JPH11113230A - 2極同期モータ - Google Patents

2極同期モータ

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JPH11113230A
JPH11113230A JP26868697A JP26868697A JPH11113230A JP H11113230 A JPH11113230 A JP H11113230A JP 26868697 A JP26868697 A JP 26868697A JP 26868697 A JP26868697 A JP 26868697A JP H11113230 A JPH11113230 A JP H11113230A
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permanent magnet
rotor
magnet rotor
motor
core
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JP26868697A
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Fumito Komatsu
文人 小松
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ステータコアに装着されるボビンの無駄な装
着空間を無くして、出力効率の更なる向上を実現した2
極同期モータを提供する。 【解決手段】 アウタロータ方式の2極同期モータで、
単相交流電源を整流して直流モータとして立ち上げた
後、同期運転するモータの永久磁石ロータ17を、一端
側に出力軸15が連繋された筒状のロータヨーク17a
の内壁にマグネット17bを取付固定して形成し、ステ
ータ35は、ステータコア22にロータの回転中心と直
交方向に伸びる巻芯34aを装着し、当巻芯の両端にフ
ランジ34b付きボビン34と、巻芯に巻回されたA,
B2つのコイルセグメントを有する電機子コイル1を備
え、出力軸15とハウジング12との間及びハウジング
とロータヨーク17aとの間に夫々ベアリング25,2
6を設けて永久磁石ロータを回転可能に装備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2極同期モータに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えばOA機器には、冷却用のD
C或いはACファンモータが装備されており、特に高回
転数を要する機器には2極のACファンモータが装備さ
れている。このACファンモータには、一般に誘導モー
タが使用されており、固定子巻線で作った回転磁界の中
を導体軸の両端を短絡させた回転子がスリップしながら
回転する。しかしながら、誘導モータは、小型で効率が
良いモータを提供することが難しいし、ロータとして使
用される導電材料がアルミか銅に限定されるという製造
上の制約もあった。
【0003】そこで、発明者は既に、ダイオードとコミ
ュテータとブラシの組み合わせにより交流を整流して直
流モータとして起動して永久磁石ロータの回転を同期回
転付近まで立ち上げ、その時点でコミュテータをダイオ
ードとブラシによる整流回路から脱除して電源交流によ
る同期運転に切り換える2極同期モータを提案した(特
願平9−120820号)。上記2極同期モータは、回
転数が3000rpm又は3600rpm程度を有する
小型でしかも効率が良く汎用性も高いので、例えばAC
ファンモータ等には好適に用いられる。
【0004】アウターロータ方式の2極同期モータの構
成を図6及び図7を参照して説明する。上記2極同期モ
ータの外装は、図6(a)〜(c)に示すように、ハウ
ジング51とその上下を覆う上ハウジング52及び下ハ
ウジング53を装備している。次に、上記ハウジング5
1内に収容される回転子(ロータ)の構成について説明
する。図6(a)及び図7(a)に示すように、モータ
の出力軸54は、上下ハウジング52,53にそれぞれ
設けられたボールベアリングを内蔵した軸受部52a,
53aによって回動可能に支持されている。図6(a)
