
ましい。これらの角度は、運転者による適度なシフト作
動力に応じて同期トルクを相当に増加させ、同期時間を
短縮することができる十分な大きさの付加力Faを発生
できる大きさであることが好ましい。しかし、これらの
角度はまた、制御された付加軸方向力Faを発生できる
程度に小さいことが好ましい、すなわち力Faは力Fo
の増減に応じて増減することが好ましい。
クラッチを連結させる軸方向力の合計はFo +Faであ
り、円錐クラッチによって発生する同期トルクの合計は
To+Taである。ある運転者シフト力Fo および運転
者同期トルクTo に対する軸方向付加力の大きさは、係
合した自己増力ランプ表面の角度の関数であることが好
ましい。これらの角度は、運転者による適度なシフト作
動力に応じて同期トルクを相当に増加させ、同期時間を
短縮することができる十分な大きさの付加力Faを発生
できる大きさであることが好ましい。しかし、これらの
角度はまた、制御された付加軸方向力Faを発生できる
程度に小さいことが好ましい、すなわち力Faは力Fo
の増減に応じて増減することが好ましい。
【0031】ランプ角度が大きすぎる場合、ランプは自
己増力ではなく自己固着する。このため、円錐クラッチ
が初期係合を行うと、力Faが力Fo に無関係に無制御
状態で急激に増大し、そのため円錐クラッチは無制御ロ
ックアップ状態へ押し進められる。自己増力ではなく自
己固着することによって、シフト品質すなわちシフト感
が低下し、シンクロナイザ部品に過度の応力が加わった
り、円錐クラッチ表面の過熱や急激な摩耗が発生するで
あろう。
己増力ではなく自己固着する。このため、円錐クラッチ
が初期係合を行うと、力Faが力Fo に無関係に無制御
状態で急激に増大し、そのため円錐クラッチは無制御ロ
ックアップ状態へ押し進められる。自己増力ではなく自
己固着することによって、シフト品質すなわちシフト感
が低下し、シンクロナイザ部品に過度の応力が加わった
り、円錐クラッチ表面の過熱や急激な摩耗が発生するで
あろう。
【0032】自己増力ランプ角度を計算する主要な変数
および方程式は、上記米国特許第5,092,439号
を参照すればわかるであろう。
および方程式は、上記米国特許第5,092,439号
を参照すればわかるであろう。
【0033】図5は、カム表面が発生することができる
付加軸方向力Faの最大値を弾性的に制限するシンクロ
ナイザの変更部分を示している。変更部分は、ジョー部
材30に幅を広くした溝30b’を設けて、リテーナ3
4とフランジ32の側部32a、32bの間に波形ばね
(力制限手段)50等の弾性部材を配置することにあ
る。カム表面20e、20fが図1および図2のように
直線的である時、波形ばねは、ランプ48a、48bを
カム20e、20fと平坦部20h、20iとの交差部
分の力平衡位置へ移動させることができるようにジョー
部材30およびリンク48を軸方向移動させることがで
きる。この位置にある時、ランプ48a、48bが平坦
部へ追加移動しても、付加軸方向力が全く発生しないた
め、最大付加軸方向力Faは、平衡位置にあるばねによ
って伝達可能な力に制限される。
付加軸方向力Faの最大値を弾性的に制限するシンクロ
ナイザの変更部分を示している。変更部分は、ジョー部
材30に幅を広くした溝30b’を設けて、リテーナ3
4とフランジ32の側部32a、32bの間に波形ばね
(力制限手段)50等の弾性部材を配置することにあ
る。カム表面20e、20fが図1および図2のように
直線的である時、波形ばねは、ランプ48a、48bを
カム20e、20fと平坦部20h、20iとの交差部
分の力平衡位置へ移動させることができるようにジョー
部材30およびリンク48を軸方向移動させることがで
きる。この位置にある時、ランプ48a、48bが平坦
部へ追加移動しても、付加軸方向力が全く発生しないた
め、最大付加軸方向力Faは、平衡位置にあるばねによ
って伝達可能な力に制限される。
【0034】図6は、図5の実施の形態の変更例であっ
