JPH11113029A - 立体画像表示装置及び立体画像撮影表示装置 - Google Patents

立体画像表示装置及び立体画像撮影表示装置

Info

Publication number
JPH11113029A
JPH11113029A JP9271756A JP27175697A JPH11113029A JP H11113029 A JPH11113029 A JP H11113029A JP 9271756 A JP9271756 A JP 9271756A JP 27175697 A JP27175697 A JP 27175697A JP H11113029 A JPH11113029 A JP H11113029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
image display
incident
medium layer
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9271756A
Other languages
English (en)
Inventor
Yaku Tsutsumi
躍 包
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP9271756A priority Critical patent/JPH11113029A/ja
Publication of JPH11113029A publication Critical patent/JPH11113029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成が簡単で作製が容易であり、画像選
別のための眼鏡を用いることなく高解像度の立体画像を
表示することができる立体画像表示装置を提供する。 【解決手段】 両眼立体視を構成する一対の視差像のう
ちの一方の視差像を表示する第1の画像表示手段D5及
び他方の視差像の鏡像を表示する第2の画像表示手段D
6と、該第1の画像表示手段D5の画像表示面5から放
出される光を透過させて観察者の一方の眼に到達させる
とともに、第2の画像表示手段D6の画像表示面6から
放出される光を反射させて観察者の他方の眼に到達させ
る光分割手段O1とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右両眼に対して
それぞれに対応した視差像を表示して立体画像を生じさ
せる立体画像表示装置と立体画像撮影表示装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、立体画像は、テーマパークにおけ
る立体映画やアミューズメント施設などにおけるゲーム
機などの立体映像として広く利用されている。
【0003】このような立体画像の多くは、左右の眼が
異なった方向から物体を見ることによって生じる効果、
すなわち、両眼視差による立体視の効果を利用したもの
である。例えば、色フィルタや偏光フィルタなどで作っ
た眼鏡を用いて、左右両眼用の二つの視差像が表示され
る二次元画面から、右眼用の視差像を選択して右眼に表
示すると共に、左眼用の視差像を選択して左眼に表示し
て立体画像を認識させる立体映画表示装置が従来より知
られている。また、最近ヘッドマウントディスプレイ
(HMD: Head-Mounted Display)等のゴーグル型の映像
表示装置を使用して観察者に立体画像を提供するものも
広く知られている。
【0004】しかし、立体画像を見るために特別な眼鏡
を使用することは煩わしいことから、このような特別の
眼鏡等を使用しないで、立体画像を提供できるものが求
められている。現在すでに提案されたこのような立体画
像表示装置としては、空間分割方式と時間分割方式のも
のがある。
【0005】空間分割方式である立体画像表示装置の代
表的なものとしては、レンチキュラ板を用いた立体画像
表示装置がよく知られている。例えば、「濱崎:三次元
画像表示の動向(画像電子学会全国大会、13、pp.51-5
6(1990))」や、「R.Borner:" Autostreoscopic Photo
graphy and Video Projection of Parallax-Stereopano
ramagrams onto Large Lenticular Screens "、Japan D
isplay' 89、4-1(1989)」に示されている。
【0006】このような立体画像表示装置は、図29に
示すように、複数のシリンドリカルレンズ101aを縦
縞状に配列したレンチキュラ板101と、該レンチキュ
ラ板101の焦点面上に配設され左右視差像を縦縞状に
交互に並べて表示する二次元表示面102から構成され
ている。この立体画像表示装置においては、各シリンド
リカルレンズ101aに対応する画素表示列a、bにそ
れぞれ、a′、b′方向から撮影した画像の画素列を表
示すれば、レンチキュラ板101の作用によって、各方
向から撮影した画像は左右の眼に対して別々に表示され
ることとなり、立体像を認識させることができる。
【0007】一方、時間分割方式の立体画像表示装置の
代表的なものの一つにケンブリッジ大学によって提案さ
れているものがある。例えば、「Proc. SPIE vol 2653
"Time Multiplexed Color Autostereoscopic Display
"(Paper#:2563-01)"」にその内容が示されている。こ
の時間分割方式の立体画像表示装置は、図30に示すよ
うに、高速CRT111と、この高速CRT111に表
示される画像を結像するプロジェクトレンズ112と、
このプロジェクトレンズ112に近接して配置された複
数の液晶シャッター115からなるシャッター板113
と、プロジェクトレンズ112の結像面に配置されたフ
ルネルレンズ114とから構成されている。
【0008】この立体画像表示装置においては、シャッ
ター板113の各液晶シャッター115を順番に開閉さ
せ、その開閉動作に同期して左眼用視差画像及び右眼用
視差画像を交互に継続的に切り換えて高速CRT111
に表示することによって、観察者の左右の眼に対応する
画像のみが入射され、立体像を見ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような空間分割方式であるレンチキュラ方式の立体画像
表示装置においては、一つの画像表示面に右眼用視差像
と左眼用視差像を細分化して縦縞状に交互に並べてある
ため、片方の視差像については一つの画像表示面の半分
の画素数による表示となり、表示画像の解像度が低減さ
れることとなる。
【0010】また、各視差像を縦縞状に配置して表示す
るには、特別な画像処理が必要であり、この画像処理を
行うための画像処理回路が必要となり、装置構成が複雑
化する。さらに、各視差像の表示画素とレンチキュラ板
101を構成するシリンドリカルレンズ101aとの精
密な位置合わせが必要であり、表示装置に高精度の直線
性と高い安定度が要求され、装置の作製が困難、かつ、
煩雑である。
【0011】また、上述した時間分割方式の立体画像表
示装置においては、一つの二次元画面に左眼用視差像及
び右眼用視差像を交互に表示する必要があるため、この
切り換え表示のための電気回路が必要であり、装置構成
が複雑である。また、交互表示によって片方の眼への表
示時間が半分となるため、垂直解像度が劣化し、映像が
暗くなる。その場合、表示画面を明るくしてもフリッカ
(ちらつき)が発生するなど新しい問題が生じる。
【0012】このように、従来の空間分割方式及び時間
分割方式のいずれの立体画像表示装置においても、電気
的、光学的な構造が複雑で、製造コストも高く、個人的
に容易に立体画像を楽しめるものではなかった。さら
に、これらの空間分割方式及び時間分割方式のいずれの
立体画像表示装置においても、画像表示面が観察者に観
察される立体画像の観察面となるため、観察距離が短
く、焦点深度の深い立体画像を表示することが困難であ
る。
【0013】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、画像選別のための眼鏡などを使
用することなく、表示画面の分解能を低減させずにリア
ルな立体画像が観察できるようになされ、フリッカ(ち
らつき)の問題も発生しない立体画像表示装置及び立体
画像撮影表示装置の提供という課題を解決しようとする
ものである。また、本発明は、空間分割のための配列や
時間分割のための交互表示の必要がなく、簡単な構造で
安価に製造でき、しかも、焦点深度の深い立体画像を表
示することができる立体画像表示装置及び立体画像撮影
表示装置の提供という課題を解決しようとするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る請求項1記載の立体画像表示装置は、
第1の画像表示面を有する第1の画像表示手段及び第2
の画像表示面を有する第2の画像表示手段と、上記第1
の画像表示面に表示された画像の各画素から放射される
光を放射方向に応じて透過光及び反射光に分割させて透
過光を観察者の一方の眼に到達させるとともに、上記第
2の画像表示面に表示された画像の各画素から放射され
る光を放射方向に応じて透過光及び反射光に分割させて
反射光を観察者の他方の眼に到達させる光分割手段とを
備えていることを特徴とする。
【0015】この立体画像表示装置の光分割手段は、第
1の画像表示面に表示された画像の各画素から放射され
る光を放射方向に応じて透過光及び反射光に分割させて
透過光を観察者の一方の眼に到達させるとともに、上記
第2の画像表示面に表示された画像の各画素から放射さ
れる光を放射方向に応じて透過光及び反射光に分割させ
て反射光を観察者の他方の眼に到達させる。したがっ
て、第1の画像表示面に観察者の一方の眼に対応する視
差像を表示し、第2の画像表示面に観察者の他方の眼に
対応する視差像の鏡像を表示すれば、両眼により立体画
像を見ることができる。
【0016】この立体画像表示装置においては従来の空
間分割方式に比較して、左眼用画像及び右眼用画像を空
間的に交互に並べて表示する必要がないため、画像表示
面の分解能が低減しないリアルな立体画像を表示するこ
とができる。また、従来の時間分割方式に比較して、フ
リッカ(ちらつき)のない見やすい立体像を表示するこ
とができる。さらに、この立体画像表示装置は、空間分
割方式の交互配列や時間分割方式の交互表示が必要ない
ので、簡単な構造で、かつ、低コストで製造することが
できる。
【0017】本発明に係る請求項2記載の立体画像表示
装置においては、上記請求項1記載の立体画像表示装置
において、上記光分割手段は、少なくとも一枚の媒質層
と、この媒質層の両面側に接する第1及び第2の接触面
を少なくとも有し該媒質層の両面側に位置し該媒質層よ
りも屈折率の高い少なくとも一種の媒質部とからなる。
上記光分割手段は、媒質層と媒質部からなるため、媒質
層として空気層を用いることができ、媒質部としてプラ
スチック、硝子、または水等を用いることができるの
で、容易、かつ、低コストで光分割手段を構成すること
ができる。
【0018】そして、上記光分割手段は、上記媒質部に
上記第1の接触面に向けて入射される第1の画像表示面
より放出された光のうち該媒質部から上記媒質層に光が
入射するときの臨界角より大きい入射角を持つ光を反射
させ該臨界角より小さい入射角を持つ光だけを透過させ
て観察者の一方の眼に到達させるとともに、上記媒質部
に上記第2の接触面に向けて入射される第2の画像表示
面より放出された光のうち該媒質部から上記媒質層に光
が入射するときの臨界角より小さい入射角を持つ光を透
過させ該臨界角より大きい入射角を持つ光だけを反射さ
せて観察者の他方の眼に到達させる。すなわち、観察者
の一方の眼は、上記媒質層に対して臨界角より小さい角
度で入射され上記媒質部と該媒質層の界面を通過してき
た第1の画像表示面の画像を見る。また、観察者の他方
の眼は、上記媒質層に対して臨界角より大きい角度で入
射され上記媒質部と該媒質層の界面で反射された第2の
画像表示面の画像を見る。したがって、第1の画像表示
面に観察者の一方の眼に対応する視差像を表示し、第2
の画像表示面に観察者の他方の眼に対応する視差像の鏡
像を表示すれば、両眼により立体画像を見ることができ
る。
【0019】この立体画像表示装置においては、上記媒
質層に対して臨界角より大きい入射角で入射する光を該
媒質層により全反射させ、該媒質層に対して臨界角より
小さい入射角で入射する光を該媒質層を透過させること
により第1、第2の画像表示面に表示される二つの視差
像の光をそれぞれ左右の眼に表示させるので、光の利用
効率が高い。また、平面を持って画像表示面からの光を
反射及び透過させて分割するので、解像度も高い、すな