において、モータの出力軸54には、永久磁石ロータ5
5が一体となって回転可能に設けられている。上記永久
磁石ロータ55は、ハウジング51と平行に設けられた
筒状のロータヨーク55aの内壁にN・S極に着磁され
たマグネット55bが一体に取付固定されている。上記
ロータヨーク55aはスライドケース56にねじ止めさ
れて一体に連結されている。よって、上記永久磁石ロー
タ55は上記スライドケース56と共に出力軸54を中
心に一体に回転する。上記スライドケース56にはコミ
ュテータ57、ウエイト58、ブラシに摺接可能な摺動
リング59が各々装備されている。上記摺動リング59
は、コミュテータ57の外周に設けられており、該コミ
ュテータ57とスライドケース56間に設けられたスプ
リング60によって該コミュテータ57が上方に付勢さ
れて上記摺動リング59が常時ブラシに摺接できるよう
になっている。
【0005】次に、ブラシとコミュテータの配置構成及
び上記回転子の内側に配設された固定子(ステータ)の
構成について説明する。先ず、ブラシとコミュテータの
配置構成について説明すると、図7(c)において、上
記上ハウジング52内には、上記摺動リング59に摺接
して交互に給電する給電ブラシ61a,61b及び給電
ブラシ62a,62bをそれぞれ対向配置し、上記コミ
ュテータ54とコイルセグメントA,Bとをそれぞれ図
示しないダイオードを介して導通させるA側受電ブラシ
63、B側受電ブラシ65とA側受電ブラシ64a、6
4bとを対向配置している。また、68はA側スイッ
チ、69はB側スイッチであり、起動運転時と同期運転
時とでスイッチ端子を切り換える。上記A側受電ブラシ
63、64a、64bに摺動リング56が摺接する時間
を長くすることにより、コイルセグメントA側に流れる
整流電流が大きくなり、該コイルセグメントA側に収斂
し易くなる。
【0006】また、ステータの構成について説明する
と、図6(a)において、上記ハウジング51内にはス
テータ71が収容されている。ステータコア66は、永
久磁石ロータ55のマグネット55bに対向するよう設
けられており、該ステータコア66の中心部には出力軸
54が挿通している(図7(b)参照)。上記ステータ
コア66には、巻芯70aを有するホビン70が出力軸
54の両側に2か所に分割されて装着されている。上記
巻芯70aにはコイルセグメントA,Bよりなる電機子
コイル67がそれぞれ巻回されている。上記ステータコ
ア66は、下ハウジング53にボルト止めされて固定さ
れている。上記ステータコア66の中心部には巻芯部が
設けられないため、コイルセグメントA,Bを連続して
巻くことができず、出力軸54の両側に2分割して装着
されたボビン70の巻芯70aにそれぞれ巻回されてい
る。
【0007】図示しない単相交流電源から供給される交
流電流を、整流回路に接続して上記ダイオードにより半
波整流しながらコイルセグメントA,Bに供給し、同期
引き込み時に整流電流がコイルセグメントAに収斂する
ように上記永久磁石ロータ55の回転を直流モータとし
て同期回転付近まで立ち上げる。そして、上記整流回路
との通電を遮断すべくスイッチを切り換えて、上記永久
磁石ロータ55が所要回転数付近まで回転するに至った
際のスライドケース56に装備したウェイト58の遠心
力を利用してコミュテータ57が軸方向に電機子コイル
67側に引き込まれて、上記コイルセグメントA,Bに
よる交流モータとして同期回転に移行するように構成さ
れている(特願平9−120820号参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7
(b)に示すように、ステータコア66の中心部を出力
軸54が挿通しているため、電機子コイル67を構成す
るコイルセグメントA,Bは、上記ステータコア66の
中心部に巻芯部を設けて巻き付けることができず、この
部分が無駄な空間として存在する。このため、電機子コ
イル67の巻数に限界があり、モータの出力効率向上を
図る上で妨げとなっている。また、上記出力軸54の端
部を受ける軸受部53aのベアリングが鋼球等の磁性体
であることから、ステータコア66を通過する磁束が漏