て、部材20が平坦なカム20e、20fの代わりに湾
曲カム表面20e’、20f’を備えている。湾曲カム
は、軸の軸線12aに対する角度が漸減し、従ってリン
ク48によってそれに加えられる力の単位当たりの付加
軸方向力が漸減する。この実施の形態は、湾曲カムの開
始角度を大きくし、従って大きい初期付加軸方向力を与
えるが、ランプ48a、48bが湾曲表面に沿って移動
するのに伴ってその力が減少し、ばねのたわみの減少と
共に付加軸方向力が減少する。図6のリンク48’は、
図3Aおよび図3Bのリンク48の平坦なカム/ランプ
表面48a、48bの代わりに、湾曲したカム/ランプ
表面48a’、48b’を備えている。湾曲カム/ラン
プ表面48a’、48b’の曲率半径は、第2カム表面
20e、20fまたは20e’、20f’の半径よりも
小さく、従って同じリンクを幾つかの異なった湾曲カム
表面角度20e’、20f’または20e、20fに使
用することができる。カム表面角度20e、20fの曲
率半径はもちろん無限である。
て、部材20が平坦なカム20e、20fの代わりに湾
曲カム表面20e’、20f’を備えている。湾曲カム
は、軸の軸線12aに対する角度が漸減し、従ってリン
ク48によってそれに加えられる力の単位当たりの付加
軸方向力が漸減する。この実施の形態は、湾曲カムの開
始角度を大きくし、従って大きい初期付加軸方向力を与
えるが、ランプ48a、48bが湾曲表面に沿って移動
するのに伴ってその力が減少し、ばねのたわみの減少と
共に付加軸方向力が減少する。図6のリンク48’は、
図3Aおよび図3Bのリンク48の平坦なカム/ランプ
表面48a、48bの代わりに、湾曲したカム/ランプ
表面48a’、48b’を備えている。湾曲カム/ラン
プ表面48a’、48b’の曲率半径は、第2カム表面
20e、20fまたは20e’、20f’の半径よりも
小さく、従って同じリンクを幾つかの異なった湾曲カム
表面角度20e’、20f’または20e、20fに使
用することができる。カム表面角度20e、20fの曲
率半径はもちろん無限である。
【0035】ここでは発明の主題事項を説明するために
各実施例でピン形シンクロナイザが開示されている。添
付の請求項は、開示されている主題事項の発明部分、お
よび発明の精神の範囲に入ると考えられる変更および修
正を包含するものとする。
各実施例でピン形シンクロナイザが開示されている。添
付の請求項は、開示されている主題事項の発明部分、お
よび発明の精神の範囲に入ると考えられる変更および修
正を包含するものとする。
【図1】ニュートラル位置にある複動シンクロナイザを
示しており、図2の1−1線に沿った断面図である。
示しており、図2の1−1線に沿った断面図である。
【図2】図1のシンクロナイザの、図1の2−2線に沿
った断面図である。
った断面図である。
【図3】図3Aは、図1における自己増力リンクを軸の
軸線に直交かつ平行な方向に見た拡大外形図であり、図
3Bは、同様に、図2における自己増力リンクを同様に
見た拡大外形図である。
軸線に直交かつ平行な方向に見た拡大外形図であり、図
3Bは、同様に、図2における自己増力リンクを同様に
見た拡大外形図である。
【図4】シンクロナイザのシフトフランジに作用する軸
方向力およびトルクのグラフ表示である。
方向力およびトルクのグラフ表示である。
【図5】図1の自己増力部材の変更実施例を示してい
る。
る。
【図6】図2の自己増力部材の変更実施例を示してい
る。
る。
12a 軸線 12 軸 14 歯車 18 シンクロナイザ 20 環状部材 20c,30a スプライン 20e,48,32f 自己増力カム 22,36 摩擦リング 26,30 ジョー部材 32 フランジ 32h,40c ブロッカー肩部、 34 リテーナ 40 ピン状部材 48 リンク
フロントページの続き (71)出願人 390033020 Eaton Center,Clevel and,Ohio 44114,U.S.A.
