JPH0349026A - 針状合金磁性粉末及びその製造方法及びこれを用いた磁気記録媒体 - Google Patents

針状合金磁性粉末及びその製造方法及びこれを用いた磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH0349026A
JPH0349026A JP1249990A JP24999089A JPH0349026A JP H0349026 A JPH0349026 A JP H0349026A JP 1249990 A JP1249990 A JP 1249990A JP 24999089 A JP24999089 A JP 24999089A JP H0349026 A JPH0349026 A JP H0349026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
iron
cobalt
magnetic powder
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1249990A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Nakazumi
中住 哲也
Mikio Kishimoto
幹雄 岸本
Toshinobu Sueyoshi
俊信 末吉
Masayoshi Kawarai
正義 河原井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP1249990A priority Critical patent/JPH0349026A/ja
Publication of JPH0349026A publication Critical patent/JPH0349026A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、先に特願昭63−275827号特願平1
−27263号、特願平1−68754号、特願平1−
96697号、によって本発明者らが述べた発明を集大
成したものであって、鉄とコバルトを主体とする針状微
粒子合金磁性粉末に係わり、特にその微粒子合金粉末及
びこれを用いた磁気記録媒体の耐腐食性能の改良に関係
する。
(従来の技術) 金属鉄磁性粉末は、保磁力や飽和磁化が従来の酸化鉄磁
性粉末に比べて太きいという特徴を有し、高密度記録に
適しているため実用化されてきている。
しかし、金属鉄磁性粉末は、粒子の表面が活性であるた
め、きわめて腐食され易(、その取扱に不便なだけでな
く、これを用いた磁気記録媒体は高温多湿の環境下で出
力特性が劣化するという欠点がある。このことは金属鉄
磁性粉末を例えば温度60℃湿度90%の環境下に放置
した時、数時間のうちに飽和磁化が急徴に減少してしま
うことからも明らかである。
金属鉄磁性粉末のこのような腐食性を改善するために、
従来、鉄にコバルト等の金属を合金化させて粒子表面に
不動態膜を形成させることが試みられて来た。
例えば標準的な合金磁性粉末の製造法として、■蓚酸水
溶液中に添加した鉄塩とコバルト塩から得た共沈物を還
元する。0表面にコバルトを被着させた酸化鉄粉末を加
熱還元する。■鉄塩とコバルト塩を含む溶液に還元剤を
添加する。■不活性ガス中で金属を蒸発させ、ガス分子
と衝突させて合金磁性粉末を得る。■水素と窒素やアル
ゴンガスとの混合ガス中でFeやCoの塩化物の蒸気を
流しながら金属に還元する、などの方法がある。
ところが■では粒子の組成をコントロールするのが難し
く、■ではコバルト化合物を表面に形成させるため微粒
子の針状型を維持するのが困難で、■■■では粒子が針
状ではな(、数珠玉状となるので配向性の点で問題とな
る。
そこで、鉄塩とコバルト塩のアルカリの水系懸濁液から
得たコバルトを含有した針状ゲーサイト粉末を加熱還元
する方法などが提案されている。
ところがこの手法を用いて得た合金磁性粉末は標準的な
金属鉄磁性粉末に比べである程度の耐腐食性が付与され
たものの、粒子内部に存在するコバルト量が7重量%程
度に限られるのみならず、この程度のコバルトの合金量
では多くの場合十分な耐腐食性能かえられない。この理
由は明らかにされては(1ないが、金属磁性粉末中のコ
バルトの量が不足するため粒子表面に十分な不動態膜を
形成させることができないためと考えられる。
(発明が解決しようとしている問題点)そこで、本発明
者らは、不動態膜を保護するか、もしくはコバルトを十
分に供給することが必要であると考え、以下の試みをな
した。すなわちコバルトを十分に供給するために鉄塩と
コバルト塩のアルカリの水系懸濁液から得たコバルトを
含有した針状ゲーサイト粉末を加熱還元する方法におい
て、水系懸濁液中にコバルト塩を過剰に投入して結果物
のコバルト含有量を増加させようと試みたが、ゲーサイ
トの形状が崩れる、ゲーサイト粉末中に不定形な粒子が
混在する等、ゲーサイトの粒形状や組成の均一性が損な
われ、金属磁性粉束中にコバルトを十分に固溶させるこ
とができなかった。
本発明者はこの原因につき種々検討したところ、ゲーサ
イト形成時の懸濁液中にコバルト塩を入れると0う従来
からの手法を踏襲していたのでは、永久に根本的な解決
は図れないことに気付いた。
即ち、第一に、そもそもゲーサイトを構成する鉄は3価
であり、2価のコバルトとは等価でないから、自由にイ
オン交換反応ができないこと、第二に、水系懸濁液中の
コバルト濃度がゲーサイト結晶の成長速度を支配してい
ると考えられること、第三に、ゲーサイト粒子の形状が
その後の処理を経て金属磁性粉末の粒子の形状を決定す
るから、ゲーサイト粒子の生成段階ではむしろ結晶の成
長速度に影響を及ぼすコバルトイオンが存在しない方が
望ましいこと、に思い至ったのである。
このような基本理念のもと、予め、粒子形状の整ったゲ
ーサイトを生成しておき、これを二価の鉄イオンを持つ
マグネタイトに変換し、この鉄の二価イオンの一部をこ
れと等価なコバルトの二価イオンでイオン交換を行い、
外からこのマグネタイト粒子にコバルトを固溶させるこ
とで針状形状を確保し、かつ高濃度のコバルトを固溶さ
せることができることを見い出し、これを還元すること
により新規の合金磁性粉末を得た。新規の合金磁性粉末
は、きれいな針状を呈しており、粒子径0.25μm以
下と微粒子であるが、温度60℃湿度90%の環境の中
で7日間I!装置しても飽和磁化が120 emu/c
i以上を保ち耐腐食性能に極めて優れていた。この理由
は粒子内部にコバルトを鉄に対して、8重量%以上も含
めるにも拘らずコバルトの固溶を均一にすることができ
たためと考えられる。
そして、この新規の針状合金磁性粉末は、磁気記録媒体
として磁性塗膜中に含められた場合に、過酷な記録再生
の過程を経た後においても、なお優れた耐食性能を発揮
するのである。この理由は明らかではないが、粒子内部
にコバルトが鉄に対して多量に固溶するために、従来の
金属鉄磁性粉末に比べてはるかに硬いことに起因すると
考えられる。
事実、この新規の針状合金磁性粉末の表面に、フェライ
ト被膜を形成させたり、珪素、アルミナのいずれかで被