れるおそれもあり、この磁界の乱れが出力効率の向上の
妨げとなる場合もあった。
【0009】本発明は上記従来技術の課題を解決すべく
なされたものであり、その目的とするところは、ステー
タコアに装着されるボビンの無駄な装着空間を無くし
て、出力効率の更なる向上を実現した2極同期モータを
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するため次の構成を有する。すなわち、ハウジング内に
出力軸を中心に回転可能に設けられた2極の永久磁石ロ
ータと、前記永久磁石ロータに囲まれた空間部に設けら
れた電機子コイルを有するステータと、交流電源より前
記電機子コイルに流れる交流電流を整流し、前記永久磁
石ロータの回転を付勢するように前記電機子コイルに流
れる電流の方向を交互に切り替えるための整流回路とを
備え、前記交流電源により前記整流回路を介して前記永
久磁石ロータを直流モータとして起動運転し、前記永久
磁石ロータの回転速度が同期運転の回転速度付近に達し
たときに、前記整流回路との接続を切り離して前記電機
子コイルによる同期運転に切り替えて駆動する2極同期
モータにおいて、前記永久磁石ロータは、一端側に前記
出力軸が連繋された筒状のロータヨークと、該ロータヨ
ークの内壁に取付固定されたマグネットを備え、前記ス
テータは、ステータコアと、該ステータコアに装着さ
れ、前記永久磁石ロータの回転中心と直交する方向に伸
びる巻芯及び該巻芯の両端にフランジを有するボビン
と、前記ボビンの巻芯に巻回されたA,B2つのコイル
セグメントを有する前記電機子コイルとを備え、前記出
力軸と前記ハウジングとの間及び前記ハウジングと前記
ロータヨークとの間にそれぞれベアリングを設けて前記
永久磁石ロータを回転可能に装備したことを特徴とす
る。
【0011】また、前記永久磁石ロータとハウジングと
の間に設けられた前記ベアリングは、非磁性材料よりな
るベアリングであるのが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、発明の好適な実施の形態を
添付図面に基づいて詳細に説明する。先ず、2極同期モ
ータを直流モータとして起動させ、同期回転数付近で交
流同期モータに切り換えて回転駆動する原理を図1及び
図2を参照して説明する。図1は2極同期モータの回路
構成、図2は同期運転時の回路構成を示す。1は電機子
コイルで、2つのコイルセグメントA、Bから成ってい
る。このコイルセグメントA、Bは、モータの回転方向
に合わせて所定の巻き方向に所定の巻数でそれぞれ形成
されており、後述する永久磁石ロータは上記コイルセグ
メントA,Bに通電して形成される磁極の反発により起
動回転する。
【0013】2a,2b及び3a,3bはそれぞれ2分
割された給電ブラシであり、導電性を有するカーボンブ
ラシが好適に用いられる。この給電ブラシ2a,2b及
び給電ブラシ3a,3bは、後述する2極の永久磁石ロ
ータと同軸に設けられたコミュテータ4の外周に設けら
れた摺動リング4aに摺接して交互に給電を行うため、
180°位相が異なる位置に対向配置されている。上記
給電ブラシ2a,2b及び給電ブラシ3a,3bを2分
割したのは、摺動リング4aに対して径方向に安定した
接触状態を保つこと、及び該摺動リング4aがいずれの
回転位置にあってもいずれか一方側の給電ブラシが給電
可能にするためである。尚、上記給電ブラシは必ずしも
分割する必要はなく、摺動リング4aの円弧幅に応じて
所定幅を有するものであれば、1個でも良い。尚、本実
施例では給電ブラシ2a,2b間及び給電ブラシ3a,
3b間の開き角度(中心角度)をほぼ30°に設定し
た。上記コミュテータ4は後述する永久磁石ロータと同
軸に取り付けられており、同期引き込み時に軸方向に移
動可能になっている。上記コミュテータ4の外周には前
記各ブラシに摺接可能な中心角が180°より小さい
(本実施例では中心角が150°)円弧状の導電性摺動
リング4aを有している。
【0014】5及び6a,6bはコイルセグメントA側
に整流電流を供給するためのA側受電ブラシであり、導
電性を有するカーボンブラシが好適に用いられる。上記
A側受電ブラシ5及びA側受電ブラシ6a,6bは、い