わち、ザラザラした感じのない自然な立体画像を表示で
きる。
【0020】本発明に係る請求項3記載の立体画像表示
装置においては、上記請求項1記載の立体画像表示装置
において、上記光分割手段は、少なくとも一枚の媒質層
と、第1の画像表示面よりの入射光が入射する第1の入
射面及び該媒質層の一方の表面に接する接触面を少なく
とも有し該媒質層よりも屈折率の高い第1の透明体と、
第2の画像表示面よりの入射光が入射する第2の入射面
及び媒質層の他方の表面に接する接触面並びに上記第1
及び第2の画像表示面よりの光を観察者側に射出する射
出面を少なくとも有し該媒質層よりも屈折率の高い第2
の透明体とからなる。上記光分割手段は、媒質層と、第
1の入射面と該媒質層の一方の表面に接する接触面を少
なくとも有する第1の透明体と、第2の入射面と媒質層
の他方の表面に接する接触面と射出面を少なくとも有す
る第2の透明体とからなるため、第1、第2の透明体と
してプラスチック、硝子などからなるプリズムを用いる
ことができ、媒質層としてはそれらのプリズムの平面を
突き合わせて形成された空気層を用いることができる。
また、第1、第2の透明体がプリズムであれば、プレス
加工などにより簡単に、低コストで作製することが可能
できる。
【0021】そして、上記光分割手段は、上記第1の入
射面より上記第1の透明体に入射される第1の画像表示
面より放出された光のうち該第1の透明体から上記媒質
層に光が入射するときの臨界角より大きい入射角を持つ
光を反射させ、該臨界角より小さい入射角を持つ光だけ
を透過させて観察者の一方の眼に到達させるとともに、
上記第2の入射面より上記第2の透明体に入射される第
2の画像表示面より放出された光のうち該第2の透明体
から上記媒質層に光が入射するときの臨界角より小さい
入射角を持つ光を透過させ、該臨界角より大きい入射角
を持つ光だけを反射させて観察者の他方の眼に到達させ
る。したがって、第1の画像表示面に観察者の一方の眼
に対応する視差像を表示し、第2の画像表示面に観察者
の他方の眼に対応する視差像の鏡像を表示すれば、両眼
により立体画像を見ることができる。
【0022】この立体画像表示装置においては、上記媒
質層に対して臨界角より大きい入射角で入射する光を該
媒質層により全反射させ、小さい入射角で入射する光を
該媒質層を透過させることにより第1、第2の画像表示
面に表示される二つの視差像の光をそれぞれ左右の眼に
表示させるので、光の利用効率が高い。また、平面を持
って画像表示面からの光を反射及び透過させて分割する
ので、解像度も高い、すなわち、ザラザラした感じのな
い自然な立体画像を表示できる。
【0023】本発明に係る請求項4記載の立体画像表示
装置においては、上記請求項1記載の立体画像表示装置
において、光分割手段は、少なくとも一枚の媒質層と、
第1の画像表示面よりの入射光が入射する第1の入射面
及び該媒質層の一方の表面に接する接触面を少なくとも
有し該媒質層よりも屈折率の高い複数の角柱状の透明体
を横方向に連接した第1の透明板と、第2の画像表示面
よりの入射光が入射する第2の入射面及び上記媒質層の
他方の表面に接する接触面並びに上記第1及び第2の画
像表示面よりの光を観察者側に射出する射出面を少なく
とも有し該媒質層よりも屈折率の高い複数の角柱状の透
明体を横方向に連接した第2の透明板とからなる。
【0024】上記光分割手段は、媒質層と、第1の入射
面と媒質層の一方の表面に接する接触面を少なくとも有
する複数の角柱状の透明体を横方向に連接した第1の透
明板と、第2の入射面と媒質層の他方の表面に接する接
触面と射出面を少なくとも有する複数の角柱状の透明体
を横方向に連接した第2の透明板とからなるため、媒質
層として空気層を用いることができ、第1、第2の透明
板としてプラスチック、硝子などから成形するものを用
いることができる。また、第1、第2の透明板は、プレ
ス加工や工作機械などにより簡単に、低コストで作製す
ることが可能できる。
【0025】そして、上記光分割手段は、上記第1の透
明板の各透明体の各入射面より上記第1の透明板の各透
明体に入射される第1の画像表示面より放出された光の
うち該第1の透明板の各透明体から上記媒質層に光が入
射するときの臨界角より大きい入射角を持つ光を反射さ
せ、該臨界角より小さい入射角を持つ光だけを透過させ
て観察者の一方の眼に到達させるとともに、上記第2の
透明板の各透明体の各入射面より上記第2の透明板の各
透明体に入射される第2の画像表示面より放出された光
のうち該第2の透明板の各透明体から上記媒質層に光が
入射するときの臨界角より小さい入射角を持つ光を透過
させ、該臨界角より大きい入射角を持つ光だけを反射さ
せて観察者の他方の眼に到達させる。したがって、第1
の画像表示面に観察者の一方の眼に対応する視差像を表
示し、第2の画像表示面に観察者の他方の眼に対応する
視差像の鏡像を表示すれば、両眼により立体画像を見る
ことができる。
【0026】この立体画像表示装置においては、上記媒
質層に対して臨界角より大きい入射角で入射する光を該
媒質層により全反射させ、小さい入射角で入射する光を
該媒質層を透過させることにより第1、第2の画像表示
面に表示される二つの視差像の光をそれぞれ左右の眼に
表示させるので、光の利用効率が高い。また、二枚の透
明板を利用するため、立体画像表示装置を軽量化するこ
とができる。
【0027】本発明に係る請求項5記載の立体画像表示
装置においては、上記請求項1記載の立体画像表示装置
において、上記光分割手段は、少なくとも一枚の媒質層
と、第1の画像表示面よりの入射光が入射する第1の入
射面及び該媒質層の一方の表面に接する接触面を少なく
とも有し該媒質層よりも屈折率の高い第1の流体状媒質
部を収容している第1の透明容器と、第2の画像表示面
よりの入射光が入射する第2の入射面及び上記媒質層の
他方の表面に接する接触面並びに上記第1及び第2の画
像表示面よりの光を観察者側に射出する射出面を少なく
とも有し該媒質層よりも屈折率の高い第2の流体状媒質
部を収容している第2の透明容器とからなる。
【0028】上記光分割手段は、媒質層と、該媒質層よ
りも屈折率の高い第1の流体状媒質部を収容している第
1の透明容器と、該媒質層よりも屈折率の高い第2の流
体状媒質部を収容している第2の透明容器とからなるた
め、媒質層として空気層を用いることができ、第1、第
2の流体状媒質部としては水または蔗糖やグリセリン水
溶液などを用いることができる。さらに、第1、第2の
透明容器としてプラスチック、硝子などを用いて作るこ
とができるので、低コストな立体画像表示装置を構成で
きる。また、第1、第2の透明容器は、プレス加工だけ
でなく、プラスチックや硝子などの透明板を用いて接着
して組み立てることもできるので、簡単に、低コストで
作製することが可能である。
【0029】そして、上記光分割手段は、上記第1の入
射面より上記第1の流体状媒質部に入射される第1の画
像表示面より放出された光のうち該第1の流体状媒質部
から上記媒質層に光が入射するときの臨界角より大きい
入射角を持つ光を反射させ、該臨界角より小さい入射角
を持つ光だけを透過させて観察者の一方の眼に到達させ
るとともに、上記第2の入射面より上記第2の流体状媒
質部に入射される第2の画像表示面より放出された光の
うち該第2の流体状媒質部から上記媒質層に光が入射す
るときの臨界角より小さい入射角を持つ光を透過させ、
該臨界角より大きい入射角を持つ光だけを反射させて観
察者の他方の眼に到達させる。したがって、第1の画像
表示面に観察者の一方の眼に対応する視差像を表示し、
第2の画像表示面に観察者の他方の眼に対応する視差像
の鏡像を表示すれば、両眼により立体画像を見ることが
できる。
【0030】この立体画像表示装置においては、上記媒
質層に対して臨界角より大きい入射角で入射する光を該
媒質層により全反射させ、該媒質層に対して臨界角より
小さい入射角で入射する光を該媒質層を透過させること
により第1、第2の画像表示面に表示される二つの視差
像の光をそれぞれ左右の眼に表示させるので、光の利用
効率が高い。また、平面を持って画像表示面からの光を
反射及び透過させて分割するので、解像度も高い、すな
わち、ザラザラした感じのない自然な立体画像を表示で
きる。また、容器中の水を抜き入れできるようにするこ
とができ、運搬や設置なども非常に容易である。
【0031】本発明に係る請求項6記載の立体画像表示
装置においては、上記請求項1記載の立体画像表示装置
において、上記光分割手段は、第1の画像表示面よりの
入射光が入射する第1の入射面と第2の画像表示面より
の入射光が入射する第2の入射面と該第1及び第2の画
像表示面よりの光を観察者側に射出する射出面とを少な
くとも有し流体状媒質部を収容している外側の透明容器
と、この外側の透明容器の中に収容され該第1の画像表
示面よりの光が入射する第1の平面と該第2の画像表示
面よりの光が入射する第2の平面とを少なくとも有し上
記流体状媒質部よりも屈折率の低い流体状媒質を厚さ一
定の媒質層として収容している内側の透明容器とからな
る。
【0032】上記光分割手段は、流体状媒質部を収容し
ている外側の透明容器と、この外側の透明容器の中に収
容され該流体状媒質部よりも屈折率の低い流体状媒質を
厚さ一定の媒質層として収容している内側の透明容器と
からなるため、内側と外側の容器としてはプラスチッ
ク、硝子などを用いて作ることができる。そして、内側
の透明容器に空気などを収容し、外側容器に水または蔗
糖やグリセリン水溶液などを収容して上記光分割手段を
構成できるので、低コストで立体画像表示装置を作るこ
とができる。また、第1、第2の透明容器は、プレス加
工だけでなく、プラスチックや硝子などの透明板を用い
て接着して組み立てることもできるので、簡単に、低コ
ストで作製することが可能である。そして、上記光分割
手段は、上記第1の入射面より上記流体状媒質部に入射
される第1の画像表示面より放出された光のうち該流体
状媒質部から上記媒質層に光が入射するときの臨界角よ
り大きい入射角を持つ光を反射させ、該臨界角より小さ
い入射角を持つ光だけを透過させて観察者の一方の眼に
到達させるとともに、上記第2の入射面より上記流体状
媒質部に入射される第2の画像表示面より放出された光
のうち該流体状媒質部から上記媒質層に光が入射すると
きの臨界角より小さい入射角を持つ光を透過させ、該臨
界角より大きい入射角を持つ光だけを反射させて観察者
の他方の眼に到達させる。したがって、第1の画像表示
面に観察者の一方の眼に対応する視差像を表示し、第2
の画像表示面に観察者の他方の眼に対応する視差像の鏡
像を表示すれば、両眼により立体画像を見ることができ
る。
【0033】この立体画像表示装置においては、上記媒
質層に対して臨界角より大きい入射角で入射する光を該
媒質層により全反射させ、該媒質層に対して臨界角より
小さい入射角で入射する光を該媒質層を透過させること
により右眼用の視差像を右眼に、左眼用の視差像を左眼
に対応して分割するので、光の利用効率が高い。また、
全反射及び透過を利用する光分割なので、解像度を低減
しない、すなわち、ザラザラした感じのない自然な立体
画像を表示できる。また、容器中の水を抜き入れできる
ようにすることができ、運搬や設置なども非常に容易で
ある。
【0034】本発明に係る請求項7記載の立体画像表示
装置においては、上記請求項1記載の立体画像表示装置
において、上記光分割手段は、第1の画像表示面よりの
入射光が入射する第1の入射面と第2の画像表示面より
の入射光が入射する第2の入射面と該第1及び第2の画
像表示面よりの光を観察者側に射出する射出面とを少な
くとも有し該流体状媒質部を収容している透明容器と、
この透明容器の中に収容され該第1の画像表示面よりの
光が入射する第1の平面と該第2の画像表示面よりの光
が入射する第2の平面とを少なくとも有し上記流体状媒
質部よりも屈折率の低い媒質層とからなる。
【0035】この立体画像表示装置においては、上記媒
質層に対して臨界角より大きい入射角で入射する光を該
媒質層により全反射させ、該媒質層に対して臨界角より
小さい入射角で入射する光を該媒質層を透過させること
により光の分割をするので、光の利用効率が高い。ま
た、全反射及び透過を利用する光分割なので、解像度が
高い、すなわち、ザラザラした感じのない自然な立体画
像を表示できる。
【0036】本発明に係る請求項8記載の立体画像表示
装置においては、上記請求項2乃至請求項7記載の立体
画像表示装置において、光分割手段は、媒質層を透過し
た第1の画像表示面からの光を観察者の一方の眼に集光
させ、該媒質層に反射された第2の画像表示面からの光
を観察者の他方の眼に集光させる集光手段を備えている
ことを特徴とする。
【0037】この立体画像表示装置においては、集光手
