JPH11116501A - 骨吸収関連疾患治療剤 - Google Patents

骨吸収関連疾患治療剤

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JPH11116501A
JPH11116501A JP22780698A JP22780698A JPH11116501A JP H11116501 A JPH11116501 A JP H11116501A JP 22780698 A JP22780698 A JP 22780698A JP 22780698 A JP22780698 A JP 22780698A JP H11116501 A JPH11116501 A JP H11116501A
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JP
Japan
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therapeutic agent
bone resorption
inos
bone
nos
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JP22780698A
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Koichi Endo
弘一 遠藤
Kenichiro Kusano
健一郎 草野
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨粗鬆症治療剤、骨量維持剤、骨吸収抑制
剤、腫瘍細胞の骨転移阻害剤、腎炎治療剤、慢性腎不全
の進行遅延剤等として有用な骨吸収関連疾患治療剤を提
供すること。 【解決手段】 iNOS選択的阻害剤を有効成分とする
骨吸収関連疾患治療剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、iNOSが病態の
発症または進展に係わる骨吸収関連疾患を治療する薬剤
に関する。すなわち、本発明は、iNOS選択的阻害剤
を有効成分とする骨吸収関連疾患治療剤に関する。さら
に詳しくは、本発明は、iNOS選択的阻害剤を有効成
分とする、骨粗鬆症治療剤、骨量維持剤、骨吸収抑制
剤、腫瘍細胞の骨転移阻害剤、腎炎治療剤、慢性腎不全
の進行遅延剤等として用いられる骨吸収関連疾患治療剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】Nitric oxide(以下、NO
と略す)は、従来平滑筋細胞の弛緩因子の本体として理
解されてきたが、最近の研究により様々な組織で多彩な
作用を発揮することが報告されている(Nathan,
C.F.&Hibbs,J.B.Jr.:Curr.O
pin.Immunol.,3:65−70,199
0,Liew,F.Y.&Cox,F.E.G.:Im
munol.Today,12:A17−21,199
1)。NOの産生は、NO synthase(NO
S)により制御されており、NOSには現在3種類のア
イソフォームが存在することが知られている(Fors
termann,U.,Schmidt,H.H.H.
W.,et al Biochem.Pharmaco
l.42:1849−1857,1991)。その中の
1つである、typeII NOS(inducible
NOS:iNOS)は、種々のサイトカインにより発
現制御を受けることから各種病態に関与する可能性が指
摘されている(Moncada,S.et al Ph
armacol.Rev.,43:109−142,1
991,Nathan,C FASEB J.6:30
51,1992)。
【0003】近年、骨代謝を調節する因子として、NO
が注目されている。NOドナーであるニトログリセリン
が骨減少抑制に効果を発揮することが報告された(Wi
malawansa S.J.,et al 1996
Bone 18:301−304)。また、NOドナ
ーであるsodium nitropusside(S
NP)が骨吸収の指標であるpit形成を減少させるこ
とが報告された(Kasten T.P.,et a
l.1994 Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 91:3569−3573)。これらの報
告から、NO産生促進が骨粗鬆症に対して治療的に働く
ものと考えられていた(Schmidt,H.H.H.
W et al 1992 J.Histochem.
