JPH11116542A - γ−グルタミン酸アミド類の製造法 - Google Patents
γ−グルタミン酸アミド類の製造法Info
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- JPH11116542A JPH11116542A JP28758997A JP28758997A JPH11116542A JP H11116542 A JPH11116542 A JP H11116542A JP 28758997 A JP28758997 A JP 28758997A JP 28758997 A JP28758997 A JP 28758997A JP H11116542 A JPH11116542 A JP H11116542A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 下記化1の反応式にしたがって、テアニ
ン等のγ−グルタミン酸アミドを合成する。 【化1】 【効果】 特に、式1で示されるN−置換ピロリドンカ
ルボン酸を使用することにより、100%アミンを使用
することなく、常温、常圧、わずか数時間の反応でテア
ニン等を高収率で得ることができ、工業的合成法として
特にすぐれている。
ン等のγ−グルタミン酸アミドを合成する。 【化1】 【効果】 特に、式1で示されるN−置換ピロリドンカ
ルボン酸を使用することにより、100%アミンを使用
することなく、常温、常圧、わずか数時間の反応でテア
ニン等を高収率で得ることができ、工業的合成法として
特にすぐれている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、γ−グルタミン酸
アミド類の製造法に関するものであり、更に詳細には、
苛酷な反応条件を要することなく、短時間に、低コスト
でしかも高収率でγ−グルタミン酸アミド類を製造する
ための特に工業化に適した方法に関するものである。
アミド類の製造法に関するものであり、更に詳細には、
苛酷な反応条件を要することなく、短時間に、低コスト
でしかも高収率でγ−グルタミン酸アミド類を製造する
ための特に工業化に適した方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】γ−グルタミン酸アミド類、例えばγ−
グルタミン酸エチルアミド、即ちテアニンは玉露茶の旨
味成分であり、玉露茶に多量に含まれている。そして最
近の研究の結果、テアニンを始め、これら一連のγ−グ
ルタミン酸アミド類の生理活性が報告され、例えば、神
経成長因子合成促進作用(特開平7−173059)、
リラクゼーション作用(特開平8−109104)、抗
ストレス作用(特開平6−100442)、アセトアル
デヒド毒性抑制作用(特開平6−40901)等が報告
されており、これら一連のアルキルアミド類の工業的需
要が大幅に高まっている。
グルタミン酸エチルアミド、即ちテアニンは玉露茶の旨
味成分であり、玉露茶に多量に含まれている。そして最
近の研究の結果、テアニンを始め、これら一連のγ−グ
ルタミン酸アミド類の生理活性が報告され、例えば、神
経成長因子合成促進作用(特開平7−173059)、
リラクゼーション作用(特開平8−109104)、抗
ストレス作用(特開平6−100442)、アセトアル
デヒド毒性抑制作用(特開平6−40901)等が報告
されており、これら一連のアルキルアミド類の工業的需
要が大幅に高まっている。
【0003】従来より行われているγ−グルタミン酸ア
ミド類の合成法、例えばテアニンの合成法は、専らピロ
リドンカルボン酸を出発原料として合成が行われてお
り、その反応条件及び収率は下記表1に示すとおりであ
る。
ミド類の合成法、例えばテアニンの合成法は、専らピロ
リドンカルボン酸を出発原料として合成が行われてお
り、その反応条件及び収率は下記表1に示すとおりであ
る。
【0004】
【表1】
【0005】上記から明らかなように、従来法において
は、ピロリドンカルボン酸を出発原料としてテアニンを
合成しているが、この場合、極端に水の存在を嫌うため
に100%のエチルアミンを使用せざるを得ない。しか
し、100%エチルアミンの沸点は16.6℃であるた
め、反応は封管中で行わなければならないし、また、収
率を上げるために加温すれば、オートクレーブの使用が
必要となり、およそ工業的合成法とはいい得ない。ま
た、従来法は、反応性が低いために、上記からも明らか
なように、例えば168〜336時間といったきわめて
長時間の反応時間を要し、この点でも工業的合成法とは
いい得ない。
は、ピロリドンカルボン酸を出発原料としてテアニンを