ずれか一方が上記コミュテータ4の外周に常時摺接して
交互に受電が行われるため、180°位相が異なる位置
に対向配置されている。上記A側受電ブラシ6a,6b
を2分割したのは、給電ブラシと同様に摺動リング4a
に対して径方向に安定した接触状態を保つこと、及び該
摺動リング4aがいずれの回転位置にあっても、いずれ
か一方側の受電ブラシが受電可能にするためである。
尚、本実施例ではA側受電ブラシ6a,6b間の開き角
度(中心角度)をほぼ30°に設定した。7はコイルセ
グメントB側に整流電流を供給するためのB側受電ブラ
シであり、導電性を有するカーボンブラシが好適に用い
られる。このB側受電ブラシ7は、前記A側受電ブラシ
5の近傍に、分割された前記A側受電ブラシ6a,6b
のうち、A側受電ブラシ6aと対向するように配置され
ている。8a,8b,8cはダイオードで、単相交流電
源9からの交流電流を半波整流してコイルセグメント
A、Bにそれぞれ供給する。
【0015】10a、10bはA側,B側スイッチであ
り、A側スイッチ10aのスイッチ端子SA1 ,SA2
及びB側スイッチ10bのスイッチ端子SB1 ,SB2
を同時に切り換えることにより、A側受電ブラシ5,6
a,6b、B側受電ブラシ7及びダイオード8a,8
b,8cを有する整流回路と、コイルセグメントA,B
を有する固定電機子回路との導通を切り換える。理想的
には、モータが同期運転に移行する際に、A側スイッチ
10aをスイッチ端子SA1 からスイッチ端子SA2
切り換え、B側スイッチ10bをスイッチ端子SB1
らスイッチ端子SB2 に切り換え、ウエイトの遠心力に
よりコミュテータ4が軸方向に固定電機子側に引き込ま
れ、ブラシとの接触から脱除される順に動作させること
が、回路のショートを防止するために好ましい。そし
て、図2に示すように、単相交流電源9を固定電機子回
路のコイルセグメントA,Bの両端に接続して永久磁石
ロータを同期運転に移行する。
【0016】R1 ,C1 及びR2 ,C2 は、上記コイル
セグメントA,Bに各々並列に接続された抵抗及びコン
デンサであり、電機子電流と電圧の位相差を一致させて
出力損失を補うと共に、高圧のサージ電流を吸収するも
のである。また、Z1 は上記コイルセグメントAに並列
に接続された双方向サージ吸収素子であり、上記コイル
セグメントAに流れる過大電流(サージ電流)を吸収す
る。また、Z2 はA側受電ブラシ5とB側受電ブラシ7
との間に設けられた一方向サージ吸収素子であり、コイ
ルセグメントAのみに電流が流れた際に、コイルセグメ
ントB側に生ずる誘導起電力により上記A側受電ブラシ
5とB側受電ブラシ7間に生ずるスパークの発生を防止
するものである。尚、上記一方向サージ吸収素子Z2
代わりに双方向サージ吸収素子Z1 を用いても良い。
【0017】次に、上述した回路を内蔵する2極同期モ
ータの具体的な構成について図3及び図4を参照して説
明する。図3(a)(b)(c)はそれぞれ同期運転時
の2極同期モータの正断面説明図、上ハウジングを取り
外した状態の上視図、下視図、図4(a)(b)(c)
はそれぞれ同期運転時の上記2極同期モータよりステー
タコイルを取り外した状態を示す正断面説明図、ステー
タコイルの上視説明図、上ハウジング内に装備したブラ
シの配置を示す説明図である。
【0018】2極同期モータの外装は、図3(a)〜
(c)に示すように、回転子及び固定子を収容するハウ
ジング12とその上下を覆う上ハウジング13及び下ハ
ウジング14により形成されている。先ず、回転子の構
成について説明する。図3(a)において、モータの出
力軸15にはスライドケース16が一体となって回転可
能に設けられている。また、上記スライドケース16に
は、永久磁石ロータ17が一体に取り付けられており、
これらは上記出力軸15を中心に一体となって回転す
る。具体的には、上記スライドケース16にはコミュテ
ータ4、ウエイト18、前述した各ブラシに摺接可能な
摺動リング4aが装備されている。上記摺動リング4a
は、上記コミュテータ4の外周に設けられており(図3
(b)参照)、該コミュテータ4とスライドケース16
間に設けられたスプリング19によって該コミュテータ