cytochem 40,1439−1456)。一方
で、骨粗鬆症に関与すると考えられている炎症性サイト
カインである、IL−1、TNF−αなどは、iNOS
を亢進させてNOの産生を促進させることが知られてい
る(Mika Hukkanen et al 199
5 Endocrinology 136;5445−
5453,1995)。
【0004】最近、アメリカ骨代謝学会において、健常
人の骨組織では、typeI NOS(Neural−
constitutive NOS)およびtypeII
INOS (endotherial−constit
utive NOS)のみが発現しているもののiNO
Sの発現は認められないことが報告された(Chow
J.W.M.,et al 1996.J.Bone
Miner.Res.11,supplement
1:M354)。一方、癌細胞が骨組織に生着する際の
足場においては、骨吸収が活発に行われていることが知
られている(Eilon G,Mundy GR,Na
ture.1978;276:726−728,Mun
dy GR,Raisz LG,et al,N En
gl J Med.1974;291:1041−10
46)。また、腎炎惹起の最初のシグナルは、NF−k
B遺伝子の活性化であり、これに引き続いて、iNOS
遺伝子の活性化が起こることが知られている(Xie,
et al J.Exp.Med.,177:1779
−1784,1994)。このように、NOが関係す
る、骨吸収関連疾患は、骨粗鬆症をはじめとして、腫瘍
細胞の骨転移、腎炎、慢性腎不全といった多岐にわた
る。さて、WO(国際出願公開)96−30350号公
報には、NOSが係わる疾患の治療剤として有用なアミ
ジン誘導体が記載され、また、NOSが係わる疾患の一
つとして骨粗鬆症が挙げられている。しかしながら、具
体的なデータとしては、nNOSに対する阻害活性が開
示されているのみである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したとおり、iN
OSは、骨代謝に深く関与し、骨吸収に関係している。
本発明の治療剤の対象は、骨吸収関連疾患全般にわたる
が、特に、骨粗鬆症、腫瘍細胞の骨転移、腎炎、慢性腎
不全などが挙げられる。骨粗鬆症は、高齢社会の到来と
ともに、医療のみならず社会的にも重要な課題として注
目されている。骨粗鬆症の治療薬としては、エストロゲ
ン、カルシトニン、活性型ビタミンD、ビタミンKおよ
びビスホスホネートなどが用いられているが、それぞれ
回春現象、薬剤耐性、高カルシウム血症、溶血作用およ
び薬剤耐性などの問題点があり臨床上の満足は十分とは
いえない。
【0006】また、先に述べた、癌細胞の骨組織への生
着と骨吸収の関係から、骨吸収を制御することにより、
腫瘍細胞の骨転移を抑制することが考えられる。したが
って、腫瘍細胞の骨転移もまた、骨吸収に関連した疾患
であるといえる。また、NF−kB遺伝子の活性化に続
くiNOS遺伝子の活性化により、腎炎が惹起されるこ
とから、iNOSを選択的に阻害することは、腎炎の治
療上きわめて重要な意義をもつものといえる。さらに、
慢性腎不全における尿毒症症状の改善および透析導入の
遅延という点でも有意義である。本発明の目的は、iN
OSが病態の発症または進展に係わる疾患を治療する薬
剤に関するものであり、iNOS選択的阻害剤を有効成
分とする骨吸収関連疾患の治療剤を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、iNOSを
選択的に阻害することが骨吸収関連疾患の治療につなが
るものと考え、鋭意研究を重ねた結果、iNOSの選択
的阻害剤が骨吸収に関連した疾患に有用であることを見
いだし本発明を完成させた。とりわけ、前記の報告に記
載された、骨粗鬆症とNOならびにNOSに係わる知見
を踏まえて、正常状態においてはiNOSは発現せず、
病態時にiNOSが発現していると考えた。そこで、i
NOSを選択的に阻害することが骨粗鬆症の治療につな
がると考えて検討した結果、iNOS選択的阻害剤が、
IL−1あるいはTNF−αなどで惹起されたと考えら
れる骨粗鬆症の病態において認められる骨吸収を阻害す