覆することによってさらに硬さを増すようにした場合に
は、過酷な走行条件下での使用によっても腐食されるこ
とがより少なくなるからである。したがって、結果とし
てこの新規針状合金磁性粉末は磁気記録媒体を一定荷重
の走行条件で一定時間摩耗環境下に置いた後の腐食テス
トによっても良好な耐久腐食性を与えるのである。例え
ば、3.81mm幅に細長くスリットした磁気記録媒体
の表面磁性層を頂角45°のサファイヤブレードを用い
て荷重50g/(3,81mm幅)で1000回往復し
ゅう動させた後直ちに温度60℃湿度90%の環境下に
放置した後の飽和磁束密度の減少率は10%以下である
この発明は、上記従来の金属鉄磁性粉末が持っていた耐
腐食性能が劣るという問題点を解決し、所定の軸比を有
する針状の微粒子で飽和磁化が高い高密度記録の条件を
うまく満たした上に、さらにより高い耐久耐腐食性を有
した磁気記録媒体を提供することも可能にするのである
(問題を解決するための手段) この発明は、かかる問題点を解決するために、粒度とコ
バルト濃度がともに均一に揃った針状合金磁性粉末群を
得ることが特に重要であることに気付き、まず、粒度を
均一に調整したFe基粒子群を得、その後コバルトを固
溶させることが有効なこと、さらにコバルトを均一に固
溶させるためには、固溶反応が均一に進行することが好
ましいとの観点から種々検討した結果、Fe基粒子訂の
粒度を均一に調整するには、結晶合成の段階でニッケル
を作用させると好ましい。ニッケルはそれ自体合金磁性
粉末の耐食性を向上する機能を持つが、コバルトを均一
に固溶させる効果もある。
すなわち、鉄塩とニッケル塩とをアルカリ水溶液中で反
応させて水酸化鉄と水酸化ニッケルとの共同沈澱物を得
てこれを酸化して得たFe基粒子群は粒径分布が小さく
なる。作用させるニッケル量が2重量%以上になるとF
e粒子訂の粒径分布を小さ(することができる。この粒
径分布が小さいNi含有Fe基粒子群を水蒸気を含む水
素ガス気流中で還元して得た磁性酸化鉄に、粒子に均一
に含有することにより耐食性に寄与するところのコバル
トを鉄に対して所定の範囲で鉄化合物各粒子に均一に含
有させた後還元することにより、合金磁性粉の飽和磁化
が増加し、かつ耐腐食性能が向上することを見い出した
。ニッケルが2重量%以下であると粒径分布を均一にす
ることができないので、この後に加えるコバル)Qを増
加させてもコバルトの組成濃度が各粒子間で不均一にな
り耐腐食性能の向上が認められない。
ニッケルは合金磁性粉末の表面部分に存在させることが
耐久腐食性の点から望ましい。また、鉄−ニッケル金属
間化合物の形で存在させることができる。
また、コバルトが少ないと耐腐食性能向上の効果は不十
分となる。
また磁性粉の形状制御などの目的にクロム、マンガンな
どの鉄とニッケルとコバルト以外の金属元素を添加する
ことは可能であるが、多量に添加すると飽和磁化が低下
する。飽和磁化を損なわないためには、鉄とコバルトの
しめる割合を、磁性粉を構成する金属元素中90重量パ
ーセント以]二にするのが好ましい。
我々の検討結果によれば、高い飽和磁化と耐腐食性能に
優れる合金磁性粉を得るためには、コバルトを鉄、ニッ
ケル中に均一に固溶させることが重要で、コバルトが磁
性粉表面に偏析したりすると、局部電池が発生し腐食を
誘発するなど高い飽和磁化が得られにくくなる。
このような、コバルトを鉄、ニッケル中に均一に固溶さ
せる方法としては、例えば、塩化コバルトを溶解させた
多価アルコール中にニッケル含有磁性酸化鉄粉末を分散
させ、この懸濁液を加熱して磁性酸化鉄中にコバルトを
均一に固溶させた後、水素ガスで加熱還元して鉄−コバ
ルト−ニッケル合金粉末を得る方法がある。(特開昭5
2−146900号) また1、この方法においてはコバルト固溶反応の原料と
なる磁性酸化鉄の粒子サイズの分布に広がりがあれば当
然各粒子間の比表面積に差が現れ、粒子表面でのコバル
ト交換反応の速度に差が生じ、各粒子間の組成が不均一
になる。その結果各粒子間に電位差が生じ、局部電池を
生じ腐食が進行する。従ってコバルトを固溶させる原料
の粒子サイズ分布は耐食性に優れた金属磁性粉を形成す
るの非常に重要となる。即ち、原料ゲーサイトの形成段
階でニッケルを含有させることで粒子サイズ分布の小さ
いゲータイトを得ることは後に得られる金属磁性粉末の
耐食性をより優れたものにするためには欠かせないもの
である。
なお、この方法においては磁性酸化鉄粉末表面の二価の
鉄イオンとコバルトイオンが交換反応を起こして磁性酸
化鉄粉末中にコバルトが固溶するため磁性酸化鉄粉末の
鉄二価イオンのコントロールが非常に有効となって(る
核晶に用いる酸化鉄はスピネル構造を有しFe”ffi
が最も多いマグネタイト(Fe”/ Fe””=50w
t%)はFe”” [Fe3”Fe2+コ04と表され
る。
また、Fe2+が存在しないγ−FG203はFe3+
[Fe3+5.−10+、3]04と表される。ここで
口は空孔を表す。したがってFe21=、が増加すると
逆に空孔が減少する。多価アルコールによる酸化鉄の粒
子中へのコバルトの固溶反応は磁性酸化鉄の表面のFe
2+イオンと多価アルコール中のC02+が固液界面で
交換反応を起こす。そして表面に取り込まれたco2+
は粒子内部の空孔を利用して内部へ拡散していく。
したがって、この方法において効率よくコバルトを固溶
させるためには「e2+mあるいは空孔量をコントロー
ルしてやればよい。
すなわち、Fe”/Fs3+が5wt%〜45w t%
の範囲ではコバルトがFe2+と置換して粒子内部に拡
散して(。しかし5wt%以下になるとコバルトの置換
ができなくなり固溶量が減少する。一方、45wt%を
越えると拡散に寄与する空孔mが減少するためFe2+
と置換したCo”+が内部へ拡散しに(くなるためコバ
ルトは表面に偏析しコバルトの固溶量は減少する。
磁性酸化鉄粉末の二価の鉄イオンを適当にコントロール
するための一般的な方法としては、磁性酸化鉄粉末の部
分還元を、水素ガス中で加熱還元する方法がある。しか
し、この方法では、1)還元条件の設定が難しく所定の
Fe2+/Fe3+にするのが難しい、2)磁性酸化鉄
粉末粒子間で焼結を起こし易く、その結果、焼結箇所と
未焼結箇所とでコバルトの固溶反応速度がちがうため各
粒子間のコバルト固溶量が不均一になる。その結果、こ
のコバルト固溶酸化鉄粉末を還元して得られる鉄−コバ
ルト合金の消去特性が悪くなるという問題点が生じてい
る。
一方、鉄塩を含む多価アルコール中に形状が制御された
磁性酸化鉄粉末を分散させ、この溶液を加熱することに
より、焼結を起こす事な(原料となる磁性酸化鉄粉末中
の二価の鉄イオンをコントロールすることが特開昭53
−90198号等に提案されている。この発明者らは種
々検討した結果、上記の問題点を解決するために、この
提案が特に役立つことを究明した。
即ち、コバルト組成に大きな影響を与える磁性酸化鉄の
二価の鉄イオンのコントロールを、焼結の原因となる還
元雰囲気中における加熱還元を行わずに、コバルト固溶
反応に用いる溶液と同じ多価アルコール中で行い、これ
を原料に鉄−コバルト合金を得るようにすると焼結の少
ないものが得られる。
鉄塩を溶解した多価アルコール中に磁性酸化鉄粉末を分