合成しているが、この場合、極端に水の存在を嫌うため
に100%のエチルアミンを使用せざるを得ない。しか
し、100%エチルアミンの沸点は16.6℃であるた
め、反応は封管中で行わなければならないし、また、収
率を上げるために加温すれば、オートクレーブの使用が
必要となり、およそ工業的合成法とはいい得ない。ま
た、従来法は、反応性が低いために、上記からも明らか
なように、例えば168〜336時間といったきわめて
長時間の反応時間を要し、この点でも工業的合成法とは
いい得ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、γ−グルタ
ミン酸アミド類について、そのすぐれた生理活性が次々
と明らかになるにつれ、その需要が高まり、従来法に代
わる工業的合成法の開発が待望されている技術の現状に
鑑み、従来法が有する欠点のないすぐれた合成法を開発
する目的でなされたものである。
ミン酸アミド類について、そのすぐれた生理活性が次々
と明らかになるにつれ、その需要が高まり、従来法に代
わる工業的合成法の開発が待望されている技術の現状に
鑑み、従来法が有する欠点のないすぐれた合成法を開発
する目的でなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、こうした
従来法の欠点、すなわち100%エチルアミン及びオー
トクレーブ使用の必要性、高温で長時間を要する反応、
それにもかかわらず収率の低さといった特に工業化の面
で妨げとなる欠点を改良するために鋭意研究を行った結
果、出発原料として従来用いられてきた遊離のピロリド
ンカルボン酸に代えて、活性化ピロリドンカルボン酸と
言うべき、N−置換ピロリドンカルボン酸を出発原料と
したところ、全く予期せざることに、反応性が著しく向
上し、100%エチルアミンを使用することなく、市販
の70%−エチルアミン水溶液を使用し、常温常圧、数
時間の反応で、テアニンを高収率で得る事を発見した。
更に他のグルタミン酸−γ−アミドの合成にも適用でき
ることを確認し、本発明を完成するに至った。
従来法の欠点、すなわち100%エチルアミン及びオー
トクレーブ使用の必要性、高温で長時間を要する反応、
それにもかかわらず収率の低さといった特に工業化の面
で妨げとなる欠点を改良するために鋭意研究を行った結
果、出発原料として従来用いられてきた遊離のピロリド
ンカルボン酸に代えて、活性化ピロリドンカルボン酸と
言うべき、N−置換ピロリドンカルボン酸を出発原料と
したところ、全く予期せざることに、反応性が著しく向
上し、100%エチルアミンを使用することなく、市販
の70%−エチルアミン水溶液を使用し、常温常圧、数
時間の反応で、テアニンを高収率で得る事を発見した。
更に他のグルタミン酸−γ−アミドの合成にも適用でき
ることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の方法は、N−置換ピロ
リドンカルボン酸(1)とアミン(R2−NH2)と反応
させ、N−置換−γ−グルタミン酸アミド(2)を得、
次いで適当な方法で置換基を離脱せしめ、目的物である
γ−グルタミン酸アミド(3)を得るものであって、そ
の反応式は化4に示される。
リドンカルボン酸(1)とアミン(R2−NH2)と反応
させ、N−置換−γ−グルタミン酸アミド(2)を得、
次いで適当な方法で置換基を離脱せしめ、目的物である
γ−グルタミン酸アミド(3)を得るものであって、そ
の反応式は化4に示される。
【0009】
【化4】
【0010】本発明において、上式中、R1はアルキル
基又はアルアルキル基を示し、好適には、炭素数が2か
ら5の直鎖若しくは分枝のアルキル基、又は(アルキ
ル)ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基
等を示し、例えば、t−ブチル基、ベンジル基が例示さ
れる。したがって、R1−O・CO−としては、ベンゾ
オキシカルボニル基(Cbo)、t−ブチルオキシカル
ボニル基(Boc)が例示される。
基又はアルアルキル基を示し、好適には、炭素数が2か
ら5の直鎖若しくは分枝のアルキル基、又は(アルキ
ル)ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基
等を示し、例えば、t−ブチル基、ベンジル基が例示さ
れる。したがって、R1−O・CO−としては、ベンゾ
オキシカルボニル基(Cbo)、t−ブチルオキシカル
ボニル基(Boc)が例示される。
【0011】上式中、R2はアルキル基又はアルアルキ
ル基を示し、好適には、炭素数が2から5の直鎖若しく
