JPH11110740A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH11110740A
JPH11110740A JP10208815A JP20881598A JPH11110740A JP H11110740 A JPH11110740 A JP H11110740A JP 10208815 A JP10208815 A JP 10208815A JP 20881598 A JP20881598 A JP 20881598A JP H11110740 A JPH11110740 A JP H11110740A
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magnetic
cobalt
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powder
magnetic recording
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JP10208815A
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English (en)
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Tetsuya Nakazumi
哲也 中住
Mikio Kishimoto
幹雄 岸本
Toshinobu Sueyoshi
俊信 末吉
Masayoshi Kawarai
正義 河原井
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間保存に拘わらずノイズの上昇を可及的
に抑制し、さらにより高い耐久耐腐食性を有した磁気記
録媒体を提供する。 【解決手段】 支持体の一面に磁性塗膜が設けられた磁
気記録媒体において、該磁性塗膜が鉄とコバルトを主体
的に含む長軸粒子径が0.25μm以下、軸比が4〜8
の範囲で、かつ鉄に対するコバルトの重量割合が8〜5
0重量%の範囲にある針状合金磁性粉末を含み、さらに
該磁性塗膜の表面平滑性が中心線平均粗さで0.004
μm以下であって、磁気記録媒体全体の厚みが14μm
以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は鉄とコバルトを主
体とする針状微粒子合金磁性粉末に係わり、特にその微
粒子合金粉末を用いた磁気記録媒体の耐腐食性能の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】金属鉄磁性粉末は、保磁力や飽和磁化が
従来の酸化鉄磁性粉末に比べて大きいという特徴を有
し、高密度記録に適しているため実用化されてきてい
る。
【0003】しかし、金属鉄磁性粉末は、粒子の表面が
活性であるため、極めて腐食され易く、その取扱に不便
なだけでなく、これを用いた磁気記録媒体は高温多湿の
環境下で出力特性が劣化するという欠点がある。このこ
とは金属鉄磁性粉末を例えば温度60℃湿度90%の環
境下に放置した時、数時間のうちに飽和磁化が急激に減
少してしまうことからも明らかである。
【0004】金属鉄磁性粉末のこのような腐食性を改善
するために、従来、鉄にコバルト等の金属を合金化させ
て粒子表面に不動態膜を形成させることが試みられて釆
た。
【0005】例えば標準的な合金磁性粉末の製造法とし
て、.蓚酸水溶液中に添加した鉄塩とコバルト塩から
得た共沈物を還元する。.表面にコバルトを被着させ
た酸化鉄粉末を加熱還元する。.鉄塩とコバルト塩を
含む溶液に還元剤を添加する。.不活性ガス中で金属
を蒸発させ、ガス分子と衝突させて合金磁性粉末を得
る。.水素と窒素やアルゴンガスとの混合ガス中でF
eやCoの塩化物の蒸気を流しながら金属に還元するな
どの方法がある。
【0006】ところがでは粒子の組成をコントロール
するのが難しく、ではコバルト化合物を表面に形成さ
せるため微粒子の針状型を維持するのが困難で、、
、では粒子が針状ではなく、数珠玉状となるので配
向性の点で問題となる。
【0007】そこで、鉄塩とコバルト塩のアルカリの水
系懸濁液から得たコバルトを含有した針状ゲーサイト粉
末を加熱還元する方法などが提案されている。ところが
この手法を用いて得た合金磁性粉末は標準的な金属鉄磁
性粉末に比べてある程度の耐腐食性が付与されたもの
の、粒子内部に存在するコバルト量が7重量%程度に限
られるのみならず、この程度のコバルトの合金量では多
くの場合十分な耐腐食性能がえられない。この理由は明
らかにされてはいないが、金属磁性粉末中のコバルトの
量が不足するため粒子表面に十分な不動態膜を形成させ
ることができないためと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
不動態膜を保護するか、もしくはコバルトを十分に供給
することが必要であると考え、以下の試みをなした。す
なわちコバルトを十分に供給するために鉄塩とコバルト
塩のアルカリの水系懸濁液から得たコバルトを含有した
針状ゲーサイト粉末を加熱還元する方法において、水系
懸濁液中にコバルト塩を過剰に投入して結果物のコバル
ト含有量を増加させようと試みたが、ゲーサイトの形状
が崩れる、ゲーサイト粉末中に不定形な粒子が混在する
等、ゲーサイトの粒形状や組成の均一性が損なわれ、金
属磁性粉未中にコバルトを十分に固溶させることができ
なかった。
【0009】本発明者はこの原因につき種々検討したと
ころ、ゲーサイト形成時の懸濁液中にコバルト塩を入れ
るという従来からの手法を踏襲していたのでは、永久に
根本的な解決は図れないことに気付いた。
【0010】即ち、第一に、そもそもゲーサイトを構成
する鉄は3価であり、2価のコバルトとは等価でないか
ら、自由にイオン交換反応ができないこと、第二に、水
系懸濁液中のコバルト濃度がゲーサイト結晶の成長速度
を支配していると考えられること、第三に、ゲーサイト
粒子の形状がその後の処理を経て金属磁性粉末の粒子の
形状を決定するから、ゲーサイト粒子の生成段階ではむ
しろ結晶の成長速度に影響を及ぼすコバルトイオンが存
在しない方が望ましいこと、に思い至ったのである。
【0011】このような基本理念のもと、予め、粒子形