散させ、この溶液を加熱すると、磁性酸化鉄粉末中に二
価の鉄イオンが導入され中間酸化鉄となる。導入される
二価の鉄イオン量は溶液中の鉄イオン濃度と加熱温度の
増加にともない増加する。
多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン
等を用いることができる。
また加熱還元は公知の加熱還元方法に準じて行えばよく
、還元温度は通常150℃から500“C程度である。
以上のように、この発明によれば、飽和磁化が高く、か
つ磁気記録に適した保磁力を有し、さらに耐腐食性能に
優れた微粒子合金磁性粉を得ることができる。
なお、通常の磁気記録用針状磁性粉はできるだけ高い保
磁力を得るために軸比を10以上にして、形状異方性に
より保磁力を高めている。ところが飽和磁化の高い鉄と
コバルトを主体とする合金磁性粉の軸比を10以上にす
ると保磁力が17000e程度以上になり、磁気記録媒
体としては高すぎる。この保磁力を磁気記録に適した1
6000e程度以下にするためには、通常粒子サイズを
大きくするが、このような合金磁性粉においては微細な
粒子から粗大な粒子まで混じりあってしまって粒子サイ
ズ分布が広(なる。そこで保磁力の値は適当でも異方性
磁界分布が広(なり、その結果この針状合金磁性粉末を
用いた記録媒体は、消去特性が劣るという問題を生じる
。またこのような媒体は磁性粉の粒子サイズが大きいた
めノイズが高いという問題があり、今だに実用に耐えう
る針状合金磁性粉末が得られていないのが現状である。
そこで、粒子サイズが小さく異方性磁界分布を小さい値
に維持しながら保磁力を磁気記録に適した値に低減させ
るには、粒子の軸比を4〜8の範囲、好ましくは4.5
〜7.0の範囲にすることが最も効果的である。
保磁力の値は、軸比が10以上の合金磁性粉を1とする
と、軸比が4のとき約0.78になり、軸比が8のとき
約0.96となる。軸比が4より小さいと保磁力の制御
が困難になり、また軸比が8より大きいと保磁力の低減
の効果がほとんど認められな(なる。
また、本発明の合金粉は軸比により保磁力の低減をさせ
ているため、粒子サイズを大きくする必要はな(、通常
は長軸粒子径が0.1μm〜0゜25μmの合金が好適
なものとして用いられる。
このような合金粉はどれも異方性磁界分布の半値幅の値
を保磁力で割ったときの商が3.2以下と異方性磁界分
布が狭いものとなり、消去特性が改刀され、またこれを
用いた磁気記録媒体はノイズが低(なる。
本発明により得られた針状合金磁性粉末は、例えば、温
度60℃湿度90%の環境で、7日間放置した時でも飽
和磁化は120 emu/g以上となお高い値を保ち極
めて腐食されにくい。これはコバルトを適量含むことだ
けではな(、結果的に、鉄に対してニッケルが2重量%
以上含まれることにも由来している。
そして以」二述べた新規針状合金磁性粉末を用いて、一
定の摩耗環境下においても良好な耐食性を有すること、
すなわち耐久腐食性に優れた磁気記録媒体を得るには、
次のようにすることができる。
すなわち針状合金磁性粉末の表面を加熱された酸素含有
ガスに接触させてフェライト層を形成するか、あるいは
AIあるいはSiのアルコール溶液に水を作用させ加水
分解によりこれらの化合物を針状合金磁性粉末表面に生
成することによりA1%s1の少なくとも一種を被覆す
ることにより、比較的少ないコバルト量であっても針状
合金磁性粉末自体に耐久腐食性を付与することができる
。特に、AIやSiは特定の量的範囲で被覆する場合に
その効果が認められ、AI、Siの少なくとも一種の被
覆量が1〜9原子/nm2の範囲にあるときが好ましい
。被覆量が1原子/nm2未満ではA I N S i
の耐久腐食性を付与する作用に乏しく、また、被覆Mが
9原子/nm2を越えると必要以上に非磁性成分が増加
し磁気特性を旧なうだけで高い飽和磁化を持つ針状合金
磁性粉末の特徴を損なう場合もある。また、磁性塗膜に
針状合金磁性粉末の保護作用を付与することによっても
優れた耐久腐食性が得られる。すなわち、後に述べるよ
うに磁性塗膜のフィラーとしてモース硬度5以上の無機
粉末を添加したり磁性塗膜の表面に潤滑性を与える脂肪
酸、脂肪酸エステル各種鉱物油などを潤滑剤として加え
る、あるいは磁PIE塗膜のこすれに対する強度を付与
するためにバインダーとして特定のものを選択すること
などによって磁性塗膜に保護作用を付与できる。さらに
磁性塗膜の表面を中心線平均粗さで0.004μm以下
とすることにより表面からの腐食性ガスの塗膜内部への
侵入を防ぐこともできるだけでなく、摩擦係数を低減す
ることができるので塗j摸の傷つきが少なく耐久腐食性
を結果的に高めることができる。なお、磁気記録媒体と
してテープ状の形態で用いる場合には、巻回時にバック
コートとのこすれによる磁性塗膜の傷つきから耐久腐食
性が悪化することがあるので、バックコート層として、
中心線平均粗さで0.01μm以下の表面平滑性をイf
し、前記針状合金磁性粉末の長軸粒子径よりも大きい径
を有する一次粒子もしくは凝集体のカーボンブラックを
含むものを採用するのが好ましい。
特に、磁気テープなど磁性層とバック層を有していて、
支持体、磁性塗膜、バックコート層の合計全体の厚みが
14μm以下のテープ状のものを巻回するタイプの磁気
記録媒体において、過酷な摩耗環境下においても良好な
耐食性を有し、ドロツプアウトやノイズが上昇すること
のないように信頼性を確保することができる。
このような磁気記録媒体は一般に、ポリエステルフィル
ムなどの支持体上に、磁性粉末・結合剤−1jj4機粉
末・潤滑剤などを有機溶媒中に混線分散してなる磁性塗
料を塗布、乾燥した磁性塗膜を形成して成っている。そ
して殊にビデオテープなどでは、走行性の改善のために
、支持体の背面に結合剤φ無機粉末・潤滑剤などを含む
塗膜によるバックコート層を形成している磁気記録媒体
では特に、磁気ヘッドやガイドローラーと接触するとき
に摩耗が生じないようにするために、磁性層にもバック
コート層にも、ともにモース硬度5以上の無機粉末を含
ませることが提案されている。
バックコート層にモース硬度5以上の無機粉末を含ませ
ることについては例えば、特開昭62−112号、同8
2−38525号、同62−38526号、同62−3
8527号、同62−38528号等に、磁性層につい
ては例えば、特公昭47−18572号、同48−15
003号、同49−39402号、同52−28642
号、同52−49961号、同55−15771号等に
開示されている。
更に、ノイズ低減のために、スーパーカレンダー処理に
より磁性層の表面仕上げ処理をして磁性層表面を平滑に
してノイズを低減することが特公昭52−17404号
、同60−12888号等で既に提案されている。
しかしながら、本発明に係る針状合金磁性粉末を磁気記
録素子として用い、表面仕上げ処理を経て得られた磁気
記録媒体は、当初はノイズも低いが、長期間走行後、し
かも特に腐食環境下に長期間置かれたときにはドロップ
アウトやノイズが上昇してしまうという問題があった。
この問題は、金属磁性粉末としてコバルトが8重量%未
満、のちのを用いた場合に顕著で、およそ0゜8μ以下