段により、媒質層を透過した第1の画像表示面からの光
が観察者の一方の眼に集光され、該媒質層に反射された
第2の画像表示面からの光は観察者の他方の眼に集光さ
れるため、第1、第2の画像表示面の両側の画素の光も
それぞれ対応する観察者の眼に入ることができ、立体画
像の視野角が広がる。つまり、大画面表示ができる。さ
らに、この集光手段により、第1、第2の画像表示面に
表示される各視差像が両眼から離れた距離で拡大される
虚像となるため、両眼立体視の立体効果が増加される。
【0038】本発明に係る請求項9記載の立体画像表示
装置においては、上記請求項8記載の立体画像表示装置
において、集光手段は、射出面と観察者の間に凸レンズ
を設けて形成されている。
【0039】この立体画像表示装置においては、集光手
段により、媒質層を透過した第1の画像表示面からの光
が観察者の一方の眼の観察領域に集光され、該媒質層に
反射された第2の画像表示面からの光は観察者の他方の
眼の観察領域に集光されるため、第1、第2の画像表示
面の両側の画素の光もそれぞれ対応する観察者の眼に入
ることができ、立体画像の視野角が広がる。つまり、大
画面表示ができる。さらに、さらに、この集光手段によ
り、第1、第2の画像表示面に表示される各視差像が両
眼から離れた距離で拡大される虚像となるため、両眼立
体視の立体効果が増加される。また、集光手段が凸レン
ズである場合、それを簡単に手に入れることができる。
また、収差補正機能を備えているレンズ、例えば非球面
レンズやフレネルレンズを用れば、収差の少ない見やす
い立体像を表示することができる。さらに、複数レンズ
を用いた収差補正や回折を利用した収差補正を行うこと
も可能であるので、球面収差や色収差などの収差を補正
し見やすい立体像を表示することが容易である。
【0040】本発明に係る請求項10記載の立体画像表
示装置においては、上記請求項8記載の立体画像表示装
置において、集光手段は、射出面を凸状のレンズ面とし
て成形して形成されている。
【0041】この立体画像表示装置においては、集光手
段により、媒質層を透過した第1の画像表示面からの光
が観察者の一方の眼に集光され、該媒質層に反射された
第2の画像表示面からの光は観察者の他方の眼に集光さ
れるため、第1、第2の画像表示面の両側の画素の光も
それぞれ対応する観察者の眼に入ることができ、立体画
像の視野角が広がる。つまり、大画面表示ができる。さ
らに、この集光手段により、第1、第2の画像表示面に
表示される各視差像が両眼から離れた距離で拡大される
虚像となるため、両眼立体視の立体効果が増加される。
また、射出面を凸面にして形成した集光手段は、前記第
2の透明体、第2の容器及び外側容器と一体化してプレ
ス成形することができ、容易、かつ、低コストで構成す
ることができる。また、この凸面を収差補正機能を備え
ている凸面例えば非球面レンズのような非球面などにす
ることにより屈折による画像の歪曲や収差を補正でき、
球面収差や色収差など収差の少ない見やすい立体像を表
示することができる。
【0042】本発明に係る請求項11記載の立体画像表
示装置においては、上記請求項2乃至請求項10記載の
立体画像表示装置のいずれかにおいて、前記媒質部、透
明体、透明板又は透明容器のいずれかと媒質層との接触
面、または、第1の入射面、第2の入射面及び射出面の
いずれかには、反射防止膜が形成されていることを特徴
とする。
【0043】この請求項11記載の発明によれば、前記
媒質部、透明体又は透明容器のいずれかと媒質層との接
触面に反射防止膜が形成すれば、透過光を利用して第1
の画像表示面を観察する片方の眼への第2の画像表示面
からの反射光を抑えることができる。すなわち、上記臨
界角より小さい入射角を持って媒質層に入射する第2の
画像表示面からの光は媒質層をほとんど透過するが、わ
ずかの部分は媒質層の表面より反射されて第1の画像表
示面を観察する片方の眼へ入る。その反射光を抑えるこ
とができるので、見やすい立体像を表示することができ
る。一方、光分割手段の第1の入射面、第2の入射面及
び射出面とのいずれかに反射防止膜を形成すれば、光の
利用効率の向上とコントラストの向上が図られる。ま
た、光分割手段の射出面に反射防止膜を形成すれば、外
界光の観察者の眼への反射を抑えることができる。
【0044】本発明に係る請求項12記載の立体画像表
示装置においては、上記請求項2乃至請求項11記載の
記載の立体画像表示装置において、第1の画像表示面の
画像の光を、第2の画像表示面の画像の光より明るくし
ていることを特徴とする。
【0045】この立体画像表示装置においては、第1の
画像表示面の画像は、第2の画像表示面の画像より明る
くしていることから、上記反射防止膜を設けなくとも、
透過光を利用して第1の画像表示面を観察する片方の眼
への第2の画像表示面からの反射光が少ないので、見や
すい立体像を表示することができる。
【0046】本発明に係る請求項13記載の立体画像表
示装置においては、上記請求項2乃至請求項12記載の
立体画像表示装置のいずれかにおいて、媒質層の表面と
第1の入射面の中央部の点の接平面(第1の入射面が平
面である場合はその平面を指す)とのなす角度と、媒質
層の表面と第2の入射面の中央部の点の接平面(第1の
入射面が平面である場合はその平面を指す)とのなす角
度と、媒質層の表面と射出面の中央部の点の接平面(射
出面が平面である場合はその平面を指す)とのなす角度
とを互いに一致させるようにしたことを特徴とする。
【0047】この立体画像表示装置においては、媒質層
の表面と第1の表示面第1の入射面の中央部の点の接平
面とのなす角度と、媒質層の表面と射出面の中央部の点
の接平面とのなす角度とを互いに一致させることによ
り、第1の入射面の中央部の点の接平面と射出面の中央
部の点の接平面とが平行となり、第1の画像表示面に表
示される画像の光分割手段における透過による像の歪曲
を防ぐことができる。また、媒質層の表面と第1の入射
面の中央部の点の接平面とのなす角度と、媒質層の表面
と第2の入射面の中央部の点の接平面とのなす角度とを
互いに一致させることにより、第2の入射面と射出面と
の位置関係は、第1の入射面と射出面との位置関係に等
価的に一致し、第2の画像表示面に表示される画像の光
分割手段における透過や反射による像の歪曲を防ぐこと
もできる。したがって、歪曲の少ない立体画像を表示す
ることができる。
【0048】本発明に係る請求項14記載の立体画像表
示装置においては、上記請求項2乃至請求項12記載の
立体画像表示装置のいずれかにおいて、媒質層の表面と
第1の入射面の中央部の点の接平面(第1の入射面が平
面である場合はその平面を指す)とのなす角度と、媒質
層の表面と第2の入射面の中央部の点の接平面(第2の
入射面が平面である場合はその平面を指す)とのなす角
度と、媒質層の表面と射出面の中央部の点の接平面(射
出面は平面である場合はその平面を指す)とのなす角度
とを上記臨界角に一致させるようにしたことを特徴とす
る。
【0049】この立体画像表示装置においては、第1の
画像表示面から放出される光のうち該画像表示面にほぼ
垂直する光線が媒質層を透過して射出面より射出され、
第2の画像表示面から放出される光のうち該画像表示面
にほぼ垂直する光線が媒質層から反射されて射出面より
射出されるため、観察者は、射出面の正面から立体画像
を観察することができる。
【0050】本発明に係る請求項15記載の立体画像表
示装置においては、上記請求項2乃至請求項14記載の
立体画像表示装置のいずれかにおいて、第1の画像表示
面の中央部の点の接平面(第1の画像表示面が平面であ
る場合はその平面を指す)と媒質層の表面とのなす角度
と、第2の画像表示面の中央部の点の接平面(第2の画
像表示面が平面である場合はその平面を指す)と媒質層
の表面とのなす角度とを互いに一致させるようにしたこ
とを特徴とする。
【0051】この立体画像表示装置においては、第1の
画像表示面の中央部の点の接平面と媒質層の表面とのな
す角度と、第2の画像表示面の中央部の点の接平面と媒
質層の表面とのなす角度とを互いに一致させることによ
り、第2の画像表示面と射出面との位置関係は、第1の
画像表示面と射出面との位置関係に等価的に一致するの
で、観察者の左右両眼は等価的に同じ位置にある表示面
を見ることになり、見やすい立体画像を表示することが
できる。
【0052】本発明に係る請求項16記載の立体画像表
示装置においては、上記請求項2乃至請求項14記載の
立体画像表示装置のいずれかにおいて、第1の画像表示
面の中央部の点の接平面と媒質層の表面とのなす角度
を、第1の入射面の中央部の点の接平面と媒質層の表面
とのなす角度より小さくし、第2の画像表示面の中央部
の点の接平面と媒質層の表面とのなす角度を、第2の入
射面の中央部の点の接平面と媒質層の表面とのなす角度
より大きくしている。
【0053】この立体画像表示装置においては、第1の
画像表示面は、上記媒質層を透過して該第1の画像表示
面の中央部を観察する観察者の一方の眼の視線と該第1
の画像表示面が垂直になるように設置され、第2の画像
表示面は、該第2の画像表示面の中央部を観察する観察
者の他方の視線と該第2の画像表示面の媒質層の表面の
反射像に垂直になるように設置されることにより、観察
者の両眼は、それぞれ対応する第1と第2の画像表示面
を真正面から観察することができ、見やすい立体画像が
得られる。
【0054】本発明に係る請求項17記載の立体画像撮
影表示装置は、上記請求項1乃至請求項16記載の立体
画像表示装置のいずれかと、上記立体画像表示装置の第
1の画像表示面に表示される一方の視差像を撮影する第
1のカメラと、上記立体画像表示装置の第2の画像表示
面に表示される他方の視差像の鏡像を形成する鏡と、上
記鏡を介して該他方の視差像の鏡像を撮影する第2のカ
メラとを備えている。
【0055】この立体画像撮影表示装置においては、第
2の画像表示面に表示される視差像の鏡像は、直接、撮
影することによって得られるので、画像処理などの変換
処理を行う必要がなく、簡素、安価な立体実像撮影表示
装置を構成できる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態を図面を参照しながら説明する。
【0057】〔第1の実施の形態〕本実施の形態の立体
画像表示装置は、第1と第2の画像表示手段の二次元画
像を観察者に立体像として表示するもので、光分割手段
として透明体(またはプリズム)を使用したものであ
る。
【0058】本実施の形態の立体画像表示装置を図1に
示す。第1の画像表示面5は第1の画像表示手段D5の
表示面であり、第2の画像表示面6は第2の画像表示手
段D6の表示面である。第1、第2の画像表示手段D
5、D6は例えば液晶ディスプレイを用いることができ
る。
【0059】第1の画像表示面5と第2の画像表示面6
が互いにほぼ垂直になるように第1の画像表示手段D5
と第2の画像表示手段D6が配置され、該第1の画像表
示手段D5と第2の画像表示手段D6の前方となる位置
に第1画像表示面5及び第2画像表示面6に対して2方
向において対峙する光分割手段O1が配設されている。
【0060】光分割手段O1は、それぞれ三角柱状の第
1の透明体1及び第2の透明体2と、これら第1及び第
2の透明体1、2の斜面部12、22間に挟まれて形成
される厚さ均一の媒質層である空気層3が挟まれて構成
されている。第1及び第2の透明体1、2は、底面部が
ほぼ直角二等辺三角形であり、互いに斜面部12、22
を一定の間隔を隔てて対向させて設置されている。そし
て、第1及び第2の透明体1、2がこのように一定の間
隔を隔てていることにより、より屈折率の低い媒質層と
なる空気層3がこれら第1の透明体1と第2の透明体2
に挟まれて形成されている。なお、図1の説明を分かり
やすくするため、第1の透明体1の斜面部12と第2の
透明体2の斜面部22とは、一定の間隔を隔ているが、
実際には、突き合わせた方がよい。当然、この場合にお
いても、空気層3が挟まれて形成されることになる。
【0061】第1の透明体1は、第1の画像表示面の光
が入射する第1の入射面11と、空気層3との接触面と
なる斜面部12とを有している。第2の透明体2は、第
1の画像表示面の光が入射する第2の入射面21と、空
気層3との接触面となる斜面部22と、射出面23とを
有している。そして、上記第1の画像表示面5は、第1
の透明体1の第1の入射面11に対向してこの第1の入
射面11に対して平行に配設されている。また、上記第
2の画像表示面6は、第2の透明体2の第2の入射面2
1に対向してこの第2の入射面21に対して平行に配設
されている。
【0062】そして、上記第1及び第2の透明体1、2
は、Ge2、P25FB23などの添加により屈折率n
1を1.414位に調整した硝子により形成されてい