ることにより骨の減少を抑制することを見いだした。
【0008】すなわち、本発明は、iNOS選択的阻害
剤を有効成分とする骨吸収関連疾患の治療剤を提供す
る。また、本発明は、骨粗鬆症治療剤、骨量維持剤、骨
吸収抑制剤、腫瘍細胞の骨転移阻害剤、腎炎治療剤、ま
たは慢性腎不全の進行遅延剤として用いる上記の骨吸収
関連疾患治療剤を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、「iNOS選択
的阻害剤」とは、3種類あるNOSのアイソフォームの
うち2種の構成型アイソフォーム、eNOS、nNOS
に対して極めて作用が弱く、誘導型であるiNOSに選
択的な阻害効果を有する化合物の一群をいい、eNOS
に対する効果とnNOSに対する効果がiNOSに対す
る効果より弱ければ、それら2種の強弱に関し特に制限
はない。具体的には、例えば、Proc.Natl.A
cad.Sci.U.S.A.88,365−369
(1991)に記載のNOS阻害活性測定法で試験した
とき、eNOS、nNOSもしくはcNOSのIC50
とiNOSのIC50値の比、eNOS/iNOSが25
以上、nNOS/iNOSが15以上、またはcNOS
/iNOSが15以上のいずれかもしくは全てを満たす
薬剤が好ましい。この中には、例えば、かかる効果を有
する低分子合成化合物、ペプチド化合物、微生物産物な
どが含まれる。これら化合物には、S−アルキルイソチ
オウレア誘導体や環状イソチオウレア誘導体などのイソ
チオウレア誘導体、鎖状アミジン誘導体や環状アミジン
誘導体などのアミジン誘導体、2−アミノピリジン誘導
体、グアニジン誘導体などが含まれる。具体的な化合物
名としては、例えば、S−アルキルイソチオウレア誘導
体としては、S−エチルイソチオウレア(EIT)(C
an.J.Physiol.Pharmacol.,V
ol.73,p.665,1995)、S,S’−
(1,3−フェニレンビス(1,2−エタンジニル))
ビス−イソチオウレア、S,S’−(1,4−フェニレ
ンビス(1,2−エタンジニル))ビス−イソチオウレ
ア、S,S’−((2,5−ジメチル)−(1,4−フ
ェニレンビス(1,2−エタンジニル)))ビス−イソ
チオウレア、S−(3−メトキシフェネチル)イソチオ
ウレア S−(3−(4−アミジノチオメチル)フェニルメチ
ル)−プロピル)イソチオウレア S,S’−(1,4−フェニレンビス(1,3−プロパ
ンジニル))ビス−イソチオウレア(The Jour
nal of Biological Chemist
ry,Vol.269,No.43,p.26669,
1994)、などが挙げられ、環状イソチオウレア誘導
体としては、3−アミノ−2−チア−4−アザ−cis
−ビシクロ(4,4,0)−デカ−3−エン ヒドロク
ロリド、2−アミノ−trans−5,6−ジメチル−
5,6−ジヒドロ−4H−1,3−チアジン ヒドロブ
ロミド、3−アミノ−2−チア−4−アザ−cis−ビ
シクロ(4,4,0)−ノナ−3−エン メタンスルホ
ン酸塩 2−アミノ−trans−4,5−ジメチル−5,6−
ジヒドロ−4H−1,3−チアジン、1(S)−6
(R)−4−アミノ−3−チア−5−アザ−cis−ビ
シクロ(4,4,0)−デカ−4−エン ヒドロクロリ
ド 2−アミノ−cis−5,6−ジメチル−5,6−ジヒ
ドロ−4H−1,3−チアジン メタンスルホン酸塩 S−((2−アミノ−チアゾリノ)メチル)イソチオウ
レア、2−アミノ−4−ヒドロキシメチル−チアゾリン
(WO96/14842号公報)、2−アミノ−5,6
−ジヒドロ−6−メチル−4H−1,3−チアジン(A
MT)(Can.J.Physiol.Pharmac
ol.,Vol.73,p.665,1995)、など
が挙げられ、鎖状アミジン誘導体としては、L−N−6
−(1−イミノエチル)リシン塩酸塩(NIL)、N−
(5S−アミノ−6,7−ジヒドロキシヘプチル)エタ
ンイミダミド ジヒドロクロリド、N−(5S−アミノ
−6,7−ジヒドロキシ−6−メチルヘプチル)エタン
イミダミド ジヒドロクロリド ジヒドラート、N−
(5S−アミノ−6,7−ジヒドロキシオクチル)エタ