の記録波長に対応する周波数の信号に対するドロップア
ウトやノイズが長期走行後に上昇するということが明ら
かとなった。
この問題は、種々の試作品についてほぼ満遍無(起った
のであるが、本発明者らの検討によれば、鉄とコバルト
を主体的に含む針状合金磁性粉末において、長軸粒子径
が0.25μm以下で軸比が4〜8の範囲、かつ鉄゛に
対するコバルトの重量割合が8〜50重量%の範囲にあ
り、表面に鉄とコバルトを主体に含むフェライトの被膜
を形成し、表面にSi、AIの少なくとも一種を被覆し
た磁気記録媒体は、特に保存後も当初の低減されたノイ
ズを維持したという結果を得たのである。
従って、この問題は金属磁性粉末の耐食性だけでなく耐
摩耗性にも原因があると考え種々検討した。
この現象は特に、支持体、磁性塗膜、バックコート層の
合計全体の厚みが14μm以下のテープで著しいことが
認められた。これは、全厚20μm程度の厚手のものに
比べて、単位巻き径に対する巻き回数が多(、特にハブ
の最内側に近接したところでの巻き締まりが著しいこと
も原因の一つとして考えられる。
支持体、磁性塗膜、バックコート層の合計全体の厚みが
20μm程度のVH3方式では白色レベルの最短記録波
長が1.3μmであるに対して、強磁性合金粉、末を磁
気記録素子として使用し中心記録波長が0.8μm以下
の磁気記録媒体で特に顕著である そこで本発明者等は、更に、磁性層の傷つき易さは、塗
膜に含まれる粉末の粒径に依存し粒径が一定以上に小さ
いとfiJ漠の補強効果が低下するが、粉末自体の硬度
をあげることによって塗膜の強度を維持できるという事
実を見出し、この事実に鑑みて、種々検討した結果、前
に述べたように、粉末自体の硬度と耐食性とを同時に付
与する■合金中の所定のコバルト量■粉末粒子表面の不
動態被膜の形成■S 1% A Iの少なくとも一種の
保護被膜という三つの手段を提供するに至ったのである
一方、磁性塗膜の耐食性は一見磁性層と無関係なバック
コート層によっても左右される。すなわち磁気記録テー
プを巻いたときにバックコート層に必然的に含まれるモ
ース硬度5以上の無機粉末が、磁性層の表面を傷つける
と金属磁性粉末は場合によっては腐食環境にさらされる
。そこでバックコート層におけるモース硬度5以上の無
機粉末の粒子径は針状合金磁性粉末の長軸粒子径よりも
小さくすることが望ましい′ことを見出した。
また、バックコート層には走行性の改善のため、多くの
場合、カーボンブラックを含ませる必要がある。
このこと自体は、10〜30mμの微粒子のカーボンブ
ラックと200〜500mμの粗粒子のカーボンブラッ
クと0.2μm以下の非磁性粉末とを含ませて、ドロッ
プアウトの増加を抑え、走行耐久性を良好にするという
特開昭62−8328号公報等で既に述べられている。
しかしながら、この文献では、カーボンブラックの一次
粒子の粒径あるいは凝集体の径と、磁性塗膜中の強磁性
合金粉末の長軸粒子径との関係については言及しておら
ず、また、長軸粒子径が小さい針状合金磁性粉末を用い
た場合の0.8μ以下の記録波長に対応する周波数の信
号に対するノイズとの関係についての検討もなされては
いない。
そこで本発明では、バックコート層のカーボンブラック
の一次粒子の粒径あるいは凝集体の径と、磁性塗膜中の
針状合金磁性粉末の長軸粒子径との関係について検討し
た結果、カーボンブラックの一次粒子の粒径あるいは凝
集体の径が磁性粉末よりも大きい場合に、結果として高
出力低ノイズの要求に充分応えることができることが明
らかとなったのである。
高記録密度の要請、特に磁性塗膜の簿膜化に対応した約
3.0μm以下の厚さの磁性層をもつ磁気記録媒体にお
いて、この事実は特に顕著に現れる。
そこで、本発明では、非磁性支持体の両面にそれぞれ磁
性層とバックコート層を設けて、高い出力を発揮させ、
しかも、中心記録波長0.8μm以下の高密度記録にお
いて、長期間の保存にも拘らず、ノイズの上昇を可及的
に抑制し得る磁気記録媒体を提供するためには、磁性塗
膜に印加磁場10KOe測定条件下での0.85以上の
角型比をもたせることが好ましいこと、磁性層の保磁力
を15000e以上とすることが好ましいこと、磁性層
の表面平滑性を中心線平均粗さで08004μm以下に
規制することが好ましいこと、バックコート層の表面平
滑性も中心線平均粗さで0.01μm以下とすること及
び針状合金磁性粉末の長軸粒子径よりも小さく規制する
ことが好ましいことを見出した5゜また、一般にカーボ
ンブラック等は軟質であって、バックコート中に含ませ
たものがテープの巻回によって磁性層表面を傷つけると
いうことは、従来予想もしなかったことであるが、中心
記録波長0.8μm以下程度の高密度記録を達成するた
めに磁性粉末の長軸径を0.2μm以下と小さくし、か
つ金属の磁性粉末を主体的に含む磁性層では、塗膜の補
強効果が充分とはいえないうえに、高密度記録が要請す
る薄手テープの多数回巻きという過酷条件下で強い巻き
締め力が掛けられることもあって、カーボンブラックと
いえども粒径の小さなものは磁性層の表面を傷つける場
合があるという事実を見出した。この場合、バックコー
ト層中に、−成粒子又は凝集体として針状合金磁性粉末
の長軸粒子径よりも大きい径のカーボンブラックを含ま
せると、小粒径のものはその間隙に入り込むので、バッ
クコート層の表面に突出することが無く、好ましい。ま
た、バックコート塗膜中に含ませるモース硬度5以上の
無機粉末の粒径を、針状合金磁性粉末の長軸粒子径より
も小さくすることが好ましく、このように構成した磁気
テープをポリオキシメチレン樹脂等のハブ周囲にバック
コート層を内側にして巻いた場合に、ABS樹脂とモー
ス硬度2〜4の顔料を含むカセット本体に収容するのが
好ましいこと等を見出してなされたものである。
本発明で使用する非磁性支持体の素材としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン−2゜6−ナフタ
レートなどのポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン類、セルローストリアセテ
ート、セルロースダイアセテートなどのセルロース誘導
体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル
系樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドな
どが挙げられるが、中でも二軸配向型のポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートな
どのポリエステル類で、長手方向の弾性率が700 k
g/mm2以上、幅方向の弾性率が400 kg/w2
以上、表面粗さがo、oiμm以下であることが望まし
い。
そして、上記支持体上に有機溶媒に溶解したバインダ樹
脂中に磁性粉末、モース硬度5以上の無機粉末をともに
含み、これを分散した磁性塗料を塗布して、磁場配向処
理を行ないつつ乾燥させて磁性塗膜を形成する。
強磁性合金粉末の長軸粒子径は、中心記録波長との関係
上、0.8μm以下であろうが、分解能の観点から0.