状の整ったゲーサイトを生成しておき、これを二価の鉄
イオンを持つマグネタイトに変換し、この鉄の二価イオ
ンの一部をこれと等価なコバルトの二価イオンでイオン
交換を行い、外からこのマグネタイト粒子にコバルトを
固溶させることで針状形状を確保し、かつ高濃度のコバ
ルトを固溶させることができることを見い出し、これを
還元することにより新規の合金磁性粉末を得た。
【0012】新規の合金磁性粉末は、きれいな針状を呈
しており、粒子径0.25μm以下と微粒子であるが、
温度60℃漫度90%の環境の中で7日間放置しても飽
和磁化が120emu/g以上を保ち耐腐食性能に極め
て優れていた。この理由は粒子内部にコバルトを鉄に対
して、8重量%以上も含めるにも拘らずコバルトの固溶
を均一にすることができたためと考えられる。
【0013】そして、この新規の針状合金磁性粉末は、
磁気記録媒体として磁性塗膜中に含められた場合に、過
酷な記録再生の過程を経た後においても、なお優れた耐
食性能を発揮するのである。この理由は明らかではない
が、粒子内部にコバルトが鉄に対して多量に固溶するた
めに、従来の金属鉄磁性粉末に比べてはるかに硬いこと
に起因すると考えられる。
【0014】事実、この新規の針状合金磁性粉末の表面
に、フェライト被膜を形成させたり、珪素、アルミナの
いずれかで被覆することによってさらに硬さを増すよう
にした場合には、過酷な走行条件下での使用によっても
腐食されることがより少なくなるからである。したがっ
て、結果としてこの新規針状合金磁性粉末は磁気記録媒
体を一定荷重の走行条件で一定時間摩耗環境下に置いた
後の腐食テストによっても良好な耐久腐食性を与えるの
である。
【0015】この発明は、上記従来の金属鉄磁性粉末が
持っていた耐腐食性能が劣るという問題点を解決し、所
定の軸比を有する針状の微粒子で飽和磁化が高い高密度
記録の条件をうまく満たした上に、全厚が14μm以下
の磁気記録媒体においても、長期間保存に拘わらずノイ
ズの上昇を可及的に抑制し、さらにより高い耐久耐腐食
性を有した磁気記録媒体を提供することも可能にするの
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の〜の具体的手段によって達成できることを見出
した。
【0017】.鉄とコバルトを主体的に含む長軸粒子
径が0.25μm以下、軸比が4〜8の範囲で、かつ鉄
に対するコバルトの重量割合が8〜50重量%の範囲に
ある針状合金磁性粉末を含む磁性塗膜とし、さらに該磁
性塗膜の表面平滑性が中心線平均粗さで0.004μm
以下であって、磁気記録媒体全体の厚みが14μm以下
の磁気記録媒体。
【0018】.鉄とコバルトを主体的に含む長軸粒子
径が0.25μm以下、軸比が4〜8の範囲で、かつ鉄
に対するコバルトの重量割合が8〜50重量%の範囲に
ある針状合金磁性粉末を含む磁性塗膜とし、該磁性塗膜
の角型比が印加磁場10KOe測定条件下での0.85
以上であって、磁気記録媒体全体の厚みが14μm以下
の磁気記録媒体。
【0019】.鉄とコバルトを主体的に含む長軸粒子
径が0.25μm以下、軸比が4〜8の範囲で、かつ鉄
に対するコバルトの重量割合が8〜50重量%の範囲に
ある針状合金磁性粉末を含む磁性塗膜とし、該磁性塗膜
の保磁力が1500Oe以上であって、磁気記録媒体全
体の厚みが14μm以下の磁気記録媒体。
【0020】.鉄とコバルトを主体的に含む長軸粒子
径が0.25μm以下、軸比が4〜8の範囲で、かつ鉄
に対するコバルトの重量割合が8〜50重量%の範囲に
ある針状合金磁性粉末とモ−ス硬度5以上の無機粉末を
含む磁性塗膜であって、磁気記録媒体全体の厚みが14
μm以下の磁気記録媒体。
【0021】
【発明の実施の形態】すなわちこの発明は、粒度とコバ
ルト濃度がともに均一に揃った針状合金磁性粉末群を得
ることが特に重要であることに気付き、まず、粒度を均
一に調整したFe基粒子群を得、その後コバルトを固溶
させることが有効なこと、さらにコバルトを均一に固溶
させるためには、固溶反応が均一に進行することが好ま
しいとの観点から種々検討した結果、Fe基粒子群の粒
度を均一に調整するには、結晶合成の段階でニッケルを
作用させると好ましい。ニッケルはそれ自体合金磁性粉
末の耐食性を向上する機能を持つが、コバルトを均一に
固溶させる効果もある。
【0022】すなわち、鉄塩とニッケル塩とをアルカリ
水溶液中で反応させて水酸化鉄と水酸化ニッケルとの共
同沈澱物を得てこれを酸化して得たFe基粒子群は粒径
分布が小さくなる。作用させるニッケル量が2重量%以
上になるとFe粒子群の粒径分布を小さくすることがで
きる。
【0023】この粒径分布が小さいNi含有Fe基粒子
群を水蒸気を含む水素ガス気流中で還元して得た磁性酸
化鉄に、粒子に均一に含有することにより耐食性に寄与
するところのコバルトを鉄に対して所定の範囲で鉄化合
物各粒子に均一に含有させた後還元することにより、合
金磁性粉の飽和磁化が増加し、かつ耐腐食性能が向上す
ることを見い出した。ニッケルが2重量%以下であると
粒径分布を均一にすることができないので、この後に加
えるコバルト量を増加させてもコバルトの組成濃度が各
粒子間で不均一になり耐腐食性能の向上が認められな
い。
【0024】ニッケルは合金磁性粉末の表面部分に存在
させることが耐久腐食性の点から望ましい。また、鉄−
ニッケル金属間化合物の形で存在させることができる。
また、コバルトが少ないと耐腐食性能向上の効果は不十
分となる。
【0025】また磁性粉の形状制御などの目的にクロ
ム、マンガンなどの鉄とニッケルとコバルト以外の金属
元素を添加することは可能であるが、多量に添加すると
飽和磁化が低下する。飽和磁化を損なわないためには、
鉄とコバルトのしめる割合を、磁性粉を構成する金属元
素中90重量%以上にするのが好ましい。
【0026】我々の検討結果によれば、高い飽和磁化と
耐腐食性能に優れる合金磁性粉を得るためには、コバル
トを鉄、ニッケル中に均一に固溶させることが重要で、
コバルトが磁性粉表面に偏析したりすると、局部電池が
発生し腐食を誘発するなど高い飽和磁化が得られにくく
なる。
【0027】このような、コバルトを鉄、ニッケル中に
均一に固溶させる方法としては、例えば、塩化コバルト
を溶解させた多価アルコール中にニッケル含有磁性酸化