4が上方に付勢されて上記摺動リング4aは常時各ブラ
シに摺接できるようになっている。
【0019】図4(a)に示すように、上記ウエイト1
8には、アーム部18aが形成されており、該アーム部
18aがコミュテータ4に形成された被押圧部4bを押
圧可能になっている。上記ウエイト18は、モータの回
転数の上昇に伴って遠心力により上記スライドケース1
6にボルト20によって固定されたウエイトガイド21
に沿って回動する。即ち、上記ウエイト18は、遠心力
により上記ウエイトガイド21の内壁側コーナ部Pを中
心に二点鎖線に示す位置から実線位置まで回動して、上
記アーム部18aが被押圧部4bを押圧して上記コミュ
テータ4をスプリング19の付勢力に抗して押し下げて
同期回転に移行する。
【0020】また、上記永久磁石ロータ17は、上記ス
ライドケース16に筒状のロータヨーク17aがねじ止
めされてハウジング12と平行に一体に固定されてい
る。上記ロータヨーク17aの内壁面にはN・S極にそ
れぞれ着磁されたマグネット17bが固定支持されてい
る。
【0021】次に固定子の構成について説明する。図3
(a)において、上記永久磁石ロータ17の内側には、
ステータ35が収容されている。ステータコア22は、
上記永久磁石ロータ17のマグネット17bに対向する
よう下ハウジング14にボルト止めされて固定されてい
る。上記ステータコア22には、上記永久磁石ロータ1
7の回転中心と直交する方向に伸びる巻芯34a及び該
巻芯34aの両端にフランジ34bを有するボビン34
が装着されている(図4(b)参照)。上記ボビン34
に巻回されるコイルセグメントA,Bは、上記巻芯34
aに分割されることなく連続して巻回されている。ま
た、上記スライドケース16及び永久磁石ロータ17の
回転中心に嵌め込まれた出力軸15の一端は、上記ステ
ータコア22を挿通することなく該スライドケース16
の底部位置まで設けられている。即ち、ステータコア2
2に、ボビン34の出力軸15に相当する無駄な装着空
間は形成されないので、上記コイルセグメントA,B
は、上記ボビン34のフランジ34b間の巻芯34aに
連続して巻回されている。よって、従来ステータコア2
2を挿通する出力軸15に相当する無駄な空間部分にボ
ビン34を装着できるので、巻芯エリアを拡大して、従
来の2極同期モータに比べて電機子コイル1の巻数を増
やして、モータの出力効率の更なる向上に寄与できる。
これによって、特に下水道用浄化槽に用いるファンモー
タ等、24時間連続駆動するものにおいては、消費電力
の節約によりランニングコストを大幅に低減できる。
【0022】また、図4(c)に示すように、上記上ハ
ウジング13内には、上記摺動リング4aに摺接して交
互に給電する給電ブラシ2a,2bと給電ブラシ3a,
3bが対向配置されている。また、A側受電ブラシ5、
B側受電ブラシ7とA側受電ブラシ6a,6bが対向配
置されている。上記各ブラシは、板バネ23a〜23f
によって径方向中心に向かって付勢されている。また、
A側スイッチ10a及びB側スイッチ10bはそれぞれ
板バネにより形成されている。上記A側スイッチ10a
は常時スイッチ端子SA1 に接続するよう付勢されてお
りスイッチ端子SA2 へ切換え可能になっている。上記
B側スイッチ10bは常時スイッチ端子SB1 に接する
よう付勢されており、スイッチ端子SB2 へ切換え可能
になっている。上記給電ブラシ2a,2bを支持する板
バネ23a及びA側スイッチ10a、給電ブラシ3a,
3bを支持する板バネ23b及びB側スイッチ10b
は、非導電性支持部材24a,24bに径方向の移動範
囲を規制されている。
【0023】上記A側受電ブラシに摺動リング4aが摺
接する時間を長くすることにより、コイルセグメントA
側に流れる整流電流が大きくなり、該コイルセグメント
A側に収斂し易くなる。
【0024】また、図3(a)に示すように、永久磁石
ロータ17のロータヨーク17aと下ハウジング14の
側壁との間には非磁性のベアリング25が設けられてい
る。また、出力軸15の上端側は、上ハウジング13に
設けられたベアリング26により回動可能に軸支されて
いる。上記永久磁石ロータ17は、上記出力軸15をベ