25μm以下であるのが望ましい。あるいは)ニッケル
、コバルトの金属元素を含む合金粉末で、ニッケルの重
量割合が2重量%以上で、ニッケルに対するコバルトの
重量割合が110重量%以上の範囲にあるように組成を
調整すれば、60℃で湿度90%の環境に7日間放置し
たときでも飽和磁化の値が120 emu/g以上を保
てるので好ましい。また、異方性磁界分布の半値幅を保
磁力で割った商の価が3.2以下であることが消去特性
の保持のために望ましい。
磁性層またはバックコート層に含まれるモース硬度5以
上の無機粉末としては、金属酸化物、金属炭化物、金属
窒化物等が挙げられるが、中でもα−F e203■、
Al2O3■、Cr2O3■、5i02■、TiO2■
、ZrO2■、SiC■、TiC■、hBN■、S i
 3N4■等(例えば■はモース硬度6であることを示
す)がより好ましいものとして列挙される。これらの無
機粉末については種々の粒径のものが容易に入手できる
ので、本発明の上記の知見に沿って適宜選択することが
できる。
本発明において特にバックコート層に用いられるカーボ
ンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネス
ブラック、アセチレンブラック、サーマルブラックの何
れでも利用できるが、アセチレンブラックが特に好まし
い。
また、特開昭61−22424号に開示されているよう
な表面がグラファイト層で包まれたグラファイト化カー
ボンブラックをも使用することができる。
カーボンブラックの市販品の具体例としては、米国キャ
ボット社製のものとして、粒径18mμのブラックパー
ル700、粒径20mμのモーガルし1粒径27mtl
のELFTEXpe l 1ets−115、同す−ガ
ル3001、粒径30mμのパルカンXC−72、粒径
75mμのスターリングNS。
同スターリングR1コロンビアンカーボン社製のものと
しては、粒径13mμのラーベン8000.粒径20m
μのラーベン5250、粒径30mμのラーベン890
、粒径62mμのラーベン450、粒径70mμのラー
ベン410、粒径280rrl (0゜28μ)のラー
ベンMT−Pビーズ、粒径300mμ(0,30μ)の
ラーベンセバカルプMT−CI。
旭カーボン社製のものとしては、粒径75mμのH8−
500,粒径35mμの# 60 H,東海カーボン社
製のものとしては、粒径20mμのジースト5H1オラ
ンダ国アクゾ社製のものとしては、粒径30mμΦケッ
チエンブラックEC,三菱化成社製のものとしては、粒
径20mμの#4040、粒径23mμの#4330B
S、粒径45mμmの#4350 B S、粒径80m
uの#4010などが好適なものとして用いることがで
きる。
このように、カーボンブラックは種々の粒径のものが容
易に入手できるので、本発明の上記の知見に沿って、金
属磁性粉末の長軸径との兼ね合いで、設計上適宜選択す
ることができるが、粒径が比較的小さな場合には、その
カーボンブラック自身のストラフチャー形成能力を利用
して、数個の一次粒子が纏まった凝集体を形成させるこ
とが望ましい。この場合には纏まった凝集体があたかも
一個のカーボンブラック粒子の如く機能するからである
これらの無機粉末及びカーボンブラックについて、前記
の粒径の関係を満たすように磁性層及びバックコート層
の塗料中に混入すれば良い。
上記磁性塗膜およびバックコート塗膜に用いられるバイ
ンダ樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル−酢酸ビニルルビニルアルコール共重合体、
塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニト
リル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共
重合体などの塩ビ系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、
熱硬化性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノ
キシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース誘導
体、エポキシ樹脂またはこれらの混合物が挙げられる。
また、これらの樹脂にカルボン酸、スルホン酸、スルホ
ン酸塩、リン酸、リン酸塩、アミン、アンモニウム塩な
どの親水性極性基を導入して塗膜構成材料としての粉末
粒子の分散性を改善したり、アクリル系の二重結合を導
入して電子線の照射によって硬化するようにしてもよい
。 これら塗膜を形成するための塗料作成に用いる溶媒
としては、エタノール、プロパツール、ブタノールなど
のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン
、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘプタン
、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、メ
チレンクロライド、エチレンクロライド、クロロホルム
などの塩素化炭化水素などが挙げられるが、シクロへキ
サノン−トルエンの混合系溶媒が望ましい。
また、上記塗膜には、他に添加剤として、飽和及び不飽
和の高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、
高級アルコール、シリコーンオイル、鉱物油、食用油、
フッソオイル、などの潤滑剤が使用できる。
このような組成は、所定量をボールミルもしくはサンド
ミルにて分散し、磁気塗料及びバックコート塗料とし、
前記の非磁性支持体上に塗布することによって達成され
る。
塗料の分散に際して、最も注意すべきことの一つは、無
機粉末やカーボンブラックの粒子に余分の力を掛けて、
設計通りに配合されたカーボンブラックの粒径に変化を
与えないように配点することである。
塗布に際しては、磁性層を先に塗布し乾燥前に磁場配向
を行ない、塗膜の表面平滑化処理を行なって一旦巻き取
ってから、裏面にバックコート層を塗布するのが望まし
い。この工程の順序については持分11、’j 58−
23647号に詳述されている。 磁性層及びバックコ
ート層は単独でも複数層塗布しても良く、同時に塗布す
ることも差し支えない。塗布が完了した磁気記録媒体は
、スリット装置によって所定のテープ幅に裁断され、通
常バラフコ−)・層を内側にして個別のパブに巻かれて
、テープカセット本体に収容され得る。
磁性塗膜、支持体、バックコート層の合計厚みが14μ
m以下である場合、長平方向の弾性率が幅方向の弾性率
よりも大きく、かつ該幅方向の弾性率の2倍を屈えない
ことが望ましい。また、長平方向の弾性率が1000k
g/mm以上であることが望ましい。磁性塗膜は、また
、直径6mmの鋼球を57の荷重で押し付けて23包に
渡って走行させたときにも鋼球の摩耗による体積減少量
が20×10−5mrn3以下となるように規制するこ
とが好ましく、かく規制することにより多くの場合、3
.81mm幅に細長くスリットした磁気記録媒体の磁性
層表面を頂角45″のサファイヤブレードを用いて荷重
50 g/ (3,81mm幅)でi ooo回往復し
すう動させても、その後の腐食環境下における保存で腐
食の原因となる磁性塗膜の損傷を生じることはない。
長平方向の弾性率を幅方向の弾性率よりも大きくするこ
と、および幅方向の弾性率の2倍を越えないようにする
ことは、適当な支持体選択、磁性粒子の磁場配向による
機械的な制御により達成することができる。また、長平
方向の弾性率を1000kg7m1以上とすることは、
各塗布膜の結合剤樹脂の硬化条件を適IJJに選択する
ことにより達成される。
磁性塗膜の摩耗による体積減少量を20X10−5mm
3以下となるように規制するには、モース硬度5以上の
無機粉末を適当ユ1含ませること、表面平滑化処理の条
件の選択、乾燥条件の選択などにより達成し得る。
巻芯となるハブには半径方向の強い巻き締め力が印加さ
れるから、テープにカールを生じさせないようにするた