る。この場合、第1及び第2の透明体1、2から上記媒
質層である空気層3に光が入るときの臨界角α1は、次
の(式1)により算出される。 α1=sin-1(1/n1)=45° (式1)
【0063】本実施例の第1の透明体1における第1の
入射面11と斜面部12とのなす角度θ1 と、第2の
透明体2おける第2の入射面21と斜面部22とのなす
角度θ2 及び射出面23と斜面部22とのなす角度θ
3 を臨界角である45°とする。ここでθ1 、θ2
及びθ3の角度を臨界角の角度とするが、それは、観察
者に射出面23の正面中央から立体画像を見せるためで
あって、単に立体画像を見せるだけが目的の場合、θ1
、θ2 及びθ3 の角度が互いにほぼ一致するもので
あれば臨界角の角度でなくてもよい。
【0064】次に、本実施の形態の立体画像表示装置に
おける立体画像の表示原理を図2乃至図4を用いて説明
する。まず、上記第1の画像表示面5の中央部の一つの
画素51について考える。この画素51から放出される
光は、図2に示すように、発散光510として放出さ
れ、第1の透明体1の第1の入射面11に入り、斜面部
12に達するが、この斜面部12に対して上記臨界角α
1の角度45°より小さい入射角を持って入射される部
分光512だけがこの斜面部12を透過するこどができ
る。この斜面部12を透過した光512は、第2の透明
体2内を経て、第2の透明体2の射出面23から一方の
眼Lに対応する一方の視域71に射出される。一方、こ
の斜面部12に対して臨界角α1の角度45°より大き
い入射角を持って入射される部分光511は全反射さ
れ、第1の透明体1内を経て、第1の透明体1の側面部
13から射出される。つまり、第1の透明体1の斜面部
12に対して、45°より大きい入射角を持つ光511
はこの斜面部12で全反射され、入射角が45°のより
小さい入射光512はこの斜面部12をほとんど透過す
る。
【0065】同様な原理で、図3に示すように、第1の
画像表示面5の中央から一側側に外れた画素52から放
出された光520のうち斜面部12に対して45°より
大きい入射角を持って入射される部分光521は反射さ
れ、45°より小さい入射角を持って入射される部分光
522は、一方の眼Lに対応する一方の視域72に向か
う。また、同様な原理で、図4に示すように、第1の画
像表示面5の中央から他側側に外れた画素53から放出
された光530のうち斜面部12に対して45°より大
きい入射角を持って入射される部分光531は反射さ
れ、45°より小さい入射角を持って入射される部分光
532は、一方の眼Lに対応する一方の視域73に向か
う。これらの視域71、72、73の重ね合う部分は視
域72であるので、画素51、52、53をすべて観察
できる共同視域7は視域72となる。
【0066】一方、上記第2の画像表示面6の中央部の
一つの画素61について考える。この画素61からの放
出される光は、図2に示すように、発散光610として
放出され、第2の透明体2の第2の入射面21に入り、
斜面部22に達するが、この斜面部22に対して上記臨
界角α1の角度45°より大きい入射角を持って入射さ
れる部分光612だけが、この斜面部22において全反
射される。この斜面部22により反射された光612
は、第2の透明体2内を経て、この第2の透明体2の射
出面23から他方の眼Rに対応する他方の視域81に射
出される。一方、この斜面部22に対して上記臨界角α
1の角度45°より小さい入射角を持って入射される部
分光611は、この斜面部22を透過し、第1の透明体
1内を経て、第1の透明体1の側面部13から射出され
る。つまり、第2の透明体2の斜面部22に対して、入
射角が45°より大きい入射光612はこの斜面部22
で全反射され、入射角が45°より小さい入射光611
はこの斜面部22をほとんど透過する。
【0067】同様な原理で、図3に示すように、第2の
画像表示面6の中央から一側側に外れた画素62から放
出された光620のうち斜面部22に対して45°より
小さい入射角を持って入射される部分光621は透過
し、45°より大きい入射角を持って入射される部分光
622は反射され、他方の眼Rに対応する他方の視域8
2に向かう。また、同様な原理で、図4に示すように、
第2の画像表示面6の中央から他側側に外れた画素63
から放出された光630のうち斜面部22に対して45
°より小さい入射角を持って入射される部分光631は
透過し、45°より大きい入射角を持って入射される部
分光632は反射され、他方の眼Rに対応する他方の視
域83に向かう。これらの他方の視域81、82、83
が重なる部分は視域83であるので、画素61、62、
63の共同視域8は83となり、そこでは画素61、6
2、63をすべて観察することができる。
【0068】上記の説明では、第1及び第2の画像表示
面5、6においてそれぞれ3つの画素51、52、53
と61、62、63について考えたが、第1及び第2の
画像表示面5、6は、このような多数の画素によって構
成されている。したがって、第1の画像表示面5の各画
素の共同視域7においては第1の画像表示面5を見るこ
とができ、第2の画像表示面6の各画素の共同視域8に
おていは第2の画像表示面6を見ることができる。その
ため、第1の表示画面5に両眼視差像の一方の眼L用の
視差像を表示し、第2の画像表示面6に両眼視差像の他
方の眼R用の視差像を表示すれば、射出面23を介し
て、立体画像を観察することができる。
【0069】上述の実施例では、上記透明体1、2の素
材を屈折率1.414位のFB23を添加した硝子とし
ているが、媒質層との屈折率の差が1.414に近い他
の透明素材を用いてもよい。すなわち、空気を媒質層と
して用いる場合、透明体1、2の屈折率は1.414の
付近であればよい。その場合、他の硝子、アクリルの如
き合成樹脂素材(プラスチック)、フッ化物、多成分の
素材などを使用することができる。例えば、屈折率が
1.46位の普通の硝子や屈折率が1.49のポリメチ
ルメタアクリレート(PMMA)を用いてもよい。
【0070】当然、屈折率が1.414ではない素材を
用いれば、式1より算出される臨界角も45°ではな
い。
【0071】上述の実施例では、互いに斜面部が対向さ
れた三角柱状の透明体1、2とこれら透明体1、2の間
の媒質層である空気層3を光分割手段として用いるもの
を説明したが、板状の空気層3となる切り欠き部3Aが
中央部に形成された一体的な四角柱状の透明体1Aを用
いても光分割手段を構成することができる。例えば、図
5に示すように、切り欠き部3Aは、透明体1Aの天面
部の対角線とこの対角線に平行な該透明体1Aの底面の
対角線とを含む平面に平行な平板状の空間を形成して、
該天面部より該底面部の近傍まで形成されているもので
もよい。
【0072】本実施の形態の立体画像表示装置は従来の
空間分割方式でも、時間分割方式でもない全く新しい分
割方式によるものであって、従来の空間分割方式の立体
画像表示装置に比較して、表示画面の分解能が低減させ
ずにリアルな立体画像を表現することができ、従来の時
間分割方式の立体画像表示装置に比較して、フリッカ
(ちらつき)が少ない見易い立体画像を表現することが
できることがその特徴である。
【0073】〔第2の実施の形態〕図2から図4に示さ
れたように、第1の実施の形態では、第1の画像表示面
5の各画素からの光が射出面23より射出されるときに
は、それぞれが異なる視域に到達する。そのため、観察
者が画像表示面5の画面を観察することができるのは、
画像表示面5の各画素の対応視域が重なる共同視域7に
おいてだけであり、画像表示面6の画面を観察すること
ができるのは、画像表示面6の各画素の対応視域が重な
る共同視域8においてだけである。
【0074】図3と図4に示された共同視域7、8を一
枚の図で表すと図6のようになる。図6からわかるよう
に、画像表示面5と画像表示面6のサイズを大きくすれ
ば、画像表示面5の各画素の共同視域7と画像表示面6
の各画素の共同視域8との間の間隔が広がる。したがっ
て、画像表示面5、6の画面の横幅を観察者の両眼の間
隔より広くしたとき、共同視域7、8の間隔も両眼の幅
より広くなる。その場合、図7の視線追跡図に示された
ように、両眼立体視効果のある立体像の幅Mは観察者の
左右両眼の幅とほぼ一致する。すなわち、第1の実施の
形態では、立体視できる画面サイズが観察者の両眼の幅
以下に制限される。
【0075】そこで、本実施の形態では、図8に示すよ
うに、光分割手段O2の射出面23を集光機能を有する
凸面にする構成としている。このように射出面23を凸
面にすることにより、この画面サイズが制限される問題
を解消することができる。本実施の形態の立体画像表示
装置は、射出面23が集光機能を有する凸面となること
を除き、すべて第1の実施形態の立体画像表示装置と同
じである。
【0076】図9に示すように、本実施形態の立体画像
表示装置においては、画像表示面5の中央から一側側に
外れた画素52の視域72と画像表示面6の他側側に画
素63の視域83は、射出面23による屈折によって中
央部に収束される。そのため、画像表示面5の各画素の
共同視域7と画像表示面6の各画素の共同視域8との間
の間隔が小さくなる。したがって、透明体1、2や各画
像表示面5、6のサイズを大きくすれば、立体視できる
画面サイズも大きくなる。図10の視線追跡図に示され
ているように、本実施の形態では、観察者の両眼は射出
面23の全面にわたってそれぞれ対応する画像表示面を
見ることができるので、立体視できる画面幅Mは射出面
の幅とほぼ同じであり、立体視できる画面サイズが観察
者の両眼幅に制限されることがない。また、本実施の形
態の立体画像表示装置においては、各画像表示面5、6
に表示される画像が集光機能を有する凸面23に拡大さ
れ、観察者が観察される立体画像は焦点深度の深い虚像
となり、立体効果が増加される。
【0077】ここで、上記凸面は、収差補正機能を備え
てもよい。例えば、射出面23は非球面レンズやフレネ
ルレンズなどのような収差補正機能を備えた非球面であ
ってもよい。
【0078】また、本実施の形態では、上記集光手段は
射出面23を凸面にして形成したが、この集光手段は、
図11に示すように、平面状の射出面23の前に別部材
の凸レンズ4を設けて形成してもよい。この場合の凸レ
ンズとしては、通常の凸レンズに限定されず、非球面レ
ンズ、フルネルレンズなどの収差補正手段を備えたもの
を使用してもよい。
【0079】〔第3の実施の形態〕本実施の形態におけ
る立体画像表示装置は、複数の三角柱状の透明体を横方
向に連接させて形成した透明板を用いて光分割手段を構
成し、第1及び第2の画像表示手段により表示される2
つの二次元画像から、該光分割手段を介して立体画像の
表示を行うものである。
【0080】この立体画像表示装置を図12に示す。第
1の画像表示面5は第1の画像表示手段D5の表示面で
あり、第2の画像表示面6は第2の画像表示手段D6の
表示面である。第1、第2の画像表示手段D5、D6は
例えば液晶ディスプレイを用いることができる。
【0081】第1の画像表示面5と第2の画像表示面6
が互いにほぼ垂直になるように第1の画像表示手段D5
と第2の画像表示手段D6が配置され、該第1の画像表
示手段D5と第2の画像表示手段D6の前方となる位置
に第1画像表示面5及び第2画像表示面6に対して2方
向において対峙する光分割手段O3が配設されている。
【0082】光分割手段O3は、斜面部が互いに平行し
ている複数の三角柱状の透明体を横方向に連接させて形
成した第1の透明板1Bと、斜面部が互いに平行してい
る複数の三角柱状の透明体を横方向に連接させて形成し
た第2の透明板2Bと、これら第1及び第2の透明板1
B、2Bの斜面部12、22間に挟まれて形成される厚
さ均一の媒質層である空気層3と、集光手段である拡大
レンズ4より構成されている。
【0083】図13に示されたのは図12の装置を上か
ら見た平面図である。第1の透明板1Bは底面部がほぼ
直角二等辺三角形の三角柱状の透明体1B1、1B2、
…1Bnより構成され、第2の透明板2Bは底面部がほ
ぼ直角二等辺三角形の三角柱状の透明体2B1、2B
2、…2Bnより構成されている。第1の透明板1Bの
三角柱状の透明体1B1、1B2、…1Bnは、第2の
透明板2Bの三角柱状の透明体2B1、2B2、…2B
nと各々対応し、1B1と2B1、1B2と2B2、…
1Bnと2Bnの位置関係は、第1の実施の形態の透明
体1と透明体2の位置関係と同じように、互いに斜面部
を対向して配置されている。したがって、より屈折率の
低い媒質層となる空気層3がそれらの三角柱状の透明体
1B1、1B2、…1Bnの斜面部と三角柱状の透明体
2B1、2B2、…2Bnの斜面部の間に挟まれて形成
される。したがって、三角柱状の透明体1B1、1B
2、…1Bnからなる透明板1Bの斜面部12と三角柱