Claims (17)
- 【請求項1】 共通軸線(12a)回りに相対回転する
ように配置された第1,第2駆動部(12、14)を摩
擦的に同期させて噛み合い連結するためのシンクロナイ
ザ(18)であって、 軸方向のシフト力(Fo )による係合移動に応じて、第
2ジョー手段(26)と係合する位置へ軸方向移動する
ことによって前記駆動部(12、14)を噛み合い連結
させる第1ジョー手段(30)と、 この第1ジョー手段を前記第1駆動部(12)に対して
非回転状態で軸方向移動できるように連結する連結手段
(20c、30a)と、 前記第1ジョー手段(30)の係合移動に応じて、第2
摩擦手段(22)と係合する位置へ軸方向移動すること
によって、同期トルク(To )を発生するための第1摩
擦手段(36)と、 前記第1ジョー手段(30)の係合移動に応じて係合位
置へ移動することによって、前記ジョー手段(30、2
6)の非同期係合を防止すると共に、シフト力(Fo )
を前記第1摩擦手段(36)に伝達して摩擦手段(3
6、22)の係合力を発生するためのブロッカー手段
(40c、32h)と、 同期トルクを反作用させることによって、シフト力(F
o )の方向に付加軸方向力(Fa)を発生して、前記摩
擦手段の係合力を増加するための自己増力手段(20
e、48、32f)とを備えており、 この自己増力手段(20e、48、32f)は、軸線に
対して限定的な半径方向移動するために取り付けられた
リンク(48)と、同期トルクに応じて前記第1駆動部
(12)に対して限定的な回転移動するために取り付け
られて、この限定的な回転移動に応じて前記リンク(4
8)が半径方向移動できるようにする第1部材(32)
と、前記リンク(48)の半径方向移動に応じて、シフ
ト力(Fo )の方向に付加軸方向力(Fa)を発生する
第2部材(20)を含むことを特徴とするシンクロナイ
ザ。 - 【請求項2】さらに、付加軸方向力(Fa)の大きさを
制限する力制限手段(50)を含むことを特徴とする請
求項1記載のシンクロナイザ。 - 【請求項3】力制限手段(50)は、前記ブロッカー手
段(40c)と前記リンク(48)の間に配置されて、
増加する付加軸方向力(Fa)に応じてたわむことによ
って前記付加軸方向力(Fa)の大きさを制限するため
の弾性部材からなることを特徴とする請求項2記載のシ
ンクロナイザ。 - 【請求項4】前記第1部材(32)は、リンク(48)
を半径方向移動させる第1カム表面(32f)を含み、
この第1カム表面(32f)は、限定的な回転移動に応
じてリンクを半径方向内向きに移動させ、また前記第1
カム表面は、その表面上の第1,第2想像線が互いに直
交し、第1想像線が軸線(12a)に直交する想像面に
平行であるように配置されていることを特徴とする請求
項1または請求項3記載のシンクロナイザ。 - 【請求項5】第2想像線は、軸線(12a)に平行であ
ることを特徴とする請求項4記載のシンクロナイザ。 - 【請求項6】前記第2部材(20)は、前記リンクの半
径方向内向き移動に応じて前記リンク(48)を介して
摩擦手段(36、22)に付加軸方向力(Fa)を加え
るための第2カム表面(20e)を含むことを特徴とす
る請求項4または請求項5記載のシンクロナイザ。 - 【請求項7】前記第2部材の第2カム表面(20e)
は、その表面上の、互いに直交する第1,第2想像線
が、それぞれほぼ想像面に対して直角および平行であ
り、前記第1カム表面上の第2想像線が軸線(12a)
に対して傾斜するように配置されていることを特徴とす
る請求項6記載のシンクロナイザ。 - 【請求項8】前記リンク(48)は、半径方向内向き移
動に応じて第2カム表面(20e)と接触し、前記弾性
部材(50)をたわませる増加する付加軸方向力(F