め、そのテープ巻き周面のひけを5μm以内に管理する
ことが望ましい。
このような磁気記録テープはバックコート側が、かかる
テープカセット本体のテープガイド部材と接することか
ら、ノイズの低減のためには、テープカセット本体もし
くは少なくともテープガイドの部分は、ABS樹脂を用
いるのが好ましく、また、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム等のモース硬度2〜4の顔料を含ませて、バックコー
トの損傷を防ぐことが望ましく、カセット本体には更に
静電ノイズ低減のため、カーボンブラック及び及びポリ
オキシエチレンアルキルアミンなどの第四級アンモニウ
ム塩などの帯電防止剤、エチレンビスステアロアミドな
どの溶融樹脂流動剤を含ませることが好ましい。
このようなカセット本体の製作は通常これらの組成物を
溶融し、射出成形によって金型に鋳込むようにすればよ
い。
以上のように、小型かつ高画質のビデオテープ等で要求
される、中心記録波長が0.8μm以下程度の短波長記
録において、高出力で腐食環境下での保存によってドロ
ップアウトやノイズが上昇するという現象を可及的に抑
制された磁気記録媒体を得ることができる。
以下に本発明の詳細を実施例に沿って述べる。
(実施例) 以下に本発明の実施例について説明する。
10合金磁性粉の作製 5mol/Q濃度の水酸化ナトリウム水溶液1.59に
0.72mol / 9の硫酸第一鉄と(A)m。
/gの硫酸ニッケルとの混合溶液を1.5 9を室温で
撹拌しながら加えて反応させ水酸化第一鉄と水酸化ニッ
ケルの共同沈澱物を得る。この沈澱物懇濁液を40℃に
保ちながら1.6R/minの速度で空気を吹き込み8
時間撹拌し、濾過、水洗、乾燥して長軸粒子径0.22
μm軸比7の針状型のゲーサイトを得た。粒子形状はア
ルカリ土類金属塩等の濃度に左右され、これらの濃度を
少し変更することで軸比(G)を変化させることができ
る。つぎに、このゲーサイトを100gを水39に分散
させ、このけんだく液中に1mol/g濃度の水酸化ナ
トリウム水溶液2Ωと1mol/2濃度のオルトケイ酸
ナトリウム水溶液 26mΩを加えて炭酸ガスを吹き込
んでPH8になるまで中和した後水洗乾燥し、粒子表面
にケイ素化合物を被着させた。次にこのケイ酸化合物被
着酸化鉄を水39に分散させ、このけんだ(液中に1n
of/R濃度の水酸化ナトリウム水溶液2Ωと0、5m
ol/ 51濃度のアルミン酸ナトリウム水溶液135
mQを加えて炭酸ガスを吹き込んでPI−18になるま
で中和した後水洗乾燥し、ケイ酸化合物被着粒子表面に
アルミナを被着させた。次にこのケイ酸化合物とアルミ
ナを被着させたゲータイトを750℃で4時間焼成した
後水蒸気を含んだ水素ガス気流中で300℃8時間で還
元し磁性酸化鉄を得た。そして次のいずれかの方法(B
)で磁性酸化鉄中のF e”/ F e3” ffiの
制御を行う。
(B−イ)法 上記の方法で得た磁性酸化鉄粉末209
を酸素含有ガス中で加熱して部分酸化を行いFe2+/
Fe3+を(D)wt%にコントロールする。
(B−口)法  つぎにエチレングリコール300m2
中に塩化第一鉄4水和物(C)9を溶解し、上記の方法
で得た磁性酸化鉄40gを分散させ、撹拌しながら18
0 ℃で4時間加熱し、Fe”/Fe’+を(D)wt
%にコントロールし水洗乾燥する。
次に1.ポリエチレングリコール300mjJ中に、塩
化コバルト6水和物(E)gを溶解し、上記Fe”/F
e”” 量をコントロールした磁性酸化鉄20gを分散
させ、撹拌しながら200℃で6時間加熱しコバルトが
磁性酸化鉄中に均一に固溶した磁性粉末を得た。次に、
この磁性粉末を水洗したのち水素ガス中450″Cで2
時間加熱還元し、さらに不活性ガス中に11000pp
の酸素を含んだガスを60℃で2hr流して徐酸化を行
い表面に鉄とコバルトを主体とするフェライト層を有す
る長軸粒子径0.2μmの針状合金磁性粉末を得た。
次に、この針状合金磁性粉末の表面処理(F)を次の様
にして行った。
上記で得た針状合金磁性粉末100gを、29のエタノ
ール中に分散させ、これに7.5どのSi  (OC2
Hes)aを加え、撹拌しながら60℃まで昇温後、7
.8gの水を徐々に滴下して5i(OC2HI5)4加
水分解し針状合金磁性粉末の表面に、7原子/nm2の
Siの水酸化物を被覆した。
このようにして得た試料1〜14の針状合金磁性粉末の
製造条件(A)〜(G)を表1にまとめて示す。
表1゜ 試料 0.03 5 0 試料 0.03 0 0 試料 0.03 1 0 試料 4 0.03 0 0 試料 Oo 02 5 0 試料 試料 0、03 5 0、03 5 5 試料 0 試料 0 O3O3 5 6 試料 0、03 5 5 試料 1 Oo 03 5 4、0 0 試料   A3 12  0.03  (ロ) F 25   0 0、2 試料   AB 13  0.03   (イ) F 25   0 0 試料   ABCD 1.4   0.03   (イ)×20FG 007 但し、Oは処理を行ったことを示し、×は処理を行わな
かったことを表している。
■、磁性層の作製 上記で得られた針状合金磁性粉末100重量部と、重合
度340の水酸基含有塩化ビニル系樹脂10重量部と、
熱可塑性ポリウレタン樹脂7重量部と、粒径0.2μm
のアルミナ8重量部と、ミリスチン酸2重量部と、粒径
0.8μmのベンガラ(α−F−e203) 2重量部
と、カーボンブラックとして1.粒径80mμの三菱化
成社製の#4010を1重量部と、粒径20mμの東海
カーボン社製のジースト5Hを2重量部との混合物を、
それぞれ70重量部づつのシクロヘキサノンとトルエン
とに配合した組成物を、ボールミル中で96時間混線分
散して、更に、三官能性ポリイソシアネート化合物5重
量部を加え、撹拌して磁性塗料を作製した。この磁性塗
料を厚み10μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレー
トフィルムの支持体上に、塗膜の厚さが2゜5μmとな
るように塗布、乾燥、カレンダ処理を行い磁気記録媒体
を作製した。
■、バックコート層の作製 一方、カーボンブラックとして粒径20mμの東海カー
ボン社製のジースト5 Hを60重量部と、粒径280
rnμ(0,28μ)のコロンビアンカーボン社製のラ
ーベンMT−Pビーズを7.5重量部と、粒径0.05
μmの炭酸カルシウム30重量部と、粒径0. 1μm
のベンガラ2.5重量部と、熱可塑性ポリウレタン樹脂
45重量部と、ニトロセルロース40mm部と、三官能
性イソシアネート架橋剤15重■1部とを、330重量
部づつのシクロへキサノン及びトルエンに配合し、この
組成物をボールミル中で96時間混線分散してバック用
塗料を作製した。これを前記の磁性層塗布した磁気記録
媒体の背面に厚さ1.0μmに塗布乾燥した後、60℃
で20時間キュアした。
この磁気記録媒体の全厚は13.5μmであった。
これを、所定幅に裁断してテープとし、バックコート層
を内側にして、テープ巻周面のひけが0.1μm以内に
加工されたポリオキシメチレン樹脂の射出成形品ででき
たハブに巻いた。
■、カセット本体の作製 一方、電気化学工業社製のABS樹脂NA−1060を
100重量部と、カーボンブラックをフェロシアニンブ
ルーで処理した着色剤23重量部、炭酸カルシウム(粒
径0.5μm)35重量部、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン12重ff1LJ及びエチレンビスステアロア
ミドa mff1部ヲ加工、へ7 シェルミキサーによ
り110℃で1分間混練し、220℃で二軸押出し機に
より押出し加工してベレット化した。更に前記のABS
樹脂1500重量部とともに、加熱炉で240℃にして
溶融し金型温度30℃でカセット本体を射出成形した。
このカセット本体内に前記ハブ巻きテープを収容して磁
気記録媒体を組み立てた。
以上のようにして作製した磁気テープの印加磁場10K
Oe測定条件下での角型比はすべて0゜85以上であり
、磁性塗膜及びバックコート層の表面平滑性を触針式表
面粗さ計を用い、触針のR=2μm1 カットオフ0.
