JPH1111639A - 給電装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンベヤ等で移動するパレットの平面状受電
部へ電源を供給する給電用接触子が課電されたままで露
出しないような給電装置を得る。 【解決手段】 コンベヤ等により移動されるパレット２
の裏面に取り付けられた平面状受電部３に接触する給電
用接触子４によりパレット２への給電を行う給電装置に
おいて、平面状受電部３に接触する平面状受電部検出用
接触子５を設け、給電用接触子４と平面状受電部検出用
接触子５が共に平面状受電部３に接触したことを検出
し、給電用接触子４を通して平面状受電部３に電源６を
接続する制御手段７を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、製品組立ライン
のコンベヤ上を移動するパレットへ電源を供給するため
の給電装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図５は従来のコンベヤ装置を示す平面図
（ａ）、および側面図（ｂ）である。図において、１は
後述するパレットを案内するコンベヤフレーム、２はコ
ンベヤ上を移動するパレットである。パレット２の下面
にはパレットの移動方向に伸びる平面状受電部３が平行
にＡ列、Ｂ列の２本取り付けられている。平面状受電部
３は一般に導電性の良好な非鉄金属で形成されている。
４は上記平面状受電部３に接触するように固定して取り
付けられた給電用接触子で、平面状受電部３に沿って等
間隔に複数個設けられ、パレット２の移動時にも常に平
面状受電部３がいずれかの給電用接触子４に接触するよ
うになされている。２０は例えばＡ列側の給電用接触子
４の近傍にそれぞれ固定して設けられ、平面状受電部３
の接近を検出する近接スイッチで、これは平面状受電部
３とは僅かの隙間をおいて対向して配置されている。

【０００３】６はＡ列側の給電用接触子４とＢ列側の給
電用接触子４との間に電源を供給する交流電源、８は給
電用接触子４および近接スイッチ２０を電気的に制御す
る継電器で、上記交流電源６の回路を開閉してそれぞれ
の給電用接触子４に電源を接離する継電器接点１０と、
この接点１０の開閉を制御する継電器コイル９とを有し
ている。

【０００４】以上の構成において、パレット２がコンベ
ヤ上を移動し、近接スイッチ２０の反応範囲に平面状受
電部３の先端が入った時、近接スイッチ２０は閉合し、
継電器８の継電器コイル９に電源６から電流が流れ、継
電器接点１０を閉合する。その結果、この継電器接点１
０に連動した給電用接触子４に交流電源６から電源が供
給される。しかし、この時点においては、電源が供給さ
れた先頭の給電用接触子４上にはまだパレット２が来て
いないので、この給電用接触子４は帯電した状態で上方
に露出している。従って、このとき作業者がこの給電用
接触子４に接触して感電する危険がある。また、平面状
受電部３は非鉄金属であるため、感度よく平面状受電部
３の接近を検出するためには、近接スイッチ２０と平面
状受電部３との関係位置を近付ける必要があるが、この
調整がむづかしく、移動する平面状受電部３と近接スイ
ッチ２０が接触し、近接スイッチ２０を破損させたり、
接触によりコンベヤフレーム１への漏電を発生させる危
険がある。

【０００５】図６は、平面状受電部３の検出用素子に、
図５の近接スイッチ２０の代わりにリミットスイッチ２
１を用いた場合であり、パレット２がコンベヤ上を移動
し、リミットスイッチ２１のアクチュエータを倒すと、
継電器８を経由し給電用接触子４に電源が供給される。
この構成の場合も、図６の左端部分のパレット２と給電
用接触子４との関係位置から分かるように、パレット２
が給電用接触子４を通過したにも拘らずリミットスイッ
チ２１のアクチュエータがパレット２により倒されてい
るため、電源の供給状態にあるこの給電用接触子４が露
出し、感電の危険がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
構成では、平面状受電部検出用近接スイッチの取付位置
関係およびアクチュエータの動作上のオフセットによ
り、パレットのない状態において給電用接触子に電源電
圧が加えられたまま露出し、感電の危険が発生するとい
う問題があった。

【０００７】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、パレットに付属している平面状受電部がない部分の
給電用接触子へは電源の供給がされないようにすること
により、感電防止を図った安全な給電装置を提供するも
のである。