は分枝のアルキル基、又は(アルキル)ベンジル基、フ
ェニルエチル基、ナフチルメチル基等を示し、例えば、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基等が例示
される。
ル基を示し、好適には、炭素数が2から5の直鎖若しく
は分枝のアルキル基、又は(アルキル)ベンジル基、フ
ェニルエチル基、ナフチルメチル基等を示し、例えば、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基等が例示
される。
【0012】また上式中、Mは、水素、アルカリ金属、
アルカリ土類金属、又は有機アミンを示す。アルカリ金
属としては、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、アル
カリ土類金属としては、カルシウム、マグネシウム等が
挙げられ、有機アミンとしてはジサイクロヘキシルアミ
ン(DCHA)等が挙げられる。Mの好適例としては、
例えば水素、DCHA等が例示される。
アルカリ土類金属、又は有機アミンを示す。アルカリ金
属としては、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、アル
カリ土類金属としては、カルシウム、マグネシウム等が
挙げられ、有機アミンとしてはジサイクロヘキシルアミ
ン(DCHA)等が挙げられる。Mの好適例としては、
例えば水素、DCHA等が例示される。
【0013】本発明を実施するには、式1を有するN−
置換ピロリドンカルボン酸とアミン(R2−NH2)と反
応させるが、反応温度は20〜100℃であり、好適に
はアミンの沸点以下の温度とするのが好ましい。アミン
濃度は、30〜100%であって、通常市販されている
最高濃度の水溶液であれば充分であり、従来法のように
100%アミンの使用を必須とするものではない。ま
た、反応時間は、3〜30時間で充分であり、24時間
以内でも充分に反応する場合もあるので、アミンの反応
性、反応温度等により適宜選択すればよい。
置換ピロリドンカルボン酸とアミン(R2−NH2)と反
応させるが、反応温度は20〜100℃であり、好適に
はアミンの沸点以下の温度とするのが好ましい。アミン
濃度は、30〜100%であって、通常市販されている
最高濃度の水溶液であれば充分であり、従来法のように
100%アミンの使用を必須とするものではない。ま
た、反応時間は、3〜30時間で充分であり、24時間
以内でも充分に反応する場合もあるので、アミンの反応
性、反応温度等により適宜選択すればよい。
【0014】次いで、このようにして得た式2を有する
N−置換−γ−グルタミン酸アミドの置換基を離脱す
る。置換基(R1−O・CO−)の離脱は、常法にした
がって行えばよく、例えば、白金、パラジウム、ニッケ
ル、オスミウム等の触媒を用いる水素化分解等によれば
よい。また、臭化水素酢酸溶液を用いて酸分解するのも
よい。
N−置換−γ−グルタミン酸アミドの置換基を離脱す
る。置換基(R1−O・CO−)の離脱は、常法にした
がって行えばよく、例えば、白金、パラジウム、ニッケ
ル、オスミウム等の触媒を用いる水素化分解等によれば
よい。また、臭化水素酢酸溶液を用いて酸分解するのも
よい。
【0015】反応終了後、ろ過、イオン交換樹脂処理等
の精製処理を行い、目的とする式3を有するγ−グルタ
ミン酸アミドを高収率で得る。以下、本発明の実施例に
ついて述べる。
の精製処理を行い、目的とする式3を有するγ−グルタ
ミン酸アミドを高収率で得る。以下、本発明の実施例に
ついて述べる。
【0016】
【実施例1】Liebigs Ann. Chem. 640, 145, (1961) に
準拠して調整した、Cbo−L−ピロリドンカルボン酸
58gr(0.22mol)に70%−エチルアミン水溶液
400mlを加え、室温、5時間反応を行なった。未反応
のエチルアミンを留去し、残渣をAcOH:MeOH:
H2O=2:3:1の溶液500mlに溶解し、10%P
t/C 5.0grを加え、8時間水素化分解を行なっ
た。ろ過を行ない、ロ液を500mlの強酸性カチオン交
換樹脂(商品名:ダイヤイオンSK1B)に通液、目的
物を吸着させ、1N−アンモニア水で溶出させ、溶出区
分を集めて真空濃縮を行なった。大部分のアンモニアを
留去させた後、弱酸性カチオン交換樹脂(商品名:ダイ
ヤイオンWK10)100ml、次いで弱塩基性アニオン
交換樹脂(商品名:ダイヤイオンWA30)100mlに
通液し、真空濃縮を行ない、エタノールを加え、冷却晶
出を行なった。ろ過、乾燥を行なうとテアニン、28.