08mmの条件で測定し中心線平均粗さで表した結果、
磁性塗膜の中心線平均粗さは0.004μm以下、バッ
クコート層の中心線平均粗さは0.01μm以下であっ
た。
試料1〜14の磁性粉について蛍光X線を用いてC01
N s % A l、SiのFeに対する重量比率すな
わちCo/Fe (H)wt%、N i / F e(
1)wt%、AI/Fe(J)wt%、Si/Fe(K
)wt%を測定し、透過型電子顕微鏡を用いて軸比(L
)を測定した。また、試料振動型磁力計(東英工業社製
)を用いて保磁力(M)oe1飽和磁化(N) emu
/g、温度60℃湿度90%の環境下に7日間放置した
後の飽和磁化(0)emu/g、異方性磁界分布を測定
した。異方性磁界分布は、異方性磁界分布の半値幅を保
磁力で割りたときの商(P)で表した。これらの結果を
それぞれ次の表2に示した。
表2゜ ■ K 23.51゜ 43.61゜ 03.61゜ 13.40゜ 03.61゜ 03.51゜ 13.51゜ 試料  H 121,04゜ 2 25.0 4゜ 3 17.3 4゜ 48.14゜ 5 20.3 3゜ 6 20.9 0゜ 7 18.2 4゜ 試料 96゜ 10 5゜ 1120゜ 12 5゜ 13 21゜ 14 8゜ 28.34.0 ■ 550 590 501 500 500 420 513 591 314 298 3、5 586 161゜ 156゜ 151゜ 157゜ 160゜ 156゜ 161゜ 、140゜ 396 1.5 に 1.5 1、 6 1.5 1.5 1.6 1.5 137゜ 145゜ 138゜ ito。
137゜ 105゜ 138゜ 143゜ 125゜ 123゜ 11.7.0 試料 2 3 4 7、 0 9.0 7、0 541 300 753 527 156、I 138.9 157.8 150.0 136.8 124.1 136.2 131.8 142.5 試料1〜8、および14について得られた磁気記録媒体
を温度60℃湿度90%の環境下に7日間放置した後の
飽和磁束密度の減少率(Q)%および3.81mm幅に
細長(スリットした磁気記録媒体の磁性層表面を頂角4
5°のサファイヤブレードを用0て荷重50g/ (3
,81mm幅)で1000回往復しゅう動させた後直ち
に温度60℃湿度90%の環境下に7日間放置した後の
飽和磁束密度の減少率(R)%をVSMにより測定した
また、7MHzの信号を入力し、再生したときの6MH
zでのノイズレベルについて、ハブ巻き直後と3.81
mrn幅に細長くスリットした磁気記録媒体の磁性層表
面を頂角45°のサファイヤブレードを用いて荷重50
g/ (3,81mm幅)で1000回往復しゅう動さ
せた後直ちに温度60℃湿度90%の環境下に7日間放
置した後でそれぞれ測定し、ノイズレベルの変化をハブ
巻き直後のノイズレベルを標準OdBとして、磁性層表
面を頂角45°のサファイヤブレードを用いて荷重50
g/(3,81mm幅)で1000回往復しゆう動させ
た後直ちに温度60℃湿度90%の環境下に7日間放置
した後のノイズレベル比(S)dBとして表した。これ
らの結果を表3.に示す。
表3゜ 試料   Q      R5 1、−2,0−2,OO,1 2−2,0−2,00,1 3−2,5−2,60,1 4−12,0−14,12,0 試料   Q      R5 5−2,2−2,30,2 6−11,3−14,42,3 7−2,0−2゜30.2 8  −2.0  −2.1 0.1 14  −3.8  −4.0 0.2また、試料lお
よび10の磁性粉末について透過型電子顕微鏡で高倍率
で表面を観察した結果、表面のフェライト層の厚みは試
料1は28オンダストローム試料10は35オングスト
ロームであった。
その電子顕微鏡写真を図に示す。第1図は試料1の磁性
粉の拡大写真、第2図は試料10の磁性粉末の拡大写真
である。
これから明らかなように、本発明による針状合金磁性粉
末は飽和磁化が高(かつ耐食性に優れると同時にこの合
金を用いて作製した磁気記録媒体の耐食性および耐久腐
食性も優れ、耐久腐食性テスト後の走行においてもノイ
ズの上昇は殆ど無かった。
このように、本発明によって得られた針状合金磁性粉末
を用いた磁気記録媒体は、短波長記録に適することが明
らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は試料1の磁性粉の拡大写真、第2図は試料10
の磁性粉末の拡大写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)鉄とコバルトを主体的に含む針状合金磁性粉末に
    おいて、長軸粒子径が0.25μm以下で軸比が4〜8
    の範囲、かつ鉄に対するコバルトの重量割合が8〜50
    重量%の範囲にあり、かつ温度60℃湿度90%の環境
    下に7日間放置した後の飽和磁化の値が120emu/
    g以上であることを特徴とする針状合金磁性粉末。 (2)鉄とコバルトを主体的に含む針状合金磁性粉末に
    おいて、長軸粒子径が0.25μm以下で表面が鉄とコ
    バルトを主体的に含むフェライトの被膜で覆われており
    、かつ鉄に対するコバルトの重量割合が8〜50重量%
    の範囲にあり、かつ温度60℃湿度90%の環境下に7
    日間放置した後の飽和磁化の値が120emu/g以上
    であることを特徴とする針状合金磁性粉末。 (3)前記フェライトの被膜の厚さが5〜30オングス
    トロームであることを特徴とする請求項(2)記載の針
    状合金磁性粉末。 (4)鉄とコバルトを主体的に含む針状合金磁性粉末に
    おいて、長軸粒子径が0.25μm以下で表面にSi、
    Alの少なくとも一種で被覆され、かつ鉄に対するコバ
    ルトの重量割合が5〜50重量%の範囲にあり、かつ温
    度60℃湿度90%の環境下に7日間放置した後の飽和
    磁化の値が120emu/g以上であることを特徴とす
    る針状合金磁性粉末。(5)前記Si、Alの少なくと
    も一種の被覆量が1〜9原子/nm^2であることを特
    徴とする請求項(4)記載の針状合金磁性粉末。 (6)前記軸比が4〜8の範囲にあることを特徴とする
    請求項(2)、(3)、(4)、(5)のいづれかに記
    載の針状合金磁性粉末。 (7)鉄に対するコバルトの重量割合が10〜30重量
    %の範囲にあることを特徴とする請求項(1)、(2)
    、(3)、(4)、(5)、(6)のいづれかに記載の
    針状合金磁性粉末。 (8)前記針状合金磁性粉末がニッケルを含んだもので
    あってニッケルの割合が鉄に対して2重量%以上である
    ことを特徴とする請求項(1)、(2)、(3)、(4
    )、(5)、(6)、(7)のいづれかに記載の針状合
    金磁性粉末。 (9)前記ニッケルが前記針状合金磁性粉末の表面部に
    偏在することを特徴とする請求項(8)記載の針状合金
    磁性粉末。 (10)前記ニッケルが前記針状合金磁性粉末中に鉄−
    ニッケル金属間化合物として存在することを特徴とする
    請求項(8)記載の針状合金磁性粉末。 (11)前記針状合金磁性粉末が3.2以下の「異方性
    磁界分布の半値幅の値を保磁力で割った時の商」を有す
    ることを特徴とする請求項(1)、(2)、(3)、(
    4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(1
    0)のいづれかに記載の針状合金磁性粉末。(12)原
    料針状磁性酸化鉄粉末に外部からコバルトイオンを浸透
    させ、コバルトを固溶させた磁性酸化鉄粉末を得、その
    後これを還元することを特徴とする針状合金磁性粉末の
    製造方法。 (13)前記原料針状磁性酸化鉄粉末として、鉄塩ある
    いは鉄塩とニッケル塩とをアルカリ水溶液中で反応させ
    て水酸化鉄あるいは水酸化鉄と水酸化ニッケルとの共同
    沈澱物を得てこれを酸化して得たゲーサイトを用い、水
    蒸気を含んだ水素ガス中で加熱還元して原料針状磁性酸
    化鉄粉末を得ることを特徴とする請求項(12)記載の
    針状合金磁性粉末の製造方法。 (14)前記コバルトイオンの浸透をコバルトイオンを
    溶解した溶液中で加熱することにより行うことを特徴と
    する請求項(12)記載の針状合金粉末の製造方法。 (15)前記溶液が多価アルコールであることを特徴と
    する請求項(14)記載の針状合金磁性粉末の製造方法
    。 (16)前記原料針状磁性酸化鉄粉末が二価の鉄イオン
    を含むことを特徴とする請求項(12)記載の針状合金
    磁性粉末の製造方法。 (17)前記二価の鉄イオンの含有量が鉄二価イオン/
    鉄三価イオンの比で5〜45重量%の範囲にあることを
    特徴とする請求項(16)記載の針状合金磁性粉末の製
    造方法。 (18)前記二価の鉄イオンを含む原料針状磁性酸化鉄
    粉末を、γ−酸化鉄を二価の鉄イオンを含む溶液中に分
    散させ、加熱することにより得ることを特徴とする請求
    項(16)記載の針状合金磁性粉末の製造方法。 (19)請求項(12)において還元後、5%/hr以
    下の酸化速度で徐酸化処理をすることを特徴とする針状
    合金磁性粉末の製造方法。 (20)請求項(12)における原料針状磁性酸化鉄粉
    末もしくはコバルトを固溶させた針状磁性酸化鉄粉末の
    表面にSi、Alの少なくとも一種を被覆させることを
    特徴とする針状合金磁性粉末の製造方法。 (21)請求項(13)におけるゲーサイトの表面にS
    i、Alの少なくとも一種を被覆させることを特徴とす
    る針状合金磁性粉末の製造方法。 (22)鉄とコバルトを主体的に含む針状合金磁性粉末
    を用いた磁気記録媒体において、長軸粒子径が0.25
    μm以下である針状合金磁性粉末を磁性層に含み、温度
    60℃湿度90%の環境下に7日間放置した後の飽和磁
    束密度の減少率が10%以下であることを特徴とする磁
    気記録媒体。 (23)支持体の一面に設けられた磁性層に鉄とコバル
    トを主体的に含む針状合金磁性粉末を含み、3.81m
    m幅に細長くスリットした磁気記録媒体の磁性層表面を
    頂角45゜のサファイヤブレードを用いて荷重50g/
    (3.81mm幅)で1000回往復しゅう動させた後
    直ちに温度60℃湿度90%の環境下に7日間放置した
    後の飽和磁束密度の減少率が10%以下であることを特
    徴とする磁気記録媒体。 (24)支持体の一面に鉄とコバルトを主体的に含む長