アリング26に、ロータヨーク17aをベアリング25
によってそれぞれ支持されており、上記出力軸15の回
転に伴って上記永久磁石ロータ17がベアリング25,
26を介して回転する。上記電機子コイル1近傍に配さ
れるベアリング25を非磁性の材料、例えばステンレス
を用いることにより、ステータコア22に形成される磁
界が乱れることなく、モータの出力効率向上に寄与でき
る。尚、ベアリング26は、通常使用される鋼球等であ
ってもよい。
【0025】上記2極同期モータの駆動動作について説
明すると、図1に示す単相交流電源9から供給される交
流電流を、整流回路に接続して上記ダイオード8a〜8
cにより半波整流しながらコイルセグメントA,Bに供
給し、同期引き込み時に整流電流がコイルセグメントA
に収斂するように上記永久磁石ロータ17の回転を直流
モータとして同期回転付近まで立ち上げる。上記モータ
の起動運転時には、2極の永久磁石ロータ17と、固定
電機子コイル1の磁極が対応して該永久磁石ロータ17
は0°若しくは180°回転位置を通過する間に上記固
定電機子コイル1の極性が交互に変わるため、引き続き
永久磁石ロータ17の回転を付勢するように作用する。
そして、上記整流回路との通電を遮断すべくA側スイッ
チ10a及びB側スイッチ10bが図1の破線のように
接点SA1 ,SB1 より接点SA 2 ,SB2 へそれぞれ
切り替わり、交流電源9と電機子コイル1とが短絡さ
れ、上記永久磁石ロータ17が所要回転数付近まで回転
するに至った際のウェイト18の遠心力を利用してコミ
ュテータ4がスプリング19の付勢力に抗して軸方向に
電機子コイル1側に引き込まれて、交流同期モータとし
て回転駆動される。このとき、電機子コイル1には、コ
イルセグメントA,Bが直列に連結されているため、同
期運転に必要なトルクを発生させるだけの負荷に見合っ
た電流が流れる。
【0026】上記2極同期モータを直流モータとして立
ち上げ、同期回転数付近で精度良く同期引き込みを行う
ためには、上記スプリング19として高精度の荷重特性
を有するものを用いる必要がある。上記スプリング19
は、負荷荷重をかけながら電界研磨を行うことにより、
面粗度が良く精密な荷重特性を有するものが用いられ
る。以下、上記スプリング19の製造方法について説明
する。
【0027】図5において、底部にゴム,セラミック等
の絶縁材27を配し、周囲に導電材よりなる壁面28を
設けた電解液槽29に電解液30でみたしておく。この
電解液30としては、例えば無水酢酸,燐酸などを用
い、これに酸化力のある酸(過塩素酸,クロム酸など)
を加えたものが用いられる。
【0028】予め使用時の負荷荷重より若干高い荷重特
性のステンレスコイルスプリング19を作り、上記電解
液槽29の電解液30中に浸しておく。このとき、上記
ステンレスコイルスプリング19はストレインゲージ3
1の押圧ロッド32により自然長より使用状態まで圧縮
して保持される。そして、上記ストレインゲージ31
は、上記ステンレスコイルスプリング19のバネ圧を常
時計測表示可能になっている。また、33は直流電源部
であり、+端子をリード線により押圧ロッド32に接続
し、−端子をリード線により壁面28にそれぞれ接続し
て、電解液30とステンレスコイルスプリング19との
イオン化傾向の差により電解研磨を行う。即ち、通電に
よりステンレスコイルスプリング19の表面の金属は壁
面28に析出してスプリング表面の研磨が行われ、これ
に伴いバネ圧の変化を測定する。そして、必要な荷重特
性が得られた所で電解研磨を中止することにより、超精
密な荷重特性を有するステンレスコイルスプリング19
が得られる。
【0029】本実施例は、モータが起動回転から同期回
転に移行する際に、整流電流をコイルセグメントAに収
斂させて同期回転にスムーズに移行させるために、B側
受電ブラシ7の個数を減らしてコイルセグメントA側に
コイルセグメントB側より多くの整流電流が流れるよう
にしたが、更にコイルセグメントAの巻数をコイルセグ
メントBより少なくしたり、コイルセグメントAの巻線
を太くしたり、或いはコイルセグメントBに抵抗を直列
に接続したりしてもよい。また、特に大容量のモータに
おいては、必要に応じて図1に示すように給電ブラシ2