【０００８】

【問題を解決するための手段】この発明に係る給電装置
は、コンベヤ等により移動されるパレットの裏面に取り
付けられた平面状受電部に接触する給電用接触子により
パレットへの給電を行うものにおいて、上記平面状受電
部に接触する平面状受電部検出用接触子を設け、上記給
電用接触子と平面状受電部検出用接触子が共に平面状受
電部に接触したことを検出し、上記給電用接触子を通し
て上記平面状受電部に電源を接続する制御手段を備えた
ものである。

【０００９】また、上記構成において、制御手段は、給
電用接触子と平面状受電部検出用接触子が共に平面状受
電部に接触したときに付勢される継電器コイルと、この
継電器コイルにより開閉され、電源と給電用接触子とを
接離する継電器接点とを備えたものである。

【００１０】また、制御手段は、２次側が継電器コイル
を付勢する回路を構成し、１次側が電源へ接続されてい
る絶縁変圧器を備えている。

【００１１】また、給電用接触子と平面状受電部検出用
接触子とは１対として一つの絶縁性フレームに取り付け
られている。

【００１２】

【発明の実施の形態】

実施の形態１．図１（ａ）は、この発明の実施の形態１
に係る給電装置を取り付けたコンベヤ装置を示す平面
図、図１（ｂ）はその側面図である。図において、１は
コンベヤフレーム、２はコンベヤ上を移動するパレット
である。パレット２の下面にはパレットの移動方向に伸
びる平面状受電部３が平行にＡ列、Ｂ列の２本取り付け
られている。平面状受電部３は一般に導電性の良好な非
鉄金属で形成されている。５は平面状受電部検出用接触
子、４は給電用接触子で、これら両接触子は図２に示す
ように一つの共通の絶縁性樹脂フレーム１３に取り付け
られ、いずれも平面状受電部３に電気的に接触するよう
に平面状受電部３のＡ列に沿って等間隔に複数個固定し
て取り付けられている。平面状受電部検出用接触子５と
給電用接触子４は、パレット２の移動時にも常に平面状
受電部３がいずれかの平面状受電部検出用接触子５およ
び給電用接触子４に接触するようになされている。６は
Ａ列側の給電用接触子４とＢ列側の給電用接触子４との
間に電源を供給する交流電源、７は給電用接触子４およ
び平面状受電部検出用接触子５を電気的に制御する個別
制御盤で、図３にその回路構成を示している。

【００１３】図２は平面状受電部検出用接触子５と給電
用接触子４の詳細を示す斜視図である。図において、平
面状受電部検出用接触子５及び給電用接触子４は導電性
良好な金属製とし、同一の絶縁性樹脂フレーム１３にそ
れぞれ軸１４で取り付けられる。両接触子４、５は、平
面状受電部３との良好な接触を保つために弾性部材１５
で図の上方へ付勢されている。１６は各接触子４、５の
動きを規制するストッパ兼端子台で、このスットパ兼端
子台１６を通して絶縁チューブ付き可撓電線１７で個別
制御盤７に接続されている。

【００１４】図３は個別制御盤７の電気回路接続図であ
る。図において、１１は１次側が交流電源６に、２次側
が短絡保護素子１２および継電器８を介して平面状受電
部検出用接触子５と給電用接触子４間に接続された絶縁
変圧器である。継電器８は上記絶縁変圧器１１の２次側
および平面状受電部検出用接触子５に接続された継電器
コイル９と、この継電器コイル９の励磁により開閉され
る継電器接点１０を有している。そして、上記交流電源
６の一端は一方の継電器接点１０を介してＡ列側の給電
用接触子４に、また、他端は他方の継電器接点１０を介
してＢ列側の給電用接触子４に接続されている。