    軸粒子径が0.25μm以下で軸比が4〜8の範囲、か
    つ鉄に対するコバルトの重量割合が8〜50重量%の範
    囲にある針状合金磁性粉末を含む磁性塗膜を、他面にバ
    ックコート層をそれぞれ設けた、中心記録波長が0.8
    μm以下の情報を記録すべき用途に用いられる磁気記録
    媒体において、該磁性塗膜が、中心線平均粗さで0.0
    04μm以下の表面平滑性及び印加磁場10KOe測定
    条件下での0.85以上の角型比を有し、さらに、モー
    ス硬度5以上の無機粉末をともに含み、該バックコート
    層が、中心線平均粗さで0. 01μm以下の表面平滑性を有し、前記針状合金磁性粉
    末の長軸粒子径よりも大きい径を有する一次粒子もしく
    は凝集体のカーボンブラックを含むことを特徴とする磁
    気記録媒体。 (25)前記支持体、磁性塗膜、バックコート層の合計
    全体の厚みが14μm以下のテープ状であることを特徴
    とする請求項(24)記載の磁気記録媒体。
JP1249990A 1988-10-31 1989-09-26 針状合金磁性粉末及びその製造方法及びこれを用いた磁気記録媒体 Pending JPH0349026A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1249990A JPH0349026A (ja) 1988-10-31 1989-09-26 針状合金磁性粉末及びその製造方法及びこれを用いた磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27582788 1988-10-31
JP63-275827 1988-10-31
JP1-27263 1989-02-06
JP1-68754 1989-03-20
JP1-92437 1989-04-12
JP1-96697 1989-04-17
JP1249990A JPH0349026A (ja) 1988-10-31 1989-09-26 針状合金磁性粉末及びその製造方法及びこれを用いた磁気記録媒体

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10208815A Division JPH11110740A (ja) 1989-04-17 1998-07-24 磁気記録媒体
JP10208814A Division JPH11110739A (ja) 1989-04-17 1998-07-24 磁気記録媒体
JP10208816A Division JPH11110741A (ja) 1989-04-17 1998-07-24 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0349026A true JPH0349026A (ja) 1991-03-01

Family

ID=26539591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1249990A Pending JPH0349026A (ja) 1988-10-31 1989-09-26 針状合金磁性粉末及びその製造方法及びこれを用いた磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0349026A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0963039A (ja) * 1995-08-23 1997-03-07 Kao Corp 磁気記録媒体
US7238439B2 (en) 2003-02-19 2007-07-03 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic recording medium containing particles with a core containing a Fe16N2 phase
US7267896B2 (en) 2002-03-18 2007-09-11 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic tape and magnetic tape cartridge
US7510790B2 (en) 2002-09-20 2009-03-31 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic powder, method for producing the same and magnetic recording medium comprising the same

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0963039A (ja) * 1995-08-23 1997-03-07 Kao Corp 磁気記録媒体
US7267896B2 (en) 2002-03-18 2007-09-11 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic tape and magnetic tape cartridge
US7291409B2 (en) 2002-03-18 2007-11-06 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic recording medium using magnetic powder having a core portion and an outer layer portion including a rare earth element and magnetic recording cassette
US7445858B2 (en) 2002-03-18 2008-11-04 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic recording medium using magnetic powder having a core portion and an outer layer portion including a rare earth element and magnetic recording cassette
US7510790B2 (en) 2002-09-20 2009-03-31 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic powder, method for producing the same and magnetic recording medium comprising the same
US7238439B2 (en) 2003-02-19 2007-07-03 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic recording medium containing particles with a core containing a Fe16N2 phase
US7700204B2 (en) 2003-02-19 2010-04-20 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic recording medium containing particles with a core containing a FE16N2 phase

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5260132A (en) Acicular alloy magnetic powder
US5252380A (en) Acicular alloy containing magnetic recording medium
KR0150198B1 (ko) 바늘형상의 합금자성 분말 및 그 제조방법과 이것을 사용한 자기기록매체
JP2006222357A (ja) 窒化鉄系磁性粉末とその製造方法および磁気記録媒体
JPH0349026A (ja) 針状合金磁性粉末及びその製造方法及びこれを用いた磁気記録媒体
JP2000030920A (ja) 磁性粉末およびその製造方法ならびに磁気記録媒体
JP3181281B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3181282B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2790802B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3359326B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3153178B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH11110741A (ja) 磁気記録媒体
JP2790797B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3153184B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3153175B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3153183B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3153182B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2837151B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2790801B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2790798B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2000030239A (ja) 磁気記録媒体
JP2000030241A (ja) 磁気記録媒体
JP2000030240A (ja) 磁気記録媒体
JPH04210403A (ja) 針状合金磁性粉末及びこれを用いた磁気記録媒体
JPH11229005A (ja) 磁気記録用針状鉄合金磁性粒子粉末の製造法