a,2bとA側受電ブラシ5との間にコンデンサ11
a、給電ブラシ3a,3bとA側受電ブラシ6a,6b
との間にコンデンサ11b、給電ブラシ3a,3bとB
側受電ブラシ7との間にコンデンサ11cをそれぞれ挿
入することにより、各ブラシと摺動リング4b間に生ず
るスパークの発生を防止するようにしても良い。
【0030】上記2極同期モータの永久磁石ロータ17
としては、誘導モータに比べて種々の材料が使用可能で
あり、例えば、フェライト,ゴムマグネット,プラスチ
ックマグネット,サマリュウムコバルト,希土類のマグ
ネット,ネオジ鉄ボロンなどを使用して安価に構成する
ことができる。
【0031】上記構成によれば、アウターロータ方式の
2極同期モータにおいて、通常ステータコア22を挿通
する出力軸15に相当する無駄な空間部分にボビン34
を装着できるので、巻芯エリアを拡大して、従来の2極
同期モータに比べて電機子巻線の巻数を増やして、モー
タの出力効率の更なる向上に寄与できる。具体的には永
久磁石ロータとしてフェライトを使用したもので、出力
効率が75%程度から85%程度に向上させることがで
きた。これによって、特に下水道用浄化槽に用いるファ
ンモータ等、24時間連続駆動する装置においては、消
費電力の節約によりランニングコストを大幅には低減で
きる。また、下ハウジング14とロータヨーク17aと
の間に設けられたベアリング25を非磁性の材料、例え
ばステンレスを用いることにより、ステータコア22に
形成される磁界が乱れることなく、モータの出力効率向
上に寄与できる。また、コミュテータ4を付勢するスプ
リング19を電解研磨により荷重特性を調整したものを
用いると、同期回転数付近での同期引き込みを確実かつ
高精度に行うことができる。
【0032】なお、上記実施例では摺動リング4aの円
弧幅を150°に設定したが、これに限定されるもので
はなく、給電ブラシや受電ブラシのブラシ幅(分割され
た場合も含む)との関係で様々な範囲に設定可能であ
る。また、電解研磨により製造したスプリング19は、
例えば2極同期モータに限らず4極以上の同期モータに
ついても適用可能である。上記スプリング19は、50
Hz/60Hzにより回転数の切換えを行う同期モータ
において、同期引き込み動作時にコミュテータ4を受け
る主スプリングと補助スプリングのうち少なくともいず
れか一方を作用させて切り換えるタイプのものについて
も好適に用いられる。また、本発明に係るモータについ
ても、従来一般的に使われている誘導型モータのよう
に、過負荷時の安全を保証するために、動作中に常に通
電する回路部分に温度ヒューズやバイメタル式の高温検
出スイッチを組み込むこともできる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、前述したように、アウ
ターロータ方式の2極同期モータにおいて、通常ステー
タコアを挿通する出力軸に相当する無駄な空間部分にボ
ビンを装着できるので、巻芯エリアを拡大して、従来の
2極同期モータに比べて電機子巻線の巻数を増やして、
モータの出力効率の更なる向上に寄与できる。これによ
って、特に下水道用浄化槽に用いるファンモータ等、2
4時間連続駆動する装置においては、消費電力の節約に
よりランニングコストを大幅には低減できる。また、ハ
ウジングとロータヨークとの間に設けられたベアリング
を非磁性の材料を用いることにより、ステータコアに形
成される磁界が乱れることなく、モータの出力効率向上
に寄与できる。従って、出力効率が高く、小型化を実現
した汎用性の高い2極同期モータを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】2極同期モータの回路構成を示す説明図であ
る。
【図2】2極同期モータの同期運転時の回路構成を示す
説明図である。
【図3】2極同期モータの同期運転時の正断面説明図、
上ハウジングを取り外した状態の上視図、下視図であ
る。
【図4】同期運転時の2極同期モータよりステータコイ
ルを取り外した状態を示す正断面説明図、ステータコイ
ルの上視説明図、上ハウジング内に装備したブラシの配
置を示す説明図である。
【図5】コイルスプリングの電解研磨による製造方法を