a)に応じて第2カム表面に沿って軸方向に移動するラ
ンプ(48b)を備えていることを特徴とする請求項7
記載のシンクロナイザ。 - 【請求項9】弾性部材(50)のたわみの増加に応じて
ランプ(48b’)が第2カム表面(20e’)に沿っ
て移動する時、前記軸線(12b)に対する前記第2カ
ム表面(20e’)の傾斜角度が変化することを特徴と
する請求項7記載のシンクロナイザ。 - 【請求項10】前記弾性部材(50)のたわみの増加に
応じて前記ランプ(12b’)が前記第2カム表面(2
0e’)に沿って移動する時、前記軸線(12a)に対
する前記第2カム表面(20e’)の傾斜角度が減少す
ることを特徴とする請求項9記載のシンクロナイザ。 - 【請求項11】前記リンク(48)は、前記リンクの半
径方向内向き移動に応じて第2カム表面(20e’)と
接触する湾曲ランプ表面(48b’)を有し、前記リン
クの湾曲ランプは、前記第2カム表面(20e’)の曲
率半径より小さい曲率半径を有することを特徴とする請
求項7または請求項10記載のシンクロナイザ。 - 【請求項12】第1部材(32)は、軸線(12a)と
同軸的でかつシフト力によって軸方向に移動する半径方
向のフランジであり、第1カム表面(32f)は、限定
的な回転移動に応じて前記リンク(48)を半径方向内
向きに移動させる半径方向内向きのカム表面であり、 リテーナ(34)が、前記フランジを第1ジョー手段
(30)と共に軸方向移動するように連結しており、 ブロッカー手段(40c、32h)は、少なくとも第
1,第2ブロッカー表面(40c、32h)を含み、こ
の第1ブロッカー表面(40c)は、第1摩擦手段(3
6)から軸方向に堅固に延出して前記フランジ(32)
の開口(32c)に挿通されたピン状部材(40)に形
成されており、前記第2ブロッカー表面(32h)は前
記開口の周囲に形成されており、 第2部材(20)は、第1駆動部(12)に固定された
第2カム表面(20e)を含み、 前記第1ジョー手段(30)は、半径方向に延在する開
口(32c)を備えており、前記リンク(48)がこの
開口に挿通されて前記第1,第2カム表面(32f、2
0e)間に位置しており、 前記リンク(48)は、前記第1カム表面(32f)に
よって半径方向内向きに移動して第2カム表面(20
e)に押し付けられた時、前記第1ジョー手段(3
0)、前記リテーナ手段(34)、前記フランジ(3
2)および前記ブロッカー表面(40c、32h)を介
して前記第1摩擦手段(36)に付加軸方向力(Fa)
を伝達するようにしたことを特徴とする請求項4〜11
のいずれか1項に記載のシンクロナイザ。 - 【請求項13】共通軸線(12a)回りに相対回転する
ように配置された第1,第2駆動部(12、14)を摩
擦的に噛み合い連結するためのシンクロナイザ(18)
であって、 前記第1駆動部(12)と共に回転可能であり、シフト
部材(32)を第2ジョー手段(26)に向けて移動さ
せる軸方向のシフト力(Fo )による係合移動に応じ
て、ニュートラル位置から第2ジョー部材(26)と係
合する位置へ前記駆動部(12、14)に対して軸方向
移動することによって前記駆動部(12、14)を噛み
合い連結させるための第1ジョー手段(30)と、 前記シフト部材(32)を前記第1ジョー手段(30)
と共に軸方向移動するように連結するリテーナ手段(3
4)と、 前記第1ジョー手段(30)の係合移動の初期部分に応
じて、第2摩擦手段(22)と係合する位置へ軸方向移
動することによって、初期同期トルクを発生するための
第1摩擦手段(36)と、 初期同期トルクに応じて係合位置へ移動することによっ
て、前記ジョー手段(30、26)の非同期係合を防止
して前記摩擦手段(36、22)を係合させるシフト力