状の透明体2B1、2B2、…2Bnからなる透明板2
Bの斜面部22の間に空気層3が挟まれて形成されるこ
ととなる。なお、図12、図13では、説明を分かりや
すくするために、第1の透明板1Bの斜面部12と第2
の透明板2Bの斜面部22との間には、一定の間隔を隔
てているが、これらの斜面部12と斜面部22を突き合
わせた方がよい。当然この場合においても実際には、空
気層3が挟まれて形成されることとなる。
【0084】本実施の形態の立体画像表示装置は、透明
体1、2の代わりに透明板1B、2Bを用いたことを除
いて、第2の実施の形態の別部材のレンズを用いた場合
の立体画像表示装置と同じである。したがって、第1の
画像表示面5に観察者の一方の眼に対応する視差像を表
示し、第2の画像表示面6に観察者の他方の眼に対応す
る視差像の鏡像を表示すれば、両眼により立体画像を見
ることができる。
【0085】本実施の形態では、集光手段となるレンズ
4は非球面レンズ、フレネルレンズ、レンズ群などのよ
うな収差補正機能を備えたレンズであってもよい。
【0086】また、本実施例の光分割手段は、集光手段
を設けて構成されているが、小さいサイズの表示画像で
よければ、図14に示すように集光手段を設けなくても
よい。
【0087】本実施の形態の立体画像表示装置は、第
1、第2の透明板としてプラスチック、硝子などから成
形するものを用いることができるので、プレス加工や工
作機械などにより簡単に、低コストで作製することがで
きる。また、それらの加工によって作る実用的な透明板
1B、2Bは補強するための枠を付けた枠付きのものが
よい。図15、図31はその斜視図と平面図である。
【0088】本実施の形態の立体画像表示装置は、第
1、第2の透明板は使用する素材の量が少ないので、材
料費が少ないのほか、立体画像表示装置を軽量化するこ
とができる。さらに、図32に示されたように折り畳め
るような構成にすることが可能であるので、コンパクト
化が簡単であり、携帯式の三次元表示装置も実現でき
る。
【0089】〔第4の実施の形態〕この実施の形態にお
ける立体画像表示装置は、透明容器に流体状媒質部を収
容して光分割手段を構成し、第1及び第2の画像表示手
段により表示される2つの二次元画像から、該光分割手
段を介して立体画像の表示を行うものである。
【0090】この立体画像表示装置は、図16に示すよ
うに、画像表示面が互いにほぼ直角となされて配設され
た第1の画像表示手段D5及び第2の画像表示手段D6
と、次の構成の光分割手段O4から構成される。光分割
手段O4は、第1の画像表示手段D5の画像表示面5と
第2の画像表示手段D6の画像表示面6の前方に配設さ
れた内部に流体状媒質部1CF、2CFがそれぞれ充填
されている第1の透明容器1C及び第2の透明容器2C
と、これら第1及び第2の透明容器1C、2Cの間に挟
み込まれる媒質層である空気層3とから構成されてい
る。
【0091】上記第1の透明容器1Cは、外部表面に第
1の入射面11、空気層3への接触面となる斜面部1
2、及び、該第1の入射面11に対してほぼ垂直な側面
部13を有して三角柱状に形成され、内部に流体状媒質
部1CFが充填されている。上記第2の透明容器2C
は、外部表面に第2の入射面21、空気層3への接触面
となる斜面部22、及び、凸面である射出面23を有し
て三角柱状の一面が凸面となる形状に形成され、内部に
流体状媒質部2CFが充填されている。これら第1及び
第2の透明容器1C、2Cは、上記各入射面11、1
2、斜面部21、22、射出面23に対応する外壁は、
それぞれ均一の厚さとなされて形成されている。そし
て、第1の透明容器1Cと第2の透明容器2Cをそれぞ
れの斜面部12、22において対向させることにより、
これら斜面部12、22の間に媒質層である空気層3が
挟み込まれる。
【0092】第1の画像表示面5は、第1の透明容器1
Cの第1の入射面11に平行となされ、この第1の入射
面11に対向して配設されている。第2の画像表示面6
は、第2の容器2Cの第2の入射面21に平行となさ
れ、この第2の入射面21に対向して配設されている。
【0093】上記第1及び第2の透明容器1C、2Cを
屈折率n2 1.46の硝子からなるものとし、これら
第1及び第2の容器1C、2Cに収容されている流体状
媒質部1BF、2BFを屈折率n3 1.414のグリ
セリン水溶液または蔗糖水溶液とする。容器1Cの12
に対応する外壁と容器2Cの22に対応する外壁が均一
の厚さを有するため、第1の容器1C及び第2の容器2
Cに入れられたグリセリン水溶液から空気層3に光が入
るときの臨界角α2は、次の(式2)により算出され
る。
【0094】 α2=sin-1(1/n3)=45° (式2) そして、各容器1C、2Cにおいては、第1の入射面1
1と斜面部12とがなす角度θ1、第2の入射面21と
斜面部22とがなす角度θ2、及び、射出面23の中央
部の接平面P23と斜面部22とがなす角度θ3は、臨
界角45°に設定されている。このように設定すること
により、観察者は、射出面23の正面中央から立体画像
を見ることができる。しかし、当然ながら、上記他の実
施の形態と同様に単に立体画像を見せるだけであれば、
θ1 、θ2 及びθ3 の角度が互いにほぼ一致するも
のであれば臨界角の角度でなくてもよい。
【0095】本実施の形態の立体画像表示装置は、透明
体1、2の代わりに流体状媒質部1CF、2CFを収容
している容器1C、2Cを用いたことを除いて、第2の
実施の形態の立体画像表示装置と同じである。したがっ
て、第2の実施の形態と同様に、第1の画像表示面5に
観察者の一方の眼に対応する視差像を表示し、第2の画
像表示面6に観察者の他方の眼に対応する視差像の鏡像
を表示すれば、両眼により立体画像を見ることができ
る。なお、図16では、説明を分かりやすくするため
に、第1の透明容器1Cの斜面部12と第2の透明容器
2Cの斜面部22との間には、一定の間隔を隔てている
が、これらの斜面部12と斜面部22を突き合わせた方
がよい。当然この場合においても実際には、空気層3が
挟まれて形成されることとなる。
【0096】ここで、本実施の形態の光分割手段O4を
構成する容器1C、2Cの容器部の素材は、前記第1の
実施の形態に示す透明体1、2の各種の素材を用いるこ
とができる。例えば、硝子やPMMAなどを用いること
ができる。また、容器1C、2C内の流体状媒質部1C
F、2CFとなる流体としては、屈折率1.414位の
グリセリン水溶液または蔗糖水溶液を用いたが、媒質層
との屈折率の差が1.414に近い他の流体媒質を用い
てもよい。すなわち、空気を媒質層として用いる場合、
容器1C、2C内の流体状媒質部1CF、2CFの屈折
率1.414の付近であればよい。例えば、他の有機化
合物水溶液、無機化合物水溶液、有機化合物、無機化合
物を用いてもよい。当然、屈折率が1.333の水を用
いてもよい。また、容器1C、2Cの形式としては流体
状媒質部1CF、2CFを入れて上部を封じても、封じ
なくてもよい。さらに、容器1C、2Cには、流体媒質
部1CF、2CFの抜き入れするための注入口や排出口
とそれらの閉じる蓋を設けてもよい。
【0097】また、本実施の形態では、射出面23の凸
面は、収差補正機能を備えてもよい。例えば、射出面2
3は非球面レンズのように収差補正機能を備えた非球面
であってもよい。また、本実施の形態の光分割手段は、
容器2Cの射出面23は凸面であるが、当然ながら、射
出面23は平面であってもよい。また、図17に示すよ
うに平面状の射出面23の前に別部材の凸レンズ4を設
けてもよい。この場合の凸レンズとしては、通常の凸レ
ンズに限定されず、非球面レンズ、フルネルレンズ、複
数レンズなどの収差補正手段を備えたものを使用しても
よい。
【0098】本実施の形態では、第1、第2の透明容器
は、プレス加工または透明板を用いて組み立てるなどに
より簡単に低コストで作製することが可能である。ま
た、これらの容器の中に水などを収容すれば、材料費が
少なくなるので、大画面表示のできる装置を構成するこ
とに適している。さらに、容器中の水を抜き入れできる
ようにすることにより、運搬や設置なども非常に容易で
ある。
【0099】〔第5の実施の形態〕本実施の形態の立体
画像表示装置は、光分割手段の構成を除いて、上記第4
の実施の形態の立体画像表示装置と同じである。本実施
の形態の光分割手段は、図18に示すように、流体状媒
質部26Fが充填されている4角柱状の一面に凸面を形
成した外側の透明容器26と、この外側の透明容器26
内に配設され、流体状媒質部26Fより屈折率の低い流
体状媒質を媒質層として収容している内側の透明容器2
7とから構成されている。外側の透明容器26は、四方
の各面が、第1の入射面11、第2の入射面21、射出
面23、及び、側面部13となる。ここで、本実施の形
態においては、流体状媒質部26Fは屈折率が1.41
4位のグリセリン水溶液を用いる。
【0100】内側の透明容器27は、互いに平行となさ
れたほぼ密接した二枚の透明板の回りを封じ又は一部封
じて構成された幅の狭い容器であり、この幅の薄い容器
27内に流体媒質27Fが媒質層3として収容されてい
る。本実施の形態では27Fを空気とし、透明容器27
の二枚の透明板の間に空気層3が形成されているとす
る。この内側の透明容器27は、第1入射面11及び第
2の入射面21の交線に近い外側の透明容器26の隅部
に一側縁部を平行にして沿わせ、射出面23及び側面部
13の交線に近い外側の透明容器26の隅部に他側縁部
を平行にして沿わせて、該外側の透明容器26内に収納
されている。したがって、上記外側の透明容器26に収
容されたグリセリン水溶液26F内に浸漬され、上記二
枚の透明板の外側の表面が該グリセリン水溶液26Fに
対して接触し、内側表面が媒質層3となる空気層と接触
する。したがって、透明容器27の内側表面が媒質層3
との接触面12、22となる。
【0101】本実施の形態の立体画像表示装置は、透明
容器1C、2Cの代わりに外側容器26、内側容器27
を用いて光分割手段を構成するたことを除いて、第3の
実施の形態の立体画像表示装置と同じである。したがっ
て、第3の実施の形態と同様に、第1の画像表示面5に
観察者の一方の眼に対応する視差像を表示し、第2の画
像表示面6に観察者の他方の眼に対応する視差像の鏡像
を表示すれば、両眼により立体画像を見ることができ
る。また、外側、内側容器26、27の素材も第4の実
施の形態の容器1C、2Cの素材と同じ、流体媒質部2
6F、27Fの素材も1CF、2CFの素材と同じよう
なさまざまなものを用いることができる。
【0102】また、外側、内側容器26、27の形式も
容器1C、2Cと同じように、流体状媒質部26F、2
7Fを入れて上部を封じても、封じなくてもよい。さら
に、容器26、27には、流体媒質部26F、27Fの
抜き入れするための注入口や排出口とそれらの閉じる蓋
を設けてもよい。
【0103】また、本実施の形態においても、射出面2
3の凸面は、収差補正機能を備えてもよい。例えば、射
出面23は非球面レンズのように収差補正機能を備えた
非球面であってもよい。また、本実施の形態の光分割手
段は、外側容器26の射出面23を凸面としているが、
平面であってもよい。また、図19に示すように平面状
の射出面23の前に別部材の凸レンズ4を設けてもよ
い。この場合の凸レンズ4としては、通常の凸レンズに
限定されず、非球面レンズ、フルネルレンズ、複数レン
ズなどの収差補正手段を備えたものを使用してもよい。
【0104】また、本実施の形態の光分割手段において
は、内側容器27に媒質層3として収容された流体状媒
質部27Fは、空気以外のものであってもよい。すなわ
ち、外側の透明容器26に収容された流体状媒質部26
Fの屈折率より屈折率の小さい空気以外の透明な気体、
液体を内側の透明容器27内に収容してもよい。
【0105】また、図18と図19に示された流体状媒
質27Fを収容している内側容器27の代わりに、流体
状媒質部26Fより屈折率の低い固体媒質板を媒質層と
して用いてもよい。例えば、流体状媒質部26Fの素材
の屈折率を2ぐらいとすれば、上記板状の固体媒質板と
しては屈折率が0.586ぐらいの素材のものを用いれ
ばよい。すなわち、この板状の固体媒質板は流体状媒質
部26Fより屈折率が1.414位低ければよい。この
場合においては、この媒質層となるこの固体媒質板は、
外側の透明容器26に収容された流体状媒質部内26F
に直接浸漬させて配設されてもよい。
【0106】本実施の形態では、外側の透明容器26と
外側の透明容器27は、プレス加工または硝子やプラス
チックなどの透明板を用いて組み立てるなどにより簡単
に低コストで作製することが可能である。また、これら
の容器の中に水などを収容すれば、材料費が少なくなる
ので、大画面表示のできる装置を構成することに適して