鉄粉末を分散させ、この懸濁液を加熱して磁性酸化鉄中
にコバルトを均一に固溶させた後、水素ガスで加熱還元
して鉄−コバルトーニッケル合金粉末を得る方法がある
(特開昭52−146900号)。
【0028】また、この方法においてはコバルト固溶反
応の原料となる磁性酸化鉄の粒子サイズの分布に広がり
があれば当然各粒子問の比表面積に差が現れ、粒子表面
でのコバルト交換反応の速度に差が生じ、各粒子問の組
成が不均一になる。その結果各粒子間に電位差が生じ、
局部電池を生じ腐食が進行する。従ってコバルトを固溶
させる原料の粒子サイズ分布は耐食性に優れた金属磁性
粉を形成するの非常に重要となる。即ち、原料ゲーサイ
トの形成段階でニッケルを含有させることにより、粒子
サイズ分布の小さいゲータイトを得ることは後に得られ
る金属磁性粉末の耐食性をより優れたものにすることが
できる。
【0029】なお、この方法においては磁性酸化鉄粉末
表面の二価の鉄イオンとコバルトイオンが交換反応を起
こして磁性酸化鉄粉末中にコバルトが固溶するため磁性
酸化鉄粉末の鉄二価イオンのコントロールが非常に有効
となってくる。
【0030】核晶に用いる酸化鉄はスピネル構造を有し
Fe2+量が最も多いマグネタイト(Fe2+/Fe3+=5
0重量%)はFe3+[Fe3++Fe2+]O4 と表され
る。
【0031】また、Fe2+が存在しないγ−Fe2 3
はFe3+[Fe3+ 5/3 1/3 ]O4と表される。ここで
□は空孔を表す。したがってFe2+量が増加すると逆に
空孔が減少する。多価アルコールによる酸化鉄の粒子中
へのコバルトの固溶反応は磁性酸化鉄の表面のFe2+
オンと多価アルコール中のCo2+が固液界面で交換反応
を起こす。そして表面に取り込まれたCo2+は粒子内部
の空孔を利用して内部へ拡散していく。したがって、こ
の方法において効率よくコバルトを固溶させるためには
Fe2+量あるいは空孔量をコントロールしてやればよ
い。
【0032】すなわち、Fe2+/Fe3+が5重量%〜4
5重量%の範囲ではコバルトがFe2+と置換して粒子内
部に拡散していく。しかし5重量%以下になるとコバル
トの置換ができなくなり固溶量が減少する。一方、45
重量%を越えると拡散に寄与する空孔量が減少するため
Fe2+と置換したCo2+が内部へ拡散しにくくなるため
コバルトは表面に偏析しコバルトの固溶量は減少する。
【0033】磁性酸化鉄粉末の二価の鉄イオンを適当に
コントロールするための一般的な方法としては、磁性酸
化鉄粉末の部分還元を、水素ガス中で加熱還元する方法
がある。しかし、この方法では、1)還元条件の設定が
難しく所定のFe2+/Fe3+にするのが難しい、2)磁
性酸化鉄粉末粒子間で焼結を起こし易く、その結果、焼
結箇所と未焼結箇所とでコバルトの固溶反応速度がちが
うため各粒子間のコバルト固溶量が不均一になる。その
結果、このコバルト固溶酸化鉄粉末を還元して得られる
鉄−コバルト合金の消去特性が悪くなるという問題点が
生じている。
【0034】一方、鉄塩を含む多価アルコール中に形状
が制御された磁性酸化鉄粉末を分散させ、この溶液を加
熱することにより、焼結を起こす事なく原料となる磁性
酸化鉄粉末中の二価の鉄イオンをコントロールすること
が特開昭53−90198号等に提案されている。この
発明者らは種々検討した結果、上記の問題点を解決する
ために、この提案が特に役立つことを究明した。
【0035】即ち、コバルト組成に大きな影響を与える
磁性酸化鉄の二価の鉄イオンのコントロールを、焼結の
原因となる還元雰囲気中における加熱還元を行わずに、
コバルト固溶反応に用いる溶液と同じ多価アルコール中
で行い、これを原料に鉄−コバルト合金を得るようにす
ると焼結の少ないものが得られる。
【0036】鉄塩を溶解した多価アルコール中に磁性酸
化鉄粉末を分散させ、この溶液を加熱すると、磁性酸化
鉄粉末中に二価の鉄イオンが導入され中間酸化鉄とな
る。導入される二価の鉄イオン量は溶液中の鉄イオン濃
度と加熱温度の増加にともない増加する。多価アルコー
ルとしては、ポリエチレングリコール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、グリセリン等を用いるこ
とができる。
【0037】また加熱還元は公知の加熱還元方法に準じ
て行えばよく、還元温度は通常150℃から500℃程
度である。
【0038】以上のようにこの発明によれば、飽和磁化
が高く、かつ磁気記録に適した保磁力を有し、さらに耐
腐食性能に優れた微粒子合金磁性粉を得ることができ
る。
【0039】なお、通常の磁気記録用針状磁性粉はでき
るだけ高い保磁力を得るために軸比を10以上にして、
形状異方性により保磁力を高めている。ところが飽和磁
化の高い鉄とコバルトを主体とする合金磁性粉の軸比を
10以上にすると保磁力が1700Oe程度以上にな
り、磁気記録媒体としては高すぎる。この保磁力を磁気
記録に適した1600Oe程度以下にするためには、通
常粒子サイズを大きくするが、このような合金磁性粉に
おいては微細な粒子から粗大な粒子まで混じりあってし
まって粒子サイズ分布が広くなる。そこで保磁力の値は
適当でも異方性磁界分布が広くなり、その結果この針状
合金磁性粉末を用いた記録媒体は、消去特性が劣るとい
う問題を生じる。またこのような媒体は磁性粉の粒子サ
イズが大きいためノイズが高いという問題があり、今だ
に実用に耐えうる針状合金磁性粉末が得られていないの
が現状である。
【0040】そこで、粒子サイズが小さく異方性磁界分
布を小さい値に維持しながら保磁力を磁気記録に適した
値に低減させるには、粒子の軸比を4〜8の範囲、好ま
しくは4.5〜7.0の範囲にすることが最も効果的で
ある。
【0041】保磁力の値は、軸比が10以上の合金磁性
粉を1とすると、軸比が4のとき約0.78になり、軸
比が8のとき約0.96となる。軸比が4より小さいと
保磁力の制御が困難になり、また軸比が8より大きいと
保磁力の低減の効果がはとんど認められなくなる。
【0042】また、本発明の合金粉は軸比により保磁力
の低減をさせているため、粒子サイズを大きくする必要
はなく、通常は長軸粒子径が0.1μm〜0.25μm
の合金が好適なものとして用いられる。
【0043】このような合金粉はどれも異方性磁界分布
の半値幅の値を保磁力で割ったときの商の値が3.2以