(Fo )を伝達すると共に、同期に到達した時、同期ト
ルクと逆向きのトルクを発生して切り離し位置へ移動可
能なブロッカー表面(40c、32h)と、 前記シフト部材と前記第1駆動部の間の同期トルクを反
作用させて、前記ブロッカー表面(40c、32h)を
横切ってシフト力(Fo )の方向に付加力を発生するこ
とによって、前記摩擦手段(36、22)を係合させる
力を増加させる少なくとも第1,第2の自己増力カム表
面(32f、20e)を含み、前記シフト部材(32)
を前記第1駆動部(12)に対して限定的に回転させる
相対回転機構(30d、32e)を備えており、さら
に、 この相対回転機構(30d、32e)は、前記シフト部
材(32)に設けられた第1カム表面(32f)と、前
記第1駆動部(12)に設けられた第2カム表面(20
e)を含むとともに、これらのカム表面(32f、20
e)間に配置されて半径方向に移動可能なリンク(4
8)をさらに含み、 前記第1カム表面は、前記シフト部材を前記第1駆動部
に対して限定的に回転させる同期トルクに応じて、前記
リンクを同期トルクに比例した半径方向力で前記第2カ
ム表面と係合する位置へ半径方向内向きに押し付け、前
記第2カム表面は、半径方向力を軸方向に誘導してシフ
ト力(Fo )の方向へ向けることによって付加軸方向力
(Fa)を発生することができ、この付加軸方向力(F
a)は、前記リンク(48)、前記第1ジョー手段(3
0)、前記リテーナ手段(34)、前記シフト部材(3
2)および前記ブロッカー表面(40c、32h)を含
む力経路を介して前記摩擦手段(36、22)に向けら
れることを特徴とするシンクロナイザ。 - 【請求項14】共通軸線(12a)回りに相対回転する
ように配置された第1,第2駆動部(12、14)を摩
擦的に噛み合い連結させるためのシンクロナイザ(1
8)であって、 前記第1駆動部(12)と共に回転可能であり、半径方
向に延出したフランジ(32)を第2ジョー部材に向け
て移動させる軸方向のシフト力(Fo )による係合移動
に応じて、ニュートラル位置から第2ジョー部材(2
6)と係合する位置へ前記駆動部(12、14)に対し
て軸方向移動することによって前記駆動部(12、1
4)を噛み合い連結させる第1ジョー手段(30)と、 前記フランジ(32)を前記第1ジョー手段(30)と
共に軸方向移動するように連結するリテーナ手段(3
4)と、 前記第1ジョー手段(30)の係合移動の初期部分に応
じて、第2摩擦手段(22)と係合する位置へ軸方向移
動することによって、初期同期トルクを発生するための
第1摩擦手段(36)と、 初期同期トルクに応じて係合位置へ移動することによっ
て、前記ジョー手段(30、26)の非同期係合を防止
して摩擦手段(36、22)を係合させるシフト力(F
o )を伝達すると共に、同期に到達した時、同期トルク
と逆向きのトルクを発生して切り離し位置へ移動可能な
第1,第2ブロッカー表面(40c、32h)を備えて
おり、前記ブロッカー表面(40c)は、前記第1摩擦
手段(36)から軸方向に堅固に延出して前記フランジ
(32)の開口(32c)に挿通されている、円周方向
に離隔配置された複数のピン状部材(40)に形成さ
れ、前記第2ブロッカー表面(32h)は、前記開口の
周囲に形成されて、前記ピン状部材(40)によって同
期トルクを前記フランジ(32)に伝達するようになっ
ており、さらに、 前記フランジ(32)と前記第1駆動部の間の同期トル
クを反作用させて、シフト力(Fo )の方向に前記フラ
ンジ(32)に加えられる付加軸方向力(Fa)を発生
することによって、前記摩擦手段(36、22)を係合
させる力を増加するために少なくとも第1,第2自己増
力カム表面(32f、20e)を含み、前記フランジ
(32)を前記第1駆動部(12)に対して限定的に回