いる。さらに、容器中の水を抜き入れできるようにする
ことにより、運搬や設置なども非常に容易となる。
【0107】以上、第1から第5の実施の形態の立体画
像表示装置について述べたが、本発明の実施の形態はこ
れらに限るものではない。例えば、各透明体1、2の互
いに対向する斜面部12、22の間に、前述した媒質層
を収容している内側の透明容器27を該各斜面部12、
22によって挟まれる状態に配設することにより、光分
割手段を構成することができる。この場合凸レンズまた
は射出面を凸面にするような集光手段を設けて構成して
もよい。また、各容器1C、2Cの互いに対向する斜面
部12、22の間に、媒質層を収容している内側の透明
容器27を該各斜面部12、22によって挟まれる状態
に配設することにより、光分割手段を構成することもで
きる。この場合も凸レンズまたは射出面を凸面にするよ
うな集光手段を設けて構成してもよい。
【0108】上述した各実施の形態においては、二次元
画像を表示する第1、第2の画像表示手段として液晶デ
ィスプレイを用いているが、陰極線管(CRT)や、プ
ラズマディスプレー(PDP)、エレクトロルミネセン
ス(EL)、プロジェクタ及びスクリーンによる投射型
ディスプレーなど、種々の構成のものを使用することが
できる。さらに、写真やフィルム等を第1、第2の画像
表示手段として直接用いることもできる。この場合、写
真やフィルム等の画像を観察しやすくするために、照明
装置を配置して表面側又は裏面側より照明されるように
構成されたものを用いてもよい。また、集光機能を有す
る本発明の立体画像表示装置の場合は、収差が発生しに
くい平面ディスプレイ(例えば、平面CRT、液晶ディ
スプレイなど)を第1、第2の画像表示手段D5,D6
として用いた方が望ましいが、凸面の表示面を有する従
来のCRTなどを使用することも勿論可能である。
【0109】また、上述各実施の形態において、透明体
1、2、1A又は、透明板1B、2B又は透明容器1
C、2C、27と媒質層との接触面12、22に反射防
止膜を形成してもよい。この反射防止膜を形成すること
により、透過光を利用して第1の画像表示面5を観察す
る片方の眼への第2の画像表示面6からの反射光を小さ
くすることができる。また、光分割手段の射出面23に
反射防止膜を形成してもよい。射出面23に反射防止膜
を形成すれば、外界光の観察者の眼への反射を抑えるこ
とができる。また、第1の入射面11、第2の入射面2
1に反射防止層を形成してもよい。これにより、光の利
用効率の向上とコントラストの向上が図られる。
【0110】また、上述の透明体1、2、1A又は、透
明板1B、2B又は透明容器1C、2C、27と媒質層
との接触面12、22に反射防止膜を形成せず、代わり
に第1の画像表示手段の画像表示面5の画像を第2の画
像表示手段の画像表示面6の画像より明るくしてもよ
い。このようにすれば、上記反射防止膜を設けなくと
も、透過光を利用して画像表示面5を観察する片方の眼
への画像表示面6からの反射光を小さくすることができ
る。
【0111】また、上記各実施の形態においては、上記
透明体1、2、1A又は、透明板1B、2B又は透明容
器1C、2C、26内の流体媒質1CF、2CF、26
Fを屈折率1.414位の透明素材としているが、媒質
層の屈折率との差が1.414にやや近い他の透明素材
を用いてもよい。透明体1、2、1A又は、透明板1
B、2Bとしては、硝子、プラスチック、フッ化物、多
成分の素材などを使用することができ、流体媒質部1C
F、2CF、26Fとしては、水、グリセリン水溶液、
蔗糖水溶液、とその他の有機化合物水溶液、無機化合物
水溶液、有機化合物、無機化合物、水などを使用するこ
とができる。例えば、透明体1、2、1A又は、透明板
1B、2Bは、屈折率n1が1.49のPMMAを用い
てもよい。流体媒質1CF、2CF、26Fは屈折率n
2が1.33の水を用いてもよい。
【0112】図20に屈折率が1.414より大きいの
PMMAを用いて構成した光分割手段O2を示す。この
場合、前述の(式1)により臨界角α1が42.15°
と算出され、θ1、θ2、θ3を42.15°としてい
る。また、図21に屈折率が1.414よりより小さい
水を用いて構成した光分割手段O4を示す。この場合、
前述の(式2)により臨界角α2が48.75°と算出
され、θ1、θ2、θ3を48.75°としている。図
20、図21より、屈折率が1.414より大きい場合
でも、小さい場合でも立体視できる領域が狭くなったこ
とが分かる。また、θ1 、θ2、θ3は互いにほぼ一
致であれば、臨界角に一致しなくてもよいが、図20に
示すθ1 、θ2、θ3を45°にすれば図22のよう
になり、この場合は、立体視できる領域が狭くなるだけ
でなく、最適観察位置も横方向へずれる。このように、
透明体1、2、1A、透明板1B、2B又は、流体媒質
部1CF、2CF、26Fとしては、屈折率が1.41
4位の素材を使用し、角度θ1、θ2、θ3 を臨界角
にすれば、入射面12、側面13と射出面23の中央部
の接平面との位置関係はほぼ垂直となり、一定の表示面
サイズにおいては体積を光分割手段の体積を最小にする
ことができ、観察者が正面中央の近い位置で立体像を見
ることもできる。
【0113】屈折率が1.414位の透明体1、2、1
A、透明板1B、2Bの素材としては、従来の光ファイ
バのクラッド材として用いられているため、手に入れる
ことは容易である。例えば、Ge2、P25、FB23
などを添加した硝子、フッ化ビニリデン-テトラフルオ
ロエチレン共重合体、トリフルオロエチレン-フッ化ビ
ニリデン共重合体、ポリ(メタクリル酸トリフルオロエ
チル)などがある。また、屈折率が1.414位の流体
状媒質部1CF、2CF、26Fの素材としては、水、
グリセリン水溶液、蔗糖水溶液、とその他の有機化合物
水溶液、無機化合物水溶液などを使用することができ
る。
【0114】また、上述した各実施の形態においては、
図23に示すように、第1の画像表示面5が第1の入射
面11に平行し、第2の画像表示面6が第2の入射面2
1に平行するとしている。つまり、第1の画像表示面5
と媒質層3の表面部とがなす角度θ4は第2の画像表示
面6と媒質層3の表面部とがなす角度θ5に一致すると
している。しかし、この角度θ4と角度θ5は必ずしも
一致する必要がなく、例えば、図24に示すように、第
1の画像表示面5は、該第1の画像表示面5の中央部を
観察する観察者の片方の眼の視線L5に垂直になるよう
に設置し、第2の画像表示面6は、該第2の画像表示面
6の上記媒質層の反射による鏡像が観察者の他方の視線
L6に垂直になるように設置すれば、観察者の各眼L、
Rは、各々対応する画像表示面5、6を真正面から観察
することができ、見やすい立体画像を表示することがで
きる。
【0115】また、上述の各実施の形態においては、集
光手段である凸レンズ4は、図28に示されたように、
凸レンズ4の形状を有する容器28の内部に空気より高
い屈折率を有する流体媒質Fが収容されて形成した液体
レンズを用いてもよい。
【0116】また、上述の各実施の形態においては、第
1の入射面11及び第2の入射面21が平面であるもの
として説明したが、これら入射面11、12は、必ずし
も平面でなくてよい。例えば、図25に示すように、凹
レンズのような凹面であってもよい。また、収差補正す
るための形状を有する表面にしてもよい。
【0117】また、上記の各実施の形態の立体画像表示
装置は、光分割手段をカバーを使用して覆ってもよい。
例えば、図26に示すように、透明容器26を覆うカバ
ー25を使用して、透明容器26の側面部13から射出
される不要の光を吸収し、かつ、この側面部13などか
ら入射する外部入射光を遮断するようにすれば、より明
るいコントラストの高い立体画像を表示することができ
る。
【0118】本発明に係る立体画像表示装置は、立体パ
ーソナルコンピュータ、立体テレビゲーム機、立体テレ
ビ、立体ビデオなどとして立体動画像を表示ことができ
るのみならず、立体写真、医療用立体フィルムの表示装
置などとして立体静止画像を表示することもできる。ま
た、第1及び第2の画像表示面5、6に表示される画像
としては、実物像のほか、コンピュータグラフィック
(CG)による画像、ビデオレコーダからの再生画像な
どを用いることができる。
【0119】〔立体画像撮像表示装置の実施の形態〕本
発明に係る立体画像撮像表示装置は、第1及び第2の画
像表示面5、6に表示される画像を実物の被写体から得
て立体的に表示することができる装置である。この立体
画像撮像表示装置は、図27に示すように、上述した第
5の実施の形態の立体画像表示装置と、一対のビデオカ
メラ91、92と、これらビデオカメラのうちの片方の
前方側に配設されたミラー93とから構成される。一方
のビデオカメラ91は、被写体OBを直接撮像して、得
られた画像を第1の画像表示面5に表示させるととも
に、他方のビデオカメラ92は、被写体Oの鏡像をミラ
ー93を介して撮像して、得られた画像を第2の画像表
示面6に表示させる。これらビデオカメラ91、92
は、被写体Oに対する光学的位置関係において、一方の
ビデオカメラ91が一方の眼Rに対応し、他方のビデオ
カメラ92がミラー93を介して他方の眼Lに等価的に
対応する位置に配置される。そして、この立体画像撮像
表示装置においては、上述した光分割手段の作用によ
り、それぞれ各視域7、8内に位置する眼R、Lに対し
て、各ビデオカメラ91、92の位置から見た立体画像
が表示される。この立体画像撮影表示装置においては、
第2の画像表示面6に表示される視差像の鏡像は、直
接、撮影することによって得られるので、画像処理など
の変換処理を行う必要がなく、簡素な立体実像撮影表示
装置を構成できる。
【0120】ここで、本実施の形態の立体画像撮像表示
装置の表示装置は、第5の実施の形態の立体画像表示装
置を用いたが、前述の他の実施の形態の立体画像表示装
置を用いてもよい。本実施の形態の立体画像撮影表示装
置においては、第2の画像表示面6に表示される視差像
の鏡像は、鏡を介して撮影したものであるが、当然なが
ら、鏡なしで直接撮影された視差像を画像処理などで変
換して得られた鏡像であってもよい。
【0121】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る立体画像表示装置は、眼鏡等を用いることなく、
立体画像の観察を行うことができる。そして、従来の眼
鏡のない立体画像表示装置と比べると以下のような効果
を得ることができる。
【0122】まず、従来の空間分割方式の立体画像表示
装置と比較して、画像表示面の分解能を低減することな
く立体画像を表示することができる。また、従来の空間
分割方式の立体画像表示装置のような画像を縞状に表示
する電気回路や厳密な位置合わせが必要でなく、容易に
立体画像を表示することができる。さらに、中央からは
立体画像、両側からは二次元画面が見え、不自然な逆転
立体画像が観察されることがない。
【0123】次に、従来の時間分割方式の立体画像表示
装置と比較して、フリッカ(ちらつき)のない立体画像
を表示することができる。また、従来の時間分割方式の
立体画像表示装置に欠かせない左右視差像の切り替え表
示のための電気回路及び手段も必要ない。
【0124】さらに、光分割手段に集光手段を設けるこ
とにより、視域の広い画像を表示することができる。さ
らに、観察者が直接第1、第2の画像表示面を見るので
はなく、この集光手段によって作られた第1、第2の画
像表示面の虚像を見るために、焦点深度の深い立体画像
表示装置を実現することができる。
【0125】このような本発明の立体画像表示装置は、
例えば、パーソナルコンピュータやゲーム機、立体テレ
ビなどにおける動画立体画像の表示、写真や芸術作品、
医療用フイルム、商品広告などにおける静止立体画像の
表示、また、立体画像を表示できる文鎮、コップ、ビ
ン、玩具など日常生活用品としても幅広く適用すること
ができる。
【0126】以上のように、本発明は、装置構成が簡単
で作製が容易でありながら、画像選別のための眼鏡など
を用いることなく高解像度の立体画像を表示でき、さら
に、分解能の低減やフリッカの発生がなく、焦点深度の
深いリアルな立体画像を表示できる立体画像表示装置を
提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る立体画像表示装置の第1の実施の
形態における構成を示す斜視図である。
【図2】上記立体画像表示装置の原理を画像表示面の中
央の画素について説明する平面図である。
【図3】上記立体画像表示装置の原理を画像表示面の一
側側の画素について説明する平面図である。
【図4】上記立体画像表示装置の原理を画像表示面の他
側側の画素について説明する平面図である。
【図5】上記立体画像表示装置の光分割手段の構成の他