下と異方性磁界分布が狭いものとなり、消去特性が改善
され、またこれを用いた磁気記録媒体はノイズが低くな
る。
【0044】本発明により得られた針状合金磁性粉末
は、例えば、温度60℃湿度90%の環境で、7日間放
置した時でも飽和磁化は120emu/g以上となお高い
値を保ち極めて腐食されにくい。これはコバルトを適量
含むことだけではなく、結果的に、鉄に対してニッケル
が2重量%以上含まれることにも由来している。
【0045】そして以上述べた新規針状合金磁性粉末を
用いて、一定の摩耗環境下においても良好な耐食性を有
すること、すなわち耐久腐食性に優れた磁気記録媒体を
得るには、次のようにすることができる。
【0046】すなわち針状合金磁性粉末の表面を加熱さ
れた酸素含有ガスに接触させてフェライト層を形成する
か、あるいはAlあるいはSiのアルコール溶液に水を
作用させ加水分解によりこれらの化合物を針状合金磁性
粉末表面に生成することによりAl、Siの少なくとも
一種を被覆することにより、比較的少ないコバルト量で
あっても針状合金磁性粉末自体に耐久腐食性を付与する
ことができる。特に、AlやSiは特定の量的範囲で被
覆する場合にその効果が認められ、Al、Siの少なく
とも一種の被覆量が1〜9原子/nm2 の範囲にあると
きが好ましい。被覆量が1原子/nm2 未満ではAl、
Siの耐久腐食性を付与する作用に乏しく、また、被覆
量が9原子/nm2 を越えると必要以上に非磁性成分が
増加し磁気特性を損なうだけで高い飽和磁化を持つ針状
合金磁性粉末の特徴を損なう場合もある。
【0047】また、磁性塗膜に針状合金磁性粉末の保護
作用を付与することによっても優れた耐久腐食性が得ら
れる。すなわち、後に述べるように磁性塗膜のフィラー
としてモース硬度5以上の無機粉末を添加したり磁性塗
膜の表面に潤滑性を与える脂肪酸、脂肪酸エステル各種
鉱物油などを潤滑剤として加える、あるいは磁性塗膜の
こすれに対する強度を付与するためにバインダーとして
特定のものを選択することなどによって磁性塗膜に保護
作用を付与できる。さらに磁性塗膜の表面を中心線平均
粗さで0.004μm以下とすることにより表面からの
腐食性ガスの塗膜内部への侵入を防ぐこともできるだけ
でなく、摩擦係数を低減することができるので塗膜の傷
つきが少なく耐久腐食性を結果的に高めることができ
る。
【0048】なお、磁気記録媒体としてテープ状の形態
で用いる場合には、巻回時にバックコートとのこすれに
よる磁性塗膜の傷つきから耐久腐食性が悪化することが
あるので、バックコート層として、中心線平均粗さで
0.01μm以下の表面平滑性を有し、前記針状合金磁
性粉末の長軸粒子径よりも大きい径を有する一次粒子も
しくは凝集体のカーボンブラックを含むものを採用する
のが好ましい。
【0049】特に、磁気テープなど磁性層とバック層を
有していて、支持体、磁性塗膜、バックコート層の合計
全体の厚みが14μm以下のテープ状のものを巻回する
タイプの磁気記録媒体において、過酷な摩耗環境下にお
いても良好な耐食性を有し、ドロップアウトやノイズが
上昇することのないように信頼性を確保することができ
る。
【0050】このような磁気記録媒体は一般に、ポリエ
ステルフィルムなどの支持体上に、磁性粉末・結合剤・
無機粉末・潤滑剤などを有機溶媒中に混練分散してなる
磁性塗料を塗布、乾燥した磁性塗膜を形成して成ってい
る。そして殊にビデオテープなどでは、走行性の改善の
ために、支持体の背面に結合剤・無機粉末・潤滑剤など
を含む塗膜によるバックコート層を形成している磁気記
録媒体では特に、磁気ヘッドやガイドローラーと接触す
るときに摩耗が生じないようにするために、磁性層にも
バックコート層にも、ともにモース硬度5以上の無機粉
末を含ませることが提案されている。
【0051】バックコート層にモース硬度5以上の無機
粉末を含ませることについては例えば、特開昭62−1
12号、特開昭62−38525号、特開昭62−38
526号、特開昭62−38527号、特開昭62−3
8528号等に、磁性層については例えば、特公昭47
−18572号、特公昭48−15003号、特公昭4
9−39402号、特公昭52−28642号、特公昭
52−49961号、特公昭55−15771号等に開
示されている。
【0052】更に、ノイズ低減のために、スーパーカレ
ンダー処理により磁性層の表面仕上げ処理をして磁性層
表面を平滑にしてノイズを低減することが特公昭52−
17404号、特公昭60−12688号等で既に提案
されている。
【0053】しかしながら、本発明に係る針状合金磁性
粉末を磁気記録素子として用い、表面仕上げ処理を経て
得られた磁気記録媒体は、当初はノイズも低いが、長期
間走行後、しかも特に腐食環境下に長期間置かれたとき
にはドロップアウトやノイズが上昇してしまうという問
題があった。
【0054】この問題は、金属磁性粉末としてコバルト
が8重量%未満のものを用いた場合に顕著で、およそ
0.8μm以下の記録波長に対応する周波数の信号に対
するドロップアウトやノイズが長期走行後に上昇すると
いうことが明らかとなった。
【0055】この問題は、種々の試作品についてほぼ満
遍無く起ったのであるが、本発明者らの検討によれば、
鉄とコバルトを主体的に含む針状合金磁性粉末におい
て、長軸粒子径が0.25μm以下で軸比が4〜8の範
囲、かつ鉄に対するコバルトの重量割合が8〜50重量
%の範囲にあり、表面に鉄とコバルトを主体に含むフェ
ライトの被膜を形成し、表面にSi、Alの少なくとも
一種を被覆した磁気記録媒体は、特に保存後も当初の低
減されたノイズを維持したという結果を得たのである。
【0056】従って、この問題は金属磁性粉末の耐食性
だけでなく耐摩耗性にも原因があると考え種々検討し
た。この現象は特に、支持体、磁性塗膜、バックコート
層の合計全体の厚みが14μm以下のテープで著しいこ
とが認めらめた。これは、全厚20μm程度の厚手のも
のに比べて、単位巻き径に対する巻き回数が多く、特に
ハブの最内側に近接したところでの巻き締まりが著しい
ことも原因の一つとして考えられる。
【0057】支持体、磁性塗膜、バックコート層の合計
全体の厚みが20μm程度のVHS方式では白色レベル
の最短記録波長が1.3μmであるに対して、強磁性合
金粉末を磁気記録素子として使用し中心記録波長が0.