9gr(75.4%)を得た。その物性を下記表2に示
す。
準拠して調整した、Cbo−L−ピロリドンカルボン酸
58gr(0.22mol)に70%−エチルアミン水溶液
400mlを加え、室温、5時間反応を行なった。未反応
のエチルアミンを留去し、残渣をAcOH:MeOH:
H2O=2:3:1の溶液500mlに溶解し、10%P
t/C 5.0grを加え、8時間水素化分解を行なっ
た。ろ過を行ない、ロ液を500mlの強酸性カチオン交
換樹脂(商品名:ダイヤイオンSK1B)に通液、目的
物を吸着させ、1N−アンモニア水で溶出させ、溶出区
分を集めて真空濃縮を行なった。大部分のアンモニアを
留去させた後、弱酸性カチオン交換樹脂(商品名:ダイ
ヤイオンWK10)100ml、次いで弱塩基性アニオン
交換樹脂(商品名:ダイヤイオンWA30)100mlに
通液し、真空濃縮を行ない、エタノールを加え、冷却晶
出を行なった。ろ過、乾燥を行なうとテアニン、28.
9gr(75.4%)を得た。その物性を下記表2に示
す。
【0017】
【表2】
【0018】
【実施例2】Cbo−L−ピロリドンカルボン酸の代わ
りに、Liebigs Ann. Chem. 640, 145, (1961) に準拠し
て調整した、Cbo−L−ピロリドンカルボン酸のジサ
イクロヘキシルアミン(DCHA)塩97.8gr(0.
22mol)を使用し、以下実施例1と同様な操作を行
なった結果、テアニン27.3gr(71.2%)を得
た。その物性を下記表3に示す。
りに、Liebigs Ann. Chem. 640, 145, (1961) に準拠し
て調整した、Cbo−L−ピロリドンカルボン酸のジサ
イクロヘキシルアミン(DCHA)塩97.8gr(0.