の形態を示す斜視図である。
【図6】上記立体画像表示装置の観察者の左右の眼に対
応する共同視域を示す平面図である。
【図7】上記立体画像表示装置における観察者の視線を
追跡して表示した平面図である。
【図8】本発明に係る立体画像表示装置の第2の実施の
形態における構成を示す斜視図である。
【図9】第2の実施の形態の立体画像表示装置における
観察者の左右の眼に対応する共同視域を示す平面図であ
る。
【図10】第2の実施の形態の立体画像表示装置におけ
る観察者の視線を追跡して表示した平面図である。
【図11】集光手段が別部品の凸レンズである第2の実
施の形態の立体画像表示装置の光分割手段の構成を示す
平面図である。
【図12】本発明に係る立体画像表示装置の第3の実施
の形態における構成を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る立体画像表示装置の第3の実施
の形態における構成を示す平面図である。
【図14】集光手段となる凸レンズを使わない第3の実
施の形態の立体画像表示装置の光分割手段の構成を示す
斜視図である。
【図15】第3の実施の形態の実用的な枠付き透明板の
構成を示す斜視図である。
【図16】本発明に係る立体画像表示装置の第4の実施
の形態における構成を示す斜視図である。
【図17】集光手段が別部品の凸レンズである第4の実
施の形態の立体画像表示装置の光分割手段の構成を示す
斜視図である。
【図18】本発明に係る立体画像表示装置の第5の実施
の形態における構成を示す斜視図である。
【図19】集光手段が別部品の凸レンズである第5の実
施の形態の立体画像表示装置の光分割手段の構成を示す
斜視図である。
【図20】集光手段を構成する透明体の屈折率が1.4
14より大きく且つθ1=θ2=θ3が臨界角と一致す
る場合の光分割手段の構成を示す平面図である。
【図21】集光手段を構成する透明容器内の流体媒質部
の屈折率が1.414より小さい且つθ1=θ2=θ3
が臨界角と一致する場合の光分割手段の構成を示す平面
図である。
【図22】集光手段を構成する透明体が屈折率1.41
4より大きく且つθ1=θ2=θ3が臨界角(45゜)
と一致しない場合の光分割手段の構成を示す平面図であ
る。
【図23】上記立体画像表示装置において各画像表示面
と媒質層との位置関係を示す平面図である。
【図24】上記立体画像表示装置において画像表示面の
中央部を観察する観察者の視線と垂直となるように画像
表示面を傾けて設けて構成した光分割手段の平面図であ
る。
【図25】上記光分割手段において入射面を凹面とした
ものを示す平面図である。
【図26】上記立体画像表示装置において光分割手段を
覆うカバーを設けたものを示す斜視図である。
【図27】本発明に係る立体画像撮像表示装置の構成を
示す斜視図である。
【図28】上記集光手段としてレンズ形状の容器に流体
媒質を収容して構成したものを示す斜視図である。
【図29】従来のレンチキュラ方式の立体画像表示装置
の原理を説明する図である。
【図30】従来の時間分割方式の立体画像表示装置の原
理を説明する図である。
【図31】第3の実施の形態の実用的な枠付き透明板の
構成を示す平面図である。
【図32】第3の実施の形態の立体画像撮像表示装置の
折り畳めるような構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1,2 ・・・・・・・・・・・透明体 11・・・・・・・・・・・・第1の画像表示面の光が
入射する第1の入射面 12,22 ・・・・・・・・・媒質層と接触する斜面部 13・・・・・・・・・・・・側面部 1A・・・・・・・・・・・・四角柱状の透明体 1B・・・・・・・・・・・・第1の透明板 1B1,1B2,…1Bn・・・第1の透明板を構成する
三角柱状の透明体 1C・・・・・・・・・・・・第1の透明容器 1CF・・・・・・・・・・・第1の透明容器内の流体
状媒質部 21・・・・・・・・・・・・第1の画像表示面の光が
入射する第2の入射面 23・・・・・・・・・・・・第1、第2の画像表示面
の光を観察者に射出する射出面 26・・・・・・・・・・・・外側の透明容器 26F・・・・・・・・・・・外側の透明容器の流体状
媒質部 27・・・・・・・・・・・・内側の透明容器 27F・・・・・・・・・・・内側の透明容器の流体状
媒質部 28・・・・・・・・・・・・レンズ状の透明容器 2B・・・・・・・・・・・・第2の透明板 2B1,2B2,…2Bn・・・第2の透明板を構成する
三角柱状の透明体 2C・・・・・・・・・・・・第2の透明容器 2CF・・・・・・・・・・・第2の透明容器内の流体
状媒質部 3・・・・・・・・・・・・・媒質層又は、媒質層であ
る空気層 3A・・・・・・・・・・・・切り欠き部 4・・・・・・・・・・・・・凸レンズ 5・・・・・・・・・・・・・第1の画像表示面 51,52,53・・・・・・・第1の画像表示面上の画
素 510,520,530・・・・第1の画像表示面上の画
素の放射光 511,521,531・・・・第1の画像表示面上の画
素の臨界角より大きい入射角を持つ光 512,522,532・・・・第1の画像表示面上の画
素の臨界角より小さい入射角を持つ光 6・・・・・・・・・・・・・第2の画像表示面 61,62,63・・・・・・・第2の画像表示面上の画
素 610,620,630・・・・第2の画像表示面上の画
素の放射光 611,621,631・・・・第2の画像表示面上の画
素の臨界角より小さい入射角を持つ光 612,622,632・・・・第2の画像表示面上の画
素の臨界角より大きい入射角を持つ光 7・・・・・・・・・・・・・第1の画像表示面上の各
画素の共同視域 71,72,73・・・・・・・第1の画像表示面上の画
素の視域 8・・・・・・・・・・・・・第2の画像表示面上の各
画素の共同視域 81,82,83・・・・・・・第2の画像表示面上の画
素の視域 91、92・・・・・・・・・ビデオカメラ 93・・・・・・・・・・・・ミラー F・・・・・・・・・・・・・レンズ状の透明容器内の
流体媒質部 D5・・・・・・・・・・・・第1の画像表示手段 D6・・・・・・・・・・・・第2の画像表示手段 O1,O2,O3,O4,O5・・光分割手段 P23・・・・・・・・・・・射出面の中央部の点にお
ける接平面 L・・・・・・・・・・・・・観察者の一方の眼 R・・・・・・・・・・・・・観察者の他方の眼 L5・・・・・・・・・・・・観察者の一方の眼の視線 L6・・・・・・・・・・・・観察者の他方の眼の視線 OB・・・・・・・・・・・・物体 n1,n2 ・・・・・・・・・屈折率 W・・・・・・・・・・・・・透明板の枠 α1,α2 ・・・・・・・・・臨界角 θ1 ・・・・・・・・・・・・第1の入射面と斜面部
となす角度 θ2 ・・・・・・・・・・・・第2の入射面と斜面部
となす角度 θ3 ・・・・・・・・・・・・射出面の中央部の点の
接平面と斜面部となす角度 θ4 ・・・・・・・・・・・・第1の画像表示面の中
央部の点の接平面と斜面部となす角度 θ5 ・・・・・・・・・・・・第2の画像表示面の中
央部の点の接平面と斜面部となす角度

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像表示面を有する第1の画像表
    示手段及び第2の画像表示面を有する第2の画像表示手
    段と、 上記第1の画像表示面に表示された画像の各画素から放
    射される光を放射方向に応じて透過光及び反射光に分割
    させて透過光を観察者の一方の眼に到達させるととも
    に、上記第2の画像表示面に表示された画像の各画素か
    ら放射される光を放射方向に応じて透過光及び反射光に
    分割させて反射光を観察者の他方の眼に到達させる光分
    割手段とを備えていることを特徴とする立体画像表示装
    置。
  2. 【請求項2】 光分割手段は、少なくとも一枚の媒質層
    と、この媒質層の両面側に接する第1及び第2の接触面
    を少なくとも有し該媒質層の両面側に位置し該媒質層よ
    りも屈折率の高い少なくとも一種の媒質部とを備え、 上記第1の接触面に向けて上記媒質部に入射される第1
    の画像表示面より放出された光のうち該媒質部から上記
    媒質層に光が入射するときの臨界角より大きい入射角を
    持つ光を反射させ、該臨界角より小さい入射角を持つ光
    だけを透過させて観察者の一方の眼に到達させるととも
    に、 上記第2の接触面に向けて上記媒質部に入射される第2
    の画像表示面より放出された光のうち該媒質部から上記
    媒質層に光が入射するときの臨界角より小さい入射角を
    持つ光を透過させ、該臨界角より大きい入射角を持つ光
    だけを反射させて観察者の他方の眼に到達させることを
    特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  3. 【請求項3】 光分割手段は、少なくとも一枚の媒質層
    と、第1の画像表示面よりの入射光が入射する第1の入
    射面及び該媒質層の一方の表面に接する接触面を少なく
    とも有し該媒質層よりも屈折率の高い第1の透明体と、
    第2の画像表示面よりの入射光が入射する第2の入射面
    及び該媒質層の他方の表面に接する接触面並びに上記第
    1及び第2の画像表示面よりの光を観察者側に射出する
    射出面を少なくとも有し該媒質層よりも屈折率の高い第
    2の透明体とを備え、 上記第1の入射面より上記第1の透明体に入射される第
    1の画像表示面より放出された光のうち該第1の透明体
    から上記媒質層に光が入射するときの臨界角より大きい
    入射角を持つ光を反射させ、該臨界角より小さい入射角
    を持つ光だけを透過させて観察者の一方の眼に到達させ
    るとともに、 上記第2の入射面より上記第2の透明体に入射される第
    2の画像表示面より放出された光のうち該第2の透明体
    から上記媒質層に光が入射するときの臨界角より小さい
    入射角を持つ光を透過させ、該臨界角より大きい入射角
    を持つ光だけを反射させて観察者の他方の眼に到達させ
    ることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  4. 【請求項4】 光分割手段は、少なくとも一枚の媒質層
    と、第1の画像表示面よりの入射光が入射する第1の入
    射面及び該媒質層の一方の表面に接する接触面を少なく
    とも有し該媒質層よりも屈折率の高い複数の角柱状の透
    明体を横方向に連接した第1の透明板と、第2の画像表
    示面よりの入射光が入射する第2の入射面及び上記媒質
    層の他方の表面に接する接触面並びに上記第1及び第2
    の画像表示面よりの光を観察者側に射出する射出面を少
    なくとも有し該媒質層よりも屈折率の高い複数の角柱状
    の透明体を横方向に連接した第2の透明板とを備え、 上記第1の透明板の各透明体の各入射面より上記第1の
    透明板の各透明体に入射される第1の画像表示面より放
    出された光のうち該第1の透明板の各透明体から上記媒
    質層に光が入射するときの臨界角より大きい入射角を持
    つ光を反射させ、該臨界角より小さい入射角を持つ光だ
    けを透過させて観察者の一方の眼に到達させるととも
    に、 上記第2の透明板の各透明体の各入射面より上記第2の
    透明板の各透明体に入射される第2の画像表示面より放
    出された光のうち該第2の透明板の各透明体から上記媒
    質層に光が入射するときの臨界角より小さい入射角を持
    つ光を透過させ、該臨界角より大きい入射角を持つ光だ
    けを反射させて観察者の他方の眼に到達させることを特
    徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  5. 【請求項5】 光分割手段は、少なくとも一枚の媒質層
    と、第1の画像表示面よりの入射光が入射する第1の入
    射面及び該媒質層の一方の表面に接する接触面を少なく
    とも有し該媒質層よりも屈折率の高い第1の流体状媒質
    部を収容している第1の透明容器と、第2の画像表示面
    よりの入射光が入射する第2の入射面及び上記媒質層の
    他方の表面に接する接触面並びに上記第1及び第2の画
    像表示面よりの光を観察者側に射出する射出面を少なく
    とも有し該媒質層よりも屈折率の高い第2の流体状媒質
    部を収容している第2の透明容器とを備え、 上記第1の入射面より上記第1の流体状媒質部に入射さ
    れる第1の画像表示面より放出された光のうち該第1の