8μm以下の磁気記録媒体で特に顕著である。
【0058】そこで本発明者等は、更に、磁性層の傷つ
き易さは、塗膜に含まれる粉末の粒径に依存し粒径が一
定以上に小さいと塗膜の補強効果が低下するが、粉末自
体の硬度をあげることによって塗膜の強度を維持できる
という事実を見出し、この事実に鑑みて、種々検討した
結果、前に述べたように、粉末自体の硬度と耐食性とを
同時に付与する合金中の所定のコバルト量、粉末粒
子表面の不動態被膜の形成、Si、Alの少なくとも
一種の保護被膜という三つの手段を提供するに至ったの
である。
【0059】一方、磁性塗膜の耐食性は一見磁性層と無
関係なバックコート層によっても左右される。すなわち
磁気記録テープを巻いたときにバックコート層に必然的
に含まれるモース硬度5以上の無機粉末が、磁性層の表
面を傷つけると金属磁性粉末は場合によっては腐食環境
にさらされる。そこでバックコート層におけるモース硬
度5以上の無機粉末の粒子径は針状合金磁性粉末の長軸
粒子径よりも小さくすることが望ましいことを見出し
た。
【0060】また、バックコート層には走行性の改善の
ため、多くの場合、カーボンブラックを含ませる必要が
ある。このこと自体は、10〜30mμの微粒子のカー
ボンブラックと200〜500mμの粗粒子のカーボン
ブラックと0.2μm以下の非磁性粉末とを含ませて、
ドロップアウトの増加を抑え、走行耐久性を良好にする
という特開昭62−8328号公報等で既に述べられて
いる。しかしながら、この文献では、カーボンブラック
の一次粒子の粒径あるいほ凝集体の径と、磁性塗膜中の
強磁性合金粉末の長軸粒子径との関係については言及し
ておらず、また、長軸粒子径が小さい針状合金磁性粉末
を用いた場合の0.8μm以下の記録波長に対応する周
波数の信号に対するノイズとの関係についての検討もな
されてはいない。
【0061】そこで本発明では、バックコート層のカー
ボンブラックの一次粒子の粒径あるいは凝集体の径と、
磁性塗膜中の針状合金磁性粉末の長軸粒子径との関係に
ついて検討した結果、カーボンブラックの一次粒子の粒
径あるいは凝集体の径が磁性粉末よりも大きい場合に、
結果として高出力低ノイズの要求に充分応えることがで
きることが明らかとなったのである。
【0062】高記録密度の要請、特に磁性塗膜の薄膜化
に対応した約3.0μm以下の厚さの磁性層をもつ磁気
記録媒体において、この事実は特に顕著に現れる。
【0063】そこで、本発明では、非磁性支持体の両面
にそれぞれ磁性層とバックコート層を設けて、高い出力
を発揮させ、しかも、中心記録波長0.8μm以下の高
密度記録において、長期間の保存にも拘らず、ノイズの
上昇を可及的に抑制し得る磁気記録媒体を提供するため
には、磁性塗膜に印加磁場10KOe測定条件下での
0.85以上の角型比をもたせることが好ましいこと、
磁性層の保磁力を1500Oe以上とすることが好まし
いこと、磁性層の表面平滑性を中心線平均粗さで0.0
04μm以下に規制することが好ましいこと、バックコ
ート層の表面平滑性も中心線平均粗さで0.01μm以
下とすること及び針状合金磁性粉末の長軸粒子径よりも
小さく規制することが好ましいことを見出した。
【0064】また、一般にカーボンブラック等は軟質で
あって、バックコート中に含ませたものがテープの巻回
によって磁性層表面を傷つけるということは、従来予想
もしなかったことであるが、中心記録波長0.8μm以
下程度の高密度記録を達成するために磁性粉末の長軸径
を0.2μm以下と小さくし、かつ金属の磁性粉末を主
体的に含む磁性層では、塗膜の補強効果が充分とはいえ
ないうえに、高密度記録が要請する薄手テープの多数回
巻きという過酷条件下で強い巻き締め力が掛けられるこ
ともあって、カーボンブラックといえども粒径の小さな
ものは磁性層の表面を傷つける場合があるという事実を
見出した。
【0065】この場合、バックコート層中に、一次粒子
又は凝集体として針状合金磁性粉末の長軸粒子径よりも
大きい径のカーボンブラックを含ませると、小粒径のも
のはその間隙に入り込むので、バックコート層の表面に
突出することが無く、好ましい。また、バックコ−卜塗
膜中に含ませるモース硬度5以上の無機粉末の粒径を、
針状合金磁性粉末の長軸粒子径よりも小さくすることが
好ましく、このように構成した磁気テープをポリオキシ
メチレン樹脂等のハブ周囲にバックコート層を内側にし
て巻いた場合に、ABS樹脂とモース硬度2〜4の顔料
を含むカセット本体に収容するのが好ましいこと等を見
出してなされたものである。
【0066】本発明で使用する非磁性支持体の素材とし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート、セルロースダイアセテートなどの
セルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ンなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリイミ
ド、ポリアミドなどが挙げられるが、中でも二軸配向型
のポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6
−ナフタレートなどのポリエステル類で、長手方向の弾
性率が700kg/mm2 以上、幅方向の弾性率が40
0kg/mm2 以上、表面粗さが0.01μm以下であ
ることが望ましい。
【0067】そして、上記支持体上に有機溶媒に溶解し
たバインダ樹脂中に磁性粉末、モース硬度5以上の無機
粉末をともに含み、これを分散した磁性塗料を塗布し
て、磁場配向処理を行ないつつ乾燥させて磁性塗膜を形
成する。
【0068】強磁性合金粉末の長軸粒子径は、中心記録
波長との関係上、0.8μm以下であろうが、分解能の
観点から0.25μm以下であるのが望ましい。あるい
は、ニッケル、コバルトの金属元素を含む合金粉末で、
ニッケルの重量割合が2重量%以上で、ニッケルに対す
るコバルトの重量割合が110重量%以上の範囲にある
ように組成を調整すれば、60℃で湿度90%の環境に
7日間放置したときでも飽和磁化の値が120emu/
g以上を保てるので好ましい。また、異方性磁界分布の
半値幅を保磁力で割った商の価が3.2以下であること
が消去特性の保持のために望ましい。
【0069】磁性層またはバックコート層に含まれるモ
ース硬度5以上の無機粉末としては、金属酸化物、金属
炭化物、金属窒化物等が挙げられるが、中でもα−Fe
2 3 (モース硬度6)、Al2 3 (モース硬度
9)、Cr2 3 (モース硬度9)、SiO2 (モース
硬度6)、TiO2 (モース硬度6)、ZrO2 (モー
ス硬度6)、SiC(モース硬度9)、TiC(モース
硬度9)、hBN(モース硬度9)、Si3 4 (モー
ス硬度9)等がより好ましいものとして列挙される。こ
れらの無機粉末については種々の粒径のものが容易に人
手できるので、本発明の上記の知見に沿って適宜選択す
ることができる。
【0070】本発明において特にバックコート層に用い
られるカーボンブラックとしては、チャンネルブラッ
ク、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマ
ルブラックの何れでも利用できるが、アセチレンブラッ
クが特に好ましい。
【0071】また、特開昭61−22424号に開示さ
れているような表面がグラファイト層で包まれたグラフ
ァイト化カーボンブラックをも使用することができる。
【0072】カーボンブラックの市販品の具体例として
は、米国キャボット社製のものとして、粒径18mμの
ブラックパール700、粒径20mμのモーガルL、粒
径27mμのELFTEXpellets−115、同