22mol)を使用し、以下実施例1と同様な操作を行
なった結果、テアニン27.3gr(71.2%)を得
た。その物性を下記表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】
【実施例3】Liebigs Ann. Chem. 673, 196, (1964) に
準拠して調整した、Boc−L−ピロリドンカルボン
酸、45.8gr(0.2mol)に70%−エチルアミ
ン水溶液400mlを加え、室温で一夜攪拌した。未反応
のエチルアミンを留去し、25%臭化水素酢酸溶液で2
時間処理を行ない、保護基を離脱せしめた。25%臭化
水素酢酸溶液を真空下出来るだけ留去し、次いで500
mlの強酸性カチオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオンS
K1B)に通液、目的物を吸着させ、1N−アンモニア
水で溶出させ、溶出区分を集めて真空濃縮を行なった。
大部分のアンモニアを留去させた後、弱酸性カチオン交
換樹脂(商品名:ダイヤイオンWK10)100ml、次
いで弱塩基性アニオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオン
WA30)100mlに通液し、真空濃縮を行ない、エタ
ノールを加え、冷却晶出を行なった。ろ過、乾燥を行な
い、テアニン、25.0gr(71.8%)を得た。その
物性を下記表4に示す。
準拠して調整した、Boc−L−ピロリドンカルボン
酸、45.8gr(0.2mol)に70%−エチルアミ
ン水溶液400mlを加え、室温で一夜攪拌した。未反応
のエチルアミンを留去し、25%臭化水素酢酸溶液で2
時間処理を行ない、保護基を離脱せしめた。25%臭化
水素酢酸溶液を真空下出来るだけ留去し、次いで500
mlの強酸性カチオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオンS
K1B)に通液、目的物を吸着させ、1N−アンモニア
水で溶出させ、溶出区分を集めて真空濃縮を行なった。
大部分のアンモニアを留去させた後、弱酸性カチオン交
換樹脂(商品名:ダイヤイオンWK10)100ml、次
いで弱塩基性アニオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオン
WA30)100mlに通液し、真空濃縮を行ない、エタ
ノールを加え、冷却晶出を行なった。ろ過、乾燥を行な
い、テアニン、25.0gr(71.8%)を得た。その
物性を下記表4に示す。
【0021】
【表4】
【0022】
【実施例4】Cbo−L−ピロリドンカルボン酸、7.
9gr(0.03mol)に100%n−ブチルアミン5
0mlを加えて、50℃、5時間反応させた。未反応のn
−ブチルアミンを留去し、残渣をAcOH:MeOH:
H2O=2:3:1の溶液200mlに溶解し、10%P
t/C 1.5grを加え、8時間水素化分解を行なっ
た。ろ過を行ない、ロ液を150mlの強酸性カチオン交
換樹脂(商品名:ダイヤイオンSK1B)に通液、目的
物を吸着させ、1N−アンモニア水で溶出させ、溶出区
分を集めて真空濃縮を行なった。大部分のアンモニアを
留去させた後、弱酸性カチオン交換樹脂(商品名:ダイ
ヤイオンWK10)50ml、次いで弱塩基性アニオン交
換樹脂(商品名:ダイヤイオンWA30)50mlに通液
し、真空濃縮を行ない、エタノールを加え、冷却晶出を
行なった。ろ過、乾燥を行ない、γ−グルタミン酸ブチ
ルアミド4.0gr(66.0%)を得た。その物性を下
記表5に示す。
9gr(0.03mol)に100%n−ブチルアミン5
0mlを加えて、50℃、5時間反応させた。未反応のn
−ブチルアミンを留去し、残渣をAcOH:MeOH:
H2O=2:3:1の溶液200mlに溶解し、10%P
t/C 1.5grを加え、8時間水素化分解を行なっ
た。ろ過を行ない、ロ液を150mlの強酸性カチオン交
換樹脂(商品名:ダイヤイオンSK1B)に通液、目的
物を吸着させ、1N−アンモニア水で溶出させ、溶出区
分を集めて真空濃縮を行なった。大部分のアンモニアを
留去させた後、弱酸性カチオン交換樹脂(商品名:ダイ
ヤイオンWK10)50ml、次いで弱塩基性アニオン交
換樹脂(商品名:ダイヤイオンWA30)50mlに通液
し、真空濃縮を行ない、エタノールを加え、冷却晶出を
行なった。ろ過、乾燥を行ない、γ−グルタミン酸ブチ
ルアミド4.0gr(66.0%)を得た。その物性を下
記表5に示す。
【0023】
【表5】
【0024】
【実施例5】Cbo−L−ピロリドンカルボン酸、7.