    流体状媒質部から上記媒質層に光が入射するときの臨界
    角より大きい入射角を持つ光を反射させ、該臨界角より
    小さい入射角を持つ光だけを透過させて観察者の一方の
    眼に到達させるとともに、 上記第2の入射面より上記第2の流体状媒質部に入射さ
    れる第2の画像表示面より放出された光のうち該第2の
    流体状媒質部から上記媒質層に光が入射するときの臨界
    角より小さい入射角を持つ光を透過させ、該臨界角より
    大きい入射角を持つ光だけを反射させて観察者の他方の
    眼に到達させることを特徴とする請求項1記載の立体画
    像表示装置。
  6. 【請求項6】 光分割手段は、第1の画像表示面よりの
    入射光が入射する第1の入射面と第2の画像表示面より
    の入射光が入射する第2の入射面と該第1及び第2の画
    像表示面よりの光を観察者側に射出する射出面とを少な
    くとも有し流体状媒質部を収容している外側の透明容器
    と、この外側の透明容器の中に収納され該第1の画像表
    示面よりの光が入射する第1の平面と該第2の画像表示
    面よりの光が入射する第2の平面とを少なくとも有し該
    流体状媒質部よりも屈折率の低い流体状媒質を厚さ一定
    の媒質層として収容している内側の透明容器とを備え、 上記第1の入射面より上記流体状媒質部に入射される第
    1の画像表示面より放出された光のうち該流体状媒質部
    から上記媒質層に光が入射するときの臨界角より大きい
    入射角を持つ光を反射させ、該臨界角より小さい入射角
    を持つ光だけを透過させて観察者の一方の眼に到達させ
    るとともに、 上記第2の入射面より上記流体状媒質部に入射される第
    2の画像表示面より放出された光のうち該流体状媒質部
    から上記媒質層に光が入射するときの臨界角より小さい
    入射角を持つ光を透過させ、該臨界角より大きい入射角
    を持つ光だけを反射させて観察者の他方の眼に到達させ
    ることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  7. 【請求項7】 光分割手段は、第1の画像表示面よりの
    入射光が入射する第1の入射面と第2の画像表示面より
    の入射光が入射する第2の入射面と該第1及び第2の画
    像表示面よりの光を観察者側に射出する射出面とを少な
    くとも有し流体状媒質部を収容している透明容器と、こ
    の透明容器の中に収納され該第1の画像表示面よりの光
    が入射する第1の平面と該第2の画像表示面よりの光が
    入射する第2の平面とを少なくとも有し該流体状媒質部
    よりも屈折率の低い媒質層とを備え、 上記第1の入射面より上記流体状媒質部に入射される第
    1の画像表示面より放出された光のうち該流体状媒質部
    から上記媒質層に光が入射するときの臨界角より大きい
    入射角を持つ光を反射させ、該臨界角より小さい入射角
    を持つ光だけを透過させて観察者の一方の眼に到達させ
    るとともに、 上記第2の入射面より上記流体状媒質部に入射される第
    2の画像表示面より放出された光のうち該流体状媒質部
    から上記媒質層に光が入射するときの臨界角より小さい
    入射角を持つ光を透過させ、該臨界角より大きい入射角
    を持つ光だけを反射させて観察者の他方の眼に到達させ
    ることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  8. 【請求項8】 光分割手段は、媒質層を透過した第1の
    画像表示面からの光を観察者の一方の眼に集光させ、該
    媒質層に反射された第2の画像表示面からの光を観察者
    の他方の眼に集光させる集光手段を備えていることを特
    徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の立体
    画像表示装置。
  9. 【請求項9】 集光手段は、射出面の前に凸レンズを設
    けて形成されていることを特徴とする請求項8に記載の
    立体画像表示装置。
  10. 【請求項10】 集光手段は、射出面を凸状のレンズ面
    として成形して形成されていることを特徴とする請求項
    8に記載の立体画像表示装置。
  11. 【請求項11】 前記媒質部、透明体、透明板又は透明
    容器のいずれかと媒質層との接触面、第1の入射面、第
    2の入射面及び射出面のいずれかには、反射防止膜が形
    成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項10
    のいずれかに記載の立体画像表示装置。
  12. 【請求項12】 第1の画像表示面の画像は、第2の画
    像表示面の画像より明るくしていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項11のいずれかに記載の立体画像表示
    装置。
  13. 【請求項13】 媒質層の表面と第1の入射面の中央部
    の点の接平面とのなす角度と、媒質層の表面と第2の入
    射面の中央部の点の接平面とのなす角度と、媒質層の表
    面と射出面の中央部の点の接平面とのなす角度とを互い
    に一致させるようにしたことを特徴とする請求項2乃至
    請求項12のいずれかに記載の立体画像表示装置。
  14. 【請求項14】 媒質層の表面と第1の入射面の中央部
    の点の接平面とのなす角度と、媒質層の表面と第2の入
    射面の中央部の点の接平面とのなす角度と、媒質層の表
    面と射出面の中央部の点の接平面とのなす角度とを上記
    臨界角に一致させるようにしたことを特徴とする請求項
    2乃至請求項12のいずれかに記載の立体画像表示装
    置。
  15. 【請求項15】 第1の画像表示面の中央部の点の接平
    面と媒質層の表面とのなす角度と、第2の画像表示面の
    中央部の点の接平面と媒質層の表面とのなす角度とを互
    いに一致させるようにしたことを特徴とする請求項2乃
    至請求項14のいずれかに記載の立体画像表示装置。
  16. 【請求項16】 第1の画像表示面の中央部の点の接平
    面と媒質層の表面とのなす角度を第1の入射面のの中央
    部の点の接平面と媒質層の表面とのなす角度より小さく
    し、第2の画像表示面の中央部の点の接平面と媒質層の
    表面とのなす角度を第2の入射面の中央部の点の接平面
    と媒質層の表面とのなす角度より大きくしていることを
    特徴とする請求項2乃至請求項14のいずれかに記載の
    立体画像表示装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至請求項16のいずれかに
    記載の立体画像表示装置と、 上記立体画像表示装置の第1の画像表示面に表示される
    一方の視差像を撮影する第1のカメラと、 上記立体画像表示装置の第2の画像表示面に表示される
    他方の視差像の鏡像を形成する鏡と、 上記鏡を介して該他方の視差像の鏡像を撮影する第2の
    カメラとよりなることを特徴とする立体画像撮影表示装
    置。
JP9271756A 1997-10-03 1997-10-03 立体画像表示装置及び立体画像撮影表示装置 Pending JPH11113029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9271756A JPH11113029A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 立体画像表示装置及び立体画像撮影表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9271756A JPH11113029A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 立体画像表示装置及び立体画像撮影表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11113029A true JPH11113029A (ja) 1999-04-23

Family

ID=17504408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9271756A Pending JPH11113029A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 立体画像表示装置及び立体画像撮影表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11113029A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010069624A (ko) * 2001-04-23 2001-07-25 김효섭 이차원영상을 이용한 입체영상장치
KR100407924B1 (ko) * 2001-09-01 2003-12-01 장승혜 레이저 3차원 영상 구현장치
JP2014013968A (ja) * 2012-07-03 2014-01-23 Sony Corp 画像信号処理装置、および画像信号処理方法、並びにプログラム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010069624A (ko) * 2001-04-23 2001-07-25 김효섭 이차원영상을 이용한 입체영상장치
KR100407924B1 (ko) * 2001-09-01 2003-12-01 장승혜 레이저 3차원 영상 구현장치
JP2014013968A (ja) * 2012-07-03 2014-01-23 Sony Corp 画像信号処理装置、および画像信号処理方法、並びにプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4147188B2 (ja) 観測者追跡を備えた自動立体ディスプレイ
US20030063186A1 (en) 2D/3D convertible display
US20130114007A1 (en) Auto-stereoscopic multi-dimensional display component and display thereof
CN106164748A (zh) 投影装置
US11886051B2 (en) Display device
US20060202910A1 (en) 2D/3D switchable display
CN103809228A (zh) 电润湿透镜阵列、3d图像显示装置和3d图像拾取装置
KR100616558B1 (ko) 배경 영상을 갖는 3차원 입체 영상 디스플레이 장치
KR100950628B1 (ko) 허상과 실상 결합형 집적 영상 시스템
JP2017010014A (ja) 画像表示装置
JP4421673B2 (ja) 立体映像表示装置
US20160363776A1 (en) Reflective Mobile Phone Cinema Lens
US20160357024A1 (en) 3d display glasses
JPH11113029A (ja) 立体画像表示装置及び立体画像撮影表示装置
US20060083437A1 (en) Three-dimensional image display apparatus
JP3577577B2 (ja) 空中立体視装置
CN105700146B (zh) 一种头戴式图像显示装置
CN218524969U (zh) 一种图像显示装置、交通工具
WO2021238225A1 (zh) 光学镜片和光删组合分解2d视频为3d视频的立体眼镜
US20230124178A1 (en) System and Method for Generating Compact Light-Field Displays through Varying Optical Depths
Jang et al. 100-inch 3D real-image rear-projection display system based on Fresnel lens
CN117850050B (zh) 一种贴地成像的连续深度增强现实显示方法及装置
CN219225208U (zh) Vr透视系统及vr设备
KR100359269B1 (ko) 3차원 입체 영상 생성 장치
KR101790168B1 (ko) 포물경을 이용한 입체영상 디스플레이 장치