転させる相対回転機構(30d、32e)を備え、 この相対回転機構(30d、32e)は、前記フランジ
(32)に設けられた第1カム表面(32f)と、前記
第1駆動部(12)に設けられた第2カム表面(20
e)を含むとともに、さらに、前記第1ジョー手段30
に半径方向に設けられた開口(30c)と、前記カム表
面(32f、20e)間に配置されてこの開口に挿通さ
れている、半径方向に移動可能なリンク(48)を含ん
でおり、前記第1カム表面(32f)は、前記フランジ
を前記第1駆動部に対して限定的に回転させる同期トル
クに応じて、前記リンクを同期トルクに比例した半径方
向力で前記第2カム表面(20e)と係合する位置へ半
径方向内向きに押し付け、前記第2カム表面は、半径方
向力を軸方向に誘導してシフト力(Fo )の方向へ向け
ることによって付加軸方向力(Fa)を発生し、この付
加軸方向力(Fa)は、前記リンク(48)、前記第1
ジョー手段(30)、前記リテーナ手段(34)、前記
フランジ(32)および前記ブロッカー表面(40c、
32h)を含む力経路を介して前記摩擦手段(36、2
2)に向けられることを特徴とするシンクロナイザ。 - 【請求項15】共通軸線(12a)回りに相対回転する
ように配置された第1,第2駆動部(12、14)を摩
擦的に同期させて噛み合い連結するためのシンクロナイ
ザ(18)であって、 軸方向のシフト力(Fo )による係合移動に応じて、第
2ジョー手段(26)と係合する位置へ軸方向移動する
ことによって前記駆動部(12、14)を噛み合い連結
するための第1ジョー手段(30)と、 この第1ジョー手段(30)の係合移動に応じて、第2
摩擦手段(22)と係合する位置へ軸方向移動すること
によって、同期トルクを発生するための第1摩擦手段
(36)と、 前記第1ジョー手段(30)の係合移動に応じて係合位
置へ移動することによって、前記ジョー手段(30、2
6)の非同期係合を防止すると共に、シフト力(Fo )
を第1摩擦手段(36)に伝達して前記摩擦手段(3
6、22)の係合力を発生させるブロッカー手段(40
c、32h)と、 同期トルクに応答して係合することによって、前記ブロ
ッカー手段(40c、32h)を含む経路を介してシフ
ト力(Fo )の方向に前記摩擦手段(36、22)に伝
達して前記摩擦手段(36、22)の係合力を増加させ
る付加軸方向力(Fa)を発生するための第1,第2カ
ム表面(48b、20e)と、 前記経路内に配置されて付加軸方向力(Fa)の大きさ
を制限する弾性部材(50)を備えており、さらに、 連結手段(20c、30a)が、前記第1ジョー手段
(30)を前記第1駆動部(12)に対して非回転状態
で軸方向移動するように連結し、 前記カム表面の一方(48b’)は、弾性部材(50)
のたわみに応じてカム表面の他方(20e’)に沿って
移動し、 前記他方のカム表面(20e’)は、前記一方のカム表
面(48b’)が付加軸方向力(Fa)の大きさを変化
させるために他方のカム面に沿って移動するのに伴って
変化するカム角度を有していることを特徴とするシンク
ロナイザ。 - 【請求項16】前記弾性部材(50)のたわみの増加に
応じて前記一方のカム表面(48b’)が前記他方のカ
ム表面(20e’)に沿って移動するのに伴って、前記
軸線(12b)に対する前記他方のカム表面(20
e’)のカム角度が減少することを特徴とする請求項1
5記載のシンクロナイザ。 - 【請求項17】前記一方のカム表面(48b’)は、前
記他方のカム表面(20e’)の曲率半径より小さい曲
率半径を有することを特徴とする請求項16記載のシン
クロナイザ。
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