ンイミダミド ジヒドロクロリド ヒドラート、3S−
アミノ−7−((1−イミノエチル)アミノ)ヘプタン
酸(WO95/24382号公報)、2−アミノ−6−
(1−イミノエチルアミノ)−4,4−ジオキソ−4−
チアヘキサン酸、2−アミノ−6−(1−イミノ−2−
フルオロエチルアミノ)−4,4−ジオキソ−4−チア
ヘキサン酸 ジヒドロブロミド、2−アミノ−6−(1
−イミノエチルアミノ)−4−オキソ−4−チアヘキサ
ン酸(WO95/34534号公報),などが挙げら
れ、環状アミジン誘導体としては、7−[4,5−ジヒ
ドロ−3−フェニルイソキサゾリル−5−イル)メチ
ル]ヘキサヒドロ−2H−アゼピン−2−イミン モノ
トリフルオロ酢酸塩、(−)−ヘキサヒドロ−7−(フ
ェニルメチル)−2H−アゼピン−2−イミンモノヒド
ロクロリド、(±)(trans)4−メチル−5−
(フェニルメチル)ピロリジン−2−イミン モノヒド
ロクロリド、ヘキサヒドロ−7−(フェニルメチル)−
2H−アゼピン−2−イミン モノヒドロクロリド、6
−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−2−イミン
モノヒドロクロリド、7−(シクロヘキシルメチル)ヘ
キサヒドロ−2H−アゼピン−2−イミン モノヒドロ
クロリド、ヘキサヒドロ−7−(3−フェニルプロピ
ル)−2H−アゼピン−2−イミンモノヒドロクロリ
ド、ヘキサヒドロ−7−[(オキシラン−2−イル)メ
チル]−2H−アゼピン−2−イミン モノヒドロクロ
リド、ヘキサヒドロ−7−(3−フェニル−2−プロペ
ニル)−2H−アゼピン−2−イミン モノヒドロクロ
リド(WO96/33175号公報)、2−イミノ−5
(S)−ヒドロキシ−4(S)−メチル−ピペリジン
ヒドロクロリド、4(S)−メチル−4a(S),8a
(S)−デカヒドロ−2−イミノキノリンヒドロクロリ
ド、4(R)−メチル−4a(R),8a(R)−デカ
ヒドロ−2−イミノキノリンヒドロクロリド、4(S)
−メチル−4a(S),7a(S)−ペルヒドロ−2−
イミノ−1−ピリジン ヒドロクロリド、4(R)−メ
チル−4a(R),7a(R)−ペルヒドロ−2−イミ
ノ−1−ピリジン ヒドロクロリド、5(R)−メチル
−2−イミノ−ピペリジン ヒドロクロリド、4
(R),5(R)−ジメチル−2−イミノ−ピペリジン
ヒドロクロリド、2−イミノ−5(S)−メトキシ−
4(S)−メチル−ピペリジン ヒドロクロリド、4
(R),5(S)−ジメチル−2−イミノ−ピペリジン
ヒドロクロリド、trans−デカヒドロ−2−イミ
ノキノリン ヒドロクロリド(WO96/14844号
公報)、などが挙げられ、2−アミノピリジン誘導体と
しては、2−アミノ−4,6−ジメチル−3−ニトロピ
リジン 2−アミノ−6−ベンジルピリジン(WO96/026
37号公報)、2−アミノ−6−(2−アミノエチル)
−4−メチルピリジン(WO96/18616号公
報)、などが挙げられる。本発明の治療剤は、有効成分
であるiNOS選択的阻害剤に、生理的に無害な固体ま
たは液体の製剤担体を配合した種々の医薬組成物として
使用することができる。この医薬組成物は、投与方法に
応じた各種の製剤形態に調製され、使用される。製剤形
態としては、錠剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、水剤、
シロップ剤、懸濁剤、乳剤、軟膏、貼付剤などが挙げら
れる。製剤担体として、通常用いられる賦形剤、結合
剤、崩壊剤、滑沢剤、被覆剤、溶解補助剤、乳化剤、懸
濁化剤、安定化剤、または溶剤を使用することができ
る。本発明の治療剤は、経口剤あるいは注射剤として全
身投与したり、外用剤などの局所投与も可能である。
【0010】本発明のiNOS選択的阻害剤の投与量
は、患者の年齢、性別、症状の重篤度、投与経路などに
よって異なるが、通常成人一日当たり、例えば、0.0
1mg〜1000mgであり、好ましくは0.1mg〜
100mgである。
【0011】本発明の、腫瘍細胞の骨転移阻害剤につい
ては、高頻度で骨への転移が認められているヒト肺癌由
来のHara細胞を用いて作製される骨転移モデルを使