9gr(0.03mol)に100%ベンジルアミン50
mlを加えて、100℃、3時間反応させた。酢酸エチル
300mlに溶解し、15%クエン酸溶液で未反応のベン
ジルアミンを水層が酸性になるまで洗浄した。酢酸エチ
ルを留去した後、残渣をAcOH:MeOH:H2O=
2:3:1の溶液200mlに溶解し、10%Pt/C
1.5grを加え、8時間水素化分解を行なった。ろ過を
行ない、ロ液を150mlの強酸性カチオン交換樹脂(商
品名:ダイヤイオンSK1B)に通液、目的物を吸着さ
せ、1N−アンモニア水で溶出させ、溶出区分を集めて
真空濃縮を行なった。大部分のアンモニアを留去させた
後、弱酸性カチオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオンW
K10)50ml、次いで弱塩基性アニオン交換樹脂(商
品名:ダイヤイオンWA30)50mlに通液し、真空濃
縮を行ない、冷却晶出を行なった。ろ過、乾燥を行な
い、γ−グルタミン酸ベンジルアミド4.4gr(62.
1%)を得た。その物性を下記表6に示す。
9gr(0.03mol)に100%ベンジルアミン50
mlを加えて、100℃、3時間反応させた。酢酸エチル
300mlに溶解し、15%クエン酸溶液で未反応のベン
ジルアミンを水層が酸性になるまで洗浄した。酢酸エチ
ルを留去した後、残渣をAcOH:MeOH:H2O=
2:3:1の溶液200mlに溶解し、10%Pt/C
1.5grを加え、8時間水素化分解を行なった。ろ過を
行ない、ロ液を150mlの強酸性カチオン交換樹脂(商
品名:ダイヤイオンSK1B)に通液、目的物を吸着さ
せ、1N−アンモニア水で溶出させ、溶出区分を集めて
真空濃縮を行なった。大部分のアンモニアを留去させた
後、弱酸性カチオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオンW
K10)50ml、次いで弱塩基性アニオン交換樹脂(商
品名:ダイヤイオンWA30)50mlに通液し、真空濃
縮を行ない、冷却晶出を行なった。ろ過、乾燥を行な
い、γ−グルタミン酸ベンジルアミド4.4gr(62.
1%)を得た。その物性を下記表6に示す。
【0025】
【表6】
【0026】
【発明の効果】本発明によって、100%アミンを使用
することなく、常温、常圧、わずか数時間の反応で、テ
アニンその他のγ−グルタミン酸アミドを高収率で得る
ことができ、工業的合成がはじめて達成された。
することなく、常温、常圧、わずか数時間の反応で、テ
アニンその他のγ−グルタミン酸アミドを高収率で得る
ことができ、工業的合成がはじめて達成された。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記化1に示される式1を有するN−置
換ピロドリンカルボン酸と、 【化1】 式R2−NH2で表されるアミンとを反応させて、下記化
2に示される式2を有するN−置換−γ−グルタミン酸
アミドを得、 【化2】 得られた式2を有するN−置換−γ−グルタミン酸アミ
ドの置換基を離脱せしめること、を特徴とする下記化3
に示される式3を有するγ−グルタミン酸アミド類の製
造方法。 【化3】 (但し式中、R1、R2、Mは、それぞれ、次のものを表
わす。 R1:アルキル基又はアルアルキル基; R2:アルキル基又はアルアルキル基; M:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又は有機
アミン。) - 【請求項2】 R1:炭素数が2から5の直鎖若しくは
分枝のアルキル基、又はベンジル基;R2:炭素数が2
から5の直鎖もしくは分枝のアルキル基、又はベンジル
基;M:水素又はジサイクロヘキシルアミンであること
を特徴とする請求項1に記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28758997A JPH11116542A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | γ−グルタミン酸アミド類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28758997A JPH11116542A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | γ−グルタミン酸アミド類の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11116542A true JPH11116542A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17719262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28758997A Pending JPH11116542A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | γ−グルタミン酸アミド類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11116542A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100450996C (zh) * | 1998-12-23 | 2009-01-14 | 伯拉考成像股份公司 | 用于核磁共振诊断的血池剂 |
-
1997
- 1997-10-06 JP JP28758997A patent/JPH11116542A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100450996C (zh) * | 1998-12-23 | 2009-01-14 | 伯拉考成像股份公司 | 用于核磁共振诊断的血池剂 |
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