リーガル3001、粒径30mμのバルカンXC−7
2、粒径75mμのスターリングNS、同スターリング
R、コロンビアンカーボン社製のものとしては、粒径1
3mμのラーベン8000、粒径20mμのラーベン5
250、粒径30mμのラーベン890、粒径62mμ
のラーベン450、粒径70mμのラーベン410、粒
径280mμ(0.28μ)のラーベンMT−Pビー
ズ、粒径300mμ(0.30μ)のラーベンセバカル
プMT−CI、旭カーボン社製のものとしては、粒径7
5mμのHS−500、粒径35mμの♯60H、東海
カーボン社製のものとしては、粒径20mμのシースト
5H、オランダ国アクゾ社製のものとしては、粒径30
mμのケッチェンブラックEC、三菱化成社製のものと
しては、粒径20mμの♯4040、粒径23mμの♯
4330BS、粒径45mμの♯4350BS、粒径8
0mμの♯4010などが好適なものとして用いること
ができる.このように、カーボンブラックは種々の粒径
のものが容易に入手できるので、本発明の上記の知見に
沿って、金属磁性粉末の長軸径との兼ね合いで、設計上
適宜選択することができるが、粒径が比較的小さな場合
には、そのカ−ボンブラック自身のストラクチャ−形成
能力を利用して、数個の一次粒子が纏まった凝集体を形
成させることが望ましい。この場合には纏まった凝集体
があたかも一個のカ−ボンブラック粒子の如く機能する
からである。
【0073】これらの無機粉末及びカ−ボンブラックに
ついて、前記の粒径の関係を満たすように磁性層及びバ
ックコ−ト層の塗料中に混入すれば良い。
【0074】上記磁性塗膜およびバックコ−ト塗膜に用
いられるバインダ樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ−
ル共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体などの塩ビ系樹脂、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、
セルロース誘導体、エポキシ樹脂またはこれらの混合物
が挙げられる。
【0075】また、これらの樹脂にカルボン酸、スルホ
ン酸、スルホン酸塩、リン酸、リン酸塩、アミン、アン
モニウム塩などの親水性極性基を導入して塗膜構成材料
としての粉末粒子の分散性を改善したり、アクリル系の
二重結合を導入して電子線の照射によって硬化するよう
にしてもよい。
【0076】これら塗膜を形成するための塗料作成に用
いる溶媒としては、エタノール、プロパノール、ブタノ
ールなどのアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチルなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロへキサノンなどのケトン
類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素、ヘプタン、へキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族
炭化水素、メチレンクロライド、エチレンクロライド、
クロロホルムなどの塩素化炭化水素などが挙げられる
が、シクロヘキサノン−トルエンの混合系溶媒が望まし
い。
【0077】また上記塗膜には、他に添加剤として、飽
和及び不飽和の高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、脂肪酸
エステル、高級アルコール、シリコーンオイル、鉱物
油、食用油、フッソオイル、などの潤滑剤が使用でき
る。
【0078】このような組成は、所定量をボールミルも
しくはサンドミルにて分散し、磁気塗料及びバックコー
ト塗料とし、前記の非磁性支持体上に塗布することによ
って達成される。
【0079】塗料の分散に際して、最も注意すべきこと
の一つは、無機粉末やカーボンブラックの粒子に余分の
力を掛けて、設計通りに配合されたカーボンブラックの
粒径に変化を与えないように配慮することである。
【0080】塗布に際しては、磁性層を先に塗布し乾燥
前に磁場配向を行ない、塗膜の表面平滑化処理を行なっ
て一旦巻き取ってから、裏面にバックコート層を塗布す
るのが望ましい。この工程の順序については特公昭58
−23647号に詳述されている。
【0081】磁性層及びバックコート層は単独でも複数
層塗布しても良く、同時に塗布することも差し支えな
い。塗布が完了した磁気記録媒体は、スリット装置によ
って所定のテープ幅に裁断され、通常バックコート層を
内側にして個別のハブに巻かれて、テープカセット本体
に収容され得る。
【0082】磁性塗膜、支持体、バックコート層の合計
厚みが14μm以下である場合、長手方向の弾性率が幅
方向の弾性率よりも大きく、かつ該幅方向の弾性率の2
倍を越えないことが望ましい。また、長手方向の弾性率
が1000kg/mm2 以上であることが望ましい。磁
性塗膜は、また、直径6mmの鋼球を5gの荷重で押し
付けて23mに渡って走行させたときにも鋼球の摩耗に
よる体積減少量が20×10-5mm3 以下となるように
規制することが好ましく、かく規制することにより多く
の場合、3.81mm幅に細長くスリットした磁気記録
媒体の磁性層表面を頂角45°のサファイヤブレードを
用いて荷重50g/(3.81mm幅)で1000回往
復しゅう動させても、その後の腐食環境下における保存
で腐食の原因となる磁性塗膜の損傷を生じることはな
い。
【0083】長手方向の弾性率を幅方向の弾性率よりも
大きくすること、および幅方向の弾性率の2倍を越えな
いようにすることは、適当な支持体選択、磁性粒子の磁
場配向による機械的な制御により達成することができ
る。また、長手方向の弾性率を1000kg/mm2
上とすることは、各塗布膜の結合剤樹脂の硬化条件を適
切に選択することにより達成される。
【0084】磁性塗膜の摩耗による体積減少量を20×
10-5mm3 以下となるように規制するには、モース硬
度5以上の無機粉末を適当量含ませること、表面平滑化
処理の条件の選択、乾操条件の選択などにより達成し得
る。
【0085】巻芯となるハブには半径方向の強い巻き締
め力が印加されるから、テープにカールを生じさせない
ようにするため、そのテープ巻き周面のひけを5μm以
内に管理することが望ましい。
【0086】このような磁気記録テープはバックコート
側が、かかるテープカセット本体のテープガイド部材と
接することから、ノイズの低減のためには、テープカセ
ット本体もしくは少なくともテープガイドの部分は、A
BS樹脂を用いるのが好ましく、また、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム等のモース硬度2〜4の顔料を含ませ
て、バックコートの損傷を防ぐことが望ましく、カセッ
ト本体には更に静電ノイズ低減のため、カーボンブラッ
ク及びポリオキシエチレンアルキルアミンなどの第四級
アンモニウム塩などの帯電防止剤、エチレンビスステア
ロアミドなどの溶融樹脂流動剤を含ませることが好まし
い。このようなカセット本体の製作は通常これらの組成
物を溶融し、射出成形によって金型に鋳込むようにすれ
ばよい。
【0087】以上のように、小型かつ高画質のビデオテ
ープ等で要求される、中心記録波長が0.8μm以下程
度の短波長記録において、高出力で腐食環境下での保存
によってドロップアウトやノイズが上昇するという現象
を可及的に抑制された磁気記録媒体を得ることができ
る。
【0088】以下に本発明の詳細を実施例に沿って述べ
る。
【0089】
【実施例】
I.合金磁性粉の作製 5mol/リットル濃度の水酸化ナトリウム水溶液1.