用して、骨転移に対する予防効果を確認することができ
る。本発明の腎炎治療剤については、5/6腎臓摘出術
により作製される腎不全ラットを使用して、腎炎の進展
に対する遅延効果ならびに慢性腎不全の進行抑制効果を
確認することができる。
【0012】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0013】
【実施例1】卵巣摘出骨粗鬆症ラットに対する効果 Wistar−Imamichi雌性ラットに両側卵巣
の摘出(OVX)を施した。試験薬剤として、L−N−
6−(1−イミノエチル)リシン塩酸塩(NIL)およ
びS−エチルイソチオウレア(EIT)を用いた。これ
らの薬剤は、iNOS選択的阻害剤であることが知られ
ており、NOS阻害活性は、NILは、IC50値の比で
あるcNOS/iNOSが28であり、EITは、nN
OS/iNOSが19.23、eNOS/iNOSが2
8.46であると報告されている(W.M.Moore
et al.:J.Med.Chem.,37,38
86(1994);W.Ross Tracey et
al.Can.J.Pharmacol.73:66
5−669(1995))。また、試験系の妥当性を確
認する目的で、17−β−エストラジオール(βE2)
を用いた。
【0014】OVX後1日経過したラットの体重で7群
(1群7匹)に分け、術後4日目より薬剤投与を開始し
た。また、対照群としてsham(偽手術)群(7匹)
を設けた。NILを0.1および0.02mg/kg
(体重100g当たり0.1mlを投与)、週5回10
週間経口投与を行った。結果を図1に示す。
【0015】図中、グラフは「平均±標準偏差」を表
す。Dunnet’sの多重比較により卵巣摘出手術対
照群からの統計的有意差を**p<0.01、***p
<0.001で示した。
【0016】図1に示したように、最終投与24時間後
のOVX対照群の腰椎骨密度は、Sham群を100%
とすると85.2%と有意に減少した(p<0.00
1)。EIT投与群では、92.6%と対照群で認めら
れた骨密度の減少を有意に抑制した(p<0.01)。
NIL投与群では、投与量0.1mg/kgにおいて9
0.2%と骨密度の減少抑制傾向が認められたものの、
0.02mg/kgでは86.8%とOVX対照群の骨
密度と同程度であった。
【0017】最終投与後に採取した尿の生化学検査表を
表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1に示したように、OVX対照群では、
骨吸収のマーカーであるデオキシピリジノリン(D−p
yr)の排泄がsham群に比較して有意に亢進したが
(p<0.01)、その亢進はNIL0.02mg/k
g投与により有意に抑制された(p<0.01)。EI
T投与群では統計的な有意差は認められなかったものの
減少傾向が観察された。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、iNOS選択的阻害剤
を有効成分とする骨吸収関連疾患治療剤が提供される。
【0021】
【図面の簡単な説明】
【図1】腰椎骨密度の減少に対する本発明治療剤の抑制
効果を示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】iNOS選択的阻害剤を有効成分とする骨
    吸収関連疾患治療剤。
  2. 【請求項2】骨粗鬆症治療剤として用いる請求項1記載
    の骨吸収関連疾患治療剤。
  3. 【請求項3】骨量維持剤として用いる請求項1記載の骨
    吸収関連疾患治療剤。
  4. 【請求項4】骨吸収抑制剤として用いる請求項1記載の
    骨吸収関連疾患治療剤。
  5. 【請求項5】腫瘍細胞の骨転移阻害剤として用いる請求
    項1記載の骨吸収関連疾患治療剤。
  6. 【請求項6】腎炎治療剤として用いる請求項1記載の骨
    吸収関連疾患治療剤。
  7. 【請求項7】慢性腎不全の進行遅延剤として用いる請求
    項1記載の骨吸収関連疾患治療剤。
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