示す説明図である。ある。
【図6】従来の2極同期モータの同期運転時の正断面説
明図、上ハウジングを取り外した状態の上視図、下視図
である。
【図7】従来の同期運転時の2極同期モータよりステー
タコイルを取り外した状態を示す正断面説明図、ステー
タコイルの上視説明図、上ハウジング内に装備したブラ
シの配置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 電機子コイル 2a,2b,3a,3b 給電ブラシ 4 コミュテータ 4a 摺動リング 4b 被押圧部 5,6a,6b A側受電ブラシ 7 B側受電ブラシ 8a,8b,8c ダイオード 9 交流電源 10a A側スイッチ 10b B側スイッチ 11a,11b,11c,C1 ,C2 コンデンサ 12 ハウジング 13 上ハウジング 14 下ハウジング 15 出力軸 16 スライドケース 17 永久磁石ロータ 17a ロータヨーク 17b マグネット 18 ウエイト 18a アーム部 19 スプリング 20 ボルト 21 ウエイトガイド 22 ステータコア 23a,23b,23c,23d,23e,23f 板
バネ 24a,24b 非導電性支持部材 25,26 ベアリング 27 絶縁材 28 壁面 29 電解液槽 30 電解液 31 ストレインゲージ 32 押圧ロッド 33 直流電源部 34 ボビン 34a 巻芯 34b フランジ 35 ステータ A,B コイルセグメント R1 ,R2 抵抗 Z1 ,Z2 サージ吸収素子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に出力軸を中心に回転可能
    に設けられた2極の永久磁石ロータと、 前記永久磁石ロータに囲まれた空間部に設けられた電機
    子コイルを有するステータと、 交流電源より前記電機子コイルに流れる交流電流を整流
    し、前記永久磁石ロータの回転を付勢するように前記電
    機子コイルに流れる電流の方向を交互に切り替えるため
    の整流回路とを備え、 前記交流電源により前記整流回路を介して前記永久磁石
    ロータを直流モータとして起動運転し、前記永久磁石ロ
    ータの回転速度が同期運転の回転速度付近に達したとき
    に、前記整流回路との接続を切り離して前記電機子コイ
    ルによる同期運転に切り替えて駆動する2極同期モータ
    において、 前記永久磁石ロータは、一端側に前記出力軸が連繋され
    た筒状のロータヨークと、該ロータヨークの内壁に取付
    固定されたマグネットを備え、 前記ステータは、ステータコアと、該ステータコアに装
    着され、前記永久磁石ロータの回転中心と直交する方向
    に伸びる巻芯及び該巻芯の両端にフランジを有するボビ
    ンと、前記ボビンの巻芯に巻回されたA,B2つのコイ
    ルセグメントを有する前記電機子コイルとを備え、 前記出力軸と前記ハウジングとの間及び前記ハウジング
    と前記ロータヨークとの間にそれぞれベアリングを設け
    て前記永久磁石ロータを回転可能に装備したことを特徴
    とする2極同期モータ。
  2. 【請求項2】 前記ロータヨークと前記ハウジングとの
    間に設けられた前記ベアリングは、非磁性材料よりなる
    ベアリングであることを特徴とする請求項1記載の2極
    同期モータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005018071A1 (ja) * 2003-08-19 2005-02-24 Fumito Komatsu 同期モータ
CN105257555A (zh) * 2014-07-18 2016-01-20 合肥盛亚电机电泵有限公司 一种高效永磁同步潜水电泵

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WO2005018071A1 (ja) * 2003-08-19 2005-02-24 Fumito Komatsu 同期モータ
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