5リットルに0.72mol/リットルの硫酸第一鉄と
(A)mol/リットルの硫酸ニッケルとの混合溶液を
1.5リットルを室温で撹拌しながら加えて反応させ水
酸化第一鉄と水酸化ニッケルの共同沈澱物を得る。この
沈澱物懸濁液を40℃に保ちながら1.6リットル/m
inの速度で空気を吹き込み8時間撹拌し、濾過、水
洗、乾燥して長軸粒子径0.22μm軸比7の針状型の
ゲーサイトを得た。粒子形状はアルカリ溶液、金属塩等
の濃度に左右され、これらの濃度を少し変更することで
軸比(G)を変化させることができる。
【0090】つぎに、このゲーサイトを100gを水3
リットルに分散させ、この懸濁液中に1mol/リット
ル濃度の水酸化ナトリウム水溶液2lと1mol/リッ
トル濃度のオルトケイ酸ナトリウム水溶液 26ミリリ
ットルを加えて炭酸ガスを吹き込んでPH8になるまで
中和した後水洗乾燥し、粒子表面にケイ素化合物を被着
させた。
【0091】次にこのケイ酸化合物被着酸化鉄を水3リ
ットルに分散させ、この懸濁液中に1mol/リットル
濃度の水酸化ナトリウム水溶液2lと0.5mol/リ
ットル濃度のアルミン酸ナトリウム水溶液135ミリリ
ットルを加えて炭酸ガスを吹き込んでPH8になるまで
中和した後水洗乾燥し、ケイ酸化合物被着粒子表面にア
ルミナを被着させた。
【0092】次にこのケイ酸化合物とアルミナを被着さ
せたゲータイトを750℃で4時間焼成した後水蒸気を
含んだ水素ガス気流中で300℃8時間で還元し磁性酸
化鉄を得た。そして次のいずれかの方法(B)で磁性酸
化鉄中のFe2+/Fe3+量の制御を行う。
【0093】(B−イ)法 上記の方法で得た磁性酸化
銑粉末20gを酸素含有ガス中で加熱して部分酸化を行
いFe2+/Fe3+を(D)重量%にコントロールする。
【0094】(B−ロ)法 つぎにエチレングリコール
300ミリリットル中に塩化第一鉄4水和物(C)gを
溶解し、上記の方法で得た磁性酸化鉄40gを分散さ
せ、撹拌しながら180℃で4時間加熱し、Fe2+/F
3+を(D)重量%にコントロールし水洗乾操する。
【0095】次に、ポリエチレングリコール300ミリ
リットル中に、塩化コバルト6水和物(E)gを溶解
し、上記Fe2+/Fe3+量をコントロールした磁性酸化
鉄20gを分散させ、撹拌しながら200℃で6時間加
熱しコバルトが磁性酸化鉄中に均一に固溶した磁性粉末
を得た。次に、この磁性粉末を水洗したのち水素ガス中
450℃で2時間加熱還元し、さらに不活性ガス中に1
000ppmの酸素を含んだガスを60℃で2hr流し
て徐酸化を行い表面に鉄とコバルトを主体とするフェラ
イト層を有する長軸粒子径0.2μmの針状合金磁性粉
末を得た。
【0096】次に、この針状合金磁性粉末の表面処理
(F)を次の様にして行った。上記で得た針状合金磁性
粉末100gを、2リットルのエタノール中に分散さ
せ、これに7.5gのSi(OC2 5 4 を加え、撹
拌しながら60℃まで昇温後、7.8gの水を徐々に滴
下してSi(OC2 5 4 を加水分解し針状合金磁性
粉末の表面に、7原子/nm2 のSiの水酸化物を被覆
した。
【0097】このようにして得た試料1〜14の針状合
金磁性粉末の製造条件(A)〜(G)を表1にまとめて
示す。
【0098】 但し、○印は処理を行ったことを示し、×印は処理を行
わなかったことを表している。
【0099】II.磁性層の作製 上記で得られた針状合金磁性粉末100重量部と、重合
度340の水酸基含有塩化ビニル系樹脂10重量部と、
熱可塑性ポリウレタン樹脂7重量部と、粒径0.2μm
のアルミナ8重量部と、ミリスチン酸2重量部と、粒径
0.8μmのベンガラ(α−Fe2 3 )2重量部と、
カーボンブラックとして、粒径80mμの三菱化成社製
の♯4010を1重量部と、粒径20mμの東海カーボ
ン社製のシースト5Hを2重量部との混合物を、それぞ
れ70重量部づつのシクロへキサノンとトルエンとに配
合した組成物を、ボールミル中で96時間混練分散し
て、更に、三官能性ポリイソシアネート化合物5重量部
を加え、撹拌して磁性塗料を作製した。
【0100】この磁性塗料を厚み10μmの二軸配向ポ
リエチレンテレフタレートフィルムの支持体上に、塗膜
の厚さが2.5μmとなるように塗布、乾燥、カレンダ
処理を行い磁気記録媒体を作製した。
【0101】III .バックコート層の作製 一方、カーボンブラックとして粒径20mμの東海カー
ボン社製のシースト5Hを60重量部と、粒径280m
μ(0.28μ)のコロンビアンカーボン社製のラーベ
ンMT−Pビーズを7.5重量部と、粒径0.05μm
の炭酸カルシウム30重量部と、粒径0.1μmのベン
ガラ2.5重量部と、熟可塑性ポリウレタン樹脂45重
量部と、ニトロセルロース40重量部と、三官能性イソ
シアネート架橋剤15重量部とを、330重量部づつの
シクロヘキサノン及びトルエンに配合し、この組成物を
ボールミル中で96時間混練分散してバック用塗料を作
製した。
【0102】これを前記の磁性層塗布した磁気記録媒体
の背面に厚さ1.0μmに塗布乾燥した後、60℃で2
0時間キュアした。この磁気記録媒体の全厚は13.5
μmであった。これを、所定幅に裁断してテープとし、
バックコート層を内側にして、テープ巻周面のひけが
0.1μm以内に加工されたポリオキシメチレン樹脂の
射出成形品でできたハブに巻いた。
【0103】IV.カセット本体の作製 一方、電気化学工業社製のABS樹脂NA−1060を
100重量部と、カーボンブラックをフェロシアニンブ
ルーで処理した着色剤23重量部、炭酸カルシウム(粒
径0.5μm)35重量部、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン12重量部及びエチレンビスステアロアミド3
重量部を加え、ヘンシェルミキサーにより110℃で1
分間混練し、220℃で二軸押出し機により押出し加工
してペレット化した。更に前記のABS樹脂1500重
量部とともに、加熱炉で240℃にして溶融し金型温度
30℃でカセット本体を射出成形した。このカセット本
体内に前記ハブ巻きテープを収容して磁気記録媒体を組
み立てた。
【0104】以上のようにして作製した磁気テープの印
加磁場10KOe測定条件下での角型比はすべて0.8
5以上であり、磁性塗膜及びバックコート層の表面平滑
性を触針式表面粗さ計を用い、触針のR=2μm、カッ
トオフ0.08mmの条件で測定し中心線平均粗さで表
した結果、磁性塗膜の中心線平均粗さは0.004μm