【００１５】図１および図３において、平面状受電部３
を有するパレット２がコンベヤ上を二重矢印の方向に進
行して、平面状受電部３が、平面状受電部検出用接触子
５および給電用接触子４に共に接触すると、絶縁変圧器
１１の２次側の回路が閉成し、継電器コイル９に電流が
流れることにより継電器接点１０が閉じ、交流電源６が
給電用接触子４に接続される。この給電用接触子４への
給電は、平面状受電部検出用接触子５と給電用接触子４
とが共に平面状受電部３に接触するときのみに行われる
ので、パレット２から露出した状態で、給電用接触子４
に給電が行われることはなく、作業者が感電する危険性
はなくなる。なお、給電用接触子４および平面状受電部
検出用接触子５は常に絶縁変圧器１１の２次電圧を帯び
ているが、絶縁変圧器１１の２次電圧は低く、しかも２
次側が１次側と絶縁されているので、継電器接点１０が
開放されている限り感電の懸念はない。

【００１６】実施の形態２．図４はこの発明の実施の形
態２に係る給電装置の給電用接触子４および平面状受電
部検出用接触子５を示す斜視図で、上記両接触子は平面
状受電部３の長手方向と直交する方向に一対として並ん
で設けられ、それぞれに絶縁チューブ付き可撓電線１７
によりコードコネクタ１８を通して給電されるようにな
されている。その他の構成は図２に示すものと同様なの
で、相当部分に同一符号を付して説明を省略する。

【００１７】

【発明の効果】以上のように、この発明は、平面状受電
部検出用接触子と給電用接触子が共に平面状受電部に接
触したときのみ平面状受電部を電源に接続するようにし
ているため、パレット（平面状受電部）から露出した状
態での給電用接触子への高電圧印加はなく、感電が防止
される。

【００１８】また、絶縁変圧器により、検出手段を電源
電圧から隔離しているため、検出手段側での感電の危険
も防止される。

【００１９】また、給電用接触子を平面状受電部検出用
接触子と１対にして検出手段に利用することにより、部
品点数を減らし、かつ、高価な近接スイッチやリミット
スイッチの使用を省略して、経済的に安価で、安全な給
電装置を提供出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態１に係る給電装置を取
り付けたコンベヤ装置を示す平面図（ａ）、および側面
図（ｂ）である。

【図２】 実施の形態１の接触子部分を示す斜視図であ
る。

【図３】 実施の形態１に係る給電装置を示す電気回路
図である。

【図４】 この発明の実施の形態２に係る接触子部分を
示す斜視図である。

【図５】 近接スイッチを用いた従来の給電装置を取り
付けたコンベヤ装置を示す平面図（ａ）、および側面図
（ｂ）である。

【図６】 リミットスイッチを用いた従来の給電装置を
取り付けたコンベヤ装置を示す平面図（ａ）および側面
図（ｂ）である。

【符号の説明】

１ コンベヤフレーム、２ パレット、３ 平面状受電
部、４ 給電用接触子、５ 平面状受電部検出用接触
子、６ 交流電源、７ 個別制御盤、８ 継電器、９
継電器コイル、１０ 継電器接点、１１ 絶縁変圧器、
１２ 短絡保護素子、１３ 絶縁性樹脂フレーム、１４
軸、１５ 弾性部材、１６ ストッパ兼端子台、１７
絶縁チューブ付き可撓電線、１８ コードコネクタ。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンベヤ等により移動されるパレットの
   裏面に取り付けられた平面状受電部に接触する給電用接
   触子によりパレットへの給電を行う給電装置において、
   上記平面状受電部に接触する平面状受電部検出用接触子
   を設け、上記給電用接触子と平面状受電部検出用接触子
   が共に平面状受電部に接触したことを検出し、上記給電
   用接触子を通して上記平面状受電部に電源を接続する制
   御手段を備えたことを特徴とする給電装置。
2. 【請求項２】 制御手段は、給電用接触子と平面状受電
   部検出用接触子が共に平面状受電部に接触したときに付
   勢される継電器コイルと、この継電器コイルにより開閉
   され、電源と給電用接触子とを接離する継電器接点とを
   備えたことを特徴とする請求項１記載の給電装置。
3. 【請求項３】 制御手段は、２次側が継電器コイルを付
   勢する回路を構成し、１次側が電源へ接続されている絶
   縁変圧器を備えていることを特徴とする請求項２記載の
   給電装置。
4. 【請求項４】 給電用接触子と平面状受電部検出用接触
   子とは１対として一つの絶縁性フレームに取り付けられ
   ていることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれ
   か一項記載の給電装置。