以下、バックコート層の中心線平均粗さは0.01μm
以下であった。
【0105】試料1〜14の磁性粉について蛍光X線を
用いてCo、Ni、Al、SiのFeに対する重量比率
すなわちCo/Fe(H)重量%、Ni/Fe(I)重
量%、Al/Fe(J)重量%、Si/Fe(K)重量
%を測定し、透過型電子顕微鏡を用いて軸比(L)を測
定した。また、試料振動型磁力計(東英工業社製)を用
いて保磁力(M)Oe、飽和磁化(N)emu/g、温
度60℃90%の環境下に7日間放置した後の飽和磁化
(O)emu/g、異方性磁界分布を測定した。異方性
磁界分布は、異方性磁界分布の半値幅を保磁力で割った
時の商(P)で表わした。これらの結果をそれぞれ表2
に示した。
【0106】 表2. 試料 H I J K 1 21.0 4.2 3.5 1.6 2 25.0 4.4 3.6 1.6 3 17.3 4.0 3.6 1.5 4 8.1 4.1 3.4 0.6 5 20.3 3.0 3.6 1.5 6 20.9 0.0 3.5 1.5 7 18.2 4.1 3.5 1.6 8 26.3 4.0 3.5 1.5 9 6.0 4.2 3.6 1.5 10 5.2 4.1 3.6 1.6 11 20.0 4.2 3.5 1.5 12 5.9 4.1 3.5 1.5 13 21.0 4.1 3.5 1.6 14 8.1 4.1 3.4 1.5 試料 L M N O 1 7.0 1550 158.0 137.5 2 7.0 1590 161.1 145.1 3 7.0 1501 156.2 138.0 4 7.0 1500 151.0 110.0 5 7.0 1500 157.3 137.9 6 7.0 1420 160.9 105.0 8 7.0 1591 161.0 143.3 7 7.0 1513 156.5 138.2 9 7.0 1314 140.0 125.5 10 7.0 1298 139.8 123.3 11 7.0 1541 156.1 136.8 12 7.0 1300 138.9 124.1 13 9.0 1753 157.8 136.2 14 7.0 1527 150.0 131.8 試料 P 1 2.3 2 2.5 3 2.3 4 2.4 5 2.6 6 2.3 7 3.3 8 2.3 9 2.5 10 2.5 11 2.3 12 2.6 13 2.8 14 2.5 試料1〜8、および試料14について得られた磁気記録
媒体を温度60℃湿度90%の環境下に7日間放置した
後の飽和磁束密度の減少率(Q)%および3.81mm
幅に細長くスリットした磁気記録媒体の磁性層表面を頂
角45°のサファイヤブレードを用いて荷重50g/
(3.81mm幅)で1000回往復しゅう動させた後
直ちに温度60℃湿度90%の環境下に7日間放置した
後の飽和磁束密度の減少率(R)%をVSMにより測定
した。
【0107】また、7MHzの信号を入力し、再生した
ときの6MHzでのノイズレベルについて、ハブ巻き直
後と3.81mm幅に細長くスリットした磁気記録媒体
の磁性層表面を頂角45°のサファイヤブレードを用い
て荷重50g/(3.81mm幅)で1000回往復し
ゅう動させた後直ちに温度60℃湿度90%の環境下に
7日間放置した後でそれぞれ測定し、ノイズレベルの変
化をハブ巻き直後のノイズレベルを標準0dBとして、
磁性層表面を頂角45°のサファイヤブレードを用いて
荷重50g/(3.81mm幅)で1000回往復しゅ
う動させた後直ちに温度60℃湿度90%の環境下に7
日間放置した後のノイズレベル比(S)dBとして表し
た。これらの結果を表3.に示す。
【0108】 また、試料1および試料10の磁性粉末について透過型
電子顕微鏡で高倍率で表面を観察した結果、表面のフェ
ライト層の厚みは試料1は28オングストローム、試料
10は35オングストロームであった。その観察の状態
を図に示す。図1は試料1の磁性粉の粒子構造の様子を
示す説明図、第2図は試料10の磁性粉末の粒子構造の
様子を示す説明図である。
【0109】
【発明の効果】これから明らかなように、本発明による
針状合金磁性粉末は飽和磁化が高くかつ耐食性に優れる
と同時に、この合金を用いて作製した磁気記録媒体の耐
食性および耐久腐食性も優れ、耐久腐食性テスト後の走
行においてもノイズの上昇は殆ど無かった。
【0110】このように、本発明の鉄とコバルトを主体
的に含む長軸粒子径が0.25μm以下、軸比が4〜8
の範囲で、かつ鉄に対するコバルトの重量割合が5〜5
0重量%の範囲にあり、磁性塗膜の表面粗さが0.00
4μm以下とすることにより、全厚が14μm以下の磁
気記録媒体であっても過酷な走行条件においても耐久腐
食性に優れた磁気記録媒体を提供でき、しかも本発明に
よって得られた針状合金磁性粉末を用いた磁気記録媒体
は、短波長記録に適することが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料1の磁性粉の粒子構造の様子を示す説明図
である。
【図2】試料10の磁性粉末の粒子構造の様子を示す説
明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河原井 正義 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一面に磁性塗膜が設けられた磁
    気記録媒体において、該磁性塗膜が鉄とコバルトを主体
    的に含む長軸粒子径が0.25μm以下、軸比が4〜8
    の範囲で、かつ鉄に対するコバルトの重量割合が8〜5
    0重量%の範囲にある針状合金磁性粉末を含み、さらに
    該磁性塗膜の表面平滑性が中心線平均粗さで0.004
    μm以下であって、磁気記録媒体全体の厚みが14μm
    以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 温度60℃湿度90%の環境下に7日間
    放置した後の飽和磁束密度の減少率が10%以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 表面にSi、Alの少なくとも一種で被
    覆された針状合金磁性粉末である請求項1に記載の磁気
    記録媒体。
  4. 【請求項4】中心記録波長が0.8μm以下の情報を記
    録すべき用途に用いられる請求項1に記載の磁気記録媒
    体。
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